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2009年08月31日

国家百年の計を打ち立てる

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  世界各国からも注目されていた衆議院選挙は民主党が300を越す議席を獲得し圧勝するという結果になり、自民党は1955年の結党以来、初めて第1党の座を明け渡す歴史的な敗北を喫することになりました。この選挙結果についてはマスコミ各社がさまざまな分析を行なっていますが、現状のままではどうにもならないという民意の反映であると思います。
  振り返ると、わが国は第2次世界大戦後の苦難期をなんとか乗り切り、その後国民の総力を結集することにより世界の国々からも奇跡と絶賛される経済発展を遂げました。そして1980年代、日本は世界で一人勝ちとまで言われるような絶頂期を迎えたのです。今思えばこの時に将来の青写真いわば国家百年の計を描くべきだったのですが、うまくいっている時にはどうしても安易になりがちです。目先のこと、自分のことを中心に考えるということに終始してしまいました。やがてバブルが崩壊して税収が減少することになっても、歳出を絞ることなく、いたるところで予算のバラマキが行なわれることになりました。そして、足りない部分は赤字国債で賄うというパターンが定着することになり、今やこの累積金額は870兆円という膨大な金額にのぼっているのです。また、失業者も増加の一途を辿っています。
  一方、日本には環境を中心とした新技術が続々と生まれてきています。これらを活用して新たな産業を育て、経済を立て直すことによって世界をリードしていかなければなりません。そのためには政府が長期的な展望に立った〝国家百年の計〟を打ち立てると共に国民一人ひとりが自分のことだけを考えるのではなく痛みを分かち合うという気持ちを持つことが大切であると思っています。

2009年08月30日

2010年度私学教員適性検査の実施

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  8月30日(日)、昨年度に引き続き須磨学園中学・高等学校において「2010年度兵庫県私学教員適性検査」が実施され実行委員として出席しました。実行委員は8校の理事長・校長があたることになっており、今年の実行委員長は実施校の西泰子理事長です。
  この適性検査は「兵庫県私立中学・高等学校連合会」の主催で毎年8月の下旬に実施されており、実行委員の学校が持ち回りで担当することになっています。今年の受検申込者数は487名で昨年度の576名を大きく下回りました。また、当日欠席者も57名あり最終の受検者は430名ということになりました。学校にとって優秀な教員の確保は最重要課題ですが、このように年々受検者の減少という状況が続くのであれば新たな取り組みが必要なのかも知れません。
  適性検査は国語、地理歴史(日本史・世界史・地理)、公民(政治経済)、数学、理科(物理・化学・生物)、英語、家庭の各教科に分かれて9時30分から80分の専門科目と50分の論文記述が行なわれ、大きな問題もなく無事終了しました。この試験結果は厳正に採点の上、9月下旬には兵庫県私学連合会の『適性検査受検者名簿』に登録され、各校の教員採用の参考資料になります。
  本日は、実行委員のメンバーで各試験会場の巡回と学校の施設見学の後、さまざまな意見交換をさせていただきました。普段、このような機会はほとんどないため大変参考になる内容が多かったように思います。
 最後に、会場校としてきめ細かい準備をしていただいた須磨学園の教職員の皆さんに心より感謝申し上げます。 

2009年08月29日

今後求められる人材の育成

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  8月29日(土)、『今後求められる人材の育成と私教育のかかわり』というテーマで対談を行ないました。対談のメンバーは、白藤学園理事長の土谷宗一氏と木村総合学院塾長の木村美津子氏と私の三人で,司会は塾(株式会社ホリエ)社長の荒川雅行氏です。
  現在、日本では〝フリーターやニート〟〝大学入学後の燃え尽き症候群〟〝倫理観の欠如による犯罪〟〝大麻汚染〟〝不登校〟の増加等さまざまな社会問題が現出してきています。
  このような問題に対して、私達はともすると政治が悪い、企業が悪い、大学が悪い、高校・中学・小学校・幼稚園が悪い、保護者が悪い等他責にする傾向があります。また、このような現象面に目を奪われ対処療法的な取り組みを行ないがちですが、これだけでは抜本的な解決にはなりません。
  日本では学校や塾で勉強するのがあたり前になっていますが、学校や塾があるのは人間社会だけで、他の動物はすべて親が子に教えています。他のことを考えず自分が生きていくことだけを最優先するなら動物と変わりませんし、学校も塾も要らないでしょう。人間は自分ひとりでは生きていけません。互いに助け合って生きているのです。大切なことは子ども達が将来社会のため人のために役立つという気持ちを持つようになることです。このように考えると教師の重要な役割は子ども達が夢や希望を持てるように導いてあげることであると思います。また、本校の教育方針でもある家庭との連携による「共育」や親も教師も全員が勉強するという「共学」の姿勢も大切です。
  本日は人材育成や私教育のあり方について色々とディスカッションしましたが、教育の仕事に携わる者は〝将来日本を背負って立つ子ども達を育てる〟という強い思いを持つと共に子ども達から尊敬される人間力を身につけていかなければならないと感じました。

2009年08月28日

食料自給率を高める

サツマイモ  《サツマイモ畑》

  日本の食料自給率は少し改善され41%になりましたが、なお先進諸国の中では極端に低い水準です。今、日本は世界各国からさまざまな食料を輸入していますが、これを可能にしているのは約1兆ドルにも及ぶ外貨を保有しているからです。この膨大な外貨は自動車や電機、建設・工作機械等の輸出によってもたらされているのです。しかし、近年世界の人口が急増してきており、必要な食料は増加の一途を辿ってきています。また、一方で地球環境の激変によって干ばつや大洪水が発生し、農作物の収穫が急減するといったケースが増えてきています。更に、本来食料にすべきトウモロコシやサトウキビがバイオ・エタノールの材料に使用されるようになる等、エネルギーが食料に優先されるような動きも出てきています。
  このような状況は今後も継続して起こってくるため、食料不足は益々顕著になってくると思われます。日本は戦後急速な発展を遂げ、世界有数の経済大国になりましたが、その一方で農業や漁業といった人間の食生活を支える産業が衰退してきました。長期的に見た場合には食料の国際価格は上昇しますし、極端な場合にはお金があっても売ってもらえないというケースも出てきます。食料自給率を高めるためには、国をあげて取り組んでいかなければなりません。まず、食料に関する現状を国民一人ひとりがしっかりと認識していきたいものです。

2009年08月27日

文化祭に寄せて

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  文化祭まで残すところ8日になり、生徒達はクラスやクラブを中心に色々な準備を進めています。今年で第44回目ということになりますが、これまで生徒会役員や文化祭実行委員の皆さんが中心となって色々な企画を考えてくれました。そして、この度立派なパンフレットが出来上がりました。本日はこのパンフレットの巻頭言を紹介させていただきます。
   ≪ 今年の文化祭のテーマは、昨年に続いて環境を切り口にした 『エコ ニコ』です。このテーマの意味は〝一人ひとりが「エコ」活動を行なうことにより地球の環境を守り、笑顔の溢れる明るい生活を送ろう〟ということですが、このテーマについては生徒会の役員が中心となって、生徒の皆さんから寄せられた数多くのテーマの中から選んだと聞いています。
   私達が住む青い星、地球!この地球が今悲鳴を上げています。温暖化、自然環境の破壊、大気汚染、オゾン層の破壊、水・土壌の汚染等のさまざまな環境問題が生じてきています。地球46億年の歴史の中で、このような深刻な環境問題が起こってきたのは、ここ百年というごく最近のことであり、これはとりもなおさず人間の活動そのものに起因しているのです。私達は便利さを求めるあまり、これまで未来のことを考えず大量生産・大量販売・大量廃棄という〝モノ中心の経済モデル〟を作り上げてきました。このままでは地球は早晩破壊されてしまいます。今はまさに新たなモデルを創出する転換期であると言えます。
  本校では、昨年から5月29日を『環境の日』に定め、さまざまな環境活動を推進してきていますが、 環境に関して大切なことは一人ひとりが自分自身の問題として、〝かけがえのない美しい地球を守る。そして、後の世代に何を残せるかを考え行動する。〟ということです。そして、決して忘れてならないのは、環境への配慮は人間に対する優しさや思いやりに繋がります。  
  この文化祭では3R(Reduce、Reuse、Recycle)の活動が計画されていますが、これまでクラスやクラブにおいて取り組んでこられた成果を遺憾なく発揮し、素晴らしい青春の思い出にしてくれることを心より願っています。そして、今回の経験を生かして食料・エネルギー・水・ゴミ等の問題に対して「個人で」「学校で」「家庭で」「仲間で」「地域で」身近なすぐできることから行動に移してください。
  最後に、文化祭の開催にあたって、企画・運営に携わっていただいた生徒会の役員や文化祭実行委員、各クラス委員、各顧問の先生方に心より感謝いたします。≫ 

2009年08月26日

富士山のゴミ

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  8月26日(水)、夏休み後初めての高校生対象の全校朝礼を行ない、富士山の写真を見せながら次のような話をしました。
  〝今日は富士山に関する話をします。富士山は遠くから見ると誰もが本当に美しい山だと感じると思います。日本が世界遺産条約に加入したのは1992年ですが、その当初から富士山を世界遺産にしようという動きがありました。
  富士山の自然遺跡的な価値は、単独の火山で3000mを超える山は世界的にも難しい、裾野までの姿が美しい、溶岩洞窟には希少な野生動物が住んでいる、溶岩地形が多様である等です。しかし、残念なことに17年経った今も世界遺産にはなっていません。どうしてなのでしょうか。実はこの原因は富士山のゴミ問題なのです。
  富士山には年間で3000万人もの観光客(1日では約8万人)、30万人の登山客(1日では8千人)が訪れています。登山道であるハイウエイ(スバルライン)ができたことにより、渋滞がおきタバコの吸殻や空き缶が投げ捨てられるようになってきました。また、日の出を見るために夜間に登山する人が多くうっかりポイ捨ても増えてきています。更に産業廃棄物が大量に不法投棄されています。これに対して『環境保全対策委員会』の設置、環境NPO団体による保全活動、ボランティアによる樹海の清掃活動等が行なわれていますが、ほとんど改善されていないのが実情なのです。このように一人ひとりの人間の行動が富士山という素晴らしい自然環境を破壊しているのです。
  大切なことは「一人ひとりがゴミ問題を自分のこととしてとらえ、意識しながら生活していく」ということです。 今、学園内では、校務員やシルバーの方が常に清掃を心がけていただいているお陰で、美しい環境が保たれていますが、《私散らかす人   あなた掃除する人》ではいけないと思います。
  環境の取り組みは3R = Reduce / Reuse / Recycle/が基本ですが、この中でもゴミを出さないというReduceが最も重要です。今年の文化祭のテーマは、≪エコ ニコ≫ですが、是非、全員が美しい環境づくりを心がけていきたいものです。〟

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2009年08月25日

着々と進む高校新校舎建設

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  高校新校舎の建設に着手して6ヵ月が経過しました。この間竹中工務店や安井設計事務所の工事関係者の皆さんには生徒達の安全面や教育活動面について細部にわたり配慮していただいており、心より感謝しています。今年は殊の外梅雨の長雨が続いたため、工事の進捗に支障がきたさないか心配していましたが、幸い工事の方は予定通り進んでいるようです。
  この校舎建設にあたっては学園事務局が窓口となって、月1回の総合定例会議の場を持っています。この会議では工事の進捗状況や解決すべき問題点について説明を受けることになっていますが、これだけではどうしても細かい点での漏れが生じます。そのため、中高としては教頭・事務長・3名の教員によるプロジェクト・チームを設置し、このメンバーが中心となって毎週の定例会議に参加することしています。

  工事は大きくAからG工区までの7工区に分かれていて順次同じ工事が進められていきます。6月には地面の掘削工事が終わり7月にはA工区から順番に基礎配筋・型枠・コンクリートの流し込みの作業が行なわれました。続いて基礎のコンクリートが完成したところから土の埋め戻し作業に入りました。そして、いよいよ8月からは1階部分の床部分にコンクリートを打ち込む作業が行なわれており、徐々に建物の形が見え始めました。完成まであと7ヵ月、どのような新校舎が完成するのか期待に胸を膨らませています。

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2009年08月24日

授業始めにあたって

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  8月24日(月)、夏休みも終わり、生徒達が元気に登校して来ました。
本日は早速高校3年生を除いては8時45分からテストを実施するため、マイク放送による授業始め式を行ない、次のような話をしました。
  「長かった夏休みも終わり、今日からいよいよ学校が始まります。1ヶ月前の授業納め式で〝この夏休みには普段できないことを経験して欲しい〟ということをお願いしましたが、充実した夏休みを送れましたか? 授業始めにあたって、私から2つのことをお話しします。
  まず1つ目は“その日その日を大切に生きて欲しい”ということです。皆さんは若い。まだまだこれから70年位は生きるでしょう。若いということは、それだけ大きな可能性があるということです。
  さて、顔を上げて前を見て下さい。何が見えますか? 教室の前には「高志・自律・努力」という校是が掲げてありますね。私はこれまで社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人には共通点があります。それは“自分なりの高い志、言い換えるとこうしたいという強い思いを持っている。次に常に自分を律するという姿勢を貫いている。更にたゆまぬ努力を続けている”ということです。これはまさに本校の校是そのものです。
  私は“高志・自律・努力”という本校の校是を実践すれば、必ず“将来社会で役立つ人間”になることができると思っています。皆さんは日々この校是を見て、気持ちを新たに充実した学校生活を送ってください。
  2つ目は“自分自身の体調管理をしっかり行なって欲しい”ということです。
今新型インフルエンザが大流行の兆しを見せています。健康に十分留意して、是非規則正しい生活を送って下さい。
  最後に皆さんにお願いがあります。中学1年生がこの文化祭で牛乳パックを使って、人間が入れるくらいの大きい家を作ろうとしていますが、まだまだ足りません。使ったあとの紙パックを切らずにそのままの形で持ってきてあげて下さい。
  それでは今日も“明るく元気にイキイキと楽しく”学校生活を送りましょう。」

2009年08月23日

中学1年生の文化祭企画

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  9月5日・6日の両日文化祭が開催されますが、今年のテーマも昨年に続いて〝環境・エコ〟がテーマになっており、各学年が独自の取り組みを行なっています。
  はじめて文化祭を経験する中学1年生(57期生)は『エコでプレゼンテーション』をテーマに掲げて企画しています。これまでの文化祭ではクラス単位での取り組みが中心でしたが、57期生については、学年を取り払って4クラスを分解し、生徒が選んだ4つのテーマで、生徒が興味ある企画にそれぞれ参加しています。
  これらは「リサイクルタウン」「リサイクルアート」「発電・外来種」「エコ・マン劇」です。この4つの企画の中で、「リサイクルタウン」では、製作物のひとつに、教室に「牛乳パック」を使って「家」を造ろうという企画が持ち上がりましたが、今考えているのは中に人が入れるぐらいの大きさの「家」です。しかし、この規模の家を作るためには大量の「牛乳パック」が必要になります。現在190パックほどの牛乳パックを集めることが出来たようですが、最低でもまだ倍の牛乳パックが必要とのことです。私もこのことを聞き、先日家から牛乳パックを持っていきました。現在、担当の生徒達が必死になって牛乳パックを集めていますし、多くの方にもお願いしていますが、なかなか思い通りには進んでいないようです。
  人間は色々なチャレンジをし、苦労して目標を達成することによって成長していきます。みんなの力で生徒達の夢をかなえてあげたいものです。
 
  なお、牛乳パックは〝切らずに箱型のまま〟のものが必要とのことなので、持ち運びには少しかさばることになりますが是非協力してあげて下さい。
  

2009年08月22日

高等学校オープンスクール・学校説明会の開催

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  8月22日(土)、高等学校のオープンスクールと本年第一回目となる高校入試説明会を実施しました。暑さが残る中、9時半の受付開始の30分以上前から多くの生徒と保護者の方にお越しいただき、250名を超える生徒がオープンスクールに参加していただくことになりました。
  本日のオープンスクールは事前にホームページを通じて申し込みいただいた方を対象にA・B二つのグループに分かれて、国語、英語、数学、理科、社会の授業と校内見学・クラブ体験をしていただきました。また、オープンスクールの前後には放送部員による『学校紹介DJ』を5回にわたって行ないましたが、なかなか好評だったようです。
  昼食を挟んで、午後からは学園講堂で入試説明会を実施し、保護者の方を中心に約240名が参加されました。冒頭、私は簡単に自己紹介し、きっちりとした挨拶をすることと人との出会いの大切さについて話した後、『社会で役立つ力を育てる』というテーマでパワーポイントを使って次のような説明をしました。
「皆さんは8年後には社会人になるが、これから世界は大きく変わってくる。その時に、社会で活躍できる人材になることが大切である。本校では現在、学校改革に取り組んでいるが、この基本の考え方は〝学園創立の精神に戻る〟つまり人間力と学力を兼ね備えた〝将来社会で役立つ人財(材)〟を育てるということである。学校改革は今のところほぼ順調に推移してきており、学力も向上してきているが、来年度の創立60周年を機に更なる飛躍をしていきたい。現在、エコを切り口にした高校校舎の建築を進めており、素晴らしい学習環境の下でより良い教育活動を推進していきたいと考えている。」
  続いて、教頭と入試・広報部長から、改革の進捗状況や学校の概要、本年度の入試結果と来年度の入試にあたっての留意事項の説明をさせていただきました。
  広い国土や大した資源もない日本がこれから国際社会で認められていくためには、世界に通用する人材の育成が不可欠です。更に教育内容の充実をはかり、社会で役立つ力を育てていきたいと思っています。本日は短い時間の説明のため、おわかりにくい点も多々あったのではないかと思いますが、本校では、いつでも入試の相談や学校見学に応じています。また、9月6日には文化祭を実施しますので、是非ご来校ください。

2009年08月21日

スポーツ障害と治療法

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  養護教員研修会の午後は岩崎安伸先生による『養護教諭の知っておくべきスポーツ障害と治療法』でした。同氏は1983年に和歌山県立医科大学を卒業後、テキサス大学Southwestern Medical Center,Dallas,USA、神戸大大学院を経て神戸大整形外科、神戸労災病院整形外科、新須磨病院等で勤務された後、平成4年から2年間、米・テキサス大でスポーツ選手の治療、肩、ひざの手術を学ばれました。
  現在はポートライナーの『先端医療センター前駅』のすぐ近くで加齢に伴う肩や膝の痛み、スポーツによる関節の障害でスポーツや日常生活に不便を感じている方々のために、入院施設を有する『あんしんクリニック』を開業され最先端の医療を行なっておられます。また、いくつかのプロスポーツチームのチームドクターとして選手らの診断、治療にもあたっておられます。
  講演ではパワーポイントを使って〝障害には急性のものと慢性のものがあること〟〝熱中症や虚血性心疾患に代表される急性障害については一旦起きると死にいたることもあるため万全の対策を講じておくこと〟〝スポーツ活動中の障害発生調査によると年間で約10万件が発生。男女別に見ると女性は捻挫、男性は骨折が多く、全体の76.2%が球技で次いで武道の7.6%、陸上の7.3%の順になる。球技の中ではバスケットボールがトップで35.6%、続いてサッカー18.2%、バレーボール14.6%、野球12.3%となっていること〟〝これらのスポーツ障害に対する治療法が格段に進歩してきていること〟等を分かりやすく説明していただきました。
  特に〝膝の十字靭帯の切断〟〝膝の半月板の損傷〟〝椎間板ヘルニア〟〝アキレス腱の切断〟等に対する内視鏡を使った手術法を動画により紹介していただきましたが、医学の格段の進歩に驚きました。これらの最先端の治療法によって、回復までの期間が大幅に短縮できるようになったとのことです。
  今回の研修は養護教諭として参考になることが多かったのではないかと思います。
  お忙しい中、時間をとっていただいた大野先生、岩崎先生に心よりお礼を申し上げます。

2009年08月20日

養護教員夏期研修会の開催

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  8月20日(木)、兵庫県私立学校養護教員の夏期研修会が舞子ビラで開催されました。夏休みということでしたが、参加者は38名で参加率は7割超、主な内容は午前と午後の二つの講演と地区別交流会です。
  午前中の講演は兵庫県カウンセリング協会理事、尼崎市カウンセリング協会会長の大野悦子先生による『保健室でできる子どもへのかかわり』でした。受講者がいくつかの小グループに分かれて色々と話し合いを行ないましたが、先生によると〝子ども達にとって「保健室は学校の中で唯一のホッとする所」「訪れるだけで養護の先生の顔を見るだけでちょっとした安心感が得られる所」「特別のことを言わなくてもそのままを受け入れてくれる所」ということになります。その後、昼食をとりながらの地区別情報交換会では現状の課題や取り組み等に関する活発な意見が出されたようです。
  まさに保健室は学校におけるオアシスであり、養護教諭にとっては子ども達の心を開かせる包容力が何よりも必要でないかと思いました。

  午後からの講演は「あんしんクリニック」を開業されている岩崎安伸院長による『養護教諭の知っておくべきスポーツ障害と治療法』でしたが、大変興味深い内容でしたので別途紹介します。

2009年08月19日

ゴーヤのグリーンカーテン

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        《学校のゴーヤ》
  
  お盆を過ぎて朝夕はめっきりしのぎ易くなってきましたが、ここ数日昼間はむしろ暑さが戻ってきているようです。先週はほとんどの活動を中止していましたが、今週からは夏休み三回目となる補習が始まりました。また、自習や部活動、文化祭の準備等で多くの生徒が登校してきていますので、食堂や図書室は開いています。来週からは授業が始まりますが、生徒達はそれぞれ充実した夏休みを過ごしているようです。
  本日は久しぶりに構内を巡回しましたが、今夏たくさんの実をつけたトマトも残り少なくなってきました。一方学園グランドに植えたサツマイモは順調に育ってきています。また仮校舎の南側のゴーヤはツルを伸ばし教室の窓を覆っていますが、まだまだ隙間が多く本格的なグリーンカーテンを作るためにはもう一工夫がいるように思います。
  本校では来年の新校舎建設に伴い環境教育の一つの柱として野菜作りを計画していますが、何の準備もなく急に始めてもうまくいかないのは当然です。そのため今年はトライアルの年と位置づけて試験栽培を行なっています。また、私は身近で観察するために学校と同様トマト、ゴーヤ、サツマイモを栽培していますが、とりわけゴーヤの生育状況は良好で完全にグリーンカーテンが形づくられ、多くの実も収穫しています。室温は直射日光が当たらないため2~3度は低くなっており、効果はあることが判りました。いずれにしても今年の反省を生かして来年度は改善を加えていきたいと思っています。

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       《ゴーヤのカーテン》


2009年08月18日

鉄道研究部の活躍

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  本校の「鉄道研究部」はこれまでも色々な場所において鉄道模型運転会という形で参加しています。これらの運転会では、材木や線路を部費で購入し、部員達が自ら作ったパネルの上を1/150のスケールの模型車両を走らせ、来場者に運転していただくことになっています。
  今年は8月2日の宝塚ホテルに続いて、12日から本日(18日)まで阪神百貨店の8階で開催されていますので、学校からの帰りに立ち寄りました。残念ながら終了間際でゆっくり見学することはできませんでしたが、会場には多くの団体のブースが展示されていました。
  顧問の先生の話では、夏休み期間中ということもあって、この会場には子ども連れの家族を中心に毎日5000人から6000人の方が来場され、大変な盛況だったようです。そして、本校の展示コーナーでは毎日約800人の方が運転体験をされたとのことです。
  本校の内容は「鉄道模型運動体験」や「部員の研究発表」「鉄道写真の展示」「チラシの配布」等で、中学1年生から高校3年生まで17名の部員が交替で説明を行ないました。この催しに本校が参加するのは今年で二回目ですが、来年度も開催されることが決まっています。
  また、この催しとは別に28日(金)まで阪急電鉄梅田駅ステーションギャラリーにおいて、神港学園高校と本校との合同写真会が開催されていますので、ご関心のある方は是非お立ち寄りください。

  なお、この鉄道模型は9月5日、6日に開催される本校の文化祭においても展示する予定です。

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2009年08月17日

環境改善への取り組み

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  夏休みを利用して各分野における環境対策について調べてみましたが、例外なく環境改善の取り組みが活発化してきています。特に多くの企業においては環境問題を経営戦略の最重点課題として取り上げています。かつては品質を高めるための『ISO9000』を取得していましたが、今は『ISO14001』と言われる環境基準を取得するところが増えてきています。具体的には電気・ガス・水道等の原動費の削減、リサイクル率やリユース率の向上、ペーパーレス化、物流コストの削減といったテーマに対する目標値を設定し、取り組んでいます。また、メーカーにおいては省エネの画期的な新製品が開発されてきています。
  また、この活動に先立って取り組まれているのが『5S運動』です。5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」の頭文字を表しています。この5つが環境改善のベースなのです。一般的に見て職場環境に問題のある企業で経営がうまくいっているところはないと言っても過言ではありません。トイレが美しいか、整理整頓ができているかと言う二つを見ただけで経営状況がわかるというのは、紛れもない事実なのです。生産現場を取り上げてみても整理整頓や清掃が行き届いていないところは、必ず安全や品質上の問題が発生します。
  本校においては環境教育に注力していますが、改めて環境改善に取り組むことが大切であると感じました。来週から本格的に学校が始まりますが、生徒、教職員、校務員がそれぞれの役割を明確にしつつ、全員で行動していかなければならないと思っています。

2009年08月16日

暑中見舞いと残暑見舞い

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  今年は梅雨明けが遅れたため、暑中見舞いを書くタイミングを失ってしまい、お盆になってお見舞い状をお送りしました。毎年、お正月にいただく年賀状には形式的なものが多いようですが、暑中見舞いには近況が認められているものが多いように感じています。
  ところで、この暑中見舞いというのは、本来『盆礼』といってお盆に親や親他戚、仲人、恩師等お世話になった方を訪問し、心のこもった贈り物をするという風習であったと言われています。現在の書面による挨拶はこの風習が簡略化されたものです。暑中は「小暑(7月7日)~大暑まで」と「大暑(7月23日)~立秋まで」を合わせた期間を指しますが、通常暑中見舞いを書くのは一年で最も暑さが厳しいとされる「大暑~立秋の前日」、いわゆる夏の土用の時期です。そして、立秋以降のお見舞い状には〝暑中〟ではなく〝残暑〟という言葉を使うのが一般的です。

  さすがにここ数日、朝晩はしのぎ易くなってきました。夏休みも残り少なくなり、間もなく学校も始まります。また、来週からは補習も再開されることになっています。今一度、当初立てた計画の進捗状況を確認して欲しいものです。

2009年08月15日

終戦記念日にあたって

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  本日は64回目となる終戦記念日です。政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれ、戦没者の冥福を祈ると共に平和への誓いを新たにしましたが、戦没者の父母の参列者はゼロ、妻はわずか1.3%にとどまり、戦没者の子どもが3分の2、戦後生まれの参列予定者も6.8%を占めたようです。これから戦争を全く体験したことのない人が日本人の大半を占めるようになり、戦争の悲惨さが次第に風化されるのは間違いありません。人類は過去何度となく戦争をしてきましたが、いかなる戦争も人々を幸せにすることはありませんでした。
  太平洋戦争では軍人230万人、一般人80万人、あわせて310万人が亡くなりましたが、日本だけにとどまらずアジアの国々を中心に約1680万人の死者が発生しました。この中には戦争下の劣悪な生活環境の下での餓死者や病死者も多数含まれています。また、東京や大阪といった大都市を中心に無差別爆撃が行なわれ、広島や長崎に大量殺戮兵器である原子爆弾が投下されました。年月が過ぎ被災した人の平均年齢は70歳をはるかに超え、この出来事が風化されようとしていますが、日本は世界で唯一の原子爆弾被爆国です。
  今、世界ではいたるところで紛争が発生しており、核を保有する国も増えてきています。仮に核戦争になれば人類が滅亡するばかりでなく、地球そのものが消滅してしまう恐れもあります。終戦記念日にあたって、世界の平和と核廃絶を強く訴えていきたいものです。

2009年08月14日

自家製の梅干し

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  今年は梅雨明け宣言後も相次いで台風が到来する等ぐずついた天気が続いており、恒例になっている梅の天日干しの機会がないままお盆を迎えることになりました。本日はようやく天気が回復し、本格的な夏の日差しが戻ってきたため、朝から梅の天日干しを行ないました。わが家では〝無農薬で添加物の一切使わない10%の減塩梅干〟を10年以上にわたって漬けており、毎年何人かの方にお送りしています。
  梅干の効用については以前にも紹介しましたが、梅干は素晴らしい先人の知恵の所産であると思います。梅は梅雨時に多くの実を付けますが、そのままでは食べることはできません。しかし、青い梅を塩にまぶして焼酎をふりかけ、重石を載せて数日置くと梅酢が出てきます。この後、赤紫蘇(しそ)の葉を塩もみして〝あく〟を抜き、梅酢に加えると鮮やかな赤色に変わり、一ヶ月ほど置くと梅の実も赤く染まってきます。この状態になると青梅の毒性が完全になくなり、健康食品に生まれ変わるのです。
  梅干というのは日本以外の国にはあまりないようですが、世界に誇れる食品の一つかも知れません。梅干は酸っぱいため酸性食品と思われがちですが、実はアルカリ性の食品であり、殺菌力もあるため食中毒を防ぐと共に血液をさらさらにする効用があるようです。このままでも十分食べることができますが、三日三晩強い日光の下でカラカラに乾かし夜露にあてると、梅肉が種から外れやすくなります。それと同時にカビの防止にもなります。また、二年前から保存する際にガラスの容器ではなく瀬戸物の壷に変えたところ、いつまでも鮮やかな赤色を保つことができるようになりました。明日も良い天気のようなので、引き続き天日干しをしたいと思っています。

2009年08月13日

お盆の供養

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  お盆の行事は8月15日を中心に13日から16日までに行なわれるのが一般的で、かつてはお正月と共にお盆が重要な休みということになっていました。しかし、最近はお盆休みという言葉はほとんど聞かれなくなり、夏季休暇に変わったということもあって、この時期にお盆の行事をせずに帰省したり、旅行に出かける人も多いのではないかと思います。
  お盆は正式には仏教における〝盂蘭盆会〟ですが、インドの古語であるサンスクリット語のUllambana(ウランバナ)がなまって、漢字に音写した〝盂蘭盆〟を略したものです。このウランバナというのはもともと逆さづりという意味で、地獄の苦しみを受けている人を功徳によって救うという行事ですが、先祖を崇拝し死後の悪い世界に堕ちないようにするという日本固有の心とが融合してお盆の行事が生まれてきたようです。

  まず仏壇を掃除し、季節の果物、野菜、餅菓子等のご馳走を供えます。更に先祖が乗ってくるということでナス、キュウリで馬と牛を作り供えると共に盆提灯や盆灯篭を飾ります。この準備を終え、13日の夕方には家族揃ってお墓参りをして火を焚いて祖先の霊を迎えることになりますが、現在はほとんどの家が墓地と離れているため、門前で焚いたり提灯で代用されるようになってきました。そして、16日の夕方には送り火をたいてお送りすることになっています。
  我々がこの世に生を受けることが出来たのも先祖の方々がおられたからです。このお盆の期間には、家族全員で是非ご先祖を尊ぶという気持ちを持っていただきたいものです。

2009年08月12日

八冊の手帳の活用

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  最近は本や新聞だけでなくインターネットや携帯メールの普及によって実に多くの情報を入手することが出来るようになってきました。しかし、これらの情報を活用するためにはジャンル別に分類し整理をしておくことが不可欠です。
 
  以前、ある大学教授の方から〝校長は色々な話題について語ることが出来るようにしておくことが大切である。少なくとも5つくらいの分野についてしっかりとした見識を持つようにして欲しい。〟という話をうかがいました。確かにその通りだと思い、早速分野を決め実行することにしました。まず「教育」、次に「環境」「健康と食」「経営・マネジメント」「格言・金言」の5つの分野を決めました。次に五冊の手帳を作り、これまで保管していたカードや色々なサイズの紙情報を整理することにしました。情報カードの場合には、かさばるために持ち運びが難しいという欠点がありますが、手帳というコンパクトな形にすることで常に持ち歩くことが出来るようになりました。最近は朝礼での話や校長通信のネタはこの中から選ぶようにしています。更に「社会のトレンド・企業活動」と「日本の文化・伝統」「雑学」を加え、現在は八冊の手帳に必要な情報を書き入れるようにしています。
  この夏休みには、新聞の切抜きや書物からの未整理の情報を加えることにより、これらの手帳の充実をはかっていきたいと思っています。

2009年08月11日

地球環境を守る~家庭菜園の薦め

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  8月11日(火)、台風9号が去り雲の間から久しぶりに太陽が顔を出しました。今年は日照時間が少なくて夏野菜の生育が思わしくないという新聞記事が掲載されていましたが、わが家の夏野菜は順調に育っています。植えているのはトマトとキュウリ、ゴーヤ、シシトウ、ミョウガ、アスパラガスですが、特にゴーヤとキュウリは一日空けると大きくなりすぎるため毎日収穫しています。家族では食べきれないほどたくさん採れるので、ご近所にも配らせていただいていますが、予想以上の出来ばえです。
  これまで何度も紹介させていただいていますが、日本の食料自給率は40パーセントしかありません。言い換えると我々日本人が食べている食料の60パーセントは海外からの輸入です。そして、食料を運搬する航空機や船舶に多量の燃料を使うだけではなく、バーチャルウォーターという形で貴重な水を輸入しています。更に、食べ残しの生ゴミを処理するために多量の石油を使っており、地球の環境をますます悪化させているのです。
  一人ひとりの力はわずかですが、環境を守るためにはまず自分で出来る身近なことから始めることが大切です。これからも〝農薬と化学肥料を使わない〟野菜づくりを続けていきたいと思っています。

2009年08月10日

引き続いて学校改革を推進

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  この夏休みを利用して数多くの方にお会いし情報交換させていただいていますが、昨今の教育界は大きく変化してきています。大学同士の統合、新たな学部・学科の設置、大学を有する学校法人による小学校・中学校の新設、高校との連携や系列化、男子校・女子校の共学化、公立中高一貫校の設置等さまざまな枠組みやシステムの変更が行なわれてきていますし、各校共創意工夫を生かして独自の特色づくりに注力されています。このようにそれぞれの学校が教育活動の充実を目指して切磋琢磨していくことは素晴らしいことであると思います。反面、生徒や保護者のニーズを的確に受け止めていない現状維持型の学校については経営面でも課題が生じてきているようです。
  民間企業においては、昨年と同様のことをやるということはまずありません。私もメーカーに永年勤務していましたが、例えある年にヒット商品が生まれたとしても、同じ商品を翌年も作り続けるということはほとんどありません。この商品をライバルとみなして更に改良を重ね、新しい商品を開発していきます。しかしこれまでの学校においては、余程大きな問題が生じない限り、従来どおりの取り組みを行なうということになっていたように思います。
  本校も3年前から「コース制の採用」や「環境教育の導入」といった学校改革を進めてきました。同時にパンフレットの作成、ホームページの充実、学校説明会・オープンスクールの開催、広報専任者の採用等の広報活動を強化してきました。これにより、徐々にこれらの学校改革の内容が浸透してきているようですが、まだまだ改善すべき点は数多くあります。〝進歩なきものは退歩である〟という言葉がありますが、現状に満足しているようでは進歩はありません。常に現在の課題をしっかりと把握し、思い切って解決のための取り組みを進めていきたいものです。

  また、これからもこの校長通信を通じてさまざまな学校改革の取り組みについて紹介しきますので、ご意見・ご感想をお聞かせください。

2009年08月09日

兵庫私学 中学・高等学校展を終えて

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  8月9日(日)、三日間にわたる兵庫私学 中学・高等学校展が終了しました。本校のブースには数多くの児童・生徒や保護者の方がお越しになり、熱心に我々の説明に耳を傾けていただきました。学校説明会やオープンスクールに参加して入学を希望するようになられた方、本校のホームページを見て興味を持たれた方、友人から情報を入手された方、塾から勧められた方等さまざまでしたが、一つ一つの広報活動の積み重ねが非常に大切であるということを再認識しました。
  また、中学受験に関しては小学校6年生だけではなく小学校4年生や5年生の保護者の方、高校受験に関しては中学3年生以外に中学1年生や2年生の生徒や保護者の方も多数お見えになり、早くから進学のことを熱心に考えておられることも解りました。 
  特に、中学受験希望の保護者にとっては「一貫選抜コース」・「発展コース」の概要や難易度・合格基準、クラブの活動状況等、高校受験希望者の生徒・保護者にとっては「選抜特進」・「特進Ⅱ」・「特進Ⅰ」の難易度・合格基準、「選抜特進」の就学補助、大学への進学実績等への質問が多く、学校改革に対する注目度が高まってきているように感じました。
  来年には新システムにおける最初の卒業生が大学に進学し、3月には高校の新校舎の完成、4月には中学のコース制が揃うことになります。全教員が力を合わせ更に教育レベルの向上をはかると共に、来るべき創立60周年を機に一層の飛躍をはかっていきたいと思っています。
  本校ではこれからもオープンスクール、学校説明会を開催する予定です。また、お解りにくい点があれば事前にご連絡の上ご来校いただきますようお願いします。

2009年08月08日

兵庫県私学中学・高等学校展始まる

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  8月7日(金)から、第4回目となる兵庫県私学中学・高等学校展が始まりました。前日までに説明資料やパンフレットを搬入しており、各校の担当者は午前10時の開場に備えてそれぞれのブースで来場者を待ち受けました。 平成18年と19年は8月末に開催されていましたが、昨年度からは8月上旬のこの時期に変更になりました。会場は少し手狭ですが、兵庫県の全私学52校が一堂に会して開催される年1回の合同説明会は壮観そのものです。会場入口には各校のパンフレットが山積みされ、『兵庫の私立中学・高等学校ガイド』と各校のブース配置図が配られました。そして開場と同時に生徒や保護者の皆さんが入場され、それぞれ希望する学校のブースに向かい担当者から説明を受けておられました。
  私も昨日と本日の2日間、朝10時から夕方6時まで本校の先生と共に生徒や保護者の方々に説明させていただきました。本校のブースには、両日で100組を超える方がお越しになりましたが、ピークの時間帯にはブース前の椅子席で対応させていただくことになり申し訳なく思っています。私も何人かとお話させていただきましたが、保護者の皆さんの子どもの教育にかける思いがひしひしと伝わってきました。 
  3日間開催のため、最終的にはどれだけの来場者数になるかはわかりませんが、この2日間の来場者は昨年の6250名を上回ったようです。
  
  この催しは明日が最終日になりますが、大阪から大丸神戸店までの所要時間は約30分ですので大阪府在住の皆さんも是非ご来場の上、兵庫県の各私学がどのような教育活動を行なっているかを確認していただきたいと思っています。

2009年08月07日

中学女子テニス部  7年連続全国大会出場決定

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  去る7月30日に和歌山県のかわべ公園内のテニスコートで行なわれた『第36回全国中学生テニス選手権大会関西地区予選』において本校は準優勝し、見事全国大会に出場することになりました。
昨年は関西地区が全国大会のベスト4を独占したので、大阪・京都・兵庫の優勝校は既に全国大会の切符を手にしており、残りの関西地区枠(6校)をかけて各府県の上位校(14校)が集って熱戦を繰り広げました。
  本校はこれに先立ち7月27日、28日に開催された兵庫県中学総体において昨年敗れた神戸女学院に4対1で雪辱し準優勝したので、兵庫県1位でこの大会に出場しました。1回戦シードの後、2回戦・3回戦は大接戦の末、5年ぶりに決勝まで勝ち進み、全国大会の切符を手に入れました。この結果、2000年に全国大会初出場を果たしたあと、2003年から今年(2009年)まで7年連続出場になりました。
  連続出場というプレッシャーに押しつぶされることなく、苦しい試合を勝ち抜いた選手の皆さんの頑張りに対して心より敬意を払いたいと思います。また、この快挙は出場した選手だけではなく様々な面での保護者の皆様や部員の支援の賜物であると思っています。この勢いを、是非近畿大会(神戸)、全国大会(熊本)に繋げていって欲しいものです。
 
【試合結果】 1回戦  シード
         2回戦  雲雀丘  3-2 三島中学(大阪4位)
         準決勝  雲雀丘  3-2 同志社香里中学(大阪2位)
         決 勝  雲雀丘  0-3 樟蔭東中学(大阪1位 昨年全国ベスト4)

2009年08月06日

第4回「兵庫私学 中学・高等学校展」の開催

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   明日、8月7日(金)から9日(日)の3日間にわたり、次の通り「兵庫私学 中学・高等学校展《合同説明会》」が開催されます。
  場所・・・大丸神戸店 9回特設会場 (JR元町駅東口南側)。
  時間・・・10:00~18:00 個別相談ブース受付
       10:00~20:00  パンフレットコーナー 
(但し 最終日は10:00~18:00)

  この催しは本年度で4回目を迎えますが、兵庫県私立中学高等学校連合会の主催、兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会、日本私立中学高等学校連合会、神戸新聞社、朝日新聞神戸総局、読売新聞大阪本社、大丸神戸店の後援で開催されます。
  兵庫県の私立中学高等学校全校が同一会場に集い、各校の建学の精神、教育方針・内容、特色・魅力等の情報を提供することにより、生徒一人ひとりの能力やポテンシャリティーを開花させる私学選択を積極的に支援することを狙いとしています。各校のブースでは私立学校への進学を目指す児童・生徒・保護者を対象にマン・ツー・マン方式により学校紹介等の説明会を行なうことになっていますので、是非お越しいただき自分に合った学校を見つけてください。

  なお、入場料は無料でご来場者には私立中学・高等学校ガイド2010」を配布させていただくことになっています。 明日は私もこの催しに参加し、素直に他校の良いところを学ばせていただくことによって、更に本校の教育内容の充実をはかっていきたいと思っています。

2009年08月05日

利用可能な水の量~環境クイズの答え(No4)

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  地球人口の爆発的な増加や地球温暖化等の影響で、安定した水の確保は21世紀における大きな課題になるのは間違いありません。地球は大量の水に覆われていますが、97.5%は海水で、真水は2.5%に過ぎません。このうち生活用水に利用できるのは0.008%しかありません。分かりやすいように地球上の水をバケツ一杯にたとえると、人間が使える水の量は小さじ一杯程度しかないということになります。
  現在水不足に苦しむ人々は中東やアフリカを中心に世界で約5億人いると言われており、灌漑が整っていない等の理由で水がうまく利用できていない地域を含めると世界人口の3分の2が水不足という状況下にあります。
  更に国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がまとめた報告書によると、2050年までに利用可能な水資源が現在よりも10%~30%も減少する地域があると予測されています。
  それではわが国の水事情はどうなっているのでしょうか。日本は毎年到来する台風等の影響で水が豊富にあると思われがちです。確かに日本の年間降水量は1718ミリメートルと世界平均の約2倍になっていますが、一人当たりに換算すると世界平均の3分の1程度しかありません。にもかかわらず水不足を実感しなくて済むのは食料を輸入することで大量の海外の水を使っているからなのです。また、この食料以外に材木も大量に輸入しているため、間接的に世界から水の供給を受けているということになります。
  このような事実をしっかりと認識した上で、日常生活において水を大切に使うようにしていきたいものです。

2009年08月04日

充実した夏休みを送るには~整理整頓

  私はこれまでくり返し〝凡事徹底〟の大切さを訴えていますが、社会で活躍している人は例外なく簡単なこと、当たり前のことを着実に実行されています。この凡事徹底の一つに整理整頓があります。
  机の上に書類が散乱し積み上げられている事務所、さまざまな部品が〝所狭し〟と積み上げられている工場、商品が無秩序に陳列されている売り場で、仕事が円滑に行なわれているところはありません。事務所では代金の請求や回収漏れがあり、書類を探しまわるというケースが見られます。工場では品質不良や労働災害が発生し、売り場では在庫管理が不十分なため過剰在庫や品切れが起こっています。
  また、仕事をてきぱきとこなしている人は常にやるべきことが緊急度・重要度別にキッチリ分類されています。要は職場においても個人においてもいかに整理整頓ができているかがポイントなのです。整理というのは〝要らないものを捨てる〟ということであり、整頓というのは〝必要なものを取り出せる〟ということです。
  〝学校は将来社会で役立つ力を育てるトレーニングの場である〟と考えるなら、中学・高校時代に整理整頓の習慣を身につけておくということは極めて大切です。最近は自分の部屋を持つ子ども達が増えてきましたが、ゲーム機や携帯電話、漫画の本が散乱している中で学習していても学習の効果は上がりません。この夏休みに是非不要なものは思い切って捨て、必要なものが随時取り出せる学習環境を整えて欲しいと思っています。

2009年08月03日

有意義な休暇を過ごす

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  〝夏季休業中には普段できない経験をしよう〟ということを生徒達には伝えていますが、これは生徒に限ったことではありません。よく「学校の先生は夏休みが多くていいですね。」という話をお聞きしますが、生徒にとっては夏休みであっても先生には生徒と同じような夏休みはありません。夏期休業に入って二週間が経過しましたが、これまでの本校の先生方の勤務状況を見ると勉強合宿、林間学舎、宿泊研修、補習、部活動の指導や合宿等の予定が入っており、のんびりと夏休みを過ごしている人はほとんどないようです。これは先生だけではなく、これまで私の民間企業の経験からしても長期休暇をとるのはなかなか難しいものです。しかし、まとまった休暇は心身のリフレッシュは勿論のこと、昔の友人と会う、家族旅行をする、墓参りをする、故郷に帰省する、仕事のスキルアップをする等のためにも必要です。
  本校では例年、夏期休業に入ってからも休みが取れないといった人も多いため、今年はできるだけ年次有給休暇や代休を使って、連続して休暇を取得できるようにしたいと考えています。私も今やりたいことが山積していますので、中途半端にならないよう大まかな行動予定表を作成してみましたが、やることを絞り込まないと時間はあまりないようです。休暇の期間は限られていますので、時間を大切にしてお互いに有意義な休暇を過ごしたいものです。

2009年08月02日

充実した夏休みを送るには~スケジュールに落とし込む

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  夏休みに入って既に二週間が経過しました。授業納めにあたって〝高校3年生から中学1年生までの学年の人がいるが、それぞれの学年の夏休みは一回しかない。何でも良いから「これだけは必ずやる」というものを絞り込んで徹底的に取り組んで欲しい。〟という話をしましたが、充実した日々を過ごしていますか。〝一日は人生の縮図である〟という言葉がありますが、一日が充実していれば充実した一週間に、一週間が充実していれば充実した一月に、一月が充実していれば充実した一年になり、最終的には充実した人生につながります。
  何事を行なうにもPlan-Do-Check-Actionというサイクルをまわしていくことが基本であり、計画を立てずに、その時その時の思いつきで行動していては決してうまくいくことはありません。しかし、単に計画を立てれば十分な成果には結びつくと考えるのは間違いです。よく計画を立てて安心してしまっている人を見かけますが、この計画をスケジュールに落とし込むという作業が大切なのです。分かりやすく言えば、やるべきことを細部にわたって洗い出し、毎日のスケジュールを作成するということです。このスケジュールに沿って行動すれば、自分の計画していたことはほぼ実現できると思います。このように計画を立て、スケジュールに落とし込むという習慣を身につけることは、将来社会に出た時に大いに役立つ力です。
  まだまだ夏休みは続きますので、この時点でこれからのスケジュールをもう一度見直して欲しいと思っています。

2009年08月01日

松原泰道氏の教え~明珠在掌

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  私の愛読書の一つに『致知』があります。この本は人間学を学ぶ月刊誌ですが、一般の書店には販売されていません。私がこの本と出会ったのは10年以上前になりますが、安岡正篤先生をはじめさまざまな人物の考えや生き様が紹介されており、非常に学ぶことが多いように感じています。
  毎月、巻頭の言葉が紹介されますが、最近はウシオ電機会長の牛尾治朗氏、アサヒビール名誉顧問の中條高徳氏、それに仏教の宗派を超えて「つじ説法」を行なう『南無の会』会長の松原泰道氏の3人がリレーで執筆されています。
  今月号は松原泰道氏でしたが『明珠在掌(みょうじゅざいしょう)』という禅の言葉が紹介されていました。これは〝その大切な象徴が手のひら、至近の距離の中にある〟ことを説いている禅語です。今回、同氏は幸せの青い鳥を求めて旅に出たチルチルとミチルが旅の末に幸せは身近なところにあることに気づく『青い鳥』という童話や〝極楽は眉毛の上のつるしもの あまり近さに見つけざりけり〟という道元禅師の言葉を引用されています。そして、「私達は肝心の《いま、ここ》を捨て、どこかよそに幸せを求めていきがちであるが、それは決して幸福を得る道ではない。幸福とは他から与えられるものではなく、自ら発見してつかみとっていくものである。与えられるものを待っているのではなく、マイナスの中にプラスを発見し、耕していくところに人生の生きがいはある。両手の掌に鋤(すき)や鍬(くわ)を持って一所懸命に耕していくことによって掌の中に明珠がつくられていく。幸福は足下にあり。このことを忘れず日々の生活の中から幸福を見出し、豊かな人生を築いていきたいものです。」という言葉で締めくくられています。
  私はこの言葉に大いに感銘を受けましたが、これが松原泰道氏の最後の巻頭言になりました。同氏は7月29日に肺炎のため101歳の生涯を閉じられたのです。数多くの著書がありますが、代表作である『般若心経入門』を一度紐解いてみてください。