大晦日を迎えて
本年の最終日である大晦日を迎えました。大晦日の「みそか」は本来「三十日」と書き、月の三十番目の日ということですが、転じて月の最終日を指すことになりました。晦(つごもり)とは陰暦では十五日に満月となり、月末になると月が見えなくなってしまうため、月隠(つきごもり)が訛ったものです。そして一年の最後のことを「みそか」に「おお」つけて「おおみそか」「おおつごもり」というようになったようです。大晦日の夜を一年の日ごよみを除くという意味で除夜と言い、一年を締めくくり、暮れゆく年を惜しむという意味で昔から色々な行事が行なわれてきています。特に人の煩悩を取り除くために108回の除夜の鐘がつかれるのは有名ですが、何故108回なのかを先日私の友人の住職の方からお聞きしました。
それによると、人間の感覚を司るのは、眼、耳、鼻、舌、身、意の六根。これに好(気持が良い)、悪(嫌だ)平(何も感じない)の3種類。また浄(きれい)と染(きたない)の2種類。最後に現在と未来、過去の3つ。これだけの組み合わせが6×3×2×3=108ということになるとのことです。
除夜の鐘をつく風習は中国の宋の時代に起こり、日本には鎌倉時代に伝来したと言われています。新たな思いで新年を迎えるために、今年一年の自分の行いを改めて振り返り、至らなさや愚かさをしみじみ反省しながら除夜の鐘と共に洗い流すというものです。
また、大晦日に年越しそばを食べる風習は江戸時代中期から始まったようですが、細く長く寿命、家運を伸ばすと言う意味が込められています。
今年は本当に多くの方から暖かいご支援をいただき、心より感謝しています。明日からはいよいよ新しい年2007年を迎えます。
心新たに力強くスタートしたいものです。