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2018年04月19日

「しつけの効果」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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過日の雲雀丘学園小学校の入学式で新入学児童の保護者の方々に「しつけの3大原則」の話をしました。1 朝の「おはようございます」の挨拶をする子に。それには親のほうから誘い水を出す。2 「ハイ」とはっきり返事のできる子に。それには女親が主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事をすること。3 席を立ったら必ずイスを入れ履き物を脱いだら必ずそろえる子に、という内容でした。これは元慶応大学の塾長をされ今上天皇の教育係をされた故小泉信三氏の話されたことであり、子供の成長には親の姿勢や対応が大切であるとお話しさせていただきました。

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  学園南門近く                      トサミズキ

その後、小学校の成地副校長から指摘があり、教育学者の故森信三氏も同じことを言っていますとのことでした。調べてみるとその通りで森氏は「しつけの3原則」となっており、多方面で語られ、大きな影響を与えておられます。この「3原則」を教育方針にしている小学校もありました。お二人とも教育界においては著名な方ですが、私の話をお聞きになられた保護者の皆様には故森信三氏のことも補足しておきます。

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  校庭 大銀杏                      校庭 藤棚

さて「しつけ」についてですが「しつけ教育」はよくないといって反対される方もいらっしゃいます。戦前の悪いイメージと重なり、精神論と受け止められているのかもしれません。今世の中は「エビデンス」を求められます。効果効能を言うには科学的、客観的な裏付け、データが必要です。

神戸大学の西村教授は「しつけ」と所得や学歴との関係を調査しました。4つの基本的なモラル(嘘をついてはいけない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)を「しつけ」の一環として親から教わった人は、それらを全く教わらなかった人と比較すると年収が86万円高いという調査結果を発表しています。

現在、教育を経済学の視点から分析してみようという考え方が増加しつつあります。その第一人者が中室牧子さんという慶応大学の教育経済学の先生です。このたび学園小学校ではこの中室先生をお招きしお話を伺うことになりました。
「子供が小さいうちにお話を聞けて本当によかった。知らなかったらヤバかったわ」。
中室先生のお話をお聞きのお母さまにはこんな感想を漏らされる方もいます。この講演会は6月3日(日)、学園講堂で開催します。楽しみにしていただきたいと思います。(2018.4.19)


2018年04月12日

「初めはしんみり、中はおかしく、終(しま)いは尊く」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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昨年秋に児童たちが植えたチューリップが春の訪れとともに陽光をいっぱいに浴びて気持ちよく風にたなびいています。大きく咲き誇ったものからきりりと引きしまった中くらいのもの、いまだ咲かない大器晩成のつぼみのものまで、まるで子供たちの個性のようにさまざまです。子どもたちは大きな花弁に触ったり香りをかいでみたりで興味津々です。 201800412-2.jpg201800412-1.jpg
  子どもたちの植えたチューリップ          釈先生のご著書

さて2年ほど前になりますが哲学者で元阪大総長の鷲田清一さんが新聞のコラムに、宗教学者の釈徹宗さんが説教する時は表題のことばを心掛けていると取り上げられていました。コラムを転記するお許しをいただきますが、

「誰かに思いをしっかり伝えたければ、まずは心を落ち着かせ、次に心をたっぷりもみほぐして柔らかくし、そうして道を空けてからおくのほうまではいっていく・・・。幼児を諭すときも学校の授業でも、こういう工夫が大事なのだろう。ひょっとしたらもがく自分に言い聞かせるときも?」

学校で教育にあたる先生方や、子供を注意する時の親御さんなどは誠に参考にすべき名言だと思います。私などみさかいなく一本調子で話す人間にとっては特に肝に銘ずべき言葉だと思います。

実は釈徹宗さんは雲雀丘学園の卒業生でまた現在、学園の評議員もしていただいています。
そんなことで釈さんの著書を読んだり、講演を聞いたり、テレビ番組で拝見するなどしていますが、いつも話を聞くと心が落ち着いてくる気がします。また釈さんは大学の先生でもあり、池田にあるお寺の住職さんでもあります。身近にわかりやすくお話をお聞きできることを有難く思っています。

その釈さんが学園のブログに登場していただくことになりました。月に一回、「ことばの扉」というコーナーに、仏教経典や聖書、論語などから味わい深い言葉を選んでいただき、解説を加えていただくというものです。「ことばの扉」から「心の扉」が開かれるのではないでしょうか。皆さんには楽しみにご覧になっていただければと思っています。(2018.4.12)

2018年04月10日

「不許入無挨拶雲雀丘」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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「挨拶無きは雲雀丘に入るを許さず」と読みます。4月の入学式の前日、この立て看板を正門、南門、駅からの生徒専用通路の3か所に設置しました。よく禅宗の寺に行きますと「不許葷酒入山門」の石碑を見かけますがこれに倣いました。あえてインパクトのある表現にしたのは挨拶励行の効果を一層高めるためです。身近に感じていただくため揮毫は高3の書道部の生徒にお願いしました。 201800410-1.jpg雲雀丘学園では、かねてより学園を挙げて挨拶の励行に取り組んでいますが、今回は生徒、児童への呼びかけだけではなく、保護者をはじめ出入りの方々も含め学園に入ってこられる方すべてにお願いし、学園内は一人残らず挨拶と笑顔が飛び交う学園にしていこうというものです。 201800410-2.jpg

雲雀丘学園では「「人間力」ある子供を育てようとしていますが私は実践の第一歩は挨拶だと考えます。挨拶することで人と交わり、協調性ができ責任感も生まれてきます。最近とみに非認知能力の重要性が叫ばれていますがこれも出発点は挨拶ではないでしょうか。

今年度の入学式では中高の中井学校長も小学校の石田校長も挨拶の励行を一番に新入生に求められていました。挨拶は簡単なようで実は一番難しいものです。先生方も本当に本気になって率先垂範していかねばならないと思います。

一方、園児、児童、生徒の生活の半分は家庭にいます。今日の小学校の入学式後の保護者会で私は、今上天皇の教育係をされた故小泉信三氏の「しつけの3大原則」を引きながらご両親の子供への接し方を話しました。学園とご家庭が車の両輪となって挨拶がしっかりできる子供たちを育てようではありませんか。(2018.4.10)


2018年04月06日

「学園始動!合同職員会議開催」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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4月2日、合同職員会議に先立って雲雀丘学園に新しく赴任された22名に辞令を交付しました。私は一人ひとりに期待の言葉をかけるとともに、毎年この時期に新聞各紙に掲載されるサントリーの企業広告を紹介しました。これは作家の伊集院静さんが、新社会人になる若者たちに呼び掛けるもので文章には次のようなくだりがあります。

”明治の時代、若き一人の男が言った。「やってみなはれ」そう、まずやってみよう。その瞬間、夢は夢でなく、君の道となるだろう。“

この「若き一人の男」は本学園の創立者鳥井信治郎です。学園の生徒には挑戦することの大切さを教えています。新しく学園に来られた先生方には「やってみなはれ精神」をそれぞれが実践し自分の道を作ってほしいと話しました。

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  新しく入った教職員と                 ネイティブの英語教員と

続く合同職員会議では学園の取り組む課題として、全教職員に次の項目を話しました。
① グローバル人材の育成
② やってみなはれ塾の開設
③ プログラミング教室
④ 雲幼・小学校の志願者増への対策
⑤ 戦略的広報の実施
⑥ 各校種の目標・先生への期待
⑦ 人間力
このうち①グローバル人材の育成、では小学校では昨年からネイティブを活用した会話主体の授業に取り組んでいますが、今年は学園全体でネイティブの英語教員を4人増員し、さらに英語授業を充実させていく方針を伝えました。保護者の皆様にもご期待をいただきたいと思います。(2018.4.6)