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2009年01月31日

第1回中学ガイダンスの開催

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        新入生ガイダンス               学用品の予約
  1月31日(土)、中学校の合格者を対象としたガイダンスを行ないました。午後から生徒と保護者の皆さんが来校され、1時半から約1時間にわたり、主として入学までの過ごし方や準備することについて説明させていただきました。
  正直なところ、これまでの受験勉強から開放されてホッとしている人が多いと思いますが、これから中学に入学するまでの2カ月は中学生活を力強くスタートするための準備の期間です。
  中学生になると小学生の時とは異なり〝自主自立〟という姿勢を強めていかなければなりません。言い換えると何でも親に頼るということではなく〝自分のことは自分でやる〟ということが必要になってきます。しかし、間違ってはいけないのは自分の思ったとおりに好き勝手にやるということではありません。そのためには規則正しい生活習慣を身につけると共にルールやマナーをしっかり守るということが大切です。また、保護者の皆さんには家庭と学校の連携による〝共育〟と全員が学ぶという〝共学〟をお願いしました。
  生徒達はこれから6年にわたりこの雲雀丘学園で過ごすことになりますが、将来豊かな人生を送るためには、何と言っても中学・高校時代に人間としての基礎をつくることが不可欠です。
今、雲雀丘学園は創立60周年に向かって「関西を代表する素晴らしい学園」を目指し、大きく羽ばたこうとしています。学園に集う全員でこの大きな夢を実現していきたいものです。

2009年01月30日

目標を持つ

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  過去、歴史に名を残す偉業を成し遂げた人の伝記を読むと例外なく高い目標とこの目標達成のためのゆるぎない志を持っていたことが解ります。
  また、私もこれまで色々な人にお会いしてきましたが、社会で活躍できるか否かは〝目標の有無〟であると確信しています。言い換えるとそれなりの成功を収めておられる人の共通点は“目標を持っている”ということです。
  ミシシッピー大学の卒業生が40年後にどうなっていたかを調整した有名なデータがあります。
これによると
     社会的に大成功している人は 3%
     かなりの成功をしている人は 10%
     普通の生活をしている人は  60%
     何らかの援助が必要な人は  27%  です。

  この結果を見ると、成功を収めていた人は13%であり、普通の生活や援助が必要な人は87%ということになります。更に、社会的に大成功しているトップの3%は実に具体的な目標を持っており、常にこの目標を意識するために目に付くところに張り出していたそうです。裏返すと何となく生活していて成功した人はいないということです。このように考えるとできるだけ早い時期に将来どういうことをやりたいという目標を持つということが大切なのではないでしょうか。
  今、多くの中学生や高校生は大学に進学することが目標であり、将来社会で何をやりたいかということまで考えている人は多くないかも知れません。しかし、大学進学は手段であって最終目標ではありません。将来の目標と大学進学の目標をしっかりと持ち、これを絶対に達成するという強い思いで日々研鑽を積んで欲しいものです。

2009年01月29日

朝の外国語挨拶

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  本校では先生が交替で早朝の挨拶と登校指導を行なっていますが、生徒会役員も自主的に参加してくれています。現在の生徒会長と副会長がそれぞれ海外での生活を経験していることもあって、毎週木曜日は世界各国の言語を使った挨拶を行なっています。今週はどの国になるのかと興味深く見守っていますが、今日はポルトガル語の〝ボン ディア〟でした。これまで登場したのはフランス語(ボン ジュール)、スペイン語(ブエノス ディアス)、ノルウェー・デンマーク(グ モロン)、フィンランド(ヒューヴェー フォメンタ)、中国語(ザオ シャンハオ)、韓国語(アンニョン ハセヨ)等です。これからもどのような国の言葉が登場するのか楽しみです。
  私自身の経験を振り返っても、外国の人とお会いした時に相手から日本語で挨拶される、またこちらから相手の国の言葉で話しかけると急速に親近感が沸いてくるように感じます。このように挨拶はコミュニケーションをはかるための大きな役割を果たすのです。〝社会では挨拶に始まり、挨拶に終わる〟と言われるくらい挨拶が重要視されています。挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、挨拶をしないということは自らコミュニケーションの扉を閉ざすことになります。今、人間関係で悩む人が増えてきていますが、このほとんどが挨拶を苦手としているようです。
  〝元気で爽やかな挨拶が充実した一日をつくる〟のは間違いありません。日々新たな気持ちで前向きに生き抜くことによって豊かな人生を創造していきたいものです。

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2009年01月28日

商品づくりのポイント

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  1月28日(水)、中学の全校朝礼で商品開発の具体例として『温水洗浄便座』の話をしました。
 現在、温水洗浄便座を使っておられる家庭は年々増えてきており、1980年の発売以来、累計販売台数が2千万台を超える商品になってきていますが、これまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。当初(1960年)はアメリカから病院向け、医療用や福祉施設用に輸入されていました。その後東洋陶器(現TOTO)が商品化しましたが、販売価格が高い上に湯温が安定しなかったこともあって、なかなか売れませんでした。このため商品に改良を加えた後、新聞や雑誌、TV等を通じて宣伝しようとしましたが、品位が下がるということで受け入れてもらえませんでした。しかし、熱意を持って何とか関係者を説き伏せ、ついに「おしりだって洗って欲しい」というキャッチフレーズでTVコマーシャルを流したのです。それも夕食の時間を狙って行なったのです。これを見た視聴者からは当然のことながら「楽しい夕食の団欒の時間におしりのCMを流すとは何事だ」というクレームが殺到しました。これに対してTOTOは「人間にとって排泄という行為は食事と同様尊いものであり、誇りを持ってこの商品をお奨めします。」と答えました。
  その後、紆余曲折を経て乾燥、暖房、消臭、抗菌、省エネ、着座センサー等の機能が次々と付加され、今では家庭の必需品になっています。
  商品がお客様に受け入れられるためには、「安心」「安全」「快適」という視点を持ち、何よりもお客様の不満を解消するということが不可欠なのです。このように商品づくりの基本は相手の立場に立つことであり、普段からこういう姿勢を持つことが大切です。一度身近にある色々な商品をじっくりと観察してください。

2009年01月27日

高校入試の志願受付始まる

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  先週で中学入試は終了しましたが、お蔭様で「発展」「一貫選抜」の両コース共、当初計画どおりの入学者に来ていただけることになりました。やっと一山が越えホッとしたのも束の間、今度は私立高校の入試が間もなくスタートすることになります。本校では2月10日(火)にA日程入試、1週間後の2月17日(火)にB日程入試を実施する予定です。そのため本日より入学志願者の受付を開始しましたところ、早速444名の多数の方にご来校いただき心より感謝しております。
  本校では、生徒一人ひとりに対するきめ細かい進路指導をはかるため平成19年度より高校に「選抜特進」「特進Ⅱ」「特進Ⅰ」という3つのコースを導入し、コース別に入学者の募集を実施してきています。それから2年が経過し、新コース導入後に入学してきた生徒は今春高校3年生に進級することになります。
  これまで学校説明会や個別の相談を通じてくり返しお話ししているように、現在本校ではさまざまな視点から学校改革を進めていますが、詳細につきましては、順次この校長通信で紹介していきたいと思っておりますので、受験される方は是非ご覧ください。
  
  なおA日程の願書受付は2月2日(月)、B日程は2月16日(月)までとなっていますので、お含みおきください。

2009年01月26日

ポジティブ・シンキングの薦め

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  私達の思想は得てしてネガティブな場合が多いのですが、昨今の世相を反映して、この傾向はますます強まってきているように思います。そのため何かに挑もうとしても失敗することを恐れて、ついしり込みしてしまうケースが多いようです。
  先日、手帳を整理していると以前に読んだノーマン・ビンセント・ピール博士の『積極的考え方の力』(1964年:相沢勉氏訳 ダイヤモンド社)の中にある「幸せな人生を送るためには自分自身を信じなさい。つまり〝自分はできる、だからそれに挑むのだ〟というポジティブ・シンキングによって人生が変わる。」という言葉を見つけました。ピール博士はアメリカの有名な牧師であり、1952年に『The Power of Positive Thinking』を出版されましたが、これを和訳したのが、前述の「積極的考え方の力」です。
  人生を送るに当たって挑戦しなければ失敗することはないかもしれませんが、成功することは絶対にありません。更に挑戦しないのは自らの潜在能力を殺してしまうことになるということに気がつかなくてはなりません。やろうか、やるまいかどうかを迷った時は〝やる〟、行こうか、行くまいかどうかを迷った時には〝行く〟といった積極的な行動をとっていくことが充実した人生を送るためには 非常に大切であると思っています。

2009年01月25日

なるようになる

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  毎年1月最後の日曜日には酬恩庵一休寺で『一休善哉(ぜんざい)の日』の行事が開催されます。今日は日頃の運動不足の解消も兼ねて徒歩で50分かけて参加しました。この寺はかつて妙勝寺と呼ばれ荒廃していましたが、〝とんち〟で名高い一休さんが再興されたため、一般的には一休寺と呼ばれており、現在は臨済宗大徳寺派の禅寺になっています。
  一休禅師は大徳寺の住職からお餅の入った小豆汁をご馳走になり善哉此汁(よきかな この汁)と言われたことから善哉と呼ばれるようになったようです。
最初にいただいた絵馬に今年一年の誓いを書き、一休禅師像の前で般若心経を唱え、続いて座禅を組みました。この後、住職から一休さんのエピソードを含めたお話をいただきました。
  〝一休さんは88歳で亡くなりましたが、自分の死後揉め事が起こることを予想して、「ゆきづまった時やどうしようもなくなった時には、この遺書を読みなさい」と言って、遺書を本堂内に埋めたそうです。その予想が的中し、弟子達がこの遺書を開いて見ると「心配するな なるようになる」と書かれていたとのことです。現在は厳しい状況ですが、単に誓いを掲げお願いするだけではなく、精進することが大切です。是非皆さんも日々研鑽を続けてください。〟
  最後に世界の平和を祈った絵馬を奉納し、温かい善哉をいただきすっきりとした気持ちで帰途に着きました。どのような逆境であっても前向きに努力することによって、道を切り開いていくことが大切であると感じています。
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2009年01月24日

気持ちを切り替える

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  1月24日(土)、選考会議を経て中学後期入試の結果を速達で郵送させていただきました。これで昨年度に引き続き、多数の方に受験していただいた中学入試もすべて終了することになりました。受験生の中には本校を何回も受験いただいたのにもかかわらず、残念な結果をお送りしなければならないケースも出てしまうことになり誠に心苦しく思っています。
 今回本校も含め私立中学を受験された生徒の中には必ずしも自分が希望する学校やコースに合格しなかった人も多いのではないかと思います。本校においてもできることなら志願者全員に入学していただきたいのですが、1学年4クラス体制を基本としているため希望に添えない方も出ることになりました。
  入試の性格上必ず合格者と不合格者が出ることになるため、必ずしも全員が希望通りの進路を実現できることにはなりませんが、今回の結果で落胆することはありません。皆さんはこれまで長い間中学受験を目的に学習してきたと思いますが、中学に入学することが最終の目的ではありません。言い換えると希望通りの中学に入ればこれからの人生の成功が約束されているわけではないのです。これからどのような中学・高校生活を送るかによって人生は大きく変わってきます。皆さんはまだ11歳や12歳であり、人生の約15パーセントを過ぎただけなのです。皆さんの中には将来大輪の花を咲かせる可能性のある蕾が一杯詰まっています。是非、気持ちを切り替えて日々自己研鑽をはかることによって充実した人生を切り拓いていって欲しいと思っています。

  なお、合格された皆さんについては時間的な余裕がなくて申し訳ありませんが、来週の月曜日が入学手続きの締め切りになっていますのでお含みおきください。

2009年01月23日

中学後期入試を終えて

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  1月23日(金)、昨夜から降り続いていた雨もすっかり上がり、中学の後期日程入試を実施しました。多少の欠席者もありましたが、受験生達は受付で受験会場を確認しそれぞれの教室に向かいました。極度の緊張に陥っているのではないかと心配していましたが、ほとんどの生徒は既に何回か受験を経験していることもあって、思った以上に落ち着いているような印象を受けました。今回も前期入試と同様、8時半からの諸注意の後、9時から筆記試験、続いて面接を行ないました。後期入試は前期と異なり受験科目は国語と算数の2教科となっていることもあり、正午過ぎにはすべての入試が終了しました。
  今年の中学入試は昨年に引き続いて「前期A日程」「前期B日程」「後期日程」と3回に分けて実施しましたが、コース制導入後二年目ということもあり、志願状況が大きく変わることになりました。そのため受験生の皆さんにはご心配をおかけすることも多々あったのではないかと思っています。
  いずれにしても、3回の入試全体で志願者は昨年に続いて500名をはるかに超える数字ということになりました。保護者の皆さんの本校に対する期待の大きさと教育にかける熱い思いがひしひしと伝わり、身の引き締まる思いです。これからも教職員一同、皆さんのご期待に応えられるよう、全力で教育内容の充実をはかっていきたいと決意しています。
  今回の入試結果は選考会議を経て、1月25日(日)にはお手元にお届けさせていただきます。また、このホームページ上にも10時から22時に掲載する予定ですので、ご確認ください。
本日ですべての受験が終了される方、また明日以降も引き続いて他校を受験される方もおられると思いますが、ゆっくりと休養していただきますようお願いします。
  なお、入学の手続きは1月26日(月)までとなっておりますので、お含みおきください。

2009年01月22日

中学後期入試を明日に控えて

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  1月22日(木)、明日実施される中学後期入試の願書を締め切りました。最終の志願者数はこのホームページに掲載していますが、99名です。これで本校における志願者数は前期A・B日程と合わせて延544名となりました。多くの方に受験いただき心より感謝しています。
  さて、既に各校の受験が終了し合格の通知が届けられていますので、明日の受験者数は少なくなるかも知れませんが、本校にとってはこれが中学入試の最終ということになります。この17日からスタートした私立中学の入試もほぼ今月末で入試が終了するため、最後の挑戦となる人も多いのではないかと思います。今回も快適な条件下で受験いただけるように、万全の準備を行ないました。
何度も受験をすると、ともすると精神的にも追い込まれた状態になりがちですが、これまで取り組んできた努力を無にしないためにも、強い気持ちで受験に臨んで欲しいものです。
  私は受験というのは人生における大きな節づくりであると思っています。これからの長い人生においては、さまざまな試練が待ち構えていますが、これから逃げるのではなく立ち向かっていくことが何よりも大切です。人間はこの試練に立ち向かうことによって間違いなく成長します。そして、大きな節が形づくられることになるのです。成功の秘訣は最後まで絶対に諦めないことです。
  今日は十分に休養をとってベストのコンディションで受験に臨んで欲しいと願っています。
頑張れ!! 受検生諸君。

2009年01月21日

コンビニが百貨店を抜く

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  1月21日(水)、高校生対象の全校朝礼を行ないました。最近は日本の経済の低迷が顕著になってきているため、明るい話題が少なくなっています。日本の若者はこれまで経済が比較的安定している時でも、他の国の若者に比べて将来に対する夢や希望を持つ割合が低いという結果が出ていますが、このままでは更に悲観的に考えるようになるのではないかと危惧されます。従って、考え方や行動を変えることによって、新たな道が開かれるということを伝えていくことが大切であると思っています。朝日新聞の一面トップには『コンビニ 百貨店を抜く』という記事が掲載されており、これをテーマに話をしましたので若干補足も加えてその概要を紹介します。
  〝最近、消費が低迷し、百貨店やスーパーの売上げが減少する中でコンビニが業績を伸ばし、ついに百貨店の売り上げを抜きました。業界トップのセブンイレブンによるコンビニが初登場したのはオイルショックが起きた1974年で、まだ35年しか経っていないことになりますが、当初は否定的な意見が大半でした。
  コンビニのコンセプトは「いつでも(時間)」「すぐに(立地)」「何でも(品揃え)」という3つの便利さの追求です。これを可能にしたのはPOS(販売時点の情報管理)システムです。つまり、レジで10個のボタン(男女・年齢別)を操作することによって何時・どの商品が・どのようなお客に・どれだけ売れたかが把握できるようになっているのです。また、品切れや売れ残りが極力少なくなるように 各店舗には休日の天候・行事予定・商品情報がタイムリーに届けられるようになっています。更にセブン銀行のATMが設置されており現金が引き出せるほか、電気料金、電話料金、生命保険料、NHK受信料等の振り込み、宅急便の取り扱いもできます。また、温かいおでんやクリスマスケーキ、まるかじり寿司、御節料理の販売等も手がけるようになってきました。この結果、当初は見向きもされなかった50歳以上の客層も20%を超えたようです。不況は新たな取り組みのチャンスです。皆さんも是非、視点を変える、差別化をはかることによって新たな道を切り開いていってください。〟

  現在、コンビニの店舗数は全世界で3万店舗を超え、今後ますます増加することが予想されます。一方で夜間電力の使用や食品の廃棄等の課題も指摘されてきています。これから当然経営戦略の見直しも必要になってくるでしょうが、何事も常に時代の流れをしっかりと受け止め新たな取り組みを行なうことの大切さを感じています。

2009年01月20日

中学前期入試を終えて

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  17日、18日の両日にわたって実施した中学の前期A日程・B日程入試には多くの方に受験していただきました。その後、厳正に入学者選考会議を経て合格者を確定し、昨日の夜結果を速達で郵送させていただきました。もう既にお手元に届いているかも知れませんが、本校に入学を希望されている方全員に合格通知をお送りすることができず心苦しく思っています。本校ではよりきめ細かな教育活動を目指しており、1学年が4クラスとなっているため、このような結果となりましたが、何卒ご了承ください。
  子ども達にとって中学受験は人生における最初の大きな試練かも知れません。
しかし、これから成長するにつれて受験だけではなくさまざまな試練が待ち受けています。そして、自分の思い通りになることもあれば、思いが叶わない場合も出てきます。むしろ、自分の思い通りにならないことの方が多いのではないでしょうか。いずれの場合においても大切なことは心の持ちようです。思い通りにならなかった時には、これまでの取り組みを反省して気持ちを切り替えて新たな行動を起こす。そして、諦めずに努力を継続していくことです。反対に思い通りになった時にはどうしても気が緩みがちになるため、何時までもこの状態を続けていると成長は止まってしまいます。従って更に高い目標を設定してチャレンジしていくことが必要なのです。
  是非、保護者の皆様におかれましては、子どもさん達を暖かく見守り指導してあげて欲しいと思っています。
  また、このホームページにも合格者の受験番号を掲載していますのでご確認ください。

2009年01月19日

高校における学習の総決算

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  本校においては、大学センター試験を〝高校における学習の総決算〟と位置づけ「センター全員受験」を合言葉に取り組んできています。今回も既にAO入試や推薦入試を受けて進学が決定している生徒達も例外者を除きほとんど全員が受験しました。最近はともすると大学への進学に目を奪われるあまり、受験に関係のない科目については極端に手を抜くという傾向が目に付きますが、大学進学は手段であって最終目的ではありません。
  将来、生徒達がどのような仕事に就くかは分かりませんが、これからは業際(業種間)の壁がどんどんなくなりますし、グローバル化の進展も加速されるのは間違いありません。言い換えると異業種の人達や言葉、生活習慣、宗教、物の考え方の異なる人達と一緒に仕事をするということが増えてきます。このような社会で求められるのは〝相手を受け入れつつ良い意味での自己主張を行なう〟という姿勢に加え、幅広い知識や教養です。学校と違って社会には当然のことながら教科や科目の領域はありませんし、正答が1つしかないということもありません。自ら課題を見つけ出し、この解決のためにさまざまな知識を結集して知恵を搾り出していくことが大切です。深い穴を掘るためには、一方で幅を広げるという努力が必要なのです。間もなく高校3年生は卒業の日を迎え、上級学校に進学することになりますが、自分自身で枠を決めずに幅広い勉強を続けていって欲しいと思っています。

2009年01月18日

中学前期「A日程・B日程」入試を終えて

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  1月18日(日)、昨日に続いて中学の「前期B日程」入試を実施しました。前期入試を2回実施するのは昨年に続いて2回目ですが、B日程の志願者数は昨日のA日程(152名)のほぼ倍にあたる293名となりました。また、新聞やこのホームページに掲載されているとおり、本日の受験者は「一貫選抜」241名に対して、「発展」52名となっています。
  既に関西においては中学入試が始まっているため、本日受験したほとんどの子どもが昨日どこかの私学を受験しております。また、何人かは本校のA日程を受験しています。また、今後更に色々な学校を受験する予定の生徒も多数含まれており、中には本校の受験を終えた後、午後から他校の受験に赴く生徒もいたようです。
  本日も昨日と同様、8時半からの諸注意の後9時から各50分の国語、算数、理科の3教科の筆記試験を実施しました。その後昼食を挟んで個別の面接を行ない、2日間にわたる前期日程の入試が終了しました。
  現下の厳しい経済環境にもかかわらず、多くの方に受験いただくことになりましたが、今回の入試を通じて、子どもの教育にかける保護者の皆さんの熱い思いがひしひしと伝わってきました。日本がこれから国際社会で認められていくためには,『世界に通用する人財(材)』の育成が何よりも大切です。我々教育に携わる者はゆるぎない志を持って自己研鑽につとめると共に生徒が将来社会で活躍できる力を育んでいかなければならないと痛感しています。
  なお、今回の前期A日程・B日程を合わせた結果については厳正な選考を行ない、20日(火)に速達郵送、また10時からはホームページ上にも発表させていただく予定です。 
  これで、前期日程の入試は終了しましたが、1月23日(金)に、後期の入試を行ないますのでお含みおきください。

2009年01月17日

大学センター入試・私立中学校入試始まる

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  1月17日(土)、昨日までの寒さも和らぎ好天の下、大学のセンター入試、私立中学の前期入試が始まりました。本校では昨年度より中学入試については前期2回、後期1回の計3回の受験機会を設けており、本日は最初の「前期A日程」の入学試験を実施しました。多くの受験生は校門付近で塾の先生方の激励を受けながら、試験開始の1時間以上前から保護者と共に続々と来校、受付を済ませてそれぞれの試験場に入室。そして8時30分から諸注意と最終の点呼を受けた後、9時から国語・算数・理科の順に各50分間の試験問題に取り組みました。あらかじめ体調不良の生徒に対する別室での受験体制も考えていましたが、生徒からの申し出もなく全員が指定された試験場での受験となりました。その後昼食を挟んで午後から面接を行ない、大きな混乱もなく無事終了しました。 まだ年齢が11歳・12歳の受験生にとって本格的な入試は初めての経験であり、精神的にも大変な一日であったと思います。
  これから月末にかけて近畿地区の私立中学においては順次入試が実施されることになっているため、明日以降も受験の予定が入っている人も多いようです。どうか、今日はゆっくりと休養を取り、明日以降に備えてください。
  本校では、明日も引き続き「前期B日程」の試験を行ない、厳正な選考会議を開催した後、1月20日(火)には速達で結果を郵送させていただく予定です。
  また、大学センター試験の受験者の詳しい情報は入っていませんが、明日も悔いのないよう全力を尽くして欲しいと思っています。

2009年01月16日

入試を明日に控えた受験生の皆さんへ

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  大学のセンター入試、私立中学の入試の本番もいよいよ明日に迫りました。
本校においても、中学の前期入試に向けて職員会議で当日の進行や分担を確認すると共に快適な環境で受験していただくために校内を念入りに清掃し、試験場の蛍光灯や時計、エアコンの点検を行ない準備はすべて完了しました。
  よくスポーツ選手の試合前のインタビューでは「楽しんできます」という言葉が返ってきますが、正直なところ〝入試を楽しんでくる〟と言い切れる人は少ないのではないかと思います。試験が近づくにつれて、どうしても不安な気持に陥りがちになるのは誰でも同じです。
  これまで受験にあたっての心構えについては色々な方からお聞きになっていると思いますが、本番にあたって私なりのアドバイスをしたいと思います。まず、大切なことは平常心で臨み、余分なことを考えず集中力を高めることです。これまで努力してきたにもかかわらず、不満足な結果に陥るのはここ一番での集中力不足と体調不良、パニックに陥ることが最大の要因です。「必ずうまくいく」というイメージを持つと自然にプラスを引きつけるパワーが生じますし、心が整えば必ず自分の持っている力を出し切ることができます。
  また、万全な体調で受験いただくために胃に負担のかからない食事を摂り、ゆっくりとお風呂に入って身体を温め、十分な睡眠をとるようにしてください。特に睡眠不足になると疲労やイライラがつのり、集中力が奪われてしまうということは科学的にも証明されています。
  明日の天気予報を見る限り、寒さも和らぎ良い天気になるようですが、しっかりと朝食を摂り余裕をもって家を出るようにしてください。(念のため、明日は土曜ダイヤです)
  受験生の皆さん! この通信を読んでいる余裕はないかも知れませんが、どうか培ってきた自分の力を最大限に発揮して欲しいと思っています。

2009年01月15日

中学受験の皆さんへ~コース制の意味

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  今週の13日で中学の前期入試の志願者の受付を締め切らせていただきました。受験者数はA日程・B日程合わせてほぼ昨年どおりとなりました。厳しい経済環境にもかかわらず多数の方々に受験していただくことになり、心より感謝しております。
  このホームページにも速報を掲載していますが、昨年度との大きな違いは発展コースの受験者104名に比べ、一貫選抜コースの受験者が341名と大幅に増加していることです。本校は現在、学校改革を進めていますが、今一度、この取り組みについてご紹介しておきたいと思います。
  本年度からスタートした中学改革はこれまで積み上げてきた〝中学・高校改革の集大成〟ということであり、昨年度からスタートした高校改革とセットになっているということです。
 中学改革の骨子は『一貫選抜コース』と『発展コース』の2つのコース別に生徒募集を行ない、それぞれ別のカリキュラムに沿って授業を行なうというものです。
  2つのコースのうち『一貫選抜コース』は主として早くから将来の進学目標を持って努力している生徒を対象にしています。中学2年生で中学校の課程を修了、中学3年~高校2年までの3年間で高校の課程を修了し、高校3年ではセンター入試対策や国立大学の2次試験対策などの目標実現に向けた学習を行ないます。目標とする進路は、東大、京大、阪大などの超難関国立大学と慶應・早稲田・上智などの超難関私立大学であり、「2クラスの募集」を行ない、6年一貫のカリキュラムを準備しています。
 一方、『発展コース』は進学目標のスタート時期は早くなかったが、中学の3年間で〝学ぶ〟意味や明確な将来目標を持たせる取り組みを行ないながら基礎・基本と共に十分な応用力をつけて、中学課程を修了するという生徒を対象とし、「2クラスの募集」を行ないます。要は中学段階で基礎・基本をしっかりと身につけておこうという考え方です。
  その後、高校進学段階で『選抜特進コース(一貫選抜と同じ進路目標)』『特進コース』に分かれ、高校から入学してくる生徒と合わせ4クラス体制で切磋琢磨していくことになります。その分、高校でのカリキュラムは多少ハードになりますが、目標とする進路は超難関国立大学・難関国公立大学・超難関・難関私立大学です。
  このように、いずれのコースに入学されても、〝生徒の能力・適性に応じた育成をはかることによって最終の進路実現をはかる〟ことを目指しているのです。

2009年01月14日

災害に備える

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  1月14日(水)、新たに中央棟に移設した放送設備を使って、マイク放送による全校朝礼を行ない次のような話をしました。
〝今年になって既に半月が経過しました。年の初めにあたって、皆さんは自分なりの目標を持ってスタートされたと思いますが、もう1年の24分の1が終了したことになります。常に自分の立てた目標を確認しながら行動して欲しいと思っています。
  さて、雲雀丘学園中学・高校においては例年この時期に避難訓練を行なっていますが、生憎今年は仮校舎が建設されグランドが使えなくなったため避難訓練は中止することとし、災害についての心構えや災害時の行動についてお話します。大切な内容なのでしっかりと聞いてください。
  何故この時期に避難訓練をしているかと言うと、今から14年前の1月17日に阪神大震災が起こり、実に6434名の尊い命が失われたのです。本校においても多くの生徒や家族が被災し、1名の生徒が犠牲になりました。前日まで元気に学校生活を送っていた生徒がある日突然亡くなってしまったのです。皆さんは、まだ小さかったため当時のことはほとんど記憶に残っていなかったり、生まれていない人もいるので、阪神大震災と言ってもピンとこないかも知れません。そのため本校では人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事を風化させることのないよう毎年1月17日の前後に避難訓練を行なっているのです。
  〝災害は忘れた頃にやってくる〟という言葉がありますが、地震、火災、ガス爆発、テロ等災害は予期せぬ形で突然襲ってきます。特に不安定なプレート上にある日本は何時大地震やそれに伴う津波や火災に遭遇するかも知れません。
  そのために、今日は皆さんに3つのことをお願いします。1つ目は〝備えあれば憂いなし〟と言われるように自宅や学校以外の普段生活していない場所では常に非常口や避難通路を確認しておくこと。また、皆さんの家では家具が動かないように固定したり、消火器を準備しておくこと。2つ目は不幸にして災害にあった時には二次災害を起こさないように留意すること。以前にも話しましたが、『おかし』と『もち』を思い出すこと、つまり「押さない」「駆けない」「しゃべらない」「戻らない」「近づかない」の5つを守ること。3つ目は各クラスの前の黒板に、学校で災害が発生した際、安全に避難するための避難経路と避難場所を掲示してあるので、全員で確認しておくこと。明日からと言わず是非今日から始めて下さい。
それでは今日も一日、明るく元気で生き生きと学校生活を送りましょう。〟

2009年01月13日

本格的な入試シーズンを迎えて

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  新しい年を迎え、大学、高校、中学への入学を目指す受験生にとってはいよいよ入試の本番まで秒読みの段階に入ってきました。本校においても高校3年の学年団と進路指導部の先生は大学進学に向けて、一方入試広報部の先生は本校の中学受験と高校受験に向けて、それぞれ最終のつめを行なっています。
  大学センター入試に関しては、先日入試センターより最終の発表がありましたが、これによると志願者数は543,979人で、対前年比594人増ということになっています。内訳を見ると、約8割が卒業予定者(現役)となっており昨年度より若干増加、男女別の比率は57.7:42.3となっています。
  なお、本校においては既にAO入試や公募推薦、指定校推薦で大学への合格が内定した者についても高校で学習してきた自分の学力レベルの総点検をするという趣旨でセンター試験を受験することになっています。また、この学年の素晴らしいところは大学進学が内定した生徒達が中心となって合格祈願の垂れ幕を作成してくれているということです。これから受験の本番を迎える生徒達にとっては実に心強い激励ではないかと思います。センター試験が終わると、それぞれの国公立大学や私立大学の入試が控えており、受験生にとっては全く気の抜けない日々が続くことになります。
  一方、私立の中学入試や高校入試の日も近づいてきました。本校においても中学のA日程入試は大学のセンター入試と同じ1月17日、B日程入試は翌日の18日、更に中学後期日程入試は23日に実施の予定です。続いて2月10日には高校のA日程、17日にはB日程の入試が控えています。このように、これからの1~2か月は日本全体が受験シーズンを迎えることになります。
  受験というのは、一人ひとりの人生にとっても大きな節づくりになるのは間違いありません。この試練を乗り越えて逞しく成長してくれることを心より願っています。

2009年01月12日

新成人の意識

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  本日、12日は成人の日ですが、総務省の発表によると新成人となるのは全国では133万人となり、人口推計を始めた昭和43年(1968年)以降最低を記録した昨年を更に2万人減少することになりました。
  成人の日は1948年に施行された「祝日法」により、古来より小正月として元服の儀式が行われていた1月15日になっていましたが、2000年の「ハッピーマンデー法」により1月の第2月曜日に変更になりました。第3月曜日でないのは阪神・淡路大震災の被災者に配慮し1月17日を避けるという意味もあるようです。
  この日は〝おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝い励ます〟と定められていますが、祝日にしたのは〝戦後の物資や食糧難の時代に、将来日本を発展させていくためには「人材」が必要であり、国民自身が成長していくことが大切である。〟ということなのです。
  しかし、マクロミルが調査した今年の新成人の意識を見ると、「将来の夢がある」は63.8%、「自分の将来は明るい」は64.1%、「日本の将来は明るい」は18.2%、そして最も重要視しているのは何ですかという質問に対してはトップが「将来の仕事・就職」次いで「お金」、「スキルアップ」・・・・最後が「結婚(家庭生活)」ということになっています。これは最近の世相を反映しているのかもしれませんが、今全世界が直面している大不況は多くの人がお金を得ることが人生の最大の目標と考え行動したことが原因であると思います。自分だけが良ければ他の人はどうなってもかまわないというような自己中心的な考え方では決して世の中は良くなりません。
  成人になると、選挙権、財産処分、飲酒、喫煙といった権利が発生しますが、これを機に「社会に役立つ」という利他の気持ちを育てていって欲しいものです。

2009年01月11日

整理整頓と段取りの大切さ

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  例年、年末年始の休暇に入ると、最初の1~2日は日常の疲れを取るために何もせずにのんびりと過ごし、その後思いつくまま本の整理をする、部屋の片づけをする、年賀状を書く、買い物に行く、等を行なっていた結果、あっという間に大晦日を迎え、多くのことを中途半端にしたまま年を越していました。そして、年明けには年賀状の返事を書くのにほとんどの時間を費やし、気がつくと休暇が終了しているというパターンでした。これでは折角の休暇でありながらリフレッシュすることがなかなかできず、新年の仕事がスタートすることになってしまいます。
  今回はこのパターンからの脱却をはかるということで、昨年末には思い切って不要な資料や書物を整理すると共にやるべきことをすべて書き上げ休暇中のスケジュールを明確にしました。また、年賀状を作成する際に使用する住所録も事前に整理しパソコンに登録するという作業をしておいたため、年賀状の作成時間が例年に比し大幅に短縮できることになりました。この結果、年末・年始には随分と余裕が生まれたように思います。
  大きな反省は、必要な記事の切抜きをするために捨てずに取っておいた膨大な量の新聞の整理は十分できなかったことです。また、読み終えた本を読み直してみると、参考となる内容もほとんど頭の中には残っていないということも解りました。従ってこれらの新聞や本の中の必要な内容は都度書き留めておくことが必要であると痛感しました。
  私はこれまで仕事をてきぱきとこなす多くの人を見てきましたが、この人達の共通点は常に整理整頓を心がけると共にしっかりとした段取りをしておられるということです。机の上と手帳を見ればその人の仕事ぶりが分かると言われますが、私自身も反省すべき点が多いように思います。。
  今日はいただいた年賀状を整理し、住所録への追加や削除等の変更を行ないましたが、今年はまず身のまわりの環境を整えるということをテーマに整理整頓と段取りを心がけていきたいと思っています。

2009年01月10日

伝統の寒稽古

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  本校においては教育方針として人間教育の充実を掲げています。その一環として男子の体育の授業の中に武道を取り入れ、剣道と柔道のどちらか一方を選択させており、昨日(1月9日)より高校3年を除く全生徒と剣道部、柔道部の部員を対象に寒稽古を開始しました。この行事は途中震災での中止を除き毎年実施している伝統の行事で、本年で実に30回目となります。
  本日は2日目ということで高校2年の生徒が朝7時に集合し、学年担任が見守る中約1時間にわたって白い息を吐きながら剣道と柔道に分かれて懸命に寒稽古を行ないました。1つの学年の男子生徒全員が稽古をする姿はまさに壮観そのものです。終了後、来年度の卒業アルバム用の写真撮影を行ないましたが、生徒達が引き締まった清々しい表情をしていたのが印象的でした。
  一年で最も寒さの厳しいこの時期には日本各地でこの寒稽古が行なわれていますが、本校における寒稽古も逞しい肉体と旺盛な気力や忍耐力、決断力、集中力を養い精神面を鍛えるといったことを狙いとしています。日本には剣道、柔道、弓道、合気道、といった武道や書道、華道、茶道等「道」のつくものがたくさんありますが、これらの中に共通しているのは、相手を尊重する、感謝する、自分の心を整え正す、『礼に始まり礼に終わる』という言葉に代表されるように礼儀を重んじるということです。この行事は休み明けの火曜日に中学1年と2年、最終の水曜日に中学3年を対象に実施することになっています。この行事を通じて生徒達がお正月気分を吹き飛ばし、気持を引き締めて学習や部活動に励んで欲しいと思っています。
  なお「寒」というのは年によって違いますが、今年は二十四節気の「小寒」(1月5日)から「立春」(2月4日)の前日である「節分」までを指し、「大寒」はこの中間の1月20日となっています。

2009年01月09日

授業始め式 高校生対象

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  中学に続いて高校の授業始め式を行ないました。高校3年生は目前にセンター入試を控え、2年生や1年生も将来の進路について真剣に考え始めている時期にあたります。当然のことながら、現在直面している企業における従業員の削減や就職内定の取り消し等の雇用問題については大きな関心を寄せているでしょうし、日本経済の先行きに対する不安も感じているはずです。従って、将来に対する夢や希望を持たせるような話題を取り上げて次のような話をしました。
  〝厳しい経済環境になり、大変な時代になってきたと感じている人も多いと思います。また、大学に進学し勉強しても働き口があるのかと心配している人もいるかも知れません。でもこの不況が永遠に続くわけではなく、皆さんが大学を卒業する時にはきっと回復しているはずです。
  今回の世界同時不況は2兆円の利益を上げていたトヨタが赤字決算を余儀なくされるという想定外の急激な変化ですが、同社に勤務している知人と話しをしていると「石油はいずれなくなるということは誰もが解っていたが、それでも車が売れるから生産体制を強化してどんどん作っていった。しかし、今回の不況によって、抜本的な改革が迫られることになり、良い意味で踏ん切りがついたと思っている。石油を使わない車、CO2を出さず走れば走るほど空気がきれいになる車、絶対に事故の起こらない車を開発したい。」とのことです。恐らく後10年も経てば、急速に環境対応車が増加するのは間違いないでしょう。また、これからは『本物が求められる時代』になります。企業も学校も個人もあらゆるものが本物志向、言い換えると本物しか生き残れないことになると思います。
  今、流通業界も売り上げが伸びず経営は悪化していますが、この中で大きく売り上げを伸ばしているスーパーがあるのを皆さんは知っていますか。東京、神奈川、千葉等首都圏を中心に店舗を持つ『スーパーマーケットOK』です。このスーパーの特徴は激安でしかも高品質が売り物です。添加物のある食品は基本的には置きませんし、もし置く場合には表示をしっかりと行ないます。また商品の価格は銭単位まで表示、ナショナルブランド商品は地域一番の安値を保証、更に誠実、信用の証として『オネスト(正直)カード』を展示しています。例えばある果物のカードには「時期が早いため、甘味は今一歩です」というような説明があります。このような正しい情報を伝えるという経営姿勢で不況下にあってもどんどん業績を伸ばしているのです。厳しい環境の下でも知恵を搾り出すことによって打開策が見つかるという一つの例です。
  これから皆さんはしっかりと基礎を身につけて、是非本物を目指してください。〟

2009年01月08日

授業始め式にあたって~中学生対象

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  1月8日(木)、生徒達が続々と登校、中学と高校に分けて授業始め式を行ないました。
  昨年の12月22日に授業納め式を実施してから、既に17日間が経過しています。この間、補習や自習、部活動のために登校してきていた生徒も数多くいましたが、学校に来るのは久しぶりという人もいますが、全員が元気に登校してくれて本当に良かったと思っています。
  中学の授業始め式にあたっては初詣とおみくじを例に出して、次のような話をしました。〝初詣に行くとまず神様の前でお願い事をして、おみくじを引きます。大吉や吉、小吉、凶といった種類があり、一喜一憂しますが、願い事や金運、仕事、病気、失せ物等の解説をよく読んでみると、「大吉」の場合には良い運勢だが、調子に乗らずに研鑽を積まないとうまくいかないという基調の言葉が並んでおり、「末吉」や「凶」の場合には焦らずじっと我慢して精進すれば道は拓けるという内容になっています。いずれにしても、日々の努力を継続し、正直、質素に生活せよということです。
  自分なりの目標を持って新しい年をスタートしても、人間というのは弱いもので日が経つにつれてその目標が薄らいでしまうことになります。そうならないためには、最初から難しいことではなく元気な挨拶、整理整頓、早寝早起き、英語の単語を1日に3つ覚えるといった簡単なことを目標に掲げて習慣化していく。そして常に心に留めておけるように、「目に見える形にする(目標を紙に書いて張り出す)」「みんなの前で宣言する」「日々きっちりと反省する」という3つを心がけることが大切です。有名なスポーツ選手もノーベル賞の受賞者も生まれた時から現在の姿が決まっていたわけではありません。年末に話したダイヤモンドの原石は必ず皆さんの中にあります。それをしっかりと見つけ出して日々の研鑽を積んでください。〟
  なお、高校の授業始め式の内容は次回に掲載します。

2009年01月07日

人日の節句と七草粥の由来

小豆ご飯を使った七草粥
  本日(1月7日)は『人日』という五節句の一つにあたり七草粥を食べる風習があるため七草の節句とも言われています。以前にも紹介しましたが、節句は奇数が重なる日になっており、唯一の例外はこの人日です。人日とは文字通り〝人の日〟という意味ですが、この由来は古代の中国において、正月の1日を鶏、2日を狗(犬)、3日を猪(豚)、4日を羊、5日を牛、6日を馬の日とし、それぞれの日にはその動物を殺さないようにし獣畜の占いをたてていました。そして、7日は人の日として犯罪者に対する刑罰も行なわない慣わしであり、翌8日は穀を占っていたようです。
  七草粥のルーツは平安時代の初期に中国から伝えられたと言われていますが、当時は「七種粥」と呼ばれており、七草ではなく米・粟・黍(きび)・稗(ひえ)・みの・胡麻・小豆の七種の穀物で作られていました。その後、鎌倉時代になって、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろという七草を加えた粥を食べるようになりました。更に江戸時代になって1月7日が「人日」という一つの祝日に定められたこともあって、七草粥を食べる習慣が武家や庶民にも定着したようです。そして、この日は新年を無事に迎えられたということに対する神への感謝と邪気を払い、家族みんなが元気で一年の無病息災を願うことになっています。
  また、この時期に七草粥を食べるというのは、医学的にも正月のご馳走に疲れた胃腸を休めると共に野菜の乏しい冬にビタミンを補給するという効用があるということです。
  こういうところにも先人の知恵が生かされていることを知り、興味深く感じながら七草粥をいただきました。
  さて、いよいよ明日からは授業が始まります。生徒の皆さん、どうか元気な姿で登校してください。

2009年01月06日

年末年始休暇を終えて

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  1月6日(火)、年末年始休暇が終了し通常の勤務がスタートしましたが、授業始めは8日(木)からになっています。そのため生徒達はまだ登校していませんが、8時25分から通常通り職員朝礼を行ない、各教科を中心に昨年末に完了できなかった仮校舎への移転作業を行ないました。これで昨年から進めてきた仮校舎での授業開始に向けての準備はすべて終了しました。
  また、本日から学園事務局において本年度の中学入試の出願受付が始まりました。幸い天候にも恵まれ受付開始の9時前から数名の保護者の方が来校されたため、時間を繰り上げて手続きをさせていただきました。
  募集方法は昨年と同様、「中高6年間の一貫選抜」と「発展」の2コース分かれて生徒募集を行ないますが、「第一」「第二」と志望順位を記入いただけることになっています。なお、入試は前期のA日程とB日程、後期日程の3回に分けて実施させていただきます。前期A・Bの出願受付は1月13日まで、後期は22日までになっていますが、昨年よりも多少日数が短くなっていますのでご留意ください。
  入試にあたって子どもさんはどうしても精神的に不安定になりがちですし、寒さも増してきます。また、インフルエンザも流行していますので、ご家庭におかれましても体調管理に十分留意してあげてください。
  なお出願に関する詳細につきましては、本ホームページの『入学を希望される方へ』の欄に掲載していますが、お解りにくい点があれば遠慮なくお問い合わせください。

2009年01月05日

エコライフを目指す~生ゴミの活用

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  本校では昨年よりサントリー株式会社の支援の下、環境教育をスタートさせましたが、生徒達と話をしていると本格的に環境改善の取り組みを始められた家庭も徐々に増えてきているようです。また、最近は自動車離れをはじめ、マイバッグ・マイ箸の持参・米のとぎ汁を活用した植木への水やり、手作りクッキング、省電力等の動きが広がってきています。
  振り返って見ると、まさに20世紀は数千万年かけて作られてきた石油をがぶ飲みしてきた時代と言えるのではないかと思います。そして、この状況が続くと早晩石油は枯渇してしまうのはことになるのは間違いありません。
  一旦高騰した石油価格は大きく下落しましたが、中長期的に見ると再び騰勢を強めていくことになります。従って、これからの生活のポイントは〝脱石油〟を目指すことが大切であると思います。
 私も昨年来エコライフを心がけていますが、今年は徹底した生ゴミの削減を行なうと共にこれを肥料化し野菜作りに挑戦することにしました。例年、お正月には大量の生ゴミが発生し、ごみ収集の日までの保管が大変でしたが、この年末年始には生ゴミゼロを達成しました。そして、肥料化したゴミを畑に運び土に埋め込みました。以前に植えておいたタマネギや大根、エンドウ、ソラマメがしばらく見ないうちに大きくなってきており、このまま順調に育てばかなりの収穫も見込めそうです。
  現在、日本は食料の6割以上を輸入することによって膨大な燃料を費消しています。一人ひとりが自給率を高めると共にエネルギーの削減をはかっていって欲しいものです。

2009年01月04日

干支の由来

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平成21年度用年賀切手より

  日本では,「あなたの干支(えと)は何ですか」と言われると〝鼠、牛、虎、兎・・・・・犬、猪〟と動物を指すものが一般的になっており、今年いただいた年賀状にも牛の絵柄が多く見られました。しかし、本来の意味は“干支”という字を見ても解るように干(かん)と支(し)の組み合わせのことなのです。昨年の校長通信でも干支については紹介したように思いますが、干支はもともと中国から伝わったものなのです。つまり古代中国においては十干(10進法)と十二支(12進法)によって、年・月・日・時・方位・角度・物事の順序等多くのことに使っていました。
  ところが、日本では十干を省いた十二支が一般的に干支(えと)と呼ばれるようになり、子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の12に振り分けられたのです。
それでも現代の暦には五行陰陽思想による十干が残っています。つまり自然界は木、火、土、金(ごん)、水の五つの要素で構成されていると考えられており、更にこれらを“陽”を表す兄(え)と“陰”を表す弟(と)に分けると、木の兄(きのえ=甲)・木の弟(きのと=乙)、火の兄(ひのえ=丙)・火の弟(ひのと=丁)、土の兄(つちのえ=戊)・土の弟(つちのと=己)、金の兄(かのえ=庚)・金の弟(かのと=辛)、水の兄(みずのえ=壬)・水の弟(みずのと=癸)の十になります。このようにして、十干と十二支の組み合わせによって毎年の干支が決まることになり、甲子(きのえね)から始まり癸亥(みずのとい)までの60通りの組み合わせが生まれます。
  そして60年経つと暦が元(生まれた年)の干支に戻ることになりますが、これが還暦です。還暦になると赤いちゃんちゃんこを着てお祝いをしますが、この意味は本圭還りと言って〝再び赤ん坊に戻る〟ということなのです。
  なお、今年(平成21年)は26番目の己丑(つちのとうし)ということになっていますが、干支にはこの他にも興味深い内容が多くありますので、是非一度干支について調べてみてください。

2009年01月03日

今年の行動指針

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  〝一年の計は元旦にあり〟という言葉がありますが、新しい年を迎えて自分なりの決意を胸にスタートされた人も多いのではないかと思います。私もこれまで毎年年頭に行動指針を決めていますが、正直なところなかなか適切な言葉が見つからず、一時は昨年の行動指針である『一灯照隅 活機応変』を継続しようと考えていました。しかし、現在の経済情勢はまさに100年に一度の世界同時大不況であり、ほとんどの人がこのような経験をしたことがないものです。
  『漢書』律暦志によると、今年の干支である「丑」は「紐」(ちゅう:「ひも」「からむ」の意味)で、芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているとされており、これから世界や日本経済がどのように推移していくのかは全く予断を許さない状況です。このような中ではともすると不安ばかりが先行し、あれこれと頭の中で考え行動が萎縮することになりがちですが、これではこの難局を乗り切ることはできません。大切なことは課題を先送りせずまず勇気を持って行動することではないかと考え、今年の行動指針を『動中の工夫は静中に勝ること百千億倍』ということにしました。この言葉は江戸時代中期の臨済禅の復興者と言われている白隠禅師の言葉ですが、〝現状をリスクととらまえるのではなくチャンスであると前向きに受け止め、行動を起こし視野を広げていくことが新しい発想を生み出すことになる〟という意味です。  
  今年一年は未来を切り拓くという積極的な姿勢で行動していきたいと思っています。

2009年01月02日

年末年始の行事~初詣

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  年末年始にはさまざまな行事がありますが、先日の日本経済新聞には続けている年末年始の行事のランキングが掲載されていました。これによるとトップは〝年越しそばを食べる〟ですが、2位以下は、雑煮を食べる、年賀状を出す、大掃除をする、御節料理を食べる、クリスマスケーキを食べる、初詣に行く、お年玉をあげる、鏡餅を飾る、お歳暮を作る、御節料理を食べる,祝い箸を使う、注連飾りをする・・・と続いています。これらは私の家でも毎年行なっているものばかりであり、平均的な年末年始の生活を送っていると言えそうです。
  今年も元日の朝、屠蘇と雑煮で新しい年を祝った後、家族で近くの神社へ初詣に行きましたが、例年以上に多くの家族連れの方の姿が目につきました。参拝の後、破魔矢とお札を購入し全員でお御籤も引きましたが、どのお御籤についても解説の内容を見ると〝地道に努力し謙虚に反省することが大切である〟ということが書かれているようです。日本人は概して信仰心が厚いとは言えませんが、不思議と初詣には出かける人は多いようです。しかし、いくらお祈りしても懸命に努力しなければ良い成果が得られないのは当然です。神様の前では単にお祈りするだけではなく自分の決意を披露することが大切であると感じました。
  帰宅後、届けられた年賀状に目を通しました。今日本では丁度団塊の世代が大量に退職する時期にあたっており、友人の中には新しい生活をスタートさせている人が数多く見受けられます。心強く感じたのは、これまで自分がやれなかったことをやり始めたというだけではなく、永年にわたって培ってきた経験やノウハウ、技術力を活かして、世の中に役立つことをやっている人が多くおられるということです。私も教育の仕事に就いて間もなく7年になるため、社会人として元気に頑張っている生徒からの年賀状も何通かふくまれており、嬉しく思いました。
  雲雀丘学園の勤務もこの3月末でまる3年になりますが、1年後には私が知っている生徒達も社会人になります。今、教育界を取り巻く環境は激変化し課題も山積していますが、原点に戻って将来の日本を背負って立つ人材を育てるという思いで取り組んでいきたいと思っています。

2009年01月01日

新年を迎えて~逆境に打ち勝つ

元旦
  明けましておめでとうございます。
  100年に一度という世界大不況の中でいよいよ新しい年がスタートしました。昨年はグローバル化が進む中でアメリカ発の金融問題は瞬く間に世界全体に波及し、日本経済にも大きな影響をもたらしました。株価は40%も下落、企業業績は急速に悪化、失業者は増加、個人消費は低迷等まさに先が見えない逆風が吹き荒れています。このような状況下にあっては、ともするとなかなか前向きに考え行動することができないものですが、〝厳しい〟という言葉を100回唱えても何も変わりません。むしろプラス思考で行動することが大切です。そのために、今年はこの校長通信においてもできるだけ元気の出る話題を紹介していきたいと思っています。
  私が勤務していた松下電器(現、パナソニック)の創業者である松下幸之助氏は「好況よし 不況さらによし」という言葉が口癖でした。この意味は〝景気に左右されている限り企業は発展することができない。人間は危機になれば智恵を絞り出すことになるため、新たな製品や技術を生み出すことになる。また、人が育つ絶好のチャンスである。〟ということです。
  過去の歴史を紐解いてみると、不況の時に時代を変える大きな技術革新が起きています。トヨタ自動織機が自動車部を設置したのは1933年、コピー機やポラロイドカメラが開発されたのは1937年(世界恐慌後)、コンピュータの開発は1945年(第2次世界大戦後)、ソニーがウォークマンを発売したのは1979年(第2次石油ショック後)、グーグルの設立は1998年(アジアの金融危機後)、アップルがiPod発売したのは2001年(ITバブル崩壊後)です。
  このように見ていくと、今回の不況は新しい技術革新が起き時代が変わるチャンスであると言えます。そして、アメリカの一極集中体制が崩れ新しい世界の枠組みが形成されるようになると思われます。
  今年の干支は〝丑〟ですが、白川静氏によると丑という漢字は「指先に力を入れて強く物を取る形」を表しているようです。まさに危機は何かを掴み取るチャンスです。〝逆境に打ち勝つ〟という強い思いを持って行動していきたいものです。
どうか本年も宜しくお願いします。