その2 本校のコース制の特長
高校改革に続いて、次の年に中学改革をスタートさせました。高校改革で目指したものと中学改革で目指すものとの理念の統一、結合ということが大切になってきます。
中学には、二つのコースを導入しました。「一貫選抜」と「発展」です。特長は、中学から高校の6年間というものが、生徒にとってどのような期間なのか、そこをしっかり考えたものにした、ということです。コース制を採用している学校はたくさんありますが、ほとんどといっていいほど、進学だけに特化した、言い換えると、大学に入る為にどう勉強させるかというところが多いと思います。ですから、7・8時間目の授業はもちろん、補習・講習でクラブ活動はできませんというところもあります。こういう中高時代で良いのでしょうか。
本校は、本人の意志と入学試験の成績でコース分けをします。しかし、この時の力が6年間の学力を決定づけるものではありません。学力は大きく変化します。だからといって、競争させることによって、頻繁に成績によるクラス替えをすることも考えていません。本校が考えているのは、子どもの成長段階、発達段階を考えたコース制です。人間の成長は一様ではありません。うまくいく時もあれば、悩み停滞する時もあるでしょう。悩み停滞している時は、竹でいう「節」を作っている時で、成長に向けて準備している大切な時期と考えています。一定の準備期間が必要です。ですから、コースの入れ替えではなく、高校進学時に「一貫選抜」と同じ目標を持つ「選抜特進」と「特進」に進化するシステムにしました。「特進」は先の改革で作られた「特進Ⅰ」をなくし、「特進Ⅱ」の内容とし、「一貫選抜」は高校の「選抜特進」をモデルに、中高6年間のスパンで考えたものですので、これですべてのコースが国公立対応型のカリキュラムになりました。勿論、どのコースも文武両道を目指しています。これが第二ステージです。