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学園自然百景
2023年11月24日
92.「あなたの魅力を心にきざむ」
～雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂～
ひばりの里から告天舎に続く道に一風変わった枝をした樹木があります。世界3大紅葉樹の１つだそうです。
枝には翼（よく）とよばれるコルク質の短冊のようなものがついているので、一度見ると忘れられない特徴的な樹木です。ニシキギという樹木です。写真を撮った日には、まだ紅葉の盛ではなかったのですが、紅葉した葉をみると、なるほどこれが、全体に広がると美しいのだろうなと思います。今年の紅葉は、少し例年に比べると遅いようです。
ひばりの里から告天舎に続く道
北側に植えられた樹木
紅葉が進むニシキギ
ニシキギの枝にある翼
ニシキギの葉
小さいながら朱を主張するニシキギの実
このニシキギの紅葉もさることながら、ニシキギの実も鮮やかな赤色をしています。名前の由来となる錦を彷彿とさせる色です。
枝の翼だけを見ると、とげとげしさを感じます。別名はカミソリノキとも呼ばれ、その翼の様子からついたと思われます。名前を聞くと手が切れそうですが、バラのようなとげではなく、さわっても痛さは感じません。翼の端は、鋭利ではありません。ただ、見かけから言うと確かに翼がその様に見えます。
魅力とは、人の心を引きつける力です。このニシキギの魅力は、紅葉です。しかしながら、紅葉の期間が短期間なため、心にきざんでおきたいという願いがこめられた花言葉なのでしょう。ある意味見る人によっては、翼も実もこの樹木にとっての魅力なのかもしれません。目立つことだけが必ずしも魅力とはいえないでしょう。私たちは、子どもたちの隠れている魅力を引き出し、見いだすことが大切なのではないでしょうか。