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2011年07月31日

ナイアガラの滝

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  7月30日(土)、6時30分にモーニングコール、7時30分から朝食ということであったが、生徒達は7時過ぎにはロビーに集合している。時間を繰り上げてバイキング方式のフルカナディアンバフェの食事を摂る。メニューはパン、フルーツ、ヨーグルト、果物、野菜等と実に豊富であり、生徒達は久しぶりの本格的な食事のためか食欲も旺盛である。昨晩は夜遅くまで騒いでいたようで、別の宿泊客から苦情が寄せられた。早速注意するが、その時になるとなかなか自制がきかないようである。8時半に専用バスでホテルを出発。バスは日本と異なり左右の座席が交互にずらしてあり、乗り降りしやすい構造になっている。また、車はアメリカと同じ右側通行で右ハンドルになっている。土曜日で道路が空いていたせいか、予定より早く10時過ぎにナイアガラ・フォールズに到着する。
  世界最大の水量を誇るナイアガラの滝は南米のイグアス、アフリカのビクトリアと並ぶ世界3大瀑布の一つであり、壮大さは驚くばかりである。日本では那智の滝が有名であるが、ナイアガラ滝と比べるととても滝と呼べるものではない。ナイアガラの語源はネイティブ・カナディアンが呼んでいたニアガル(雷轟く水)である。
  ナイアガラの滝が誕生したのは1万2千年前と言われている。氷河が溶けて多くの大地が海に沈んだが、その際一部が大きな湖の形で残り、ここに大量のロッキー山脈の雪解け水が3000kmの長い旅の後流れ込み、スペリオル湖・ミシガン湖・ヒューロン湖を経て、オンタリオ湖に注ぎ込み五大湖が形成されるに至る。
  ところが、エリー湖とオンタリオ湖の間には約100mの高低差があるため、水が流れ落ちるナイアガラ大瀑布となったとのことである。大量の水のため、滝は平均して年間3mずつ後退していたらしいが、今は人工的に水量を調整することにより、3cmの後退にとどまっている。もし水量調整が行われなかったなら、アメリカ滝は消滅してしまうだろうとも言われている。また、この100mの高低差のため、ナイアガラの急斜面においては湖から湿った温暖な空気に包まれ、逆に西からの寒風は丁度上を吹き抜ける形になるため、果物の生産にとってこの上ない好条件となっている。このため、洋梨・葡萄・ブルーベリー・桃等豊富な果物の産地となっており、特に葡萄の生産量は国内の85%を占めるに至っている。
  ここでの最大のイベントは〝霧の乙女号〟「Maid of the Mist」による船上からの滝壺体験である。滝の真下まで近づくため、水しぶきが凄いため、頭の上から青いレインコートをスッポリとかぶり出発する。以前はこの青いレインコートではなく、何人もが代わる代わる着ていたため、あまりにも汗の匂いが臭くて不浄であったため、持ち帰っても良いという事にして、薄手のコートに変えたそうだ。また持ち帰らない人については回収箱が設けられており、すべてリサイクルされている。準備が完了し、いよいよ霧の乙女号は滝に向かって出発する。まず正面のアメリカ滝の前を通り過ぎる。物凄い水しぶきである。アメリカ滝よりもカナダ滝の方が滝の真下に入ることになる。滝にどんどん近づくにつれて、水しぶきは激しくなってくる。しぶき(飛沫)といった生やさしいものではなく、極端な言い方をすれば、頭の上からバケツで水をぶっ掛けられているという表現があてはまる。船は落ちてくる水の勢いで左右に大きく揺れ、船内は大騒ぎである。このような体験は他では得られないだろう。
ナイアガラ・フォールズの見学の後、滝の近くにあるプラネット・ハリウッドで特大のチーズバーガーによる昼食を摂る。これでも昨年の反省から、今年は少し小さ目にしたとのことである。食後、明治時代から開かれているという「斉藤」というお土産屋さんに立ち寄る。生徒達は早速色々な物を買い求めている。武田喜一郎店長の話によると、航空機の燃料高と円安(カナダドルに対する)の影響で日本からの観光客は減少しているとのことである。生徒達には事前に、お土産を買う機会はいくらでもあるから荷物を増やさないようにと伝えていたが、そのアドバイスはほとんど受け入れられず多くの品物を買っていたようだ。

2011年07月30日

最初の訪問地トロント

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  7月29日(金)、17時45分に成田を飛び立って、約11時間半のフライトで、トロントに到着し、全員元気でカナダでの第一歩を踏み出すことになった。ここで戸惑うのが、日本との時差である。通常であれば、既に30日になっているはずであるが、日本とトロントは13時間(現在はサマータイム)の時差があるため、時間が1時間逆戻りすることになる。無事、入国手続きと通関を済ませ、ホテルのシャトルバスで、ホテルに向かい、夜食をとる。
  ここで最初の訪問地であるトロントについて紹介したい。カナダには10の自治州があるが、オンタリオ州の州都であり、人口550万人を有するカナダ最大の都市がトロントである。トロントの歴史は白子人が最初にこの地に到着した1615年まで遡る。フランス人サミュエル・ド・シャンプランの探検隊が最初とのことである。〝トロント〟とはインディアンの言葉で「人が会う場所」を意味しており、街の南には五大湖の一つであるオンタリオ湖があり、対岸はアメリカのニューヨーク州である。
  1759年までトロントはフランス軍が砦を構える要塞であったが、インディアンが暮らしている土地であったため、フランス軍はインディアンと交渉し、170ポンドと140樽のメリケン粉と少々の斧で、この地を手に入れた。その後1759年、英仏間の7年戦争の結果、フランスはアメリカ大陸の領土をすべてイギリスに明け渡し、これに伴いトロントも英領の一部になった。
  トロントに本格的な町づくりの計画がもたらされたのは1793年である。当時カナダ総督のドーチェスター卿はアッパーカナダ(現在のオンタリオ州)の首都ナイアガラ・オン・ザ・レイクが米国に近すぎるため、オンタリオ湖岸に新都の建設を考え、英国王ジョージⅢの第2子フレデリック・ヨーク公の名にちなみヨークヴィルと命名した。その後、1812年の米英戦争でヨークヴィルは全焼。それからの本格的な復興はイギリスからの新移民の到着を待つことになり、1830年代半ばにもとの名前トロントに改称された。
  19世紀の終わりにトロントはカナダの商工業の中心として大きく発展し、1830年代にはわずか1万人だった人口も1901年には20万人を数えるまでになり、カナダ政府の積極的な移民政策により1941年以降世界中から移民が集まり始めた。今では移民の数は人口のほぼ半数を占めている。町を歩いていても肌の色・目の色・髪の色、背丈等全く異なる人達が混在しており、人間のるつぼという感が強い。最近では中華系移民が激増してきており、国際色豊かな世界屈指の多民族都市に変貌してきているようだ。


2011年07月29日

カナダ研修のスタート

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                ≪大阪空港にて≫   

  7月29日(金)、11時30分、今回の『カナダ東部研修旅行』に参加する26名の生徒と付き添いの先生、添乗していただく旅行代理店マイ・ツァーズの熊代社長の合計29名が大阪(伊丹)国際空港に集合しました。海外旅行は初めてということで、多少緊張している生徒も見受けられました。その後、搭乗手続きをすませ、多くの保護者の皆さんに見送られ、14時35分の国内線で成田空港へ向い、17時45分発のエア・カナダ(AC-002便)で、空路カナダ最大の都市であるトロントに向けて出発しました。  私がこの研修に同行するのは、今回が2回目ですが、3年前は関西国際新空港から一旦バンクーバーに向い、乗り換えてトロントへ着くという行程でした。また、昨年は成田までの直行便が取れず、羽田からバスで成田に向いました。しかし、今回は幸運なことに羽田での乗り換えもなく、成田からトロントまでの直行便を確保することができたため、カナダ国内での乗り継ぎの必要がなくなりました。
  このカナダ研修は、できるだけ早い時期に海外での生活を体験させ、国際感覚を身につけさせようという狙いで平成14年8月からスタートしましたが、これまで、この研修に参加した生徒達は多民族国家であるカナダの社会生活、歴史、文化、自然に接するという体験を通じて、大いに触発され、高校進学後も良きリーダーとして大きく成長してきています。
  研修旅行の中心は、赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンにおける7泊8日のホームステイと語学研修ですが、カナダ東部を中心にナイアガラの滝やトロントを訪れることになっています。短い期間ですが、この研修を通じて生徒達が大きく成長してくれることを期待しています。
  なお、研修旅行における生徒達の活動状況はできるだけ迅速にお伝えしたいと思っています。

2011年07月28日

学校における経営革新・マネジメント改革

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  学校はよく「閉じられた社会」と言われますが、これは決して褒められた言葉ではありません。現在、大阪府の教育委員に就任していることもあって、教育関係の方や企業の経営者・人事担当の方とお会いする機会も増えてきていますが、教えられることが多いように感じています。
  今、世界は急速に変化してきていますが、日本は完全にグローバル化の波に乗り遅れてしまいつつあります。大震災や原発事故といった日本の国を揺るがす出来事が起こっても、この日本丸をどの方向に進めていくのかという大きな指針が見えません。このような中にあって、企業の中には明確な戦略を打ち出し、着々と手を打っているところもある反面、論議だけに終始し、なかなか実行に移せないというところもあります。この結果、従来以上に二極化が顕著になってきています。
  私は〝今の二極化現象はこれまでのような生易しいものではない〟ように感じています。これまでも、よく〝生き残りをかけた〟ということが言われ続けてきましたが、何とか持ちこたえてきたというのが実状です。しかし、これからは完全に〝淘汰〟とか〝消滅〟といったことが現実になってくると思います。
  このことは企業だけとは限りません。病院も学校も地方公共団体も国も同じです。特に少子化が進み、中長期的に見て児童生徒数が減少していく教育界においては公立・私立を問わず、他の分野以上に『経営革新・マネジメント改革』が必要です。「自分のところは大丈夫だろう」とか「何とかなるだろう」といった甘い考え方を払拭し、さまざまな視点に立って具体的な取り組みに落とし込んでいかなければならないと思っています。

2011年07月27日

強い意志力を身につける

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  夏休みに入り、一週間が経過しましたが、生徒達はそれぞれ学校行事、部活動、学習と忙しい毎日を送っています。そのため今日も学校には多くの生徒が登校し、先生方も出勤しています。学習面については、各学年で最も効果の上がるやり方を考えて実施しており、高校1年は強化勉強会、高校2年は勉強合宿を既に実施しました。また、今週月曜日からは、中学2年を除く全学年が夏期講習をスタートさせ、林間学舎に行っていた中学2年も本日から講習を開始しました。
  特に高校3年については、この夏休みの過ごし方で志望校に入学できるかどうかが決まるということもあって、この夏期講習以外にも、古典文法の集中講義や地理学習会といった講座も開講しています。そして、これらを積極的に受講する生徒も増えてきているようです。
  このような状況は以前の本校では考えられなかったことですが、学力の向上をはかるには、学習の量を増やし、質を高めることが不可欠です。これはスポーツ界で一流といわれる人が、例外なく血の滲むような努力をしていることでも分かります。
  本来、勉強というのは〝やらされるものではなく、自らやる〟ものですが、そのためには強い意志力が必要です。この力が弱いと、すぐに諦めてしまったり、挫折してしまうことになりがちです。私は受験勉強の意義は、学力を高めるというだけではなく、この経験を通じて〝強い意志を身につけることである〟と思っています。言い換えると、人生における大きな節づくりの機会であり、これが将来社会で役立つ力に繋がるのです。自分なりの目標を持って、日々の努力を継続して欲しいものです。

2011年07月26日

聖母女学院との交流

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  この度、京都の藤森にある学校法人聖母女学院を訪問しました。聖母女学院は雲雀丘学園より長い歴史を持つ学園であり、同学院のモットーは創立者の言葉である「愛と奉仕と正義」です。これは家族・友人・隣人・社会・世界に仕え、不正義を決して赦さない神の正義を貫いていくことです。そのために、自らを鍛錬することによって、平和な社会を作ることに貢献できる人間に育っていくことを目指しておられます。
  聖母女学院の教育ビジョンは「従順」と「純潔」です。従順は、真理を探求する歩みの中で出来事を正しく判断し、正しいことをはっきりと表明し、それに誠実に従う強い意志を意味し、「純潔」は、真理を純粋に誠実に受け入れ、実践する生活態度を意味しています。当日は藤森から学院までの間、多くの生徒達に会いましたが、素直で上品な印象を持ちました。
  同学院は短期大学から幼稚園までを有する総合学園ですが、このような素晴らしい教育ビジョンを有しながら、ここ数年優秀な生徒が入学してこないという状況になっています。
  今回は経営のトップである校長・教頭、園長をはじめとする幹部の方々との意見交換を行ないましたが、正直なところ、思い切った改革が進んでいないように感じました。今回の研修会を機に、幹部が団結して改革に向けての力強い第一歩を踏み出して欲しいと思っています。


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2011年07月25日

夏期休業中の課題

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            ≪カナダの国旗≫   

  今週の金曜日(7月29日)から8月9日までの12日間、中学1年生と2年生の希望者26名が伊丹国際空港からカナダ東部夏季研修旅行へ出発しますが、今回は私も同行することになりました。
  夏期休業に入る前に課題を整理すると、大小取り混ぜて多くの懸案事項のあることが判明しました。このような状況の中で、約半月間にわたってカナダ東部研修旅行に付き添うことになるため、暑中見舞いやお礼状、スケジュールの調整、資料のまとめ、事務処理等比較的簡単なものについては、これまでに極力処理するようにしてきましたが、大きなものは帰国後の休暇を使って処理することになりそうです。現在、研修旅行の準備はほとんどできていませんが、幸い3年前に同行しているということで、現地の様子が分かっているため、持参するものも最小限にとどめるつもりです。
  気がかりなのは、カナダ研修旅行中の校長通信の扱いです。これまで〝例外をつくらない〟ということで毎日掲載を続けていますが、うまく送信できないケースも考えられるため、これから出発までの数日間を利用して、予備の内容を登録していくことにしました。
  短い期間ではありますが、生徒達にとっては大変貴重な経験になりますので、研修の成果があがるように個別指導もしっかりと行なっていきたいと思っています。また、私自身も、世界が大きく変化している中で、3年前に比べてカナダがどのように変わってきているのか、カナダでは福島原発の事故がどのように受け止められているのか、といったことも掴んできたいと考えています。

2011年07月24日

自産自消の薦め

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  本校では、さまざまな環境活動に取り組んでいますが、その一つが、校内での野菜作りです。環境活動の基本の考え方は、一人ひとりが〝身近なできることから行動に移す〟ということで、校内でイチゴやトマト、サツマイモの栽培を行なっています。このうち、イチゴの収穫は終了しましたが、今は5月に植えたミニ・トマトが次々と真っ赤な実をつけています。これらの実は食堂の調理人の方にお願いし、生徒達に提供していただいています。既に、夏期休業に入っていますが、補習や部活動で登校している生徒も多いため、折角実ったトマトが無駄にならないよう収穫をお願いしています。
  現在、私も近くの貸し農園と自宅の庭で、野菜の栽培に取り組んでいますが、最近は日曜日にも何かと予定が入りなかなか時間が取れないという状態でした。しばらく放置したままにしていたため、久しぶりに農園に足を運ぶと、畑一面に驚くほど多くの雑草が生い茂っていました。しかし、雑草を取り除くとトマトやシシトウ、ナス、キュウリが逞しく成長しており、多くの実をつけていました。早速、すべて収穫し、これらの野菜を調理しました。中には大きくなり過ぎたキュウリも混じっていましたが、晩の食卓は新鮮な野菜で一杯になりました。
  最近、地産地消が推奨されていますが、究極は自分で作った野菜を食べるという〝自産自消〟ではないかと思います。生徒達の中にも家庭で野菜作りを行なっている人もいるようですが、是非、食の大切さを知り、自家自給率を上げるという活動を推進して欲しいものです。

2011年07月23日

水の大切さを知る~森を守る

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        ブナの森

  林間学舎で生徒達が訪問したサントリーの天然水(株)奥大山ブナの森工場においては、下草を刈り枝打ちをする等さまざまな森を守る活動を行なっておられます。
  この森工場は山梨県・白州(はくしゅう)、熊本県・阿蘇に続く天然水第3の工場で、3年前に「水を育む森や環境を大切にするという自然との共生をめざす」というコンセプトのもと生産がスタートしました。
  そのため、環境に優しい液化天然ガスを使用し、奥大山の地に降る大量の雪を冬場のうちに雪室に貯蔵し、その冷たいエネルギーを夏場の空調や生産設備の冷熱減に利用し、更に生産工程で出る廃熱を集めて空調に利用する蓄熱システムを採用しておられます。
  既に紹介したように、本校では中学2年生が、以前より毎年7月に大山登山を中心とした『林間学舎』を行なっていましたが、環境教育の導入にあたって、この行事との連携を検討した結果〝自然環境の水に学ぶ〟というテーマを取り上げ、大山登山の前にブナの森、工場を見学させていただき、併せてブナやミズナラの森での自然体験を行なうことにしました。また、この行事に先立ち、サントリーから、水に関する特別講習を実施し、世界の中での水事情や硬水と軟水の違い、良質な水を確保するための森の働き等についての説明をしていただいています。
  生徒達が植えた木々が大きくなり、豊かな森を形成することで、将来良質の水が得られることに繋がっていきます。水の大切さを知り、水に対する関心を更に深めていって欲しいものです。

2011年07月22日

林間学舎に出発

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  7月22日(金)、中学2年生が定刻前に校庭に集合しました。部活動で途中から参加する生徒を含めて、全員が参加するとのことです。この行事のスタートにあたって、私から〝将来、社会で活躍するためにはチームワークが大切であり、この林間学舎を通じて、集団で行動することを身につけて欲しい〟という話しをしました。その後、生徒達は4台のバスで2泊3日の大山での林間学舎に出発しました。
  本校では、中学生時代に同じ学年の仲間と寝食をはじめとする集団生活を共にすることにより、人間的な成長をはかることを狙いとして、平成6年度から各学年に宿泊行事を行なうことにし、この考え方に立って、中学2年では大山登山を柱とする林間学舎を実施することになりました。
  その後、平成20年に環境教育を導入するにあたり、宿泊行事との連携を基本の方針にすることとし、さまざまな案を模索していたところ、実にタイミングよく奥大山にサントリーの水工場が建設されることになったのです。そのため早速、5月にこの工場を訪問し、お願いしたところ、快く引き受けていただき、林間学舎のプログラムの中に加えてもらうことになりました。
  早いもので、今年で4年目になりますが、今回もサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林を行なう等の環境活動に参画することになっています。私も昨年、先輩達が植えた木が大きく成長している姿を見て感動しましたが、この活動を続けることによって、何年か先には〝雲雀の森〟になることを期待しています。
  そして、この林間学舎のメインは、中国山脈の最高峰である標高1709メートルの大山登山です。ホテルは標高800メートルの位置にあるため、垂直距離で約900メートル、3.2キロメートルの道のりを往復で約6時間かけて登下山することになります。生徒達にとってはいずれも初めての経験ですが、果敢にチャレンジし、達成感を味わって欲しいと思っています。


2011年07月21日

夏期休業個人懇談始まる

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  夏期休業に入って、保護者個人懇談が始まりました。本校では例年、この時期に保護者の方々とクラス担任が子どもさんの学校生活や学業成績、部活動等について話し合いの場を持つことにしていますが、この懇談も3学期制に変更したことによって、メリハリが出てきたようです。
  以前は授業時間を確保するということで、2学期制を採用していましたが、これでは夏期休業に入る前に成績が出ていないということになります。一方で、個人懇談を終業式の前に実施していたため、夏期休業に入る前の数日間はどちらかと言うと締りのない期間になっていました。この移行措置によって、保護者にとっても、はっきりと成績が示されるため、課題が明らかになってきています。
  本日も朝から多くの保護者の方がやや緊張した面持ちで次々と来校されました。懇談場所はクラス毎に決められていますが、中学生の保護者の皆さんは校長室の前の廊下を通って懇談の部屋に行かれるため、私もできるだけ声をかけさせていただき、何人かの方とお話しさせていただきました。特に中学1年生の保護者にとっては、入学して最初の懇談です。中学生になって、初めて電車で通うようになり、英語をはじめ新しい授業が始まり、多くの地域から来る生徒達との学校生活がスタートする等、環境が大きく変化しています。そのため保護者にとっては、心配されることが多いと思います。
  懇談終了後は、多くの保護者の方のホッとされている様子が窺い知れました。皆さんからは「学校に行くのが楽しいと言っています」「最近体力がついてきたようです」「学校のことをよく話してくれます」「仲の良い友達もできたようです」「クラブに入って頑張っているようです」といった答えに混じって「勉強しなくて困っています」「だんだん親の言うことを聞かなくなってきました」「きっちりした目標が見つけられないようです」という声も返ってきました。
  私は「中学や高校で身に付けておかなければならないのは、良い生活習慣です。まず人間としての基盤となるものをしっかりと身につけさせることが大切です」また「反抗期というのは、成長していくためのステップですから大きな気持ちで受け止めてあげて下さい」ということを伝えました。子ども達はこの中学・高校時代で、心も体も大きく成長していきます。
  本校の基本の考え方は、家庭と学校が連携して子どもを育てていくという『共育』です。夏休み期間中、ご家庭での指導を宜しくお願いします。

2011年07月20日

夏休みにおける家庭での指導~ブログ・IT教育

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  7月20日(水)、午前8時になっても警報が解除されませんでした。本来であれば、本日は午前中授業の後、終業式を行なうことになっていましたが、臨時休業ということになれば、節目となる終業式がないまま夏休みに入るということになっていたと思います。昨日、ぎりぎりまで台風の動きを見ながら、繰り上げて終業式を行なった決断は間違っていなかったということで、ホッとしています。
  本日より、夏休みに入りますが、それぞれの学年では補習や勉強合宿、行事を予定しています。また、クラブでの合宿や練習も計画されているため、生徒達は学校に来ることが多いと思いますが、夏休みは家庭での生活が基本になります。従って、普段学校において、指導していることをそれぞれの家庭においてしっかりと見守っていただくようお願いします。
  本校では、人間力を高めるために、道徳教育の一環として、食育、服育、ブログ・IT教育、環境教育、覚せい剤防止教育等、さまざまな取り組みを行なってきました。その中でも、携帯端末やパソコンの取り扱いについては、特に留意していただきたいと思っています。この分野については、親よりも子ども達の方が、熟知しており、親がこれらの危険性について知らないというケースが案外多いのです。これでは気がついた時には手遅れということになってしまいます。是非、お子様の日常生活における小さな変化を見逃さないようにして欲しいと思っています。

11042701.jpg 11042702.jpg  マルチメディア振興センターの方々と

2011年07月19日

1学期の終業式にあたって

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    マイク放送による終業式

  7月19日(火)、台風6号に伴う暴風警報が発令されたため、授業を午前中で切り上げ、午後1時15分からマイク放送での終業式を行ないました。
  〝明日は、午前中授業の後、終業式を行なう予定をしていましたが、大型の台風が近づいてきており、先程暴風警報が発令されました。現状の見通しでは明日解除される可能性が少ないため、これから繰り上げて1学期の終業式を行ないます。
  皆さんはそれぞれどのように夏休みを過ごすかという計画を持っていると思いますが、終業式にあたって私から皆さんに是非、心がけて欲しい三つのことをお話します。
  まず、一つ目は〝 皆さんにとって「思い出に残る夏休み」にして欲しい〟ということです。良い思い出は「いかに大きな感動をしたか」によって作られます。多くの感動をすることが充実した人生につながっていきます。そして、大きな感動というものは懸命に努力して目標を達成した時に生まれるのです。皆さんは、女子サッカーの『なでしこジャパン』の選手の感動溢れる姿を見たことでしょう。今、本校には高校3年生から中学1年生と6つの学年がありますが、学校生活において、それぞれの学年での夏休みは一回きりです。皆さんが大きくなって振り返った時、勉強でもスポーツでも旅行でも何でもいいから〝あの夏休みにはこれをやった〟と胸を張って言えるようにしてください。そして、この夏休みに素晴らしい思い出を作ってください。
  二つ目は〝雲雀丘学園の生徒としての自覚と誇りを持って行動して欲しい〟ということです。皆さん一人ひとりが雲雀丘学園を代表しているのです。そして、皆さん一人ひとりの行動が雲雀丘学園の評判を高めることにも落とすことにもなるのです。どうかTPOつまり時と場所と場面をわきまえて、行動してください。
  三つ目は〝健康にはくれぐれも留意し、規則正しい生活を送って欲しい〟ということです。休みが続くと、どうしても夜更かしをしたり、食生活が乱れがちになります。夏休みにこういう状態に陥ると、もなかなか元に戻すことはできません。力強く2学期をスタートするためにも、是非このことをしっかりと守ってください。
  最後に、私からクラス特別表彰を行ないます。本校には全部で34のクラスがありますが、4月から今日まで「遅刻が少ないというクラス」があります。中1Cと中2Aです。また、「全員協力のもと掃除が行き届いており教室が美しいクラス」があります。中1C、中2C、中2D、高2Cの4クラスです。更に「バッヂをしっかりとつけているというクラス」があります。中2Dと高2Dです。素晴らしいですね。いずれも簡単なことですが、やり続けるということが大切です。
今日は、表彰状の読み上げは行ないませんが、これらのクラスには更に元気でこれからも頑張って欲しいという意味を込め、副賞として熱中飴とブドウ糖飴をお贈りします。どうかこれらのクラスの皆さんに暖かい拍手を送ってあげてください。そして、2学期は全クラスが表彰を受けるようになって欲しいと思っています。
  それでは皆さん、今日は気をつけて下校してください。そして、充実した夏休みを過ごし8月23日には成長した元気な姿を見せてください。〟
  
  この後、生徒達はホームルームで、夏休み中の予定についての説明を受けた後、下校しました。また、この決定については、2年前に導入した緊急連絡網により、直ちに保護者に連絡しましたので、安心していただけたのではないかと思っています。

2011年07月18日

海の日にあたって~海は資源の宝庫

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           海洋風力発電

  本日(7月18日)は海の日で、祝日になっています。この日は海洋国家として広く日本国民に海への理解と関心を求めることを目的としており、「海の恩恵に感謝し海洋日本への繁栄を願う日」と定義されています。
  もともとは1876年に明治天皇が明治丸を使って東北巡幸された後、7月20日に横浜港に入港されたことに因んで、1941年にこの日を「海の記念日」と定められたのが始まりです。その後、この日を祝日にしたいという運動が続けられ、1996年には『海の日』(祝日)に制定されました。そして、2003年(平成15年)からは7月の第3月曜日ということになり、今日に至っています。
 海は地球上の面積の約7割を占めていますが、陸地に比べるとまだまだ未知の部分が多く、これから地球環境の保全・海洋資源の活用・海水の利用等のさまざまな面で海の役割がさらに高まってくると思われます。
  日本の国土面積は世界で61番目ですが、国土はすべて海に囲まれているため、排他的経済水域では世界6位となる海洋国家です。これまで、日本は広大な国土も大した資源もないと言われてきましたが、近年、海には大きな資源が眠っていることが分かってきました。世界の多くの地域では現在、海底油田が数多く開発されていますし、日本近海にはメタンがシャーベット状になったメタン・ハイドレートやさまざまな金属が海底から噴出している熱鉱床が発見されています。また、安定的な風力が得られる海洋風力発電や潮力発電等の技術も実用化されてきています。勿論、食料としての魚介類も日本にとっては大切な資源です。このように海洋は素晴らしい資源の宝庫なのです。
  日本は、これから海を最大の財産と考え、海との共生をはかっていくことが大切であると思っています。

2011年07月17日

平成23年度 第1回中学校説明会&オープンスクールの開催

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   放送部による学校紹介DJ            中学校説明会P1020962.jpg P1020979.jpg
     授業体験(数学)             クラブ体験(水泳部)
  7月17日(日)、本年第1回の中学入試説明会とオープンスクールを開催しました。オープンスクールの参加者は事前にインターネットを通じて申し込みいただくことになっていますが、昨年の216名に対して申し込みが大幅に増えたため、2つのグループに分けて実施することにしました。本日は日曜日ということもあって、受付開始の9時半前から多くの生徒と保護者が来校され、最終の参加者は339名(当日欠席者を除く)になりました。その後Aグループは体験授業、Bグループはクラブ体験を行ない、途中で入れ替えることにしました。体験授業は国語、英語、数学、理科、社会、家庭、技術、美術の8教科で、参加者はそれぞれの教室に分かれて通常とは一味違う内容の授業を受けていただきました。また、クラブ体験は運動部11部、文化部9部の20のクラブで実施しました。また、本校の生徒達も朝早くから登校して体験授業やクラブ体験の手伝いをしてくれました。嬉しいことに、年々、後輩を暖かく迎えたいという気持ちの生徒達が増え、自主的に参加してくれるようになってきています。来校された皆さんからも生徒達の挨拶、言葉遣いや対応について好感を持っていただいたのではないかと思っています。
  また、これと並行して、10時から開催した入試説明会には、476名(資料383部)が参加されました。昨年が370名(305部)ですから、これも大きく増加することになりました。最初に私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマで話しをし、続いて学校生活を紹介した手作りのDVDを見ていただいた後、教頭、入試広報部長から本校が取り組んでいる学校改革についての基本の考え方や進捗状況、教育活動の概要、来年度の入試にあたっての留意すべき点等について説明しました。約1時間半の説明会でしたが、終了後には、多くの保護者の方から個別の相談をお受けしました。
  中学入試はよく『親の入試』であるとも言われますが、学校を選ぶにあたっては必ず自ら足を運び自分の目で確かめるという姿勢が大切であると思います。 本校においては学校説明会、体験授業等を今後何回かに分けて実施する予定ですが、入試の相談、授業参観、部活動見学等については、常に受け入れを行なっていますので、事前にご連絡の上ご来校くださいますようお願いします。また、このホームページを通じて引き続き本校の教育活動の状況や入試情報を発信したいと考えています。
  本日は非常に厳しい暑さにもかかわりませず、ご出席いただき有り難うございました。

   
  

2011年07月16日

1 Day Collegeの開催

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  7月16日(土)、全高校生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-校内オープンキャンパス」を実施しました。この催しは毎年夏休みに入る直前のこの時期に実施しており、今回は実に33大学からそれぞれに特徴ある学部・学科の教授・講師の先生にお越しいただき講演をお願いしました。この行事の最大の特徴は業者の方を一切入れず、すべて手づくりで実施しているということです。つまり、本校の進路指導部の先生が中心となって各大学に校内オープンキャンパスへの参加をお願いし、それぞれの先生方は高校生向けに内容を一部アレンジしていただき講義していただくことになっています。
  テーマは国文学、文化情報、外国語、教育学、哲学、デザイン、総合政策、生活科学、リハビリテーション、人文学、宇宙航空、環境システム、水産、経済、商学、システム工学、法学、薬学、人間科学、看護、政策創造、福祉、物理、工芸科学、分子遺伝学、薬学、水産学、保育、看護、観光学等実に多岐にわたっています。生徒達は、あらかじめ配布されたこれらのテーマと講師の紹介の一覧表をもとに、自らの意思で興味のあるテーマを選び、本日の講義に出席しました。また、本校でこれだけ多くの大学の講義を受講できる機会はあまりありませんので、保護者にも事前に連絡し、希望される方にも参加していただきました。
  これらの講義の約半数が通常の授業時間の倍の100分となっています。私も各教室を巡回させていただきましたが実験や実習が盛り込まれていることもあって、内容は非常に充実しており、生徒達は熱心に耳を傾けていました。
  本校はほとんどの生徒が大学への進学を希望していますが、これが最終の目的ではありません。大学進学にあたっては、自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためにはどの学部・学科を選べばよいのか、その上で、志望する大学を選ぶという視点が大切です。先日の夢ナビや今回の1 Day Collegeを参考にすると共に、これから大学のオープンキャンパス等に積極的に参加して、志望校・学部を考えて欲しいと思っています。
  今回は暑い中にもかかわりませず、快く講義をしていただいた各大学の先生方に心より御礼を申し上げます。

2011年07月15日

私学経営の課題

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  教育の仕事に就いて、今年で10年目を迎えますが、私学経営というのは企業経営に比べると、そんなに複雑ではありませんが、その分難しい側面を持っているように感じます。企業の収入にあたるのは、納付金と補助金しかありません。一方支出の大部分は教職員の給与と施設維持のための費用です。納付金の金額を増やすためには、生徒数を増やすか、授業料等を値上げするしかありませんが、この経済情勢の中では簡単に受け入れられるものではありません。また、教職員の給与体系は年功序列になっているため、年々自動的に上昇していく傾向にあります。更に、校舎や体育館等の施設を維持管理していかなければなりません。このために、毎年引き当てをしておく必要があります。現在の教育界は少子化が進み、過去の生徒急増期のように、右肩上がりで生徒が増えていくということは期待できません。この状況は、企業の売り上げが伸びないというのと同じですが、企業は国内において大きな需要が期待できないことが分かると、輸出や海外生産を増やすことによってカバーしようとします。しかし、学校の場合にはこのようなやり方はできません。そのため、近年、定員を確保できない学校が続出してきています。この結果、当然のことながら経営は悪化しますが、マネジメントは従来どおりというところが多くなかなか経営改革は進んでいないようです。そして、更に経営状況が悪化するという事態を招いてきており、このままでは早晩経営が成り立たなくなることが予想されます。
  このような環境下で、学校経営を進めるためには、激烈な競争下で優れた経営を行なっている企業の経営者の考え方を勉強することが必要であると思います。企業経営の考え方が、そのまま学校に当てはまることはありませんが、さまざまな業界の優れた経営者の思想を学び、学校経営に取り入れていきたいと思っています。

2011年07月14日

学園栽培のトマトを使ったランチ

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  本校では、環境活動の一環として、さまざまな作物栽培を行なっています。現在、取り組んでいるのは、環境大使による校外での米と黒豆の栽培、技術家庭の授業でのグランド横の畑を利用したサツマイモの栽培と生徒有志によるトマトの栽培です。梅雨も明け、それぞれ夏の日差しが照りつける中で順調に育っているようです。
  このうち、5月の初旬にサントリー株式会社から送っていただき植えつけたミニ・トマトの苗が大きく成長し、実が赤く色づき収穫の時期を迎えています。丁度、このトマトは食堂の前の畑に植えているため、日々生育状況を確認することができます。そのため、調理人の方に収穫をお願いし、毎日の昼食メニューの食材として、生徒達に提供してもらっています。今のところ、量はそう多くありませんが、生徒達にはなかなか好評のようです。
  トマトはベランダ等でもプランターで手軽に栽培できることもあって、最近は多くの家庭で植えられているようです。生徒達の中にも野菜作りに興味を持つ人が増えてきており、家庭でも栽培したいという声も数多く寄せられていますので、来年度は苗の入手等も検討していきたいと思っています。

2011年07月13日

高等学校全校朝礼~地道な努力を続ける

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  7月13日(水)、校庭において、期末テスト終了後、最初の高等学校全校朝礼を実施しました。高校生は昨日、芸術鑑賞でオペラ歌手の演奏を聞いているため、これをテーマに次のような話をしました。
  〝皆さんは昨日、素晴らしオペラ歌手の演奏を聴いて、感動したのではないかと思います。どうしたら、あのような大きなハリのある素晴らしい声が出せるようになるのか解りますか。これは練習に次ぐ練習により、可能になるのです〟私の中学の同級生に、オペラ歌手で、現在大学の教授をしている友人がいます。昨日、出演していただいた晴雅彦氏に彼のことを話すと「私達の大先輩です」とのことでした。彼とは中学時代には、一緒に合唱した思い出もあります。その後、彼が音楽大学を卒業し、『フィガロの結婚』というオペラに出演するというので、聴きに行きましたが、実に素晴らしい歌声であったのを覚えています。その後、どうすればあのような声が出るようになるのかをお聞きすると、3つのポイントがあるようです。1つ目は「大きな声を出すことにより、声帯を調整する筋肉に負荷をかけて鍛える。少なくとも毎日1時間、声帯が疲れないようにしながら続ける」。2つ目は「肺活量を増やす。このためには深呼吸をしたり、風船を膨らます等色々な方法を取り入れる」。3つ目は「腹筋を鍛える」。これらを最低5~6年続けて、やっとそれなりの声が出るようになりますが、練習しない日が続くと、すぐに声帯の筋力は低下してしまうそうです。
  最後に、皆さんが良く知っているゴルフの石川遼選手の話を紹介します。彼がトーナメントで優勝を飾った時、お父さんは「今回の優勝は昨日、今日頑張ったから達成できたのではない。2年前の努力が実ったのだ。」と言われたそうです。
  このように、一流と言われる人は、例外なく地道な努力を続けています。あと1週間で1学期も終了しますが、充実した日々を送って欲しいと思っています。〟

2011年07月12日

『夢ナビライブ2011 in OSAKA』の開催

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  7月12日(火)、インテックス大阪6号館において、『夢ナビライブ2011 in OSAKA』が開催され、本校から高校1年生と2年生の全員と担任、進路指導部の先生が参加しました。
  この催しは、全国学校案内資料管理事務センター主催で、全国から30の国公立大学と98の私立大学が一堂に会し、教員によるミニ講義(30分)や個別の大学説明会、更には〝河合塾〟と〝Z会〟による受験講座が行なわれます。各大学の先生への個別の質問もできますし、各大学のブースでは入試に関する説明を受けることができることになっています。これまでは、東京だけで開催されていましたが、今年からは大阪と名古屋でも開催されることになりました。
  本校の生徒達は、早めに昼食を摂り、バス10台に分乗して13時30分に会場に到着、3時限目から7時限目まで、あらかじめ受講希望していた大学の講義を受けることになっています。解散は18時と多少遅くなりますが、普段、馴染みのない関東や地方の大学も数多く参加しているため、時間を有効に利用して、興味のある大学の説明会を聞くこともできます。
  更に、文部科学省が後援していることもあって、年々参加する大学や高校生、保護者が増加してきており、今年、東京では17000人の来場者を見込んでいるようです。
  本校では、本年度も今週末に全国の国公私立33大学の先生をお招きして、『1 day college』を開催することにしています。今回、私はこの夢ナビライブに参加しませんでしたが、生徒や先生がどういう印象を持ったのか確認した上で、生徒達の適性・能力に見合った進路実現をはかるための新たな展開を模索していきたいと思っています。

2011年07月11日

梅干の紫蘇(しそ)仕込み 

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  6月の末に漬け込んでいた梅干の容器を見ると、すっかり梅酢が上がり完全に梅の実が浸かる状態になってきました。そこで、先週末、家庭科の先生と生徒達と一緒に紫蘇(しそ)の葉の漬け込みを行ないました。全員が梅干を漬けるのは、初めての経験ということもあって、どのような手順で梅干が出来上がるのか興味を持っているようです。紫蘇の葉を茎から千切り取り、ゴミをざっと水で洗い流した後、塩を振りかけてアクを揉み出すと、紫色の液体が出てきます。この作業をもう一度繰り返して、梅酢を少し加えるとたちまち紅赤色に変わります。この変化を見て、生徒達は驚いた様子でした。一人でやると相当な時間が必要ですが、多くの生徒達が手伝ってくれたため、あっという間に作業は終了しました。このまま一週間ほど置いて、2~3日、天日干しを行なうと手づくりの梅干が完成します。家庭科の先生からも「案外、簡単にできるのですね。これなら来年も漬けてみたいです。」という感想が寄せられました。
  昔は、梅干やラッキョウ、漬物、味噌等は多くの家庭で作っていたようですが、今は、何でもお金さえ出せば買えるようになってきました。そのため、手間隙をかけて作るということが少なくなってきています。しかし、自家製の食品は添加物も少なく安全性も高いのは間違いありません。このような機会をとらまえて、食に対する関心を高め、自家製食品に挑戦して欲しいものです。

2011年07月10日

カナダ研修最終説明会の開催

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  ≪7月9日最終説明会≫          ≪6月13日説明会≫ 

  7月9日(土)、午後『カナダ東部夏季研修旅行』の最終説明会を開催しました。本校では、平成14年から夏休みを活用して中学2・3年生を対象に『赤毛のアン』で有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでのホームステイと語学研修を実施しています。途中で同時多発テロやサーズのために、2度中止しましたが、今回は8回目ということで本校における伝統の行事の一つになってきています。  
  今年は26名が参加しますが、これまでこの研修を通じて学んだ生徒の中には、高校に入ってリーダーとなっている人が数多くいます。今回の説明会には生徒と保護者の皆さんが出席されていましたが、私は冒頭の挨拶で、日本が逆さまになった地図を見せて、次のような話をしました。
  〝これは、いつも皆さんが見ている日本地図とは上下が異なっていますね。これからますますグローバル化が進展することになりますが、日本人の欠点は内向きになりやすいことであり、自分達のことを正しいと考えがちなことです。そのため、ともすると『日本の常識は世界の非常識、世界の常識は日本の非常識』ということになってしまいます。これからはグローバル化が進展し、世界のさまざまな国の人達と一緒に仕事をしたり、生活することになりますが、このような社会においては相手の立場を尊重し、相手のことを理解していくことが必要です。今回の研修にあたっては、生活習慣、宗教、ものの考え方、食べ物等の異なる人々との交流を通じて、お互いの「違い」に気づいて欲しいと思っています。
  そして、日本の中学生の中で、今回の皆さんのように海外での生活体験をすることができるのは、ごくわずかな人です。また、家庭から離れて生活することによって、お父さんやお母さんの有り難さも解るのではないかと思います。これから、出発までの20日間、しっかりと準備をすることにより、充実した研修にして下さい。〟
  その後、旅行代理店マイ・ツァーズの熊代社長から研修旅行の詳細なスケジュールについての説明をしていただきました。この研修を通じて、生徒達が多くのことを学び、大きく成長してくれることを期待しています。

2011年07月09日

期末考査を終えて

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  7月9日(土)、昨日で5日間にわたる期末考査も終了しました。関西地方も例年より10日以上も早く梅雨明け宣言がなされ、テストの重圧から開放された生徒達は、休憩時間に芝生の上でボール遊び等を楽しんでいます。また、期末考査の期間中、休止していた部活動も本格的に再開されました。
  月日の経つのは早いもので、あと11日で1学期も終了し、夏休みに入ります。この4月には各人がそれなりに目標を持ってスタートしたはずですが、3ヶ月あまり経過した現時点においては、相当大きな差が生じてきているのではないかと思われます。
  それでは、この差はどうして生まれるのでしょうか。私はこれまで多くの人とお会いしてきましたが、〝人間の能力にはそんなに大きな差はない〟ということを身を持って感じています。この差はしっかりとした生活習慣ができているかどうか、言い換えると日々小さな努力を継続してきたかどうかによって生じるものであり、学校の勉強だけではなく、スポーツや芸術、将来の仕事においても同じことが言えます。きっちりと目標を立て、その目標達成に向けて努力する。そして、日々の行動を振り返り、素直に反省する、例え失敗したり、うまくいかなくても諦めず、より良い方策を考え実行することが大切です。
  要は、日々の生活の中にP(Plan)-D(Do)-C(Check)-A(Act)のサイクルを組み入れることが大切なのです。人の一生も経営であると考えるなら、〝人生についてのマネジメント〟をしっかりと行なうことが必要です。、このサイクルを取り入れ、自分のものにしておけば社会に出てから役立つのは間違いありません。是非、中学・高校生活の中で『人生のマネジメントサイクル』の基礎を確立しておいて欲しいと思っています。

2011年07月08日

近畿公立学校事務長会研究協議会の開催

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  7月8日(金)、上本町にあるホテルアウィーナ大阪において、『第35回近畿公立学校事務長会研究協議会』並びに『第9回近畿地区特別支援学校事務長・事務職員研究協議会』が開催されました。本日は、午前中に功労者表彰と総会、午後からは課題研究と記念講演、研究協議が行なわれ、300名を超える事務関係の方が参加されました。
  この研究協議の中で、『学校事務における組織マネジメント』と題して、「世の中の動き」「社会で求められる力」「教育をめぐる課題と学校の役割」「これからの学校づくり」「本校の取り組み」を中心に講演を行ないました。
  企業には、製造・販売・開発等のラインと経理・人事・企画等のスタッフがあり、相互に連携しながら経営を進めています。スタッフの役割はラインの仕事を見直すことにより、仕組みやシステムを変え、経営のトップを補佐することです。学校は企業と異なり、従来踏襲の定型業務を行なうということが多いようです。しかし、このやり方は環境の変化が少ない安定成長期には有効ですが、最近のように、環境が激変する時には経営の足を引っ張ることになってしまいます。そして、新たな仕組みやシステムを導入するのは、トップとスタッフの仕事なのです。まさに、今はスタッフの優劣によって、経営が左右されると思います。事務部門は学校におけるスタッフの役割を果たさなければなりません。
  学校は〝将来社会で役立つ力を育てるトレーニングの場〟であると思います。生徒を育てるという視点に立って、是非学校改革を進めていっていただきたいものです。
  本日は多岐にわたる内容で、しかも時間も限られていたため、十分な説明はできませんでしたが、今一度お届けしたレジュメで確認していただき、お解りにくい点があれば遠慮なくお尋ねください。

2011年07月07日

成功の要因

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  7月7日(木)、近畿地区の公立学校の事務長の皆さんと食事をとりながら懇談しました。挨拶の中でパナソニックの創業者である松下幸之助氏のエピソードを紹介したところ、〝経営〟ということが話題になりました。明日は近畿事務長研究協議会が開催されることになっており、講演をすることになっていますが、最近は学校現場においても〝経営〟という視点が根付き始めているようです。
  振り返ると、最初に公立高校の校長に就任し、学校経営の大切さを訴えた時、「学校には経営という言葉はない。学校というのは企業のように、売上げや利益を追求するところではない」という答えが返ってきました。しかし、およそ何かを計画して実行するというのは、すべて〝経営〟なのです。このように考えると、企業は勿論のこと、病院や学校、都道府県や市町村も計画を立て、実行し、最大の成果をあげるという点では経営ということができます。今、日本が膨大な国家債務を抱えるようになったのも、国としての経営の舵取りができていなかった結果であると言えます。
  私は、これまで民間企業で製造部門や営業部門で経営の仕事に就いた後、公立と私立の両方の校長として9年間学校経営に携わってきました。民間企業とは全く異なる仕事ですが、経営〟という視点に立つと、共通点が多いように感じています。そのため、著名な経営者の経営に対する考え方については興味を持って勉強しています。とりわけ、本日話題になった松下幸之助氏の著書は数十冊ありますので、休日などにはゆっくりと目を通しています。その中に、成功の要因として次の6点が示されていますので、紹介します。
  ①志 = 夢や目標達成のための強い思い
  ②執念 = 何としてもやり遂げるという気持ち
        諦めない(成功するまでやる)
  ③顧客満足 = お客様第一、CS ⇒差別化
        消費者の望むことを満たす、不満を解消する
  ④素直な心 = 反省する、面子(めんつ)を捨てる
  ⑤他からの協力 = 仲間づくり、支援者
  ⑥危機感
  この6つのことは、当たり前のことですが、なかなか実践することは難しいものです。これらを意識しなくても、自然に行動できるようになれば、成功への道が開かれていくのではないかと思っています。

2011年07月06日

経営の二極化現象

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    教職員による課題検討会議

 
  よく〝学校は閉じられた社会である〟と言われますが、先生の毎日の生活の状況を見ていると、授業、生活指導、部活動指導、会議、テストづくりと採点、成績算出等さまざまな仕事があり、校外の方と意見交換する機会はあまりないようです。校長の仕事も結構細かいものが多く、一日があっという間に過ぎ、気がつくと一週間が終わっているといったことがよくあります。この状態が続くと、学校の外で何が起こっているのかがわからないまま時間が過ぎてしまうということになります。そのため、私が常に心がけているのは、意識して色々な教育関係の方とお会いして意見交換をすることです。
  現在、学校を取り巻く経営環境は激変してきており、この変化に鋭敏に対応しているところは生徒の確保や教育内容の充実、進学実績等に顕著な実績を示す一方で、変化に対応できないところは急速に経営が悪化するということになってきています。まさに、ダーウィンの進化論の中で語られている「強いものが生き残るのではなく、環境に適応できるものが生き残る」という言葉が当てはまるように感じています。このように、今はあらゆる業界や分野において、「優勝劣敗」「二極化」が進んできていますが、この差はどこから生ずるのかを考えるということは、学校経営を進めていく上で大変参考になります。
経営がうまくいっていないところの共通点は次のようなものが上げられます。
①自分は正しいという「自己満足」に陥っている
  自分の権益を維持することに注力し、内部(自己)評価を優先している。
②保守的で、現状を維持しようとする
  極端に摩擦を恐れる風土があり、改革に対しては強く抵抗する。
③傲慢で思い上がりが強い
  危機感が欠如しているため、変化対応力が弱い
④組織の存在意義が不明確  
  この結果、法規・ルールを逸脱したり、お客様を軽視している。
⑤明確な経営理念がない
  自分達の組織は何のために存在しているのか、
  使命は何かが浸透していない。
⑥お客様第一の姿勢が薄い
  お客様が何を求めているのかを追求しようとしない。
  そして、困っていること(不満)を解消する姿勢に欠ける。
 
  これらは、企業だけではなく、病院、国、地方公共団体等あらゆるところで当てはまるのではないかと思っています。勿論、学校も例外ではありません。本校もこれらのことが全教職員に完全に浸透しているとは言えません。常にこれらを意識することにより、今後一層の教育活動の充実をはかっていかなければと思っています。

2011年07月05日

浄水器付きウォータークーラーを設置 

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  今年も厳しい暑さが続く中にあって、いたるところで省エネ対策の動きが出てきています。一方で、この時期に気をつけておかなければならないのは「熱中症対策」です。現在、生徒達には養護教員や担任、クラブの指導顧問から十分な水分をとるように伝えていますが、これには身近に水分補給できるようにしておくことが必要です。本校では各学年のフロアーにウォータークーラーを設置していますが、今年になって〝中学校のウォータークーラーの水の味がまずい〟という意見がPTAの保護者の方から寄せられるようになってきました。高校については、昨年の新校舎建設にあわせて、新しいウォータークーラーを設置しましたが、中学校については受水層から高架水槽を通った水が蛇口から出てくるようになっています。この方式では、塩素によって水質を維持していかなければなりませんが、、時間の経過につれて塩素濃度が低下する恐れもあります。
  これらの意見を受けて、先日のPTA実行委員会において、議題として取り上げ審議していただき、PTA協力金を使って新しいウォータークーラーを設置することが決定されました。そして、この度、設置工事が完了し、中学棟2階・3階・4階の流しの横に浄水器内蔵型のウォータークーラーを新設しました。また、中央棟渡り廊下3階・4階・5階には中学棟にあったウォータークーラーを移動させ、追加で浄水器を取り付けました。更に体育館とグランドにあるウォータークーラーにも同様に浄水器の取り付けを行ないました。
  新しい浄水器はダブル浄水方式で、抗菌活性炭と中空糸膜フィルターがついているので嫌な臭いや不純物を除去し、ミネラル分を残すようになっています。これらの技術は深刻な水不足に悩む途上国でも今後大いに活用が期待されています。これを機会に、生徒達が水についての関心を高めてくれることを期待しています。

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2011年07月04日

一学期期末考査始まる

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  7月4日(月)、本日から8日(金)までの5日間にわたる1学期の期末考査がスタートしました。早朝から、生徒達はそれぞれ教科書や参考書、プリントを手に登校してきました。本日は登校指導をせずに、中学校の各クラスを巡回しましたが、生徒達のテストに臨む姿勢にはまだまだ格差があるように感じました。昨日が休日だったこともあって、それぞれの生徒はテストに備えて、それなりの学習してきているとは思いますが、特に低学年の生徒の中に、落ち着きのない生徒も散見されました。生徒達にはこれから成長するにつれて、さまざまな試練に遭遇することになりますが、本番において実力を発揮するためには集中力が不可欠です。この集中力は一朝一夕には身につきません。中学・高校におけるテストは集中力を高めるための絶好のトレーニングであると思います。
  また、今回のテストは各学年にとって、それぞれ重要な意義を持っています。特に中学1年生や高校1年生にとっては、入学後最初の学期における学力を判定することになりますし、高校3年生にとっては、今回の成績がAO入試や推薦入試の際の大きなウェイトを占めることになります。そして、何よりも大切なのは、スムーズに夏休みには入れるかどうかの分かれ目になるということです。これまでの学力の伸長状況を見ていると、夏休みの過ごし方が大きなポイントになっています。それまでにしっかりとした学習習慣を身につけておかないと、学力の伸長は期待できないと思います。今回の定期考査は1学期の学習の集大成であるという気持ちで、集中力を高め全力で取り組んで欲しいと思っています。

2011年07月03日

身近なことから始める~家庭における節電対策

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  原発事故の影響で、日本全体が節電ムードに包まれています。企業の中には夏場に土・日の休日を変更するところや始業時間を繰り上げるところも出てきました。本校においても生徒会が中心となって、エコ活動に取り組んでいますが、是非家庭においてもエコに対する意識を高めていただきたいと思います。先日の高校のPTA学級委員会の場で『家庭の節電対策メニュー』 というプリントを配布しましたが、その概要について紹介します。

①夏の日中(14時頃)゛は在宅世帯の平均で約1200ワットの電力を消費しています。
②エアコンが約半分(53%)、冷蔵庫が約4分の1(23%)であり、この二つで消費電力全体の約4分の3を占めています。
③外出中の世帯でも、冷蔵庫、温水洗浄便座、電気製品の待機電力等によって、約340ワットの電力を消費しています。
④節電メニューとして考えられるものをあげると次のようなものがあります。
   ◇エアコンの室温28゜Cを心がける
   ◇〝すだれ〟や〝よしず〟等で窓からの日差しを和らげる
   ◇無理のない範囲でエアコンを消して、扇風機を使う
   ◇冷蔵庫の庫温を「強」から「中」に変える
   ◇冷蔵庫の中に食品を詰め込まない
   ◇冷蔵庫の扉を開ける時間をできるだけ減らす
   ◇日中の照明を減らす
   ◇テレビは必要な時以外は消す
   ◇ご飯は早朝にタイマー機能で一日分まとめて炊く
   ◇温水洗浄便座の便座保温・温水のオフ機能、
     タイマー節電機能を利用する
   ◇リモコンの電源ではなく本体の主電源を切る
⑤また、エアコンのフィルターの定期掃除、冷蔵庫内へのビニールカーテン取り付け、掃除機の紙パックのこまめな交換、洗濯のまとめ洗い、節電のための家事スケジュールの設定、食器のまとめ洗いやシャワー時間の短縮等も節電には効果的です。
  
  これらの一つ一つの節電効果はごく小さいものですが、全員がこれらのことを心がけると、大きな削減につながります。そして、かけがえのない地球の環境を守ることにも繋がるのです。是非、各家庭において『わが家の節電対策』をお願いしたいと思っています。

2011年07月02日

埼玉県私立中学高等学校協会による教育視察

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  7月1日(金)、埼玉県私立中学高等学校協会 埼玉私学教育研究所の6名の調査研究員の皆さんが来校されました。埼玉県では毎年、各地の学校訪問を通じて、他校の教育活動の実態について研究され、自学の学校経営に生かされています。そして、今年は兵庫県の私学を訪問される事になったようです。
  最初に、私からパワーポイントを使って、これまで進めてきた学校改革の進捗状況と本年度の学校経営計画の骨子について説明し、続いて新校舎の見学をしていただいたきました。職員室や実習教室、太陽光パネル、LED照明等の環境設備についてはかなり興味を持たれたようです。その後、「学校改革」「生徒募集対策」「学習指導」「進学指導」「部活動」「生徒指導」「教職員の確保と育成」等についてのフリーディスカッションを行ないました。それぞれの項目について、活発な意見が出されましたが、各校の抱えている課題はほぼ共通しています。要はこれらの課題を教職員が力を合わせて、いかにスピードを上げてやり切ることではないかと思います。
  現在、私学を取り巻く環境は少子化という大きな流れの中で、激変してきています。この中で、生徒・保護者の視点に立って、他校にない特色ある教育を進めていくことが何よりも大切です。そのためには、目を外部に向け、常に新たな取り組みを取り入れていかなければなりません。今後も多くの学校との積極的な交流を進めていきたいと思っています。

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2011年07月01日

高校PTA学級委員会の開催

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  7月1日(金)、昨日の中学PTA学級委員会に続いて高校PTA学級委員会を開催し、冒頭、次のような話をしました。
  〝新しい学期が始まり、3ヵ月が経過しました。この間、大きな事故もなく生徒達は元気に学校生活を送っており、体育大会や修学旅行(高校2年)等の行事を通じて、クラスとしてのまとまりも出てきているように感じています。お蔭様で、最近本校は色々なところから注目されてきており、多くの方が来校されるようになってきました。今までなら問題視されなかったことでも話題になりがちですので、一層気持ちを引き締めて、一段高いレベルを目指していきたいと思っています。
  さて、東日本大震災によって、世界が大きな転換点迎えることになりました。農業、漁業をはじめ物づくりやエネルギー政策等さまざまなものの枠組みが変わってきます。この中で私達の生活のあり方も見直していかなければなりません。現在、学校では生徒達が、自主的な省エネ活動を展開しつつありますが、是非ご家庭においても身近な事から取り組んでいただきたいと思っています。
  これまで、本校では「社会で役立つ人材を育てる」という基本の考え方に立って、「人間力」と「学力」の両立をはかることを目指して教育活動に取り組んできました。最近、民間企業の経営者や人事責任者の方と話していると、簡単なことができていない、言われたことしかやらない、自ら深く考えることをせず、どうしたら良いかすぐにすぐにたずねる、努力せずに諦める、といった社員が増えてきているとのことです。これらの気になる行動はすべて今の生徒達にも当てはまることであり、これらをしっかりと改善しておくことが、将来社会で活躍することに繋がると思います。本日、お子様を通じて『夏休みの過ごし方について』のプリントをお届けしますが、是非当たり前のこと、簡単なことをおろそかにせず徹底するという姿勢を貫くよう指導して下さい。
  最後に大学進学について心配されていると思いますが、学校の名前で選ぶのではなく、できるだけ将来の仕事の分野を決めて学部を選び、その上で大学を選ぶということが大切です。来週、月曜日からは期末テストが始まります。しっかりと集中して、テストに臨んで欲しいと思っています。〟
  この後、保護者の皆さんからの報告や質問があり、意見交換をして約1時間にわたる委員会は終了しました。親から見れば子どもの生活態度や行動については常に何かと気がかりなことがあるものです。本校は家庭と学校が連携して子どもを育てていくという『共学』を基本方針に掲げています。気になることがあれば遠慮なく相談していただきたいと思っています。