学校経営~課題解決型の組織をつくる
学校経営において大切なことは、他校にない特色づくりです。他校がやっているからということで、それをそっくり真似てみてもうまくいきません。何故ならそれぞれの学校における課題は同一ではなく全く異なっているからです。この課題を解決し、特色づくりを進めていくためには、これらの課題を解決していくための組織が必要です。しかし、柔軟に組織運営を行なっている学校は案外少ないように思います。特に、公立の学校においては手当が支給される対象分掌は教務、進路、生徒指導、保健、総務と決められており、新たな課題が発生するとこれらの分掌のどこかに落とし込むというやり方をしてきています。また、私立においても従来どおりの固定化された組織運営をしているところが多いようです。しかし、このようなやり方では、新たなことをやろうとすると、特定の分掌の負担は確実に増えることになるため、なかなか調整がつかないのが現実です。
新しい学校づくりにあたっては、当然今までにない新たな仕事が発生するため、「効率よく学校経営を推進していくためにはどのような体制が良いのか」を原点に戻って考えていかなければなりません。新たな仕事と従来の仕事をすべて洗い出し再編成する。その上で現行の組織を一旦白紙に戻してどのような組織がよいのかを検討することが必要です。つまり“最初に組織ありき”ではなく“課題解決のために組織がある”ということを基本に学校経営を進めることです。学校を対外にPRするための広報活動、校内のネットワークを構築するための情報活動、進路と一体となったカリキュラムの検討やガイダンス機能の充実等の新たな取り組みを推進していくためにはどのような組織が最適なのかを検討しなければなりません。一般的に組織は固定化すればするほど当初の設置目的が時代の要請に合わなくなるものです。
本校では、これを防ぐためにさまざまな組織運営を行なっています。課題解決のために組織の壁を取り除きマンパワーを増大させる、また期間を限定した委員会やプロジェクト・チームの設置等、弾力的な組織運営をはかっています。