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学園自然百景
2024年12月13日
141.「象徴」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
冬型の気圧配置の西高東低という天気予報が流れました。短い秋のすぐ後に本格的な冬将軍がやってきたようです。ようやく里の南西にある紅葉も色づいたと思ったところでした。コブシも葉を落とし始め、石段に、絨毯を敷き詰め始めました。
正門を入り、正面に見える本部事務局前にある葉を落としたシダレザクラの下には、創立の精神の碑とともに緑の葉をつけたサツキツツジがこんもりと繁っています。そのすき間から、黄色や白、ピンクの色をつけた花が顔を出しています。キクです。
菊といえば、私が小さい頃、枚方菊人形展によく連れて行ってもらった記憶があります。
見事に大きく咲かせた色とりどりの菊が、武将の衣装を彩っていました。その菊を育てた方の名前も添えてあったと思いますが、興味を引くには幼かった私には、早く乗り物などに乗りたい気持ちが優先していました。ただ、記憶としては、しっかり残っています。そんな立派な日本の菊の元になったと言われるキクがこの黄色いのキクのようです。
後鳥羽上皇が菊好きであったことから、日月紋であった皇室の家紋が菊になったと言われます。現在の菊紋は、1869年より天皇と東宮のみ使用できると聞きます。このキクは八重菊がモデルとなっています。
事務局横のキクはヤエギクではなく、黄色いのはシマカンギクではないかと思われます。また、白やピンクのキクはノジギクではないかと思われます。ノジギクは、兵庫県の花でもあります。キクは昔から生薬としてもよく使われ、料理にも使われることも多い花でもあります。日本の象徴である天皇家の家紋、兵庫県の花など日本にはなくてはならない花であるようです。生徒、児童、園児たちは、雲雀丘学園の象徴であり、なくてはならない存在であることを心に止めて置かなければなりません。