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2010年08月31日

「発音は,やっぱりむずかしい」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

フランス語授業体験
石丸久美子 先生 (京都外国語大学外国語学部フランス語学科 講師)

kyotogaikokugo.jpg 大学での初回フランス語授業を少し体験していただきます。フランス語の音,簡単な表現に触れてみましょう。日本語になったフランス語を見てみましょう。


京都外国語大学

〔生徒の感想〕

  • 今までBonjuorは「ボンジュール」と読むのだとばかり思っていたので,「ボンジュー」と読むと知り驚きました。アルファベットなので英語と同じ読み方かと思っていたらそうではないそうで,英語とは違う規則があるそうなのでそれも知りたいと思いました。国際的な場所でも,英語の次の第2公用語にフランス語がなっているなど,今日は色々知らなかったことを知れて楽しかったです。
  • ずっとフランスに興味があったのでよい経験になりました。でも,フランス語の発音はやっぱり難しいと思いました。いつか,フランス語を習ってフランスに旅行に行きたいと思いました。英語とフランス語はつながっていることを聴いたことがあるので,英語を話せるようになってからフランス語を習いたいです。今回,フランス語やフランスのことを知ることができたので嬉しかったです。
  • 思っていたよりフランスの言葉が日本語になっていて驚きました。時間があればまたそういう言葉を探してみたいです。また,r の発音がいろいろあったり最後の文字を読まなかったりと,発音がおもしろいなと思いました。最後に聴いた歌も,日本語で歌われているものをどこかで聴いたことがある気がして,フランスが身近に感じられました。

2010年08月30日

「マジックを教えてもらった」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

「不思議」と「マジック」をつなぐもの
  ~「ちょっとユニークな」社会学者E.ゴッフマンが考えたこと~

工藤宏司 先生 (大阪府立大学人間社会学部人間科学科 講師)

osakafuritsu.jpg アーヴィング・ゴッフマンという社会学者がいます。彼は,わたしたちが日常生活を送る中で,「他者」とどのようにやりとりをするのか,に常に関心を持って,人々の具体的なコミュニケーションの場をいつも観察していました。たとえばゴッフマンは,エレベーターに乗った人が必ず上を見上げて,エレベーターが今何階にあるかを示す表示板を見ているのはなぜか,に疑問を持ちました。その結果,彼らは「今何階にいるのか?」に関心をもっているからではなく,もっと別の理由がある,と考えました。そこには,個人的な関心や思いとして説明するには無理があるもっと別の次元の理由,つまり「社会的な理由」があると考えたのです。わたしの講義ではゴッフマンが考えたこの「社会的な理由」に焦点をあてます。彼によれば,わたしたちが社会の中でさまざまに振舞うことのほとんどすべてには上記のような「社会的な理由」があります。言い方を変えれば,わたしたちが他者と一緒にいる場にはわたしたちの個人的な思いから独立している規範(決まりごと)があるのです。今回の講義では,この「規範」の存在をわたしたちに教えてくれるものとしてゴッフマンが思いついた「フレイム」という考え方についてお話したいと思います。具体的に考える素材は「マジック(手品)」についてです。わたしたちは「マジック」を一つのエンターテインメントとして楽しみますが,ゴッフマンによれば,これも一つの「社会的なお約束」の中で成立していることになります。それはいったいどういうことなのかを,考えてみましょう。

大阪府立大学人間社会学部

〔生徒の感想〕

  • 先生もおもしろいし,楽しかった。今日,教えてもらったマジックは,今度やってみようと思いました。また,自分が不安になる理由が分かった。最近,自分の感情が分からなくなるのでとてもよかった。
  • マジックから”不思議”に,そして,そこから”予期”や”解釈”と話が広げられて,とてもわかりやすかったです。日頃から何気ない行動が決められているルールだと認識しないで行っていたことにすごく興味を持ちました。本当に人間の捉え方は不思議なことでいっぱいだと改めて感じました。

2010年08月29日

「どれだけ充実したかが重要だ」
   — 1 Day College生徒感想から—

体験しよう! 体のサイン
菅野由美子 先生 (兵庫県立大学看護学部 助教)

「看護の仕事とは何か?」「看護ってどんな事をするの?」皆さんに看護の仕事について「体のサインを知る」という体験を通して知っていただきたいと思っています。また,看護分野への進学と進路の違いについてお伝えしたいと思います。

兵庫県立大学看護学部

〔生徒の感想〕

    hyogokenritsu.jpg
  • この講習を受けて,より看護に興味がわきました。看護師というのは人に接する仕事だというのがとてもよく分かりました。あと,実習がとても楽しかったです。血圧を計ってもらったことはあったけれど,自分が相手にしてあげるのは初めてなので緊張した。
  • 看護師というのは,患者さんの病気を治すのは仕事ではなくて,色々な人の健康をサポートする仕事なんだと感じました。奥深いです。先生が「生きている上で命の長さは重要じゃない,どれだけ充実したかが重要だ」と話されたのがすごいなと思いました。この仕事に誇りを持たれているのが分かりました。私もこのようにに自信を持ち胸をはって仕事のことを語ることができるようになりたいです。
  • 授業を受けて看護師の魅力を感じることができました。私は将来,看護師になりたいと思っています。看護師になるために,短大,専門学校,大学に行くと国家試験を受ける資格をとれるということは知っていたけれど,4年制大学を卒業しないと助産師,保健師の資格が取れないということは初めて知りました。私は助産師の資格も取りたいと思っているので,4年制大学に進学します。

2010年08月28日

「社会そのものを考える学問」
   — 1 Day College 生徒感想から —

社会学って、どんな学問?
田中滋 先生 (龍谷大学社会学部社会学科 教授)

ryukoku.jpg 社会学は,法学や経済学と並んで,大学の学部名称ともなっている学問です。しかし,高校の社会科の主要科目(歴史、地理、政治・経済)のなかには含まれていません。社会学とはいったいどんな学問なのか? 単純化していうならば,社会学は,「人と人との相互作用とその結果生まれる社会関係」について研究する学問です。今回の講義では,社会学がどんな学問なのかを,高校生の皆さんに理解できるようにお話したいと思います。

龍谷大学

〔生徒の感想〕

  • 私は社会学部に行きたいので,大学の社会学部の先生の話を聞け,うれしかったです。とても深い話でした。
  • 今回,社会学とは何かが気になってこの講座を受けたのですが,完全に理解するのは難しいと思いました。社会学は近代と共にできた学問であり,近代そのものを考える能力を問われる学問なのでおもしろい学問だと思いました。理解するのは難しいけれど,それだけに追求できると思ったので,興味が持てました。また,近代とは移り変わっていくものなので,社会学は時代の流れと密接に関係のある学問なのかと思いました。
  • 自分が近代の生活に慣れてしまっているので難しかったですが,おもしろかったです。自分も含めて近代人は物事を近代的に考えがちですが,身分制の人々の考え方やインドの女性の話を聴いて,必ずしもそれだけじゃないことを思い知らされました。近代の社会や人そのものを知れそうな気がしました。

2010年08月27日

「”自立”について考えたい」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

「YUI」が蘇らせる伝統的青年像
-音楽社会心理学への誘い-

諸井克英 先生 (同志社女子大学生活科学部人間生活学科 教授)

doshishajoshi.jpg 青年達によって表出されるさまざまな「歌」は,その時代を生き抜く青年達の心性を内在化させています。この授業では,「YUI」を素材にして,彼女が構成する「内面的世界」を社会心理学の観点から「解剖」することを試みます。このことによって,「こころ」の仕組みの一端を理解してもらえればと思います。

同志社女子大学

〔生徒の感想〕

  • 普段は聴くことができない話だったので,とてもよい機会になりました。もともと社会心理学に興味があって,YUIを通して話をしていたので,おもしろかったです。歌詞の内容も自分たちの身近なものでわかりやすかったです。もっと聴きたいと思いました。
  • YUIの曲は何曲か知っていたけれど,その歌詞からここまで色々な考え方ができるのだということにとても驚きました。普段,何気なく聴いていた曲に,YUIの人生や伝統的な青年像が含まれていたことを知ると,また違った想いで聴くようになると思います。今,ニートなどが増えているので,YUIの曲を聴いて,”自立”について考えてみたいと思います。

2010年08月26日

「入試が始動」 ― 防衛大学校説明会 ―

IMGP0427.jpg

本日放課後,防衛省から防衛大学校,防衛医科大学校,看護学校の入学試験担当の方に来校いただき,高校3年生を対象に説明会を開きました。他の国公立大学とは異なり,11月に試験が実施されるとあって,例年「腕試し」代わりに受験する生徒も多くいます。

説明会では,防衛大学校,防衛医科大学校,看護学校にわかれ,学校の紹介,学生生活などを説明していただきました。説明後の質疑応答では,個別に相談に乗っていただきました。

2学期に入り,いよいよ入試が本格的に動き出します。

「消費税10%はどう思う?」
   — 1 Day College 生徒感想から —

経済実験から市場経済の仕組みを体感しよう
佐々木勝 先生 (大阪大学社会経済研究所 准教授)

osaka.jpg 税金引き上げや価格規制は,市場取引にどのような影響を与えるのであろうか。これらの政策は我々の生活を豊かにするのか。今回の講義では,市場取引によって価格が決定するメカニズムを簡単な経済実験を体感することによって理解することが目的である。科学の世界では実験によって様々な理論の正当性が実証されてきた。しかし,経済学などの社会科学の分野では,対象者が「人間」であることから実験を通じて理論の検証を行うことが難しかった。ところが,経済実験は手法が確立されるにつれて経済事象を説明する有効なツールとして認められ始めた。受講者には,実験の「被験者」として参加していただき,市場取引を体験していただく。

大阪大学

〔生徒の感想〕

  • 市場取引の実験で,売り手,買い手になって取引してみて,意外にも難しいものだなと思った。その結果から,市場経済についてわかりやすく説明していただいた。取引したときの利益や今まで知らなかったことをたくさん知ることができた。今,政府が消費税を10%引き上げようとしているのはなぜかなど,最近,疑問に思っていることも説明していただいてよかった。
  • 世の中の市場には,効率的な社会と公平な社会があり,効率的な社会は社会全体の利益にはなるが,それは完全競争が起きている場合だけで,難しいことが分かりました。また,今回の選挙にも関わっている消費税10%の問題についてもお話しいただき,とても楽しかったです。この講座を聴いて,10%の増税は別にいいと思いました。
  • 効率的な社会か公平な社会かどちらがよいと思うかは個人の価値観だけれど,できれば公平さばかり重視する社会よりもバランスのよい社会の方がいいと思いました。消費税については,今まで社会の影響がどうなるかよく知りませんでしたが,消費者だけの負担ではないということを考えたいです。実験をしながら話を聴いたので,思ったよりわかりやすかったです。政治家の言葉ではなく自分で社会について判断したいと思いました。

2010年08月25日

「みんなと一緒に笑いたい」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

聴覚障害児教育について
~聞こえないって,どんなこと~

井坂行男 先生
(大阪教育大学教育学部特別支援教育教員養成課程 准教授)

osakakyoiku.jpg 聴覚に障害を有すると,聞こえにくい・聞こえないという状況になる。そこで,聴覚に障害を有する方々の聞こえないことについての理解を深めることを通して,障害を有する人々のことを理解していきたい。特に,学習内容として,聴覚障害の概要やシミュレーションによる聞こえにくさの疑似体験なども行う。

大阪教育大学

〔生徒の感想〕

  • 私は両親が特別支援学校に勤めているので,聴覚障害について詳しく理解したくて選びました。色々な教育の仕方のビデオや聞こえにくさの体験,簡単な手話などを教えてもらえてとてもよかったです。聴覚障害者は補聴器が髪に隠れるなど,表面に出にくく健常者には理解しにくい障害だと思うので,設備などが増えればよいと思いました。(1年女子)
  • 聴覚障害の子供の教育は,子供だけでなく親も大変な努力が必要で,とても大変なことだと分かって,改めて私は本当に恵まれていると強く感じました。障害がある人は全く特別ではなく,努力も苦労もしているけど,私たちと同じように生活したいということがよく分かりました。「みんなと一緒に笑いたい」というのが,とても切なかったです。もし,自分の周りに障害がある人がいたら,少しでもその人の助けになりたいと思いました。(2年女子)
  • 最初は障害者である難聴の人に対して”かわいそう”という思いを抱いていました。しかし,障害者の方々はそうは思っておらず,”みんなと一緒に笑いたい”という気持ちを持っていることを知り,考えが変わりました。共感の気持ちを持ち,少しでも難聴者のためにできる手話を学んで,難聴者の人に少しでも孤独感を味わせないようにできればと思います。(2年女子)

2010年08月24日

「イタリア語は日本語と似てる?」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

イタリア的な私
マヴィリオ アレッサンドロ 先生
(京都産業大学外国語学部イタリア語専修 助教)

kyosan.jpg この講座は前半と後半の2つのモジュールがあります。 前半は,簡単なイタリア語で買い物ができるようになる授業を行います。後半は,イタリアとイタリア文化の紹介,4年間の大学での学び方,自分と違う文化と言語を学ぶ必要性などについてお話します。

京都産業大学

〔生徒の感想〕

  • イタリアの色々なことを教えていただき,よくわかりました。簡単な挨拶なども修得でき,よかったです。(Io Sono giapponese.) ナポリの写真も綺麗ですごいと思いました。特に感動したのは,疑問形を作るときは「?」をつけるだけと英語に比べ簡単だったので驚きました。(1年男子)
  • イタリアのことは前から興味があって,今回イタリア語を教えてもらったことで,イタリア語のおもしろさを知りました。イタリア語はどこか日本語と似ているところがあって,覚えやすい部分もありました。進路の中に外国語があって,イタリア語を勉強するのも視野に入れたいと思いました。とても有意義な100分でした。(2年女子)
  • 初めて習うイタリア語は,先生のおっしゃる通り日本語と似ている部分もあり,わかりやすくとても楽しかったです。語学の授業のあとの大学についてのお話も,今まで私が思ったこともないことばかりだったので驚き,とても自分のためになりました。頑張れば語学を身につけることはできるんだという自信も少し湧いてきました。(2年女子)

2010年08月23日

「将来の夢は学校の先生」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

教育学
上田学 先生 (京都女子大学発達教育学部教育学科教育専攻 教授)

kyotojoshi.jpg

  • 日本とイギリスの学校の比較検討
  • 現代の教育改革
  • 新しいタイプの学校とその運営
  • 現代の教員に要請されるもの
  • 日本の教育の発展と将来


京都女子大学

〔生徒の感想〕

  • 私の将来の夢は学校の先生になることです。今日の話を聴いて,小学校と中学高校の免許が違うことを初めて知ったので,これから少しずつ自分がどちらになりたいかを考えようと思います。どの教員免許でも,10分の1の確率でしか職に就けないという現状もわかったので,そんなに甘いものじゃないと思いました。まだ1年生で時間はたくさんあるので,ゆっくり考えて,夢に向かってがんばりたいと思います。(1年女子)
  • 教育を学ぶということは先生になるためだけだと思っていたけれど,それだけではなく教育そのものについて理解を深めることでもあるんだと知りました。教育を様々な角度から見たときの話を聴くと奥が深いし,難しいと思いました。しかし,子供のそれぞれの段階の考え方などを知ることは面白そうだと興味を持ちました。(2年女子)
  • 先生の説明がとてもわかりやすく,かつ面白くてためになりました。イギリスの教育と日本の教育はかなりの違いがあることに驚いて,他国の教育はどのような違いがあるか気になってきた。(2年男子)

2010年08月22日

「リーダーとして大切なこと」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

社会を「動かす」人になる:大臣・組合・経営者
―貿易と海外生産のロール・プレイング・ゲーム―

筒井美紀 先生 (法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科 准教授)

hosei.jpg S国のSP社が大量解雇をする。誰が失業者を守るのか?政府?労働組合?他方でO国のOQ社は,失業者の低賃金労働を期待し,S国への工場移転を狙う。OQ社従業員の運命は?授業では、参加者が各国の諸大臣・労働組合幹部・経営陣を演じる。交渉によって社会を「動かす」醍醐味を味わう。

法政大学

〔生徒の感想〕

  • 自分たちが何か組織の代表として他の代表と対立するということは,これからはとても大切になると思います。今日の1 Day Collegeを通して,自分たちがリーダーになるという自覚だけではなく,リーダーになったあと自分たちがどういう活動をどういう規模でしないといけないかを,代表としてはっきり指示しないといけないと思いました。(1年男子)
  • 今回,とても難しく楽しい経験をさせていただきました。国の大臣という立場からいかに自国の利益を確保し,相手国を納得させるか考えるのがとても難しかったし,楽しかったです。総理の言ったことに瞬時に対応するのは難しく,現実日本をはじめ各国々で大臣など大切な役職についている方々は本当に大変だと感じました。ただ文句を言うだけではいけないと思いました。(1年男子)
  • 異なる立場にある人と自分との両方の状況をふまえて行動することがどれだけ難しいかがわかりました。複合的に勉強する力がまだ全然ついていないことがわかりました。大学では自分でかんがえて行動することが本当に多くなると思いました。今からだんだんとそういう力をつけていきたいと思います。いつもテレビなどでやっている政治がどれだけ大変かが始めてわかりました。(1年女子)

2010年08月21日

「一夜漬けはやめてコツコツと」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

やる気の出ない人のための勉強法
西尾新 先生 (甲南女子大学人間科学部総合子ども学科 准教授)

konanjoshi.jpg “テスト前になると部屋の掃除をしちゃう”,“テスト勉強しても「全然勉強してへん」と言ってしまう”,“テスト後はとりあえず「あかん,できんかった」と言っておく”,“「お前はアホや」と言われるし,自分でも「アホやからできへん」と思ってしまう”。こんな人いませんか。勉強せなあかんのはわかってるけど,なぜかやる気の出ないあなた。もしかしたら,ここにヒントがあるかも。

甲南女子大学

〔生徒の感想〕

  • 日常学習に関わったことでわかりやすかったです。全然知らないこともあったので,すごく関心をもちました。心理学が勉強とこんなに関わっているとは思わなかったので驚きました。心理学は興味のあることなので,いろいろ調べてみようという気になりました。(2年女子)
  • 今日,実験をしてみて覚える単語で自分で文を作ることは記憶に残りやすいということがとてもわかりました。これからは,やる気がなくならないぐらい小さな目標から始めて大きな目標にいけるように一気にやらずにコツコツやろうと思います。そして,丸覚えはせずに関連付けて覚えようと思います。(2年女子)
  • 努力できない理由がわかった気がした。効率のいい学習法がわかったので,これからは一夜漬けはやめてコツコツと少しずつ勉強しようと思った。(2年男子)

2010年08月20日

「DNAでテレビができる?」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

化学でDNAのヒミツを探る
杉本直己 先生 (甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科 教授)

konan.jpg 21世紀になり,ナノサイズで核酸やタンパク質を取り扱える学問,生命科学が注目されている。本講義では,核酸(DNAおよびRNA)の構造,物性,機能の基本的特徴を学習する。さらに,この生命科学の研究最前線の話題をわかりやすく紹介し,核酸のヒミツ(新しい物性や機能)に迫る。また,その成果に基いて我々の未来生活がどのように改善されていくのかを展望する。

甲南大学フロンティアサイエンス学部

〔生徒の感想〕

  • 先生はとても明るくておもしろく説明してくださいました。例えば,DNAは食べることができるので,DNAでテレビを作るとゴミとして捨てるのではなく,食べ物として食べることができたり,DNAはまた,その体質もわかるので馬を調べると競馬で絶対に勝つことができたりします。将来,DNAがこのように使われるととても面白いと思います。今回の話を聴いて,DNAは難しくて硬いものだと思っていたけど,将来様々なことに使われて,とても面白いものだと思いました。(1年女子)
  • とても興味深い話でした。100分という時間を感じさせないほどおもしろかったです。DNAで理想が実現するなんて,すごいことだと思いました。また,実現できればよいと思いました。しかし,その実現が,本当に人のためになるのかもこれから考えていかなければならないと思いました。(1年男子)
  • DNAとは生物学だけに関係があるんだと思っていたが,化学にも物理学にも関係があることがわかった。ナノバイオテクノロジーは,まだ新しい分野なので,研究のしがいがありそうだった。DNAによって病気のかかりやすさや薬の効き方も変わってくるので,これからは医療の世界にもDNAが深く関わってくるのだろうと感じた。(1年男子)

2010年08月19日

「世界で誰もしたことがない」
   — 1 Day College 生徒感想から —

分子を見分ける分子をつくる
森川修 先生 (鳥取大学入学センター 准教授,工学博士)

tottori.jpg これまで世界で作られたことのない新しい分子をつくることは,人々の暮らしを豊かにします。例えば,医薬品など人間の健康に役立ったり,プラスチックなどの新素材は従来の物質とは違って,軽くて丈夫なものに利用されています。さらに,分子自身に新しい機能を持たせることで,分子を使って別の分子を見分けたり,その量を測定することができます。ここでは,【分子を見分ける分子】の最先端の研究についてお話しします。

鳥取大学
〔生徒の感想〕
  • レソルシナレーンが特定の物質を取り込んだときに,その物質と反応することはないのかと思いました。同位体の存在で何がかわるのかと思いました。超分子はすごいと思いました。もし実用化されたら,石油なども人工的に作ることができるのかと思いました。(1年男子)
  • 大学での研究は,世界で誰もしたことがないことをする,というのが印象に残った。単に勉強をするだけでなく,社会で役に立つものをつくるのが工学部なのだと分かった。大学の授業や時間割をみて,とても専門的だと思ったので,本当に自分に合った大学を選ばないと後悔するだろうと思った。(1年男子)
  • 化学センサーを利用することで,社会の様々な役に立てるというのはすごいと思いました。前から少しナノテクノロジーに興味があったので,今回の講座を受けることができてよかったです。大学では,世界で誰もしていないことができるのはおもしろそうだと思いました。分子や原子の並べ方を制御することで,新しい物質が生まれるといことにとても驚きました。(1年女子)

2010年08月18日

「大学に興味をもつ,いい機会になった」
   — 1 Day College 生徒感想から —

生物の共通性と多様性
浅田伸彦 先生 (岡山理科大理学部動物学科 教授)

okayamarika.jpg ヒトを含む動物を対象にした講義と実習。講義では遺伝や分子生物学など,実習では昆虫や淡水魚に関心があるといいが,受講条件ではありません。


岡山理科大学
〔生徒の感想〕
  • 私は,生物の方に進むなら,本当に動物が大好きで将来もそっちの方に進むことになるだろうし,正直悩んでいます。今回の講義を参考にして,色々考えていきたいと思います。(1年女子)
  • 共通性・多様性のことや,種の中でチンパンジーから人などに変わっていったり,鳥のくちばしが餌によってかわること,同じ種でも色が違っているなど,様々な生物のことについて聞くことができたので勉強になりました。理数系の大学に興味を持ついい機会になりました。(1年男子)
  • 生物の起源から進化までの道すじを分かりやすく,生物の多様性と共通性をいろいろな例を挙げて説明していただき,おもしろかったです。また,進化をして生物はいろいろな種が増えていったこともおもしろかったです。生物への視野が少しだけ広がってよかった。(1年男子)

2010年08月17日

「自分をもっと磨いていく必要が」
   — 1 Day College生徒感想から—

リハビリテーション ~作業療法の視点~
大瀧誠 先生
(神戸学院大学総合リハビリテーション学部医療リハビリテーション学科作業療法学先攻 助教)

kobegakuin.jpg 「リハビリテーション」という言葉はよく耳にすると思いますが,「作業療法」って? と思われる人は沢山いらっしゃると思います。しかし,作業療法は,リハビリテーションに欠くことができず,また他職種との連携により患者さんの生活をより豊かにする専門職です。今回は,リハビリテーションという枠組みと作業療法の視点で患者さんを捉えながら,”より豊かに生活する”とは? ということを皆さんと一緒に考えたいと思っております。

神戸学院大学総合リハビリテーション学部

〔生徒の感想〕

  • 僕は今,実際にリハビリに通っているけれど,自分が行っているものと,今日説明してもらったリハビリとはだいぶ違うものだったので驚いた。自分も将来は人をサポートしたり,救ったりする職業に就きたいと思う。
  • リハビリテーションは「体を動かす」「平行棒のようなところで歩いたりする」くらいにしか思っていませんでした。でも,講義を聴いて,イメージが変わりました。心の面でもリハビリをしていかないといけないということが,また,そのために自分をもっと磨いていく必要があることも分かりました。そのためにもっと勉強します。
  • 作業療法は生活の中で行われている色々な作業を治癒手段として用いることで,機能の回復や社会適応能力の獲得を目指すことだとわかった。ジャンプしたり座ったり何か作業をしているということが生活機能の維持回復につながっている。作業療法士として働いてみるのも楽しそうだと思った。

2010年08月16日

「建築は,理性と感性の融合」
   — 1 Day College生徒感想から—

ARTとしての建築学
柳沢和彦 先生 (武庫川女子大学生活環境学部建築学科 准教授)

mukogawa.jpg まずは誰でもできる簡単な建築造形の一端を体験してもらいます。そしてその体験をふまえて,建築すなわち architecture の語源や,建築の三大要素である「強・用・美」の意味などを理解し,建築設計は科学でもあり芸術でもある総合的な人間の営みであることを概観します。

武庫川女子大学生活環境学部建築学科

〔生徒の感想〕

  • 紙を折って造形物を作る体験を通して,1枚の紙でも折り方によって強くなるのがすごいと思いました。2枚にすればさらに強くなるので,同じうすい紙が変わっていくおもしろさを感じた。
  • 国によって建築というものの価値観に大きな差があって,特に日本は建築における「美」に関心が薄いことに疑問を感じました。理性・感性の融合と考えるととても魅力的な分野だと思います。実際に大学の先生の講義を聴くと,どのようなことをするのか実感がわいて,よりこの学問に興味が持てました。
  • イタリアの町並みと京都の町並みを見比べて驚いた。「強・用」だけでなく,「美」も大切だと感じた。

2010年08月15日

「文系だけど,数学は?」
   — 1 Day College生徒感想から—

商学部での学びと会計学の魅力
林隆敏 先生 (関西学院大学商学部 教授)

kwansei.jpg

  • 関西学院大学の紹介
  • 商学部のカリキュラムの紹介
  • 会計学入門



関西学院大学商学部

〔生徒の感想〕

  • 経営学と商学がほぼ一緒だとは知らなかった。商学では,会計やマーケティング,経営などがいろいろなところで関係しているので,幅が広い学問だと思った。商学は世界に共通していて,企業に欠かせない存在なので,大切だと思った。とても興味深かった。
  • 商業学に興味のある中で話を聞いて,難しいと感じた。ビジネス=商業学で学問は成り立っている。総合的な教養のために幅広い視点が必要である。元手を出している人たち=ステークホルダーなど,色々な聞いたことのない単語がたくさん出てきて驚いた。文系だけど,商学部に行くとしたら数学が絶対に必要になるのだろうか。
  • 商学部にこんなにいろいろな種類があるとは思わなかった。会計学でも難しい計算があって,複雑だった。資格を取るためにも相当な努力をしなければいけないと思った。

2010年08月14日

「初めて飛んで,まだ100年」
   — 1 Day College生徒感想から—

翼の秘密を知ろう
金澤康次 先生 (崇城大学工学部宇宙航空システム工学科 教授)

sojo.jpg 飛行機はなぜ空を飛べるのか,そこではどんなメカニズムがあるかを,翼に的を絞り,身近な材料と器具を使った数種の実験で学びます。飛行の歴史や原理を交えながら,最後には単純なグライダーを作りますが,果たして飛行に成功するか否か。飛行の楽しさや不思議さ,ものづくりの面白さが体験できると思います。

祟城大学

〔生徒の感想〕

  • 飛行機の研究は歴史が浅く,まだ研究が続けられているということが,とても興味深かった。翼を固定して,推力と揚力を分けて考え,いろいろな力をつりあわせることで,空を飛んでいることを学んで,他にどんな力が働いているのか興味がわいた。
  • 翼と空気の流れの仕組みがどのようになっているのか疑問だったので,今回それがわかってとてもよかった。歴史のなかで人が飛ぶということに強い思いを抱いていたことや,飛行機が初めて飛行開始してから,まだ100年しか経っていないことを聞いて,まだまだ新しい発見がありそうな学問だと思いました。
  • 飛行機はとても興味があり,将来航空業界の仕事をすることも考えていたので,とても参考になりました。しかし,翼の力学の仕組みの紹介で,難しい計算式もたくさん出てきたので,それらをすべて理解しなければならないと思うと,大きな努力が必要だと思いました。

2010年08月13日

「感性は日本独自のもの」
   — 1 Day College 生徒感想から —

感性を科学する ~愛されキャラの謎を解く~
阪田真己子 先生 (同志社大学文化情報学部 准教授)

doshisha.jpg 世間は折からのキャラブーム。特に平城遷都1300年を記念してデザインされた「せんとくん」「まんとくん」騒動は記憶に新しく,「かわいい」「気持ち悪い」「癒される」などと世間をにぎわせました。このようにキャラクタの評価を行う私たちの“感性”を科学的に解明する「感性科学」をご紹介します。

同志社大学文化情報学部

〔生徒の感想〕

  • 先生がとても明るくて聞きやすかったです。感性というのは日本独自ということが,とても興味深かったです。感性とというものにとても興味をもちました。またその時の状況や心情によっても感性が変わるというのが印象的でした。
  • 確かにコントラスト効果は凄いなと思いました。いつも優しい人が,ちょっとだけ冷たくしたら“冷たい人”という印象になるのに,いつも冷たい人がちょとだけ優しくすれば“実は優しい人”と,よい印象になるというのが,今日よくわかりました。先入観って怖いと思いました。自分のもつ感性を大事にしたいと思います。
  • いままで感性をなんとも思わずに過ごしてきたけれど、今日の話を聞いてがらりと変わりました。外国でもKANSEIとそのまま使用されていることにはとても驚きました。最後のほうでおばばキャラがヒットするかもと言われたときは、どんなキャラがでてくるのだろうと興味深くおもいました。

2010年08月12日

「想像以上に複雑なコンビニのレジ」
   ― 1 Day College 生徒感想から ―

コンビニの仕組み
古賀広志 先生 (関西大学総合情報学部 教授)

kansai.jpg コンビニエンスストアは,今では,私たちの生活に欠かせない存在となりました。狭い店舗面積にもかかわらず,一日の販売金額は平均で60万円とも言われています。そのような好業績は,買い手には見えにくい「情報システム」によって支えられています。そこで,この講義では,コンビニエンスストアを支える情報システムの役割について説明します。特に,レジの仕組み,商品バーコードの仕組みなどを説明していきます。

関西大学総合情報学部

〔生徒の感想〕

  • バーコードの意味をまったく知らなかったので,勉強になりました。値段の情報がバーコードに含まれていないのは予想外でした。
  • 難しい内容を分かりやすく楽しく説明してくださったので、面白かったです。バーコードの番号がどのようにして決まっているのかと疑問に思ったことがあったので、今日解決してよかったです。
  • レジでは,想像以上に複雑なことが行われているのだと思います。バーコードを読み取ったレジが一瞬の間にデーターをコンピューターに送り込み,コンピューターがその商品の名前と価格を判断してレジに送り返し,値段が表示されるとはすごい。

2010年08月11日

「持久力が必要だ」
   — 1 Day College生徒感想から—

指揮法入門
中村健 先生 (神戸女学院大学音楽学部音楽学科 教授)

kobecollege.jpg 音を出さない演奏家・指揮者の役割,指揮法(手の動かし方)の原理(考え方),強弱と手の動かし方との関係を簡単な曲の一部をつかって実践。


神戸女学院大学

〔生徒の感想〕

  • 実際にみんな一人ずつ前へ出て指揮棒をふりました。とても緊張して,小さくふるところで,テンポが速くなってしまいました。先生から指揮の基本的なことをいろいろと教えていただいたので,今日から少し練習してみようかと思いました。指揮はとても難しくもあり,責任も大きなものであることがわかったので,よい経験になったと思います。
  • 指揮者は持久力が必要だと体感した。そして指揮から学ぶ音楽の奥深さやなんとも「をかし」な世界を垣間見た気がする。
  • とても楽しかったです。実際腕を使って指揮をして結構手が痛くてビックリしました。これからオーケストラを鑑賞するときは,指揮者も見たいです。
  • 2拍子という単純な動作だったが,強弱のつけ方など細かい動きもあり,とても難しかった。一人ひとり発表して,少し緊張したが「やっていた?」とほめられてよかった。今後活用できたらいいと思う。

2010年08月10日

「自分を主張したり,個性を隠したり」
   — 1 Day College生徒感想から —

ファッションって何?
野口正孝 先生
(神戸芸術工科大学デザイン学部ファッションデザイン学科 教授)

kobegeijutsukoka.jpg ファッションは時代とともに変化し,時代の美意識を表します。一方ファッションは,自分が誰なのかを表すメディアとして自己表現の1つにもなっています。「ファッションって何?」をテーマに,ジーンズとTシャツを例に挙げて「ファッション」を解説します。

神戸芸術工科大学

〔生徒の感想〕

  • ファッションはただ単純におしゃれするだけのものだと考えていたけれど,今日講義を聞いて考えがかわりました。ファッションがもっている影響力はすごいと感じました。自分を主張したり,個性を隠したり価値をあげたりできることなど,服に対してのイメージが変わりました。
  • ただ服を着るだけで,自分を表現できたり覆い隠したりすることもできる。またメッセージを伝えることもできることはすごいと思いました。
  • どんなファッションをするか,なぜという理由や歴史などを話していただいたのでわかりやすかったです。自分がファッションに興味がある理由も知って考えることができたし,もっとファッションについて深く知りたくなりました。

2010年08月09日

「忍耐は苦い,しかしその実は甘い」
   — 1 Day College生徒感想から—

気管支喘息って?
冨田桂公 先生 (近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科 准教授)

kinkimed.jpg 自然科学において,「医学」の位置づけについて先ずお話します。その後,医者が何を考え,どうやって診断しているのかのお話を「気管支喘息(きかんしぜんそく)」という病気を元にして解説します。

近畿大学医学部

〔生徒の感想〕

  • 先生がわかりやすく話してくださったので,わかりやすかった。自分が知らない医者のことを知ることができて,楽しかった。人の命がかかっているから,すごい物事に慎重にしなければならないことがわかった。コミュニケーション力の必要性を教えていただいた。先生は話もまとまっていて,さすがだと思いました。医者は患者の悪いところを見つけ,治さなければならないから,大変な仕事だと痛感しました。(高校1年男子)
  • 気管支喘息とは,空気の通り道である気管支が炎症(発赤,熱感,膨張,疼痛)により狭くなって生じた喘ぐ息を特徴とする病気であるということを知りました。最近,呼吸しにくいので,いろいろなことがわかってよかったと思います。医学とはすごいと感じました。「忍耐は苦い,しかしその実は甘い」。成功までの道は苦く苦しいが,それが実る甘いということかなと思った。ぜひ,頑張ってみたい。この講義を聴けて本当によかった。ありがとうございました。(高校1年女子)

2010年08月08日

「相当植物が好きじゃないと...」
   — 1 Day College生徒感想から—

光合成の不思議を知る
古本強 先生 (広島大学大学院理学研究科生物科学専攻 准教授)

hiroshima.jpg 植物の光合成は,全ての生物の生息を可能とするもっとも基本的な能力である。近年の分子生物学や結晶構造学の進展から,光合成のメカニズムが分子のレベルで,しかも可視的に表現できるようになってきた。本講座では,光合成という多段階の反応のなかでも光エネルギーを化学エネルギーに変換する機構と,その化学エネルギーを用いて二酸化炭素を固定する酵素についての2つに着目し,分子のレベルで起こっていることを解説しようと思う。最後に,これからの植物の進化の方向について議論したい。

広島大学大学院理学研究科,理学部

〔生徒の感想〕

  • 植物についてこんなに深く学んだのは初めてです。まず,本当に植物というのは優れた生命体だと思いました。人間が何年もかかって苦労して発明した太陽電池は,植物がすでに行っていることだと聞いて,驚きました。植物は人間が生きていくのに欠かせない生物。そんな,植物をもっと大切にし,共存しながら生きていくのが今後の私たちの課題なのだと実感しました。(高校2年女子)
  • 生物の実験を見るのは久しぶりで,おもしろかったです。先生の言っているとおり,光が当たって電子を出しているのを見て,大変興味がわきました。でも,こんなに詳しく植物だけを学ぶのだったら,相当植物が好きじゃないといけないと思いました。先生の植物への愛情と,植物の偉大さがわかる,とってもいい授業でした。(高校2年女子)

2010年08月07日

「科学への興味がふくらんだ」
   — 1 Day College生徒感想から—

“光と高分子で・・・” -光機能性高分子の科学-
坂井亙 先生
(京都工芸繊維大学工芸科学部高分子機能工学課程 准教授)

kit.jpg みなさんは普段,様々な衣類やプラスチック製品を毎日使用していると思いますが,これらは全て,分子量が非常に大きくて糸のように細長い“高分子”からできています。これまで高分子材料のほとんどは,主に物を形づくるために使用されてきました。しかし最近は,より能動的な働きである“機能性”を持つ高分子が,盛んに利用されるようになってきています。今回はなかでも,特に光のエネルギーを利用する”光機能性高分子”について,最先端の研究内容も交えてご説明し,“光と高分子で”どのようなことができるかをご紹介したいと思います。

京都工芸繊維大学

〔生徒の感想〕

  • 自分には少し難しい話で,理解できないところもあったけれど,おもしろかったです。高分子が案外日常にあふれているものなんだと思いました。(高校1年男子)
  • 最初は難しそうな内容だと思っていたけれど,先生の話し方がとてもわかりやすかったので,結構おもしろかったです。科学への興味が大きくなりました。(高校1年男子)

2010年08月06日

「大学の授業の雰囲気を体験できた」
   — 1 Day College生徒感想から—

生命科学部での学び
里見潤 先生 (立命館大学生命科学部生命医科学科 教授)

ritsumeikan.jpg 本講義では,開設後3年目を迎えている立命館大学の生命科学部での学びの特徴について,学部を構成している3つの学科,およびカリキュラムの内容を紹介しながら話します。また,講師自身の研究内容を紹介するとともに,担当している講義「人体の構造と機能」の一部を模擬講義というかたちで生徒さんに実際に体験してもらいます。

立命館大学生命科学部

〔生徒の感想〕

  • とてもわかりやすくておもしろかった。パワーポイントもあって楽しかったし,大学の授業の雰囲気があって,参考になった。元々,立命館大学の生命科学に興味があったけれど,益々興味を持った。(高校2年女子)
  • 先生の話はとてもおもしろく,もっと話を聞きたいと思いました。体とスポーツと健康のつながりなど,本当に私が今,興味を持っていることなので,とても楽しかったです。(高校2年女子)

2010年08月05日

「早く大学へ行きたい」
   — 1 Day College生徒感想から—

機械を賢くする仕組みの研究と賢い機械の紹介
竹田史章 先生 (高知工科大学大学院工学研究科システム工学群 教授)

kochitech.jpg 人間の賢さを機械(コンピュータ)に移植し,融通の利く機械・都合よく働いてくれる機械を紹介します。特に,人の学習能力ならびに1,2を知って10を知る汎用能力がどのような形で機械を賢くするかを人間に学び,そのしくみを解明していきます。これらの応用例をパワーポイントとビデオで紹介します。さらに,顔認証並びに人が書く筆圧だけで個人を見極めるデモを講義で披露します。

高知工科大学

〔生徒の感想〕

  • 改めて工学部に興味がわいてきた。いろいろと難しいこともあったけれど,とても楽しかった。この講義を聞いて,早く大学に行っていろいろな経験をしたいと思いました。特に,顔認識のシステムについてもっと詳しくやりたいと思いました。
  • 機械は少しずつ人間に近づいて学習するようになっていることに驚いた。また,機械は人間に合うように対応していることが分かった。自分は文系だが,身のまわりの様々なものに利用されているので,とても興味が持てました。
  • いろいろなものが開発されていて,すごいと思いました。筆圧で人物を特定するペンや,顔認識するカメラなど,実物を使って判別できるのかという実験もできて楽しかったです。話を聞いていると,コンピューターや機械はいろいろなところで使われていたり,思っても見ないところで使われていたりと,私たちの身近にあるのだと再認識しました。工学技術で,未来の世界はとても発展していくのだろうと思いました。

2010年08月04日

「法を使用するにはよい友達を作ること」
   — 1 Day College生徒感想から—

「カランの法術」を読む -裁判の本質について考える-
稲元格 先生 (近畿大学法学部 教授)

kinkilaw.jpg 穂積陳重「法窓夜話」(1911)に収録されている「カランの法術」(現代訳)を一緒に読み,裁判の本質について考えます。受講者には前もって資料を配布します。これにはクイズがついており,出前授業の際にそれについて解説します。最終的に裁判とはそもそも何を目的にしているかを一緒に考えます。

近畿大学法学部

〔生徒の感想〕

  • 初め読んだだけでは,宿屋が悪いと思いがちだったけど,カランは宿屋が悪い人なのか,良い人なのかを考えて農夫に助言していたのは,すごいと思った。ほとんどの人が,農夫が被害者だと思いがちだけど,カランはそれを決めつけなかった。弁護士だけでなく,すべての人にそういうのが大切なんだと思った。
  • 法律はとても難しいものだと思っていたけれど,その一つ一つは約束事であって,それを守るのは当然のことだということだった。その約束が集まっていったものが法律というものなんだと思った。弁護士はかなり先のことも考えないといけないので,とても難しそうだなと思った。相手が悪い人だと決めつけずに,反論の余地を与えることは考えつかなかったので,とてもすごいことだと思った。
  • 法律はもっと遠い世界のものだと思っていたが,法律は私たちが生活する上で存在するものだから,まず私たちの生活する世界を知ることが第一だということが分かりました。良い世界を作るためには,一人一人が良い人になり,法を使用するにはよい友達を作ることが大切という話には,とても共感できました。

2010年08月03日

「人生のすべてを使って謎を解く」
   — 1 Day College生徒感想から—

円周率から始まる数学の世界
高橋太 先生 (大阪市立大学理学部数学科 教授)

osakacity.jpg 皆さんは『円周率 π 』の定義を知っていますね。えっ?「3.14じゃないのか?」って? 円周率 π は円の「円周の長さ ÷ 直径の長さ」として定義される数学定数で,小学校時代から皆さんもよく知っているものです。この講義では,そのように身近な円周率 π が,解析学や幾何学など現代数学の諸分野で大活躍する様子を見て行きます。日ごろ見慣れた π の姿とは一見変わった,なんとも不思議な,謎に満ちた一面も垣間見ることができれば,と思っています。

大阪市立大学理学部

〔生徒の感想〕

  • 東大の入試問題など,今まで解いたことがない問題に挑戦できて楽しかったです。大学で学ぶことも習いました。大学での勉強が少し楽しみになりました。特に,ラマヌジャンの公式をいっぱい勉強したいです。
  • 円周率って不思議な数字だと思いました。公式も難しそうで大変そうだと思いました。とても話が分かりやすかったです。
  • 円周率を求める方法に,ユニークな方法があって驚いた。完全な円周率を求めるのは不可能だと悟った。大学でやることはややこしいので,高校でどれだけ経験を積むかが重要だと思った。
  • 昔の数学者は,人生をすべて使ってでも円周率の謎を解き明かそうと何人もの人が挑んだが,まだ円周率の関係が解き明かされていないところがとても不思議だと思った。とても説明がわかりやすくて楽しく講義を受けることができました。

2010年08月02日

「地球を考えるヒントになった」
   —1 Day College生徒感想から—

地球はどんな星か? 〜比較惑星学から考える地球〜
中串孝志 先生 (和歌山大学観光学部地域再生学科 准教授)

wakayama.jpg 講師(中串)の専門は惑星気象学である。なぜ「観光学部」に惑星気象学者がいるのか? 地球という観光資源を考える上で,地球そのものに対する理解は不可欠である。そこで,地球を知るため,いったん地球を離れ,多様な惑星の姿を概観しよう。砂嵐の火星で見る夕焼けは? 灼熱の金星に吹き荒れる強風とは? タイタンの風景に見られる海や川の正体は? 太陽系外の惑星はどんな姿をしているのか? ...そして地球はどんな星なのか?

和歌山大学観光学部

〔生徒の感想〕

  • 理科の授業で惑星のことについて学習したときに少し興味があったので,今回この講義を受けることができて良かったです。クレーターのいろいろな写真や,火星の砂嵐,エジプトでの皆既日食の動画なども見せていただき,とてもいい経験になりました。惑星にはたくさんの謎があり,とても興味深く感じました。
  • ロケット打ち上げの映像がすごかった。知らないことばかりで,聞くこと一つ一つが新鮮で面白く,時間がたつのが早かった。地球の生命の98%が死んだりした事件などがあって,危ないなと思った。やっぱり宇宙は面白い。
  • 普段私たちが知らない世界のことが聞け,よかったです。この講義を受けて,地球温暖化への見方が大きく変わりました。地球のことを考えるためのヒントをもらったと思いました。私は昔から宇宙のことが好きだったので,この講座を選びました。実際に受けてみると,宇宙のことだけではなくて驚きました。(むしろ,地球についてのことが多かった)


7月10日,本校では高校生を対象に「1 Day College — 出前講義 —」を実施しました。これは32大学33学部の先生に来校いただき,大学の講義や研究内容を高校生向けにわかりやすく講義いただくものです。夏休み,このブログでは,講義を終えた生徒の感想の一部を順次紹介していきます。