創立記念日に向けて・・・その3
「孝道を人間の根本義と考え 社会のために尽くす精神を最も尊重し よりよい社会 国家を生み出すべく 心を素直にもち すべてに感謝の念を捧げ 健康な体力とたくましい実践力をもつ 強い人間を創ることを念願としています」。この創立の精神は、「鳥井理事長から親孝行、田岡理事から社会奉仕、堀新理事から素直な心、等が出て」長時間の理事会での論議の末、決まったと「30周年記念誌」にあります。
土井学園長も自叙伝「雲雀丘に芽が出たよ」のなかで、「父兄にとって、一番の関心事は学力のようである。次に、躾の問題がよく取り上げられる。そうした要望にこたえる教育を押し進めると、上品で勉強の良くできる子供となる。これだけでは、得てして頭デッカチの青白い子供となる。逆境に弱い子供となる。・・・金銭に不自由がないから、おうようである。しかし物を大切にしない。働くことが苦手である。大切にされ、他人から奉仕されることが多いので感謝の気持ちが薄い。これでは実社会に出てからが心配である。」「健康な体力と、たくましい実践力をもつ、強い人間をつくる」これが私の得た結論だった、と当時のことを書かれています。
「親孝行というものは人間最高の道だと強く信じて居ります。孝行ということは、その人が人間として立派でなくてはできないものです。即ち、徳が身についていなければ出来ないことであります。徳のある人は、世の中に出ても認められ、必ず立派な仕事をして行くことが出来るものです。この学校は親孝行な人間を育てるという教育方針をもった学校」(昭和29年中学校校舎落成での鳥井信治郎理事長挨拶より抜粋)ができあがったのです。