« 2009年03月 | メイン | 2009年05月 »

2009年04月30日

将来に備えて

H21.4.30.jpg H21.4.30スポーツテスト.jpg
  4月30日(木)恒例の全生徒を対象に健康診断と体力測定を実施しました。中学・高校時代はあらゆる面で大きく成長する時期にあたっています。将来社会で活躍するためには、精神面・学力面で優れているということが必要ですが、健康であることが第一条件であるのは間違いがありません。過去の歴史を見ても、折角の高い志や学識を有しているにもかかわらず、健康的な理由で持てる力を十分に発揮することができなかったというケースが散見されます。
  “健全な肉体に健全な精神が宿る”という言葉がありますが、中学・高校時代に社会人の基礎である身体を十分に鍛えておいて欲しいものです。

09043056gen.jpg 090430shokuiku.jpg 
  午後からは中学1年生と高校1年生(雲雀丘学園中学以外からの入学者)を対象に、食育と服育の大切さ、携帯電話・インターネットの危険性、雲雀丘の生徒として心がけ等についての研修会を実施しました。
  私は冒頭の挨拶で〝皆さんは将来社会に出ることになるが、食事や服装といったことは社会人としての基本である。また、携帯電話やインターネットは便利な反面、大きな危険性もはらんでいる。本日の研修の内容はいずれも皆さんにとって大いに役立つものばかりなので、しっかりと聞いて欲しい〟という話をしました。
  保護者の方も多数参加していただいていましたが、本日の研修内容は本人の自覚だけではなく、ご家族の協力が必要なものばかりです。いずれもあたり前の事柄ですが、これから家庭と学校が連携して取り組んでいかなければならないと思っています。
 

2009年04月29日

昭和の日の由来

tusin100_kokki.jpg
  4月末から5月初めにかけては祝日が続くためゴールデン・ウィークとか大型連休と呼ばれ、この休日をどのように過ごすかということだけが話題にのぼり、祝日の意義については無関心な人が増えてきているように感じます。かつては祝日には各家庭で日の丸(国旗)を掲げている家庭が多かったようですが、最近はほとんど見かけなくなりました。外国に行くといたるところにその国の国旗が掲げられており、世界の中で日本だけが例外であるのは間違いありません。世界の国々の子ども達が集まるイベントに参加した日本の子ども達だけが国旗を大切にせず国歌も歌わないということで、他の国の人から奇異に思われているのです。国民が自分の国のことを誇りに思えないようでは、その国の将来は極めて危ういのではないかと思います。
  本日4月29日(水)は『昭和の日』ということで祝日になっていますが、もともと昭和の時代には天皇誕生日という祝日でした。しかし、昭和64年1月7日に昭和天皇が崩御されたことを受け、年号が平成に改められると共に、平成元年からは天皇誕生日は『みどりの日』ということになりました。その後、〝激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす〟という趣旨で『昭和の日』を制定しようという動きが起こり、平成19年に4月29日が昭和の日に制定されました。これに伴って『みどりの日』は5月4日に移されることになったのです。
  昭和は、1926年の12月25日に始まり1989年の1月7日まで続く、日本史上最も長い元号の年間となりました。昭和の初期は世界恐慌など動乱の時期にあり、その後の太平洋戦争やその敗戦からの復興という苦難の時代であり、当時の状況からは現在の日本の繁栄は到底予想することはできなかったと思います。しかし、〝欧米に追いつき追い越せ〟という国民の懸命な努力で高度成長を実現し、二度にわたるオイルショックを乗り切り、世界でも有数の経済大国へと成長したのです。
  今、昭和元年(1926年)生まれの人は83歳、戦後(1945年)生まれの人も64歳になりました。一方、これからは年々平成生まれの人が増え、昭和生まれの人が減ってきます。本校の生徒もすべて平成生まれになりました。
  この『昭和の日』を、昭和という時代の繁栄と苦難を偲ぶ記念日として子ども達に語り継ぐ日にしたいものです。

2009年04月28日

授業を磨く~授業参観をスタート

社会科授業風景.jpg
  4月は色々な新しいものとの出会いの月ですが、残すところ2日になってしまいました。本年度、本校は中学・高校あわせて450名の新入生を迎えると共に、在校生については進級に伴ってクラス替えを行ないました。生徒達にとっては新しいクラスで、新しい授業を受けるということになりますし、先生方にとっても担当する学年やクラス、担当する授業そのものも変わることになります。本校には中・高あわせて1300人を越える生徒がいますが、生徒達の能力や個性は千差万別です。また、それぞれのクラスの雰囲気も異なるため、画一的な授業を行なっていては生徒達に興味を持たせることはできません。従って、先生方はこれらの状況をしっかり把握しながら、創意工夫を凝らしていかに生徒達に訴えかけていくかということに腐心されています。 
  本校では質の高い授業を目指して相互授業参観や全生徒による授業アンケート等を実施しています。いよいよ来月の18日からは相互に授業参観を行なう旬間が始まりますが、私はこれに先立ち授業参観を開始しました。今年はこれまでと異なり、できる限り授業の最初から最後まで見学させていただくことにしました。先生にはあらかじめ連絡せずに教室に入ることがあるかもしれないが、気にしないで通常の授業をしていただくようお願いしており、気がついた点については率直に伝えていくことにしています。
  先生にとっては〝授業は命〟です。自らの授業を磨くという強い思いを持って、質の高い授業を展開して欲しいものです。

2009年04月27日

生徒会としての環境活動計画

生徒会環境.jpg
  4月27日(月)の昼休み、今年度の生徒会役員の皆さんと環境の取り組みについて意見交換を行ないました。生徒会の役員改選は前期と後期の年2回実施されることになっており、全員がこの4月に新しく承認された生徒達のためゆっくりと話をするのは本日が初めてです。
  今、温暖化をはじめとして地球の環境問題は見過ごすことのできない状況になってきており、このままでは我々の後の世代に負の遺産を引き継ぐことになってしまいます。環境問題はまさに人間が引き起こしたものであり、この解決のためには一人ひとりが意識を切り変えて自らの生活を見直すということが必要です。言い換えると単なる知識を習得するというだけでは不十分であり、実際の行動に結びつけていかなければならないということです。本校では昨年より環境教育に注力していますが、この考え方の基本は〝学び 考え 行動する〟ということです。そのため研修旅行や文化祭といった学校行事を通じてさまざまな環境問題に取り組むと共に校内における節電、節水、ゴミの分別等の取り組みも実施してきています。
  生徒達に確認したところ、まだ生徒会としてどのような環境活動に取り組もうとしているかは明確になっていないため、ヒントになればという思いで現在学校として考えている環境活動について紹介しました。生徒会長からは早急に環境活動についての計画づくりに取り組みたいという力強い答えをいただきました。
  どういうプランになるか大いに期待すると共に学校として生徒達の自主的な行動を全面的にサポートしていきたいと思っています。

2009年04月26日

環境に関する活動の強化

090426kt.jpg

  昨今、新聞には連日のように環境に関する記事が掲載されており、あらゆる分野で環境に対する新たな挑戦が始まっていることがわかりますが、これらの多くは我々の生活とは直接的には関係がないようなものが多いようです。このため自分ひとりの力ではどうにもならないというように考えがちです。しかし、「人間の行動そのものが環境問題を引き起こしている」のは事実であり、我々のまわりには、これまで意識せずに環境を悪化させてきたことがたくさんあります。大切なのは各人がごく身近な易しいことから行動を起こしていくことです。
  本校は、昨年5月29日に環境宣言を行なってから間もなく一年が経過することになり、生徒達の環境に対する意識は確実に高まってきています。環境活動の切口としては3つのR(Reduce減らす・Reuse再使用する・Recycle資源化する)があり、〝不用な電気を切る〟〝ゴミを分別する〟〝水を節約する〟〝食べ残さない〟等さまざまな試みをしていただいているご家庭も増えてきているようで心強く感じています。しかし、学校全体で見るとまだまだ満足すべき取り組みにはなっているとは言えません。この一年間、私の家庭でもエコ生活を目指して色々な取り組みを始めましたが、予想以上に成果があがってきており、個々の積み重ねが大切であると痛感しています。
  さて、今年も5月30日に『環境フォーラム』を開催することが決まっており、これに向けての準備も徐々に進んできています。一方で現在「エコ(環境)」と「ゆとり」をコンセプトとする高校の新校舎も建設中です。このような状況下にあって、これから多くの人達からの支援をいただきながら環境活動を強化していく予定ですが、一人ひとりがそれぞれ身の回りの小さなことから始めて欲しいものです。
  また、新たに入学してきた生徒も数多くいるため、今後全校朝礼等さまざまな機会を通じて環境についての話題を取上げると共に、このブログでも積極的な情報提供をはかっていきたいと思っています。

2009年04月25日

部活動の効用

0904171.jpg 0904172.jpg
  4月17日には中学の新入生、22日には高校の新入生に対するクラブ紹介を行ないました。
本校には文化と運動あわせて30のクラブがありますが、特定のクラブに対して人やお金の面で優遇していることはありません。基本的にはすべてのクラブを平等に取り扱っており、活動予算についても生徒会の役員が中心になって公平に配分することにしています。
  私も学生時代はバレーボールに明け暮れる毎日でしたが、今自分の人生を振り返ってみると、学業以上に部活動を通じて多くのことを学んだように感じています。最大のものはチームワークの大切さです。部活動では一緒に汗を流し、苦しい練習に耐え、チームプレーに一喜一憂しました。また、同じ目的を持って行動することにより先輩と後輩との強い絆も結ばれ、当然のことながら体力もつきました。
  これらの精神面や肉体面における成長は、会社に入ってからも職場の一体感を高めたり、ハードな勤務に耐えるといったことに大いに役立ちました。単に知識を習得するだけなら学校以外でも方法はいくらでもあります。是非、積極的にクラブに加入し、中学や高校時代にしかできない経験を積み重ねて欲しいと思っています。

2009年04月24日

第1回PTA実行委員会とPTA総会の開催

H21.4.24PTA総会1.jpg H21.4.24PTA総会2.jpg

  4月24日(金)、本年度の実行委員メンバーによる第1回のPTA実行委員会を開催しました。委員会では川村委員長の挨拶に続いてPTA行事の審議と学校行事の報告を行ないました。
  また、午後2時半からPTA総会を開催しましたが、開始前の5時限目を保護者による授業参観の時間に設定しました。新学年になって初めての授業参観ということもあって、特に新入生の保護者の姿が数多く見受けられました。総会においては、最初に20年度の実行委員の方に感謝状と記念品を贈呈させていただき、次いで21年度の委員長と新委員のメンバーを紹介させていただきました。その後、議長を選出し「20年度PTA会計決算報告」「21年度PTA会計予算審議」「21年度PTA行事審議」を行ない、滞りなく総会は無事閉会しました。
  最後に私から日頃の学校教育に対する保護者の皆さんのご支援と旧委員の方に対するお礼を述べた後、大学の合格状況、中高への志願・入学状況、授業や教職員のレベルアップ等学校の近況についての報告を行ないました。そして、〝学校は社会で役立つ力を育てるトレーニングの場であり、本校は人間教育の充実と学力の向上の二つのことを目指しているが、人間としての根っ子を育てることが何よりも大切です。そのためには、《本校の校是である「高志・自律・努力」の実践をはかること》《感謝の気持ちを持ち相手の立場に立って行動すること》《凡事を徹底すること》の3つがポイントです。これからも家庭と学校が連携して子ども達を育てていきましょう〟ということを訴えました。
  本校の教育の大きな方針である「共育」と「共学」をベースに、生徒の育成をはかっていきたいと思っています。

2009年04月23日

肚を決める

コース.JPG
  私はこれまで民間企業での勤務を通じて多くの経営改革を経験してきましたが、最初から成功の青写真が描けていることはありません。新たなことを始めるにあたって成功間違いなしということであれば、誰でも行動を起こしますが、このようなケースはまずありません。そのためこのままでは駄目だと感じていても思い切って前に踏み出すことができず、現状を踏襲してしまうことが多いのです。そして、最終的にはどうしようもない状態に陥ってしまいます。
  最近、経営破綻のニュースが数多く報道されていますが、ほとんどがこれまで改革できなかったか、改革のタイミングが遅れたところです。『肚を決める』という言葉がありますが、決断するということが何よりも大切であり、一旦行動を開始すれば後はどれだけ困難な問題があっても、これを乗り越えていかなければなりません。また、途中で妥協してしまうと改革は挫折することになり成功に結びつくことはありません。
  今は、国も地方も企業も病院も改革が必要になってきていますが、学校も例外ではありません。
本校の学校改革も完成した訳ではなく、これからが正念場です。多くの課題がありますが、一人ひとりが肚を決めて果敢にチャレンジしていきたいものです。

2009年04月22日

中学・高校合同の全校朝礼~挨拶の大切さ

090422seitosoukai01.jpg 090422seitosoukai02.jpg
  4月22日(水)、生徒総会のため中学・高校合同の全校朝礼を開催し、次のような話をしました。
〝今月は学園あげて『挨拶推進運動』を行なっていますが、今日は挨拶の大切さについてお話します。挨拶という言葉の意味は“心を開いて相手に迫る”ということであり、コミュニケーションの基本です。皆さんが人に挨拶されても無視して挨拶を返さなければ、その人とのコミュニケーションは絶対に成り立ちません。皆さんはいずれ社会に出ることになりますが、今大学を出て仕事に就いても3年以内に30%が退職しています。この理由のほとんどが“他の人とのコミュニケーションができない”という人間関係によるものです。
  挨拶については一生忘れられない苦い思い出があります。四国支店長時代にあるA営業社員がお得意先を訪問した際、しっかりとした挨拶をしなかったため、その会社の社長から「〝A君を出入り禁止〟つまりもう会社に来なくてよい」というお叱りの電話をいただきました。その会社に商売に行けないということは当然商品を仕入れてもらえないということになります。やがてA君がとぼとぼと帰ってきました。事情を聞くとA君は大きな声で挨拶することなく事務所に入っていったそうです。すると社長から「君は誰だ」と聞かれたので、松下電器のAですと答えたところ「何、君が松下電器の社員?うちの会社には一切出入り禁止だ」と言われたという訳です。「社長、申し訳ありません。私の指導不足です。これからよく指導しますから、何とか考え直していただけませんか」と申し上げても許してくれません。
  この社長は松下幸之助氏の大ファンでした。そして「今は厳しい経済環境だが、暗い表情で下を向いていたら売れるものも売れない。このような時こそしっかりと挨拶や掃除をして、明るく前向きに行動すべきである。自分はいつも松下電器の社員の姿勢を見て本当に素晴らしいと感じている。」ということを常々話しておられたようです。だからA君の態度は許せないというのです。
  それで海に向かってA君には大きな声で挨拶の練習をさせることにしました。しかし、どうしても大きな声が出せません。今まで大きな声で挨拶したことがなかったのです。
  皆さんの中には、挨拶や服装はたいしたことではない。今はやらなくても社会に出たらしっかりやるから大丈夫だと考えている人も多いのではないかと思います。しかし、このようなあたり前のことは一朝一夕ではできないのです。皆さんは簡単なことをおろそかにせず、今のうちにしっかりとした習慣をつくっておいて欲しいと思っています。〟

2009年04月21日

カナディアンアカデミーを訪問

tusin098_ca1.jpg tusin099_ca2.jpg
  4月21日(火)、マリンパークにある神戸カナディアンアカデミーを16名の中2・中3の生徒達と訪問しました。同校は幼稚園から高校までを有しており、世界各国の児童生徒700名が学校生活を送っています。
  本校では昨年5月29日に、環境ジャーナリストの枝廣淳子さんに記念講演をしていただき「環境宣言」を行ない、この日を「環境の日」に制定しました。毎年、この日には記念行事を行なうことにしていますが、今年度のテーマは、「ワールド チルドレン サミット2009 プレイベント with 雲雀丘学園 & カナディアンアカデミー」で、同校と共同でフォーラムを開催するということになります。
  同校は学校全体で環境活動に注力されており、丁度この20日から24日までは環境週間として、毎日異なるテーマでの環境保護活動が行なわれています。本日はペットボトルとカンの分別処理を行なう曜日になっていました。
  今回の訪問の目的は、カナディアンアカデミーの生徒と交流し、環境についての取り組みについて説明してもらう中で、自発性、積極性等を学ぶと共にプレイベントで行なう質疑応答と環境に関するウルトラクイズの内容を考えるというものです。本日は全校朝礼に出席して紹介を受けた後、同校のバイリンガルの生徒の案内で諸施設を見学させていただきました。
  続いて本校の生徒達は各クラスに分かれて授業を受けました。私もいくつかの授業を見学させていただきましたが、日本の教育スタイルとは大きく異なっており、すべての授業はIT機器を活用し英語で行なわれています。そして生徒達に考えさせ積極的に発言させる内容になっています。そのため、生徒達のプレゼンテーションのレベルは相当に高いように感じました。参加した本校の生徒達も大きな刺激を受けたのではないかと思います。
  環境フォーラムまでは後40日ですが、今日の経験を踏まえて充実した内容に仕上げていって欲しいものです。

2009年04月20日

部長主任会議の開催

部長主任会議.jpg
  4月20日(月)、本年度最初の部長主任会議を行ないました。この会議のメンバーは管理職と分掌長、学年主任、経営企画室長で、毎週月曜日に開催し、学校全体の重要事項について審議することにしています。今年からは会議の運営方法を改め、経営企画室長に事務局をお願いすることにしました。
  会議の冒頭にあたって、私は次のような話をしました。
〝①私学をめぐる環境は少子化に加え、経済状況の悪化、公立校や他の私学の改革等が重なり非常に厳しくなってきているが、雲雀丘学園としてのしっかりとしたスタンスを持って取り組んでいきたい。
②皆さんの努力で学校は大きく変わりつつあり、外部からも徐々に評価され始めてきているが、これはあくまで期待値であり実績が伴っている訳ではない。これから真の意味での実力をつけ、実績を高めていくことが大切である。
③教育活動にあたっては〝生徒に視点をあてる〟ということを基本に取り組みたい。難しく考えないで〝生徒のためになるのならやる。ためにならないならやめる。〟という姿勢が必要である。
④皆さんはそれぞれの仕事の責任者としてリーダーシップを発揮していただきたい。分掌や学年の中で色々な意見があるということを他の人に伝えているだけでは、いつまで経っても結論が出ないということになる。
⑤日々の仕事で大変だとは思うが、各部署の責任者である皆さんは最低20パーセントは学校全体のことを考えて積極的な提言や行動をお願いしたい。〟
  現在、本校においては引き続き学校改革を進めていますが、さまざまな課題を解決していくためにはスピードが必要です。何事も十分に検討せず決定するという〝拙速〟では困りますが、学校の場合は一ヶ月の遅れが一年の遅れに繋がることになります。〝今年は無理だから来年度から〟といって先送りすることがよくありますが、生徒達にとってはこの一年を先に延ばすことはできません。
我々教職員は〝将来社会で役立つ人材を育てる〟というゆるぎない志を持って取り組んでいきたいものです。

2009年04月19日

学園PTA協議会の開催

0904191.jpg 0904192.jpg0904193

  昨日(4月18日)の午後、恒例の学園PTA協議会が告天舎で開催されました。出席メンバーは中高、小学校、2つの幼稚園のPTAの新旧会長、副会長と学園の幹部です。
  最初に常務理事から挨拶があり、続いて出席メンバーの紹介、20年度の決算報告と21年度の予算の承認、各校種からのPTA・教育活動の報告、事務局から60周年記念行事の説明を行ないました。その後、メンバー全員で情報交換の場を持ちました。幼稚園の保護者の皆さんとも色々とお話しましたが、子どもさんは7年後には中学生に、10年後には高校生になります。まだまだ先のことのように思われますが、私の経験からしても子どもの成長は想像以上に早いものです。
  よく〝つ〟のつく教育(一つから九つ)が重要であると言われていますが、この意味は人間としてのベースをつくるのは右脳の発達する9歳までがポイントということです。中学生や高校生になると色々な面で随分と差が出てきますが、普段生徒達と接していて、物の考え方や他の人に対する優しさや思いやり、きっちりした生活習慣が身についているかどうかが大きな差になってきているように感じます。本学園は〝共育〟と〝共学〟を教育の大きな柱に掲げていますが、是非幼少の頃に人間としての基礎をつくっておくことが大切です。

  昨年度のPTAの役員の皆さんにはご尽力いただき心より感謝しております。また、本年度は創立60周年を来年に控え、PTAの役員をはじめ保護者の方々には何かとお世話になることが多いと思いますが、何卒宜しくお願いいたします。

2009年04月18日

高校3年生保護者会の開催

tusin092_setsumei0.jpg tusin091_setsumei1.jpg

  4月18日(土)午後、学園講堂において高校3年生(52期生)の保護者を対象とした学年懇談会が開催されました。早いもので生徒達が高校に入学して既に2年が経過し、いよいよ本格的に大学受験に向けての取り組みが始まることになります。これまではまだ時間があるとのんびりと構えていた生徒達も高校3年になって進学に対する意識は自ずと高まってきているようです。しかし、一方で不安や焦りが生じてくる時期でもあります。
  本日の懇談会の趣旨は、保護者の皆さんに、これからの大学受験に向けてのスケジュールや留意事項についての理解を深めていただこうとするものです。そのため、学年、進路指導部が中心となって詳細にわたって説明を行ないました。また、キッズ・コーポレーションの下村啓介氏より「奨学金」についてのお話をしていただきました。私は学園のPTA協議会に出席のため、すべてに参加することはできませんでしたが、冒頭の挨拶で次のような話をしました。
  〝大学受験は生徒達のこれからの人生にとって大きな意義を持つことになると思います。自分なりの目標をしっかり持って、その達成に向けて努力する姿勢を身につけることは必ず将来役立つことになります。希望する大学の学部に進学するという最終ゴールを目指すのはマラソンレースと同じであり、途中でいくつかの到達ポイントを設定することが必要です。生徒達はこれから何回かの模試を受けることになりますが、この結果に一喜一憂しないことが大切です。過去の受験生の状況を見ると、早くスタートし、目標を切り下げず最後まで粘った人が志望校に合格しているのに対し、学校の授業をおろそかにしていた人や途中で目標がころころ変わった人はほとんど失敗しています。受験は個人戦のように思われがちですが実際は団体戦であり、家族の温かい支援や励ましが必要です。是非家庭と学校が連携をはかることにより生徒の夢をかなえてあげたいと思っています。〟
  今年の高校3年生は、コース制を導入した最初の学年になります。先生方も通常の授業はもとより補習や勉強合宿等の計画も自主的に検討してくれていますが、これらの熱い思いは生徒達に伝わっていると思っています。これから最終目標に向かって全員で力強く取り組んでいきたいものです。

2009年04月17日

パワーアップゼミの開講にあたって

090417pu.jpg

  4月16日(木)、16時30分より文化館視聴覚室において高校1年・2年の選抜特進クラスの生徒を対象とした「パワーアップゼミ」の開講式を行ないました。
  本校では平成19年度より「選抜特進」「特進Ⅰ」「特進Ⅱ」という3つのコースを設け、それぞれのコースに応じたカリキュラムを導入しました。このうち選抜特進クラスの生徒は英語と数学の2教科について週2回、予備校の先生による90分のパワーアップゼミを受講することにしています。当初は学校の授業を終えてから予備校に通うということにしていましたが、交通費や通学時間、学校の授業との連携等の問題もあって、昨年度からは校内で実施することにしました。開講式では校長の挨拶、講師の先生による教育講演、自己紹介を兼ねたメッセージ、進路部長の話の順で説明を行ないました。
  私は冒頭次のような内容の話をしました。
  〝皆さんは将来さまざまな分野で、リーダーとして人のため社会のために尽くす人材になって欲しい。社会で求められる力は「考え抜く力」「前に踏み出す力」「チームで仕事をする力」が基本になると思う。進路を実現するためには  ①背伸びした目標を設定する。そして目標を下げない。 ②早くスタートする。 ③ペースを守る。 ④継続する。 ⑤学校での授業を大切にする。 ということが大切である。皆さんは全員それなりの力を持っているが、できるかできないかは能力の差ではなく執念の差であり、これからはまさに自分との戦いである。このように考えると、受験は人間を育てるための節づくりのチャンスであるのは間違いがない。どうか皆さんはプラス思考で自分なりの目標達成を目指して日々努力を継続し、素直に反省し、自らを律するという姿勢を貫いて欲しい。〟
  講師の先生の話の中にも「私達は料理人」という言葉が出てきましたが、西洋の諺に『馬を湖の畔(ほとり)に連れて行くことはできる。しかし、馬に水を飲ますことはできない』というものがあります。
  これから生徒達が自主的に学力アップに向けて取り組んでくれることを願っています。

2009年04月16日

根っ子を育てる~人間力を磨く~

090416.jpg

  本学園では“将来社会で活躍する人材を育成する”という考えに立って「人間教育の充実」と「学力の向上」の2つを大きな柱として教育活動に取り組んでいます。
  最近はともすると大学受験のための知識の詰め込み式の教育が重要視される傾向がありますが、社会においてはどれだけ豊富な知識を持っていても、これだけでは通用しません。社会で活躍するためには「人間力」と「学力」の2つが必要なのです。このような話をするとしばしば“「人間力」と「学力(知識)」のどちらが大切だと思っているのですか”という質問を受けることがありますが、あえて順序をつけるなら、私は、一番目は「人間力」次いで「学力(知識)」になると思います。
  今年の高校の入学式において、人間を木に例えて話をしました。「学力(知識)」は葉っぱや花にあたり、「人間力」は根っ子にあたります。私達は目に見えている葉っぱや花に目を奪われがちですが、これらは枝に支えられ、枝は太い幹に支えられています。そして、この幹は根っ子に支えられていますが、根っ子は土の中にあるため見えません。しかし、根っ子がしっかりしていないとやがて木は弱り枯れてしまいます。この根っ子にあたるのは「ゆるぎない志」「我慢強さ」「根気」といったものです。また幹にあたるのは「思いやり」「真心」「素直」「情熱」「感謝」といったものです。
  狭い意味での学力(知識)を否定するわけではありませんが、現在のように世の中の変化の激しい時代には、知識はすぐに陳腐化してしまいます。従って絶えず新たな知識を獲得していくことが必要となるのです。新たな葉や多くの蕾が生まれるためには根っ子を育て、幹を太くしておくことが何よりも大切です。是非、人間力をしっかりと磨いていって欲しいと思っています。

2009年04月15日

高1オリエンテーション合宿閉舎式

高1オリエンテーション合宿 010a.jpg
  4月15日(水)、高校1年生対象の1泊2日のオリエンテーション合宿は無事終了しました。
生徒達はこの研修を通じて色々なことを学んだと思いますが、閉舎式にあたって私は次の3つの話をしました。
  〝1つ目は「人との出会いを大切にする」ということです。皆さんは縁あって、この雲雀丘学園高等学校に入学し、今日この場所に集っています。人は人生において多くの人に出会いさまざまなことを学んでいきます。どうか人との出会いを大切にして、切磋琢磨して欲しいと思います。
  2つ目は「将来社会で役立つ人になる」ということです。人はひとりで生きていくことはできません。お互いに助け合って生きています。そのためには常に感謝すると共に社会のため人のために尽くすという高い志を持ち、自らを律し、努力するということを是非心がけて欲しいと思います。
  3つ目は「まず自分自身に克(勝)つ」ということです。イチロー選手や金本選手はどんな時にも素振りやウェイトトレーニングをしています。立派な研究者やビジネスマンも日々それぞれの仕事に打ち込んでいます。「今日は疲れた」「時間がない」「苦しいからやめる」というように安易に妥協することのないようにして欲しいと思います。そうすれば必ず皆さんの学校生活は充実したものになるのは間違いありません。この研修を機に、明日から新たな気持ちでスタートしてください。〟

2009年04月14日

高校1年オリエンテーション合宿

高1オリエンテーション合宿_01.jpg 高1オリエンテーション合宿_02.jpg 高1オリエンテーション合宿_03.jpg 高1オリエンテーション合宿_04.jpg
  4月14日(火)、昨日の中学1年生の自然学舎に続いて、本日と明日の2日間にわたり、高校1年生がオリエンテーション合宿に出発しました。この趣旨はクラスとしてお互いに強調し助け合える雰囲気をつくる、過去・現在の自分を見つめ、人生のエポックとなる高校生活を充実したものにする、基本となる「学習の仕方」を学ぶということです。
  8時45分にバスで学校を出発し、約2時間で研修所に到着。研修の冒頭、私から『充実した高校生活を送るために~社会で役立つ力を育てる』というテーマで、約40分にわたりパワーポイントを使って次のような話をしました。
  〝これから社会は大きく変わることになるが、皆さんにとっては大いなるチャンスがあること、社会で活躍するためには「目標達成への強い思い」「人間力や正しい人生観・職業観」「各分野での専門能力やノウハウ・スキル」「点数ではかれない力」「健康」「グローバルな視野と変化対応力」等が必要であることです。
  そして、高校生として心がけて欲しい6つを取り上げました。「丈夫な体をつくる」「挨拶・服装・言葉遣いに気をつける」「約束・ルール・規則・時間を守る」「身のまわりの整理整頓・掃除を行なう」「良い友達をつくる」「より良い学習習慣をつくる」ということです。
  人生において何よりも大切なのは〝将来の夢を持ち、目標を設定し、現実とのギャップを明確にした上で具体的な計画を作り、日々実践していく〟ことであると思います。高校時代に上(将来)から物事を見るようにし、何をいつまでにどうするということを明確にする姿勢を是非身につけて欲しいと思っています。

2009年04月13日

中学1年生が自然学舎に出発

中1自然学舎01.jpg 中1自然学舎02.jpg
  4月13日(月)、新学期が始まって5日目ですが、中学1年生が「自然学舎」に向けて出発しました。この自然学舎は、2泊3日の合宿研修という形式をとっており、これから始まる中学生活の基本の習慣を身に付けると共に学年・学級の仲間づくりを進めることを目的として例年鉢伏高原で実施しています。
  内容はラジオ体操、学園歌の練習、飯盒炊爨、集団行動・学園歌発表会、凧あげ、制服の着方、自己紹介、はがきの書き方等盛りだくさんですが、起床や就寝、食事、入浴も含めて時間厳守、後片付けといった集団行動の基本を習得することにしています。
  私も昨年度はこの行事に引率責任者として参加しましたが、生徒達は、新しい仲間と集団行動をすることによって、中学生としての自覚が急速に芽生えてきたように感じました。
  昔から〝鉄は熱いうちに打て〟ということがいわれていますが、何事も最初が大切です。短い期間ですが、この合宿研修を通じてこれから始まる中学校生活の基本的な習慣を身につけ、規律ある学校生活を送るための基礎を築き力強くスタートするものです。短い期間ですが、まだ雪の残る素晴らしい自然環境の中で、生徒達がさまざまなことを体験し、一段と成長して欲しいと思っています。

2009年04月12日

凡事徹底~しっかりとした生活習慣を身につける

090412.jpg

  凡事徹底の大切さについてはこれまで多くの人が語っていますが、案外実践できている人は少ないように感じています。中には、そんな些細なことをやるくらいなら、もっと高度な難しいことをやる方がずっと効果的であるという考え方を持ち、凡事を軽視する人もいます。
  しかし、これは全く間違っていると思います。何故なら私はこれまで社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人に共通しているのは 〝当たり前のこと、簡単なことをしっかりとされている〟ということです。これらができない人に難しいことは決してできません。
  凡事にはさまざまなものがありますが、中学の入学式では〝しっかりとした生活習慣を身につける〟ことをお話しました。特に大人としての身体になりきっていない中学生にとっては、「早寝」、「早起き」、「朝ご飯」が基本です。この三つは昔から言われていますが、夜更かしをすれば睡眠時間がどうしても短くなりますし、朝もすっきりしないため食欲も進まないということになります。そして、朝食をキッチリ摂らないと脳に栄養分が回らないため、授業に集中できないということになります。また、朝寝坊して遅刻したり、体調不良で休むといったことにもなりかねません。
  毎年、卒業式において皆勤賞の生徒の表彰を行ないますが、これらの生徒は概して学力についても優れています。早寝、早起き、朝ご飯は丈夫な体と高い学力を身につけるための必須の条件であると思います。この三つをしっかりと守って欲しいものです。

2009年04月10日

実力テストの実施

実力テスト01.jpg 実力テスト02.jpg
  昨日、新年度のスタートにあたって高校3年を除く中学1年~高校2年の生徒を対象に実力テストを実施しました。このテストの狙いは、毎年新しい学年のスタートにあたって生徒達の学力を把握し、今後の指導に繋げていこうとするものです。
  中学1年生は国語と算数の2教科、中学2・3年は国語・数学・英語・社会・理科の5教科、高校1・2年は国語・数学・英語(但し、一部は数学に代えて社会)のテストを受けました。生徒達は新学年になって初めてのテストということもあって、真剣にテスト問題に取り組んでいました。また同時に中学については「学習実態調査」、高校については「学習状況リサーチ」を実施し、生活習慣や家庭での学習についても調査しました。
  本校では現在きめ細かい進路指導を行なうためにコース制の導入をはかっていますが、今回のテスト結果に基づき、個々の生徒に対する課題を明確にすると共に時系列的(年度別)に見た学力状況の推移やコース別・クラス別の対比、教科毎の課題等を抽出し今後の教育活動に反映させていくことにしています。生徒達の育成にあたっては、学年、教科、分掌の動きが有機的に繋がっていることが大切です。
  そのためには職員会議における分析結果の報告等により課題の共有化をはかり、学校あげて学力の向上に取り組む、更には家庭での予習・復習の重要性についても本人や保護者の皆さんに訴えていきたいと思っています。

第65回雲雀丘学園小学校の入学式

学園小学校入学式.jpg
  4月10日(金)、第65回となる雲雀丘学園小学校の入学式が行なわれました。今年は暖冬のため桜の開花が早く、とても入学式までは持たないのではないかと心配していましたが、途中で寒さが戻り満開の状態で新入生を迎えてくれました。
  最初に、2年生、5年生、6年生や保護者、教員の大きな拍手に迎えられ、144名の新入生がミッキーマウスの歌に合わせて入場しました。開式の辞に続いて全児童が大きな声で国歌を高らかに歌いあげました。毎年、小学校の入学式に出席して素晴らしいと感じるのはこの君が代斉唱です。多くの新入生もしっかりと歌っていましたが、これは幼稚園の年長組から君が代の歌唱指導をしているからです。 続いて、新入生はクラス毎にステージの上にあがり、担任の先生の点呼に応えて一人一人が手をあげて元気よく返事をしました。
  その後、校長先生の式辞・教員紹介があり、上級生からの歓迎の言葉や歌や劇が披露されました。感心したのは、ほとんどの新入生が校長先生からの〝挨拶しましょう〟〝人の話をしっかりと聞きましょう〟〝お花をしっかり育てましょう〟という言葉に対して〝はい〟という元気な返事で応えていたことです。また、“おめでとうございます”という言葉に対しては、“ありがとうございます”という大きな声が式場一杯に響き渡りました。こうしてほのぼのとした雰囲気の中で入学式は無事に終了しました。
  現在、雲雀丘学園では人間教育の充実の一環として挨拶推進運動や環境教育に注力していますが、これからも学園として一貫した取り組みを推進していきたいと思っています。

2009年04月09日

対面式、着任式、始業式

0904091.jpg 0904092.jpg 
  4月9日(木)、生徒達はクラス替えになった新しいクラスでのホームルームの後、体育館で対面式を行ないました。
  まず体育館の東側前列に中学2年・3年生が、後列に高校2年・3年生が整列、その後新中学1年生と新高校1年生が各クラスのプラカードを先頭に大きな拍手に迎えられて入場しました。その後、生徒会の委員による号令でお互いに向き合い「よろしくお願いします」と声をかけあい、それぞれ中学・高校の新入生の代表が先輩達に対して挨拶をしました。  続いて、私から本年度より新たに着任された先生方を紹介し、代表の先生からご挨拶いただきました。これらの新しいメンバーを加え、本年度は専任・常勤・非常勤・事務職員の数は101名になります。現在の生徒数は、合計で1302名になります。
  続いて行なわれた始業式で、私は最初に雲雀丘学園の創立の精神である「孝道」に触れた後、次のような話をしました。
  〝本校は将来社会で役立つ人材を育てることを教育方針にしています。私はこれまで民間企業の勤務を通じて、社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人に共通しているのは〝高い志を持って常に自分自身を律し日々努力しているということです。〟これはまさに本校の校是である「高志・自立・努力」そのものであり、皆さんがこれを実践していけば必ず社会で活躍することができると思っています。そして、どのような分野においても、この「高志・自律・努力」が大切であるということの例として、阪神タイガースの金本知憲選手を取り上げたいと思います。金本選手は最初から順風満帆の野球人生を送っていたわけではありません。小学校四年生で始めたリトルリーグも1年で退部、その後町内のソフトボールや中学軟式野球を経て広陵高校で公式野球を始めたものの甲子園には出場できませんでした。そして、中央大学への入学も果たせず浪人して東北福祉大学に進学し、苦労して大学選手権で優勝を果たしました。翌年、広島カープに入団したものの非力のため後輩に追い抜かれ、出場の機会も少なく首になるのを覚悟していたようです。しかし、発奮して筋力トレーニングを開始し全身が筋肉の鎧に包まれていると言われるほどの肉体改造をはかりました。そして、阪神タイガースに入ってからも努力に努力を重ね、大打者に成長したのです。そして、現在驚くべきことに1335試合にわたって連続イニング出場を継続していますが、これは断トツの世界記録です。
  皆さんもこの高志・自律・努力を実践することによって、これから充実した学校生活を送って欲しいと思っています。〟

2009年04月08日

21年度中学・高校入学式を終えて

0904082.jpg 0904085.jpg
  4月8日(水)、爽やかな青空の下、満開の桜が咲き誇る中、中学校と高等学校の入学式を行ないました。
  午前9時半から始まった中学校への入学式には158名の新入生と保護者、教職員の皆さんを合わせて、約500名が、午後1時半から始まった高等学校の入学式には292名の新入生と保護者の皆さん合わせて、約800名が出席されました。厳粛な雰囲気に包まれ、開式の辞に続き全員起立の上で国歌斉唱を行なった後、入学生の点呼と入学許可、学校長の式辞、常務理事・PTA会長の祝辞、祝電の披露、学園歌斉唱の順で約一時間にわたる入学式は終了しました。
  引き続いて、教頭から新1年生の担任となる先生方の紹介があり、その後校庭でクラス毎に保護者の方も含めて記念撮影を行ないました。
  写真撮影の後、生徒達がそれぞれ教室に分かれて担任から説明を受けている間の時間をいただき、「保護者オリエンテーション」を行ないました。このオリエンテーションは昨年から実施しており、『社会で役立つ力を育てる』というテーマで家庭と学校が連携して取り組んでいこうとするものです。そして、お子様の入学に合わせて保護者の皆さんにも新たな気持ちで、本校の教育の基本である〝共育〟と〝共学〟について実践していただこうという趣旨です。
  私は、中学入学式の式辞の中で、①しっかりとした生活習慣をつけること ②感謝の気持ちを持つことの二つを取り上げました。また、高校入学式の式辞の中では、①現状を受け入れプラス思考で行動すること ②人間としての正しい考え方を身につけ、人間力・人格を高めること ③当たり前のこと、簡単なことをしっかりやる人間になることの三つを取り上げました。
  入学式の式辞や保護者オリエンテーションの内容についてはこれから詳しく掲載していくつもりです。
  新入生の皆さんが明日から〝明るく〟〝元気で〟〝生き生きと〟〝楽しく〟学校生活をスタートしてくれることを心より願っています。

2009年04月07日

明日の入学式を控えて

桜01.jpg  
  4月7日(火)、職員朝礼を行なった後、9時から明日の入学式の準備を行ないました。今年は4月1日に学園の合同職員会議、2日には中高の職員会議が開催され、本年度の経営方針の発表や明日の入学式の実施要領等の説明も行なわれ、職員室の座席も決まっています。また、新着任の先生方についても各分掌や各学年、各教科での連絡も活発に行われているため、これまでよりもスムーズに新年度をスタートすることができるように感じています。
  明日(4月8日)は、午前中に中学校、午後からは高等学校の入学式が行なわれます。幸い天気も良く、学園の桜も満開になっています。今年、新たにお迎えする生徒は中学校158名、高校は292名、合計450名です。今、新入生の皆さんは新しい学校生活に対する期待に大きく胸を膨らませていると思いますが、私達教職員も皆さんのご入学を心待ちにしています。
  中学・高校時代というのは、人生の中で最も多感な年頃であり、人間の基礎を固める時期でもあります。言い換えると、〝どのような学校生活を送るかでその人の将来が決まる〟と言っても良いのではないかと思います。
  私達教職という立場にある者は、〝生徒一人ひとりの人生を預かっている〟という思いで指導していかなければなりません。生徒達が学校生活を終えて卒業する時に、「雲雀丘学園に来て良かった。充実した学校生活を送ることができて、大きく成長した。」と言ってもらえるように全力を傾注していきたいものです。
  新入生の皆さん、明日はそれぞれの思いを秘めて、元気な姿で入学式に臨んでください。

2009年04月06日

雲雀丘学園の歴史~創立時

祝開園(人形).jpg
  本学園は今年で創立59年になります。そして、いよいよ来年は創立60周年という記念すべき年を迎えることになりますが、当時の状況を知る人もごくわずかになってきているようです。そのため設立の経緯を知るには、残されている書物を紐解いてみることしかありません。新年度にあたって周年記念誌を読み返してみましたので、創立当時の状況を紹介します。
  〝第二次世界大戦が終わって間もない昭和24年(1949)2月、雲雀丘、花屋敷の住宅地の子ども達が多く通学していた隣の市の大阪第二師範学校付属小学校の入学試験に対する「文部次官通達」が出されました。この通達の内容は終戦後アメリカが日本の「教育の民主化」政策を進める中で、進駐軍の意向が強く反映されたものでした。
  即ち『付属小学校は富家の子弟ばかりの入学を認めているのが実態であり、一般の子どもの入学を認めて庶民教育をするべきである。志望者が多ければ抽選で入学者を決めよ』 というものでした。
  この通達によって抽選が実施されたため、抽選にもれた雲雀丘、花屋敷地域の子どもが数多く出ることになりました。その結果、兄姉が付属に通っているのに弟妹が入学できないという事態が起こり、彼らの保護者の中に“付属のような学校を設けたい”との意見が生まれることになりました。
  特に、当時この地域の子ども達が通園していた雲雀丘幼稚園の卒園児童から多数の不合格者が出ることになりました。このため、大原たま園長らは地元の教育熱心な人達と共に、学校新設の世論を起こすことになり、大阪第二師範学校( 校長・板倉操平、付属小学校主事・池上実)に援助を仰ぎ、新設のための運動が進められたのです。これから、わずか一ヵ月後の3月25日に第1回の公式会合が行なわれ、「雲雀丘小学校創立委員会」として発足しました。そして、委員長鳥井信治郎(寿屋社長 現サントリー)・ 学校長土井信男(師範学校付属小学校教官)などが決められたのです。
  その後、まず西谷村雲雀丘分教場として学校が発足することになりました。分教場の場所は雲雀丘幼稚園の園舎で、4月15日が入学式であると共に開校式となったのです。新1年生は男子22名、女子14名、計36名で、先生は学校長兼土井信男、石黒冨貴子(師範学校付属小学校教官)の2名でした。
  このように創立の経過を見ると、 昭和24年(1949)2月21日に付属小学校の合格発表があってからわずか2カ月足らずという短期間であったということがわかります。

2009年04月05日

しっかりとした目標を持つ

P081002.jpg
  1年のうちで4月というのは色々な面でのスタートとなる月です。多くの企業では既に入社式が行なわれましが、学校ではこれから入学式が行なわれ、新入生を迎えると共に在校生は上の学年に進級します。
  こうして一人ひとりがそれぞれの思いを胸に秘めて新しい生活の第一歩を踏み出すことになりますが、時間が経つにつれて達成度に大きな差が生じてきます。この差はどうして生じるのかと言えばしっかりとした目標を持っているかどうかということになります。学業でもスポーツでも仕事でも目標を持たずに漫然とやっていても進歩することはありません。
  しかし、最近気になるのは目標を持たずに何となく生活している人が多いということです。また、自分は「○○大学に進みたい」「学者になりたい」「弁護士になりたい」「プロスポーツの選手になりたい」「大きな家を建てたい」「ビジネスで成功したい」といった目標を持っているから大丈夫という人がいます。でもよく聞いてみると、単なる夢や願望でしかないということが往々にしてあります。目標と願望とはまったく異なるものです。自分の夢や願望を実現するためには、まず最終の到達地点を決め、次にいつまでに何をするかという具体的な計画を立てる。そして、絶対に達成するという強い意志を持ち努力を継続していくことが大切です。
  新年度にあたって、是非しっかりとした目標を持って、力強くスタートして欲しいと願っています。

2009年04月04日

PTA新旧実行委員連絡会の開催

中高PTA引継ぎ会2.jpg 中高PTA引継ぎ会H21.4.4.jpg
  4月4日(土)、告天舎において新旧PTA実行委員の引き継ぎを行ないました。出席メンバーは平成20年度・平成21年度のPTA実行委員の保護者の皆さん16名と学校側から校長、教頭、事務長、関係の先生方10名の計26名です。
  本校のPTA活動は会長、副会長、書記、会計監査および中学・高校6学年を通した「施設委員会」と「文化教育委員会」、中学・高校を総括する「中学学級委員会」と「高校学級委員会」を中心に推進されています。
  現在、本校では学校改革のためのさまざまな取り組みに着手していますが、これらを円滑に推進していくためには、保護者の皆様のご支援やご協力が不可欠です。とりわけ本年度は来るべき創立60周年に向けて高校の新校舎建設をはじめとする多くの課題があり、非常に大切な一年になると思います。
このような状況の中で11名のうち6名の旧委員の方が引き続いて副会長や書記、会計、会計監査に就任いただくことになり、大変心強く感じております。
  旧委員の皆様には、この一年間本当にお世話になり有難うございました。心より感謝申し上げますと共に、新委員の皆様にはこれからの学校づくりへのご支援を何卒宜しくお願いします。
  本校では、保護者の皆さんに“共育”と“共学”をお願いしていますが、これらの実行委員の皆さんを中心に家庭と学校との連携をはかり、しっかりと子ども達を育てていきたいと思っています。
中高PTA引継ぎ会3.jpg 中高PTA引継ぎ会1.jpg

2009年04月03日

感謝する気持ち

090403.jpg

  日本は大変厳しい経済情勢下にあり、毎日のようにマスコミの話題として取り上げられています。しかし、世界の多くの国の人達からは〝日本は何と恵まれた国なのか〟と思われているのは間違いありません。今、世界には67億の人が暮らしていますが、食べ物や水といった生きるために必要な最低限ものすら入手できない、住む家もない、電気やガスもないという生活をしている人が数多くいます。また、勉強したくてもできない、学校に行きたくても行けないという子ども達がたくさんいます。
  〝人〟という漢字はお互いに支えあうという姿を現わしていると言われていますが、人間は一人では生きていけません。食べる物も着る物もその他生活に必要な物もすべて自分で作っているわけではありません。周りの人の協力があってこそ生きていけるのです。つまり、お互いに助け合って生きているのです。よく〝生きる力〟と言われますが、人間は自分ひとりで生きているのではなく、多くの人に支えられお世話になって生きている、つまり〝生かされている〟と言えるのではないでしょうか。
  本校も来週には中学、高校の入学式を予定しており、多くの新入生が入学してきますが、日本の子ども達は今の生活があたり前になっており、感謝するということが少なくなってきているようです。入学にあたっては、子ども達に〝感謝することの大切さ〟を伝えていきたいと思っています。

2009年04月02日

21年度最初の職員会議の開催

職員会議 002a.jpg
  4月2日(木)、9時より学園文化館において本年度最初の職員会議を実施し、冒頭経営方針の発表をおこないました。昨日は、学園の全教職員を対象とした合同職員会議が開催され、各校種から経営方針が発表されました。私も中学・高校の経営方針を発表しましたが、与えられた時間は15分しかなく細部にわたる内容についての説明はできなかったため、改めてこのような機会を持つことにしました。
  企業においては通常新年度のスタートにあたって経営方針の発表が行なわれます。しかし、学校では多くの時間をとって経営方針を発表するということはあまりないようです。これでは教職員の気持ちを一つにすることはできません。経営方針を発表する意義は、これまでの反省に立って課題を明確にした上で、今年一年間の教育活動を教職員に周知徹底するということです。また、この際に留意しなければならないことは単なる活動内容の説明ではなく、なぜこのような取り組みを行なうのかといった理由を明確にすることです。
  今日は本校に勤務する専任教員、常勤講師、非常勤講師、事務職員全員に集まっていただき、約40分にわたりパワーポイントを使って、詳細な中高の経営方針を発表しました。私は最初にこの会議は全員が心を一つにして取り組むための決起大会にしたいということを訴えました。次いでこれまでの振り返りと学校経営計画をつくる際の基本の考え方、最終目標である2013年の姿を明示した後、「入口を固める」「校内を固める」「出口を固める」という3つの切り口で本年度の取り組み計画を説明しました。同時に、前回の職員会議以降に採用が決まった教職員を含め、クラブ顧問と「一人一役運動」の担当も発表しました。先生方の持ち時間等については、前月中にほぼ確定していましたが、これで各人の役割分担がすべて決まることになりました。
  また、職員会議の後は、全教員による教科会議、学年会議を開催し、それぞれ細部の検討を行ないました。以前は入学式の前日に職員室の席替えも含めて準備していましたが、この2~3年で随分余裕を持って新学期を迎えることができるようになりました。
  本年度本校に勤務していただく教職員の総数は101名です。これらの教職員が一枚岩になり、生徒の育成をはかるという思いをしっかりと持って教育活動を充実させていきたいと思っています。

2009年04月01日

新年度を迎えて

H21.4.1新任式01.jpg
  4月1日(水)、いよいよ本日より新年度が始まりました。午前中、新しく学園に来られることになった7名の専任教諭・常勤講師の先生方に対する辞令手交の後、学園の幹部が出席して新任式が行なわれました。最初に一人ひとり自己紹介をしていただき、続いて常務理事から学園の歴史や概要を含めたお祝いの言葉が贈られました。具体的な内容は「間もなく創立60周年を迎えること」「地元の皆さんの熱い思いでつくられたこと」「創立の精神は親を大切にするという『孝道』であること」「基本方針は人間教育の充実と学力の向上の両立であること」「学校改革が徐々に実を結びつつあること」「関西を代表する素晴らしい学園を目指していきたいこと」更に「望まれる教師像」や「教育というかけがえのない仕事」等です。その後各校種の校園長から一言ずつお話しました。私は「こうして一緒に仕事をすることになったのも何かの縁であると思う。人の縁を大切にして欲しい。また今は厳しい経済状況下にあり、生徒達が日本の将来について不安を感じている。生徒達が将来についての夢や希望を持てるようにしてあげることが教師の大きな役割である。高い志を持って将来社会で役立つ力を育てて欲しい。」という2つの点に絞ってお話しました。その後しだれ桜の下で記念撮影を行ないました。
  午後2時からは学園の全教職員が一堂に会して合同職員会議が開催されました。最初に本学園で30年・20年・10年勤務されている先生方の永年にわたる功績に対する勤続表彰があり、続いて、学園・各校種毎に方針の発表を行ないました。時間が限られていたため詳細な説明はできませんでしたが、各校種の経営計画の概要は理解してもらったのではないかと思います。
  本年度、中・高では新たに専任教諭・常勤講師4名、非常勤講師6名、事務職員1名、合計11名の教職員をお迎えします。いずれも経験豊かな方ばかりですので、一日も早く学校に慣れることにより大きな戦力になっていただきたいものです。