スリランカに駐在の夫君に付き添って在住している妻の友人から、時々『コロンボ通信』と称するメールが届きます。先日、次のようなメールが届きました。一部をそのまま引用して紹介しましょう。
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スリランカには私立の大学は無く、すべて国立です。
その入学に当たっては、国が行う二種類の試験に合格しなければなりません。
日本でいえば中学卒業時くらいの年齢のときに、Ordinary Levelを受験し、それに合格すれば上級学校へ進学します。
数年の後、今度はAdvanced Levelの試験を受け、それに合格した者だけが大学へ進学できます。
スリランカでは、かなり狭き門となります。
かなり早い時期から選択が行われるので、親たちの教育熱は相当なものです。
しかし、大学を卒業しても、就職難のこの国では、すぐに希望した職種につけるわけではないので、それからも競争です。
能力の無い子供を持った金持ちは、早い時期に子供を海外の学校へ留学させます。
お金次第で将来が決まるというのは悲しいことですが、これが現実です。
ところで、我が家はコロンボ大学の近くに位置しているので、週に数回そのグラウンドでウォーキングをやっています。
芝というか、雑草というか、とにかく草の生い茂ったグラウンドです。
1周すると約1kmになるのですが、その中で多種多様な競技を行っています。
サッカー、ラグビー、クリケット、野球などの球技をひとつのグラウンドでシェアして行います。従って、勢いあまって別の球技の領域にボールが入ってしまうこともたびたびです。でも、それをちっとも気にしていないので、笑ってしまいます。
さらに、それらの球技の隙間を縫って、ハードルや槍投げなども行っていました。
おおらかと言うか、いい加減と言うか。
文: 村本孝子
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「所変われば品変わる」といいますが、日本とは大分様子が違うようです。
二十年以上も前のことですが、兵庫県私学総連合会の主催したヨーロッパ教育事情視察団に雲雀丘学園の職員として参加、イタリア、スイス、ドイツ、オランダ、イギリス、フランスなどの六カ国を二週間ばかり、駆け足で廻ったことがあります。当地で強く感じたのは日本と教育事情が非常に違ったことです。
そこで、今回のシリーズは海外教育事情瞥見とでも題して書こうと思い立ちました。将来、留学を考えている人には多少の参考になるかもしれません。
文責: 山本正彦