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2013年02月28日

あすは卒業式

 あすは55期生の卒業式です。高校改革後に入学してきた第1ステージの最後の生徒たちです。下の学年は中学改革後に入学してきた第2ステージの生徒たちになります。55期生の生徒たちは、6クラスと卒業した54期生より2クラス少なく、生徒数では約50名少ない学年です。しかし、いろんな意味で元気よく、積極的に様々な課題に取り組んできた学年でもあります。京都大学が未来の科学者を育成するとして行っているELCASにも取り組み、2次選考を突破する生徒を出しています。また、何と言っても、生物学オリンピックで並みいる全国の超進学校と肩を並べ、本選出場を果たした生徒も排出しています。今まで考えも及ばなかったことに取り組み、現実のものにするという成果をあげてきているのが、この学年です。彼らの頑張りにより、「本物の学び」への道を切り拓き、見事に第1ステージから第2ステージへバトンを渡してくれました。進学実績においても、生徒数が少ないことから、数の上では大きく目立ちませんが、今、分かっているところで関関同立の生徒数にたいする合格者の率は昨年を上回っていますし、同志社や関西学院では昨年を上回る合格者をだしています。国公立大学においても、同様のことが期待されています。
 高大連携や大学が行う各種取り組みや本校が企画した最先端科学実験教室などに意欲的に取り組んだ学年です。あすの卒業式でも、この学年ならではの色を出してくれると楽しみにしています。天気が少し心配されますが、高校生活を締めくくる素晴らしい卒業式になることと確信しています。

2013年02月27日

霞始靆(かすみはじめてたなびく)

 季節は春、二十四節気では「雨水」、さらに細かく七十二候では、第五候「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」が、今の季節になっています。「春になると大気中に水滴や細かな塵が増え、また、霧やもやのために遠くの山や景色がぼやけて見えることがあります。また、煙や雲が上に上らずたなびいたように見えることもあり、こうした現象を古来『霞』と呼び習わしてきました」、とくらしの暦にあります。
 この時期、空気中に飛散するもののなかに花粉があります。すぎ花粉が飛び始め、花粉症の方は辛い時期になってきます。また、最近問題になっているPM2.5も偏西風に乗って飛んできています。この様な微小粒子状物質は、物と物がくっつく力「分子間力」があるため、花粉などと結合して「悪玉花粉」になるのではないかと心配されています。霧やもやで遠くの山や景色が霞んで見える「春霞」は風情がありますが、ぶっそうな「霞」は誰しもごめんです。
 きょうは昨夜からの雨も上がり、気温も上昇し春らしい陽気になりました。このまま一気に春へまっしぐら、というわけにはいかないと思いますが、季節が進んでいることは間違いありません。2月もあと少し、いよいよ「弥生」3月です。「弥(いや)」はますます、「生(おい)」は生い茂るといわれるように、草木がだんだん芽吹く月になります。毎年新入生を迎えてくれる桜も、もうすぐ芽吹いてくれるでしょう。一週間後には学年末考査です。「霞がたなびく」のは、学年末考査が迫っている合図かも知れません。霞の向こうに、各人がどのような芽を芽吹かせてくれるのか楽しみです。

2013年02月26日

国公立大学前期試験終る

 今朝、「英語の問題で、定期考査でやった問題が、入試に出ていた」、と大阪大学を受験した生徒から報告がありました、という連絡が校長室に飛び込んできました。25日から始まった国公立大学の前期試験は、きょうでほとんどの大学が終了します。ひとまずは、お疲れ様といいたいところですが、前期試験の結果が出るまでの間,、一休みしているわけにはいきません。中期や後期試験に向け、気持ちを切り替える必要があります。
 あすは卒業式の予行、3月1日は卒業式と大切な行事があります。クラスの仲間と顔を合わせることになります。お互いに健闘を称え合い、次の目標に向けて頑張る気持ちを高め合う良い機会です。いつも言っているように「受験は団体戦」です。孤独な個人だけの「戦い」にしていては勇気も湧いてきません。力も十分発揮できません。仲間の支え、励ましを力に転化する必要があります。クラスの力、学年の力、学校の力です。この力が強いところほど、個人の力も強くなります。今年の高3生は、昨年より1クラス少ないという人数におけるハンディがありますが、人数の少なさを団結力の強さでカバーしてきました。この団結力を最後にもう一回り大きくして、卒業式や国公立大学の中期・後期入試、私立大学の3月入試にあたってくれると期待しています。
 今年はセンター試験の平均点が下がったことによる影響が懸念されています。気持ちを切らさず、最後の最後まで頑張り抜いた受験生に、大きなプレゼントがあると思います。

2013年02月25日

PTA総会・学級学年懇談会

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 きょうは授業参観及びPTA3月総会と学級学年懇談会が行われました。総会では、指名委員会から来年度のPTA実行委員会の役員候補の推薦があり、承認されました。その後、進路指導部長より進路指導の取り組みや大学入試の状況の報告があり、総会は終了しました。総会後、学年毎に学級懇談会や学年懇談会が行われました。私は、中学1年生一貫選抜コースの懇談会で少し話をさせていただきました。
 PTAは、保護者と教職員の会、いわば「大人のネットワーク」です。両者がお互いに学び合うことで、その成果を生徒に還元することになります。従来から本校では「共育・共学」を掲げてきましたのは、その意味からです。今年度はそれに「共成」、共に成長するをプラスして「共育・共学・共成」を合い言葉にしてきました。今の世の中は、残念ながら子どもを取り巻く環境は決して良いものばかりではありません。子どもを平気で金儲けの対象にしたり、犯罪に巻き込むような危険な動きもあります。また、人格を踏みにじるような風潮もあります。これらに抗する動きを作り出していく上で、PTAは重要な働き・使命を持っていることになります。
 子どもは社会を映す鏡、親を映す鏡とも言われています。「大人のネットワーク」が、子どもたちにどのような影響を与えるのか、子どもの鏡にどのような姿を映すのかが問われていることになります。子どもの鏡は、歪んでいません。その鏡に何を映すのか共に考えていきましょう。

2013年02月24日

専願者ガイダンス

 昨日23日土曜日の午後、高校入試を専願で合格された方を対象にガイダンスを行いました。なかには、併願で合格されいるにも関わらず公立高校を受験しないとして、専願者のガイダンスに来られた方もありました。教頭、生徒指導部長や教務主任から夢や目標を大切にし、それを実現する高校生活を送ってほしいとエールを送るとともに、雲雀丘学園高校の生徒になるについての心構えや学習についての話をしました。
 まだ中学生活も残っています。公立高校受験に向けて頑張っているクラスの仲間も大勢います。だが、専願者ですから進学先は決まったのです。4月までの一ヶ月余の期間を高校生活のための準備期間にすることができるのです。各教科から準備された新入生に対する課題があります。それをやり終えることは勿論のことです。それだけではなく、中学生活を振り返り、新入生各自が自らの課題を持って欲しいのです。中学の単なる延長線上に高校生活があるのではありません。学びも学校生活も質的に大きく変化します。その変化を起こさせるための準備を万全のものにして欲しいと考えています。
 ガイダンスの終了後、教科書の申し込み、制服の採寸、鞄や靴の購入などの用品購入がありました。雲雀丘学園高校の生徒になるという実感が、現実のものとして感じられたことと思います。学園中学から高校に進学する生徒も用品購入がありました。後は、併願で入学して来る生徒が決定すれば新入生の構成が決まります。学園中学から進学する生徒、専願者、併願者それぞれが切磋琢磨し、成長できる学年になると期待しています。

2013年02月23日

第14回社会科研究発表会

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 中学1・2年生は「歴史新聞」・「世界の国調べ」の二つの分野に分かれて、それぞれの分野に各クラスから代表が発表しました。発表テーマは「近所の歴史〜伊佐具神社と赤松円心の墓」、「三国志新聞」、「鶴姫伝説」、「セーラー服 HISTORY新聞」、「田中正造」、「天草四郎」、「平清盛」、「中岡慎太郎」、「ほとけさま新聞」、「龍馬暗殺」が歴史新聞の各テーマでした。また、世界の国調べの各テーマは「ジャマイカ」、「トルコ」、「セントクリストファーネイビス」、「インドネシア」、「イースター島モアイ」、「スイス連邦」、「ツバル」、「イタリア」、「アメリカの食生活」、「ベトナム」でした。中学3年生は地域に関する自由研究、「沖縄マップ」と「沖縄の家 今〜昔」の2つ、高校生からは自由研究「紫式部と清少納言」(2人の才女の人物像)が発表されました。
 今年で14回目を迎える伝統的行事になってきました。教科書や授業で学習することに捉われず、各自が興味・関心のあるテーマについて研究発表するものです。年々発表の仕方や発表内容も工夫されてきているようです。いろいろなところからの資料を集めてくるだけでなく、独自の視点や見解が入ってくるようになっている、と社会科の先生は感想を述べていました。
 先日実施された歴史検定で、本校の中学3年生が見事1級日本史に合格しました。中学生で1級日本史に合格したのは全国で1人だけとのことです。合格した個人の努力はもちろん賞賛されることですが、この発表会のようなものが企画されるような風土、伝統も無関係ではないと思います。

2013年02月22日

タバコの吸い殻で巣作り

 少し前の話になりますが、「都市部を中心にスズメの少子化が進んだ」、とする研究発表があり、話題を呼んだことがあります。国内のスズメの個体数が、過去約20年間で約6割も減ったとする報告を立教大と岩手医科大のグループがまとめたものでした。スズメは、屋根瓦の下など人工物を利用して巣作りをすることが多いのですが、住宅の構造が変わり、巣を作れる場所が減ってきたり、食べる餌の減少が要因とみているようです。
 少子化で話題をさらったスズメですが、今度は、ポイ捨てされたタバコの吸い殻を巣の内張りに利用することで、都会に住む鳥は、ダニの寄生を防いでいるらしいということで注目を集めています。メキシコ国立自治大学の研究チームが、メキシコの首都メキシコシティに生息するスズメの巣などを観察し、巣の中の吸い殻の量が増えるほど害虫の数が減少することを突き止めたそうです。昔から鳥類が巣の内張りをするときに、寄生生物を駆除する物質を多く含んだ植物を使っていたことは良く知られていました。タバコの葉には、寄生ダニ等を寄せ付けない化学物質が含まれていますので、都会の鳥も同じような目的でタバコの吸い殻を使っているのではないか、と研究チームは考えています。
 子育てをはじめ巣作りなどの住環境や餌などの食料事情の悪化など、生存そのものが危ぶまれる中、座して絶滅の危機を迎えるのではなく、環境の変化に対応すべく「生きていく知恵」を生かしている小さなスズメから、いろいろなことを教えられたような気がします。

2013年02月21日

いよいよ国公立大学2次試験

 国公立大学の2次試験が近づいてきました。文科省の発表によりますと、2次試験の確定志願者数が昨年より5141人減り、48万9672人で、募集人員に対する倍率は昨年より0.1ポイント減の4.8倍だそうです。とくに、後期日程の志願者が減少しているようです。センター試験の平均点が例年より低くなったことが影響しているのではないかとの見方もあります。
 国立大学の志願者は4.4倍で0.2ポイント減少し、公立大学はほぼ横ばいの6.4倍のようです。学部別に見ますと、医学・歯学系と薬学・看護系の学部がいずれも5.9倍と最も高く、次いで、農学・水産系と人文社会系がそれぞれ4.7倍、理工系が4.6倍、教員養成系が4.2倍となっています。これらは学部別に見た志願者の動向で、個々の大学の競争率は違ったものになり、難易度も変わってきます。
 今年の特徴はなんと言ってもセンター試験が難しかったということが挙げられます。当初の予測と違った結果になり、戸惑っている受験生も多いと思います。センター試験の結果と2次試験の結果を合わせて合否判定が行われます。済んでしまったセンター試験の結果をいつまでも引きずっていては、結果が目に見えています。今できることは、これから実施される2次試験に最善を尽くすことしかありません。これは、センター試験をうまく乗り越えられた受験生にも言えることです。2次試験が1日で終わるところもあれば、2日間に及ぶところもあります。最初の科目や初日の出来が気になるところですが、大事なことは最後まで諦めないことです。「過去は変えられないが、未来は変えられる」、このポジティブシンキングが「勝敗を分けるカギ」になります。

2013年02月20日

兵庫・大阪の公立高校前期入試

 きょう兵庫県公立高校の推薦入試と特色選抜入試の合格発表があり、計9529人が合格しました。県教育委員会によると、推薦入試を実施したのは92校。定員8101人に対して1万1666人が受験し、7870人が合格。倍率は1.48倍(前年度1.49倍)でした。
 特色選抜入試は58校が行い、定員1688人に対して2681人が受験。合格者は1659人で、倍率は1.62倍(同1.59倍)でした。推薦と特色選抜を合わせ、28校35学科・コースで定員に満たなかったようです。
 一方、大阪府では公立高校の前期入試が行われました。今年初めて実施された普通科は6540人の定員に対し、24131人が志願しています。平均倍率は3.69倍の高倍率になっています。また、3年目を迎える文理学科は定員1600人に対し、4616名が志願しています。平均倍率は2.89倍(昨年度2.90倍)と昨年より少し減少していますが、依然として高倍率です。普通科で1万7000人以上、文理学科で3000人以上の合わせて2万人以上の不合格者が、二つの学科だけで出ることになります。兵庫県の推薦・特色選抜合わせて約4800人の不合格者と比較しても突出していることが分かります。
 「入試時期の早い私学への対抗策として前期、後期の2度入試を開始。この影響で『チャレンジ受験』が増えた」(朝日新聞)、と指摘している報道もあります。全日制普通科希望者3万4563人(第1回校長会進路希望調査)に対し、2万人以上の不合格者を出し、「チャレンジ受験」という言葉が出てくるような対抗策はいかがなものでしょうか。

2013年02月19日

「有終の美」

 「雪に代わって、しっとりとした春の雨が降り始め、冷たく締まっていた土を徐々に潤す」という「雨水」ですが、季節を逆戻りさせるような、雪のちらつく冬空を思わせるような一日でした。
 新年度の入学生を迎え入れる入学試験が中学・高校とも終わりました。中学の新1年生は一貫3クラス、発展2クラスの5クラスの学年構成になります。高校の方は公立高校の入試が終わらないと最終の人数は確定しませんが、7クラスになる予測です。これで、高校は3学年とも7クラス、中学は3学年とも5クラスの計36クラスになりそうです。こうなりますと、今までの中で一番クラス数が多くなります。この状況を踏まえ、来年度の新しい教員体制も検討しなければならないと考えています。
 来年度に向けての準備と併行して、今年度の締め括りも行わなければなりません。一週間後には国公立大学の2次試験が始まります。私立大の3月入試も控えています。どこの大学へ進学するかが全てではありませんが、目標とする大学合格を目指して努力してきた高3生には、是非とも目標を実現すべく頑張ってほしいと思っています。私たちも、あれをしとけば良かったなど悔いが残らないように、万全の態勢で臨みたいと考えています。他学年も、学年末考査に向けて同様の姿勢での取り組みが求められています。
 「初め有らざるは靡(な)し、克(よ)く終わり有るは鮮(すく)なし」(詩経)。初めは誰だって頑張るが、最後までやり遂げるのは容易じゃないー「有終の美」です。「このクラス」、「この学年」もあと少しです。残された後わずかな期間、仲間と共に各自の課題を追求し、新年度が期待にあふれるものになるよう、力を出し合いましょう。

2013年02月18日

高校B日程入試終わる

 冷たい雨が降る中、高校B日程入試を行いました。これで、平成25年度の高校入試はすべて終了しました。選抜特進788名(510名)、特進258名(526名)、一貫選抜2名(0名)の計1048名(1036名)の志願者がありました。( )内は昨年度の志願者です。過去最高の志願者であった昨年度を12名上回りました。志願者の内訳を見ますと、選抜特進が増加し特進が減少しているように、受験者の層が変化してきていることがわかります。
 今年の9日の統一実施日の私立高校の志願者は、兵庫県は昨年度と比較して微増しているのに対し、大阪府は減少しています。本校の府県別志願者の内訳を見ましても同様の傾向が表れています。これは、大阪府の私立高校に対する就学支援制度の先行き不安感が影響しているとの指摘がありますが、大阪府公立高校の普通科が前期入試を含め2回受験できるようになったことも影響しているように思われます。さらに次の年度は学区の撤廃になります。これらの影響も気に掛かるところです。
 時には激しく雨が降る一日でした。折しも、きょうは二十四節気の「雨水」にあたります。「厳しい冬の間に降っていた雪が雨に変わり、川や池に厚く張っていた氷も融けて水になっていきます」。「雪に代わって、しっとりとした春の雨が降り始め、冷たく締まっていた土を徐々に潤します。土の中で眠っていた動物たちが目覚めるのももうすぐ」(くらしの暦)とされています。昔から農耕の準備を始める目安とされてきました。私たちにとっても、入試が終わり来年度の準備を本格的に始める時期になっています。

2013年02月17日

宇宙からの落とし物

 2月15日、ロシアに隕石が落下した、とTVのニュースやユーチューブで報道されました。衝撃波で多くの窓ガラスが割れ、負傷者1200人、被害半径は100km以上と言われています。早くから16日に小惑星が地球に最接近し通過すると言われていましたから、この小惑星と関係があるのかと私は思いましたが、そうではなかったのです。米航空宇宙局(NASA)によると、ロシアに落下した隕石の大気圏突入前の重さは約1万トン、直径は約17mと推定され、直径約45mの小惑星とは軌道が異なるため完全に無関係とのことです。また、日本時間の16日午前4時25分ごろ、この小惑星が地球に最接近し、インドネシアの約2万8000キロ上空を通過したとも発表しました。
 突然空から隕石が落下。恐ろしいことです。しかしこれは珍しい現象ではないようです。国立天文台などによると、隕石落下は1年当たり200~300個程度確認されるそうです。6500万年前にはメキシコのユカタン半島に直径10km以上の巨大隕石が衝突し、大気変動をひきおこし、恐竜の絶滅につながったという説があるようなものもあります。巨大隕石については落下の危険を事前に察知する態勢を整えているそうですが、今回落下した隕石は監視の目にひっかからないサイズで、この程度の大きさでは事前予測ができないとのことです。事前予測できたところで、人間の力ではどうしようもないことですが。
 今回の隕石や巨大地震など自然の計り知れない大きな力の前では、人間の力はちっぽけなものです。このちっぽけな力の中での出来事ぐらい、解決できるようにしたいものです。

2013年02月16日

高校B日程志願者確定

 高校B日程入試の出願をきょう締め切りました。選抜特進64名(39名)、特進3名(5名)の計67名(44名)になりました。( )内は昨年度の志願者ですので、今年は昨年より23名増になりました。
 B日程入試ですから、本校ではA日程にあたる9日に実施された入試を受けた受験生も志願されています。結果の良かった方もおられると思いますが、残念な結果になった方も多いと思います。入学試験というのは難しいもので、必ずしも実力通りの結果がでないということは入試を実施しているものの立場からしても、ひしひしと感じます。結果だけに捉われず、自分の目指す方向をシッカリ見据え頑張ってほしいと思います。
 学生時代はかなりの落ちこぼれで、学生時代の学業報告に「科学者になるという考えを彼は持っていると思う。これは全くばかげている」と書かれ、一度科学から離れたが、大学でかつての夢に再び取り組み成功したという人もあります。また、手術も不得手で他の医師が30分で終わる手術に2時間かかったということもあったそうで、臨床医から基礎研究に転換され、失敗の連続、挫折を乗り越えた方もあります。前者はiPS細胞でノーベル賞を受賞されたガードン博士で、後者が山中教授です。
 今までにいくつかの入試を経験してきた人もあるでしょう。これまでの結果はどうあれ、今回のB日程入試を単なる一つの受験機会と考えず、縁あってここに来ることになれば頑張るんだという気持ちで、最善を尽くして受験に臨んで欲しいと考えています。

2013年02月15日

大阪府公立高校前期入試の志願者確定

 大阪府の公立高校前期入試の志願者の発表がありました。今年大きな注目を浴びている普通科の前期入試がどうなるか、併せて、3年目になる文理学科への影響も気になるところです。
 文理学科で見てみると、この3年間連続して志願者が増えているところが、3校あります。3年前と比較すると、大手前+110名、北野+89名、天王寺+84名となっています。減っているところが4校です。四条畷-166名、豊中-113名、岸和田-107名、茨木-106名です。文理学科全体として-198名となっています。普通科が前期入試に参加したことがどう影響するかは分析の難しいところですが、昨年度と比較して大きく変動しているところがあります。志願者が増えている大手前、北野、天王寺の3校は約60〜80名プラスになっています。減っている四条畷、豊中、茨木の3校は約80〜100名のマイナスになっています。増えている学校が市内にあり、減っている学校が郊外にあるということも偶然とは言えないかもしれません。
 普通科の倍率は平均3.69倍(一学区は3.81倍)という高倍率になっています。しかし、考えてみれば、前期80名募集ということは、普通科の定員を320名と考えると、従来後期に受験していた人のほとんどが前期を受験するようになっているということかもしれません。
 いずれにしても、公立高校の受験という点を考えてみれば、異常ともいえる高倍率です。言い換えると大量の不合格者がでることになります。本校も大阪府から多数の受験生があり、「併願戻り」が影響を受けると思われます。後期にもう一度受験機会があるというものの、これが本当に教育的なのかどうか考えなければいけないと思います。

2013年02月14日

魚上氷(うおこおりをいずる)

 きょうは「立春」の末候「魚上氷(うおこおりをいずる)」です。「川や湖の水がぬるみ表面の氷が割れて魚が飛び出してくる様子を表しています」(くらしの暦)。さすがにこの辺りでは、氷が張るような寒さはもう峠を越したようです。きょうの暖かさは春を思わせる陽気でした。
 兵庫県公立高校の推薦・特色選抜入試が行われています。大阪府では私立高校1.5次入試が始まり、20日に行われる公立高校前期入試の出願もきょうが最終日になっています。9日に私立高校入試がスタートしてから、この10日間ほどは中学3年生にとっては受験一色の期間です。本校もB日程入試を18日に行い、平成25年度入試を終えます。兵庫県も大阪府も3月に公立高校の後期入試が控えています。本来なら、こちらがメインになる入試ですが、すっかり早まり入試のメインが2月に移ったような印象を受けます。中学3年生の3学期は、中学の課程を修了すべく、落ち着いて学習する状況にはなりにくくなってきていると察します。
 少し前までは、私立高校を一つだけ、もしくは私立高校と公立高校を各一校受験するというのが一般的でした。ところが、近年受験の機会が以前より増え、3・4校受験することが可能になっています。機会が増え選択肢が広がると、自分にあった学校選択がおろそかになったりする弊害もでてきたりします。行きたい学校を見失わないようにして下さい。
 氷に閉ざされ、水温も低く、動きを抑えじっと耐え忍んでいた魚が動き出すが如く、入試という氷から飛び出し元気一杯活動できる春はもうそこまで来ています。

2013年02月13日

模擬テスト検証会

 新年度へ向けていろいろな振り返りを行っています。その一つとして高校1・2年生の模擬テストの検証会を行いました。きょう行ったのは、いろいろな模擬テストを行っていますが、その中でも一貫選抜・選抜特進の生徒は全員、特進の生徒は希望者が受験する模擬テストについて行いました。模擬テストの中では難関とされているものです。各教科の過年度との比較や当該学年の年度比較などです。過年度比較では、56期生の高校2年生は中学改革後に入学してきた生徒、私たちは第2ステージの生徒と位置付けている生徒とそれ以前の第1ステージの生徒という違いもあります。第2ステージには一貫選抜と選抜特進がありますので、第1ステージの選抜特進だけと比較すると成績上位層が厚くなっています。それは当然のこととしても、1年生から2年生への一年間でどのように変化したかを見る年度比較では、学年進行とともに第2ステージの生徒は成績がアップしていることが判ります。いろいろな要素がありますが、その中の一つに、第1ステージは選抜特進だけ、第2ステージは一貫選抜と選抜特進という層の厚さの違いが挙げられると考えています。多くの生徒の中で切磋琢磨されることが、生徒の意識や頑張りに大きな影響を与えることになるということです。ちなみに、57期生の高1生は、56期生の高2生よりも生徒数が多く上位層も厚いという結果がでています。
 いずれにしましても、上の学年が新しい峰をつくり、下の学年がそれを乗り越えていくという好循環の傾向がでています。これを続けていけるよう対策を立てていきたいと考えています。

2013年02月12日

新年度に向け総点検を

 三連休も明けてきょうから授業が再開です。中学3年生はチャレンジ入試、高校2年生はセンター早期対策(あすにかけて2日間)を行いました。全校生徒がまとまった休みをうまく活用できたかどうか気になるところです。
 学年末も迫ってきました。2月は28日までしかありませんので、すぐに3月になります。3月になれば一年を締めくくる学年末考査です。この期末考査に対する取り組みだけでなく、新年度に向けてやり残した課題があれば、この時期に遂行し終えておく必要があります。学年相応の家庭学習時間や予習を軸にした家庭学習などの学習習慣の確立、進路目標や職業観の確立、読書習慣の確立などいろいろな課題があります。また、部活動における学年相応の役割などもあると思います。これらを総点検し、不十分なところは新年度までに克服しておく取り組みが要求されています。年度末から新年度にかけての特徴的な課題になります。いわゆる「節目」を迎えるための準備です。
 人間はいろんな出会いのなかで「やる気のスイッチ」が入るときがあります。本を読んで感動したり、映画を観て感動したり、また、人との出会いで感銘を受けたりすることが契機になることがあります。いずれも、感動する、心を打たれるなどの経験を通して行われることが多いものです。それは人それぞれによって、そのタイミングがあります。しかし、年度の変わり目などは、誰しも今までの反省を踏まえ、今度こそはという気持ちになる点では共通しています。言い換えればみんなが「やる気のスイッチ」が入り易い状況の時期です。これを生かし、新年度に更に成長した新しい自分を創りだす取り組みを全校挙げて行いましょう。

2013年02月11日

イカは空を飛ぶ

 北海道大学は2月7日、山本潤・助教らの研究グループが「イカはホントに空を飛ぶ:イカの飛行行動を世界で初めて解明」とするプレス・リリースを出しました。
 イカは海中では、捕食者などの接近を感じた際に、漏斗から水を何度も噴出し、できるだけ早く危険から逃避します。特に筋肉が発達した外洋性の数種類のイカは、勢いよく水面から飛び出すことが知られ、「イカが空を飛ぶ」として、世界各地で目撃されてきました。しかし単なる「水面からの飛び出し」なのか、本当に「飛ぶ」のかは不明だったものが、今回の研究でイカは高度に発達した飛行行動を持つことを解明したとされています。
 イカの「飛ぶ」行動は「飛び出し」、「噴射」、「滑空」、「着水」の4つの段階に分類できることがわかったそうです。今後への期待として、「 イカの飛行は逃避行動として世界中の海で頻繁に起きている可能性が高く、多くのイカが海鳥に空中で捕食されることを示唆しています。このことは、海洋生態系の食物連鎖を理解するのに役立つと考えられます」。
 トビウオが胸ビレや尾ビレを使って空中を飛ぶのはよく知られています。その飛距離はなんと300mにも及び、スピードは時速約60kmともいわれています。水面から飛び上がってはねるのは他の魚もできますが、「飛ぶ」ことができるのはトビウオとイカということになります。どういった進化の過程でこのような「技」を身につけてきたのか、興味が尽きないところです。

2013年02月10日

「黄鶯睍睆 (うぐいすなく)」

 昨日から「黄鶯睍睆 (うぐいすなく)」に入っています。「立春」の次候、七十二候の2番目にあたります。「山里では、春を象徴する鳥である鶯が美しい音色で鳴き始める時期」、と「くらしの暦」にあります。「旬の野菜」、この時期の野菜としてビタミン、カルシウム、鉄分に富んだ優良野菜といわれる小松菜があります。鶯が鳴く頃に出回ることから「鶯菜」といわれたりするそうです。また、梅のたよりもちらほら聞かれますが、梅と言えば「梅に鶯」とよく言われます。「梅に鶯」は付き物のようですが、実は梅の枝に止まって蜜を吸うのは、鶯ではなくメジロなのです。メジロの方が鶯より綺麗な色をしていますので、梅の花に合いそうですが目の周りは白くなっている筈です。鶯は暖かい地方から鳴き始めるとのことですから、この辺りでも、もう間もなく聞くことができると思います。
 農耕上の必要から、この時期を暦の上で春とされてきました。寒さが残るなか「春寒」、「向春」、「春雪」、「早春」などの言葉で表現されてきたところに、春を望む人々の思いを感じ取ることができます。近頃は、日ごとに夜明けも早くなり、一段と春めいた日差しになってきています。「春よ来い 早く来い あるきはじめた みいちゃんが ・・・」という気分になってきます。
 高校A日程入試も終わりました。来週にB日程入試が残っているというものの、季節は一年の始まりを表す春です。新入生を迎え入れる準備をはじめ、来年度に向けての準備が急がれる時期です。

2013年02月09日

高校A日程入試

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 兵庫、大阪、京都の3府県で私立高校の入試が始まりました。本校も、A日程入試を実施しました。すでにお伝えしていますように、志願者は981名です。受験生の安全確保と整理のために、通常より多くの警備員を配置しましたが、1000名近い受験生ですので、雲雀丘花屋敷駅から正門まで受験生の列ができてしまいました。緊張した面持ちでしたが、みんな礼儀正しく、元気よく挨拶をしてくれます。気持ちのいい生徒たちです。
 27試験会場で一斉に、点呼・諸注意の後、予定通り入試がスタートしました。国語、英語、理科の3科目が終わったところで昼食休憩、午後から社会、数学そして専願者は面接と無事予定通り終了することができました。採点が終了するのは何時になるか分かりませんが、総動員体制で行います。受験生が一生懸命勉強した成果を結実させている答案です。絶対に間違いは許されません。二重三重の見直しと点検、チェック体制で臨みます。
 中学受験を経験した人もあるかもしれませんが、ほとんどの中学生にとって本格的な受験は初めてだと思います。模擬テスト等とは全く違った緊張感だったと察します。でも、この経験は、結果に関係なく受験生の皆さんを成長させてくれる筈です。もちろん良い結果がでることに超したことはありませんが、自分が立てた目標に向かって一生懸命努力してきたというこの経験が必ず後で役に立ってきます。
 受験生の皆さんは、結果が気になることと思います。合否通知は11日発送予定で、12日には各家庭に届きます。今しばらくお待ち下さい。

2013年02月08日

「春は名のみの・・・」

 「春は名のみの 風の寒さや・・・」、有名な「早春賦(そうしゅんふ)」の一節です。立春も過ぎ季節は春ですが、きょうは今シーズン一番ともいえる冷え込みとなったようです。先月の28日ほどではありませんでしたが、校庭も少し白くなっていました。
 あすから高校入試が始まります。高3生以外のほとんどの生徒は3連休になります。それぞれ学年によって、この休みをうまく利用できるように課題なども提示されています。その課題をシッカリやりあげることはもちろんのことです。しかし、これは学年やクラスなど全体に提示されたものであって、各自の個別の課題は自分で設定する必要があります。自分の課題が未だ設定できていない人は、早急に行って下さい。日頃、なかなかまとまった自分の時間が作れないものですが、それができます。一学期からの総復習に挑戦してみるとか、ある特定の教科に絞って徹底して対策を練ってみる、また長編小説を読破するなどいろいろなことができると思います。もちろん、家でゆっくり過ごす時間も必要でしょう。その時に、お父さんやお母さんと「自分の進路について」、「新年度に向けての豊富」や「クラブ活動での目標」など、一つのテーマで話し合う時間を是非とも作って欲しいと考えています。自分の意見をハッキリ主張し、親の意見をシッカリ聞く、一致しない場合もあるでしょうが、お互いの主張・意見を理解するように努めて下さい。この休暇が、開花のためのスイッチになればと思っています。
 受験生にとっては、入試という「風の寒さ」が実感でしょう。が、梅は咲き始めています。桜の花咲く「春は」、もうそこまできています。健闘を期待します。

2013年02月07日

いよいよ高校受験

 いよいよ9日から私立高校の入試が始まります。今朝の新聞には、大阪府の私立高校の出願状況が報道されていました。競争倍率は3.32倍、昨年より0.18ポイント減とのことです。兵庫県の私立高校の出願状況も発表されていますが、競争倍率は3.56倍、昨年より0.04ポイント増となっています。兵庫県は微増、大阪府は昨年より少し競争倍率が低下していることになります。
 本校の9日に実施するA日程入試は、各コースの募集人員の合計が110名に対し、981名の志願者がありました。競争倍率は8.92倍になります。昨年度が9.02倍でしたから0.1ポイント(−11名)減になります。私立高校の入試の場合は専願・併願という受験の仕方がありますので、この倍率は実質の倍率にはなりません。とは言え、募集人員の9倍近い方に志願していただいていることに感謝しています。
 受験生の皆さんは過去の試験問題などを学習され、傾向と対策を十分検討されていることと思います。どこの学校もそうですが、その学校の出題傾向、特徴というものがありますので、有効な受験対策だと思います。しかし、受験会場の特殊な雰囲気や緊張状態では「あれ、いつもと違う」と思ったりすることがあります。自分の学校や家で勉強しているときと、違った状況や雰囲気ですから、そう思うのは当然のことです。自分だけではなくみんな同じなんだと言い聞かせ、落ち着いて対処して下さい。「平常心」が大切です。
 私たちは、受験生の皆さんに気持ち良く受験していただけるよう、会場作りをはじめ万全の態勢で臨みたいと考えています。

2013年02月06日

高校朝礼

 雪が降り、積雪があるとの予報がありましたが、気温が高かったのか小雨が降る天気になりました。宝塚や大阪に雪が降り、積もるというのは、西高東低の冬型の気圧配置が強まるからというよりも、南岸低気圧が発達することによって起こることが多いようです。冬型の気圧配置が崩れ、春が近づいてきているから起こる現象とも言えます。
 高校三年生は私大入試に奮闘中です。国公立大学の2次出願も終えました。今年のセンター試験は難化し、平均点が下がったようです。結果の良し悪しはあったと思いますが、あとは迷わず担任の先生と十分相談して決定した志願先の大学合格を目指して全力を尽くすのみです。国公立大も後期、私大も3月入試まであります。最後の最後まで頑張った人に春がやって来ると思います。
 高校一・二年生は講堂で朝礼を行いました。小雨がぱらつく空模様でしたが、比較的スムーズに講堂への移動も完了し、予定通り朝礼を行うことができました。講堂での朝礼は校庭とは違った雰囲気になります。屋外でもシッカリ話を聞いてくれますので、屋内ですからなおさらのことですが、一段と張りつめた凛とした空気が漂います。このような聞き手の姿勢が話し手の気持ちを引き出してくれます。生徒会が朝礼を運営しています。生徒の手による集会の企画運営など生徒の自治活動の重要な実践の場です。生徒会の役員選挙が行われているところですが、役員は任期ごとに変わっても、活動の経験や伝統は引き継いでいかれます。その時々の役員が良き伝統をつくり、次の役員にバトンを引き継いでほしいものです。

2013年02月05日

今年の高校入試をめぐる特徴

 兵庫県の私立高校の出願状況が新聞発表されました。いよいよ私立高校の入試が9日から一斉に始まります。兵庫県の生徒は14日に兵庫県公立高校特色選抜入試、大阪府の生徒は20日に大阪府公立高校前期入学者選抜が行われます。この間に私立高校の1.5次入試が行われます。公立高校は居住地によって兵庫県か大阪府の何れかしか受験できませんが、私立は関係ありません。公立1つに私立を2つ以上受験することが可能になります。また、3月には公立の後期入試がありますし、私立によっては2次入試を行うところもあります。受験機会ということで言えば、たくさんあることになります。
 私立は併願という受験の仕方がありますので、複数受験することは可能ですが、公立は前期で合格すれば後期を受験することはできません。ですから、前期に自分が目標とする学校がなければ、前期を受けずに後期を受験することになります。ところが、前期も後期も同じ学校の同じ学科で募集するということが、今年の大阪府の公立高校入試で行われます。となれば、行きたい学校を前期で挑戦して、ダメなときは後期で再挑戦することができると思われますが、そのようにはならず、前期はダメもとでもいいから「上のランク」に挑戦してみようとする傾向が多くでて来ると思われます。結果、同じ学科の中に前期で入学してくる生徒と後期で入学してくる生徒がでてくることになります。ちょうど、私立高校が専願と併願で入学してくる生徒がいるのと同じ状況が府立高校でも起こることになります。
 「ダメもと」という考えではなく、自分の行きたい学校、頑張れる学校を見失うことなく全力を尽くされることを受験生の皆さんに期待します。

2013年02月04日

立春に卵が立つ

 立春です。八十八夜や二百十日など、雑節の起算日となっています。きょうは、七十二候の第一候、春の兆しとなる暖かい風が東方から吹きはじめ、冬の間に湖や池に厚く張りつめた氷を少しずつ融かしていくとする「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」です。
 立春にまつわる有名な話に「立春の卵」があります。1947年(昭和22年)に、立春の上海や米国で卵を立てる実験に成功した、というニュースが報道されました。この報道に疑問を感じ、卵を徹底的に調べたのが当時北大教授の中谷宇吉郎博士でした。その経緯をまとめたものが、随筆「立春の卵」です。
 卵の殻の表面は小さいでこぼこがあり、ざらざらしています。このなかの三つの凸点によってできる面積の中に卵の重心からおろした垂直線が落ちれば、ゴトクの三本足の役目をすることになり卵は立つことになります。そのことを顕微鏡で卵殻を観察したり、力学計算をおこなったりして、立春でなくとも、誰でも卵を立たせることが可能であることを明らかにしたのです。
 わかってみれば何でもない話ですが、どうして気が付かなかったのかというところが問題だ、と博士は指摘しています。先入観にとらわれていないか、常識だと思っていることも「本当にそうだろうか」と問い直してみることの重要性を教えています。「問題は、そういうなんでもないことに、世界じゅうの人間がコロンブス以前の時代からこんにちまで、どうして気がつかなかったかという点にある。それは、五分間くらいついやしてたまごを立ててみようとした人が、いままでだれもいなかったからである」。(「たまごの立つ話」中谷宇吉郎)

2013年02月03日

チョット良い話

 きょうは節分です。春到来を思わせる日差しの一日でした。昨日の新聞に、首都圏が「大雪」にあわてた成人の日に、さいたま市の少女(10)が宅配ピザを頼んだ時の事がでていました。「『時間は約束できません』と言われたが、お母さんに注文してもらった▼この少女を後悔させたのは、長針が二回りした待ち時間より、配達員の姿だった。全身びちょびちょ、震える赤い手でお釣りを数えている。母親は申し訳なさそうに缶ビールを手渡し、娘もとっておきの10円菓子を差し出した。投稿は『お兄さん、今度は天気のいい日にたのむからね』と結ばれる」。(2月2日朝日新聞天声人語より)「いつまで待たせるんですか、商売でやっているんでしょう。待たせるにも限度がある。次からはあなたのところには注文しないから」。という遣り取りも想像されます。しかし、書かれている遣り取りが、現実にあったのです。何ともほっこりする話ではないでしょうか。この少女の優しい気持ち、人を思いやる気持ちは、「缶ビールを手渡し」たお母さんに育てられてきたからだこそ、と私は思います。人を思いやり、優しさの中で育てられた子は、そのように成長していくのでしょう。
 今の世の中、人に厳しい対応はよく見かけます。厳しい指摘も人を育てるとは思いますが、優しさや思いやりに触れ、自分もそのような人間になりたいと痛切に感じることが、人を変える原動力になると思います。子どもたちを取り巻く環境や社会の風潮は、決して良いものばかりではありません。家庭では保護者が学校では教師が、愛情一杯の良い影響を与えられるように頑張ろうではありませんか。

2013年02月02日

中学新入生ガイダンス

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 きょう午後から学園講堂において、平成25年度中学新入生ガイダンスを行いました。今年度の中学入試は第3ステージを展望したものとして位置づけ、コースの募集人員を一貫コースは増員、発展コースを減員して実施しました。一貫コースの志願者が増加したことはもちろんのことですが、前期A・後期日程も昨年度の志願者数を上回りました。その影響もあって、受験生にとっては昨年より少し厳しい選考になったと考えています。合格発表後の入学手続き者の数から、平成25年度の1年生は一貫3クラス、発展2クラスの計5クラス体制でスタートすることに決定しました。
 新入生にとっては、きょうが中学生としてスタートを切る日といえます。講堂に集まった皆さんが学年の仲間になります。いろいろな小学校から来られています。それぞれの学校によって学校生活のしきたりや習慣も違うと思いますが、これからは雲雀丘学園中学校の1年生としての規律やルールを守って学校生活を送ってもらうことになります。小学校と中学校とでは、学習の仕方を含め学校生活は大きく変化します。何時までも小学校の気分を引きずっていては、立ち後れることになってしまいます。早く良いスタートを切るためには、今からが大切です。あと僅かになった6年生の学校生活を大切にすると共に、規則正しい生活と学習習慣の確立が大切になります。また、雲雀丘学園中学校に入学できるように君たちをサポートしてくれたお父さんやお母さんを始め、周りの人に対する感謝の気持ちを忘れず、次は君たちが人に対する思いやりや優しさに溢れる人間に成長してくれると願っています。

2013年02月01日

高校A日程入試の志願者確定

 きょうから2月です。「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」とはうまく言ったものです。とかく三学期は忙しく、あっという間に過ぎ去っていきます。
 中学入試が終わったかと思えば、次は高校入試です。A日程の志願者が確定しました。選抜特進724名(688名)、特進255名(304名)、一貫2名の計981名(992名)となりました。( )内は昨年の数です。11名減になりますが、ほぼ昨年並みの志願者数といえます。今年はコースの募集人員が変わりました。選抜特進が40名から75名に増え、特進が70名から35名に減りました。この変更が入試にどう影響するかですが、選抜特進の志願者が昨年より増加していることから、少し厳しくなるのではないかと考えています。
 入試まであと一週間余となりました。受験生の皆さんは最後の調整段階に入っていると思います。今までやってきたことに確信を持って入学試験に臨んで下さい。不安な気持ちは誰しも同じで、それが普通なのです。一生懸命やってきたからこそ、そうなるのです。むしろ、そのような気持ちにならないということは、まだ本気になっていないからだといえます。入学試験は一日に5科目の試験を行います。学校でも経験しているとは思いますが、入試となると雰囲気も緊張感も違ってきます。体力勝負という側面もでてきますので、疲れを残さないよう最後の調整を行って下さい。
 大きな課題に真っ正面から向き合い、それを乗り越えていく、そのことにより今までの自分とは違う成長した自分を創りだすことができます。健闘を祈ります。