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2006年11月30日

キャリア教育(その2)

職業人インタビュー(生徒の感想の続き)
(獣医)

・獣医の仕事の大変さ(手術の難しさ)や仕事のやりがいなどがよく分かった。
・最初は緊張したけど、獣医のことはもちろん、将来のことも沢山教えてもらって、すごく勉強になった。病院の皆さんが(動物も)とても温かくて、話をしていて楽しかった。

(空港)

・グランドスチュワーデスの話や、空港を支えているスタッフのビデオを見せてもらった。関係者以外立ち入り禁止の所にも案内してもらって、良い体験になった。
・ANAで実際に働いている人に質問ができた。地上の仕事内容や、就職などがとても難しいと知ることができた。
・自分の希望している職業(フライトアテンダント)は実際には見学できなかったけど、関係している人の話を聞き、場所を見て、一段と「なりたい気持ち」が強くなった。「勉強しなくちゃ」と思った。

(パン屋)

・大人の人に真剣に職業について聞く機会なんてなかったので、初めて知ったことが多く、未知の世界に触れた気がして興味深かったです。
・卒業生の方だったので、パン屋さんのことだけでなくて、中学生の頃の話とかいろいろ聞かせてもらって面白かった。

(ホテル)

・「ホテルマン」になるために今何をしたらいいかなど、その仕事の内容などが具体的に分かった。
・インタビューを受けてくださった「ホテルマン」の方はとても丁寧で優しく、ホテルの中をいろいろ案内してもらって楽しかった。
・インタビュー前はブライダルコンダクターのことは全然知らなかったが、インタビューをして素敵な仕事だと思った。ホテル内のチャペルなどを案内してもらい、面白かった。


・ジムの中を案内してもらった。スポーツインストラクターの大変なところや、やってうれしいことなど、話を聞いてためになったと思う。(スポーツインストラクター)。
・インターネットショッピングの長所や短所がよく知ることができた。(ITビジネス)
・インタビュー前は何をする仕事かよくわからなかったけど、木のことを詳しく教えてもらえてよかった。(樹木医)
・CGは、見えない物が表現できることがとてもすごいと思いました。(CGデザイナー)


インタビュー先からも生徒たちの様子について報告をいただいています。

(返答数15)

☆ 電話でのアポイントメントについて。

言葉遣い    よい 14   ふつう 1   わるい 0
日程の調整   よい  9   ふつう 6   わるい 0

☆ 職場訪問の時間は守りましたでしょうか。

守った 13   少し遅れた 2   長時間待った 0

☆ インタビューの態度について。

言葉遣い    よい 13   ふつう 2   わるい 0
態度       よい 13   ふつう 2   わるい 0

・予行演習をしてきたような熱心なグループもあり、整然と順序よく取り組んでいる。
・元気が良く、質問も多く、インタビューのやりがいがあった。
・前日に時間のアポイントをとり、当日もこれから伺いますと電話があり、気遣いが感じられた。
・まだまだあまり知られていない職種ですが、子供たちが興味をもってくれた。
・「スポンジ」が水分を吸収するような集中力・吸収力のある5人でした。
・用意された質問にこだわらず、感性で聞きたいことを中心に質問する方がもっと内容が具体的になると思った。
・素直な生徒たちで、好感が持てた。
・全体的に消極的な印象を持った。
・笑顔、ほほえみのたえないインタビューでとてもよかった。
・全員がたくさんの質問を用意していて、熱意が感じられた。

生徒たちが熱心に取り組んでいたようすが、インタビュー先のコメントからも伝わってきます。9月、中学校舎の廊下で、中学3年生を担当していない私に、「先生ありがとう。めったに聴かれへん話で感激した。ほんまにありがとう」と話しかけてきた生徒がいて、「キャリア教育」のスタート地点にやっと立ったんだなあと実感しました。

ご協力くださった宝塚武庫川ロータリークラブ、保護者、卒業生の皆様にお礼申し上げます。

2006年11月29日

キャリア教育(その1)

本校では中学3年生の夏休みを利用して『職業人インタビュー』を実施しています。(「進路のへや」9月12日に報告しています)

インタビューを体験しての感想
よかった    97.3%
面白くなかった 2.7%

大多数の生徒が、アポイントをとるところから職場を訪ねるまで緊張していたようです。インタビュー先の方々に優しく接していただき、将来を考えるよい体験になったと思います。生徒たちの感想がまとまりましたので、一部を掲載します。

(放送局・アナウンサー)

・「ちちんぷいぷい」のスタジオを生で見学させてもらったり、テレビで見る本物のアナウンサーの方にインタビューをして、とても面白くて良かったです。
・放送局の現場で働いている人たちを間近で見られたのがすごく良かったと思いました。
・「ちちんぷいぷい」やラジオの生放送を見せてもらって、とても楽しかった。
・ニュース番組が放映されるまでの生の現場を見て、その仕組みがよくわかった。

(学校)

・教師という仕事をすごくよく知ることができた。改めて教師っていいな、やってみたいなと思った。とても良い機会でした。(小学校教師)
・日頃接している中学の先生と全然違う感じがして、小学校の頃は分からなかった先生の気持ちが分かった。(小学校教師)
・先生が生徒に対して困っていることとかが分かって、自分も反省しないといけないとも思った。(中学校教師)

(舞台デザイナー・演出家・舞台俳優・作曲家)

・インタビュー前に、普段では絶対見られない舞台裏や大道具・小道具などたくさん見せてもらい、インタビューの後にも宝塚歌劇の練習を見学でき感激しました。(作曲家)
・舞台の裏にある装置の仕組みが面白く、見るだけでも十分楽しむことができた。これほど大変な仕事はないだろうなーと思った。(舞台装置)
・宝塚歌劇の舞台裏や仕事場などいろいろな所を案内していただき、お話もとても面白かった。(舞台女優)

(病院)

・看護師の方の直接の体験談(つらかったときの気持ちなど)が胸に響いた。私たちへのアドバイスも場合場合に応じて、すごく丁寧に教えてもらえた。
・人生について語ってくださり、とても楽しかった。でも最初に考えていたインタビューの質問だけでは時間が余ってしまい、イレギュラーな質問ばかりになってしまったので失礼がなかったかが少し心配だ。(臨床検査技師)
・薬局の中を見学させてもらい、対応してくださった方だけでなく、他の薬剤師さんの意見なども聞くことが出来た。薬剤師の仕事に就きたいと思えた。
・医者としての心構え以上に、医者になるための進路のことを丁寧に教えてもらえた。
・心と体のリハビリを仕事とする方なので、とても話上手でどんどん話してくださいました。どんな質問にでもしっかりと答えてくれて親しみやすかったです。(作業療法士)

2006年11月28日

シリーズ ウチの大学(3)

諏訪東京理科大 3回生Sさんから学園祭他の報告です。

suwaridai_1.jpg学園祭実行委員になって3年目をむかえ、今年は委員長を務めることになりました。
学園祭は秋だけのことと思われるでしょうが、昨年の12月頃から準備を始め、夏休みを返上しての活動は、思いの外大変なものでした。けれども、その分納得のいく学園祭を行うことができ、とても満足しています。
「来場者も企画者も全員が楽しめる学園祭」が今年の学園祭のモットーです。
このモットーを合い言葉に、企画としては、理科大らしさを出した「電子工作教室」を始め、研究室公開でも数多くの体験コーナーを用意できました。
ridai022.jpg例えば、電子工作教室では「作ってみよう3分タイマー」、「ラジオを作ろう!」、「本当に走る空き缶自動車を作ろう!」といった企画、研究室公開では「バーチャル迷路」や「人体の不思議に迫ろう!」といった企画です。来場者も、中高生や大人だけでなく、小さいお子さんも楽しんでいただけたようです。
 また、他のイベントとしては、今年は初の試みで「逆ミスコンテスト(女装大会)」を行いました。私の大学は、女学生が少なく、他の大学で行っているような「ミスコンテスト」を行ってもあまり張り合いがなく、盛り上がりません。この「逆ミスコンテスト」は、「女装する人」と「女装させる人」の二人一組でエントリーするため、表舞台に立つのは苦手な女学生でも積極的に参加できるようにと思っての企画でした。

「理系」といえば少し頭の固そうなイメージがありますが、理科大では「真面目な時は真剣に」、「遊ぶ時は思いっきり」といった感じで過ごしています。私ももう3年になり、今年から研究室に仮配属をして「生体工学」について研究しています。難しいことや知らないことばかりで大変ですが、だからこそ調べる楽しみがあり、学ぶ喜びがあります。
理系に限らず言えることですが、追究し続ければ必ず新しい発見ができる。自分の知りたいことを時間の許す限り追究させてくれるこの大学が、今ではすっかり気に入りました。
もう就職も内定したので、今はひたすら研究に打ち込む毎日です。

2006年11月27日

模試と偏差値と大学 5

 今回は、偏差値と大学の話です。今現在(おそらくこれからも)、偏差値がトップの大学は、国公立大学では東京大学、私立大学では慶應義塾大学です。学部によって異なりますが、だいたい75以上が必要だと言われています。しかし、模試によっては75以上がでない場合もありますので、10万人以上の受験者で、3桁の席次が最低必要ではないでしょうか。近畿圏では、国公立大学で京阪神大学(京都大学・大阪大学・神戸大学で夢の3大学と呼ばれているかな?)、私立大学で関関同立大学(関西学院大学・関西大学・同志社大学・立命館大学で行きたい4大学かな?)がトップです。京阪神は、京都をトップに大阪、神戸と続きますが、神戸でも偏差値65くらいは必要だといわれています。関関同立では、同志社をトップに関西学院、立命館(最近は立命館、関西学院かも)、関西と続きます。同志社で63~65くらい、関西学院・立命館で60~63くらい、関西で58~61くらい(学部によっては多少異なりますが)必要ではないでしょうか。ところで、ここまで書いた偏差値の数字はその大学の模試によるB判定がでるものですが、B判定とは合格可能性が60~80%の判定です。確率論になりますが、B判定の大学を3つ受けたとき、すべて不合格になる確率は合格可能性70%で計算すると、たった3%なのです。つまり、B判定がでるまでしっかり頑張って勉強し自分の力を上げていくと、まず桜が咲きます。高校3年生諸君、まだ入試までは時間があります。最後まであきらめずに努力を続けることが希望がかなう1歩目です。栄冠をつかむまでしっかり頑張りましょう。

2006年11月24日

模試と偏差値と大学 4

 前回の偏差値の計算の仕方はわかってもらえたでしょうか。少し難しかったと思いますが。今回は偏差値の点数の出方について書きます。たとえば、平均点が50~60点くらいで平均のあたりに人数がたくさんいる場合は(これを正規分布と呼びます。)、だいたい25~75くらいに偏差値は分布します。それが、同じ平均点でも平均より10点くらい高いところと10点くらい低いところに人数がたくさんいる場合は、(これをふたこぶラクダ分布とは呼びませんが、そのようなかんじの分布)標準偏差が大きくなり、35~65くらいに偏差値が分布します。つまり、こういう場合はあまり高い偏差値も低い偏差値もでないのです。また、極端に難しいテストで平均点が10点くらいのときに、90点以上の高得点をとると偏差値100以上がでることもあります。(これを夢の偏差値と言います?)数学や物理のテストでたまにでることがあります。(実は、私には1回だけ経験があります。)逆に、非常に優しいテストで平均点が90点くらいのときに、10点以下をとってしまうと偏差値1桁もしくは偏差値マイナス点がでることもあるのです。(これを地獄の偏差値と言います?ちなみに私は見たことがありませんが。)大学入試に欠かせない偏差値ですが、これも模試によって少し異なる値がでることがあります。母集団の大きさによって異なるのですが、ちなみに河合塾の全統模試は少し厳しく、代ゼミや駿台模試では少しゆるめにでると言われています。今年、大阪府の公立高校の学区改編によって、五ッ木模試は受験者(母集団)が増えましたので、その偏差値はシビアに出ると思いますよ。次回(最終回)は、偏差値と判定と大学についてです。

2006年11月22日

模試と偏差値と大学 3

 今回は、偏差値の計算の仕方について書きます。偏差値を英語でいうと、T-scoreといいます。偏差値を計算するのに欠かせないのは、平均・分散・標準偏差です。まず、平均はみんなが知っているとおりのもので、英語でいうと、averageとかmean valueとかいいます。(正確には平均値というんですけど)また、高校1年生の確率で習う期待値(英語でいうと、expectation)と同じなのです。つまり、各個人の点数を全て加え、総人数で割った値です。おそらくテストには欠かせない数字ですよね。次に、分散ですが、英語でいうと、varianceといいます。これは、各個人の点数から平均を引いた差を全員とり、その値を二乗して全員分加えたものを総人数で割った値です。二乗することにより、すべての値を正にし、その平均をとったものですから、当然分散の値も正となります。そして、その分散の値のルート(平方根)をとった値が標準偏差です。(英語でいうと、standard deviation)分散が大きくなると、標準偏差も大きくなり、分散が小さくなると、標準偏差も小さくなります。その値が表している意味は点数のばらつき具合といわれています。平均あたりに人数がたくさんかたまっているときにはその値は小さくなり、平均から離れているところに人数が多ければ、その値は大きくなります。特にあらゆる点数にまんべんなく人が散らばっていれば、その値は非常に大きくなります。そして、偏差値は平均の人が50になるように、自分の点数から平均を引いた値を標準偏差で割り、10倍した値を50に加えたものです。つまり、標準偏差が10になるように、点数を換算し直した値なのです。今現在は、コンピューターが発達し、これらの値もボタン1つででるようになっていますが、数学に興味があるものは一度自分で計算してみてはどうでしょう。面白いかもわかりませんよ。次回は、偏差値と大学についてです。

2006年11月21日

模試と偏差値と大学 2

 今回は、偏差値について書きます。偏差値は、今の入試制度には、欠かせないものですが、あまりその意味を知らずに使われています。テスト(模試)では、それを受験した母体によって、また、その難易度によって同じ力を持っている者でも点数が高かったり、低かったりすることがあります。たとえば、平均点が高いテストでは、点数が高くてもふつうですし、平均点が低いテストでは、点数が低くてもふつうです。そこで、平均点の子供をちょうど100点の中間である50点に換算したものが偏差値なのです。つまり、偏差値50というのが平均で、50より高ければ、平均より上位にあり、50より低ければ、平均より下位にいることになります。そういうことをすることにより、テストの難易度に関係なく自分の偏差値を見れば、自分はどれくらいの成績なのかを判断することができます。従って、偏差値のよい点は自分の偏差値を見れば、自分の成績が全国でどのくらいの位置にいるかだいたいわかることです。ただ、偏差値というのは、だいたい30から75くらいまでの点数しかでないので、たとえテストが0点でも30くらいの偏差値になってしまいます。また、100点をとっても75くらいの偏差値になります。白紙でも偏差値30なので、本当に力を点数化したといえるかはわかりません。これが偏差値の悪い点だと思います。(しかし、本当にできない子にはいいのかも?)次回は、偏差値の計算方法やその数字の出方について書きます。(少し難しい話になるかも)

2006年11月20日

模試と偏差値と大学 1

 今回は、模試(模擬試験)について書きます。模試といってもいろいろあります。予備校が主催するものが多いですが、たとえば、河合塾予備校が主催する全統(全国統一)模試、代々木ゼミナールが主催する代ゼミ模試、駿台予備校が主催する駿台・ベネッセ協賛模試などがあります。また、その模試の中には、記述模試とマーク模試があります。記述模試は、解答を記述形式で答える模試で、私大入試や国公立2次入試に対応しています。また、マーク模試はマークセンス方式でセンター試験などに対応しています。最近では、私立大学の入試もマークセンス方式が多くなってきています。次回は、偏差値について書きます。

2006年11月19日

外大連携講座を終えて(その2)

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「とても素晴らしかった」の一言に尽きます。
 初めは,外国語大学という響きに圧倒されて,内容も難しいに違いないと萎縮していた私ですが,いざ講義を受けてみれば,その不安はどこへやら。説明はすごくわかりやすく,映像を使っての授業は楽しくさえありました。先生や先輩方も優しく接してくださり,想像していたものとは打って変わって,とてもなじみやすい雰囲気でした。
 私の受講した「心とからだの科学」では,アルコールや性病,エイズなど身近な話題が多く,これから生きていく上で役に立つ話ばかりでした。
 いずれにしても,大学の授業は難しくて堅苦しいものだと思っていた私には新鮮で,よい意味の驚きでした。「単位の修得」「大学の雰囲気にいち早くなれる」という目標達成もさることながら,自分のためになる知識を増やせたことに,一番の喜びを感じます。
「連携講座を受けてよかった」―― 心からそう思います。
(K.Uさん)

200611190425.jpg 初めて大学に入り,広いキャンパスを歩いたとき,とても緊張していた。授業の様子もわからず,授業の内容も判らず,「雰囲気にのまれてしまったら・・・・・」「授業についていけなかったら・・・・」と大きな不安を抱えていた。
 教室に入ったら,マンガやドラマに出てくる「大学の教室」そのままだった。机が階段状に並んでいた。びっくりもしたし,少しほっとした。授業が始まると,保健の授業を受けているような感じ。エイズや感染症など病気に関する話をたくさん聞いた。大抵,外部の先生を招いて話をしていただいたので,話し方も様々で,毎回楽しむことができた。難しい話もあったが,高校生の私達にもためになる話を聞けて良かったと思う。夕食を外大の学食で食べたり,外国の方と話をさせていただいたり,本当に楽しみながら苦になることなくいい経験をさせていただいたと思う。
(N.Yさん)

 最初は,大学生と一緒に勉強するのに果たしてついて行けるか,不安でしたが,授業を受けるうち,何人かの学生の方から声をかけてくださり,一遍に安心しました。
 高校の勉強とは全然違って,問題を解いたり解き方を教わるのではなく,自分で考え,問の内容を深めていく感じです。
 私は中国の文学について学びましたが,答がないぶん,レポートを書くときは自分の考えをしっかり持っていないといけないところが大変でした。授業の内容も,進め方も,大学ならでは。いい経験になりました。
(M.Tさん)

2006年11月18日

シリーズ~ウチの大学(2)

 2年前に卒業した学年から、何と6名も大阪音楽大学に進学しました。音楽学部作曲学科作曲専攻1名、器楽学科ピアノ専攻3名、管楽器(saxophone)専攻1名、短期大学部器楽専攻ジャズコース1名と様々ですが、高3の夏から秋にかけては、それぞれに必死で練習したり、ソルフェージュや聴音など、熱心に取り組んでいたのを思い出します。実は、私も同大学の声楽学科を卒業しています。彼らは今、どのような大学生活を送っているのでしょうか。写真とコメントを送ってもらいました。
SN330034.jpg SN330035.jpg D1000180.jpg

 写真1枚目は、ピアノのレッスン風景。2枚目は、大学内の食堂のパン屋さん。3枚目は、saxophoneのライブ風景です。
 ♪ 授業に縛られないことが一番変わったところ。授業を自分で選んで、休むのも勝手なので、単位を取るために、むしろ“休まず行かなきゃ”という気になる。
 ⇒♭ 私は、学校大好きだったので、門が閉まらない限り、毎日朝から晩まで学校にいてたような気がします。その結果、必要以上に単位修得していました。
 ♪ 建物に入った瞬間、何かしら歌や楽器の音が聞こえてきて楽しい。
 ⇒♭ 大学には、練習室というのが沢山あって、私の学生時代は1時間50円で借りられたと思いますが、今は値上げしてるのかなあ。管楽器の人たちは、中庭でベンチに座って練習している人もいてました。だから、そこら中に音が鳴り響いています。しかも、大阪空港が近いので、飛行機のおなかが手の届きそうなところに飛んでいて、もの凄~い音がしています。
 ♪ 学校に入っているパン屋さんが美味しい。
 ⇒♭ パン屋さん? こんなに美しい店構えじゃなかったなあ。今、食堂になっているところは、ホールだったんです。私が卒業してから変わったので、羨ましい~。
 ♪ 何かと忙しい。
 ⇒♭ そうでしょう。自分で選んだ道だから、気づけば何にでも本気になって取り組んでるんです。それに、バイトや部活動、サークル活動に参加するなど、本当に忙しい。でも、楽しかったぁ。
 ♪ 違う楽器専攻の友達を作ると、自分の音楽や行動に幅が出て、いいと思う。
 ⇒♭ 私はバスケ部に入っていたのですが、同級生は私以外全てピアノ科でした。その仲間とは、今でも本当に親しくしていますし、色んな面で助けられています。
 ♪ 敷地は他の大学みたいに広くはないけど、かえって授業間の移動が楽。
 ⇒♭ 確かに。キャンパスって何処?って感じ。しかし、とっても離れた所にも校舎(記念館)があって、そこでも授業があるときには大変です。そこに到着するまでには、色んな建物があったり…あまり、いい気分ではありませんでした…
 当時の様子が目に浮かび、とても懐かしい気持ちになりながら編集しました。充実した大学生活を送っているようで安心しました。これからも楽しく、頑張ってくださいね。
 

2006年11月17日

外大連携講座を終えて(その1)

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16日,大阪外国語大学「高校生向け公開講座」を受講し終えた2年生6名に,修了証を授与しました(式には2名欠席)。gaidai0423.jpg彼女達は,7月末までの3ヶ月間,毎週1回,6限の授業の後,4時30分(または6時10分)からの講座に通い続け,大学生に混じって勉強しました。どの子も大学の授業であることに最初はおののき,不安に思ったそうですが,回を重ねる毎に授業そのものの魅力に取り込まれ,興味を一層深めたと感想を書いてくれました。また,同じ授業に出ている大学生からも優しく教えてもらったり,キャンパスならではの空気を感じ取って,より自己の世界を広め得たと教えてくれました。

 先日,修了証書を戴き,精一杯やりきった気持ちでいっぱいです。しかし,週一回の通学は思ってたより大変で,帰宅する時間は必ず9時を過ぎていました。
 講義後には大阪外大の食堂で友達と夕食をすませてから帰りました。そのとき,大学生の人達とふれあう機会も多々ありました。(でも,基本的に話しかけてくれないので,積極的に自分から話しかけましたが・・・。)それに,制服なので,「??」と思われるのか,大学生の人達からの熱い(?)視線を感じ,それが却って気持ちよかったです。
 講座の内容も,自分の興味のあることだったので,とても楽しく,有意義な時間を過ごすことができました。普段と違う環境で勉強することは,私にとってとてもよい刺激になり,進路を考える上でよい参考になっています。
 もし,また機会があれば,今度は違う講座でぜひチャレンジしてみたいと思います。
 最後に,この講座を通してお世話になった先生方,本当にありがとうございました。
(K.Tさん)

私は,以前から英文学を好んで読んでおり,進路を考えるにあたって,大学では文学部に入って勉強がしたいと思うようになりました。
 今回,私は,「英語文学概論」という講義を受講したのですが,本当の大学で大学生と一緒に勉強することによって,今まで以上に文学の知識を深めたいと思うようになりました。
 私にとってこの連携講座は,自分の将来を考える上でも,とてもよい経験となりました。(T.Tさん)

2006年11月16日

家庭学習の環境 4

 私たちの周りには、普通に生活しているだけでも、色んな音が鳴っています。あらためて身の回りの音を意識して聞いてみると、何と雑音の多い中に居てるのかと気づくと思います。そして、国によって、音に対しての表現が違ったりします。私達は、虫の“声”と言いますが、他国では“ノイズ(騒音)”と表現するようです。確かに、秋の虫の声は穏やかな気持ちになれますが、夏の蝉の声は、集団になると“ノイズ”と化しています。おかげで我が家のテレビの音量は、冬に比べて夏の方が、かなり大きくしないと聞こえないほどです。
 このように、音というのは、時と場合によって、また人によって感じ方が違ってきますので、音楽を聴きながらの勉強が、いいのか悪いのかは、一般論としても定義しにくいのです。
 私の場合、ある程度の絶対音感を持っているため、音楽を聴きながら勉強をするなんて、絶対に無理なんです。たとえ、それがモーツァルトであっても、私には美しいハーモニーと感じる前に、ドレミの嵐が降ってくるし、歌にいたっては、ピッチ(音の微妙な高さ)が気になったりと、かえって混乱してしまいます。
 医学的には、右脳と左脳の働きの関係から、勉強している間は、主に左脳が活躍し、音楽を聴いているときは、主に右脳が活発になると言われています。だから、これらを同時に行うと、脳全体が活動していることになり、疲れも多くなるから、勉強している間は音楽を流さず、キリが付いたころで、左脳を休ませるために音楽を聴き、右脳に血液を循環させることで、能率を上げることができるそうです。
 ところが、音楽の力を借りることで、静かな環境を作ることも考えられます。家のある場所が、繁華街の中だったり、家族の中で、あるいはご近所で、熱心に楽器の練習に励んでいる人がいてても、そう簡単にやめてもらう訳にもいきません。そんな時は、自分の好きな音楽や、自然の音(水の流れる音や鳥のさえずり等)を、小さな音でかけることで、マスキング効果を期待できるのではないでしょうか。ただし、聴き入ってしまっては、何の効果も期待できませんが…。
 いかがでしょうか。音に対して、自分はどのような感覚を持っているのかを探ってみた上で、自分なりの音楽との付き合い方を考えてみてください。

2006年11月15日

家庭学習の環境 3

 一般的に居心地の良い部屋と言えば、風通しが良く、明るくて、広々とし、整然とした中に花でも生けてあれば…そんな夢のような状況が目に浮かぶかも知れません。それがかなうのなら、それにこしたことはないでしょうが、勉強部屋となると、少し考えを変えてみる必要がありそうです。
 私の親の育ってきた時代は、戦争という悲惨な状況だったため、とても厳しく、戦争を知らない幼い私には、理解しにくい面も多々ありました。“もったいない” “無駄遣いだ”と、勉強部屋には長い間、暖房も冷房も入れてもらえませんでした。暖房に関しては、“散らかった部屋にストーブを入れて、火事にでもなったらどうするんだ”と。大学に入ってからバイトをして、電気ストーブを自分で買いました。部屋の照明もスタンドのみ。恐がりの私にとって、これが一番辛かったです。
 しかし、今はとても恵まれた時代になっています。可能な範囲で、利用するのもいいのではないでしょうか。
 はじめに、風通しについてですが、これは大切でしょう。1時間ごとに目覚まし時計を合わすなど、時間を決めて5~10分程度換気をする。今の時代、エアコンなど、室温を適度に調節しやすくなっています。よく、“頭寒足熱”という言葉を聞きますが、それは実行すべきです。机を置く場所も、エアコンが直接あたらないように考えたり、寒いときは、足元にホットカーペットを敷いたり、工夫してみましょう。蛇足でが、“集中できる、学力の伸びる机の向き” 等について気になる人は、今はやりの風水などを参考にするのも、気分的に楽になるかも知れません。
 次に明るさですが、できれば部屋の照明をやさしくつけて、なおかつ手元の照明をつければ、集中しやすくなるでしょう。手元の明かりだけで部屋を真っ暗にしていると、不安になりやすく、目が疲れるだけでなく、ちょっとした物音や自分の影などが気になったりと、気が散ることもあるようです。
 そして、カーテンは閉めておいた方がいいような気がします。外の風景が、自然の美しい環境にある人は、もったいないと思うでしょうが、そのあたりは臨機応変に。これは、私の体験談ですが、浪人中の真夏の暑い暑い中、昼間なのに窓を閉め、カーテンも閉め、エアコンもつけずに何時間もピアノの練習をしていた覚えがあります。ある意味、気が変になっていたのかなぁとも思いますが、とにかく外界から自分をシャットアウトし、集中したかったから。でも、ちょっと異常かなあ…それがあったから、大学にも合格し、今の私があるのですが…。
 次回は、音楽を聴きながらの勉強について、考えてみたいと思います。

2006年11月14日

家庭学習の環境 2

さて、子供部屋(自室)を与えてもらっている場合、どのような環境が勉強するのに適しているのでしょう。こればかりは、人それぞれだとは思いますが、まずは一般論から入ってみたいと思います。
 ・勉強机の上には、何が置いてありますか?
 ・本棚のどの場所に、何の本が立っていますか?
 ・机の引き出しのどの場所に、何が入っていますか?
 ・通学用の鞄などは、どこに置いていますか?
 これら全てが完璧に答えられる人は、間違いなく学力が伸ばせる部屋だと思います。そうでない人は、片付けなければいけません。“どこから手をつけたらいいかわからない”という人は、まず初めに、机の上のガラクタ類を、本当に必要な物以外は、迷わず捨てる! その時、マスコット類や何かの景品などを眺めすぎて、思い出にふけっていては前に進みません。思い切って捨てる! そのうち、不要な物や余分な文房具類の多さに気づくでしょう。捨てるにはもったいないが、いらない物は、町内のバザーに出すとか、本校のインターアクトクラブの荒木田先生に相談するのもいいでしょう。無駄にならずに、リサイクルする方法を考えてくださるかも知れません。
 机の上が片付いたら、まずは本棚を整理してみてはどうでしょう。本以外は代用のきく物ですが、本だけは“その本”でないと意味がないからです。必要なときにすぐその本を手に取ることができれば、多くの場合、はかどるものです。そして、使ったら必ず元の場所に戻す。そして、寝る前には、たとえ作業(勉強)途中であっても、本を元の場所に戻し、机の上を片付けてから布団に入る。たとえ、深夜で睡魔に襲われていても、あるいは“明朝早起きして続きをするんだ”と思っていても、片付ける。もし、本当に早起きできたとしても、改めて本を開いた方が、気分も新たで、気合いも違ってきます。どうしても片付けてしまうのが不安であれば、整頓された机の上に、朝することをメモして置いておけば忘れることは無いでしょう。 因みに私は、いつもメモ用ノートを持っています。毎日、日付を書き、ノートの左端に□を付けてから、用件を右に書く。そして、その用件が済めば□の中に v を付ける。これを始めて、もう15年以上になりますが、それでも忘れることがあり、自責の念に陥りますが…
 次回は、また違った面から、部屋の様子を見ていきたいと思います。

2006年11月13日

家庭学習の環境 1

 最近、家庭学習の環境について、耳にする機会が増えてきました。皆さんは、どのような環境で学習しているでしょうか。子供部屋(自室)を与えてもらっている場合、そこでどれだけ集中しているでしょうか。
 近頃、居間(リビング)を勉強場所とするのをよく聞きます。では、居間で勉強すれば、どのような利点があるのでしょう。
 まず、自室には、その名の通り、自分の物が何でも置いてあり、中にはパソコンまで入れている人もいるでしょう。また、ベッドがあるなど、よほど整理整頓していない限り、気の散る要素がいっぱいです。
 そこで、居間へ必要な物だけを持って行き、そこで勉強をする。側には家族が一緒にいて、少しでも気が散ろうものなら“喝”か入る。しかし、そこには温かさもあり、兄弟、姉妹のいる人は、一緒に勉強すれば、自分だけが家族から離れて、話題にも入れず、辛い思いをすることも無いでしょう。それに、お互いに教え合うこともあるだろうし、親も一緒に食卓に向かって仕事ができるかも知れません。そこで出てくる話題は、長い目で見ると、決して悪い雑談ではないはずです。
 となると、居間には必ずと言っていいほどテレビがあるでしょうが、家族の協力により、自然と必要以上には見なくなる可能性もあり得ることです。
 家族の協力、これはとても大切なことです。同じ屋根の下に居ながら、お互いに何をしているのかよく分からない、あげくの果てには、何を考えているのか分からない、では、あまりにも淋しいではありませんか。親友を持てることは素晴らしいことです。しかし、最後まで側にいてくれるのは家族です。受験を直前に控えている人は別として、自分の部屋で、なかなか集中できない人は、一度試してみてはいかがでしょう。
 次回は、子供部屋(自室)での学習環境について、考えてみたいと思います。

2006年11月12日

2007年度入試予測 その2

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 ところで、文系最難関の法学系志望者は、前年並みのようだ。これは,4年前に起きた法科大学院ブームで大きく膨らんだ志望者が、ようやく正常値に戻ったということだ。ちなみに、今年行われた第1回新司法試験の合格率は約5剖。2~3%前後の合格率だった旧司法試験に比べればはるかに高い合格率だが、それでも、合格者がいない法科大学院もあり、大学院間の格差が生じつつある。司法試験合格者数で久しぶりに1位となった中央大をはじめ、上位大の法学部の価値は高められ,出願状況でも十分追い風になるだろう。特に,難関大法学部の志望者は新司法試験の合格発表前から増えていたので,これからさらに志望者が増える可能性がある。要注意だ。

 人気の高い経済系と前年並みの志望状況の法学系。両者をてんびんにかけるなら、法学部の競争率のほうが低いだろうと考えがちだが、話はそう単純ではない。経済系と法学系の両方を持っている大学は多く,その中で、高倍率になる経済系を嫌って、直前になって志願者が法学系に流れることは十分に考えられる。低倍率の法学系を狙ったものの、実は高倍率だったという思惑違いだけは避けたい。出願状況は、ホームページなどでしっかりとチェックしておく必要があろう。

 また、07年入試は男子受験生受難ともいえる入試状況も予想されている。それは,経済系で女子の受験生が増えているからだ。女子の受験生は真面目に勉強すると入試に強い。おしゃれなキャンパスを持ち、明るい雰囲気のある立教大や青山学院大、成践大などでは,女子志願者の増加が見込まれそうだ。

経済系以上に受験生の学部志望動向の影響を受けているのが、社会福祉系と教育系だ。女子受験生の人気が高いこれらの学部から、経済系に女子受験生が流れて志望者が減っているようだ。就職が厳しかった時代は、就職に有利な資格が得られる同学部の人気が高かった。しかし、福祉現場は厳しい、ともいわれ、「それなら就職状況も良いので一般企業に」という流れが女子を中心にできあがったようだ。難関大人気が続いているが、社会福祉系はその限りではない。法政大の現代福祉や明治学院大の社会(社会福祉)、同志社大の社会(社会福祉)などでも志望者が減っている。社会福祉系を新設する大学も多く、定員枠が増えているにもかかわらず志望者が減っているということで社会福祉系は易化しそうだ。

2006年11月11日

2007年度入試予測 その1

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 実際に実感している人がどのくらいいるのかは別問題として、経済成長は戦後最長のいざなぎ景気を超えて記録を更新している。このような社会情勢は、社会の動きに敏感に反応する受験生の心理にも影響を与えているようだ。

 数年前まで人気がない学部の代名詞だった経済学部だが、景気回復と軌を一にするように人気が上がってきている。景気が良くなって就職の心配がなくなると、″つぶしが利く″経済系の人気が上がる、と言われるが、まさにそのような状況下にあるようだ。
 経済系人気の要因は、就職状況の好転の他にもある。M&A (企業の合併および買収)や起業家がクローズアップされることにより、経済的事象そのものに対して興味を持つ受験生が増えている。村上ファンドやライブドアなど”ヒルズ族〃が注目された05年から経済系学部人気は高まっているが、その流れは、これらの企業による不祥事にもかかわらず、来春入試でもさらに強まっているようだ。しかし,社会をにぎわす起業家の出身大学は難関大が多いこともあり、東大、一橋大、千葉大、私立では、早稲田大、慶應義塾大、同志社大、明治大などの上位大学で志願者増が見込まれている。ただ、難易度面は前年と大きな変化はないようだ。

 経済系人気が高いとはいえ、すべての大学の志願者が増えることはない。就職が売り手市場なら、07年に全入時代を迎える大学入試は、さらに輪をかけた売り手市場になるだろう。 すなわち,人気が高い学部系統ゆえに、志願者が集まる大学と集まらない大学の″二極化″のボーダーラインは下がる可能性があり、志願者が増える中堅大学は他の学部系統より多いと見られる。しかし、それでも全体としてみれば入りやすい状況に変わりはないようだ。実際,競争率を見てみると,地方を中心に1倍台の大学も数多く見られる。この状況がさらに拡大することは間違いなさそうである。

2006年11月10日

今だから考える大学入試(1)

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 卓球の福原愛選手と、早実の斎藤佑樹投手が早稲田大で同級生になる、と話題になったのは記憶に新しい。福原選手が受験した入試は、オリンピック級の活躍が見込まれるアスリートを対象とした、早稲田人・スポーツ科学の 「トップアスリート人誠」(AO方式)である。早稲田大・スポーツ科学の偏差値は60を超えている。日本を離れ、「中国スーパーリーグ」 で活躍していた福原選手にとって、一般人試は高いハードルであったはずだ。しかし、推薦入試やAO入試は、そこまでの学力は求めていない。ペーパーテストを重視する一般人試に対し、推薦入試やAO入試は、クラブやボランティアなどの活動歴などを問う人試だからだ。
 今や、推薦入試とAO入試を合わせると、大学の全入学者の約42%を占める。そのうち、推薦入試に限ると、35.6%にもなる。当然、推薦入試を実施している大学数も多い。早稲田大はもちろん、慶應義塾大、上智大、明治大、同志社大、立命館大、関西大など、推薦入試を行っていないブランド大学は皆無と言える。人気が高い医学部も、埼玉医科大や東京女子医科大などが実施している。
 また、国立大でも後期日程を廃止した定員の一部を、推薦入試やAO入試に回す大学が増えている。07年は東京工業大・1類や岡山大・広島大・総合科、薬などでAO入試を導入する。地方の医師不足を解消するために、弘前大や山口大など、医学部の地域推薦枠を設ける大学も増えている。難関国立大で推薦入試もしくはAO入試を実施していないのは、東大や京大など、一部の大学に限られる状況だ。

 推薦入試のメリットは、学力が評定平均値で担保されるため、原則として学科試験が課されないことにある。大学個別の試験は思考力や論理力を見る、小論文や面接の場合が多い。最近は、独自の試験で学力を見たい、というこから、関西の大学を中心に学力試験を重視する推薦入試が増えている。しかし、その際も地歴や理科は課されないことが多い。少数科目で受けられる推薦入試の利点を、河合塾教育研究部チーフの神戸悟さんは、こう話す。
 「現役生は、英数国といった主要科目に比べると、地歴や理科の勉強が遅れがちになるものです。入試科目数が少ない推薦入試なら、これらの科目の勉強が遅れても、合格できる可能性があります。志望校なら利用すべきでしょう」

 もちろん、科目数のハードルは低くとも、難関大の入りやすさに直結しないことは言うまでもない。「有名大学は倍率が高く、優秀な受験生が集まるため、一般人試で合格できる大学より、ワンランク下げなければならない場合も多いようです。本人の将来を考えると非常にもったいないと思います」 そう話すのは、現役生を対象にする市進予備校入試統括室の小林国弘さん。例えば、慶應義塾大・文は、評定平均値が4.3あれば出願できる。しかし、これはあくまでボーダーラインであって、「実際に合格するのは、オール5に近い受験生が大半だろう」 と、多くの受験関係者は話す。難関大が課す小論文や面接は、高度な論理力や思考力を問うものが多く、一筋縄ではいかない。入試形態は異なるが、上位大学の場合、ベースとなる能力は一般入試と変わらない,とも言われている。

 そんな難関大の推薦入試について、ベネッセコーポレーション高校事業部・情報本部統括責任者の木野内俊典さんは、こう話す。
「一般人試でも受験を考えている大学なら、受験機会の拡大ととらえて、積極的に利用するべきです。ただし、不合格になってしまった時には即座に頭を切り替えないと、一般人試も失敗してしまう恐れがありますので注意が必要です」
「夏休みを過ぎると、思うように学力が伸びず、推薦で合格して、早く楽になりたがる受験生もいます。しかし、苦しいのは誰も一緒です。一般入試を考えていた受験生には、初志貫徹してほしいと思います」
(サンデー毎日10月15日号より抜粋)

2006年11月09日

企業最前線! 職業人インタビュー(6)

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 小関 智弘 氏
 こせき・ともひろ●1933年,東京生まれ。都立大学付属工業高校卒業後,大田区内の町工場に就職。ベテラン旋盤工として働くかたわら,作家としても活躍。61年,『ファンキー・ジャズ デモ』で文壇デビュー。『錆色の町』『地の息』が直木賞候補,『羽田浦地図』『祀る町』が芥川賞候補に選ばれる。著書に『春は鉄までが匂った』(ちくま文庫)『職人学』(講談社)『鉄の花―町工場短編小説集』(小学館)『働くことは生きること』(講談社現代新書)『ものづくりの時代―町工場の挑戦』(日本放送出版協会)『町工場巡礼の旅』(現代書館)『大森界隈職人往来』(岩波現代文庫)『仕事が人をつくる』(岩波新書)『おんなたちの町工場』(ちくま文庫)『粋な旋盤工』(岩波現代文庫)『鉄を削る』(ちくま文庫)『ものづくりに生きる』(岩波ジュニア新書)などがある。
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 ※インタビュー:2004年3月19日

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 不況になると町工場にしわ寄せが行って,どんどん倒産もしくは転廃業してその数は減る一方です。日本の町工場のメッカといわれる大田区には,92年の頃には8000軒の中小企業がありましたが,今では6000軒。実は,この問題は不景気になる前から指摘されていました。廃業か倒産の理由のほとんどは後継者不足なんです。バブルの時は「3K労働」などと言われて,若者が現場を嫌うようになってしまった。そのうち不況になると設備が更新できず老朽化する。それを後継者がいないから技能でカバーできない。ますます仕事が入らず,若い人を採用するゆとりができない。そんな先細りの悪循環です。「町工場は,景気がいいと人をさらわれ,景気が悪いと仕事をさらわれる」と言われていました。

 そんな危機感もあって,わたしは町工場の人たちがどれだけ豊かな人生を過ごしてきたかを書き続けてきました。デジタル指向の急激な進展もあって,労働の中味が変質し,物事の背景が見えなくなっているんじゃないでしょうか。効率化のためのマニュアル一辺倒で,言われた通りのことだけしていればいいと。むしろ余計なことは無駄だからするなと怒られる。自分がやることの前後左右に何があるのか,自分の位置を把握することをしなくなっているんです。人間はさぼるし不平を言うから,なるべく排除して機械化しようと。これは,いわば人間不信のシステムではないでしょうか。

 大企業の製造現場などで火災などの事故が起きているのも,その反動ではないか,と言われもしました。技能の承継は多くの企業で問題にされ,マイスター制度などを取り入れて技能承継に努めている企業が増えました。働くとは,にんべんに動くと書く。にんべんを取っ払って動くのはやはりダメだ,と反省して変わってきているんじゃないでしょうか。大量生産・大量消費の社会が行き詰まって,付加価値のある多品種少量生産のために人間の能力が見直されているからでしょう。このことはゆとりのある大手企業から始まりましたが,中小企業でも,いいものづくりをしているところには若い人が入って継いでいます。

2006年11月08日

シリーズ-ウチの大学(1)

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神大3回生N君からいただきました。

KIF_0161.jpg神戸大学はあちこちにキャンパスがあるのでキャンパスごとの大学祭があるのですが今週、メインキャンパスの六甲台キャンパスで大学祭、六甲祭があります。六甲祭は高校のときとは比べられないほど大規模なお祭りです。例えば格闘家の角田信朗さんが講演会をしたり、ロードオブメジャーがコンサートをしたり(もちろんどちらも参加無料)、模擬店は100をゆうに超えるほど出展されたりと盛り上がってます。
 中にはステージもあって自分たちで企画・運営などをやっていってます。(僕もKing of Stageというステージのスタッフです。写真はそのリハーサル風景)神戸大学祭、六甲祭は11日と12日にあるので是非来てくださいね!

2006年11月07日

企業最前線! 職業人インタビュー(5)

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 小関 智弘 氏
 こせき・ともひろ●1933年,東京生まれ。都立大学付属工業高校卒業後,大田区内の町工場に就職。ベテラン旋盤工として働くかたわら,作家としても活躍。61年,『ファンキー・ジャズ デモ』で文壇デビュー。『錆色の町』『地の息』が直木賞候補,『羽田浦地図』『祀る町』が芥川賞候補に選ばれる。著書に『春は鉄までが匂った』(ちくま文庫)『職人学』(講談社)『鉄の花―町工場短編小説集』(小学館)『働くことは生きること』(講談社現代新書)『ものづくりの時代―町工場の挑戦』(日本放送出版協会)『町工場巡礼の旅』(現代書館)『大森界隈職人往来』(岩波現代文庫)『仕事が人をつくる』(岩波新書)『おんなたちの町工場』(ちくま文庫)『粋な旋盤工』(岩波現代文庫)『鉄を削る』(ちくま文庫)『ものづくりに生きる』(岩波ジュニア新書)などがある。
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 ※インタビュー:2004年3月19日

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 私は,2002年に,51年間続けた旋盤工のキャリアにピリオドを打ちました。会社が工場を貸しに出すことになって,わたしが使っていた旋盤が売りに出されることを機に引退することにしたんです。それ以降はもっぱら本を書いています。

 私は中学・高校とずっと同じ文芸部で活動していました。工業高校という名前でしたが,終戦直後の混乱もあって普通科が併設されていました。ついに一度も工業の勉強をしないまま,工業高校を出て旋盤工になったわけです。そこを卒業して初めて仕事に就いたのは終戦の6年後の昭和26年。親父は大学に行かせたいと言ってくれましたが,冬,寝ていると布団に雪が降り積もるような家で,とてもそんな経済状態ではありませんでした。それに,文学を通じてひそかに労働者に憧れていました。しかしながら,ただでさえ就職は容易じゃなかった時代に,高校の時分は政治活動もしていて札つきだったものだから,学校は就職先を紹介してくれなかった。学校は京浜急行の駅のある鮫洲にあり,品川まで4つの駅を求人の張り紙を探して歩いたんです。たった1枚,「旋盤工見習募集,委細面談」という張り紙を見つけました。親父さんのほかに職人が2人の町工場で,すぐ就職することに決めたんです。あらゆる工作機械は旋盤をベースにして作られていたこともあり,花形の旋盤工は肩で風切って歩いていましたね。いまのITエンジニアみたいなものでしょうか。

 その後,「渡り職人」としてほうぼうの町工場を移りました。つねに最新の機械に挑戦していたいという思いや,削るものの難易度を上げていかないと職人の腕がなまるという矜持がありましたから。数々のものを削ってきましたが,一番思い出に残るような大仕事は,幅が2メートル,重さが3トンある1つの部品。それをミクロン単位で削るわけで,失敗したらオシャカになってしまう,足が震えるような仕事でした。製品としては,発電機のタービンの羽の試作品は面白かった。ひずみが出ないように仕上げなきゃならないんですが,0.1ミリ間違えたら高級車1台がパーになる,と言われて。しかも,試作品はたいていが急ぎの仕事で,トラックが工場に横付けして待っているんです。そんなプレッシャーもあって,鼻唄歌いながら作業やってても,内心は穏やかじゃありませんでしたがね。

 まさに世界最高レベルである日本の技術力を分解していって残る要素に,町工場の職人の技術があったことに間違いはありません。町工場が日本の高度成長,経済発展を支えていたんです。旋盤工の仕事の面白さは,どういう鋼を削るときはどんなバイト(刃)がよいか,そのときの切削条件はどんな値がよいか,といったノウハウの奥の深さとでも言ったらいいでしょうか。鋼に向かって語りかけると,初めて鋼が姿を見せてくれるような境地がありましたね。「キリコ」と呼ぶ,削りくずの形状を見れば,削った旋盤工のウデ,つまりその町工場のレベルがよくわかるんです。それと,渡り歩いた現場のどこも,乏しい設備を知恵で補って,教科書やマニュアルにない使い方を工夫していました。そんな現場力といったものの奥の深さが,まさに仕事の面白さそのものではないかと思います。

 ところで私は,作家としても芥川賞や直木賞の候補に選ばれるなどはしましたが,作家だけで生きていくという考えはありませんでした。筆一本で生きていくだけの自覚がなかったんですね。たとえば恋愛ものとか,フィクショナルなものを書けるだけの力もありませんから,とても3人の子どもを養ってはいけないだろうと。また,ちょうどその78年の頃,NC旋盤といってコンピュータで制御する全く新しい機械が登場したんです。それにショックを受けて,マイクロ・エレクトロニクス化がものづくりをどう変えていくか,10年間は現場で見据えてやろう,と思ったんです。その通り,すごい勢いで変わっていきました。いずれにしろ,自分が書きたい題材は現場にあったんです。それで,編集者などからわたしの肩書きを聞かれたときは「旋盤工・(ナカグロ)作家」と答えていました。

 著書(*1)に「町工場の旋盤工という労働生活を底荷として,ずっと文章を書いてきた」という一説があるんです。「底荷」とは,船の重心を下げて復元力を増すために船底に積む重量物のこと。ある文芸評論家が,わたしにとっての旋盤工という仕事をそのようなものだと書いてくださった。ですから,専業作家という誘惑に揺られながらも,揺れ戻ることができたのだろうと思っています。この二十数年間に書いた本を並べて見ると,旋盤工として働き続けたからこそ書けた本ばかりです。(後編に続く)

(*1)著書:『働くことは生きること』(講談社現代新書)

『企業最前線!職業人インタビュー』(キャリアガイダンス@メール,リクルート社)より

2006年11月06日

本番に向けて(fin)

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 大学は、高校時代に学習した基礎的な事柄は、当然知っているものとして講義が進められていきます。たとえば、私の場合、英語が専攻でしたが、英文法を大学で改めて学習するということは、ほとんどありませんでした。確かに1回生の時に、英文法という名目の講義はあったけれど、英語の歴史であるとか、高校で既習の内容を改めて復習するということはなかったように思います。最近お亡くなりになったある英文学の教授が、「僕の英文法の知識なんて、皆さんとそう変わりませんよ。高校で学習したきりです。」とおっしゃっておられたのを思い出します。今、学習した事柄に肉付けして様々な知識、研究として発展していくのです。

 では、自分の専門になる教科以外の勉強は多少手を抜いてよいのか。そういうわけにはいきません。なぜなら、数年後に就職活動の際に、一般教養の試験に様々な教科から出題されるからです。私は就職活動時、苦手な数学の問題が解けなくてくやしい思いをしました。出題内容は、ごく基礎的なもので、幅広くいろんな分野から出題されるので、高校で既習の基礎知識があれば十分なのです。「その時に勉強すればいいや」と思うかもしれませんが、脳が若いうちに覚えておくということは、後で必ず役に立ちます。たとえ数年後でも、苦手な事柄を改めて頭に入れるということは、簡単なことではありません。

 そういう意味でも,この冬から春までの時期は非常に貴重な時期となります。受験勉強というものは、合格が一番の目標であるけれど、後の大学生活にも大きく影響します。私自身、ぎりぎりで志望校に合格しましたが、入学してからついていけなくなって投げ出してしまった時期が、正直にいってあります。ぎりぎりで合格したことがいけないというわけではなくて(ぎりぎりでも最高点でも合格は合格)、後にどのように大学での勉強を進めていくか、卒業してどのような職業につくか、進路を決めるということはそういったことも含めて考えるべきです。そのためにも、受験勉強によって強い精神力を養ってください。今、どれだけ勉強して根性をつけるかで、大人になってから困難な状況に陥った時に、苦境を乗り越えられるかどうかにも関わってきます。今身に付けた根性は後にきっと活かされるはずです。

 突然ですが、最近改めて効果的に感じる英語の勉強法を紹介します。実際に私は自分の授業にも少しずつ取り入れています。声を出して読みながら、考えて問題を解く。(もちろん自分で勉強する時の話で、受験本番ではしないでください。)こうすることにより、頭に英文の内容が入りやすくなるし、リスニングの対策にもなります。本番では心の中で声を出して(?)、頑張ってください!

2006年11月05日

本番に向けて(3)

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*試験会場に行くまで
 当然のことですが、余裕を持って着くように。思いがけず遅刻(交通機関の遅れ、あるいは迷ったり)した場合も結局間に合ったり、試験開始まで教室で勉強して、追い込みをしたり、精神的にも落ち着くし、損はありません。
 しかし、あまりに早くに到着して緊張して調子が出ない・・・という人もいるかもしれません。私はこういった時に開始の30分前には到着しないと落ち着かないのですが、自分にとって一番の環境を作れるよう、いつ出かけるのか考えてみてください。でもギリギリに到着は避けて。
 もし万が一,万が一遅れそうになったら、あわてず、単語帳を見たりイメージトレーニングをしたりして気分を晴らしながら、できる限りの方法で会場に向かってください。遅れそうでも結局間に合った場合、あわてた気持ちのままでは勝負になりません。
 また、結局遅れてしまった場合、交通機関が原因なら遅延証明書をもらうこと。試験監督が取り計らってくれるはずです。自分のせいなら、間に合った時間からでも、開き直ってがんばってください。あきらめてしまうのが一番もったいない。

*科目と科目の間の休み時間について
「簡単だったよね」「あの問題の答えって3だよな」こういう声が聞こえてきます。しかし、『無視』!『無視』!自分の解答に自信のない人ほどこういう話をしてきます。過ぎた科目を議論するより、次の科目に備えるのが一番。こうして見直したところが本番に出たりします。数学が苦手で受ける人は、簡単な問題でいいので、一問ぐらいは手を使って、紙に書いて、解いておくと頭を数に切り替えて、スムーズに試験に入れます。

*お昼の時間について
 食べ過ぎないように。空腹もいけませんが。自分に合った昼食を選ぶこと。私は「先が良く見える」からレンコンと、勝負に「勝つ」気持ちを込めてとんかつ(冷凍食品ですが)を必ずいれた弁当を持参していました。効果(?)は五分五分でしたが。気休めにすぎないかもしれませんが、ほっとするもの、好きなものを選ぶのがよいと思います。

*試験を解いている最中について
1 問題が思うように解けない
2 マークする位置を間違えた
3 会場がうるさい
4 名前を書き忘れた
5 解答する科目を間違えた
 など、いろんな障害が考えられます。1と3についてはとにかく集中して試験に取り組むしかないわけで、無視して集中するようにしよう。2,4,5についてはよく確認するように。4の名前を書き忘れた場合、気がついたならすぐに試験監督に申し出よう。5については、選択科目で、漢文と古文、物理と生物など、科目自体を間違えることもあります。まさか、と思うかもしれませんが、意外にあるもんなんですよ。必ず確認すること。また、センター試験の場合、自己採点の結果が志望校決定の重要な決め手となります。問題用紙に、自分がマークした番号と同じ番号に必ず印をつけて持ち帰ってください。その際、間違えて実際マークしたものと違う番号に印をつけないように。特に二者のうちどちらか迷った場合、最終的にどちらにマークしたかわかるように気をつけよう。

2006年11月03日

本番に向けて(2)

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 皆さんきちんと食事をしていますか?スポーツ選手が試合前に食事内容を変えるように、受験には受験に傾斜した栄養を摂ることです。
◎ブドウ糖――― 米、パン、麺類、甘いもの
 脳は、古いエネルギーを好まず、消化吸収されたばかりの糖類が脳の大好物。だから定期的にエネルギーを補給する必要があります。これには特別な方法は要りません,極ふつうに,規則正しく食事することです。
 なかでもおすすめの糖類はごはん。粒状なので消化吸収が少しずつ進み、長時間ブドウ糖を注入します。このため,脳のベストコンディションが長く続きます。

<朝食が大事>
 午前中から効率よく勉強するためには、朝食が欠かせません。脳は脂肪として保存していた古いエネルギーは好まず、フレッシュな栄養を求めています。朝起きたら,必ず,食事でエネルギーを補給してください。
◎DHA・EPA,β- カロテン(カロチン):イワシ、サケ、マグロ、サンマ、サバ

 脳の中では、情報が神経細胞(ニューロン)から神経細胞に伝えられていきます。DHAはその情報伝達をスムーズにします。情報を伝える物質(神経伝達物質)を『声』とすれば、DHAはこの『声』が大きく聞こえるよう受け手の『耳』の感度を上げる働きがあるのです。
 DHAやEPAは青背の魚に多く含まれます。ただし、体内で酸化されやすいので、それを防ぐためにはホウレン草のおひたしやカボチャの煮付け、トマトのサラダなど、β-カロテンを含む緑黄色野菜を一緒に摂るといいでしょう。また、青背魚の加工品にも含まれているので、缶詰やさつま揚げなどでもOKです。
DHA・EPA:イワシ、サケ、マグロ、サンマ、サバ  β- カロテン(カロチン):ホウレン草、カボチャ、トマト、ニンジン

2006年11月02日

目にとまった新聞記事

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育児経験のない高校生に判れ!という方が無理かもしれません。しかし,少子高齢化の社会で働くのは今の若者。「育児と仕事」はキャリア形成上重要なテーマではないかと思います。

 結婚しない人も増える中、育児休業だけに力を注げば不公平感につながる。それよりいろんなニーズで『休める』仕組みを作り、それが職場にとってもメリットになるという理解を広げることが、これからの日本には重要ではないか」 内閣府の「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」委員などを務める岩男寿美子・慶応大名誉教授が、サントリー文化財団が開催するフォーラム講師に招かれた際の発言だ。
 この日の主題は「少子化と父親の育児休業」。女性の育休取得が7割以上なのに、男性では0.56%に過ぎない(04年度、厚生労働省調べ)。一方、岩男さんが未就学児童を持つ首都圏の男性会社員千人を調べると、育休を「検討したが取らなかった」 「相談したが取れなかった」の合計が12%を超えた。「実際に取った」 (1.3%)もいて、「取る気がない」男性ばかりではないのである。

 そこで岩男さんは、育児を経験した男性がそろって挙げた「効率的に仕事するようになった」や「意思疎通がうまくなった」などの変化をアピールしたいという。個人の能力向上は職場にとってもプラス。そんな理解が定着すれば、育休に「抵抗がない」を超えて「積極的に取る」発想につながると岩男さんは考える。「仕事と家庭生活を、エネルギーや時間を配分して『両立』しようと思うから限界がある。両方を統合し、どちらも今まで以上に充実する新しい生き方を探る時代でしょう」

 「理解」が浸透していない現状で「何も長期間完全に休むことはない」。週に何回か半日休むだけでも育児は経験できる。父親の関与で、心ならずも「育児に専念」する母親が短時間でも解放される効果も大きい。

「そして、未知の経験機会は育児に限らない。休みと仕事の相乗効果を生かした『柔軟な働き方』が実現すれば、日本社会は大きく変わるはず」

 少子化対策から見えてきたそんな「生き方」の再構築が、うつ病や虐待の多発に悩む現代日本の閉塞を打ち破るのかもしれない。

朝日新聞11月2日夕刊「単眼・複眼」から


2006年11月01日

本番に向けて(1)

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野球であれば野球の,水泳であれば水泳に適した筋力と持続力が必要です。大リーガーのイチローや松井,水泳の北島康介選手の名前を挙げるまでもなく,プロ選手は皆独自のトレーニングメニューを持っています。受験も同じ。それぞれの目標に向かって一生懸命に勉強し続けることは勿論ですが,試験という「勝負」時に頭も身体もメンタルなものもすべてベストな状態にしておくのが受験生=受験のプロというもの。前述のように,「これが絶対良い!」という共通項はありませんので,いろいろな事例を通して,自分に適したものを掴んでください。

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 人間の身体というものは、目覚めてから頭がシャキッとするまで,2~3時間かかると言われます。本番の試験はだいたい午前9時か10時に始まるので、朝6時には起床するのが理想的です。同じ量を勉強したにしても、眠い頭とすっきり覚めた頭とでは、ずいぶんと結果に違いが出てしまいます。もしかしたら、本番当日だけ早めに起きようと考えていませんか?でもそれでは駄目。いくら起床時間だけを早めても、それまでの生活リズムというものはなかなか抜けないものなのです。生活時間帯を変える場合には、変えてから2,3週間は慣らしの期間が必要です。その慣れるまでの数週間は、起きても本調子が出ないわけですから、本番が近づいている受験生にとってとてももったいない期間になってしまいます。そこで、一番いい方法は、急に何時間も変えるのではなく、1日10分ぐらいずつずらしていって、最終的に目標の時刻に無理なく起きることができるようにするというやり方です。ちょうど今ぐらいの時期から始めるといいのではないでしょうか。それでも朝がどうしても苦手という人は、どんなにだるくても眠くても『起き上がる』ことが大事です。起き上がったら、声を出すとか、目の覚めるようなことをする。少しずつ習慣化する努力をしましょう。また、本番直前期には覚えなくてはならないことがかなりありますが、睡眠不足は記憶の最大の障害となります。最近の脳科学でも、睡眠時間が5時間を切ると、急激に記憶力が低下することがわかっているそうです。だから、記憶力と体調を維持するためにも、睡眠時間は大切に考えましょう。