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2010年02月28日

パン屋さんとのお別れ

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  この度、生徒達から〝パン売り場のおばちゃん〟の愛称で親しまれてきた清水さんが営業を終了されることになりました。清水さんは親子2代にわたって実に34年の永きにわたり、本学園で生徒達にパンを販売してくださいました。最終日となる26日(金)には、職員朝礼で教職員に対してお別れの挨拶をしていただき、その後昼休みには食堂において生徒会の代表者からこれまでの感謝の気持ちと共にお別れの花束をお渡しました。
  清水さんは、雲雀丘学園での思い出を次のように語っておられます。
「34年間は長いようで短かったです。でも振り返れば、昔の思い出が走馬燈のように巡ってきます。雲雀の生徒は素直な生徒ばかりで気持ちよく仕事をさせていただきました。中には少しやんちゃな生徒がいて、駅のホーム越しに大声で注意をしたこともありましたが、そんな生徒ほど卒業の時には『おばちゃん、ありがとう』と声をかけてくれました。雲雀を去るにあたり、ほっとする反面、寂しい気持ちで一杯です。色々と皆さんにお世話になり、ありがとうございました。」
  これからは、生徒達に大人気だったチョコクロワッサンやかりんとうドーナッツ・チョコリーフ・生チョコメロン・明太フランス・爆弾おにぎりなどなどが食べられなくなり寂しくなります。
清水さんの生徒達に対する献身的なご勤務に対して心より感謝申し上げますと共にこれからも雲雀丘学園を暖かく見守っていていただきたいと思っています。
  なお、4月からは現在牛乳の自販機を設置していただいている光本商店(牛乳屋)さんに、パンの販売も併せて行なっていただく予定です。

2010年02月27日

ハイチ募金 10万円集金完了

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  ハイチ復興の第2弾として、生徒会役員の生徒達が去る13日(土)に宝塚駅前で募金活動を行ない、道行く人達から寄せられた心温まるお金が7万円を超えました。この結果、これまで校内で集めていた募金と合わせると、10万円の大台まで、あと少しというところになりました。そのため、〝再目標を10万円突破〟ということにし、17日から再び朝の登校時に募金活動を行なうことにしました。そして、生徒達の協力で、ついに10万円の大台を突破することができました。この募金活動は定期考査の1週間前まで続けられ、最終の金額は103,176円となりました。担当した生徒達も懸命な努力により大きな目標を達成して自信につながったのではないかと思います。
  早速、これに生徒会会計からの出資を加え、11万円を〝ハイチ復興支援募金〟として日本ユニセフ協会を通じて送金させていただきました。これらの募金が少しでもハイチ復興のお役に立ち、一日も早くハイチの子ども達に笑顔が戻ることを祈っています。
  なお、この募金活動の内容は、3月10日(水)発行の地域情報誌『宝塚てくてく』に掲載されます。
最後に、今回の募金活動を通じて、ご協力いただいた多くの皆さんに心よりお礼を申し上げます。

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2010年02月26日

PTA3月総会を終えて

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 PTA総会
                                               
  2月26日(金)、午後PTA3月総会を開催しました。この総会の主な目的は来年度のPTA役員を選出することですが、出席者全員の賛同により問題なく決定されました。現会長と新会長の挨拶の後、私から次のように学校の近況を報告しました。

  〝本年度は新型インフルエンザの影響で学級閉鎖等か発生しましたが、皆さんの強力で緊急連絡網の導入をはかる等迅速な対応をはかることができました。
  さて、月日の経つのは本当に早いもので、あと少しで二月が終了することになりますが、この間、中学・高校の入学試験、大学受験、高校の卒業式、新校舎の建設など実に慌しい日々を過ごしています。次にこの間の近況報告を5点にわたって紹介させていただきます。
①中学入試を1月16・17日、22日の3回に分けて実施し、志願者は全体で539名になりました。
②続いて行なわれた高校入試は2月10日と17日の2回に分けて実施しましたが、志願者は929名と過去最高になりました。これから公立高校の入試が終わって、入学者が確定します。
③高校の卒業式は鳥井信治郎氏のご命日にあたる2月20日に実施し、262名の卒業生をお送りしました。
④本校では高等学校の総決算として全員がセンター試験を受験することにしています。中学受験と同じ日に大学入試センター試験が実施されましたが、この後、生徒達は国公立・私立大学の受験に臨んでいます。そして、昨日と本日に国公立大学の二次試験が実施されており、多数の生徒が受験しています。後ほど進路指導部長から発表があると思いますが、昨年を大きく上回る結果になるのではないかと期待しています。
⑤待望の新校舎が間もなく完成します。この校舎のコンセプトは「エコ」と「ゆとり」と「コミュニケーショ ン」です。皆様には寄付をはじめ多くのご支援をいただきまして心より感謝申し上げます。また、雲雀丘学園の伝統である生徒、同窓会、教職員、関係企業等も参加した学校づくりになったのではないかと思っています。

  今年は学園にとっても記念すべき創立60周年を迎えることになりますが、これを機に大きく飛躍していきたいと思っています。今後とも保護者の皆さんからご協力をいただきますようお願いします。〟
  旧役員の皆さんには本当にお世話になりました。心より感謝申し上げます。

2010年02月25日

卒業生に贈る~孝道と感謝

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  卒業式の式辞の最後に〝感謝の大切さ〟ということについてお話ししました。
 〝 三つ目は『感謝の気持を持つ』ということです。
  人間は自分一人で生きているわけではありません。お互いに助け合って生きています。
皆さんが新しい門出を迎えるにあたって、最も喜んでおられるのは保護者の皆様だと思います。
皆さんはこれまで時には反発したり、心配をかけたり、悲しませたこともあったと思います。
しかし、皆さんが今日あるのは、何と言ってもお父さん、お母さんのおかげなのです。
きょう、家に帰ったら、是非 「お父さん、お母さん、ありがとう。これからも頑張るよ」という感謝の言葉を伝えていただきたいと思っています。
  本校の創立の精神は〝親を大切にするという孝道〟です。
鳥井信治郎氏は常々「親孝行のできる人は将来何でもできる」と言われていました。
どうか、この「孝道」をいつまでも心に刻み、常に感謝の気持を忘れないでいて欲しいと願っています。〟

  現在の日本は、物質的には豊かになっていますが、その反面、心という点では貧しくなってきているようです。とりわけ感謝の気持ちが薄らいできているようですが、仏教で言う〝足るを知る〟という気持ちを持ち続けることが何よりも大切なのではないでしょうか。

2010年02月24日

卒業生に贈る~前向きにチャレンジする

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  卒業式の式辞の中で〝挑戦する〟ことの大切さを次のような言葉でお話ししました。

 〝二つ目は『前向きにチャレンジする』ということです。
  鳥井信治郎理事長の口癖は〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟というものでした。「何でもやってみなければ、できるかどうかはわからない、まず行動せよ。」 ということです。
皆さんは、将来さまざまな分野で仕事をすることになりますが、社会における仕事は決まり切った単純なものだけではありません。これまで学校では解らないことがあれば、先生に質問をして答えを教えてもらっていたと思います。しかし、社会ではどのようにすればうまくいくのかを自分で考えて解決していかなければなりません。
  また、正しい答えは一つだけではありませんし、あらかじめ 問題が示されるということはありません。しばしば何が問題なのかを自分で見つけ出していかなければなりません。高い学歴を有する人が陥りやすいのは、 まず頭の中であれこれと考えてしまうことです。ところが、頭の中で考えるとすぐに難しいことやできない理由が出てきます。そして、失敗した時にどうするかということを考えてしまい、なかなか行動に移せないということになりがちです。
  しかし、成功には数多くの失敗がつきものです。言い換えると、今成功している人は最も多くの失敗をしてきた人かも知れません。
  是非、失敗を恐れず何事にも積極的にチャレンジしてください。〟

  最近の日本人は豊かになり過ぎて、ハングリー精神の欠如している人が増えてきているように思います。これは若い人達だけではありません。大人が自ら範を示すと共にチャレンジすることの大切さを生徒達に伝えていきたいものです。

2010年02月23日

西谷地区直送野菜の定食メニュー

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2/17 豚肉のあんかけ            2/19 皿うどん


  本校の環境教育の基本的な考え方は「学び・考え・行動する」ということですが、単に環境についての知識を得るだけではなく、自分自身で行動を起こしていくことが大切です。
  環境の切り口としては、食料、水、エネルギー、ゴミ等様々なものがありますが、この度、生徒会では『地産地消』をテーマに本校の食堂に地元の野菜を使うことを提案しました。そして、調理人の方とも打ち合わせをし、西谷地区から直送された新鮮野菜をふんだんに使った『野菜と豚肉のあんかけ』と『皿うどん』を先週2日間に分けて、食堂の定食メニューとして提供していただくことになりました。
  地産地消とは、読んで字のごとく〝地域で生産されたものをその地域で消費する〟ことですが、国の基本計画では、これにとどまらず、この活動を通じて、農業者と消費者を結び付ける取り組みをしています。そして、消費者が、生産者と『顔が見え、話ができる』関係で地域の農産物・食品を購入することによって、地域の農業の活性化をはかることを目指しています。
  私達が口にする食材が、生産者は誰で、どのように作られ、流通し、調理されたかなどが把握でき、安心して野菜を食べることができます。また、何よりも輸送コストが低く鮮度が高いというメリットもあります。更に、調理は手間でしょうが、企画サイズからはずれた野菜も混じっており、生産地で廃棄されることなく、無駄が出ません。このように消費者には安心安全で、生産者には無駄のない良循環型のサイクルとなります。

  なお、野菜を提供していただいた西谷地区と雲雀丘学園とは深い関係があります。実は、1949年4月15日、西谷村立西谷小学校雲雀丘分教場として開校されたのが雲雀丘学園の始まりなのです。今回は試験的な取り組みでしたが、これからも定期的にこのような地産地消の活動を進めていきたいと思っています。

2010年02月22日

卒業生に贈る~自分なりの人生哲学を持つ

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  卒業式の式辞の中でお話ししたことを紹介します。
  一つ目は『自分なりのしっかりとした人生哲学を持つ』ということです。
私はこれまで、社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人に共通しているのは〝自分なりの人生哲学を持っておられる〟ということです。
その中で、本日は、京都セラミックの名誉会長で、現在日本を代表する経営者の一人である稲盛和夫氏の人生哲学を紹介したいと思います。
  稲盛氏は今回日本航空の再建にもあたられることになりましたが、その人生は決して平坦なものではありませんでした。
  若い頃には結核にかかり健康面で大きな不安を抱え、大学も第一志望は不合格で鹿児島大学に進学されました。大学卒業後も、仕事がなかなか見つからず、いつ潰れても不思議ではない会社に就職されました。その後二十八歳で京都セラミックを創業され、さまざまな苦労を重ねつつ、世界に冠たるセラミック企業に育て上げられたのです。更にKDDIの会長として、日本の情報通信事業の発展に大きな貢献を果たされました。それだけに稲盛氏のいかに人生を生きるかという考え方には共感するものがあります。稲盛氏は「成功の理由をあえて挙げるとすれば、私には才能は不足していたかも知れないが、人間として正しいことを追求するという単純なしかし力強い指針があったからだと思う」と語っておられます。
  そして、自らの体験に基づき人生が成功するための方程式を示しておられます。これによると人生や仕事の成果というものは三つの要素でできている。この三つというのは「考え方」と「熱意」と「能力」であり、人生が成功するための方程式というのはこの三つの要素の掛け算でできている。つまり、人生は『考え方×熱意×能力』で決まるということです。これは足し算ではありません。従って、能力があっても熱意に欠ければ決していい結果は出ません。逆に能力がなくてもそのことを自覚して人生や仕事に燃えるような情熱であたれば先天的な能力に恵まれた人よりはるかにいい結果を得られます。そして、最初の「考え方」というものは三つの要素の中では最も大事なもので、この考え方次第で人生は決まってしまうと言っても過言ではありません。何故なら考え方にはプラス百点からマイナス百点の幅があるからです。自分さえ良ければ他人はどうなっても良いというような考え方では必ず人生は行き詰まることになります。
  この正しい考え方というものは本校の校是である高い志につながります。皆さんは単にお金や利己的な満足や、うたかたのように消えてしまう名誉や名声を得るというのではなく〝人間として世のため、人のため、未来のためにいかに尽くすか〝 という姿勢を貫いてください。

2010年02月21日

卒業生に贈る~三つの実践

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  今回の卒業式では、52期生の皆さんにこの門出にあたって三つのことを心がけて欲しいということをお話しました。その一つ目は『自分なりのしっかりとした人生哲学を持つ』、二つ目は『前向きに挑戦する』、三つ目は『親を大切にし、感謝の気持ちを持つ』、というものです。
  私は心を込めて卒業生にこれらの思いを伝えようとしましたが、人から聞く話というのはその時はしっかりと受け止めていても、時間が経つに連れて薄らいでくることが多いものです。そのため、この三つを色紙に書いて卒業式後にクラス担任を通じてお渡ししました。
  最初に書いてある『高志・自律・努力』という言葉は雲雀丘学園中学・高等学校の校是であり、各教室に掲載されており、生徒達が毎日見てきたものです。一つ目の「人生哲学を持つ」については京セラの稲盛和夫名誉会長、二つ目の「挑戦する」と三つ目の「親を大切にする」は本学園の初代理事長である鳥井信治郎氏の言葉を参考にさせていただきました。
  これらの校是や三つのことは生徒達だけではなく、我々大人も含めすべての人にとって大切なことです。しかし、昨今、あまりにもこれらとかけ離れたことが世の中で起こっています。また、これらのことが実践できていない人が多いのも事実です。このように言っている私自身もこれらのことがしっかりとできている訳ではありません。毎日の生活の中で、これらのことを心がけていかなければならないと思っています。
  本校は〝人間教育の充実〟と〝学力の向上〟を教育の基本方針に掲げていますが、学校に集う生徒、保護者、教職員全員が日々これらの実践をはかっていきたいものです。

2010年02月20日

第52回高等学校卒業式を終えて

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  2月20日(土)、素晴らしい天候の下、第52回の高等学校卒業式を挙行しました。今年の卒業生は高校に新しいコース制を導入した最初の生徒達であり、例年に比べて人員も多いため、スタートを30分繰り上げて9時半からとしました。また、保護者の方の出席も多いということを予想して、在校生の出席も従来の2年生全員ではなく、学年の代表者ということにしました。
  開式の辞の後、ピアノ伴奏による国歌斉唱に続いて、262名の卒業生全員に一人ずつ卒業証書を授与し、続いて高校3年間、無遅刻・無欠席・無早退の24名の生徒に皆勤賞を授与しました。この中の7名は中学・高校あわせて6年間皆勤という快挙を達成しました。更に、学園小学校・中学・高校と12年間皆勤という生徒が1名おり、出席者からは感嘆の声と共に大きな拍手が送られました。概して皆勤賞の受賞者は学力面でも優れたものを持っている生徒が多いようです。この間には、きっと体調が優れなかったことや、挫けそうになったことも数多くあったと思いますが、よく頑張ったと思います。〝継続は力なり〟とか〝一生は一日の積み重ね〟という言葉がありますが、一見簡単なようでも続けることはなかなかできないものです。これからの長い人生においても、このような姿勢を貫いていって欲しいものです。
  式辞では、「自分なりの人生哲学を持つ」「失敗を恐れず挑戦する」「親を大切にし、感謝の気持ちを持つ」という3つのことを心がけて欲しいという主旨の話をしました。その後、ご来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞と続き、在校生・教職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」、全員による「学園歌」の斉唱、最後に閉式の辞で幕を閉じました。
  これで卒業式は一旦終了しましたが、引き続き3年生の担任と管理職に対して卒業生から花束が贈られました。そして、卒業生全員から保護者と先生方に対して感謝の言葉が述べられましたが、多くの生徒・保護者・先生が感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。
  こうして、感動の卒業式は終了しましたが、第52期の生徒達が力強く新しい生活の第一歩を踏み出してくれることを心より願っています。 なお、式辞の内容については、「卒業生に贈る」というテーマでこれから何回かに分けて紹介していく予定です。

2010年02月19日

高校新校舎~ろくまるホール

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 新校舎1階正面玄関の奥には多目的スペースを設けることにしており、この名称を「60周年記念ホール」通称:『ろくまるホール』と名づけました。60周年の“60”を“ろくまる”と読み替えた愛称を付けて呼ぶ事にしたからです。このホールは「学校の顔」として位置づけ、来客を迎える広報ルームまたはウエルカムホールとして利用することにしています。このため、プロジェクターを設置し、小中学校の保護者の方や生徒達が学園を訪問された時のミニ説明会や中学・高校のオープンスクール開催時において、学校紹介ビデオを流したり、文化祭開催時における入試説明会の待合室や相談ブースとしても利用することにしています。また、これらの他にも環境講座の開催や海外交流の親睦会場としての利用等も考えています。  一方では生徒の美術・書道・写真等の作品の特設展示会場として活用します。そして、通常時には「学校の歴史コーナー」による写真展示や映像で60年の歴史を紹介すると共に、「生徒の顕彰コーナー」として優勝カップの展示や映像でクラブ等の業績を称えることにしています。
  更に正面入口には太陽光発電表示パネルを設置し、常に現時点における太陽光の発電量を目で確かめられるように工夫していますが、これからもさまざまな活用法を考えていきたいと思っています。

2010年02月18日

来年度の学校経営計画の策定にあたって

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  本年度の中学と高校の入試については一つの山を越しましたが、これで一安心というわけではありません。これから学校にとっては私立・国公立の大学入試,高校卒業式、後期期末考査・判定会議、中学卒業式、中学新入生ガイダンス、高校新入生ガイダンスといった色々な行事が目白押しです。一方で、本年度の教育活動の振り返りと来年度の学校経営計画の策定という重要な仕事に取り組むことになります。
  円滑な経営を推進していくためにはPDCAサイクルを回していくことが大切ですが、8年前に初めて公立高校の校長に就任して感じたのは、経営という視点が欠落しているということでした。良い経営を進めていくためには、まずやるべき課題があって、これを解決するために〝どれだけの人や金が必要であり、どういう組織体制で推進するのか〟を検討するということが必要です。しかし、現実は人や金や組織が先に決まってしまっており、この前提に立って、学校が運営されるということになっています。また、昨今のように予算が削減されるということになると、新しいことはほとんどできないということになり、大きな問題がない限り、これまでと同じようなことを繰り返してしまうことになります。従って、P(PLAN)は重要でなくなってしまい、D(DO)が中心の学校運営になってしまいます。
  これに比べて、私学の場合は一般企業と同じように、比較的PLAN-DO-CHECK-ACTIONのサイクルをまわしていくという学校経営が可能です。つまり、智恵を絞り出すことにより〝独自の特色ある学校経営〟ができるということです。今は、教育界を取り巻く環境が激変しているため、この変化に迅速かつ柔軟に対応していかなければ、遅れてしまうことになります。このように考えると、今は私学にとってまさに正念場であると言っても過言ではありません。
  まず、「今年の振り返りをしっかりと行ない課題を明確にする」。次に、「謙虚な姿勢で〝他の良いところを素直に学ぶ〟」。その上で「解決のための具体策を決める」。最後に「スケジュールに落とし込む」というステップが何よりも大切です。
  これから来年度の学校経営計画づくりをしっかりと行なっていきたいと思っています。

2010年02月17日

高等学校B日程の入学試験を終えて

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  2月17日(水)、高等学校B日程の入学試験を実施しました。本校の高校入試はA日程とB日程の2回実施することになっていますが、色々な面で異なっています。受験者はA日程の897名に対して24名、試験科目も理科と社会はなく国語・英語・数学の3教科となっています。本日は通常通りの授業を行っていた関係で、普通教室ではなく、文化館での受験ということになりましたが、大きな問題もなく終了しました。その後、迅速に採点を行ない夕方に教職員の全員参加による選考会議を開催し、合否の結果を郵送させていただきました。遅くとも明日にはご自宅にお届けできる予定ですので、ご了承ください。
  これで、本年度の入試は中学・高校共大きな混乱もなく、すべて終了することになりました。入試広報部のメンバーや入試問題の作成、採点等に携わってきた先生方は一応の区切りがついたということで、ホッとしていると思いますが、来年度に向けての課題は山積しています。また、高等学校の入学者については公立の入試の関係もあって、3月末にならないと決定しません。これを待って準備しているようでは新入生に対する十分な受け入れができないということになります。これから、しっかりと次年度の取り組み計画をつめていきたいと思っています。
  なお、来年度からは、私学に対する授業料の軽減等に伴い、これまでとは異なる手続きが必要となってきますが、正式決定の連絡を待って円滑に進めていく予定ですので、お含みおきください。

2010年02月16日

高校新校舎~生徒用の机・椅子の選定

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(各社から展示用にお預かりした机・イス)   (1位に選ばれた机・イス)

  新校舎の建設にあたっては極力コストを削減し、予算面で余裕が生じた金額については生徒達の教育充実のための備品や機器を充実させることにしています。ロッカーや椅子・机等についてはまだまだ使用できるものがありますが、思い切って新しいものに切り替えました。これまで本学園の中学校・高等学校とも机・椅子については旧JIS規格のものを使用していましたが、生徒の体格が大きくなっていることと新校舎の教室面積が旧校舎よりも26%広いこともあり、新JIS規格の机と椅子を採用することにしました。
  本校の歴史を紐解くと、地元の皆さんをはじめ生徒・先生・保護者が協力して学校を作ってきたということが解ります。このような伝統を尊重し、今回の校舎建設にあたってもすべて業者の皆さんにお願いするのではなく、できるだけ多くの人達に参画してもらうことにしています。そのため、今回の机と椅子の選定にあたっても申込みいただいた6社についてサンプルを展示してもらい、生徒代表としての中1~高2の学級委員と生徒会役員、更に教員の約半数の者で投票を行ない、6社の中で最高得点を獲得した製品を選びました。投票結果をみると生徒はデザインと座り心地などを重視し、教員はデザインと棚の有無そしてハンギング(机上にイスをそのままの状態で載せることが出来るので清掃も楽に行える)可能といった点に注目していたようです。惜しくも普通教室には採用されませんでしたが、生徒に好評だった製品はドイツ製の輸入家具で価格・堅牢性とも第1位であり、教員の中でも2位に選ばれていましたので、新校舎の特別教室に一部採用することにしました。
  どの会社の製品も甲乙つけがたい素晴らしいものでしたが、投票の結果、採用を見送らせていただいた各社のご協力に対し、心からお礼を申し上げます。

2010年02月15日

高校新校舎~木の命を生かす

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(美術室のスギの作業用イス)       (面談コーナーのイスのデザイン設計図)

  新校舎には和歌山の杉を使った手作りの家具を配置することにしています。紀州というのは昔の和歌山県の呼び名ですが、別名「木の国」とも呼ばれていたようです。今回は日高川町の玉置町長の紹介で、県の森林整備課の河野氏に大変お世話になりました。いずれもスギの板の手ざわりを残した温かみのあるイスや机に仕上がる予定で、「生徒会室」には机を、「美術教室」には作業用のイスを、また他校の質問コーナーにあたる「交流スペース」には大きな本棚を設置します。そして、これまで生徒たちが先生にマンツーマンで勉強を教えてもらっていた「面談コーナー」には新たに手作りのイスとテーブルを並べ、生徒達が自由に談笑できるミーティングスペースとして活用できるようにしています。

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(生徒会が作ったキーホルダー)      (メタセコイアの手作りベンチ)

  また、メタセコイアを移植する際に裁断した幹の上部についても廃棄せずに再利用をはかりました。一つ目は昨年の文化祭において生徒会のメンバー達がメタセコイアの小枝から木片を沢山作り、穴をあけてキーホルダーを製作して販売しました。二つ目は校務員さんが一番太い切り株を割ってベンチを作ってくれました。これまで生徒達の成長を見守ってくれていたメタセコイアが今度は新しい役目を果たしてくれることになります。このベンチに座って、生徒達が命を生かすことの尊さを身をもって感じて欲しいと思っています。
  更に新校舎の玄関を入った正面にある「60(ろくまる)ホール」の床材は、ウイスキーオークを使用しています。その役目を果たしたサントリーのウイスキー樽を新しい家具材のフローリングとして生まれ変わらせたものです。このように、今回の新校舎は色々な面で環境に配慮した構成になっています。


2010年02月14日

高校新校舎~樹木の保全と緑化の推進(Ⅱ)

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(現在の斜面・雑木林)              (里山風植栽設計図)

  国道沿いの校門(南門)から学園に入ると左側の石垣の上に細長い斜面が広がっています。一番上部には根が横に伸びるニセアカシヤそれにサクラが幹を連ねていますが、中段は昼間でも日陰になる部分も多く、ササや雑木が雑然と繁茂しています。家に例えれば玄関にあたる場所がこういう状況では、折角新校舎が完成しても環境面での調和を保つことができません。
  そこで、今回、卒業生で造園業の翠龍園・阪上氏にこの斜面の再生プランの作成をお願いしました。阪上氏によると、再生にあたっては〝半分日陰の斜面地であるため、極力水遣り等の管理の手間がかからないようにすること〟と〝中段に群生しているネザサや雑木の繁殖を抑える手立てを考えること〟の二つがポイントであり、次のような具体案が示されました。
  『上段には日本の本来種であるアジサイ・ウツギ等の背の低い木を、下段には大株で寿命が長く丈夫なクリスマスローズやアガパンサスなどの宿根草花を、また、所どころアナベル(白いアジサイ)やユキヤナギといった木を植えることにより、デザイン的に変化を付けます。そして、生徒達が緑の自然環境の素晴らしさを知り、樹木を大切にするという気持ちを持ってくれるように、できるだけ自然のまま育てることにより里山風の雰囲気を醸し出すようにします。また、ネザサの繁殖を抑えるように生育旺盛な中低木で斜面地を覆う方法をとります。』
  このプランに基づいて、間もなく工事を開始します。新校舎が完成する3月末には美しい里山に生まれ変わることになります。そして、5月頃からはヒラド・サツキ・アジサイ等が斜面を賑わせてくれることでしょう。
  なお、高校3年の卒業記念樹もこの里山の中に植えるよう計画しています。

2010年02月13日

ハイチ復興支援第二弾

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  1月12日にハイチ共和国で発生した大地震から早くも一ヶ月が経過しました。時間が経つにつれ、当初の予想をはるかに上回る被害状況であることが明らかになり、先日のハイチ政府の発表によると死者は23万人を超え、スマトラ沖の大地震を上回るのは確実なようです。インターネットを開いてみると、現地の状況が映像を通じてかなり詳細に掲示されています。これによると住む家もなく食料や衣類が不足し、医療体制も不十分で傷病者に対する診療もできていません。また、治安の悪化や震災孤児の誘拐等憂慮すべき事態が起きており、長期的な支援が必要になっています。
  これまで、本校の生徒会ではハイチ復興支援として校内での募金活動を行なってきましたが、このたび〝ハイチ復興第二弾〟として、子どもへの支援に重点をおき、ユニセフの協力を得て宝塚駅前で朝9時から11時まで街頭募金を行なうことを決定しました。昨日、生徒会役員の生徒がこの募金活動の報告に来てくれましたので、困っている人達を助けることの大切さを伝え、心ばかりのカンパと激励をしました。
  本日午後、生徒会の役員と有志の生徒12名が参加し、予定通り募金活動を行なったとの報告があり、道行く人達から寄せられた心温まるお金は実に7万円を超えたとの報告がありました。
  支援団体であるワールド・ビジョンの聞き取り調査によると40%以上の人々が地震によって家族を失い、うち14%の人々が複数の家族を失ったと答えました。また、チャイルド・プロテクション(子どもの人権保護)専門家であるシアン・プラットスタッフは次のように語っています。
  「ハイチは今、国全体が喪に服しているかのようです。人々は家や仕事、持てる財産の全てを失っただけでなく、愛する人を失った悲しみに立ち向かわなければならないのです。 子どもたちも大人も、日常生活を取り戻すことができればより早く悲しみが癒される、という研究もあります。安全で安心できる家、いつもの食事、きれいな水、意味のある活動や仕事の全てが、街を再建していくために必要です。両親や保護者のいない子どもたちは、特に危険にさらされています。彼らには保護と、悲しみを癒すための機会が必要です。大人と同じように、子どもたちも悲しみを癒す方法はそれぞれ違います。新しい友人をつくり、一緒に遊ぶことは、子どもたちが生活を安定させ、感情を処理していくためにとても効果的な方法です。・・・・」
  災害はいつ私たちの身に降りかかってくるか分かりません。引き続き、私達のできることからハイチの復興を支援していきたいものです。本日、ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

2010年02月12日

高校新校舎~樹木の保全と緑化の推進(Ⅰ)

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(移植前のメタセコイア)             (旧校舎に寄り添うヒマラヤスギ) 

  今回の高校新校舎の建設にあたって苦心したのが、これまで学園の歴史を見守ってきたメタセコイアとヒマラヤスギの二つの大木の命を守るということです。本校の卒業生で樹木の専門家である米谷氏に相談したところ、メタセコイアについては何とか移植することができるが、ヒマラヤスギは無理であるという答えが返ってきました。このアドバイスを受けて、メタセコイアの大木については建築工事範囲と重なるため3分の1の高さにカットした上で、枝葉を切り落とし南へ約10m移動させて移植し保全しました。
  このメタセコイアは昭和38年(1963年)高校校舎の4階を増設する時に親木の実生(みしょう)から育てた苗木が大きくなったものですが、実はこの親木は高校校舎と中央棟の間に植えられているメタセコイアなのです。そして、この親木は生物学者であった三木茂博士から、昭和29年(1954年)に中学校舎(旧高校校舎)竣工の際にお祝いの記念樹としていただいたものです。そして、深く掘ったため根が十分に張り、南側で太陽の光を十分に浴びたことによって、長い歳月の間に親木を凌ぐ約30メートルの高さにまで成長したのです。
  学園中高のシンボル的存在で旧校舎と生徒達の成長を暖かく見守ってきた樹齢50年に近いこのメタセコイアの周りにはサークルベンチを設置し憩いの場にする予定です。
  また旧校舎の南面東側にあって校舎に寄り添うかのように聳え立っていた大木のヒマラヤスギは移植せず高さを短くして、今の場所で保全することにしました。新校舎完成のあかつきには、周りに岩石標本と低木などを植えた花壇を造る計画です。
  これからも樹木の保全を通じて、木の命と本校の歴史を守り緑豊かな学園の環境を大切にしていきたいと思っています。

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(現在のメタセコイア)             (完成後のヒマラヤスギのイメージ)

2010年02月11日

前期A日程高校入試を終えて

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  今回の前期A日程の入試には、過去最高となる897名の方に受験していただきました。
筆記試験の終了後は、国語・英語・理科・社会・数学の教科毎に教員が厳正に採点を行ない、複数の目で再確認し点数をコンピュータに登録し集計しました。そして、本日(11日)は朝からこれらの再点検と基本データの分析を行ない、選考案を作成し、午後からは全教員が出席して、入学者選考会議を実施しました。
  会議では、最初に各教科から出題の意図や結果についての報告をしていただきました。今回はコース制導入後4回目の入試ということで、ほぼ定着してきたようです。気になることの一つは今年の受験者はこれまでと比べてどうかということですが、教科別には多少のバラツキはあるものの、志望コース別の試験結果はほぼ各教科出題者の意図した通りになったようです。年度別の採点結果については単純に比較することはできませんが、今年は問題を若干難しくした割には、成績は昨年とほぼ同じという結果になっており、レベルはあがっているように思います。
  今回、本校を受験された皆さんの中には、これから公立高校の受験に臨まれる方も多いことでしょう。今は精神的にも苦しいとは思いますが、受験というのは人生における節づくりであるのは間違いありません。受験を前向きに受け止めて、困難から逃げようとせず、目標達成に向けて全力を尽くして欲しいと思っています。
  なお、選考結果については、13日(土)には速達便でお送りする予定ですのでお含みおきください。

2010年02月10日

前期A日程高校入試始まる

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  2月10日(水)、大阪、京都、兵庫の3府県で私立高校の入試が一斉にスタートし、計170校で約13万人が受験しました。
  本校を受験する生徒達も7時過ぎから次々と来校しましたが、本日は水曜日で小学校は通常授業となっており専用通路を使うことができません。そのため駅の改札から学校の受付・試験場までは一般道路を使用しなければなりません。今回は、受験生の誘導をいかにスムーズに行なうかがポイントでしたが、幸い心配されていた雨も止み、大きな混乱もなく無事受付をすますことができました。そして、事前に連絡をいただいていた2名を除いた897名全員が、定刻の8時40分に26の試験場に集合しました。体調を崩している人のために2つの別室を準備していましたが、新型インフルエンザも下火になったこともあり、利用者もほとんどないという状況でした。考査は9時10分から予定通り国語、英語、理科を、昼食休憩を挟んで午後から社会、数学の計5教科を実施し、14時40分に無事終了することができました。
  その後、専願者については5つのグループに分かれて個別面接を行ないました。私もこの内の1グループを担当し、各人に本校を志望した理由や入学後の学業や部活動等の目標をお聞きしましたが、それぞれ自分なりのしっかりとした考え方を持って高校生活を送ろうとしており大変心強く感じました。
  
  受験生の皆さんは、さぞかしお疲れになったことと思います。今日はどうか、ゆっくりと休養してください。そして、明日から気持ちを切り替えて次の目標に向かって努力していって欲しいと思っています。
  なお、今回の合否の結果は選考会議を経て、13日(土)に速達でお送りする予定です。


2010年02月09日

明日の高校入試を控えて

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  2月9日(火)放課後、明日の高校入試(A日程)を控えて試験会場となる各教室やトイレ等の清掃、時計や放送の確認等を入念に行ないました。また、明日は雨天の可能性もあるため、阪急雲雀丘花屋敷駅から学校までの道路や受付での混雑も考慮した対策等も行ないました。
  今回は新しいコース制での4回目の入試ということになるため、受験生や保護者の皆さんにもほぼ高校改革の趣旨が定着してきたように感じています。この結果、明日は過去最高の899名の方に受験していただくことになりますが、体調の優れない生徒に対する別室受験の配慮も行なっています。
高校は中学とは異なり、義務教育ではありませんが、最近ではほぼ全員が高校に進学するようになってきました。多くの生徒は本校だけではなく、公立を中心に複数の受験を予定されているため、現時点では最終的にどの高校に進学されるかは分かりませんが、いずれにしてもしっかりと目標を持って勉学に励んで欲しいものです。
  本校では、将来社会で役立つリーダーの育成を目指して、教育活動を行なっています。また、本年は学園創立60周年という記念すべき年にあたっており、新校舎も間もなく完成します。 
  受験生の皆さん!是非本校に入学し、新しい校舎で充実した高校生活を送ってみませんか。 今晩はゆっくりと休養し、ベストコンディションで受験に臨み、普段の実力を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2010年02月08日

高校新校舎~LED照明

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(建築中の交流スペース天井LED)

  2階にある交流スペースの天井照明には省電力・長寿命のLEDベースライトを15台設置していますが、これは天井直付型で乳白色パネル1台の中に54個(64W)のLEDが入っています。従来の40形2灯蛍光灯に比べ消費電力が約26%減少、ランプの寿命も従来型は12,000時間に対し40,000時間と約3.3倍長持ちします。
  LED照明は電気を通すと発光する米粒のような半導体を電灯にしたもので、近年急速に需要が拡大し、多くの企業が参入し始めています。しかし、まだ未成熟であり改良の余地が大きい商品なのです。当初LED照明を採用したいという話をしたところ、〝バラツキがあるため同一品番でも発行色や明るさが異なり十分な照度が得られないかも知れません〟との回答であったため心配していましたが、先日建築中の現場で確認したところ器具を増やした事もあって、全く問題のない状況に仕上がっていました。
  また1階から5階の廊下壁面のウォール・ウォッシャ―照明にも超小型のLEDダウンライト(7.9W)を使用しています。ピンホール形コーンを採用し余分な光をカットしたシャープな配光で、照射開口寸法は5円玉サイズしかありませんが、ハロゲン電球35W相当の光量があり、省エネにも大いに役立つことになります。

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(LEDウォールウォッシャー カタログより)

2010年02月07日

高校新校舎~屋上緑化と雨水利用

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(学園の設置予定図)

  本学園に来訪された方からは、しばしば「多くの木が植えられており、素晴らしい環境ですね」という言葉をお聞きします。今回の新校舎建設にあたっては、極力現在の緑の環境を守ると共に緑化のスペースを増やすことにしました。この考え方に立って、メタセコイアを移植し、倒れ防止のためのヒマラヤスギの補強工事を行ないました。そして、新校舎に屋上緑化のシステムを導入することにしました。
  近年、環境問題への対応として「屋上緑化」や「壁面緑化」が注目されてきていますが、実は屋上庭園や蔦(ツタ)のからまる壁を持つ建築物は随分古くから存在しているのです。この屋上緑化は〝ヒートアイランド現象*の防止〟と〝屋上面への断熱効果〟があり、屋根からの熱侵入を防ぎエアコンの負荷を低減するため、省エネ・CO2削減につながります。しかし、これまでの屋上緑化は多量の土を使用するため、重量が重く、風雨で土が飛んだり雨で流れたりする事が難点でした。
  今回採用するシステムは土の代わりに新素材「パフカル」という人工培土を使用し、水・栄養・空気を効率的に供給する水耕栽培型の直裁ユニットであり、〝クリーン〟で〝軽量〟というのが特徴です。具体的には、4階の屋上に260㎡を予定していますが、これにより電気代が年間で約40万円節約できることになります。一方、このままでは潅水のために年間の水道代が約15万円必要となるため、雨水をタンクに集めて貯水し、必要な分だけを水位センサーによる自動灌水システムによって利用することにより、水道代を節約すると共に古くなった葉っぱの除去や伸びすぎた枝の剪定のほか施肥・害虫の駆除などのメンテナンス費用を工夫していく予定です。

  *ヒートアイランド現象
    都市部の気温がその周辺の非都市部より異常な高温を示す現象

2010年02月06日

第11回 社会科研究発表会 

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  2月6日(土)午後、第11回目となる社会科研究発表会が開催されました。この発表会は、日々の社会科の授業で学んだ日本と世界の歴史、地理、研修旅行等をベースに生徒達が自らテーマを設定し、個人やグループで色々な文献やインタビューを通じて調べたことをまとめ、この成果を発表するという内容になっています。
  今回の発表は、中学一年から高校二年までの生徒達が約一時間半にわたり、歴史新聞、都道府県調べ、世界の国、沖縄研修旅行、新聞を読んでのスピーチ、日本史の自由研究、世界史の自由研究等さまざまなジャンルにわたっています。
  私はPTAの会合のため大幅に遅れてしまい、ほとんど終わりに近い時点で参加するということになりましたが、会場の選択教室には各学年の発表者の他に社会科や担任の先生と保護者の皆さんが集い、熱心に生徒達の発表に聞き入っておられました。配布された資料を見ると、「日本の道具の歴史」「江戸の時と暦」「直江兼続」「和歌山県」「鳥取県」「福岡県」「北海道」「三国志」「シェイクスピア」「オーストラリア」「ブラジル」「ヴェネツィア」「沖縄のお墓」「ハイチPKO陸上自衛隊派遣」「オバマ演説」「金閣寺」「アウシュヴィッツ強制収容所」等実にバラエティーに富んだ内容が掲載されていました。
  最後の講評でもお話しましたが、これから世界の人口は益々増え、グローバル化が進展します。そして、考え方や生活習慣の異なる世界の国々の人達と共生していくことが必要になってきます。そのためには、他国を理解すると共に日本の良さである伝統や文化をしっかりと理解していくことが大切です。生徒達が受身ではなく、自ら積極的に学習していってくれることを期待しています。

2010年02月05日

高校新校舎~太陽光発電システムの導入

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          (イメージ)                 (学園のシステム)

  高校の新校舎は環境に配慮した学校設備・新エネルギーの活用をはかるため、太陽光発電システムを導入することにしています。これは太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換して発電を行なう仕組みです。発電される電気は直流ですので、一般電源と同じ交流の電気に変換するパワーコンディショナーという装置が必要です。
  この装置で交流に変換された電気はその後、分電盤を通り教室の照明エネルギーとして使用されます。空調も含めて全教室の電気をすべて太陽光発電で賄うためには膨大なパネルが必要となるため、新校舎の普通教室(7教室×3学年=21教室)の照明相当分を賄える、20kwの太陽光発電設備にしました。そして、建築当初は5kwの発電能力を有する太陽光パネルを設け、段階的に増設していく計画です。このため、実際には電力会社(関西電力)から供給される電気と併せて使用することになります。単純に計算すると、初年度については5教室分にしかなりませんが、近年パネルに関する技術は急速に進んできており、性能は大幅にアップすることが期待されます。恐らく数年先には20kwを大きく上回る電力が確保できるのではないかと思っています。
  また、この太陽光パネルの学校への設置は、文部科学省のエコキャンパス推進事業に指定されており、事業経費3分の1以内の補助金を受けることができるようになっていますので、この制度を活用させていただくことになります。

  現在、わが国におけるエネルギーの自給率は原子力を除くと約4%しかなく、この自給率を引き上げていかなければなりません。そして、一方では2020年までにCO2の1990年比25%削減をはかろうとしています。これを同時に実現していくためには、さまざまなクリーンエネルギーの創出が不可欠です。
  今回、導入する太陽光発電は大きく環境保全に貢献します。例えば20kwシステムの場合、地球温暖化の原因のひとつであるCO2の削減効果は高さ10メートルのクスノキに換算して約20本を植林した効果があり、1年間のCO2削減効果は18リットル灯油缶で約310缶の石油を節約した計算となります。
  本校では、この太陽光による発電の取り組みをビジュアル化することによって、環境教育に結びつけていく予定です。

2010年02月04日

高校新校舎~基本コンセプトと概要

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  高校新校舎の建設も順調に進んでおり、来月には完成する予定です。現在の高校1年生と2年生、それに来年度入学される生徒の皆さんは4月からこの校舎で高校生活を送ることになりますので、これから何回かに分けて概要を紹介します。
  この校舎の基本コンセプトは〝エコ〟と〝ゆとり〟をテーマに「教育スペースの充実」と「環境との調和」を目指すというものです。まず、教育スペースの充実については、普通教室の面積が60㎡から76㎡と26%、廊下の幅員は2.5mから2.8mと12%広がります。また、教員と生徒、生徒間、教員間の交流をはかることにも配慮しています。具体的には交流スペース70㎡を新設し、職員室も279㎡から337㎡へと21%拡大し、教員が休養できるスペースを確保するというものです。
  次に環境との調和については太陽光発電や雨水利用、樹木の保全と緑化の推進、省エネルギー対応型設備の設置、シックスクール対策を採用しています。
  施設の概要は1階に調理・被服・美術の各特別教室の他、生徒会室・保健室・生徒相談室・用務室それに多目的スペース(ろくまる≪60≫ホール)、2階は職員室(談話室・健康管理室・更衣室含む)・交流スペース・音楽・社会(視聴覚室兼用)の各特別教室・演習教室2室と進路指導室。3階は普通教室7室・化学・生物・物理・書道の各特別教室、4階と5階はほぼ同じ仕様で普通教室が7室、という配置になっています。
  また4階北側屋上には雨水を利用した屋上緑化設備、5階屋上南側には太陽光発電のパネルが設置されます。これまでの校舎は4階でしたが、1階増えたことによりスペース的には余裕ができ、普通教室は合計21室、特別教室は合計9室を確保が可能になりました。

2010年02月03日

日本の文化と伝統~節分~

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  本日、2月3日(水)は節分です。この日には豆まきをし、恵方巻を食べるということが一般的になっていますが、節分の意味を理解している人は少ないように思います。
  節分というのは、「季節を分ける」と書くように〝季節の移り変わる時〟を意味しており、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日を指します。従って、節分は一年には4回あるということになります。この中で、新年の始まりに相当する「立春」の前日に当たる節分がもっとも重要視されていたため、一般的に節分と言えばこの日をさすことになりました。次に、この日に行なわれる行事の由来について紹介します。
  「豆まき」をするのは、季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられており、その邪気を追い払うことによって、春を無事に迎えようとするものです。また、豆は「魔滅」に通じ、鬼に豆をぶつけることにより無病息災を願うという意味も込められています。
  また、「鰯(イワシ)の頭を柊(ヒイラギ)の枝に刺して戸口に立てる」というのは、焼いた鰯の頭の悪臭と柊の棘で鬼を追い払うという意味です。
  更に、最近全国に広がってきている「恵方巻きのまるかぶり」は福を巻き込み、縁を切らないために切らずに食べるという意味です。
  私も帰宅後、豆まきをし、今年の恵方である西南西の方向を向いて、願い事を思い浮かべながら、しゃべらずに黙々と恵方巻きを食べました。
  
  参考までに、北東の方角は「鬼門」と呼ばれていますが、鬼が出入りする方向ということでこの名前がつけられています。北東の方角は十二支では丑と寅のうしとらにあたります。このため鬼は牛の角を持ち虎皮のパンツを穿いていると言われています。
  また、節分に恵方巻きを食べる風習はバレンタインのチョコレートと同様、コンビニやスーパー等が努力して定着させてきたという側面もあるようです。

2010年02月02日

高校入試前期日程の志願状況

  私立高校の前期入試(A日程)は来週の水曜日に実施されますが、昨日で願書受付が終了し、志願者数が確定しました。これによると志願者は総数で899名、昨年比53名増で過去最高となりました。今年は高校にコース制を導入して4年目を迎えることになりますが、選抜特進、特進Ⅱ、特進Ⅰの全コースにおいて志願者は昨年を上回ることになりました。
  今年も昨年と同様、選抜特進コースを希望する生徒が全体の約6割強を占めていますが、募集人員を増やしたため、倍率はやや低下し18.7倍ということになっています。今回、志願していただいている生徒の皆さんの何人が入学してくれるか分かりませんが、皆様のご期待に沿えるよう受け入れ体制を整えていきたいと思っています。
  今年は本学園にとって節目となる創立60周年にあたります。現在、高校の新校舎の建設を行なっており、間もなく完成する予定です。本日も定例となる建築委員会を開催し、建築現場を見学しましたが、最終段階となる内装工事も順調に進んでいました。
  本校はここ数年、さまざまな改革を行なってきていますが、引き続き更なる教育内容の充実に努めていきたいと思っています。そして、私達教職員の願いは、この素晴らしい学習環境の下で、生徒達が健やかに成長し、将来社会で大いに活躍してくれることです。
  なお、兵庫県私立高校の志願状況は明日の新聞各紙に報道される予定ですので、記事の内容をご確認ください。

2010年02月01日

子どもの心に灯をともす

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  日本の子ども達は他の国の子ども達と比較して、「夢や希望を持っている割合が低く、ハングリー精神に欠け、学習に対する意欲に乏しい」と言われていますが、この責任は我々大人にあるのではないかと思います。
  私は年に何回か講演する機会がありますが、その時にはいつも聴衆がどういう思いを持っておられるのかを質問することにしています。先日の講演会でも同じ事を尋ねましたが、〝今の日本は恵まれている〟〝日本の将来は暗い〟〝家庭教育は十分できていない〟〝学校教育には満足していない〟〝地域社会も一体となって子どもを育てていない〟という予想通りの答えが返ってきました。これは校長・教頭、教職員、保護者を対象とした講演会についても同様であり、子ども達はこれらの大人の思いを敏感に受け止めているのは間違いありません。この結果、子ども達が前向きに自分達の将来を明るいと考えることができなくなってきているのではないかと感じています。
  〝教育とは子どもの心に灯をともす〟ことであると言われていますが、何のために勉強するのかという意義が解らずに、漫然と勉強しているというケースが多いのではないかと思います。まさに〝馬を湖のほとりに連れて行くことはできるが、馬に水を飲ますことはできない〟という西洋の諺を今一度噛みしめるべき時かも知れません。
  人間はやらされているという気持でいる限り大きな成長は期待できませんが、しっかりとした目標を持てば、この達成に向けて自ら努力するものです。このように考えると、教育にたずさわる者は子ども達に夢を与えるということを常に意識しておかなければなりません。とりわけ〝現状の世界がどうなっているのか〟〝今後どのようなことが起こってくるのか〟〝その中で世の中に役立つ仕事にはどういうものがあるか〟といったことは最低限把握しておかなければならないと思っています。