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2024年12月27日
143.「冬到来」
~雲雀丘学園小学校教諭 天井比呂~
前回では秋の様子をたが、さっそく冬の便りが届きました。初氷です。12月20日朝、里に寄ると落ち葉がデッキの上に張り付いたように見えました。近くに寄ると、写真のようになっていて、どうやら氷で覆われているようでした。それならもしかしてと池を見ると、薄氷が広がっていました。
昨年が12月23日に、一昨年には12月19日ですから、ほぼ同じ頃でした。夏が長く、秋が短く、ということが言えそうです。
初氷は、字の通りその冬に初めて張った氷のことで、俳句でも冬の季語として使われます。
「初氷何こぼしけん石の間」これは与謝野蕪村が詠んだものです。最後の「石の間」は、石のあいと詠むそうです。神社などの本殿と拝殿の間にある石の相の間と呼ばれるところに、初氷が張ったのを見て、屋根のある水のないはずのところで何をこぼしたのだろうと詠んだと思われます。そんなところでも季節がわかるのですね。
4年生の子どもたちが、冬に備えて池にいる水生生物を探し出し、トロ箱に緊急避難させている水も凍っていました。冬は、寒さだけでなく、水不足にもなり、枯れてしまうこともあるので、寒い中子どもたちが頑張って救出してくれました。
気温が下がって、池が結氷したりして、雪なども降ると静けさが増す里になり増す。初氷は、まさに冬の到来を示すものです。学園の園児、児童、生徒たちは、さまざまな気持ちでこの冬休みを過ごします。そのスタートが切られたと言えるでしょう。気持ちは凍らせることなく、体に気を付けて頑張ってほしいと思います。皆様もどうぞ良いお年をお迎え下さい。