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学園自然百景
2024年01月19日
99.「力」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
ドングリのなる木には、様々あります。学園にはウバメガシ、マテバシイ、アベマキ、コナラなどがあります。
この写真は、告天舎に続く道の線路側にあるドングリのなる木です。カシです。カシというと、関西ではアラカシ、関東ではシラカシを指すことが多いようです。この写真にはアラカシ、シラカシの両方が写っています。どちらもカシなので、非常に硬い材木になるため、建築建材に利用されることも多いようです。
アラカシは、葉のまわりの鋸歯と呼ばれるギザギザが、粗く、葉の先から半分ほどについているのが特徴なのでシラカシと区別できます。枝ぶりが荒々しい感じから、アラカシと名前がついたといわれます。
シラカシは、材が白いことからついたと言われます。シラカシの葉はアラカシに比べて細身で、少しゆるやかな鋸歯が葉の全体についています。
ドングリは、かなりこの時期ですのできれいなものではありませんが、ドングリ(堅果けんか)の先に段差がみられるのが、シラカシ、段差がなくなめらかなのがアラカシです。よく見ないとわかりにくいですね。
ドングリという名前は、団栗と漢字で書き、団は「丸い」を表します。団扇(うちわ)とおなじです。つまり、丸い栗の意味だそうです。コロコロ転がるところからその名がついたようです。
カシの話に戻します。アラカシにしてもシラカシにしても堅い材になることから、「力」という花言葉がつきます。花言葉とはいうもののその由来は、花とは限らないようです。
学園は耐震工事を終えました。カシではないですが、前より一層強くなりました。阪神淡路大震災では、学園の被害は、非常に少なく雲雀ケ丘に水を汲みに来られる方が多かったことを覚えています。子どもたちの精神も力強くカシの木のように日本を支える心強い力となってくれることを願っています。