« 2011年09月 | メイン | 2011年11月 »

2011年10月31日

選特化学 授業の補足26

Phenol3D.jpg

 芳香族の学習も終わりに近づきました。反応については暗記するのではなく、合理的な説明ができるように求めています。そのためにもベンゼンに対する求電子置換反応は理解しておく必要があります。

 フェノールは石炭から得られるコールタールから発見されました。そのため石炭酸の別名があります。その後、医薬品や染料の合成材料として需要が増すと、ベンゼンを原料として大量合成する必要が生じました。しかし、H+をOH-で置換するのは容易ではありません。そこでClのような陰性原子を使って、求電子置換反応によってクロロベンゼンをつくり、求核置換反応によってフェノールに置換する方法が考えられました。陽イオンが電子を求めて芳香環の水素原子と起こす置換反応を「求電子置換反応」というのに対し、芳香環に結合する陰イオンが入れ替わる反応を「求核置換反応」といいます。

 現在はクメン法が主流です。まずベンゼンにプロペンを求電子置換反応によって付加させてクメンをつくります。これはルイス酸によるアルキル化でフリーデルクラウツ反応ともいわれます。クメンを酸化して、より陰性の強い原子団に変え、陰イオンで脱離させてOH-と置き換えることによってフェノールが合成されます。

2011年10月30日

ELCAS2011 Report12

 数学を受講しているS.I.くんのレポートです。専門によって講義だったり、実験だったりと形式はさまざまなのですが、内容が高度になっているのに、2週間に一度の講座を楽しみにしているようです。昨日・今日は合宿に出かけています。報告が楽しみです。

CIMG3229.jpg CIMG3230.jpg CIMG3231.jpg

 前回と同じように予習してきたところを前に出て発表する形式でした。素数の無限性の証明を聞きました。
 (証明を上の写真のようにレポート用紙3枚に渡って書いてくれたのですが、blogにアップできないので省略します。)
この発表には2時間かかりました。けれど、聞いていても面白かったので、あっと言う間でした。学校では習わないことばかり出てきて大変ですが、それを含めた証明が理解できたとき、大きな達成感を得ることができ、とても楽しいです。

2011年10月29日

特進コース懇談会

本日午後に特進コース懇談会を行いました。お忙しい中、多数の保護者の皆さんにご出席いただきまして、ありがとうございました。
類型・科目選択調査票(一次)の提出は、11月2日(水)までとなっています。本日の懇談会の説明をもとに、各ご家庭で類型・科目の選択についてよく話し合っていただき、保護者の方の署名・捺印の上、期限までにご提出くださいますようお願いいたします。

2011年10月28日

校外学習 ~USJコース~

USJ01.jpgUSJ02.jpgUSJ03.jpg
USJ04.jpgUSJ05.jpgUSJ06.jpg

ユニバーサルスタジオジャパンに校外学習に行ってきました。
好天に恵まれ、少し暑いくらいでした。
みなさん、とても楽しんでいたようでした。よかったです。

2011年10月27日

おむすびころりん

今日の家庭科の調理実習の様子です。

P1000651.jpg omusubi1.jpg
omusubi2.jpg omusubi3.jpg

明日は校外学習♪ 靴・かばんは自由。時間厳守で!

大阪大学高大連携講座 修了証授与その2

CIMG3242.jpg

 夏期集中講座に参加した9名についても昨日、修了証が渡されました。特進コースと選抜コースの生徒が半々です。どのコースの生徒も参加してみてよかったという感想をもっています。今後の進路についても前向きに考えているようですし。積極的に参加した姿勢を高く評価したいと思います。

2011年10月26日

英単語大テストを実施

本日の1限HRの時間に高2は【英単語大テスト】を実施しました。
マークシートの表面は即日採点を終了し、結果分析速報と度数分布グラフを各クラスごとに掲示しました。学年平均は約80%の得点率でした。裏面の採点が終了次第、合計得点を集計して合否結果を返却します。

2011年10月25日

新聞学習 ~サンスポ甘口辛口より~ & 明日は英単語大テスト

今朝の新聞学習はスポーツ新聞のコラムからでした。サンケイスポーツのコラムはスポーツ・芸能に限らず、政治経済・社会など幅広いジャンルの内容を扱っており、わかりやすくまとまってあります。
内容はHPにもあがっていますので、スポーツ好きの人も、そうでない人もぜひ一度読んでみてくださいね。【サンケイスポーツ『コラム甘口辛口』】

さて、明日のHRは英単語大テストです。勉強は進んでいますか?
英語が得意な人・将来英語を使う仕事に就きたい人。自分の力を確かめ、さらにアップさせるチャンスです。定期テストと違って、英語ONLYなので思う存分しっかりと勉強して良い点を取ってください。
英語が苦手な人。人生には苦労はつきものです。「なんで英語なんか勉強せなあかんねんやろ」という気持ちは分からなくもないですが、ここであなたがひと踏ん張りできるかが、未来の糧になるはず。『苦手なことでも頑張れる』人材は社会で重宝される、これは間違いありません。
明日は全員合格!そして気持ちよく金曜日の校外学習に行けるように、頑張ってください!!

2011年10月24日

大阪大学高大連携講座 修了証授与

CIMG3227.jpg
 今日昼休みに、大阪大学高大連携講座を受講した生徒に修了証が授与されました。(大阪大学の総長は来てくれませんので、本校進路指導部長が代読しました。)18名と受講者が多かったので、今日は1学期の金曜日に受講していた9名だけですが、夏期集中講座を受講した9名は水曜日に渡すことになっています。大学で授業を受けてみると、いろいろと気づくこともあり、よい経験になったようです。

2011年10月23日

高校オープンスクール・明日~完全冬服

日曜日の今日は高校のオープンスクールと学校説明会が開催され、多数の中学生達と保護者の皆さんが来校されました。

【完全冬服】
明日24日(月)から完全冬服になりますので、男女ともブレザー・ジャケットを着用して登校してください。時々うっかり忘れてネクタイやボーを借りに来る生徒がいますが、朝に家を出る前には、服装・バッジ・頭髪などをしっかりと確認する習慣をつけましょう。

2011年10月22日

ELCAS2011 Report11

 化学を受講しているM.I.さんのレポートです。ESI-TOF MASSは質量分析計ですね。ESIはエレクトロスプレーイオン法のことで、試料に電荷を持たせる方法を指します。TOFはTime of Flightでイオン化した試料を加速し、検出器に到達するまでの飛行時間によって質量を計測します。田中耕一さんが2002年にノーベル化学賞を受賞したのはESIの代わりに開発したMALDI(マトリクス支援レーザー脱離イオン化法)が評価されたものでした。また、質量分析器を開発したFrancis William Astonも1922年にノーベル化学賞を受賞しています。

CIMG3215.jpg CIMG3216.jpg

 今回私は前回につくったDNAの分子量を量り、目的のものがつくられていることを証明するための実験をしました。高速液体クロマトグラフィをおこなうことで、目的のDNAだと考えられるものだけを取り出し、その後ESI-TOF MASSで分子量を量りました。DNAは大抵2価になっているのですが、それも数値に表れていることが面白いと感じました。次回は用事があり、参加できなくて大変残念ですが、その分、次々回が楽しみです。合宿もあるので楽しんできたいと思います。

2011年10月21日

【英単語大テスト】まであと5日です

学校行事の【英単語大テスト】まであと5日と迫ってきました。テスト範囲は狭いですが、いろんな角度から問題が出題されます。
本日、練習問題プリントを配布しましたので、出題傾向を分析し、しっかりと準備して全員合格を目指しましょう。

高2【英単語大テスト】

10月26日(水) 1限HR時に 全コース共通問題で実施(30分)

2011年10月20日

ELCAS2011 Report10

kwasan.jpg
 宇宙に参加しているM.F.さんのレポートです。花山天文台へ見学に行ったみたいですね。京都大学理学部は吉田北キャンパスにありますが、そこから清水寺の東側まで移動したようです。ちょっとした遠足ですね。花山天文台は1929年に設置された80年の歴史をもつ観測施設です。ドームレス太陽望遠鏡をもつ飛騨天文台とは異なり、大学院生や学部学生の実習教育の場として利用されています。

 今回は京大から15分ほどの場所にある天文台へ行って見学や実験の練習などをしました。築60~80年の建物が多く、古い実験器具をたくさん見せてもらいました。さまざまな実験器具を見て感じたことは、当たり前かもしれませんが遠い宇宙の観察をするのにはそれだけ大きな装置が必要なのだなということです。
 見学のあと、太陽光の回折格子をつかった分光データを用いて、太陽の自転速度を計算しました。太陽光を分光して、H-alpha線とよばれる赤い光を使います。光は地上にたどりつくまでにさまざまな分子に吸収されています。分子によって吸収する波長が異なります。グラフにすると吸収されたところだけ明るさの値が下がります。太陽の東の端、西の端,動かない部分でデータをとると、太陽の動きによって光の波長が引き延ばされたり、縮められたりすることで、明るさの値が下がっている場所がずれてきます。これを利用して太陽の自転速度を求めました。分かりそうにもないことが、ちょっとした工夫と実験で求めることができたことにすごく感心しました。

2011年10月19日

進路や選択調査について説明しました(選抜特進コース)

11Daigaku.jpg
 特進コースと同様に1限のLHRをつかって、大学入試やそれに伴う高3での科目選択について説明しました。以下のプリント3枚を配布しています。大学入試センター試験での変更点や個別試験との関係なども併せて説明しました。このあと生徒とは面談をおこなっていく予定です。

 ・高校2年(55期)選抜特進コース 選択調査 予備調査票 B5
 ・選抜特進コース(55期) カリキュラム B5
  裏面に選択科目についての説明を入れました。
 ・大学入試センター試験について B5・両面
なお、個別の大学入試の詳細をまとめた資料(上図)については、後日希望者に配布する予定です。

 保護者のみなさまには11月5日(土)13:30から中学校舎4F視聴覚教室にて、コース懇談会の中で説明させていただく予定です。お子さまと話をしていただいた上で、選択調査を9日(水)までに提出させてください。特進コースとは懇談会日程も調査票の締切も異なりますので、注意してください。

特進コース、類型・科目選択調査について

本日のHRでは、特進Ⅰ・Ⅱコースを対象に3年生での「類型・科目選択調査票(一次)」を配布し、生徒達に詳しい内容を説明をしました。受験に関わる進路の選択ですので、ご家庭でもよく話し合って決めて下さい。
なお、保護者の皆さん向けには10月29日(土)の特進コース懇談会で詳細をご説明いたしますので、是非ご出席ください。
今回の一次調査は、11月2日(水)が提出締め切りです。書類には保護者の方の署名・捺印が必要ですので、ご確認をよろしくお願いいたします。

2011年10月18日

新聞学習 ~ロータリーエンジン&今週のヘッドライン~

今日の新聞学習はマツダのロータリーエンジン車「RX-8」の生産停止についてでした。ロータリーに限らず、スポーツ車にとって厳しい時代ですが、それでも各社が何とかして新しい製品を開発しようとするのは、自動車会社の矜持のあらわれなのでしょう。皆さんにも、エンジニアに限らず、自分の仕事に誇りを持てるような大人になってもらいたいです。

さて、今週火曜日の各社のコラムです。
【神戸/正平調】「オキュパイ」
【朝日/天声人語】「発明王エジソンの命日」
【読売/編集手帳】「被災地と不眠症」
【毎日/余禄】「福島原発・冷温停止」
【日本経済/春秋】「円周率~果てなき追求~」
【産経/産経抄】「世界体操~技の名前~」

今日は珍しく全紙異なる内容をとりあげていました。社会科的には「オキュパイ」について注目したいところです。英語では「occupy」。意味は何かはコラムを読んでみてください。それではまた来週♪

2011年10月17日

ELCAS2011 Report9

Flu_und_legende_color_c.png
 生物を受講しているY.S.さんの3回目のレポートです。前回はウキクサのことが書いてあったように思いましたが、今回はインフルエンザウイルスについてのようです。タミフルはロシュ・中外製薬が販売しているオセルタミビルの、リレンザはグラクソ・スミスクラインが販売しているザナミビルのそれぞれ商品名です。インフルエンザウイルスの表面にあるノイラミニダーゼという酵素の阻害剤です。ヘマグルチニンとともに変異の大きいタンパク質で、インフルエンザの種類が多い原因といわれています。

 第3回目はインフルエンザウイルスの生活環やタミフル,リレンザの構造についての講義を受けました。インフルエンザウイルスは自分自身だけでは増殖することができず、生物の細胞質に入り込むことで増殖をします。そこで細胞質から増殖したウイルスを遊離させる役割をもつのがノイラミニダーゼです。ノイラミニダーゼの一部が少し変異しただけでタミフルが効きにくくなるそうです。今回はRasmolというソフトを使って、ノイラミニダーゼの野生株とH274Y変異株の構造を比較しました。ちょっとした変異だけでタミフルが効きにくくなってしまうということを知ってとても驚きました。また、H274Y変異株が発見されたのはヨーロッパだと聞きました。それが日本に伝わり、タミフルが効かないという事態に陥ったそうです。これはタミフルに対する耐性をつくるために変異が起こったのではないことを意味します。
 とても難しい内容でしたが、初めて知ることばかりで勉強になりました。次回も楽しみです。

2011年10月16日

選特生物 授業の補足24

ttx.jpg
 中間考査が終わりました。最終日の試験が返却されるとは思っていなかったかもしれませんが、早急に振り返りをさせたかったので、文理とも返却しました。平均点はまずまずですが、それぞれ課題は少なくありません。特に理系では【1】【4】で扱った目や耳などの受容器が今ひとつでした。受容器が受け取る刺激の大きさが変化しても、感覚神経の興奮の大きさは変化しません。刺激が大きくなったら興奮の頻度が変化するだけという基本的なところを押さえていないといけませんね。気柱の共鳴は物理Ⅰでの既習範囲ですが、戸惑ったようすがうかがえました。週明けに解説プリントを用意しておきますが、自分でもう一度取り組んでおきなさい。
 【6】で出題したテトロドトキシン(TTX)とテトラエチルアンモニウム(TEA)について解説します。TTXは一般にフグ毒として知られていますが、真正細菌によってつくられるアルカロイドです。習慣性がないので、鎮痛薬として医療用に用いられます。TEAは電位依存型カリウムチャネルのブロッカーです。本問ではこれらの神経毒についての知識は必要ではなく、グラフから何を阻害しているのかを推定することが求められています。TTXでは活動電位が発生していないことからNa+チャネルが、TEAでは過分極undershootが見られないことからK+チャネルがそれぞれ阻害されていることを推測できます。静止電位や活動電位がどのようにして発生しているのかをイオンの動きとともに復習しておいてください。

2011年10月15日

中間考査終了・大掃除

本日で中間考査が終了しました。今回は4日間に短縮して実施されたため、通常の日程よりも考査スケジュールが詰まっていましたが、事前に連絡されていたので早目に準備を進めてテストに臨んだ生徒が多かったようです。
考査終了後に、中高全クラスで大掃除を行いました。すっきりと綺麗になった教室で、来週から通常授業が再び始まります。

【保護者の皆さんへ配布物のお知らせ】
本日、保護者の皆さん向けにプリントを1枚配布しました。以下の内容になっていますので、各ご家庭で詳細をご覧ください。
①校外学習について
②警報発令休校にともなう授業補充について

2011年10月14日

ELCAS2011 Report8

 数学を受講しているS.I.くんの2回目のレポートです。翌週すぐに提出してくれていたのですが、紹介が遅くなりました。明日はもう3回目の受講です。試験を3時間受けた後、少し遅れて京都に出かけます。

 数学の参考書の予習してきたところを前に出て発表しました。僕は素数が無限個あることを証明したユークリッドの証明を発表しました。
 証明 素数を有限個と仮定し、その集合を {P1, P2, ...Pr } とする。n=P1*P2*...*Pr+1とし、nについて考える。nは約数に素数Pがある。しかし、Pは { P1, P2, ... , Pr }の中には含まれない。なぜなら、nを集合 { P1, P2, .... , Pr } のどの数字で割っても1余るからである。よって集合 { P1, P2, ... , Pr } はすべての素数を含むことはできない。したがって、素数は無限個ある。 証明終わり
 証明自体はとてもシンプルだけど、これを思いつくのはなかなか難しいことだと思いました。他にも素数が無限個あることの証明が3つ発表されましたが、理解できたのは1つだけでした。前回に続き、またしても数学的帰納法が使われていました。数論でかなり有効な手なのかもしれない。一つの問題でも人によっていろいろな考え方で解いているのが面白いと感じました。でも、解くのならユークリッドの証明のような簡潔なものにしたいと思います。

2011年10月13日

ELCAS2011 Report7

ukikus_4.jpg

 生物を受講しているY.S.さんの2回目のレポートです。文中のフロンドとはウキクサの葉状体のことです。コケ植物のうち苔類では茎と葉の区別がないので、葉状体thallusという用語をつかいます。ウキクサは単子葉類なので、茎と葉の区別があるはずですが、葉のように見える部分は茎と融合しているために葉状体とよぶようです。

 ELCAS第2回目のオープンコアコースでは、沼田教授の「昆虫の生活史を決める光周性」についての講演を受けました。日長によって休眠の時期が決まったり、昆虫の種類によって休眠の時期が様々であったりすることなどを説明してくださいました。初めて知ることが多く、勉強になりました。
 各分野での体験学習コースでは「植物は繰り返す」ということを確かめるために、顕微鏡を見ながらウキクサの構造を観察しました。これはウキクサのフロンドを一枚ずつ分解し、どのフロンドが一番最初にできたものなのかを考えるものでした。花が咲いているウキクサも同様に観察しました。その結果、最初にできたと考えられるフロンドの右側に次の新しいフロンドができている場合は、最初のフロンドの左側にも次のフロンドができ、そこに花が咲くということがわかりました。最初のフロンドが一番下にあるはずなので、まずそれを見つけて一枚ずつ分解しながら、最初のフロンドの上にできているフロンドを探していきました。分解しながらフロンドができている向きを見極めるのは大変でしたが、植物がある規則を繰り返しながら成長していくことがよく分かった気がします。次のELCASも楽しみです。

2011年10月12日

中間考査・初日

P1000640.JPG P1000641.JPG

中間考査初日お疲れ様でした。出来はいかがでしたか?
クラスによっては、今日返却された教科もあるようですね!
日頃の勉強の成果を発揮する機会であると同時に、
日頃の勉強の足りていない部分を見直すまたとない機会です。
55期生の皆さんの頑張りを期待しています。

(写真は先週の新聞学習のブログに書いた天声人語のノートの広告と、
さっき高校校舎の4階で撮った写真です。廊下がきれいですばらしい!)

2011年10月11日

明日から中間考査

water_clock.jpg
 休校の影響で試験が4日間になりました。日程が詰まって大変かなと思いましたが、生徒の様子を見ているとそれほどでもないようです。今日の午前中4限の授業をしっかりと受けていました。気候も穏やかになって、学習も進んだことでしょう。

 LHRで進路や来年度の科目選択の話が始まっていることもあり、いつにも増して熱心に質問に来る生徒が多いように思います。それはそれで喜ばしいことなのですが、気になることもあります。教室や交流スペースで質問をしている生徒の中には、授業をしっかりと聞けていなくて、内容をもう一度最初から話して欲しいという者がいます。単位数が少ない科目でも試験までにおこなった授業時間はそこそこありますから、不可能に近いと思うのですが…理解できているかどうかが心配になっての発言とは言え、試験大丈夫かなと思ってしまいます。まずは自分で取り組む、そこから始めませんか。

2011年10月09日

選特化学 授業の補足25

CIMG3193.jpgCIMG3198.jpg
 木曜日はアセトアルデヒドの合成実験をおこないました。アルデヒドの還元性はフェーリング反応で確認してもらいました。A液には銅(Ⅱ)イオンCu2+が含まれているので青色の水溶液です。B液には水酸化ナトリウムが含まれているので、混ぜると水酸化銅(Ⅱ)Cu(OH)2の青白色沈殿が生じますが、酒石酸イオンによって銅のキレート錯イオンが生じ、深青色の溶液となります。これがアルデヒドなどの還元性物質によって酸化銅(Ⅰ)Cu2Oの赤褐色沈殿を生成するという原理です。したがって、アルデヒド以外の還元性物質でも反応します。金曜日の実験ではグルコースで確かめてもらいました。(写真右) なお、塩基性では蟻酸が電離して銅イオンとキレート錯体を形成するためにアルデヒド基を持っていても蟻酸では反応はみられません。

CIMG3203.jpg
 金曜日はヨードホルム反応をおこないました。ヨードホルム反応は1870年に A.Lieben により報告されたハロホルム反応の一種で、ヨードホルムCHI3の黄色沈殿が生じるのが特徴です。独特のにおいがするヨードホルムはIUPAC名をトリヨードメタンといい、水道水の環境汚染物質で話題になったトリハロメタンの一種です。トリハロメタンにはクロロホルムCHCl3というのもあります。CH3-CO-を確認する反応ですが、ヨウ素がアルコールを酸化するはたらきをもつため、エタノールや2-プロパノールでも反応はみられます。

2011年10月08日

ELCAS2011 Report6

JEM-3100F.jpg
 宇宙を受講しているM.F.さんのレポートの2回目です。体験してきたのは電子顕微鏡のようですね。走査型電子顕微鏡Scanning Electron Microscope(SEM)は電子線を当てて反射してきた電子を検出器に集め、コンピュータ処理して二次元像にするものです。その像から化学組成が推定できるようですね。もう一つは透過型電子顕微鏡Transmission Electron Microscope(TEM)です。光学顕微鏡では可視光の波長によって分解能が100nm程度までになります。それより小さなものを観察するには波長の短い電子線を利用する必要があります。

 今回は岩石の化学組成などを分析する走査顕微鏡というものを体験させてもらいました。入ったらいきなり学校では見ないような大きな顕微鏡があり、驚きました。コンピュータの画面で組成分析したいところを決めて、そこに電子線を当てて調べます。その化学組成からいつできたか、できた状況などがわかります。また、電子線をすごいスピードで当て、通過させて形を見る顕微鏡もあり、見せてもらいました。見るものが小さく、試料をつくるだけでも時間がかかるので、小さなものを見る大変さを実感しました。でも小さなものからもわかることがたくさんあって、それがおもしろかったです。

2011年10月07日

前期生徒会の環境活動

 生徒会の環境活動の一環であった雨水タンクの設置と利用がメーカーのサイトで紹介されていました。前期生徒会役員である高校2年生が出ていましたので紹介しておきます。
納入事例のご紹介 雨水貯留タンク
こちらにも少しだけ

2011年10月06日

ELCAS2011 Report5

 化学を受講しているM.I.さんのレポートの2回目です。DNAを人工的に合成したというのは、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)のプライマーに使用するオリゴヌクレオチドの合成のことだと思います。自動DNA合成機にはホスホロアミダイト法やホスファイト法などの化学合成法にペプチド合成で開発された固相法が採用されています。このようにして合成されるオリゴヌクレオチドとは20塩基対程度の短いヌクレオチドを指します。

CIMG3178.jpg
 私は今回、DNAを化学薬品によって人工的に合成しました。生物の体を作り上げる大元となるDNAを人工的に合成するというのは、私の中にまったくない考えだったので、実験内容を聞いたときとても驚きました。実験と言っても機械に薬品をセットし、40分ほど待つ、というだけのものでしたが、その工程の説明を受け、DNAが有機化合物であるということをやっと化学的に理解することができました。次回も今回の続きの実験を行うので、とても楽しみです。

2011年10月05日

2学期中間考査時間割(特進コース)

今日で中間考査1週間前となり、考査の時間割が発表されました。今回は4日間での実施となりますので、早目に準備をしましょう。

類型によって選択している科目が違いますので、( )内はクラスを示しています。

 12日(水) ①数学Ⅱ(A・B・D・E)/古文講読(C) ②英語W ③家庭一般(30分)
 13日(木) ①現代社会  ②数学B(A・B・D・E)/英語演習(C)
 14日(金) ①理選(A・D)歴史選(B・C・E) ②現代文 
 15日(土) ①化学(A・D)/理選(B・E)/歴史特講(C) ②古典 ③英語Ⅱ

【実力考査成績について】
8月26日に実施されました校内実力考査の個人成績票と各類型毎の度数分布表を、本日のHRで渡しました。各自の成績状況をしっかり把握・分析し、弱点科目をしっかり補強しましょう。

2学期中間考査時間割(選抜特進コース)

台風に伴う休校措置のため、4日間で実施します。生徒には節目にある定期考査にしっかりと取り組んで、授業の理解度を確認するように指導しています。受験を強く意識する時期になりましたので、これまで以上に取り組むと期待しています。

12日(水) 化学/生物 世界史 家庭科(30分)
13日(木) 現代社会 英語W 数学Ⅱ 
14日(金) 数学B 現代文
15日(土) 物理・生物/現社演習 古典 英語Ⅱ

2011年10月04日

選特化学 授業の補足24

CIMG3179.jpg CIMG3183.jpg

 有機化学のうち脂肪族が終わったので、理解を深めるために実験をおこないます。今日はアルコールの溶解性やカルボン酸の性質を調べてもらいました。低級アルコールはヒドロキシ基を持つので極性溶媒である水になじみますが、アルキル基の割合が大きくなるとほとんど水には溶けなくなります。今日はメタノールからオクタノールまでのアルコールを使ってそのことを確認してもらいました。また、無極性溶媒であるヘキサンに対してはどうかを確認してもらいました。カルボン酸については、酸性であることや炭酸に対する強弱を確認する実験でしたが、蟻酸・酢酸・酪酸の臭いのほうが印象に残ったようです。

新聞学習 ~天声人語ノートと社説~

テスト前ですが、今日も新聞学習を行いました。
書き写しのスピードは速くなっているでしょうか?
今日たまたま大阪市営地下鉄の梅田駅で「天声人語書き写し(ノート)」の
朝日新聞の広告が出ているのを見ました。
インターネットで検索してみると、このノートが結構売れているようで、
社会人の人が教養のために利用しているという場合もあるそうです。
このノートは「2011年4月から発売開始」、ということで、
昨年(2010年)から書き写しに取り組んでいる皆さんの方が先輩ですよ♪

さて、今回の新聞学習の裏面には神戸新聞の社説を載せてみました。
社説とは書き写しに使っている朝刊コラムよりも長く、意見性の強い文章ですが、
各新聞社のカラーも色濃く反映されていて、高校生のみなさんにとって
非常に参考になる文章だと思います。

これからどんどん載せるつもりですので、裏面にも注目してくださいね!

2011年10月03日

ノーベル賞発表の季節⑤

Dendritic_cell.jpg
 今年のノーベル医学・生理学賞は、米スクリプス研究所のBruce A. Beutler博士,仏ストラスブール大の Jules A. Hoffmann博士,米ロックフェラー大のRalph M. Steinman教授の3人が受賞したようです。京都大学の山中伸弥先生は今年も選から漏れたようです。
 Steinman教授は異物をのみ込むように自らの内部に取り込み、枝のような突起を持つ「樹状細胞dendritic cell」を73年に発見しました。樹状細胞は分解した物質を白血球などの免疫物質に「抗原」として提示し、白血球が効率的に攻撃できるようにしています。2010年にトムソン・ロイターがノーベル賞候補として取り上げていました。
 Hoffmann博士は96年にTollという遺伝子が感染症予防に重要な役割を果たしていることを、ショウジョウバエを使って発見しました。Beutler博士は、細菌を認識して免疫機構を作動させるTollに似たたんぱく質「Toll様受容体」をマウスの体内で発見したことが評価されました。この2人の業績は2008年にトムソン・ロイターがノーベル賞候補として予測していました。そのときに一緒に名前が挙がっていたのが大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長の審良静男先生です。ノーベル賞の同時受賞は3名までのようなので、こちらも残念な結果になったようです。

ノーベル賞発表の季節④

 今日は医学・生理学賞の発表です。トムソン・ロイター社の予想では次の3つのトピックから選ばれるというものでした。
① 「慢性骨髄性白血病(CML)に対する革新的な分子標的治療薬であるイマチニブダサチニブの開発」
② 「ティッシュエンジニアリング/再生医療分野における先駆的研究」
③ 「哺乳類における胸腺機能の発見およびT細胞とB細胞の同定 および 2つのタイプのTリンパ球、TH1およびTH2の発見と宿主免疫応答制御における役割」
昨年は「幹細胞の発見、および人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発」を手がけた山中伸弥先生の名前が上がっていたほか、「食欲と代謝の調節ホルモン、レプチンの発見」「免疫応答の主要な調節因子である樹状細胞の発見」などがトピックとして示されていました。トピックが重複していないことも驚きですが、共通して再生医療や免疫のしくみに関わるものが目に付きます。

配布物のお知らせ

 10月に入りましたので、各クラス毎に【学年通信】を配布していきます。10月の行事予定をご確認ください。中間考査、英単語大テスト、校外学習、特進コース懇談会が予定されています。なお【特進コース懇談会のお知らせ】を配布いたしました。詳細につきましてはプリントをご覧ください。

【特進コース懇談会】
 10月29日(土)  13:30~15:00   学園講堂にて
【選抜特進コース懇談会】
 11月 5日(土)  13:30~15:00   中学校舎視聴覚教室にて  

2011年10月01日

創立記念日・中学オープンスクール・衣替え

今日は創立記念日で学校はお休みでしたが、中学オープンスクールが開催され、多数の小学生たちと保護者の皆さんが来られました。高2の教室でも体験授業が行われ、いつもとは違う雰囲気に包まれました。
P1010049.jpg P1010048.jpg
 高2B教室(国語)                 高2D教室(英語)
P1010051.jpg P1010003.jpg
 高2F教室(数学)                 化学教室(理科)

【衣替え】
本日より衣替えで「合服・冬服」着用になります。カーディガン・セーターでの登下校は認められていませんので、寒い場合はブレザー・ジャケットを着用して下さい。(夏服時のみ冷房対策としてカーディガンの着用が認められています)