56期生巣立つ
小雨がぱらついていましたが、卒業式が始まる頃にはすっかり雨は上がりました。入学式は雨でしたが卒業式は晴れました。きょうは第56回高等学校卒業式です。
この56期生は、高校にコース制を導入した高校改革の翌年、08年に中学に一貫選抜と発展のコース制を導入した学年です。高校からは一貫・選特・特進となる今のコース制の初めての学年、一期生です。
校内的に特徴的な年だけではありませんでした。公立高校が無償になったのは前年ですが、それを受け隣接する大阪府が私学の実質的無償化(所得610万以下は無償)の施策を行なった年であり、文理学科が誕生したという年でもありました。高校入試では07年の高校改革以降では前年に次いで2番目となる志願者総数約900名で行なわれました。しかし、内訳は兵庫県からの志願者が増加に対し、大阪府からの志願者が07年以降最低の人数まで減少となっていました。皮肉なことに、志願者が多かった前年とこの年が少ない生徒数で高校生活をスタートしたのでした。
第二ステージの一期生、この学年の位置付けです。いろいろな苦労もありましたが、それを乗り越え新しい取り組みとともに大きな成果も上げてきました。それだけに、他者に対する思いやりや優しさを持つ素晴らしい生徒に成長しています。この56期生は苦難を乗り越え道を切り拓いてきた先達だと私は誇りに思っています。
卒業生代表の答辞は見事にこの56期生の道のり、その中での苦悩、そしてそれを乗り越えてきた喜びと確信に満ちたものでした。感動しました。胸に込み上げてくるものがありました。思わず目頭が熱くなりました。
56期生239名卒業おめでとう。