神無月から霜月へ
校長室を出ると、「こんにちは」、軽い会釈とともに声が発せられました。緊張した面持ちで中央棟の応接室前に立っている高3の男子生徒です。「こんにちは。面接練習。」と声をかけると、緊張が解けたかのように穏やかな表情に変わりました。学年と進路指導がタイアップしての面接練習の順番待ちをしている生徒でした。
10月も終わり、11月を迎えます。明日は防衛医科大学医学科の一次試験です。私立大学の公募制入試も始まります。指定校・AOなどの推薦入試を含め、いよいよ受験モード、受験本番といったところには入ります。今まで定期テストや実力テスト、各種模擬テストなど校内で多くのテストを経験してきました。これらは、現状の学力到達度や理解の度合いを測るものです。できていなければそれを今後どう克服していくのかを考え対策を立てればよかったのです。ところが、入試は「選抜・選考」するためのものです。試験の結果が全てになります。しかも、どれだけ出来たかということもありますが、他者との比較、定員の枠内に入るかどうかがメインとなってきます。競争原理が全ての世界です。この違いに留意して万全の態勢で臨んでほしいと思います。
すっかり日が落ちるのが早くなりました。辺りが暗くなるのと対照的に学習スペースでの明かりが際立っています。例年の光景ですが、それぞれ机に向かって黙々と学習する姿が今年も受け継がれています。図書室も多くの高3生が残って学習しているようです。一方、職員室の交流スペースでは研修旅行に向け小さな折り紙で鶴を折っている中3の女子生徒のグループがありました。明日から霜月、神無月最後の放課後の様子でした。