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2007年09月29日

「二極化」

 近年、内閣の中に少子化相という役職があり、内閣府特命大臣で、例えば、組閣の際には外務相、文部科学相等と並んで顔写真付きで紹介されるご時世です。事程左様に少子化は現代社会の諸相に、すべての年齢層に重大な影響を及ぼしています。良くも悪くも、受験生諸君も例外ではありません。同年齢の人口が減少するということは、それだけ競争が少なくなり、受験競争ということからいえば、以前に比べれば楽になっていることは確かです。「受験戦争」とか「受験地獄」という言葉は最近ではすっかり聞かれなくなりました。昨日、一昨日と「大学全入時代」をめぐる周辺の情況を今年度の学校基本調査のデータを参考にしながら鳥瞰してしてみましたが、その一番の要因は、やはり少子化でしょう。
 金太郎飴の譬えがありますが、受験状況のどこを切っても「少子化」がその切り口に現れる感じがします。「二極化」というのもその一つです。最近良く耳にするようになりましたが、その傾向が顕著になってきたためでしょう。二つの極とは、その一つは、人気、不人気によるもの、言い換えると偏差値によるものです。ごく少数の、伝統があり、規模が大きい、ブランド性のある大学は、依然として人気があり、合格するのは容易なことではありません。その反面不人気大学は「全入」同然になるか、入学定員を割り込むという事態になってます。もう一つの「二極」は都会と地方という「極」です。もちろん、受験生は大都会に流れます。
 こういう事態に受験生として、どう「対応」すべきでしょうか。組み合わせてみると、一番楽なのは地方の不人気大学です。一番苦しいのは大都会の伝統のある大規模国立大学ということになります。もともと大学選びは、社会人としての自分のありようを見定めた上で選ぶものです。人気とか所在地は二の次ですが、合格するためには、言うまでもなく、自分の志望大学の置かれている情況も研究しておく必要があります。それが難関大学のときは最後までねばり強く頑張り抜く強い意志が必要です。前述のように、全体的には大学入試自体は大幅に易化していますから、ともすれば弱気になり、その弱気につけこまれて、安易な方向、楽な方向に流れてしまいがちです。受験競争は神経戦でもあります。最近のベストセラーのタイトルではありませんが、「鈍感力」が必要です。いちいち過敏に反応していれば、きりがなく、それだけで疲れるばかりです。周囲のクラスメートの中には9月には早々と合格して、すでに進路を確定してしまっている人もいるかもしれません。そういう人に比べて、自分はまだまだこれから3月まで頑張らなければならないなどと考えると気が滅入ってくる・・・うらやましい・・・いっそ自分もここらで見切りをつけて・・・などとフラフラと考えることになります。考えるだけならまだしも、それを行動に移してしまったりする。そして一生後悔するなんてことになりかねません。従って、逆の立場の場合、つまり、早々と進路が決まってしまって、あとは卒業を待つばかりの諸君は、言動には十分気を配って下さい。3月にならなければ初志が貫徹できないクラスメートもいるのです。有頂天になって浮かれ騒ぐことのないようにしてください。かといって、嫌みに響いたりする場合がありますから、一生懸命受験勉強をしているクラスメートを励ます必要は特にないでしょう。とにかく、邪魔にならないようにすることです。
 二極化の一方の極、即ち、易化した大学、不人気の大学、定員割れをした大学にはいることは比較的簡単です。2006年度に定員割れをした私立大学は40%にもなるようです。従って、こういう大学の選択に当たって、偏差値で判断する必要はないでしょう。将来の社会人としての自分を想い描き、その自分の将来像を形作る上で、その大学がその目的に合致していているかどうかをよく吟味して選んで下さい。近年、大学卒業者の数が増え、「大卒」の価値は年々減少してます。就職の際、出身大学名はあまり意味をなさず、本人本位、本人自身の価値に重点が置かれる時代になっているようです。
 ところで、さし当たって、将来の社会人としての自分の像を描けず、大学の選択の見当がつかなくて迷っている人はいませんか。そういう人は、それが難関大学という理由だけで、難関大学に挑戦するのも悪くないでしょう。そういう功名心に駆られて行動するのも、青春真っただ中の若者らしい行動といえます。(尤も、その時は、いわゆる「滑り止め」の手当ても忘れないようにしてください。)

文責 山本正彦

2007年09月27日

学校基本調査(その2)

 引き続き平成19年度学校基本調査(速報)の紹介をします。
平成19年3月の高等学校卒業者は114万7千人で、前年より2万4千人減少です。
進路状況は下図のとおりです
       
       大学学部進学率 短大本科進学率 専門学校進学率 就職率    
 7年卒     23.6%    13.7%      15.7%     25.6%
 8年卒     25.3      13.3        16.1        25.3
 9年卒     27.4      13.0        16.1       23.5
10年卒     29.6      12.5        15.7       22.7
11年卒     32.2      11.6        16.2       20.2
12年卒     34.9      9.9        16.8       18.6
13年卒     35.8      9.0        17.0       18.4
14年卒     36.2      8.4        17.6       17.1
15年卒     36.3      8.0        18.8       16.6
16年卒     37.2      7.8        19.2       16.9
17年卒     39.3      7.5        19.0       17.4
18年卒     41.8      7.1         18.2       18.0
19年卒     44.1      6.7        16.2       18.5
WORDで書いたものをブログに移すと、歪んでしまいました。見苦しい表になってしまいました。

昨日紹介の19年度卒の数字との間に若干の齟齬があるのは速報のためか、それとも孫引きのためか、よく分かりません。
 大学進学率、就職率の上昇と、短大進学率、専門学校進学率の下降が印象的です。上記の数字は現役生のそれですが、浪人生を含めた大学への進学率は47.2%で過去最高を更新しており、男子53.3%と女子40.6%はともに過去最高の進学率です。大学・短大への入学志願率は58.8%で、大学への入学志願率は51.8%、短大へのそれ6.9%となっています。昨日紹介のように、大学と短大を合わせた進学率は過去最高を記録していて、これが「大学全入時代」の到来の予測を大きくはずれさせる原因になりました。
 そもそも「大学全入時代」とは何でしょうか。単純に考えれば、大学・短大への総志願者数と大学・短大の総定員数が同数になれば、「全入」とはいえますが、人気大学への志願者が定員を超せば、その分だけ浪人がでるわけで、その浪人分だけ他の大学の定員に割り込むことになります。そして、定員を割り込んだ大学でも、志願者全員が合格するわけではありません。現実にはかなり込み入った様相を呈するはずです。
 どんな大学でもよければ、21世紀に入ったころから、誰でも入学できる状況になっており、数年前から既に゜「全入時代」に突入して久しいといえます。逆に、浪人生がでれば「全入時代」でないといえば、永久にそんな時代は訪れないでしょう。十年ほど前、今の文部科学省が、まだ文部省と呼ばれていた頃、全入時代は平成21年と予想されていました。それが、平成19年に修正され、実際に19年になってみると、大きくはずれてしまいました。今回の調査で、文部科学省は「全入時代」は数年先にずれこむと推測しています。嫌気がさしたのか、試算の見直しは行わないのだそうです。もともと、「全入」などいうセンセーショナルな標語がいけないのでしょう。

文責 山本正彦

2007年09月26日

学校基本調査

 文部科学省の行う調査に「学校基本調査」というものがあります。非常に大掛かりな調査で、小学校から大学までのすべての教育機関に対して、生徒数、教員数、卒業生の進路などの基本事項について、文部科学省が毎年5月1日現在までを調査したもので、速報版が8月、確定版が12月に発表されるものです。お役所仕事とはいえ、随分とのんびりしたお仕事ぶりですが、その分だけデータは正確なはずです。その速報版の紹介をすることにしましょう。、
 先ず一番気になる「全入時代」に関することですが、文部科学省はその到来は数年先になるものと推測しています。今年度の大学・短期大学の全志願者数は77万9千人で、前年比1.7%増、入学者は0.6%増の66万9千人、入学収容力は89.7%となっています。これは文部科学省の諮問機関である中教審が、志願者は年に約5~6万人ずつ減るという予測で試算していたものが、現役進学率51.2%、浪人を含めた進学率でも53.7%と過去最高を更新したことがその大きな理由のようです。その背景は「景気回復で家計に余裕ができたことと、少子化による親の進学志向の変化では」との分析です。予測が大きくはずれたためか、試算の見直しは行わないそうです。
 現役進学率51.2%、浪人を含めた進学率でも53.7%で過去最高と先ほど触れましたが、今回の学校基本調査で過去最高を記録したものをいくつか拾ってみます。

・ 高等学校卒業者の大学・短大等への進学率: 51.2%
                         (前年より1.9上昇)
・ 大学・短大進学率(過年度高卒者等を含む): 53.7%
                         (前年より1.4上昇)
・ 大学(学部)への進学率:         47.2%
                       (前年より1.7上昇)
・ 大学(大学院を含む)の総学生数に占める女子学生の比率: 39.8%
                       (前年より0.4上昇)
・ 学部の学生数:              251万4千人
                       (前年度より9千人増加)
・ 学部の女子学生数:            102万4千人
                       (前年度より1万2千人増加)
・ 大学院の学生数:             26万2千人
                        (前年度より1千人増加)
・ 大学院の女子学生数::           8万人
                          (前年度より1千人増加)

 こうして並べてみると、一番目立っているのは女子でしょう。予測を大きくはずれさせた大きな要因は、どうやら女子の躍進のせいのようです。

 文責:  山本正彦

2007年09月25日

脳中払底

 又、ブログの当番が回ってきました。ある高名な作家の若い頃の文章の一節に、こんなのがあります。「・・・何か論説を書けと云ふ、余此頃脳中払底、諸子に示すべき事なし、・・・」面白いのは「脳中払底」という駄洒落です。本来は「嚢中払底」という言い回しであるべきところを「脳中払底」と洒落たわけです。近頃はあまり見かけなくなったので、蛇足ながら説明を加えますと、「嚢中」というのは財布の中身のことで、これが「払底」するとは底を払うことですから、財布をひっくり返して、底を払ってもスッカラカン、中身はなくて、空っぽだということです。「・・・何か論説を書けと言うけれど、私は此の頃、頭の中はスッカラカンで何もないから、諸君に示すようなことは特に持ち合わせがない・・・」といったところでしょう。(この先の文章が面白いのですが、引用だらけになるのでやめておきます。)
 実は、こんなことで始めたのも、私も同じような心境だからです。今週は期末考査で、私の頭は期末考査で占領されていて、それ以外のことはまさに「脳中払底」です。その時になれば何か書くことはあるだろうと、暢気に構えていたのですが、いざ書く段になると、「脳中払底」で困っています。まあ、言い訳はこれ位にしておきます。
 そこで、悪趣味かも知れませんが、自分の書いたブログを一通り読み返してみました。読み返してみて、二度「大学全入時代」について触れているのに気付きました。私自身、特にこの問題に執着しているわけではありませんが、データ的に曖昧なままに放置しているのが気になります。それに、世間がこの問題を殊更に取り沙汰するのは「大学全入時代」というのが、「誰でも望めば(浪人することなく)全員入学することができる時代」などという単純な意味ではなく、現在の受験生諸君の置かれている状況を象徴的に表しているからでしょう。「大学全入時代」の到来ぐらいのことは、4月1日が過ぎて同年齢の人口が確定すれば、同年齢の人口というものは減ることはあっても、増えることはありませんから、満一歳の時には、いわば宿命的に決定事項だからです。
 大雑把に言えば、少子化時代ということになるでしょう。この少子化というのが、年金をはじめ、様々な社会的大問題を引き起こしていますが、受験生諸君に降りかかっているのが、この「大学全入時代」に象徴される諸現象です。諸君は目前の受験勉強で忙しくそれどころではないと思いますが、受験大学の選定の際は、自分の置かれている状況を大掴みにしておいた方が、受験大学を色々と点検をして、選択をする際には好都合といえるでしょう。
 今回のシリーズは「大学全入問題」をめぐって書いていこうと思います。ただし、何しろ「脳中払底」です。今、思い浮かぶのはマスコミでも問題にしている「二極化時代」とか、「定員割れ」、「ユニーク学部・ユニーク学科」ぐらいのものです。後者に関しては、進路指導の実務に当たっていて、その数の多さ、多様さには驚いています。良く言えば、百花繚乱、悪く言えば、あだ花の狂い咲きといった奇観を呈していると言えば、言い過ぎでしょうか。私が学生の頃、社会学が学部として昇格するというのを聞いて「へー、社会学がねえ」と思ったことを考えると、隔世の観があります。      文責: 山本正彦

2007年09月22日

  命の大切さ!

 山口県の阿波宏典君・・・御存知の方もあると思いますが?
昨年の暮れ新聞に 「難病のひろくん救って米で心臓移植、募金呼びかけ」という
タイトルで載っておりました。
ひろくんは平成17年4月(1歳6ヶ月)「特発性拘束型心筋症」、この病気は
心臓の筋肉が堅くなりポンプ機能が低下する。3歳までいきられるかどうか
と医師より通告を受ける。ところがその3歳の誕生日を病院で迎えた事で
ひろくん自身の生きる力を信じて心臓移植を決意し沢山の方々に支えられて
今年1月に渡米し2月に手術そして今月9月4日元気なひろくんが成田国際空港
に153日ぶり帰国、国内線で伊丹空港へ乗り継ぎそして大阪大学医学部付属
病院へ検査入院、山口のお家へは11日帰郷。
移植を決めてから夢のような帰郷までのご家族の気持ちは大変だったと思います。
私もたまたま娘(ニューヨークで日本からの心臓移植者のサポート)の関係で
ひろくん本人に阪大病院でお会いする事が出来ビックリしました。
ひとまわりもふたまわりも大きくなり本当にそんな大きな手術をしたのかと
疑いたくなるくらい元気でした。帰国の機内でも長旅なはずなのに寝ることもな
かつたとの事。
 人間の生命力の強さ!大切にしたいですね。

最近のテレビニュース、新聞紙上からの事件は命を粗末にしすぎる事ばかりで
心が痛みます。
私たちがどのようにして生まれてきたのかもっともっと家族での時間を増やし
家族の団らんを大切にしましょう!


 

2007年09月20日

 前期期末考査目前!

  暑さ寒さも彼岸まで・・・・今年の残暑は厳しいですね。
前期の授業も残すところ後わずかとなりました。考査後中学生は新人戦や発表を控えて
いるため考査前、考査中、一時間くらいの練習を行います。
そこで先日朝日新聞を読んでいてなるほど!と思う記事が載っていたので参考まで?
  9月17日(月)朝日新聞朝刊
安河内哲也氏(東進衛星予備校講師)の最小の努力で最大の効果を上げる勉強術、
無理なく頭にどんどん入ってくる超効率的な勉強法・・・・・
   「 おけのきも 」
お・・・・・音読・・・覚えたい事は声に出して読む!
   声に出して何度も読むことで、リズミカルに暗記を進める。
け・・・・・健康・・・くよくよせずポジテブシンキングで行こう!
   精神面の健康、勉強しながら自分のやっていることに不安やイライラして机に向かってはだめ。
の・・・・・能率・・・無駄な作業は徹底して切り捨てる!
   これは授業時の態度が物を言いますね、取捨選択。
き・・・・・興味・・・楽しく勉強が出来る努力をする!
   嫌いな科目も自分の興味の持てるものとつなげることでおもしろくなる、工夫が必要。
も・・・・・目標・・・短期目標は欲張らず、長期目標は常に意識する!
   自分で無理のない目標をたて 今・3年後・5年後・10年後の自分をイメージして。

勉強はどれだけ長時間やったかではなく限られた時間にどれだけ沢山できたかが勝負です。
自分自身の勉強への意識の持ち方が大切ではないでしょうか!
皆さんファイトです!  
  
 

2007年09月19日

  囲碁で育つ?

 最近、テレビ・新聞等で囲碁という活字をよく目にする。
私自身は子育ての頃オセロはやったが囲碁は全くやったことがない。
小学校でこの囲碁を取り入れる学校が増えているとのこと、その大きな理由は
囲碁のルールだけでなく、礼を交わし碁石を打ち込んでいく。
指に関しても普段あまり使わない、人差し指と中指で石を持つ、脳の活性化にも
つながります。しかも指導者はプロ棋士が講師を務め、基本的なルールだけでなく
対局前後の挨拶、相手に迷惑をかけない態度、道具を大切に扱うマナー等々。
自然に躾けが身に付いていく!
素晴らしいことです。
碁盤を挟んで自分でじっくり考え、先を読んで石を進めて行く!
囲碁は老若男女問いません、世代間交流に最適です。
雲雀丘学園でも今年は囲碁大会で高校一年の女子が全国大会へ出場しています。
碁盤に置かれた石の流れを見極め集中力を高め落ち着いた子供を育てていく・・・・・・・・
囲碁をやらせてみてはいかがですか!

2007年09月18日

大イベントを終えて!

 8月21日(火)サンケイリビング新聞社主催による「熱血先生トークセッシヨン、
子どもの心をつかむ」千里阪急ホテル、クリスタルホールでのイベントを終えて
先日9月12日(水)サンケイリビング社の方お二人が当日のフリーコメントを
持って来てくださいました。
私自身初めての経験、他の学校の先生方とこのようなイベントの機会を頂き
本当に勉強になりました。そしてこのようなチャンスをくださった、ほくせつこさんに
感謝しております。(この方も学園の保護者です)会場には一般読者に混じり
保育園経営者・塾経営者ら教育関係の姿も見受けられたとのこと、学園関係では
現役の保護者の方々退職された先輩、卒業生特に40歳代の懐かしい面々が
大勢、猛暑の中会場まで足を運んでくださいました。本当に有り難うございました。
実施後のアンケート結果、トークセッションの満足度は高く「今後もこのような
教育イベントをしてほしい」と言う意見そしてブログやHPにイベントについての
好意的な書き込みも多数あったと聞き、本当に嬉しく思います。
実際、私の方へも、もっと話がしたい教えてほしいと言うメールが入りました。
必死で子育てされている保護者の気持ちが伝わって来ました!
本当に本当に教師になって良かった!最高の経験をさせて頂きました。
この気持ちを大切に最後まで完全燃焼していきたいと思っております。
大好きな雲雀丘学園関係の皆様に感謝です!
有り難うございました。そしてこれからもよろしくお願いします! 

                    山村 タミ子

2007年09月14日

数楽パズルあれこれ⑤

今日で、このシリーズも5回目で最後になります。来週からは担当者がかわります。最後は、私の好きなパズルを紹介しましょう。アメリカで生まれ、アメリカで大ブームがおき、それが日本にやってきて、日本でもひそかにブームになっています。それは、「ナンバープレース」(略して「ナンプレ」、日本語で「数独」と呼ばれています)です。ゲームにもなっていて、そのパズルをしている愛好者はたくさんいます。(この前、テレビでやっていましたが、郷ひろみもはまっているそうです。)本屋のパズルコーナーには必ずおいていますので、一度やってみてください。
 ルールは簡単ですが、やってみると結構難しいものが多いです。そのルールは、縦・横・および太線で囲まれた9つのますに1から9を1個ずつ入れていく(つまり、縦・横・太線で囲まれたところには同じ数字が入りません)だけなのです。シンプルなパズルですが、これが意外にはまります。下に一つ紹介しておきますのでやってみてください。レッツ!チャレンジ!!

ナンプレ.bmp

 1時間で出来れば、あなたは天才かも。何日もかかることがありますので、ゆっくり気長にやってみましょう。
 ちなみに、私がこの「ナンプレ」以上に好きなのが「サムクロス」です。ルールはよく似ていますが、足し算が入ります。結構はまっている今日このごろです。

数楽パズルあれこれ④

 今日は、外国にあるクイズみたいなモノをやってみましょう。 それは、「川渡りパズル」と呼ばれるモノで、いくつかの国で考えられています。
 あるところに、旅人一人がキツネ一匹とアヒル一匹を連れ、トウモロコシの入った袋を一つ持っていました。ある川にさしかかったとき、ボートが一つありました。そのボートでは、旅人以外には動物と荷物を全部で2つまでしか乗せられません。全てのモノを向こう岸に渡すには最低何回ボートで川を渡らなければならないでしょうか。ただし、キツネとアヒルを旅人のいない1つの岸におくと、キツネはアヒルを食べてしまい、アヒルとトウモロコシを旅人のいない一つの岸におくと、アヒルはトウモロコシを食べてしまいます。その条件で考えてみてください。
 

 これは、初級編で答えは3回です。ちなみに、中級編はボートに乗せられる動物と荷物を1つだけにすると少し難しくなります。それ以外の条件は全て上と同じと考えてください。さー、最低何回川を渡ると全てのモノを向こう岸に渡せるでしょうか。


 さらに、上級編ではこういうパターンもあります。あるところに3組の夫婦がいました。どの夫婦も夫はやきもちやきで、自分の妻が自分のいないところで別の夫と一緒にいることを許しません。ボートが一つあるある川に3組の夫婦がさしかかりました。ボートには一度で2人しか乗れません。上に書いてある条件(妻が別の夫と自分のいないところで一緒にいない)のもとで、全員が向こう岸に渡るには、最低何回ボートで川を渡らなければならないでしょうか。ただし、6人ともボートはこげるものとします。さー、考えてみましょう。分かるかな。
 今までのパズルは、私が小学生の頃みんなでよくやったパズルです。こういう事を小学生からやっていると、数学的な能力がついていくかも知れません。


 ちなみに、中級編の答えは7回、上級編の答えは9回です。

2007年09月13日

数楽パズルあれこれ③

 今日は、これも有名な話ですが、正直村と嘘つき村の問題があります。どんな問題(話)かというと、あるところに正直村と嘘つき村があります。正直村の村人はどんな質問にも正直に正しい答えしか言いません。それに対して、嘘つき村の村人はどんな質問にも嘘(偽った)答えしか言いません。ある旅人が、三叉路にたどり着きました。そこには、正直村か嘘つき村かどちらの村人が分からない1人の村人がいました。そして、その三叉路は、左右のどちらかは正直村に、もう一方は嘘つき村に通じています。旅人は、正直村に行こうとしています。では、問題です。三叉路にいる村人にどんな質問をすれば、旅人は正直村に行くことが出来るでしょうか。考えてみてください。


 これは、論理の問題です。正しくても、嘘でも(偽っていても)同じ答えになるように質問すればいいのです。そして、この話は、今有名な「孫悟空」にでてくる三蔵法師の逸話にもあります。これは、こういう話です。あるとき、孫悟空に化ける妖怪が出てきました。その化けた姿はまったく区別がつきません。しかし、孫悟空は正しいことしか言わず、妖怪は嘘しかつきません。あるとき、孫悟空が三蔵法師の前にでてきました。しかし、それは、孫悟空か妖怪か分かりません。そこで、三蔵法師はどんな質問をしたかです。その質問によって三蔵法師は孫悟空か妖怪かを見分けたそうです。さあ、考えてみてください。


 答えのヒントは、この質問をすれば、答えは正直であろうと嘘つきであろうと同じ答えになり、「はい」と答えると結果が1つに決まり、「いいえ」と答えると別の結果になるようにすればいいのです。さあ、考えてみましょう。(それでもわからなければ、図書館へレッツゴー!)

2007年09月12日

数楽パズルあれこれ②

 今日は、日本に昔からある計算パズルについて紹介しましょう。
 1つは、「小町算」です。123456789の9つの数字の順番を入れ替えずに、そのすきまに四則演算記号(+-×÷)を入れて、1つの数字を作るというモノです。(記号を入れなければ、2桁や3桁の数として使えます)かっこを使ってもかまいません。いろいろな数字をつくれるのですが、本来は99と100をつくるのが、「小町算」です。例えば、99の場合、(1+2)×3-4+(5+6)×7+8+9=99となります。100の場合、1+2+34-5+67-8+9=100となります。他にもたくさんの答えがあると思います。考えてみましょう。また、99や100以外の数字でも出来ると思いますよ。友達・家族で数字を出し合って作ってみると面白いかも・・・。(私だけー)
 今日は、もう1つ紹介しておきましょう。これも昔からある計算パズルで、「four fours」と呼ばれる「4つの4」というモノです。4を4つと四則演算記号・かっこを使い、いろいろな数字を作るというモノです。本来は1から10まで作るのですが、他にもいろいろな数字が作れると思います。例えば、1は4÷4+4-4=1となります。2から10まで作ってみましょう。また4の代わりに3や5から9を4つ使っても出来ると思いますよ。いろいろやってみて楽しみましょう。(やっぱりこれも、私だけー)

2007年09月11日

数楽パズルあれこれ①

 一昨日までは残暑厳しく暑い日々が続いていましたが、昨日から秋を思わせる涼しい朝晩になりました。特に今朝は、この夏から初めて涼しさで朝目覚めました。もうすぐ秋なのかなーと思いました。
 今週は、私の当番なので、数楽パズルを何回かやってみたいと思います。第1回の今日は、昔から有名な数楽パズルである「ハノイの塔」を紹介しておきます。「ハノイの塔」は結構有名なので、皆知っていると思いますが、(えっ!知らない)知らない人のために説明しましょう。大きい文房具屋やおもちゃ屋さんにはたぶん売っていると思うのですが、別に買わなくても自分で作ることも可能なので、家族で作って楽しんではどうでしょう。用意するモノは、割り箸3本(細長い棒状のモノなら何でもオーケーです)と厚紙で出来ます。まず、割り箸3本の底に厚紙をつけ、立てます。そして、厚紙を大きさの違う何種類かの円に切ります。その切った厚紙の円の真ん中に穴をあけ、1本の割り箸に大きい厚紙の円から小さい厚紙の円が下から上に重なるように通します。これで準備はオーケーです。そして、ルールは小さい円の上には大きい円を乗せることは出来ない。1回で1つの厚紙しか動かせないということです。そして、全ての厚紙の円を別の1つの割り箸に移動すれば終了です。では、それで円が2枚の場合は最低3回で終了できますが、3枚なら何回かかりますか。4枚ではどうでしょう。10枚なら・・・・。いろいろと試してみましょう。これは、高校で習う「数列」のパズルです。誰でも遊び感覚で出来るので、やってみましょう。小さい頃からこういうパズルをやっていると数学が得意になるかも知れませんね。

2007年09月08日

勉強するクセ

ビジネスマン向けに書かれた安河内哲也氏の「勉強術」から。

 勉強はしたいけれど、忙しくて時間がない…という人がいます。けれど、忙しいのはみんな同じです。受験を控えた高校生たちも、学校の勉強やクラブ活動もあるし、なんだかんだと忙しくて、勉強する時間が足りないと、よく相談にきます。そんなとき、僕がアドバイスするのはまず、「机に向かって勉強するな」ということです。勉強部屋や図書館の机以外の場所で勉強するクセをつける。電車の中、授業の休み時間など、ちょっとでも時間があれば、勉強をするんです。
 社会人だって同じ。普通に働いている人はみんな机に向かって勉強する時間なんてないです。残業もあるし、付き合いもある。家に帰れば家族で過ごす時間も必要だ。だからまず勉強は机に向かってする、という固定観念を捨ててください。都心の電車のなかでも、丸の内の喫茶店でもラーメン屋でだって、勉強しているビジネスマンはいっぱいいます。
大切なのは、どこでも勉強ができる習慣を身につけることです。
 「いつか○○をやってみたい」と「永遠にやらない」は同義語です。興味のあるものを見つけて、とりあえず最初の第一歩を踏み出してみましょう。

安河内哲也(やすこうちてつや)

成績不振に悩む受験生やTOEICを受験する社会人の成績を短期間で急上昇させるカリスマ講師として知られる

2007年09月07日

いよいよ「大学入試センター試験」 続き

後期日程廃止の影響

今春の入試においての影響を見ると
 東北大、名古屋大、京都大で後期日程を廃止した学部は、名古屋大教育学部を除いて、いずれも前期日程の募集人員を増やしており、前年比10%~20%増のところが多いです。これに対して志願者数は数%の増加にとどまっていますが、東北大(歯)、名古屋大(経済)、京都大(法・理)のように減少している学部もあります。合格者数は募集人員に比例して増えているため、実質倍率はほとんどの学部で下がっています。

☆ では、これらの大学の前期日程は易しくなったのでしょうか?
 京都大学の場合…受験者・合格者の成績分布も前年とほとんど違いがありません。やはり、京大ともなると募集人員が増えたからと言って、他大学から流れてくる受験生は少ないようです。偏差値57.5~62.5の層の合格者がわずかに昨年より増えており、昨年までであれば前期不合格→後期合格となっていた層が募集人員が増えた分、今春は前期日程で合格になったということでしょう。難易度には変化がないと考えられます。
 名古屋大学の場合…受験者の成績分布では偏差値57.5~67.5にかけての上位層と、45.0~52.5の下位層の2層に分かれて増加しています。上位層については、前年度、「京大や東大の前期→名大の後期」と受験していた層が、名大の後期廃止で前期日程から出願してきたのでしょう。名大の場合も前後期通算で考えると難易度に変化なしといえるようです。

☆ 周辺の大学への影響は
 京大(工)前期との併願者が増加した阪大(工)の後期は5学科中3学科がランクアップし、神大(工)の後期も6学科中4学科がランクアップして、大変厳しい入試となりました。また、こうした大学の難化を予想して、志願者の流失も生じています。大阪市立大(工)の後期には大阪大や神戸大の志願者が増加し、10学科中4学科がランクアップしました。

河合塾教育改革ingより

 08年度入試においても、上記のような流れは避けられないでしょう。07年度はセンター試験の平均点が低かったことも「後期は安全校」でという流れになったようです。今後は模擬試験による志望校分析の動向などに十分注意して、前期・後期の志望校を決定しましょう。

2007年09月06日

いよいよ「大学入試センター試験」

 9月5日(水)、高校3年生に「大学入試センター試験」の受験案内の冊子を配布し、説明会を行いました。本校では、3年生全員がセンター試験を受験しています。

 1979年、国公立大学の入学志願者を対象として開始された「共通一次試験」が、1990年「大学入試センター試験」と改称され,私立の大学・短期大学も「センター利用入試」として参加するようになりました。そして、現在では、多数の私立大学の参加によって、「センター試験」の受験は国公立大学志願のためだけのものではなく、受験生にとって必須のものになっています。
1990年(初回)当初は私立大学の参加は16大学(19学部)でしたが、2008年度では467大学(1286学部)・139短期大学(334学科)の参加が予定されています。国立大学83校・公立大学74校・公立短期大学17校ですから、私立大学が「センター利用試験」を入学試験の一つとしていかに取りこんでいるかよくわかります。

 私立大学が「センター利用試験」を2教科型・4教科型と教科数によって方式を変え、「センター利用」の機会を増やす一方で、国公立大学では後期日程を廃止する大学が旧帝大や医学科などで拡大しています。
 2004年度時点では、前期日程のみの国公立大学は、実技系・夜間主など12大学(16学部)でしたが、2005年度、横浜市立大学が総合大学として初の後期日程廃止に踏みきり、2006年度は筑波大(医・芸・体)、岡山大(教育・薬)などに広がり、25大学(35学部)と一気に拡大しました。
 2007年、2008年の後期日廃止大学の特徴は、東大(理Ⅲ)、京大(医ー保健以外)、東北大(教・法・工・農・医・歯・薬)、名大(全)、九大(芸・薬)といった旧帝大を始めとする難関大で拡大しています。
 また、後期日程で募集を行わない医学科も多いです。前述の大学以外に札幌医大・弘前大・新潟大・横市大・滋賀医大・京都府立医科大・神戸大・島根大など14大学で前期日程のみの募集となります。
 (続きは明日に)

2007年09月05日

「職業人インタビュー」に行ってきました!②

生徒たちの感想の続きです。
 ・中学生として大事なことをいろいろ教えてもらった(トレーナー)
 ・脳外科医の方はとても説明がわかりやすく、将来のためになった。
 ・空港内の普段入れないところに入り、空港の方々が裏でたくさん支えていることがわかった。
 ・小学校内のいろんな施設や教室をみせてもらうことができた。
 ・今まで思ってた小学校の先生の仕事とは違うイメージで驚いた。
 ・小さいころからあこがれていた幼稚園の先生にインタビューできてよかった。
 ・若い先生だったので、大学でのお話しも聞けてとても楽しかった。(幼稚園教諭)
 ・将来、理学療法士になりたくて、患者さんのことを第一に考え、人のために尽くすすごくいい職業だと改めて思った。
 ・ケーキ屋さんのことだけでなく、他の仕事でも通用するような話を聞けてよかった。
 ・とても愉快な人で、楽しい話の中にもとても教わることが多かった。(テニスコーチ)
 ・他校の中学3年生の様子をを知ることができてよかった。(中学教諭)
 ・お客様を第一に考えて仕事をしていることがよくわかった。(美容師)

この行事をはじめて4年目になりますが、事前の説明会の時に面白くなさそうな顔をしていた生徒が、夏休み明けの出会いで「センセ、よかったよ。大感激」と言ってくれたときは、ほっと安堵するとともに5月からの準備の苦労が一度に吹き飛ぶように思えます。また、来年もバージョンアップして取り組みます。
ご協力くださった宝塚武庫川ロータリークラブの皆様、卒業生、保護者の方々、誠にありがとうございました。 

2007年09月04日

「職業人インタビュー」に行ってきました!①

fig20070905_1.jpg夏休みを利用して、中学3年生が「職業人インタビュー」に出かけました。8月6日の記事でも紹介しています。
先日の文化祭で、各グループごとに画用紙にまとめて展示発表しました。生徒たちは、お互いのインタビューの様子を知ることができ、また文化祭に来られた方々は、それぞれのグループの工夫を凝らした展示に見入っておられました。

夏休み明けの8月21日のアンケートの結果です。
☆職業人インタビューに参加しましたか。
   参加した 95%     参加できなかった 5%
☆インタビューの感想となぜそう思いましたか。
   よかった 95%     面白くなかった 4%   その他 1%
fig20070905_3.jpg理由(抜粋)
 ・宝塚歌劇の現場を見学しながら説明してもらって、とても楽しかったです。
 ・薬剤師の方が実際に働いてられる姿も見学できた。
 ・普段は入れないホテルの部屋や教会などの見学ができた。
 ・栄養士の職業だけでなく他のことも色々話してくださってよかった。
 ・デジタル化についての説明やスタジオ見学などとても勉強になった。(毎日放送)
 ・税理士の方の話はわかりやすくためになった。
 ・想像していた「弁護士」とは実際は違う仕事内容だった。
 ・めったにお話しできないアナウンサーの方にいろいろ質問できた。
 ・獣医に関することだけでなく、将来に役立つ話もたくさんしてくださった。
 ・パソコンを使っていろんなことを体験させてもらえた。(CGデザイナー)
 ・販売の仕組みなど知らないことがよくわかった。(インターネットビジネス)

 ・インタビュー時間が2時間半もあって、同じ姿勢で疲れた。
 ・自分には興味のない話だった。(明日に続く)