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2014年11月28日

兵庫県私立小・中・高等学校人権研修会

 きょうの午後、兵庫県私立小・中・高等学校人権教育研修会が神戸のラッセホールで行われました。(株)JTBデータサービス総務部定着支援課障害者求人事務局長の笠原桂子氏を講師として「挑戦という名の旅に出よう」という演題での講演会でした。この研修会は、県内の私立学校における人権教育や心の教育等について研修を深めるために毎年行われているものです。本校は県の世話役校になっており、私は県私立学校人権教育協議会会長としてこの研究会に参加しました。
 講演の冒頭、「今日のゴールは、この娘たいしたことのない普通の娘だなと思っていただければ」との話から始まりました。友達とうまくいっていなかった公立小学校から、逃避的に国立中学校へと進学、そこで「学力面」での挫折を経験し、卒業後定時制高校へ。定時制高校の中で様々な経験をし大学進学を目指すようになり和光大学へ進学、手話と出会う。「私は頑張って勉強すれば手話で話せるようになるが、聾者は頑張っても聞こえるようにはなれない」と気づき真剣に勉強するように。専門学校を経て手話通訳士となり、現在の仕事につく。仕事をしながらも、さらに深い学びを求め筑波大学社会人大学院へと進み研究者としても活動することに。表情豊かな気持ちのこもった素晴らしい講演でした。
 進路や人生の転機、その時々に先生との出会いがあり自分の進むべき道を後押ししてもらったとの話、また、今の自分は教育現場、学校で養われてきたものとの話は学校関係者にとっては身の引き締まる思いでした。講演を聴き終えて、冒頭のゴールの話は、「目立つような子でない、ごく普通の子も様々な悩みや思いを抱え葛藤している生き方をしているということを先生方に知っていただきたい」との指摘だと、私は受け止めました。

2014年11月27日

教職員研修会

 雲雀丘学園では、教育界や経済界など様々分野で第一線で活躍されている方をお招きして教職員研修会を毎年実施しています。幼稚園から高校まで約200名の教職員が自己研鑽をする機会となっています。本校のテーマでもある「一流・本物に学ぶ」の先生版と言えます。今年は、サントリー文化財団から小島多恵子上席研究員をお招きして「地域文化は最高の社会教育の場-青少年と地域文化」と題して約1時間30分の講演をお願いしました。昨日は、すべての校種が授業や保育を終えた夕方から講堂へ集合しての教職員研修会でした。
 文化は諸外国に比べて遅れをとっているような感覚を持っていましたが、実は、日本は今も昔も世界に冠たる「アマチュア文化大国」だとの先生の指摘には驚かされるものがありました。地域文化を愛する一心で祭りやイベントを豊かに息づかせている各地の様々なケースが紹介されました。200万人以上の観客を動員する祭りに成長した「YOSAKOIソーラン祭り」も、始まりは、たった一人の学生(北大一回生)がたまたま訪れた高知での「よさこい祭り」で受けた感動が、北大生を中心とする学生たちへと広がっていったものとのこと。「一文の得にもならんことを一生懸命やるのが、本当の文化だ」は国立民族学博物館元館長の梅棹忠夫先生の言葉です。世界に冠たる「アマチュア文化大国」日本は、見返りを求めない「無償の汗」を流し、情熱を持って取り組む若者が多く存在することにつながり、誇るべきことでもあります。感じて動くから「感動」です。一人でも多く動き出す生徒を育てる、これが私たちの使命であることを再認識させられた研修会でした。

2014年11月26日

11月最後の全校朝礼

 「おはようございます。」張りのある元気な声で挨拶をして生徒会長と副会長が校長室にやってきました。始業前の8時15分頃でした。「放送による全校朝礼をよろしくお願いします。」と朝の挨拶運動を終えた後、挨拶に来てくれたのでした。
 11月最後の全校朝礼です。来週は期末考査、高校3年生にとっては高校最後の期末考査となります。考査が終われば、受験に向けての特別時間割となり、終業式を除いては全校生が一堂に会することはなくなります。今年度最後の全校朝礼といえます。
 放送での朝礼となると、各教室の様子を確認しながら話をするということが出来ません。進行役の生徒会役員も指示したことがどのように受けとめられ、どう行動しているのかをイメージしながら進めていました。聴き手の顔が見えないというのはなかなか難しいものです。話をするもの、聴くものが校庭での朝礼をイメージして気持ちを一つにして進める事が大切となります。緊張する場面ですが、間をうまく取りながら上手に行っていました。これも経験のなせる技だと思いますが、朝礼をシッカリと行いたいという熱意も上達に拍車をかけていることだと思います。
 後期生徒会が活動しだしてから一ヶ月余りです。この間、生徒会役員のリーダーシップで各種委員会も活発に行われています。自治委員会では会長の提案を受け挨拶運動を行っています。きょうも、学校が学びの場となるために、生徒として臨む姿勢や来週からの期末考査に向けて頑張りましょうなど、生徒会長からの訴えがありました。

2014年11月25日

2学期末考査前

 朝から雨が降っていました。良い天気が続いていましたので、久しぶりの雨に感じました。かなり激しく降ったところもあるようでした。きれいに色づいたモミジやイチョウなど紅葉した葉が落ちてしまわないか心配するほどの雨でした。
 2学期末考査を来週に控え、クラブ活動なども活動停止となり考査準備が今週の一番の課題となっています。定期考査には限定された試験範囲があり、基本的には中間考査後に学習した内容となります。この範囲をもう一度総復習して臨むことが求められます。勿論、過去に学んだことの積み上げの上に今学んでいることがありますから、過去に学習したことが十分理解されていないと今学習している内容が理解できないということになります。だから、過去に遡って一から学習し直すことも必要ですが、逆に、今学習していることを十分理解しようとすると、依然学習したこの内容が分かっていないといけないと遡って学習する方法があります。定期考査のように範囲が限定されいる学習にはこの方法が適していると言えます。とにかく覚えなければいけないことは覚え、なぜこうなるのかという疑問を大切に追求していくことが大切です。
 考査前は日常の生活スタイルとは違った、謂わば非日常のスタイルになります。学校の授業が終わった後の時間をどのように過ごすか、各自の工夫が必要とされます。その中で、自分一人で黙々と学習する時間がどれだけあるか、これが一つのポイントになります。今週は、考査に向けての取り組みを重点とする生活が求められています。

2014年11月24日

紅葉


 連休の2日間、素晴らしい天気が続きました。紅葉も見頃を迎え、行楽地や紅葉の名所は多くの人出で賑わっているようです。学園にあるモミジやイチョウも見事に色づいてきました。
 きょうは、中学受験の模擬テストが本校を会場として行われました。早朝から保護者と一緒に小学生が会場へと足を運んでいました。中学入試は、近畿統一入試の開始日まで二ヶ月を切りました。志望校への合格を目指して最後の追い込みの時期に入っている頃だと思います。
 中学入試と同じ日に行われるセンター試験も同様の位置づけになります。高3生は、直前の期末考査という山が待ちかまえていますが、これに対する取り組みとセンター試験は矛盾するものではありません。一気に駆け抜けて欲しいと思っています。
 中学入試、大学入試と共に言えることですが、今まで続けてきた努力とその成果に確信を持ちながら、更に力を伸ばす為の頑張りが必要とされる時期を迎えています。この時こそ、成功したゴールイメージ、志望校へ入学した後の学校生活のイメージを明確に持ち努力することが、今を乗り切る原動力になると信じています。
 木々は赤や黄色と鮮やかに紅葉しています。そして、まもなく落葉します。しかし、これは、生育に不利な時期には落葉して来年の新しい芽吹きの為の準備をするためのものです。やがて生育に適した環境が必ず来ると確信し、今の厳しさを乗り越えるための対応を考えているかのように感じます。受験生の皆さんの立派な新芽を芽吹かせる為の準備がうまく進むように願っています。

2014年11月23日

「練習1万時間の法則」

 11月も残り一週間となりました。ちょうど2学期末考査も一週間後から始まります。期末考査に向けた計画的な学習、最後の追い込みの学習をする時期になります。
 努力や練習は嘘をつかないとよく言われます。それを表すようなものに、「練習1万時間の法則」というものがあります。K.アンダース・エリクソンという心理学者が、西ベルリン大学のバイオリン学科の学生を3つのグループ(A:国際的なコンクールで優勝したり、世界一流のオーケストラ奏者として活躍できるレベル。B:国際的なコンクールで入賞したり、トップではないけれどオーケストラ奏者として生活できるレベル。C:学校の音楽の先生や市民楽団の奏者になれるレベル)に分けて、練習時間や練習内容などを調査したものです。3つのグループとも大学へ入学してからの練習時間は同じなのですが、入学するまでの累積の練習時間が、AとBとCとでは、約2,000時間ずつ違っていたと言います。また、入学後の練習の中身にも、AとBは「一人きりで孤独にやる反復練習」が長く、Cは短いという違いが出ていたようです。「10年以上、1万時間を超える練習」が世界で活躍するキーワードと言われます。スポーツの世界も同様です。
 何事においてもその道を極めるためには、地道に練習を繰り返すことが必要で、特効薬は無いということです。また、同じ時間練習するとしても「一人で孤独にやる反復練習」が重要だと指摘しています。学習も同様、みんなと一緒に学習する時間を大切にするとともに、一人で学習する時間の確保が重要です。期末考査に向け「一人で孤独に勉強する」時間を増やす努力が必要です。

2014年11月22日

27年度大阪府公立高校募集人員発表

 大阪府教育委員会は来春の公立高校入試の募集人員を21日発表しました。少子化の影響で全日制の募集は、昨年より490人減の4万6590人となっています。
 府教委によりますと、平成27年3月の府内公立中学校卒業予定者数は7万5670人、計画進学率を93.9%として計算し、他府県への進学予定者数を引いて府内進学予定者数は6万8310人と推測しているようです。過日行われた「府公私立高校連絡協議会」では、私立が2万5324人を募集するとなっていますので、公立・私立合わせて府内進学予定者数より多い7万1914人(昨年比950人減)を募集することになります。
 府教委は、あわせて入学者選抜制度改善方針を発表しました。それによりますと、28年度以降の入試は、「後期入学者選抜の時期(3月)に原則一本化し、同一校内の学科間の複数志望を認める。学力検査は原則5教科とし、一般選抜において、国・数・英は基礎・標準・発展問題の3種類を作成。各高等学校は使用する問題を選択できる。なお、理・社は1種類を作成する。調査書は5段階絶対評価とし、評価対象学年を1〜3年に拡大。比率を1:1:3と3年生の比率を高める(経過措置あり)。学力検査と調査書の比率を5つのパターンから各校が選択できるようにする。活動/行動の記録欄を調査書に新設する。また、自己申告書(府教委がテーマを毎年提示する)を提出させ、選抜資料とする(ボーダーゾーン内の資料)」、などとしたものです。昨年度の学区撤廃に続き大きな変更となります。

2014年11月21日

センタープレテストを終えて

 センタープレテスト二日目です。新課程対応の出題となる「理科」と「数学」の試験でした。一日目の時程は例年通りでしたが、二日目は変更になった新しい時程で行われました。特に理科は、「A:理科①から2科目、B:理科②から1科目、C:理科①から2科目及び理科②から1科目、D:理科②から2科目」の4つの科目選択方法から選ぶやうに大きく変更されています。理科①の「基礎」科目をとるのか、理科②の「専門」科目をとるのか、あるいは両方をとるのか、「基礎」科目をとる場合は、必ず2科目選択しなければならないとなっています。志望大学・学科の科目設定を調べて申し込まなければなりません。
 昨日より早く終わったというものの、理科②が終了したのは5時40分でした。今まで80分間の試験の経験はあると思います。また、それ以上長い時間の講習やゼミなどを経験しています。しかし、2日間に渡って行われるセンター試験と同時程での経験をしたわけです。本番に向けた学習課題を明確にすると共に、試験と試験の間の休憩や待ち時間の過ごし方などを含め、この経験から見えてくるものも沢山有ったはずです。この経験を本番でどう活かすかも大切なことです。
 すべての国公立大学と4年生の私立大学の8割が参加するセンター試験です。また、本校は全員が受験するセンター試験です。制度の変わり目となる今年の様子を、他学年も注視する必要があります。なお、国公立大学のほとんどは5教科7科目か5教科8科目が要求されます。科目を絞らないで頑張る、これが進路選択の道を広げる大切な要素であることも忘れないで欲しいと思います。

2014年11月20日

センタープレテスト一日目

 午前8時30分が過ぎているにも拘わらず、教室に行かず自習コーナーで勉強している生徒が何人もいました。高校3年生は通常の授業とは違いセンター試験と同じ時程で行うセンタープレテストの日だからです。最初の試験が始まるのは9時30分からです。学校に早く来て、テストに備えて準備をしている生徒たちでした。
 1時間目は、「地歴・公民」の試験です。2科目選択の場合は途中に第一解答科目の答案回収が入り、130分間となっていました。それが終われば、昼食と休憩です。午後1時から、80分間の「国語」の試験が行われ、50分の休憩の後、80分間の「外国語」の試験でした。40分の休憩を挟んで「英語」選択者にはICプレーヤーの作動確認・音量調節などの準備を入れて60分間が用意されている「リスニング」テストでした。リスニングが終わったのは午後6時10分、外はもうすっかり日が沈み暗くなっていました。高校3年生全員が頑張りました。
 朝からこの時間まで集中力を持続させ試験に臨まなければなりません。普段から6〜7時限の授業、その後行われる講習にどう取り組んでいたかが問われることになります。平常から集中力や持続力の訓練を積んでおかなければ、この長丁場は乗り切れません。全科目マーク式で問題量も多く、スピードが要求されるセンター試験です。マークミスは許されませんし、自己採点が正確にできるようにもしておかなければなりません。
 明日の二日目は、新しく実施される「理科基礎」科目の「理科①」が9時30分から始まります。文系志望者は「数学②」が終わる2時40分、理系志望者は「理科専門」科目が終わる5時40分までとなっています。

2014年11月19日

中学英語暗唱大会

 第43回中学英語暗唱大会が行われました。暗唱課題はもちろん各学年ごとに違います。暗唱を行う形態も、1年生は3人一組で、2・3年生は一人でと違います。また、今年初めての試みとして2年生は英語落語に挑戦しました。落語ですから、一人で二人の人物を演じるという課題もでてきます。長く続けられている伝統行事ですが、課題や形態等少しずつ工夫が凝らされ、変化してきています。
 1日1万回お経を唱え100日間修行し100万回唱える、密教で記憶力の増進などを得るための修法で「求聞持法(ぐもんじほう)」と言われるそうです。弘法大師空海が若い頃、洞穴にこもり「悟りを開いた」とされるものです。単に覚えるために繰り返えす丸暗記と違い、むしろ覚えることが主目的ではなく、何度も繰り返すことにより、そこに流れるリズムや文体、息づかい、言葉が自分のもの、自分から発せられたもののようになっていくことを目的としているとされています。ある意味、運動に似た側面を持っています。この場合はこうすると言う知識として対応の仕方が頭の中に入っているのだけではだめなのです。とっさの時に無意識で反応する、体に覚えこますまで練習することに通じます。単に丸暗記で覚えたものはすぐに忘れます。その点、体に覚え込ませたものはいつまでも忘れません。
 外国語の学習においては、外国語をシャワーのように浴びるのが良い、「耳が出来てくる」からと言われます。「門前の小僧習わぬ経を読む」ではありませんが、英語に限らず、日本語の素晴らしい文章に接する機会、環境づくりも大切にしていきたいと思っています。

2014年11月18日

センター試験まで2ヶ月

 センター試験まであと2ヶ月となりました。高校3年生は今週の20日・21日にセンター試験と同じ時程でセンタープレテストを行います。
 平成27年度センター試験は従来とは違う点があります。大きな変更点は、数学と理科は新教育課程に対応した試験問題を出題するとしたところです。平成24年4月に入学し、27年3月卒業見込みの者が対象となります。それ以外の者は経過措置として旧教育課程による出題が用意されています。
 また、試験の時間割も変更になります。1日目は地歴・公民、(昼食)、国語、外国語、リスニングと昨年と同じですが、2日目は理科の試験時間が2つに分かれ、理科①、数学①、(昼食)、数学②、理科②と変更になります。理科①は「化学基礎」など、「基礎」のつく科目、理科②は「化学」などとする科目の試験です。理科は出願時に登録した科目選択方法を変更できません。その選択の仕方によって理科①か理科②なのか、またはその両方を受験するのかということになります。
 確定志願者数等は11月末発表予定となっていますが、10月19日に発表された出願状況は約55万9千人で、昨年の確定数と比較すると約1500人少なくなっています。内訳は卒業見込み者が約1万2千人増え、既卒者が約1万4千人弱減っています。制度の変わる年ということで既卒者が減少していると考えられます。
 志望校合格に大きな影響力を持つセンター試験です。国公立大学の中には2次試験の配点の比率が高い大学もありますが、センター試験での高得点がアドバンテージになることは間違いありません。センター対策を如何にするか、これが今の重点課題になっています。

2014年11月17日

「ホタルの棲める環境を考える」(Hibari SPP)

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 雲雀丘は、長尾山の扇状地に位置しています。湧き水や小さな川も多く、学園の中にも川が流れています。この川の上流には、雲雀滝があり、これが地名の由来となっているようです。この川は学園のプールと体育館の西側を流れ国道176号線を南下し寺畑前川に合流、その先の東へ行ったところで最明寺川、猪名川に合流しています。
 先週の土曜日(15日)の午後、中学1・2年生の有志が行っている「Hibari SPP」の生物多様性について取り組んでいるグループは、兵庫県立大学自然・環境科学研究所から三橋弘宗先生をお招きして「『自然再生の理論と実践学』〜ホタルが棲める環境を考える〜」公開講座を受講しました。「川の生態系が保たれている仕組みを理解しなければ、保全や再生することは、とても難し」く、その仕組みは川の生物多様性の数だけあると先生は指摘されています。講座終了後、生徒は学園を流れる川を先生と一緒に観察に出かけ現場での指導も受けました。
 寺畑前川や最明寺川は以前から中学3年生が巡検に出かけたりする場所でした。最明寺川を遡れば学園の北西にあたるところに滝があり、さらにその上流には源氏一門の祈願所とされる満願寺があります。歴史的にも由緒のある場所です。環境大使や中学生が地域の人たちと共に里山再生に取り組んでいる「北雲雀きずきの森」もあります。これらの取り組みと結合させ「ホタルが棲める環境整備を考え」、実践に移していければと考えています。私立学校にとっても地域に根ざした取り組み、地域貢献という課題は不可欠です。

2014年11月16日

高校受験の模試会場

 「胸突き八丁」という言葉があります。 富士登山で頂上までの8丁(約872メートル)の険しい道からきたようです。そこから、他の山や坂道でも使われるようになったり、転じて、物事を成し遂げる過程で、いちばん苦しい正念場を表す言葉として使われるようになっています。
 きょうの日曜日、高校受験に向けた模擬テストが行われました。本校も受験会場となっていました。中学・高校の全ての教室が会場となるほど沢山の中学3年生が受験していました。今年もあと残すところひと月半となりました。私立高校受験のための参考資料となるとして、何度か行われる模試の中でも、毎年、11月に実施される模試が受験者は一番多いといわれています。5教科それぞれの理解度が計られると同時に、受験者の中に占める自分の相対的な位置が判断でき、今後の対策に役立てることになります。
 年明け早々には私立中学受験、2月に入ると私立高校受験と続きます。また、すでに始まっている大学受験も中学受験と同じ日程でセンター試験が行われます。中学・高校・大学と受験に向けた「胸突き八丁」を迎えていると言えます。苦しい時、辛い時それをどう乗り切るか、また、その時こそ、力を大きく伸ばせる時でもあるし、人間的成長をはかれる時です。まさに、試練は人を鍛え、乗り越えてた者を大きく成長させます。
 残された期間、従来の対応の延長ではなく、間も無く山頂、胸突き八丁を迎えた対応が必要となってきます。健闘を期待しています。

2014年11月15日

「サルーン雲雀丘」

 「サルーン雲雀丘」を開催しました。今回は中学受験を考えておられる方を対象としたものです。4年生から6年生までの保護者と児童が参加されました。
 始まるまではピンと張り詰めた空気が会場に漂っていました。資料やパンフレットを眺めている方や資料と共に配られた過去の問題集を一生懸命解いている児童の姿がありました。
 「ミニ講演」と「懇談」の2部構成となっているサルーンです。「ミニ講演」では「頭の柔軟体操」と題して中学一年生で扱う図形問題を親子一緒に取り組んだようです。使用した教具に興味を持たれ、どこで手に入れることができるか問い合わせもあったように聞いています。
 「入試に向けてのお話アラカルト」と題した懇談では受験の日の事など具体的な内容も含め様々な話題が取り上げられたようです。初めて本校に来られた方もありましたが、すでに説明会などに参加されていた方もありました。説明会や個別相談とは違い、双方向でしかも他の方の質問や意見なども聞くことができ、より認識や理解がより深まる取り組みです。次回も参加したいなど、参加された多くの方から満足されたとの感想が寄せられていました。
 中学入試まで残り約2ヶ月となりました。多くの方はすでに志望校を決め、実現のために頑張っておられることと思います。不安や焦る気持ちもでてくるでしょうが、目標とする学校に合格し、そこでの学校生活などをイメージして頑張るなど、プラスイメージを持って頑張ることが力を伸ばす秘訣だと言えます。わずかな時間でしたが、サルーンがそのお役に立てたのであれば幸いに存じます。

2014年11月14日

大阪府私立中高募集人員発表

 大阪私立中学校高等学校連合会が、来春の府内の私立中学・高校の生徒募集人員を昨日発表しました。それによりますと、私立中学校は62校で8062人(前年度比119人減)、内部進学予定人数を除くと7396人、高校は95校で2万9704人、内部進学予定者7079人を除くと2万2625人が高校から募集する人数となっています。また、受験生が募集人員を上回った場合の増員可能数を設定している学校が80校あり、その数が2699人となっていますので、最大で2万5324人(前年度比460人減)の募集人員となります。
 10日に開かれた大阪府教委と府内の私学団体でつくる「府公私立高校連絡協議会」で合意した、公立4万6590人(同490人減)と合わせると7万1914人(同950人減)となり、府内の進学予定者6万8310人より3604人上回る計画となります。これは、就学セーフティネットの観点から進学予定者数を上回る募集人数を確保するとの確認事項によるものです。
 また協議会では、今年度の高校入学者は、公立が4万7080人募集で4万6929人(府内4万6232人)入学、私立が2万5784人募集で2万6074人(同2万2671人)入学したことも報告されました。
 兵庫県、大阪府と来年度入試についての募集人員が発表されました。いずれも卒業予定者減少により募集人員が減少しています。入試日程については、私立中学は早期化、密集化が進んでいます。高校は私立の2月10日を皮切りに1.5次入試、公立前期入試、3月に公立後期入試と私立2次入試となっています。

2014年11月13日

今週末の土曜日は「サルーン雲雀丘」

 11月15日(土)の10時から「サルーン雲雀丘」を開催します。入試説明会の様に学校からの説明が中心となる一方通行なものではなく、もっと少人数で双方向の話し合いが出来る様にと考えて企画したものです。また、これらの機会を通じて本校教員の生の姿にふれていただこうと考えています。今回は、中学受験を考えておられる小学校4年生から6年生の保護者を対象としたものです。
 本校教員のミニ講演は、中学1年学年主任で数学科の高橋教諭が「頭の柔軟体操」を、「入試に向けてのお話アラカルト」と題した懇談は中井教頭が中学受験についての様々な疑問にお答えすると共に、本校の入試についてもお話する事にもなると思います。また、終了後、個別相談や校内見学も出来るようにしています。
 中学受験はここ数年、入試日程の早期化、密集化が進んできています。近畿統一入試日の17日(土)と翌日の18日(日)の2日間で4つの学校が受験できるようになっています。いわゆる午後入試が増加しているからです。2011年度入試では21校の学校が実施していましたが、来年度は64校とこの間で約3倍になっていると言われています。また、この2日間で入試を終えるという学校もあるようです。本校は、従来通りの日程で、17日が前期A、18日が前期B、21日が後期と何れも朝からの入試となっています。
 受験機会が増えることは、選択肢の増加に繋がります。が、競争も激しくなります。「行ける学校」を選択することも必要でしょうが、最後まで「行きたい学校」を目指して努力することが大切ではないでしょうか。

2014年11月12日

沖縄からの贈り物

 %E3%82%B5%E3%83%A1.jpg 中学3年生が沖縄研修旅行から先週の土曜日に帰ってきました。平和学習、環境学習や民泊体験など多くのことを学んできました。この経験や体験を学校生活に活かそうと今週から元気に登校してきています。そこへ、「沖縄からの贈り物」が届きました。それは、環境学習の事前学習としてお招きした沖縄美ら島財団総合研究センターの佐藤圭一先生からでした。「贈り物」は先生が研究されているサメの歯でした。理科の実習助手の方が早速標本を作り、生徒が見られるように生物教室に展示しました。
 ほぼ左右対称の形をしているものが沖縄を代表する大型のオオメジロザメ、左右非対称の変わった形をしているものが4〜5メートルの大きさになるイタチザメの歯だそうです。これらのサメは危険性の高い種で、ウミガメや弱ったイルカ、海鳥などを捕食するそうです。サメの歯は数日から数週間に一度定期的に交換するとのこと、その時に抜けた脱落歯と呼ばれるものを贈って下さいました。両顎には常に新しい歯が並んでいるとのこと、永久歯が抜けると新しい歯が生えてこない人間にはうらやましいかぎりです。また、縁辺のギザギザは鋸歯と呼ばれ、危険ザメの特徴だそうです。肉などを切り裂くのに適した構造になっており、硬い木の上に置いた紙に、この鋸歯の部分を押し当てて引けばきれいに切れると先生はおっしゃっています。
 研修旅行が終わった後も、現地との繋がりが続くというのはありがたいことです。「沖縄からの贈り物」、サメの歯を大切にしていきます。佐藤先生ありがとうございました。

2014年11月11日

ターニングポイント

 どちらを選ぶか、選択を迫られる機会はいろんな場面で出てきます。目的地へ行くためにどの道を通るかということもあれば、生き方や人生についての道についても同様のことがあります。ただ、決して正解とする道は一本だけでなく、回り道や遠回り、時には道に迷って引き返すことも、でも最終的に同じ目的地に到達するすることは可能です。確信を持って選ぶ道もあれば、ただ道なりに進進んで行く道もあります。振り返ってみて、今在るのは、あの時のあの道を選んだことが大きなポイントになっているという分岐点や転換点のことを「ターニングポイント」という言葉で表したりします。
 「人生のターニングポイント」、きょう行われた学園PTA主催の講演会での落語家桂吉弥師匠の演題です。小学校3年生の時に転校した学校で、近くの席の子から「一緒に帰ろう」と声をかけられたこと、また、両親とも教育者という家庭で育ち、父親と同じ大学へと進んだところでの「言葉を介して話し手と聞き手が風景や情景、心情を共有する」という落語と出会いや落語家になろうと決意した中での内弟子時代の厳しい修行などが「ターニングポイント」と言えるかもしれませんなどと楽しい話を織り交ぜ会場を爆笑の渦に巻き込みながらの講演でした。講演終了後、気さくに写真撮影に応じて下さる姿にも人柄の一端が伺えました。
 何がターニングポイントになるか、それは人それぞれによって違います。今何を課題としているのか、そこに真摯に向き合う姿勢がターニングポイントをつくることになると思います。

2014年11月10日

今朝の職員朝礼

 今朝の職員朝礼は少し違った雰囲気で行われました。職員全員で「おはようございます」の挨拶から始まるのはいつも通りなのですが、その後は、ドイツ語のスピーチがありました。ヘルバルト校を代表してビンツェラー先生のスピーチでした。続いて、「ワタシタチノユメハ ニホンニ クルコトデシタ ソノユメガ カナイマシタ・・・」、上手な日本語で二人の女生徒が生徒を代表して挨拶してくれました。先週土曜日の午後に来校されたので、全職員との顔合わせが今朝になりました。
 本校は、海外からの留学生を受け入れていますが、多い時で数名です。それが、短期間とは言え一挙に11名になりました。高校だけでなく中学の授業や部活動にも参加します。一挙に国際色豊か雰囲気になりました。お互いに良い刺激を受け合うことになると期待しています。
 もう一つ先週とは違う感じの職員朝礼になったのは、研修旅行の引率で中学3年生の学年団の先生の席が空席だったところに元気な姿が見えたからです。先週の水曜日から土曜日までの3泊4日の沖縄研修旅行でした。天候にも恵まれ生徒たちは元気いっぱい活動してきた、との報告がありました。平和の尊さや沖縄の自然環境などの学習とともに、島の人たちの優しさと献身的な姿に接し、それぞれが多くの思いを胸に秘め帰ってきたことでしょう。学校生活の中にもこの変化が現れてくることと思っています。
 日常の学校生活にヘルバルト生が加わり今週がスタートしました。あすは学園PTAの文化講演会です。多くの保護者が来校され一段と賑わった雰囲気になることでしょう。

2014年11月09日

生徒会による挨拶運動

 後期生徒会役員が話し合いたいと校長室にやってきたのは、10月の末でした。ちょうど認証式から1ヶ月ほど経った頃でした。話し合いといっても、ある議題について意見を戦わせるというものではなく、生徒会執行部の生徒会活動に対する熱意と意欲を感じるものでした。私の方からは、生徒会活動が学校にとって大切なものであり期待していることや執行部の果たす役割の重要性など感じていることを話しました。いろいろなことに話が広がり、1時間ほど話し合いました。
 11月に入り、各クラスの学級委員で構成される自治委員会が招集されました。ここで、執行部の方から「挨拶運動の提案」があったと聞いています。これは私との話し合いの時に、生徒会長が「元気な挨拶ができる学校にしたい」と言っていた課題でした。翌日から生徒会執行部と自治委員が朝の挨拶運動をスタートさせました。気恥ずかしさや慣れないと知らない人には声をかけにくいようで、行動に移して初めて感じたこともいろいろあったようです。どんなことでも、これをすれば良いと思った者がみんなに提案し、賛同を得て実行に移す。この生徒会活動の基本を大切にして様々な課題に取り組んでくれれば良いと考えています。表面上に意見の違いや対立があっても、一歩踏み込んで理解が深まると同じ思いだったということもあります。こういった経験も積んでいくことになるでしょう。今回の踏み出した一歩は、小さなものかもしれませんが、今後の大きな一歩につながるものだと確信しています。生徒会執行部の活躍に期待しています。

2014年11月08日

ヘルバルト校生来校

 ドイツの北西部にあるオルデンブルグからヘルバルトギムナジウムの生徒11名と引率の先生2名が来校されました。この学校との交流は古く、以前は相互に学校を訪問する交流を行っていました。最近は本校からの訪問が途絶えていますが、ヘルバルトからの訪問は続いています。1年おきの訪問となっています。
 4限終了後の到着となりました。ホストを引き受ける本校生と一緒に食事をしながら初顔合わせをしました。さすがに同世代の若者同士というか、互いに臆することなく話しながらの楽しそうな食事風景でした。お箸の使い方も堂に入ったものでした。食後、吹奏楽部の演奏で歓迎会が行われ、その後、箏曲部や茶道部のクラブ体験を行っていました。きょうから5日間、本校生宅にホームステイして学校生活を送ることになります。文化、風習や学校生活のルールなどドイツと違ったところがたくさんあります。学校滞在中は、違いをそのまま受け止め、本校生とその違いなどを話題に話し合って欲しいとも思っています。
 10月はスコットランドから、11月はドイツからと海外の学校から来校される機会が多くなっています。受け入れる本校生の方もごく自然な形で対応できるようになってきています。国際科で培ってきたノウハウを普通科に活かすとして、高校へのコース制導入と同時に国際科の募集を停止しました。その後、8年ほど経過しています。本校から海外へ留学する生徒は毎年数名います。国際科があった頃より多い年もあるほどです。時代の流れを感じます。

2014年11月07日

伊江島での民泊

 本部半島の北西約9km、東西8.4km、南北3km、周囲22.4kmの位置にあり、北海岸は約60mの断崖絶壁、南海岸はほとんど砂浜で、島の中央よりやや東よりに、海抜172mのタッチューと呼ばれる城山(ぐすくやま)がそびえ立っているのが伊江島です。城山に登れば視界は360度、島全体が見渡せる島です。この島は、太平洋戦争の終盤、住民のおよそ半数が命を落とす、過酷な地上戦の舞台となったところでもあります。現在は2,212世帯4,740人(伊江村の資料)が生活し、産業としては花卉(かき)、サトウキビやタバコの生産などの農業、畜産業、漁業、観光業などが行われています。
 この島で民家体験泊を行うようになって9回目となります。数人のグループに分かれて各民家で2泊します。家業を手伝ったり、マリンスポーツに出かける送り迎えや島を案内していただいたり、夜は三線を教えてもらったり、「おじい、おばあの話」を聞いたりして2日間を過ごします。今までも多くの先輩が体験し、家族のこと親子の関係についてなどを考える契機になったりしています。毎度のことですが、入村式の時は緊張感が漂っていますがすぐに打ち解け「家族の一員」になり、島を出るときは「涙の別れ」となります。島には高校がなく、島の子どもたちは中学を卒業すると親元を離れ本島の高校に進学する「自立の早い島」です。ここでの僅か2日間の生活ですが、生徒たちは多くのものを学び体感して帰ってくることになるでしょう。島の人たちは「行ってらっしゃい」の言葉で送り出してくれます。第二の故郷の誕生になってくれればと思います。

2014年11月06日

ホームページリニューアル

 雲雀丘学園中高等学校にコンピュータ(PC)が導入されたのは、昭和61年(1986年)です。CAI教室に24台のPCが設置されました。その後、教室もLAN教室となりPCも増設されていきました。そして、平成11年(1999年)、中高等学校のネットワークが完成し、インターネットにつながるようになりました。この年から中高等学校のホームページ(HP)の歴史が始まりました。当時は、PCこそ生徒用に多くの学校で導入されていましたが、ネットワークを組み教材作成や校務処理に活用したりHPを立ち上げているところは、まだまだ少ない状況でした。また、各家庭のPCがインターネットに接続できるようになるのもこれからといったところでした。
 長い歴史がある本校のHPです。おまけに、業者に委託し作成して貰うのではなく、一貫して教職員の力で作成、改良を加えてきました。洗練されたスマートさは無いかも知れませんが、本校のHPには手作りの味があると誇りに思っています。今では、各学年や分掌、その他の部署がブログ形式で日々新しい情報を発信し更新しています。生徒が活動しているところは校内外を問わず海外からもリアルタイムで情報を発信します。アクセス数も増え、保護者から学校の様子がよくわかると好評を得ています。ところが、このHPもスマホやタブレットが急速に普及し、その対応に遅れが生じていたところでした。今回のトップページのリニューアルでスマホの機種を問わず対応できるようになりました。今まで以上に雲雀丘学園中高等学校の情報発信の武器になると期待しています。HPたちあげから携わってきた松石教頭の努力に感謝する次第です。

2014年11月05日

中3沖縄研修旅行に出発

 中学3年生が沖縄研修旅行に出発しました。きょうから3泊4日の日程で、ひめゆりの塔や平和祈念資料館のある本島南部地域や北部地域の伊江島での研修を行います。
 「90日におよぶ鉄の暴風は、島々の山容を変え、文化遺産のほとんどを破壊し、20数万の尊い人命を奪い去りました(平和祈念資料館設立理念)」。69年前に地上戦が繰り広げられた沖縄です。今も戦跡が数多く残っています。これらを訪れ平和の大切さを身をもって知ることになるでしょう。「”沖縄のこころ”とは、人間の尊厳を何よりも重く見て、戦争につながる一切の行為を否定し、平和を求め、人間性の発露である文化をこよなく愛する心であります(同)」。このことをしっかり学んできてほしいと思います。
 また、沖縄は自然豊かな島でもあります。一方で、地球温暖化の影響でサンゴの白化現象が進行していると問題になっています。イノー観察などを行いますが、研修旅行のテーマの一つである環境学習も実りあるものにしてほしいと思っています。
 この研修旅行は中学3年間の締めくくりとなる宿泊行事です。ホテルでの宿泊は1・2年生で経験していますが、今回はじめて数人のグループに分かれての民泊を伊江島で体験します。4日間寝食を共にすると同時に、多くの仲間と共通の課題に力を合わせて取り組むことになります。より一層相互理解が深まり友情の輪を広げることができます。沢山の良き思い出をつくることにもなります。研修旅行でより成長した学年集団となることを期待しています。

2014年11月04日

組織ごとに異なる体内時計

 体内時計は植物にもあるようです。しかも、組織ごとに異なる体内時計が働いているようで、養分や水を運ぶ維管束の時計遺伝子をコントロールするだけで花の咲くタイミングを遅らすことができたと京都大学大学院生命科学研究科の遠藤求助教らが発表しました。
 体内時計は私たちの睡眠や体調に関係するものとしてよく知られています。海外旅行など急激な環境の変化による「時差ボケ」なども体内時計が影響しています。「時差ボケ」は、脳にある中枢の時計と体じゅうにある末梢の時計がずれることによって起こるという説や中心の時計も複数の時計でできていて、それぞれの間でずれが生じているという説などがあるようです。睡眠には、目覚めて活動している間に脳に疲れがたまり、活動が低下してくると眠くなるという覚醒していた時間に依存する仕組みと、もうひとつに体内時計が関係するものがあります。夜になり光があたらなくなると脳内にある体内時計によりメラトニンと言うホルモンが分泌され、体と心を休息の状態に切り替えて眠くなるといものです。前日に十分寝ても、次の日の夜になるとまた眠くなる、寝溜めが効かないのはこの仕組みのためです。また、肝臓でリズムを刻む体内時計は食後に膵臓から分泌されるインスリンで調整されていると言われます。
 「毎日決まった時間に起きる。朝起きたら光を浴びる。朝食を毎日採る。夜は長時間TVなどを見ず、光を浴びないようにする」など、昔からいわれていることには根拠があるということになります。生活のリズムを安定させ「秋の夜長」を「学びの秋」となるような工夫が必要です。

2014年11月03日

ベストシーズン

 少し前までの予報ではこの連休は天気が悪いとのことでしたが、朝から秋晴れの天気となりました。さすが「晴れの特異日」と言われる11月3日「文化の日」です。ところで、この「晴れの特異日」ですが、科学的根拠はなく気象学的に意味はないとして、気象庁でも正式なものであるという扱いはしていないようです。言わば「俗説的なもの」と言えそうです。でも、晴れの日が多いという印象はあります。安定した良い天気が多いイメージの11月が始まりました。
 昨日に続き休日となっています。この休日にも部活動や入試説明会と様々な活動が行われています。昨日の入試説明会終了後、放送部が県総合文化祭の予選で佳作を受賞、同じく将棋の県大会個人戦で2位となり昨年に続き全国大会出場権を獲得などの知らせが入りました。きょうは大阪大学見学会に30名を超える高校生が出かけています。卒業生の案内で「まちかね祭(大学祭)」最終日で賑わう阪大豊中キャンパスを見学したようです。また、学外での入試説明会に入試広報部が大阪梅田のホテルに出かけています。中学入試・高校入試とも自分にあった学校、行きたい学校選びは大切です。そのための情報収集の機会を逃さず、活用することが必要です。今は、目標を定めその実現の為に力を集中する時期となっています。
 連休といっても様々なところで、色々な活動が展開されています。11月は、入試やその為の準備だけでなく様々な活動を行う上で寒さも厳しくなる本格的な冬を迎えるまでのベストシーズンと言えます。

2014年11月02日

第三回中学入試説明会

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 第三回中学入試説明会を行いました。353人の参加者に232部の資料をお渡ししました。平成27年度中学入試に向けての校内での説明会は、個別相談会などを除いて最後となりました。多くの方にご参加いただきました。有難うございました。
 今回は、生徒の生の姿を知っていただこうと部活動で頑張っている中学生部員のインタビューを企画しました。鉄道研究部、囲碁将棋部、軟式野球部、水泳部、吹奏楽部、女子軟式テニス部の6つの部から1年生も交えた代表がインタビューに応じてくれました。本音トークがあり思わず会場から笑いがもれる場面もあったりと説明会の雰囲気を和ませてくれました。本校生の姿の一端を理解してもらうことが出来たのではないかと思っています。
 本校にとって27年度中学入試は、一貫選抜のみの募集となり募集形態が大きく変わる年になります。このことは、平成20年度からスタートした一貫・発展の2つのコース制が、一貫コースに集約され発展的に解消されることを意味します。高校に選抜特進・特進Ⅱ・特進Ⅰのコース制を導入した高校改革から始まる学校改革が、第三ステージへ向け中学校から歩み出すことになります。制度の変わり目の年は従来の尺度が適用しにくく不安になったりします。しかし、今春の26年度入試は、昨年までの両コース80名募集と違い、一貫120名・発展40名の募集で行われました。その結果、コース間の合格基準点の差は前期・後期とも今までの中で一番接近した結果となりました。前期A日程では、多いときは30点ほどあった差が7点まで縮まっていました。不安になる気持を、より一層レベルアップさせるための努力をする原動力に変え、頑張ってくれるものと期待しています。

2014年11月01日

3学年で学年懇談会

 「霜月」、11月に入りました。小雨がぱらつく天気でしたが、日中はなんとか雨も降らずに済みました。きょうは七十二候「霎時施(こさめときどきふる)」の最後の日になります。この頃の雨は秋霖や霧雨、また秋時雨(しぐれ)と呼ばれます。北原白秋の「城ヶ島の雨」では「♪雨は降る降る城ヶ島の磯に 利久鼠(りきゅうねずみ)の雨が降る 雨は真珠か夜明の霧か それとも私の忍び泣き」と詠われています。ここにでてくる「利久鼠の雨」は「利休鼠(りきゅうねず)」という色からとったもので、この時期の雨を詠んだものだといわれています。秋の雨は微妙な心情を色々な言葉で表現されています。
 11月は土曜日からのスタートとなりました。中学2年生、高校1・2年生の3学年で学年懇談会が行われました。高校1年生は4限目が授業参観、その後、学級茶話会そして学年懇談会と豊富な内容になっています。どの学年も2回目となる懇談会です。この時期でもありますので、新学年を展望しての「進路」についての講演会もそれぞれの学年に合わせた内容で行われました。学年と共に各自の課題を明確にして、一年のまとめへと向かう時期となっています。本校PTAのモットーは、「共育(ともにはぐくみ)・共学(ともにまなび)・共成(ともにせいちょうする)」です。それぞれの家庭でも課題を明確にして後半に臨んで欲しいと思います。
 あすから七十二候の54番目「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」です。11月は晩秋、物悲しい響きを感じますが、逞しい新芽をつくる準備の時期でもあると私は思っています。