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2018年07月15日

第1回中学説明会、オープンスクール    第39号

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7月15日第1回の中学説明会、オープンスクールを実施いたしました。
本日は、猛暑の中、第1回の中学校説明会、オープンスクールにご来校いただきありがとうございました。講堂は満席、900名弱の来校者でした。
会の冒頭あいさつで、せっかく来校いただいたので、個別質問OK、雲雀丘の生徒、先生、雰囲気を肌で感じてほしいと話しました。
予想を超える多くの方で十分に対応できるか不安でしたが、教職員は総出・フル回転、生徒も声をからして説明や誘導を行ってくれました。みなさまに知ってほしい雲雀丘を、体験授業、クラブ体験、校内見学と盛りだくさんのメニューでお迎えしました。しかしながら、対応など不手際があったかもしれません。個別に説明・相談・見学の対応もさせていただきますのでご連絡ください。
生徒の皆さん、ご協力いただきありがとうございました。

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次年度入学生よりコース名を変更いたします。中学「一貫選抜コース」が67期生から「一貫探究コース」に、高校高入生「選抜特進コース」が64期生から「文理探究コース」になります。基本的な方向性は変わらずですが、これに伴い、「育てたい生徒像」を明確にして、教育内容をグレードアップさせます。
新コースに共通する「探究」は、今までの習得サイクルともう1つの探究サイクルを意識し、それをつなぐ授業を充実させていこうと思います。上記の東京大学の市川教授の図を示しました。
本校が目指す「自立型人間」には「主体的・対話的で深い学び」の中でも「深い学び」を意識することが不可欠だと思います。本校では、次年度より「探究科」教員を配置して探究的な授業、本物の学びを体系化し、一層強化して行きます。

2018年07月02日

1学期期末考査       第33号

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中学1年生にとっては、入学後2回目の定期考査です。中間考査の反省から学習方法を先生から教えてもらったり、友人のまねをしたりしているのだと思います。そこが学校のいいところ。朝に教室を巡回していると、黙々と勉強している人、二人で教えてもらいながら勉強をしている人、また、職員室内の交流スペースで先生への質問を待っている人などを高3だけでなく全学年で目にします。
上の写真は先週の19時55分の自習室、自習スペースの写真です。昨年度より高校生には20時までの自習教室開設を認めました。学習意欲の喚起、学習習慣の確立を目指し、志を同じくするもの同士が切磋琢磨する場にしようという趣旨です。この日もいつもの高校3年生だけでなく、高校1・2年生も数多く残り、頑張っていました。上級生からの刺激は大きいと思います。
写真はありませんが、職員室では教材研究や試験作成の先生方が残って仕事をされていました。
すっかり試験モードになりました。最後まであきらめることなく頑張ってください。「いい点数とってくださいね」

2018年05月14日

高校体育大会2018          第18号

昨日の雨天を見越して5月14日(月)に順延して高校体育大会を実施しました。昨日はかなりの雨量でグランド状況とその整備のために1時間遅れでスタートしました。早朝より観覧の保護者の皆様にはお待たせすることになりましたが、先生方や生徒の皆さんの迅速かつ適切な運営のおかげで全種目・内容を行うことができました。
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文字通り1日水があいた状態で生徒たちのモチベーションはどうだろうか?と心配していましたが、入場行進をみてその気持ちが吹き飛びました。団のまとまりと躍動感のある行進を見せていただきました。競技と応援が一体となって盛り上がっていました。私には生徒皆さんの歓声がまだ耳に残っております。ひとり一人が輝くすばらしい体育大会で会ったと思います。是非、学年や今日の日直ブログ(動画)をご覧ください。
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写真にもありますこの団Tシャツは、高校2年の生徒がバックプリントをデザインをしてくれました。本人に聞きますと、そのモチーフは、太陽に照らされた朝露で、朝は今の皆さんのやる気・気合い、露はひとり一人が日の光に輝いているさまをイメージしたそうです。まさしく、雨上がりの今日にふさわしいものだと思いました。行動指針として「全力で力を発揮して、ひとり一人が輝いてください」と開会式でお話ししました。
閉会式では、生徒会役員より、3年生最後の体育大会、縦のつながり、この後の学習へ取り組みなどの言葉もあり、これからの学校生活や宿泊行事、文化祭にいかしてほしいと思います。

保護者のみなさまへ
 中学、高校とたくさんの保護者の方にご観覧、ご声援いただきありがとうございました。
近隣住民のみなさまへ
 予行練習、当日と3日間にわたり、騒音などご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。

みなさまのご理解とご協力を賜り、無事行うことができました。心より感謝申し上げます。今後とも本校の教育活動にご理解、ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

2018年05月12日

高校体育大会順延           第17号

高校生の皆さん、体育大会が雨で延びてしまいました。
雨が確実の予報の中で強行決行するよりも、
晴れの予報の中で実施することを選びました。
残念ですが、天候には勝てません。
中学生は今日頑張っていました。
高校生もいっぱいの元気を持ってきてください。
いい体育大会にしよう!
がんばろう!

2018年04月09日

1学期始業式    第4号

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対面式が行われ、中学1年生176名、高校1年生305名の新入生が、在校生の拍手で迎えられました。少し緑が濃くなった芝生に全校生徒がそろいました。在校生も新しいクラスが発表され、まだまだぎこちない感じです。
今年度の全校生徒は、中学生514名、高校生912名となり、全校で1426名になりました。新しい先生方も11名を迎えました。本日、保護者の皆様には生徒を通じて、「平成30年度学級担任・校務分掌表、クラブ顧問一覧」を配布させていただきました。ご確認ください。
校歌斉唱の後、私から始業式式辞を行いました。

以下、式辞の内容と補足です。
新年度のあたり、わたくしから2点お話しさせていただきます。
1つ目は、「ひとり一人が自分も他人も大切にする」ということです。1426名それぞれに個性・特長があります。お互いに認めあって、雲雀丘学園の一員としてともに成長していきましょう。人の体や心を傷つけたり、持ち物を奪ったりする行為は、自分を傷つけることでもあり、学校として厳正に対処します。
また、1426名それぞれが自らの目標を持って挑戦してください。今年も「私の挑戦」を書いてもらおうと思います。昨年度はどうだったのか、今年はどんな挑戦があるのか、とても楽しみにしています。
2つ目は「さわやかな挨拶を自らする」ということです。新入生には入学式でもお話ししました。
特に、朝の挨拶は大切です。登校時には、相手を見て声を出しましょう。
挨拶一つに 心の明るさ・暗さが表れます。
挨拶一つで 意志の強さ・弱さがわかります。
挨拶一つが 人を温かくも 冷たくもします。
自分自身が大きな声で挨拶をすることにより、元気が出てきます。
そして、一日を気持ちよく スタートすることができます。
この元気な気持ちは周りの人にも伝わり、家庭も学校も明るくなります。みなさんが身につけたさわやかな挨拶は、あなたの生涯にわたる大きな大きな財産であり、その挨拶が社会全体をよくしていくことにつながります。
各クラブでどのような挨拶をしていくのか、話し合ってください。また、先輩の上級生からの率先してください。この挨拶については、一年間集会のたびに話すことにします。
最後に、クラブや入試で公的に欠席する生徒は校長室に報告に来てください。事後でも事前でも結構です。昨年度は100人以上が来てくれました。

着任式も行いました。先生からの挨拶に熱意が表れており、心強く思いました。生徒たちの聞く姿勢をほめていただきました。式後、早速校長室に高校3年生の生徒が来てくれました。ニューヨークで行われるダンス大会本選に出場するそうです。
新しい学年・学級で皆さんの成長を楽しみにしています。挑戦してください!

2018年04月07日

平成30年度入学式      第3号

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本日、午前に中学校第66回、午後に高等学校第63回入学式を挙行いたしました。66期生176名、63期生305名の入学を許可しました。担任からの呼名に対して、少し緊張していた様子もありましたが、多くの生徒の返事は力強く、晴れやかなものでした。また、代表による入学生宣誓も、学園生活への希望と期待があふれ、短期間の練習にもかかわらず、立派にやり遂げられました。返事とともに壇上から心強く聞くことができました。3年後、6年後の卒業式での返事では、もっと素晴らしいものになっていることを期待しております。

中学校の式辞では、「すてきな自分をめざしてほしい」というお話をしました。友だち、先輩、先生の中に「すてき」を見つけてください。少しだけ背伸びをして、そのすばらしさに近づく努力をしてみてください。いつまでも同じ「ありのままの自分」を守り続けるのではなく、ぜひ、ときめく心を持って、「すてき」に成長していって下さい。
高等学校の式辞では、明治150年と言うことで、吉田松陰と高杉晋作のドラマの場面から「この学校でみなさんの「志」を描きましょう」とお話ししました。学校でしか学べないことがたくさんあります。わたしたち教員と生徒と一緒に学問を学びましょう。

そして、共通に「さわやかな挨拶を自らする」というお話をしました。人間教育の基本である挨拶は、雲雀丘学園で最も大切にしているものです。ぜひご家庭の中でも、一層の挨拶をしていただきたいと思います。
最後に、愛情、信念、情熱をもって教育活動にあたる教職員の決意を述べ、保護者の皆様からの温かいご支援、ご協力を賜りますようお願いいたしました。

生徒会による言葉と吹奏楽部と合唱部、マンドリン部による演奏がありました。クラブからの歓迎も行われておりました。関係のクラブの皆さんご苦労様でした。
新入生、在校生の皆さん、9日の始業式に元気に登校してください。

2017年04月10日

平成29年度 始業式              第4号

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対面式が行われ、中学1年生171名、高校1年生298名の新入生が、在校生の拍手で迎えられました。少し緑が濃くなった芝生に全校生徒がそろいました。在校生も新しいクラスが発表されまだまだぎこちない感じです。
今年度の全校生徒は、中学生497名、高校生908名となり、全校で1405名になりました。
生徒会役員による校旗の掲揚、校歌斉唱の後、私から始業式式辞を行いました。

以下、式辞でお話しした内容の抜粋です。
1405名それぞれが自らの目標を持って挑戦してください。今年も「私の挑戦」を書いてもらおうと思います。昨年度はどうだったのか、今年はどんな挑戦があるのか、とても楽しみにしています。

新年度のあたり、私から2点お話しさせていただきます。
1つ目は「さわやかな挨拶を自らする」ということです。昨年から挨拶をしてくれる人が多くなりました。新入生には入学式でもお話ししました。まず、先輩の上級生から率先してください。
2つ目は「授業を大切にする」ということです。学校の中で一番時間が長く、重要なものは授業です。
先生方にもいい授業をしていただけるように、研究・工夫をお願いしています。また、他の先生方や外部の方が授業を見学に来られることも増えます。授業は真剣勝負、いい授業を生徒と先生が一緒に作っていきましょう。

高校3年生へ。センター試験まで278日。3のつくときに気をつけて。学習のやる気が落ちるときと聞いたことがあります。苦し時もあるでしょう。今から意識して乗り越えてください。共にがんばろう。

初めての整列隊形でしたが、時間通り整列完了。聞く姿勢もよく朝礼台の上からの皆さんの整列、顔つきは壮観でした。次の全校朝礼も楽しみです。

2016年12月01日

英語教育のさらなる充実を

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師走が始まりました。1日(ついたち)なので今日の校旗掲揚は私が行いました。昨夜来の雨もすっかり上がり、太陽の光が校庭の濡れた芝にそそいでいます。午前8時、校旗の掲揚を始めました。校庭でドッジボールをしていた生徒も、直立して校旗が昇るのを注視しています。職員室からは先生方も掲揚を見ておられました。

さて、食堂の一角に「English Zone」が誕生して半月が経過しました。この間(土日を除く)の利用者は、242名。1日平均は20名で、ほぼ目標通りです。利用者は中1、高3が多くなっています。英語を身近に、気軽に、楽しく、を目的に設置したこのスペース、もっともっと利用してほしいと思います。

英語科では今年、ネイティブの教員二人を増員し、二人体制での授業数を増やすなど授業力、特に話す、聞く力をつけるための方策を強化しています。英語のグローバル研修も、今年は中学1年、2年生の2学年で実施できるようになり充実してまいりました。来年度からは中学3年生には3学期に2か月の中期留学の制度を設け、英会話能力とともに、将来の国際人としての素養を身につけるようにします。今後は海外からの留学生も受け付けていきたいと思います。

英語はコミニュケーション能力の向上が課題とされており、英語を使って「何ができるか」「どのようにまなぶか」に重点が置かれるようになりました。雲雀丘学園小学校でも来年4月からは、現行では5、6年生で実施している「聞く」「話す」中心の「英語活動」に、「読む」「書く」を加えて「教科」にします。こうして小学英語から中学英語に円滑に進めるようにしていきたいと思います。

2016年10月13日

「ありがとう 親孝行の料理一品」

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先週土曜日、10月8日は忙しい1日となりました。雲雀丘幼稚園と中山台幼稚園の運動会があります。重なっています。私は学園の常務理事も兼ねていますので両方の運動会を見に行きます。幸い中山台幼稚園は学園小学校のグラウンドを使いますので移動に時間はかかりません。心配されていた雨も降らず、初秋の日射しは暑いくらいでした。「伝統の雲雀丘」、そして「元気の中山台」の両幼稚園とも観客席からご家族の声援をいっぱい受け、素晴らしい演技を見せてくれました。

午後からは宝塚大学で開催された「雲雀丘100年フェスイティバル」に出席しました。雲雀丘の地が1915年に開発され今年で100年を迎えます。記念の式典、講演、コンサートなどが催されました。主催者が話された中で興味深い話がありましたので紹介します。ここ雲雀丘は長尾山麓の南側の傾斜地にあります。長尾山麓には古墳が多いことでも有名です。古墳が多いというのは、一般に地盤が強固であり一帯がパワースポットの地ともいわれるそうです。事実、阪神大震災の時は、周り地域が建物の倒壊など大きな被害があったのもかかわらず、ここ雲雀丘は極めて少なかったということでした。この雲雀丘の開発には阿部元太郎氏が当たったのですが、ここまで考えてこの地を選んだことには驚きでした。有難いことだと思っています。

さて過日の校長通信で「60ホール」の前に「親孝行の木(気)」が10本誕生したと書きました。うち4本は、生徒が料理一品を家族に提供し、ご家族から感想の言葉をいただき、木の葉に書いて木の幹に貼り付けたものです。1500枚の葉が繁り私は時々、折を見ては読みに行きます。何度見ても飽きないのです。お母さんが書かれたものが多いと思いますが、どの葉も実に正直な思いが綴られています。慣れない手つきで料理を作る子供に微笑み、作ってくれた料理に感謝し、子供の成長を歓び、子供の将来を夢見るうれしさが感情いっぱいに描かれています。

この木はしばらくの間は掲示されると思いますが、ご覧になれない方もあると思いますのでここでほんの一部ですが紹介したいと思います。

「家族みんなが好きなポテトサラダを作ってくれました。ピーラーも包丁も扱う手がぎこちなく、けがをしないかハラハラしましたが、一生懸命作ってくれて家族も大喜び、美味しかったです。私が作るより主人も妹も喜んで食べ、本人も嬉しそうでした」(中1女子保護者)

「息子が作った豚のしょうが焼きは二つの理由で最高でした。一つは、皆で競い合うほどおいしく仕上がったこと、もう一つは我々家族5人だけでなく、近くの母屋に住む祖父母にも届け喜んでもらえたことです。稲刈りや栗の収穫で忙しく疲れた祖父母の活力になりました。料理の腕前と優しい心がこれからも育ってくれますように。母より。」

「普段、あまり料理をしない娘ですが、今回は楽しそうに野菜を切ったりしていました。不器用なのでつい口出しをしたくなりましたが、「自分一人でやる!」と申しましたので、見守ることにしました。出来上がって家族みんなでおいしくいただきました。「親孝行の日だけでなくこれからは時々、ご飯を作ってね。」と言ったら、「うん!」と言ってくれました。今日食べたビーフシチュウーの味は忘れられないと思います。(高1女子保護者)

「親孝行の日」に向けて、「何か作ってくれるの?」と聞いてみると「卵焼き作るわ!!」と言って、ササッと菜ばしを取り、素晴らしい手際の良さに驚かされました。母と息子、並んで台所に立つ機会がなくなり、久しぶりの親子クッキングでした。あっという間に作ってくれた卵焼き、卵焼きをお皿に移すとき、まさかの落下。キッチンマットの上に着地するハプニング。また、これも笑いが出て、楽しくそして、美味しくいただきました。(高2保護者)

さて、保護者の皆様に感想を書いて提出をお願いした数日後だと思いますが、学園で何かの会合があった時と思います。数名で歩いておられたお母さま方から「校長先生、感想文の宿題をいただきありがとうございます。大変ですょ」とご忠告を受けました。もちろん笑顔でしたが。「そうかなあ、大変なのかなあ」と案じていましたが、ほとんどの方から感想をいただきました。有難いことです。うれしい限りです。

ご家庭では1500通りの「料理一品」ドラマがありました。家族のふれあいがありました。あらためて保護者の皆様にお礼を申し上げます。また一生懸命料理一品を作った生徒も誉めたいと思います。良くやった。あっぱれ!

この大切な感想文をどのようにしようか家庭科の先生方と検討中です。どの感想も素晴らしい心のこもったものです。珠玉です。何か形にして残しておきたいと考えています。
親孝行・・・。雲雀丘学園は親子、ご家族のコミニュケーションを通して人間性豊かな生徒を育てていきたいと思います。

2016年10月05日

H28.10.5 ヘルバルト高校来校

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ドイツ北西部、オルデンブルグ市からヘルバルト校の生徒15名と引率の先生2名が一昨日から3日間の予定で来校されています。この学校との交流は1995年から始まり、以前は相互に訪問しておりましたが近年は本校からの訪問は休んでおり、ヘルバルト校からの2年に1度の訪問となっています。ヘルバルト校の高校生は本校の授業を生徒と一緒に受け、クラブ活動にも参加します。また近くの企業にも見学する予定です。夜は本校生宅にホームステイして24時間の日本の学校生活を送ることになります。

一昨日は私と1時間ほど「日本とドイツ」について意見交換をしました。私は明治以降ドイツから学んだことが多かったことを話しました。私自身、大学は経済学部でしたが、経済学ではゼミでドイツ語も全く分からないいまま、マルクスの「資本論」の原書を読んで勉強したこと、寮歌を歌う時、始まりの号令は「1、2, 3」と言わず、「アインス、ツヴァイ、ドライ」と言ったこと、つい最近まで病院のカルテはドイツ語で書かれていたことなどを話しました。

授業を行っている最中にいくつか日本の生徒が学ばなければならない、と思うことがありました。私は生徒15人を前にして話していたのですが、全員が笑顔で私の顔を見つめ、話に反応しながらうなづくことです。ブロークンの英語の私ですから通訳をしてもらいますが、わかりにくいところもあったと思います。それでも人の話を聞く姿勢は大変気持ちの良いものでした。

いくつか質問をしました。「最近少し支持率を落としているメルケル首相をどう思うか」「イギリスのEU脱退をどう思うか」「ドイツの原子力政策について」などです。最後の質問にはフランスからは原子力で作った電力を買うことになるが、の意味合いも少し入れてみました。質問をするとほとんど全員がすぐに手を挙げ、指名されると堂々と自分の意見を述べます。一人が答え始めると、すぐに数人が自分とは意見が異なるようで、手を挙げ、発言を求めてきます。その熱意と反応には驚きでした。

いくつか質問も受けました。南シナ海や尖閣問題、「金正恩をどう思うか」の質問もありました。また「どうして日本は難民を受け入れないのか」の厳しい指摘もありました。ドイツは多くの難民を受け入れていますが、今回の生徒たちの中にクルド人の生徒もいて、以前に難民としてドイツの来たとのことでした。

本学園の生徒とのコミニュケーションも日を追うどころか時間の経過とともに進んでいます。体育の授業ではバレーボールの練習に加わりました。バレーボールの授業はドイツにはないようです。大人と違ってすぐに友達になれるのかコートのあちこちで楽しそうに話しています。交流は心を通わすことですが、一方では相手との違いを知ることでもあります。異なる存在を認め合うことです。こうした機会を通して生徒たちが広く海外に目を向け、挑戦の気概を持ってほしいと願っています。

余談になりますが、私との時間の中で手を挙げることが何度もありましたが、すべて手のひらは人差し指のみが立てられていました。テレビでこの話を以前聞いたことはありますが、初めての体験でした。こんなことも生徒には考えてもらったならばと思います

2016年10月01日

H28.10.1 創立記念日訓示「雲雀丘学園の誇りと自覚を胸に歩もう」

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本日10月1日は、雲雀丘学園の66回目の創立記念日です。昭和25年、1950年に創立されました。中学校は3年後の昭和28年、高校は更に3年後の昭和31年に開校しました。

雲雀丘学園は地元の方々がこの地に、自分たちの学校を作ろう、社会の貢献できる人間を育てようと資金を出し合い、土地を提供して、そしてみんなで汗を流して創りあげました。言わば熱意と希望の学校です。以来66年間、雲雀丘という恵まれた環境のもと、大らかで伸び伸びとした生徒たち、よい校風の学園として発展してまいりました。卒業生は現在中学校で8,037名、高校で10,249名をかぞえ、日本そして世界を舞台に活躍しています。

建学の精神は創立者の一人、鳥井信治郎が唱えた「孝道」(親孝行な人はどんなことでも立派にできます)です。創立記念日は中高では昨年から「親孝行の日」とし、今年は「60ホール」の前には「親孝行の木(気)」が、たくさんの親孝行の葉を繁らせ、大きな木に成長しました。

私たち在校生・教職員は雲雀丘学園の良き歴史と伝統を受け継ぎ、大きく変遷する現代社会において挑戦の気持ちを忘れず、更なる成長・発展を目指さなければなりません。

創立記念日の今日、私たちは、雲雀丘学園中高の生徒としての誇りと自覚を胸に、新たな歩みを進めようではありませんか。

2016年09月23日

親孝行の木(気)を立派に繁らせたい

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葉に「親孝行」を書きます。    全校生の「葉」を集めてこの木を繁らせます。

来る10月1日は学園の創立記念日、学園ではこの日を「親孝行の日」としています。中高では昨年は生徒の自主的な親孝行としていましたが、今年度は生徒会や先生方が一体となって、学園全体の活動として親孝行に取り組もうとしています。

二つあります。こちらは生徒会が中心です。みんなで親孝行をして「親孝行の木(気)を育て葉を繁らせよう」というものです。生徒会は親孝行といっても具体的には何ができるのだろう、ということで各教科の先生に聞きました。やることはたくさん出てきました。そして、やったことや、これならできる、といったことを紙で作った葉に書き、木の枝に貼り付け、親孝行の日までに大きな木(気)に繁らせていきます。

もう一つは生徒が日頃の感謝の気持ちとして、料理を一品ご家族に提供しようというものです。本校の家庭科では調理実習や保護者のご協力を得ながら8年前からEco弁当作りの指導をしてきました。ほとんどの生徒が、料理一品を作れる技術は身につけているため、きっかけを持てば実践できます。料理に上手下手はありません。雲雀丘学園の生徒として親孝行の日にぜひご家族に感謝の気持ちを表現してほしいと思います。

家庭科の先生によれば、今回の試みはご家族への感謝のみならず、生徒に保護者と一緒に台所に立ってもらうことも目的としているとのことです。親子が同じ空間で自然に共同作業を行いながら、横で子供を見守ることができ、親子の会話(台所コミニュケーション)も期待できます。親孝行の日を通して、親子の幸せなひと時を過ごしてもらえるなら有り難いことです。

保護者の皆様にお願いがあります。生徒が作った料理にぜひ感想を寄せてください。どんな料理でしたか? 味はいかがでしたか? どんな話をしましたか? 家族の感想は? 短くて結構です。いただいた感想を紙で作った葉に書き込み、こちらもその葉を親孝行の木(気)の枝に貼り付け、立派に繁らせたいと思います。

雲雀丘学園の創立者、鳥井信治郎は「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」と言いました。親孝行は人間的な成長の源泉、規範になります。これが本学園の建学の精神です。親孝行は古めかしいものではなく、現代社会においてきわめて新鮮なメッセージを持つものです。また親孝行というと子供から親に、の感がしますが本来は親子の深い絆、双方向のものです。これを機会に親子の在り方についても話し合っていただければと思っています。

中高生の多感な頃は感謝の気持ちがあっても、なかなか素直に「ありがとう」の言葉を言えないものです。言葉は「言の葉」です。感謝の気持ちを1枚の葉に託して伝えたいと思います。みんなで力を合わせてたくさんの葉が繁った大きな木(気)を作ろうではありませんか。(2016.9.22)

2016年09月08日

文化祭を終えて

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 今日(9月8日)は塾を対象とした説明会が開催されました。122塾から137名の方の出席がありました。昨年より2割ほど塾の出席が増えています。本学園への関心が増えているのだと思います。有難いことです。私はいつも自分の持ち時間をオーバーして皆に迷惑をかけていますので、今日は絶対に10分以内、を決意して挨拶に臨みました。

 冒頭、日本経済新聞の連載小説「琥珀の夢」の本日掲載分を写真にとって皆さんにお見せしました。この小説の主人公は鳥井信治郎、本学園の創立者の一人です。伊集院静さんが執筆されています。このことを紹介しながらまず、本学園の成り立ちを説明しました。あとは鳥井信治郎が唱えた「親孝行(孝道)」と「チャレンジ精神(やってみなはれ!)」に絞って話しました。この後、教頭から学園の取り組み、入試広報部長から来年度の中高の入試の説明が続きます。「琥珀の夢」については稿を変えて皆様に連載の内容もお伝えしたいと考えています。

 さて、文化祭が今週の土日(9月3日~4日)行われました。2日目の、台風による風雨を心配していたのですが、幸運にも雨にたたることなく終えることができました。私が期待していたのは中学二年生の展示でした。昨年は巨大な壁画を校舎に展示し皆を驚かせました。今年は何かと期待していましたが、巨大なバルーンの登場でした。四神(東西南北を守る4つの守護神)を形どった創造物が中央棟の壁面に、校庭にゆらゆらと動いています。まさに壮観。バルーンには扇風機から常に空気が送られています。巨大と言えば中1の一万羽以上の折鶴で作った国旗も見事でした。教室展示も充実し、今年も大いに盛り上がりを見せた講堂での合唱コンクールや各種発表、そして各クラブの活動など、私がパンフレットの挨拶でお願いした「感動と驚き」をいくつもお届けすることができました。生徒の皆さんよくやった。そして運営にあたった生徒会の皆さん、ご苦労様でした。この経験は必ず君たちの将来に、大きな財産となると確信します。

 昨日は1限に高校3年生を対象に来年のセンター試験に向けての説明会がありました。センター試験まであと4か月余り、高3には文化祭の余韻などありません。受験勉強一筋になります。今日は比較的涼しいようですが残暑は厳しい予想が出ています。健康には十分に注意して目標に向かって進んでくれることを願っています。

2016年09月01日

文化祭を明後日にひかえて

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 朝ニュースを聞いていましたら、8月の大阪で猛暑日がなんと26日あったとのことでした。あらためて今年の暑さを実感しています。それでもここ2~3日、朝夕は少ししのぎやすくなりました。昨日の朝、正門を入り中央棟に歩いていると、後ろから元気な「おはようございます」の声を聞きました。振り返ると剣道部の生徒でした。爽やかでいつも挨拶をしてくる生徒です。二言三言、話をしましたが、丸坊主にしていた頭が2cmぐらいに髪が伸び、久しぶりの笑顔がまた新鮮でした。彼は高3生、この夏に剣道部を引退し、剣道に明け暮れの生活から、半年後の大学入試に勉強一筋の毎日になります。

 8月23日から2学期はスタートしていますが、始業式では生徒に7月26日に亡くなられた故川村先生のことを伝え、生徒全員で黙とうをささげました。学校では60ホールに祭壇を設け27日の土曜日までお参りできるようにしました。大変多くの人のお参りがあり、故人の遺徳がしのばれましたが、会場設営・運営に先生方が心からの手を尽くされありがたく思いました。

 先週の土曜日(8月27日)は高校のオープンスクールが開催されました。今年第一回目です。説明会から始まりましたが会場の講堂は満席で、大勢の中学3年生とその保護者の方がお見えになりました。昨年より150名ほど増えたようでありがたいことです。私は挨拶で人間力のある生徒を育てたい、一人ひとりに向き合う教育が本校の特徴と話しました。授業も見ていただきましたが、この夏休みに、全教室に設置された最新鋭の電子黒板を使っての授業も評価いただけたようです。

 
 青森県で中学2年生の女子生徒が列車にはねられ、死亡するという事件が起こりました。8月25日のことです。女子生徒の遺書もあり、現場の状況から県警はほぼ自殺と断定しました。なんという痛ましい出来事でしょうか。どんな理由であれ13歳の女子生徒の自殺など悔やんでも悔やみきれません。そしてこのことは決して他人事ではないのです。本校では日頃からイジメに対しては、生徒への啓蒙活動、2か月に1度の「生活アンケート」、投書箱の設置など取り組んではいますが、イジメに関してはこれで十分ということはありません。イジメだけは教職員、生徒が協力し合って一丸となって退治しなければならないことなのです。

 今日(9月1日)夕刻、環境大使の生徒らとともに、高校棟前の花壇に千日紅、ポーチユラカなどを植えました。「植えました」といってもすべて理科の井関先生や環境大使の顧問の岡本先生のお膳立てで、私は植え込む作業のみです。それでも自分で植えると花に愛着がわき、これから毎日、見る楽しみが増えます。

 校長室から見える校庭は、明後日から始まる文化祭の準備に生徒は大忙しです。模擬店のテント張り、合唱コンクールの練習、劇の練習をしているクラスもあります。今年はどんな文化祭になりますか。お読みの皆さんにはぜひお越しいただきたいと存じます。

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2016年07月22日

終業式、一か月後元気な顔で

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いよいよ1学期の最終日、終業式を兼ねての全校朝礼となりました。全校朝礼なので校庭で行います。始まるの頃にはすでに夏の太陽が生徒の顔に照り付けています。表彰伝達、生徒会長の話、生徒指導部長の夏休み前の注意などが手際よく進んだあと、私も次の話をしました。それは過日のOne day Collegeでの話です。多くの大学の先生が雲雀丘学園にお越しでしたが、その中の神戸薬科大学の先生が自校のホームページに、「雲雀丘学園で多くの生徒が元気に挨拶をしてくれ、雨降りのぐずついたお天気の中、爽やかな気持ちになった」と書かれていたことでした。

 これを生徒に紹介し、「皆さんの挨拶に先生は感動し、雲雀丘学園は素晴らしい学校で素晴らしい生徒がいると思われたと思う。皆さんの行為が学校の評価を高め、そこに学ぶ皆さん自身の価値も高めることになった。今後も一層、励んでほしい」と話しました。学園内での挨拶はよくやるようになりました。これからは外部に向かってです。外でできてこそ挨拶は「ほんまもん」だと思います。

 「私の挑戦」も手短に話しました。今私に校長室には中高生、1462人の「挑戦状」があります。この夏休み、と言っても生徒には「夏期間」かもしれませんが、この期間にしっかりと挑戦に励んでほしいと思います。挑戦する心、不屈の心を育むのが「私の挑戦」の目的ですから。
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 終業式のこの日には校庭の芝刈りも行われました。「環境大使」らが中心となりましたが、昼前の暑い時刻です、みんな汗だくになっての芝刈りでした。環境に配慮し、天然芝のこの校庭ができたのは今から10年前。生徒、保護者、教職員が自分たちの手で、汗を流して整地し芝を張りました。自分たちが使うものは自分たちが手入れしようと、芝刈りも生徒たちが行います。こうして環境を考え、汗を流すことで感謝の心も忘れない生徒が育ってくれたらと思います。

さて夏休みですが、生徒たちには学年ごとに学年に応じた補講があります。高校3年生には今年、85講座が用意されました。学年団が練りに練った講座です。この講座に延べ2504人の生徒が参加し、半年後に控えたセンター試験に向けて必死の勉強です。この口座数、参加人数は昨年を大幅に上回っています。今年の春の大学入試で卒業生は今までにない大きな成果を上げてくれましたが、来春も今年以上の成績を上げられるのではと、今はひそかに期待しているところです。

朝礼では、この夏を雲雀丘学園の生徒として恥じない生活を送り、一か月後の8月23日、元気な顔で会おうと結びました。

2016年05月18日

用具係に熱く。体育大会開催

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雲雀丘学園中高等学校の体育大会が5月15日(中学校)、16日(高校)に開催されました。今年は中高とも今までのクラス別対抗から団対抗で行われます。学年縦割りの編成で、中学校は4つの団、高校は8つの団が誕生しました。それぞれが団カラーを持ち、その色の団旗のもとで戦います。

団対抗を取り入れたことで体育大会の様子が大きく変わりました。まずは団ごとの競争意識の高まりです。大会は入場行進から始まりますが、生徒たちはしっかりと前を見つめ、胸を張り、手を大きく振り、整然かつ堂々と行進しました。観客席からも大きな声援と同時に行進に合わせて手拍子が出るほどでした。

更に応援が熱を帯びました。3学年が一緒になるので応援にも力が入ります、ましてや団がきちっと色分けされているので誰を応援するか、自団がどういう状況にあるのかはっきりします。華やかさも増しました。テントの前の応援も認められたので臨場感も高まりました。観客席からも団対抗の様子がよくわかったのではと思います。

今回の新しい取り組みは、楽しい思い出になる体育大会を作ろうと、生徒会が中心になり、昨年の秋から何度も話し合いを持ち、準備を進めてきました。体育科の先生方が親身になってサポートし、団対抗を取り入れるにあたっての、課題や問題点を一つひとつ解決していったことが成功の要因です。

さて今回の体育大会でうれしかったことがあります。体育大会が終了し、私は学園に戻ろうとした時です。テニスコートを出たところで保護者の方3人が、人を待つように立たれていました。私が会釈をすると声をかけられました。「素晴らしい体育大会でした。特に用具係の生徒さんが、一生懸命走っておられたのには熱くなりました」と。有難いお言葉でした。

実は私もこのことには感じていて、プログラムの最終に入っても用具係の生徒の足はゆるむことなく準備、片付けに懸命でした。プログラムの終盤でした。二人の男子生徒が競争するかのようにフィールドの東側の方に片付けにかけていきます。一人の生徒が走りながら二つのマーカーを拾い上げました。もう一人の生徒は、自分が取れなかった悔しさを笑顔で表現していました。また学園のある職員もグラウンドの東側にいましたが、女子生徒が両手にコーン2個、マーカー2個を持って全力でかけてくる姿に驚いたそうです。

全員の力で、皆が縁の下の力持ちで、協力し合って初めて体育大会は運営されるもので、一部を取り上げ、評価するのは適当でないかもしれません。しかし用具係が少なからず観客の方々に、感動をお届けしたことは記しておきたいと思います。

たくさんの写真が撮られました。しかし競技、応援の写真が大半で、用具係をはじめ、縁の下の力持ちの写真はほとんどありません。来年の体育大会は「縁の下」を撮るよう写真係にお願いしたいと思います。

2016年04月08日

伸び代のある生徒を育てたい

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4月8日、午前と午後に分かれて中学校と高等学校の入学式が学園記念講堂で行われました。前日は宝塚市に暴風警報が出され雨も激しく降りましたが、当日はすっかり上がりました。ただ正門のソメイヨシノの桜は多くは散ってしまい名残りの桜となりました。今年は中学校172名、高等学校327名の新入学生を迎えることになりました。

 入学式が始まる前には玄関でギターマンドリンクラブが新入生歓迎の演奏をしてくれます。前月、同部は創立50周年の記念コンサートを開いたばかり。兵庫を代表するクラブの演奏だけに大勢の参列者が聞き入っておられました。因みに式の最後は本校吹奏楽部が迫力ある演奏を聞かせてくれました。

 さて式が開始されると、担任の先生から入学者の点呼が始まります。私は一人ひとりの顔を確かめながら、新入生が健康で明るい学園生活を送ってくれるよう、念じていきます。そして最後に、「中学校は172名、高校は327名の入学を許可します」と宣言します。気が引き締まる瞬間です。

 今年の新入生は中学、高校とも激しい競争を勝ち抜いての入学となりました。中高とも受験者が昨年の5割増になったからです。新入生には、難関を経ての入学に「よくやった」の祝福を送りたいと思います。また入学までいろいろご心配された保護者の皆様にも、まずは「ご苦労様でした」の声を届けたいと思います。しかし3年後、6年後には大学受験という大事業が控えています。保護者との「共育」の精神で共にがんばっていかねばなりません。

 高校の入学式で私は新入生に「3年間の高校生活を謳歌しろ」と言いました。3年間に色々なことを経験・勉強してほしいからです。もちろん、勉強することは基本でしょう。しかし大切なことは健康な体と心を作ることだと思います。そのために勉強のほかに、クラブ活動や行事への参加をしっかりやってほしいとも言いました。

 高校3年間は大学受験のための3年間ではありません。社会に貢献し、自らは豊かで幸せな人生を送ってもらうための人間的成長の期間だと思います。受験のためにすべてのエネルギーを使い果たしてしまう、大学生燃え尽き症候群にしたくはありません。雲雀丘学園の卒業生は大学生になっても、社会人になっても伸び代のある生徒を育てたいと思っています

2016年01月17日

中学受験に思う

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 正面玄関を入ってから試験会場までの通路は用務員さんによって朝早くからちり一つなくきれいに掃き清められました。職員室から望む東南の方角には神々しいばかりの太陽が、あたりを橙色に染めながら、遠く生駒山系の向こうから寒空を上がってきます。学校の象徴であるメタセコイアの巨木と太陽がうまく調和し思わず手を合わせたくなるほどでした。

 昨日と今日(1月16・17日)、雲雀丘学園では中学校の入学試験が行われました。開始時刻の早くから受験生がつぎつぎと保護者に付き添われて正門をくぐってきました。通路の両側には塾の方々からの激励の声がかかります。どうぞ普段の力を存分に発揮してほしいと願わずにはおれません。

 雲雀丘学園は前年と少し入試日程を変更し、初日はA日程の午前と午後の2回、2日目はB日程の午前と、合計3回の試験にしました。初日は午後の試験を午後4時の開始にしていますが、午前に他中学で受験した生徒でこの時間に間に合わない生徒のため、特例措置として午後6時開始の試験も設定しました。10人余りの生徒が利用しましたが、まだあどけなさが残る小学6年生に、1日2度目の受験を夜遅くまでしていただくことになり申し訳なく思っています。

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 今日(1月17日)の午後4時から初日の合格発表をしました。昨年より大きく受験者数が伸びたため競争率も高くなりました。雲雀丘学園を志望していただいて、残念ながらご希望にそえなかった生徒もたくさんおられます。不合格はたまたま今回の試験で実力を示せなかっただけのことだと思います。人生には運の要素も多いものです。これをばねにして更なる成長を願っております。また合格した生徒は雲雀丘学園がお預かりしたものです。しっかり育てていきたいと思います。

2015年09月05日

文化祭を終えて

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 雲雀祭を終えて三日目の校庭は至って静か、台風18号が東海地区に上陸したため空はどんよりと曇っています。今年の雲雀祭は初日は朝から晴れ渡り、二日目は残念ながら終日の小雨となりました。激しい雨が予想されていましたが、雲雀っ子の雲雀祭にかける熱意が吹き飛ばしました。

 初日の合唱コンクールは高校1年2年生がクラスの名誉をかけて戦いました。私は審査員を頼まれましたが、さすがに優勝、準優勝のチームは他を圧倒していましたが、ほかは実力が伯仲、点数をつけるのに苦労しました。生徒の真剣な表情と統率のとれた合唱に思わず涙を流される保護者の方もおられました。素晴らしかったと思います。

 二日間のプログラムの掉尾(ちょうび)を飾る高2のクラス別の発表は、まさに最後の雲雀祭にかける高校2年生の若さと執念が爆発しました。こんなに踊れるのか、こんな生徒が雲雀丘にいるのかと思うくらいの見事な演技で、クラスごとにも良くまとまっており、ここまで練習を積み上げた生徒に心からの拍手を送りたいと思います。

 開会式で生徒の皆さんに、お見えになったお客様にしっかり挨拶をしよう、笑顔でお迎えしようといいました。よくできていたと思います。「明るく挨拶をしてくれて、ほんとにいい生徒さんばかりですね」の声を複数の方から頂きました。有難いことです。挨拶は一時のものではありません。今後もしっかりとやっていきましょう。


 さて雲雀祭前日に校庭で横たわっていた「謎の白い巨大な板」ですが判明しました。初日の朝には中学棟の校庭側の壁面に吊り上げられました。大きな「シンデレラ城」が出現したのです。縦7m、横12メートルの板に2.5㎝四方の紙切れがなんと126,000枚貼りつめられて「シンデレラ城」を描いているのです。雲雀祭のランドマークになりました。今年初めての企画ですが来年の雲雀祭でもぜひ実現してほしいと思います。

 雲雀祭は二日間でしたが生徒は長い間、一生懸命に準備してきました。この期間を通していろいろなことを学んだと思います。一つのことをやり遂げるには一人でできないことも分かったと思います。色々な方の協力があって初めて物事は成し遂げられるのです。そんなとき陰で頑張った人に気を配れる人であってほしいと思います。

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2015年07月24日

1500人の「私の挑戦!」が届きました。

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 期末考査の終了後、中高の生徒1500名に「私の挑戦」を書いてもらい校長あてに提出していただきました。これは有意義な学校生活を送ってもらうために、何かに挑戦することを決め、文章にして校長に提出するものです。

 挑戦することはどんなことでもよろしいとして、条件を二つ付けました。一つは「すこーし」がんばらないと達成できないものにすること。もう一つはいつまでにやるかの期限を設けることです。

 1500人の「私の挑戦」が集まりました。私は全部に目を通し、一人ひとりの挑戦にコメントを添え終業式までに生徒全員に返しました。

 「私の挑戦」には、夏休みに自分の弱点の科目を克服するというものや、二学期中に成績の順位を上げるというもの、志望大学の合格を期するものなどがありました。クラブ活動では対抗戦での勝利、レギュラーになること、自らの記録への挑戦、勉強との両立などでした。他には目標を決め本を読む、早寝早起き、ボランティア活動、挨拶など多種多彩なもの、ユニークな挑戦もありました。

 私は終業式で生徒に改めて「挑戦しようとして書いたことは何としてもやり遂げよう。達成しようと努力することに意義がある」と呼びかけました。保護者のみなさまにもこれを見せるように言っていますので、ぜひご覧いただき励まして頂ければと思っています。

 私はこの活動を通して、物事に挑戦する大切さ、素晴らしさ、達成したときの歓び、できなかった時の悔しさを体得してもらいたいと考えています。失敗を恐れず勇猛果敢に挑戦すること、これこそ雲雀丘学園の初代理事長鳥井信治郎の「やってみなはれ!やってみなわからしまへんで」の精神でもあります。

 手元にある「私の挑戦」を時々見て、生徒にも声をかけながら、「私の挑戦」を生徒とともに実現できればと思っています。

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2015年07月04日

「One day college」

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 今年の「One Day College」が先週土曜日7月4日に開催されました。今年は、京都・大阪・兵庫などのほか近畿圏、遠くは鳥取大学、徳島・香川・高知の四国、九州など35の国公立、私立大学の先生にここ雲雀丘学園にお越しいただきました。「One Day College」は大学の先生から直接高校生全員が様々な分野の授業を受ける出張講義です。

 ふだんは遠い存在である大学の先生方が得意分野を高校生にわかりやすく説明されます。その上、プロジェクターや実験機材、教材を持ち込まれいろいろ工夫を凝らされ授業されるので、生徒は興味深く目を輝かせて講義を聴いておりました。

 先生が話されるテーマには「超音波検査をしてみよう」というものがあり、超小型の携帯型エコーを実際に使用して講義されるもの、「観光学って何? 宝塚から宇宙まで」と題し大学ではユニークな観光学部の先生がお話しされるもの、「素数の不思議な世界」と題し素数の不思議さ面白さを話された講義、また「ポツダム宣言受諾決定の政治過程」と題し、御前会議の様子をロールプレイングして、どちらかというと硬い内容を分かりやすく理解させるものなど実に多種多彩でした。

 「One Day College」は、本校の先生方の手作りの催しです。企画から運営まですべて先生が授業の合間を縫って準備します。それだけに授業がどれだけ生徒の心に響いたかが関心の的です。「One Day College」の講義から自分が将来やってみたいことを発見し、これからの学園生活のエネルギーにしていく生徒もいます。

 また、今回も保護者の皆様にも「One Day College」を参観していただきました。大人にとっても興味ある講義ですし、子どもと一緒に受講するということも大切なことと思います。出席者の感想をお聞きしながら来年は多くの方々にも広くご案内できればと考えています。

2015年06月03日

放送による全校朝礼

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 6月3日朝はあいにくの雨でした。校庭での全校朝礼を予定していましたが、放送での朝礼となりました。私にとっては初めての経験です。私はそのようには思わなかったのですが終了後、「ずいぶん緊張されていましたね」と放送室で立ち会われていた先生から言われました。自然と固くなっていたのかもしれません。

 生徒の皆さんには2点伝えました。1点目は健康管理をしっかりすることです。先月下旬は30度を超える日が続き、真夏の暑さを感じました。そして今朝は昨夜来の激しい雨、6月は天候不順の予報も出ています。間もなく梅雨入り宣言もだされると思います。6月は一年のうちでも最も健康に気を遣わなければならない月です。体調には万全を期していただきたいと思います。

 もう1点は挨拶の励行です。挨拶はちょっと気を抜くとだんだんやらなくなってしまいます。強い意志を持ち続けられるかです。生徒会も積極的に挨拶に取り組んでいます。ぜひみんなで力を合わせて、挨拶が元気に飛び交う学園にしましょう。

 先月末から教育実習生が学園来ており、実習生からも放送での挨拶がありました。「この研修を通じて様々な教育現場の経験を積んでいきたい。生徒の皆さんもこの機会に私たちから色々なことを吸収してほしい」とのこと。実習生11名は、来春には、これからの日本を担う子どもたちを育てるという極めて崇高な任務につきます。その気概を持って、しっかりと実習を行っていただきたいと思います。

2015年05月11日

高校体育大会

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 高らかなファンファーレの後、「東京オリンピックマーチ」にのって、選手が堂々の入場行進をしました。今日も演奏は吹奏楽部です。昨日の中学校の体育大会に続いて今日は高等学校の体育大会が開催されました。

 51年前の東京オリンピックの開会式を思い出さずにはおれませんでした。私は中学2年生、学校のテレビでクラス全員で開会式を見ました。「世界中の青空を集めたような日本晴れ」、アナウンサーの高揚は今でも耳に残っています。

 今日の天候もその時に負けないくらい素晴らしく、昨日今日と続いて晴れるとは雲雀丘学園はついています。中学校と同じように私からは「3つのお願い」をしました。特に高校3年生にとっては最後の体育大会、あえて「友垣」という言葉で、友情を深めてほしいと話しました。

 競技はどれも見ごたえのあるもので、さすが高校生とうならせるものが数多くありました。クラス対抗リレーで優勝したチームの男子4名の走りは力強く、フォームもきれいで実に迫力のあるものでした。女子全員参加の「棒引き」は8回戦まで続き、両チームともチームプレーに徹し、土ほこりにまみえて必死に戦いました。

 男子1500メートル走では優勝した選手の記録は4分41秒。最後まで走力は衰えませんでした。立派なものです。余談になりますがこの選手には賞状が贈られ、また頭上には月桂冠が輝きましたが、この月桂冠は生徒指導部長、大見先生の手作りです。いつも生徒に対し厳しく指導される先生ですが心は優しい先生です。

 雲雀丘学園高校名物の「エンカレ」は感動ものです。よくも短期間の準備でこれほどのパフォーマンスができるものです。陰で必死になって、みんなで協力し合って取り組んだのでしょう。校長として生徒を自慢したいです。保護者の皆様にもお喜びいただけたものと思います。

 特に高校3年生は来年に向けて、心を引き締めて新しいスタートです。今日の経験がきっと役立つものと思います。


2015年05月10日

中学体育大会

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 少し心配していた雨も全くの杞憂に終わり、素晴らしく晴れ上がった雲雀丘学園中学校の体育大会。開始の8時半前には観覧席は一杯になっていました。選手入場は学園の吹奏楽部の演奏で堂々の行進。緊張のあまりか、1年生の中には手と足が同時の生徒もいました。入学して1か月、1年生にとってはこの時期の体育大会は大変です。

 校長挨拶で私は生徒の皆さんに3つのお願いをしました。まず、「全力投球」。勝った負けたより、全力を出しきったかどうかが大切。2番目は「スポーツマンシップ」。勝者への拍手と同じように敗者の健闘をたたえてほしい。時間厳守、きびきびとした行動も必須。
 そして最後は「団結力」。チームプレーを通じてさらに友情を培ってほしい、と。

 生徒たちは見事やりきったと思います。女子全員で二つに分かれて戦う「棒引き」は6回戦やって合計109:108の大接戦を演じました。両チーム、死力を尽くしました。一方、男子全員がこれも2チームに分かれて戦う「棒倒し」。これは3回戦って3:0のワンサイド。しかし大変激しくぶつかり合った後は両チームとも、きちっと整列して礼。お互いの健闘をたたえあうというすがすがしいものでした。さすがは礼儀の「雲雀っ子」。

 大会の進行もスムーズ、進行の良さに昼休みの時間を延ばすほどでした。フィールド内では選手はもちろん、進行を手伝う生徒、先生方も全員駆け足で気持ちのいいもの、集合・解散も統率がとれていました。

 今日の来場者は大人979名にお子様を含むと1000名あまり。昨年より約100名多かったようです。保護者の皆様には、ご満足いただけましたでしょうか。生徒たちには新学期が始まったばかりの行事ですが、この経験をもとにさらに大きく伸びてくれることを願わずにはおれません。

2014年10月19日

平成26年度第二回高校OS&入試説明会

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 爽やかな秋晴れの中、第2回高校オープンスクール(OS)と高校入試説明会が行われました。
 OSは200名を超える参加申し込みがありましたが、「模試と重なって行けなくなりました」などのキャンセルがあり194名の参加となりました。
 OS終了後の入試説明会には644名の方が参加されました。資料は481部をお渡ししています。参加者数、資料配布部数とも昨年の同時期より少ない数となっています。ただ、参加者数に占める資料配布部数の割合が多かったのは、「高校入試の模試」と重なり、保護者だけで参加される方も多かったからではないかと考えています。
 高校は、所得制限が導入されたものの公立高校の授業料は基本的に無償となっています。この点については私立高校の大きなハンデとなっています。ただ、私学ならではの特徴的な取り組みや教育内容から私立を専願で検討しておられる方も多くあります。「公立か私立か」が選択の大きな要素と成りますが、公立を第一にして、私立を第二(併願)とすると言う考え方が変化してきているのも事実です。「公立・私立」を含め「行きたい学校」、「自分にあった、頑張れる学校」はどこかを基準とした学校選びが根付いてきているように感じます。
 本校の来年度高校入試は、募集定員が約115名と例年と同じですが、その内訳が選抜特進約115名、特進・一巻選抜若干名と大きく変わります。特進が若干名となり、入試の難度が高くなると予想しています。これからの時期は高校入試にとって「胸突き八丁」、ゴールイメージを明確にして頑張りましょう。

2014年09月07日

「 HIBARI FESTIVAL 49th 」終了

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 きょうは文化祭2日目です。天候にも恵まれ早朝より多くの保護者や卒業生など多数の来場者がありました。講堂では演劇部、箏曲部、合唱部、吹奏楽部、ギター・マンドリン部が舞台発表を行ないました。中学生から高校生まででの部員で構成される部の活動発表です。学年の枠を超えた同じ共通の趣味を持つものの集団が、組織として日常の練習を積み上げその成果を発表します。深まりと洗練されたものを感じました。
 校舎内の展示や催し物も一般公開日で多くの来場者があり、昨日とは違った雰囲気になっていました。校庭の模擬店も長蛇の列ができるほど繁盛し、調理、販売する方も力が入っていました。
 文化祭は2学期最大の学校行事であり、生徒会にとっても大きな活動課題です。生徒会では1学期から文化祭企画・運営委員会を立ち上げ取り組みを進めてきました。テーマの設定、クラスや学年、クラブの取り組みの調整や練習計画、プログラムの作成等々、多くの課題を遂行してきました。全校生徒の力を文化祭の成功を目指し結集させる、まさに、自治力を発揮、実践する場でした。課題を乗り越えることにより人や組織は成長します。この間の取り組みでクラスや学年、クラブがどう変わったのか、到達点や今後の課題は何なのか、それぞれが何を感じたのか、それぞれの所で最後の総括までシッカリすることが大切です。
 6・7日と2日間に渡って行なわれた文化祭、延べ4,000人にものぼる多数の来場者を迎えた「 HIBARI FESTIVAL 49th 」が終了しました。

2014年09月06日

感動の音楽コンクール

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 きょうは「 HIBARI FESTIVAL 49th 」の初日です。8時30分全校生徒が校庭に集合、開会式が行われました。生徒会長の開会宣言の後、各委員会からの諸注意がありそれぞれの持ち場へと移動、雲雀祭が始まりました。
 高校音楽コンクールが始まるころになると、講堂へ向かう生徒の列が出来始めました。その中から「ゆっくり、ゆっくり」と呟く声が聞こえてきす。勿論、ゆっくりとしか進めないのですが、どうも人をかき分けて進もうとする気持ちを諌めているのではなさそうです。舞台へ上がるとテンポが速くなってしまうので、そうならないようにと自分に言い聞かせるように呟いていたのでした。音楽コンクールにかける意気込みと集中しようとしている様子を垣間見た感じがしました。
 例年、この音楽コンクールは、中学もそうですが、聴くものの心、いや凛々しい姿勢で表情も豊かななので観るものの心も打つ、素晴らしい伝統行事となっています。選曲から役割分担、練習に至る過程では、真剣に意見をぶつけ合い、相互批判や自らの姿勢の反省も含め「喧嘩をしている様」に感じるほどだそうです。音楽コンクールのために組織されたクラスではありません。歌の苦手な人もいるでしょう。大きな声を張り上げるのが恥ずかしいと思う人もいるでしょう。しかし、このコンクールではそれらを乗り越え、どのクラスも心を一つにして金賞を目指すのだという意気込みをみせます。例年は上級生が経験とプライドを示すところなのですが、今年は一年生が金賞と銀賞を獲得しました。
 目標実現に向け、皆んなで力を合わせ努力する、音楽コンクールを通してどのクラスも団結が一つステップアップしたことでしょう。

2012年11月10日

3学年の学年懇談会

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 立冬が過ぎました。校庭の大きなイチョウはまだ青々とした葉を一杯つけていますが、他の木々の葉は色づいてきているものもあります。芝生は休眠状態に入ったのか、色が変わってきています。今年の紅葉は少し早いといわれていますが、まだまだこれからという感じです。紅葉の季語は秋、暦の上では冬です。
 きょうは中学1・2年生、高校1年生の3学年が学年懇談会を行いました。多くの方に参加していただけるように土曜の午後を設定しますので、どうしても学年が重なってしまいます。兄弟、姉妹がある方には、忙しい思いをさせることになり申し訳ありませんでした。学年の後半から新学年に向けてのそれぞれの課題を共有し、協力をお願いする大切な懇談会です。いつも多くの方に参加していただき感謝しています。
 中学時代の大きな課題は「自立」です。我が子の「自立」をどう手助けするか、手を差し伸べるところと我慢するところの兼ね合いが難しいところです。学校生活においても、我々教師が苦労するところでもあります。絶えずこの課題を念頭に置いて、いろんな取り組みを進めていくことになります。また、この時代には、読書や好きな教科はもちろんのこと、クラブ活動など夢中になれることを見つけて欲しいと考えています。これが、「自立」に向けての鍵になることもあります。そのための仕掛けや仕組み、出会いをたくさんつくっていきたいとも考えています。
 四季のある日本では、春夏秋冬、最後の季節になります。しかし春を迎えるための準備の季節とも考えられます。厳しい冬を乗り越えてこそ、素晴らしい春を迎えることができます。

2012年08月04日

クラブの夏合宿

 本校も多くのクラブが夏合宿を行っています。すでに終わったところもあれば、これから実施するところもあります。
 自然学舎、林間学舎、修学旅行など学年単位で実施する宿泊行事と違い、クラブ合宿は共通の「趣味・趣向」を持った有志である先輩と後輩が一緒になって実施します。当然、目標も明確です。ですから、非常に印象深く、強烈な思い出として残る行事だといえます。
 私自身、高校での3年間、合宿の思い出抜きには語れません。1年生で初めて合宿に参加した時のことは、今でも鮮明に覚えています。奈良県の吉野にあるお寺が宿泊場所でした。毎朝6時からみっちり2時間トレーニングの後、朝食です。大学でトレーニングの研究をしているバリバリの大学生の先輩が指導するものですから、一年生は全員、朝食を取ることができませんでした。水分を取るのがやっとの状態で、私は毎日1kgずつ体重が減っていきました。数日後、師範からトレーニングを軽減するようにとの指導で少しは楽になりましたが、面の中で汗と涙を流しながら稽古したことを、今でもよく覚えています。一年生の時は辛い・苦しいことが多かったですが、仲間と共に乗り切れたということと「強くなりたい、勝ちたい」という思いが、三年間続けられた原動力になったと、私は考えています。強烈な印象に残る高校時代の思い出です。
 自分の「好きなこと、やりたいこと」に仲間と寝食を共にしながら全力で取り組む。そこからくる連帯感、充実感や達成感は何事にも代え難いものです。「飛躍のための夏休み」の重要な内容かも知れません。

2012年08月01日

サイエンスキャンプ in 鳥取大学

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 サイエンスキャンプは、中学3年生、高校1年生が鳥取大学のキャンパス内で大学での学びを直接体験する「大学連携体験合宿プログラム」です。大学の先生方や大学院生・学生から講義や実習指導を受けます。学問に対する興味・関心を高め、学習意欲の向上を図り、創造性、知的探究心、理数の才能等を育てることをねらいとしています。今年度新たに企画されたプログラムです。
 今年は、鳥取大学湖山キャンパスにおいて2泊3日で実施します。地域学部の地域環境学科・地域文化学科、農学部の獣医学科・生物資源環境学科の六つの研究室で「研究体験」を行います。
 その内容は、
 ①「薄層のクロマトグラフィーを飼養して、エステル化合物の生成の追跡や精製を試みる」
 ②「毛髪や食品中の水銀レベルを測定し、その結果からどのようなことが考えられるかを導きだす」
 ③「人間観察の鋭く現れたフランス文学や、色彩の冒険を追求した印象派の画家たちなど、フランスの多彩な文化に触れる」
 ④「風車を製作し、大学の実験風洞を使用して回転数や発電量を計測してデータをまとめる」
 ⑤「血液中のいろいろな酵素を調べることにより、肝臓、腎臓などの臓器の異常がわかる。それらを分析することによって生体の状態を知る」
 ⑥「ソーダ味のお菓子の色は、涼やかな水色をしている。この食用着色料のタンパク質の性質を調べ、病気を予防するような効果について調査する」
など本格的で興味深いものばかりです。中学生や高校生にとって貴重な経験になること間違いなしです。
 この様な機会を与えてくださった鳥取大学の先生方に感謝いたします。

2012年07月28日

中学カナダ研修に出発


 今日は、中学2・3年生の有志よるカナダ研修団が元気に伊丹空港を飛び立ちました。この研修は11日間にわたってプリンスエドワード島(PEI)をメインにカナダ東部で行われます。初日は成田を28日17時20分に飛び立ち、トロントには28日16時10分着の予定です。「あれ、29日じゃないの?」と思われますが、28日の夕方から11時間を超えるフライトなのに、着いたらまだ28日です。地球の自転と同じ方向になる東向きに飛行し、日付変更線を超えるからです。そこから国内線に乗り換え、ハリファックスへ行きます。生徒たちにとって、今日は24時間を遥かに超える「長い一日」になります。時差との戦いも始まります。これも良い経験になります。
 ハリファックスは、カナダ大西洋岸地方最大の文化・経済の中心都市で、サミットも開催された都市です。ここには、シタデル砦という八つの頂点を持った星型の城塞があります。同じ星型の城塞である五稜郭がある函館市と姉妹都市になっています。
 PEIは東海岸のセントローレンス湾に浮かぶ小さな島で、カナダの州の中で、面積、人口ともに最も小さい州です。小説「赤毛のアン」で有名な島ですが、カナダの連邦制発足と独立の話し合いが行われた歴史的な島でもあります。鉄分を含んだ赤土と緑のコントラストが何とも美しく、何度でも訪れたくなる島です。
 語学の学習と自立をテーマにしたこの研修は、生徒たちにとって掛け替えのない経験です。現地からの報告を楽しみにしています。

2012年07月24日

大山登山

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 大山は海抜1,709mの中国地方の最高峰です。北西側からの姿は富士山に似ていることから別名「伯耆富士」と呼ばれています。大山の名前が初めて文献に記されるのは、「出雲国風土記」と言われています。奈良時代から大山と呼ばれていたということになります。
 今朝5時起床、朝食を済ませ、6時30分大山登山開始です。快晴、無風の気象条件の中、200名を超える雲雀丘学園中学校の登山隊が2列縦隊で出発しました。大山寺口の登山道から片道3.4kmです。この距離ですと、平坦な道だとゆっくり歩いても1時間足らずで歩けます。しかし、海抜800mから1,700mまでの900mを登りますので、大変です。この道のりを3時間かけて上り、3時間かけて下山してくるという計画です。ブナやミズナラの樹木の中を、ゴロゴロ石が階段状になった道を汗を拭き拭きひたすら歩きます。木立が途切れると、麓の大山寺口や「国引き神話」にでてくる弓ケ浜がよく見えました。絶景です。疲れも一瞬吹き飛びます。下山してくる人とすれ違います。「おはようございます。」と声をかけます。「おはようございます。後30分程や頑張りや。」と励ましの声、山のマナーです。8合目あたりにくると特別天然記念物にも指定されているダイセンキャラボクが目に入ってきます。木道が整備され、尾根伝いの道にもなりますのであと一息です。山頂が近づいてきますので、心なしか元気も出てきます。奇麗な高山植物も花を咲かせています。
 山頂で軽食と記念撮影、その後「一木一石運動」に協力するために持参した一人一個の石を避難小屋の横に置き下山。この時の様子をNHKBSテレビが撮影していました。8月下旬頃放送の「日本の百名山」で放映されるそうです。
 あまりにも天気がよすぎ、風もない状態でしたので、少しバテましたが、無事下山しました。
「全員が頂点に立ち、全員が無事帰ってくることが目標です。」と昨夜の山岳ガイドさんが話されました。全員が「山頂」ではありません。自分のできる「頂点」です。全員が自分のできることをやりきった大山登山でした。

2012年07月23日

中2林間学舎へ出発

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 今日から、2年生が林間学舎です。大山登山と森と水についての環境学習がメインの行事です。
 予定の時間に、校庭の芝生に2年生が集合しました。集合整列の状態を見ていますと、昨年とは少し違った印象を持ちました。学年全体が整然と並んでいるのは同じなのですが、何か凛々しさを感じました。事務長や教頭が見送る中、5台のバスが予定通り出発しました。林間学舎の様子は、中2学年だよりに「林間学舎リポート」が現地から入りますのでそちらをご覧下さい。
 蒜山高原での昼食後、サントリー奥大山ブナの森工場見学と、植樹を行いました。今年で、5年目になります。先輩たちの植樹した木は背丈ほどの大きさになっているのもありました。今年は植物の植生等考えて、植樹の種類を30種類と増やしたとのことでした。工場のある奥大山の地域は広大なブナ林で有名な所です。このブナにまつわる話として、日本にはブナ林の神話があるというのを聞いたことがあります。ブナ原生林の土壌は1時間に約300 mmもの雨を吸収するほどの驚異的な保水力を誇るとのことです。また、ブナは保水力の極めて高い木で、推定年齢200年のブナの木が蓄える水の量は1本あたり年間8トンといわれています。このような力があれば、近年「ゲリラ豪雨」という言葉で象徴されるような、短時間にバケツをひっくり返したような雨が降っても大丈夫でしょう。これだけの保水力があれば、美味しい天然水も湧き出るということです。 森と水の関係、森と人間生活との関係、自然との共生は私たちにとって大切なテーマです。

2012年07月20日

一学期終業式

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    先生と一緒になって大掃除           担任から一言 
 今日は一学期の終業式です。午前中3時間の授業を行い、4時間目に校庭で終業式を行いました。終業式に先立って行われた生徒集会では、クラブの賞状伝達と生徒会からの表彰が行われました。精勤賞(遅刻・欠席の最も少なかったクラス)4クラス、ピカピカ賞(教室や廊下の清掃が行き届いていたクラス)2クラス、バッチグー賞(校章・組章バッチの着用が優秀なクラス)2クラス、Let's読書(図書室利用の最も多かったクラス)2クラスが表彰され、生徒会から賞状と副賞が贈られました。それぞれの賞は中学・高校毎に選考されています。中学では1年生の健闘が目立ちました。高校は3年生が、4つの賞の内3つを受賞しています。さすがです。学校でもクラブでも最上級生が模範を示す、そういった組織や団体は良くなっていくと、私は考えています。

 4月から気持ちを張りつめ頑張ってきたが、途中で少しペースダウンした人。はじめは戸惑いがあったが、途中から順調に進みだした人。最初から調子よくそのままの勢いで来た人。それぞれの過ごし方があったと思います。各自が一学期を振り返り、不十分だったところを改善し、次への飛躍の準備をするのが夏休みです。長期休業中だからできること、いや、この時でないとできないことがあると思います。ぜひ、有意義なものにしてください。その時に心がけてほしいことがあります。この夏休みの計画や目標を友達、親や先生といった自分の周りにいる人に話すことです。目標は口に出してこそ、本当の目標になります。胸にしまい込んでいては目標になりません。なぜなら、自分しか目標を知らないと、つい自分に負けて目標を下げてしまったりするからです。自分一人ではなく、みんなの力を借りましょう。
 学習やクラブ活動も含めて、各人の「飛躍のための夏休みに」なることを期待しています。

2012年07月15日

中学カナダ研修

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 昨日の午後、中学2・3年生対象の海外研修として実施しています中学カナダ研修最終説明会を行いました。研修の内容はカナダ東部にあるプリンス・エドワード島(PEI)での1週間のホームステイを中心にした語学研修プログラムです。PEIはモンゴメリの小説「赤毛のアン」で有名な島ですが、カナダが独立する際、カナダ建国会議が開かれたという由緒ある歴史の島でもあります。PEIへ行く前後にハリファックスという町やナイアガラの滝観光も行い11日間の日程で研修が行われます。
 中学生にも海外での語学研修を実施したいとして、2001年の夏に現地視察を行い、今のプログラムを作成しました。翌年から実施し、今年で11年目になりますが、途中、SARSと新型インフルエンザのため2回中止になりましたので、9回目の研修となります。語学の学習はもちろんのこと「自立」もこの研修の大きなテーマとしています。今までの参加者をみましても、生徒会活動や学習面でリーダーシップを発揮する生徒が多く現れています。また、この研修が契機となり大学進学や進路を考えるようになった生徒も多くいます。雲雀丘学園中学校の特長的なプログラムに成長してきたといえます。
 慣れない海外での生活、その上に語学の壁があるということで、保護者にとっては心配な面もあると思います。昔から「かわいい子には旅をさせよ」と言われています。ホームシック、言葉が通じないことからくる戸惑いや失敗、いろいろあると思います。しかし、それを補って余ある人の親切や優しさに一杯触れることになります。この11日間は「自立」をめざすと共に「子離れ」をめざす期間でもあると捉えていただければ幸いに存じます。

2012年07月06日

明日は中体連と1Day College

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 梅雨空の中、空模様とは対照的に、にこやかな顔が学園の中に溢れているように感じます。大掃除をしている様子も、いつもとは少し違います。そうです。今日、一学期期末考査が終わったからです。
 十分にやれた、手応えのある顔もあれば、不完全燃焼な顔や反省が見られる顔もあると思います。万全の体制で臨んだが、ケアレスミスで結果が不満なのはまだしも、準備が十分できなかった人は、結果如何に関わらず、学習に対する姿勢を考え直さないといけません。
 明日は中体連の日です。中学生は学校での授業はありません。試合前の一週間が期末考査で、十分練習を積むことはできなかったと思いますが、全力を尽くしてください。
 高校生にとっては、1Day Collegeになります。大学の先生と直接接し、お話を聞く機会です。自分の進路、将来の生き方を考える上で参考になる取り組みです。今回は、30校の国公立・私立大学の先生方にお出でいただき、32講座の出張講義を行っていただきます。先輩たちも、この講義で進むべき方向や大学を決めたという例が多くあります。是非、すばらしい出会いが多くあることを期待しています。出会いは、待つものではなく、作るものです。事前準備や下調べ、何を聞きたいかなどしっかりまとめておけば、チャンスの神様は自分の前を素通りしていかないと思います。
 保護者の皆様にとりましても、親子で進路について共通の話題を持てるよい機会だと思います。受講していただければ幸いに存じます。

2012年06月30日

阪神地区私学夏期合同街頭補導

 6月29日(金)県私立中・高阪神地区生徒指導連絡協議会による夏期合同補導及び情報交換会が行われました。阪神地区にあります私立17校の生徒指導部の先生と尼崎、西宮、川西の警察署及び少年サポートセンターなど関係機関の方々の協力を得て、阪急の塚口、西宮、川西の3方面5班編成を組み、約80名の方が1時間半に渡って熱心に街頭補導にあたっていただきました。梅雨の最中とはいえ、真夏を思わせるような蒸し暑い中、本当にご苦労さまでした。
 今年度、本校がこの会の幹事校になっていますので、私も、会長として情報交換会に参加しました。各班からの報告を聞いておりますと、飲食店への立ちよりや喫煙行為などもなく、キッチリしているということでした。「アイスクリームを食べながら電車に乗ろうとしている生徒を注意しましたが、実はうちの生徒で、それ以外は何もありませんでした。」と、笑わせる報告をする班もありました。
 中高生を取り巻く環境は決して健全な状態ばかりではありません。むしろ、犯罪に巻き込まれる危険性の方が高い状態だと言っても過言ではないと思います。子どもは社会を映す鏡ともいわれます。真っ直ぐ正しく映す鏡ほど、歪んだ間違った姿もそのまま映すことになります。子どもの鏡にどんな姿を映させるか、健全に成長させる社会を創るかは、私たち大人の責任でもあります。また、物事を正しく判断できる、間違った方向へは進まない、心にブレーキをかけられる生徒に育てる責任もあると思います。
 少子化の上に不況と私立学校を取り巻く環境は非常に厳しいものがありますが、それに負けることなく、各校の先生方が生徒指導に熱心に取り組まれている成果が現れていると感心した次第です。

2012年06月29日

PTA高校学級委員会

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 29日(金)午後から、先日の中学に引き続き、高校のPTA学級委員会が行われました。保護者は各学年各クラスの学級委員、学校からは、校長、教頭、学年主任が参加しました。

 高2の学級委員でもある高校学級委員長の司会で始まりました。私の方から冒頭の挨拶として、高校1年生といえども、大学進学を考えて学校生活を送ってほしい。決して早くはない。単にどこへ行くかだけではなく、自分の生き方を探るという観点から捉えて欲しい。「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言う諺があるが、二兎も三兎も追って欲しい、高校時代はそういう姿勢が大切だ。等々、お話をさせていただきました。また、7月7日(土)に行われる1 Day Collegeでは、32講座の出張講義がおこなわれますので、そこへの参加要請をしました。

 学年主任から、パワーポイントを使った行事報告と行事予定の説明がありました。その後、各学年の学級委員から懇談会や茶話会の様子。高1の学年主任からは「慣れる、足元を固める」、高2からは「修学旅行が終わり、学習に切り替えるように」、高3からは「体育大会後、学習へと切り替えるようにしている。夏期講習も5クールに渡って行う」などの報告がありました。

 最後に、教頭から学校の教員は成績等含め生徒を横並びで見るなかで話をする、保護者は小さい時からの様子を含め、縦から見たアドバイスをお願いしたい。もう一人の教頭から、子育ての失敗例と称して我が子の大学生活から就活に向けての苦労話、長い目で見てやる大切さなどの話もありました。

 高校の場合は、中学より学級委員の数も多く、多くの方からご意見を聞くことができず、報告や学校側からの話ばかりになりましたが、和やかに会を終えることができました。

2012年06月28日

PTA中学学級委員会

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 27日(水)、PTAの中学学級委員会が行われました。PTAより中学学級委員、学校より校長、教頭、中学学年主任が出席しました。PTAの役員としては、中学・高校全体から選出される実行委員会と、各クラスから選出される委員があります。学級委員・施設委員・文化教養委員がクラスから選出されるもので、学級委員は2名、他は各1名となっています。
 中学3年の学級委員で実行委員会のメンバーでもある中学学級委員長の司会で始められました。私より冒頭の挨拶として、一学期は上手く滑り出せていること、中学生の頃は「思春期、反抗期」の時期で、これは大人へ向けて成長していく過程で多くのものが通るものであることなどの話をしました。また、この時期には、いろいろな事に挑戦し、成功体験を多く持ってほしいこと、そのために学校としては多方面にわたって活動できるように工夫している事もお話ししました。
 その後、各学年から懇談会や茶話会の様子が報告されました。中学1年生は8割近い出席率で和気藹々とお話ができたとの報告が印象的でした。
 学校からの行事予定の説明の後、出席されている方に一言ずつお願いしました。「今、反抗期です」、「兄は男子校ですので、共学は初めてですが、体育大会で男女が協力して取り組んでいるのを見て、良いなと思いました」、「いろんな事にチャレンジさせたいと思い、環境大使の活動に参加させています」、「カナダ研修に行かせます」、「まだ、勉強のスイッチが入っていませんが、長いスパンで見ていきたい」などなど。みなさん共通して仰っていたのは、「楽しく学校生活を送らせていただいている」とのことでした。心強く拝聴した次第です。
 懇談会、茶話会、各委員会などのPTA活動は本校が掲げています「共育・共学・共生」を実践していく場でもあります。保護者と教員の大人のネットワークを広げ、生徒の成長を見守っていきましょう。

2012年06月23日

PTA実行委員会と中学2年生学年懇談会

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 23日土曜日の午後、二つの会合がありました。一つはPTA実行委員会です。第二回目の実行委員会になりますが、全員出席で行われました。行事報告と行事予定や各委員会からの報告がありました。行事報告では、趣向を凝らし、写真に収められたものを大型テレビに映し出しながら教頭の方から報告が行われました。今までも、授業はもとより職員会議や各種会合で、ペイパーレスも考えてのことですが、テレビやプロジェクターを使って視覚に訴え、理解を深められるようにと活用してきました。今回、実行委員会でも初めて使いましたが、行事の様子がより理解してもらえたと思っています。「見える化」の推進は今年のテーマでもあります。
 中学・高校の学級委員会からは学年懇談会の様子や学級茶話会の報告、文化教養委員会からは会員の親睦を目的としたバスツアーや秋の講演会の取り組み、あと、文化祭で毎年行っている制服のリユースの取り組みなどを話し合いました。
 実行委員会終了後、二つ目の会合である中学2年生の学年懇談会に出席しました。中学2年生という学年は中高6年間を考えても、また、公立中学などのように3年間の中で考えても、思春期・反抗期の時期でもあるとともに、学習面でも本格的な学習の仕方を定着させるなど、大変重要な位置にあること。学校としても「本物の学びを追求する」ためのいろいろな取り組みを考えていること、などを冒頭の挨拶の中で話させていただきました。学年からは1年次とは違った学年の様子や模試、中間考査を終えての分析や問題提起、林間学舎の説明などがおこなわれました。その後、担任を囲んで学級ごとの茶話会が行われました。
 全ての学年の1回目の懇談会が終了しました。それぞれの学年の特徴がでた懇談会だと思いますが、本校が掲げている「共育・共学・共成」は共通です。保護者と教員の「大人のネットワーク」を強固にし、生徒の成長のため力を合わせていきましょう。

高校1・2年 夢ナビライブ

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 今日は、高校1・2年生が夢ナビライブに出かける日です。1限の授業後、全員がバス13台に分乗して出発しますので、交通量の多い国道に面した学校ですから、ご迷惑をおかけしたことになったかもしれませんが、夢ナビライブの会場である南港のインテックス大阪へ向け出発しました。

 本校では、従来からキャリア教育の一環として毎年約30大学から先生方にお越しいただき、ONE DAY COLLEGEを開催しています。進路意識の醸成や志望校選びに大きな役割を担った取り組みとして定着しています。30大学といえども、生徒個々の進路希望にすべてマッチした大学をお招きすることができているかといえば、それは無理な話ですので、補完するものとして夢ナビライブを活用しています。全国から、国公立大学27大学(63講座)、私立大学92大学(112講座)が一堂に会する企画です。ほとんどの生徒が関心のある大学の講義を受けることが可能だと思います。明確な目標を持っている生徒もいれば、絞り切れていない生徒やただ漠然としか考えていない生徒もいるかもしれませんが、多くの大学の講義を受け、新たな発見や経験を通して、進路目標の確立に役立つものと考えています。

 早く目標を持って取り組みを始めた生徒の方が、その目標をより実現しやすい。これは自明の理です。大学の名前だけでなく、将来の自分の生き方を含め、何をしたいのか、どんな分野なら力を出し切れるのか、そして、人のために役立つ生き方が出来るのかを考える機会にしてくれると確信しています。


2012年06月14日

修学旅行「旭山動物園」

%E5%86%99%E7%9C%9F6hk.JPG%E5%86%99%E7%9C%9F7hk.JPG 修学旅行第四日目、昨日、ファームステイで農業体験をした生徒たちは、思い出と感動を一杯詰め込んで、各地区ごとに解散式を行いました。「女の子はお嫁にくるなら北海道へ、男の子は新婚旅行なら北海道で、また、家に帰ってものを買う時は、裏を見て北海道産の表示のあるものを買って下さい」とユーモアにあふれた農家の方の代表のお別れの挨拶をうけ、午後から旭山動物園へ向かいました。入場者数の激減により経営危機に陥ったものを、奇跡の立て直しを図ったとして有名になった動物園です。
 日本の動物園は、一般的に動物の姿形を見せることに主眼をおいた「形態展示」を採用しています。それに対し、旭山動物園はペンギンのプールに水中トンネルを設けて泳いでいる姿を見えるようにしたり、動物が自然に近い環境の中を自由に動き回れるようにして、行動や生活を見せる「行動展示」を導入したことで注目を集め、入場者数を激増させたといわれています。知恵と工夫と情熱が結実した動物園です。
 入場者数の増加を図ったり、経営危機を立て直したりすることは、学校経営にも通じるものがあります。困難やどんなに苦しい時でも、どこかにその現状を打破できる要素や要因があるはずです。中学入試を考えると、今後10年間少子化に歯止めがかからず、ますます厳しくなるのは既定の事実です。今まで通りの取り組みや対策をしているだけでは、取り残されるのは目に見えています。感覚や思い込み、希望的観測ではなく、事実やデータに基づく厳しい現状分析、そこから導きだされる課題の共有とそれを乗り越える強い決意と力の結集が必要とされます。奇跡の復活を遂げたといわれる旭山動物園から学ぶものはたくさんあると感じました。

2012年06月12日

修学旅行「感響プログラム」

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 修学旅行第二日目です。今日は、修学旅行の中の大きな柱の一つである「感響プログラム」を行う日です。このプログラムは「森の声を聞く」、「森の民アイヌに倣う」、「ヒグマの森作り」、「エゾシカの保護管理に学ぶ」に、今年初めて行う「源流から海へ」の5つが用意されており、何れかを選択するようになっています。新しいプログラムも加えられるようになっていますし、内容も年々充実されてきています。曇り空で気温は低いですが、全員元気にそれぞれのプログラムに向け出発しました。ラフティングで思いっきり楽しむことも併行して行います。それぞれの様子は高2学年通信にリアルタイムで写真や情報をアップしていますので、参考にして下さい。
 次年度以降に向けてのプログラムや取り組みについて、現地の方と相談している中で、体験して帰るだけでなく、事前と事後の学習を含め、体験を通して雲雀丘学園の生徒が何か提案できるような継続性のある取り組みにできないだろうかという話になりました。一過性のものやイベントで終わらせたくない、という気持ちはお互い共通です。これまでも、環境講座として事前の学習を経て修学旅行を迎えるようにしてきました。それらをさらに充実させ、今までの積み上げの中で占冠村に「雲雀丘の森」が誕生したように、「感響プログラム」を通して提案されたものが採用され、何か形に見えるものとして残していけるような取り組みに発展できないか、考えてみたいと思っています。

2012年06月11日

修学旅行

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 今日から56期生、高校2年生の修学旅行です。今朝、伊丹空港を飛び立ち、新千歳空港へ。空港を出たとたん、北海道を実感させるなんとも爽やかな空気。突然、ゴーンという爆音が何度も。航空自衛隊の演習だそうです。
F14・F15ファントム戦闘機が、発着陸を繰り返すタッチアンドゴーの演習をしているとのことでした。
 高速道をひたすら走り日高山脈を超え十勝平野へ。十勝平野は石狩平野に次ぐ大きな平野ですが、肥沃な土地で土の色が黒いのが特徴だそうです。広大な大地に緑が広がり、所々に黒土が見える、北海道だなという景色です。牧場での搾乳体験をした後、前方が見えにくいほどの霧の狩勝峠を超え、宿泊地である占冠村のトマムまで戻ってきました。
 占冠(しむかっぷ)の名前の由来は、アイヌ語の「シモカプ(shimokap)」からで、『とても静かで平和な上流の場所』のことを意味しているそうです。明治35年最初の入植者が入り、そこから村の歴史は始まったといわれています。明日は、この『とても静かで平和な上流の場所』で環境教育の一環である「感響プログラム」を行います。
 夕食は北海道ならではの新鮮な食材でのバイキングでした。驚くほどたくさん、奇麗に食べていました。この調子だと、明日も元気に「感響プログラム」をやり終えることができそうです。

2012年05月13日

素晴らしい生徒たちに心から拍手

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 本校のグランドは、校舎のある位置から少し離れています。阪急の線路と民家の間の道路を通っていくことになります。早朝より、全校生徒が移動します。その間を、係の生徒たちが近隣の方にご迷惑をおかけしないようにと、誘導してくれています。
 8時30分予定通り入場行進からスタートです。すでにスタンドの保護者席は、ほぼ一杯の様子でした。整然としかも凛々しく、どのクラスも堂々とした入場行進でした。開会式、全校生徒による体操、1300名を超える生徒の規律正しく体操する姿は圧巻です。
 すべての競技や演技を見ていて感じることなのですが、競技者や演技者が一生懸命やるのは当然のこととして、応援する生徒と一体となっていること、全校生徒の心が一つになっているということを強く感じました。毎年のことですが、高校3年生のエンカレッジメントパフォーマンスは、各クラスの相違をこらした素晴らしいものでした。特に今年は、6クラスすべてが終了すると、3年生全員で、観客席に向かって、「今日は母の日です。お母さんありがとう。」というお礼の言葉と人文字で感謝の意を表しました。これには思わず胸を打たれました。閉会式での生徒会による「東日本大震災復興支援体育大会」としてエールを送る全校生徒の「RISING」の人文字も素晴らしいものでした。
 気心の知れた仲間同士でいる時に、つい周りの人に迷惑をかけてしまうようなこともあるかもしれません。しかし、今日見せた素晴らしい態度や姿が本当の姿であると思います。グランドから帰る道、すれ違う保護者の皆さんから、「ありがとうございました」という言葉をかけていただきました。こちらこそ、素晴らしい生徒に育てていただいて「ありがとうございました」という気持ちです。来場していただいた1800名を超える保護者の皆様も全ての教職員も「あたたかいもの」を感じた一日ではなかったでしょうか。

2012年05月12日

明日は体育大会

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 昨日、体育大会の予行を行いました。不安定な天候で、前日とはうってかわって気温の低い一日でしたが、生徒たちは真剣に取り組んでいました。その姿に感激しました。明日の体育大会では、きっとすばらしい演技を見せてくれると確信しています。予行の様子は、各学年のブログにでていますのでご覧ください。
 予行とか練習というと、どうしても力を抜いたり、気持ちが入らなかったリするものです。でも、実は練習が大切だということは、誰しも考えていることです。本番になったら力を出すとか、今精一杯やれば本番で力がでないとか言う人がいますが、これは、本番や試合で自分の本当の力を出せない人が言うことです。真剣に練習をやって臨めば、もっと違う結果や良い結果が出るかもしれません。練習の時と本番や試合の時では、状況が全く違います。自分のおかれている精神状態も違うでしょうし、対戦相手があるとすれば、相手の状況も違います。だから、あらゆる状況や場面を想定して練習をします。練習であれだけ辛いことや厳しいことをやってきた、ということが自信や心の拠となり、本番や試合で良い結果をだすことにつながります。
 技術的な技量が同等の場合、何が勝敗に大きく影響するかといえば、精神的な要素が勝敗の分かれ目になると言われています。予期せぬ事が起こったときにパニックにならず、自分で的確な判断を下せる、状況を変化させる強い精神力が求められます。これは、運動だけではありません、勉強も同じです。
 「練習を試合のように、試合は練習のように」が大切です。

2012年05月02日

第17回NZ比較文化研修説明会

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 ニュージーランド比較文化研修の説明会が行われました。この研修は、今年で17回目となります。現在は募集を停止しています国際科のプログラムとして始められたものです。国際科の時代から蓄積されてきたノウハウを引き継いできた、試され済みのすばらしいプログラムです。現在では、高校の特進コースの1・2年生の生徒を対象にして、7月下旬から約3週間の期間で行っています。一人一家庭にホームステイし、語学研修を行います。説明会に参加している生徒の中には、中学の時にカナダ研修に参加した生徒の顔を見受けました。中学での経験を生かして、高校でもチャレンジしようとしてくれているのがうれしく感じられました。是非多くの生徒が参加してくれることを期待します。
 本校では、中学でのカナダ研修、高校でのニュージーランド研修などの短期の海外研修だけでなく、一年間留学する生徒もいます。中高校生という多感な時代に、文化や風習の違う国でホームステイして生活することは、語学の学習はもちろん、沢山のことを学ぶことができると思います。「留学の経験から考えると受験勉強なんて簡単なものですよ」と話してくれた、たくましい卒業生もいます。「かわいい子には旅をさせよ」ということわざではありませんが、文字通り「旅」、しかも「海外の旅」、言葉という大きな壁のある「旅」を乗り越えることによって「自立」という「大きなお土産」を持って帰ってきてくれるのではないでしょうか。

2012年04月26日

授業参観及びPTA総会を終えて

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 天気予報では、雨が予想されていましたが、何とか曇り空ですみホッとしました。多くの方に授業を参観していただき、ありがとうございました。中学1年生や高校1年生の保護者の方には、多数お越しいただいたのに、教室に入って参観できない様子で、申し訳ないと思っています。他の学年も例年より多数の方が参加していただいているように感じました。1時間の授業参観では、学校生活のすべての様子を理解していただくのは無理ですが、生徒たちの頑張っている様子の一端を感じていただけたと思っています。
 新学期がスタートして早いもので一ヶ月が経とうとしています。新入生も学校生活に慣れてきた様子です。気分一新で新年度のスタートを切った在校生も、少しは疲れがでてくる頃だと思いますが、それをはねのけ頑張っています。4月を振り返ってみますと、本当にいいスターが切れたと感じています。生徒も先生もです。みんな前向きに頑張っている様子がひしひしと伝わってきます。もちろん、少し乗り遅れたりしている生徒がいないか、先生方にはアンテナをしっかり張ってもらっています。
 授業参観の後に行われたPTA総会では、23年度の会計決算報告、24年度の予算・行事審議などの議事も滞りなく終えることができました。新会長から「子どもの健やか成長の為に保護者と先生が力を合わせましょう。」と力強い挨拶をいただき、心強く感じました。私たちが考えている「大人のネットワーク」、それに基づく「共育」の大切さを共有できたように思っています。
 23年度のPTA実行委員の皆様ご苦労様でした。

2012年04月08日

入学式

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 桜の花がよく生える青空のもと入学式が行われました。午前中は中学校の60回目、午後からは高等学校の57回目の入学式です。日曜日ということもあって、ご両親、なかには家族ぐるみなど多くの皆さんが参加して下さいました。午前中の中学校の式の様子を見て、入学者の多い高等学校の式では保護者席が足りなくなるのではないかと、急遽職員席を保護者席に変え職員はパイプ椅子で後ろに座るという対応をとり、なんとか保護者席を確保することができました。それぞれの家庭で、子どもさんを慈しみながら育てられてきたかということが実感として伝わってきたしだいです。

 中学からの6年間と高校からの3年間では少し意味合いが違いますが、今日から雲雀丘学園での学校生活がスタートするわけです。新入生にとっては、高校ではオリエンテーション合宿、中学では自然学舎とすぐに宿泊行事がまっています。寝食を共にするこれらの行事は仲間作りや学年の一体感を高める絶好の機会です。
 一人ひとりがしっかり自分の色や輝きを持ちながら、それらが寄り集まって一つの絵が出来上がるモザイクの様に57期生、60期生の絵を描いて下さい。楽しみにしています。

 新入生を迎えるために演奏してくれたギター・マンドリン部、入場の案内をしてくれた中学2年生、高校2年生、歌と詩の朗読などで歓迎のエールを送ってくれた中学3年生諸君ありがとう。

2012年04月02日

新任式・職員会議・合同職員会議

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 新しい先生をお迎えして、24年度のスタートです。新しい先生といっても新卒の先生ばかりではありません。経験豊かなベテランの先生、行動力と情熱にあふれた若手や新卒の先生です。どの先生方も雲雀丘学園の創立の精神、学園ビジョンなどに共感しともにともに教育活動に取り組んでくださる方々です。頼もしい限りです。
 毎年のことですが、転勤のない私学といっても新しい先生をお迎えすることになります。構成員がかわるということです。今まで築いてきたものを受け継ぐだけでなく、新鮮な風を吹き込んでいただき、雲雀丘学園の教育活動をさらにレベルアップしていく必要があります。

職員会議では今年度の教育方針の発表その他多くの議題、報告事項があります。いうまでもなく、教育は一人ひとりの教員が生徒の人格形成にかかわることになります。教育方針、理念をしっかり共有し、ベクトルを一つにして教育活動にあたっていくことがとりわけ大切だと思います。

今日は、中高等学校だけではなく、小学校と2つの幼稚園、そして教育活動を支え学園のかじ取りをしてくれる事務局がベクトルを合わせる合同職員会議があります。学園が一丸となってスタートを切る日です。
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2012年03月31日

新しい学校長へのバトンタッチ

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  本日で、中学・高等学校の校長を退任することになり、影浦新校長にバトンをお渡ししました。この6年間、影浦先生は教頭という立場で、強いリーダーシップを発揮され学校改革の中心的な担い手として私を全面的に補佐していただきました。多くの先生方の協力を得ながら、影浦先生と二人三脚で学校改革を推進してきたと思っています。私のように全く学校の状況を一から勉強しなければならないということもありませんし、これまで次年度以降の中期的な取り組みについても何度も話し合ってきました。また、入口・校内・出口を固めるためのさまざまな経営の仕組みを作り、これらを充実させてきました。
  現在、本校の経営は『良循環』のサイクルに入りかけていますが、これを更に力強く推進していかなければなりません。そのためには平成25年度を最終目標とする〝学校改革の第2ステージ〟の幕引きをしっかりと行ない、更に〝第3ステージのあるべき姿〟を構築していくことが大切です。新体制の下、更なる飛躍を期し全教職員が力を合わせて経営改革を継続し、関西を代表する学校を目指して欲しいと思っています。
  4月からは新たに雲雀丘学園の顧問に就任することになり、大阪府の教育委員も継続しますので、完全に教育の仕事から離れることはありません。学園を取り巻く環境は大きく変化しており、幼稚園から小学校、中学・高等学校まで、さまざまな課題を有していますが、今はそれぞれの校種においてこの解決に向けて懸命に取り組もうとしています。従って、私から直接指示するということではなく、これまでの経験やノウハウ、人脈等が生かせる範囲で経営のお手伝いをしていきたいと考えています。
  最後に、今回の退任にあたっては多くの皆さんから暖かいお心遣いをいただき、本当に有難うございました。この『校長通信』も影浦新校長に引き継ぎます。これまで凡事徹底の一環ということで、毎日書き続けてきましたが、最近は月間のアクセス数が約1万件、平均すると1日では300件以上ということになっています。これまで実に多くの方に読んでいただき心より感謝しております。
  
  なお、外部の多くの方から学校経営全般に関する情報を引き続いて伝えて欲しいという意見をいただきました。これを受けて、何人かの方と相談した結果、新たにホームページを開設することにしました。毎日更新することはできませんが、これまでの企業や学校で経験したことを中心に伝えていきたいと思っています。

http://schoolmanagement-lab.com/   
スクールマネジメント研究所(4月から開設) 

2012年03月26日

国公立大学に67名が合格

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  先週末で国公立大学の後期試験の合格発表がほぼ出揃いました。まだ一部浪人生からの連絡がないものもあるため、これが最終の数字ではありませんが、合格者は過去最高の67名ということになりました。内訳は現役生が61名、浪人生が6名で、現役比率は9割を超えています。
  振り返ると平成19年に高校にコース制(選抜特進・特進Ⅱ・特進Ⅰ)を導入し、2年前にこのコース制最初の卒業生が出ましたが、国公立の合格者は25名から50名と倍増しました。続いて昨年は55名とこれを更新、更に今年はこの数字を大幅に上回ることになりました。今年の大学入試において特筆すべきは、難関の京都大学に3名、大阪大学に8名、昨年に続いて医学部医学科に1名が合格、公募推薦入試や後期試験での合格者が増加したことがあげられます。また、今年は防衛医科大、防衛大、自衛隊看護学校にも多数の生徒が受験し、35名の合格者を出しました。私学受験については昨年のように1人が多くの大学・学部を複数受験することは少なくなり、絞込みの傾向がでてきています。
  学校全体として、幅広い学習をさせるために国公立大学へのシフトをはかってきていますが、この指導が浸透しつつあるようです。また、高校3年の学年団や進路指導部が中心となって、学校あげてセンター試験後の前期・中期・後期試験対策に取り組みましたが、これも合格者の大幅増に繋がったようです。そして、最後まで学校に来て補習を受けていた生徒の合格率が高いという顕著な結果も出ています。
  先週の土曜日に、併願者の入学ガイダンスを行ないましたが、参加者は残念ながら志望する公立高校への入学が果たせなかった生徒達です。この中でも触れましたが、今年からカリキュラムを全面的に国公立対応型に改訂すると共に進路実現に向けてさまざまな取り組みを充実させてきています。今年の生徒達は最初から自分なりの進路目標を持っている人が多いようですが、気持ちを切り替えて3年後、是非目標を達成して欲しいと思っています。
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2012年03月24日

修了式・離任式を終えて②

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  引き続いて、本年度で本校を退職される先生方の離任式を行ないました。最初に私から一人ひとりの先生を紹介し、ご挨拶をいただきました。これはそれぞれの先生の最後の授業であり、生徒達も真剣に耳を傾けていました。そして、生徒の代表から花束を贈呈し、拍手でお送りしました。
  続いて、私から生徒達に最後の挨拶を行ないました。
  〝これが皆さんにお話しする最後になります。私のこれまでの人生を振り返ると、学生時代はバレーボールに熱中。大学卒業後、66歳まで44年間さまざまな仕事をしてきました。22歳で松下電器に入社し、最初の20年間は本社で人事、その後暖房関係の事業や四国支店での営業等の仕事を担当し、通算で34年間勤務しました。そして、10年前に大阪府の公立高校の校長に就任し、雲雀丘学園の勤務は6年になります。この中でさまざまな人にお会いしてきましたが、社会で活躍している人には共通点があります。それは高い志を持ち、自分を厳しく律し、努力しているということです。まさに雲雀丘学園中学・高校の校是そのものを実践されているということです。私は人間の能力には大きな差はないと思います。はじめからイチローのような選手はいないし、医者も弁護士もいません。これらの人達は人の見えないところで、努力をしています。コツコツと真面目に取り組めば必ず道は拓けます。最後に皆さんに心がけて欲しいことを3つお話します。
  1つ目は「自分がして欲しいと思うことを人にしてあげる。自分がされたら嫌なことは絶対人にしない。」 
  2つ目は「1日1つ、爽やかな挨拶をする、ゴミを拾う、お年寄りに席を譲る、といった小さなことでいいから良いことをする。そして、1日1つ悪かったことを必ず反省する。そうすれば1日2つずつ成長することになる。この積み重ねが1年では730になり、10年では7300という大きな数字になる。」
  3つ目は「これから色々と迷うことがあると思うが、迷った時は思い切ってやるという前向きの姿勢が大切である。失敗を恐れず、挑戦する。」
  これから皆さん一人ひとりが雲雀丘学園を代表しているという自覚を持って行動し、充実した日々を送ってくれることを祈っています。〟

2012年03月23日

修了式・離任式を終えて①

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  3月19日(金)、学園講堂で修了式、離任式を実施しました。既に高校3年と中学3年は卒業しているため、対象は中学1年、2年と高校1年、2年です。
  修了式では、この1年間、部活動や校外活動で顕著な成績をあげた生徒に対する特別表彰を行ないました。表彰の内容は明るい選挙啓発ポスターコンクール入賞、朝永振一郎記念「第6回科学の芽賞」受賞をはじめ、華道部、写真部、放送部、演劇部、囲碁将棋部、ギターマンドリン部、剣道部、女子テニス部の部員達で、総数91名ということになりました。部活動の特別表彰は県大会3位以内の入賞が対象ということでかなりハイレベルなものになっています。コース制を導入した時には、進学だけを目指す学校にするのかといった意見も数多くありましたが、近年部活動の面でも活躍が目立つようになってきています。
  修了式の式辞では次のような話をしました。
  〝先程、特別表彰を行なったが、これだけ多くの人が受賞するというのは素晴らしいという一語につきる。これからもしっかりと活動して欲しい。あと半月で、新しい学年がスタートするが、この間に是非やってもらいたいことがある。それはこの一年間の反省をきっちり行なうということである。一年前に立てた計画の中で、何ができたのか、また何ができなかったのか、を確認することが大切である。特に、できなかったことに関しては、何故できなかったのかという原因を明確にしなければならない。そうしないとまた同じ失敗を繰り返すことになってしまう。その上で、新しい学年に向かって、計画を立てる。昔から「段取り八分」という言葉があるが、これは仕事を進める上で、事前の準備がいかに重要かを表した言葉で精度の高い計画をキッチリ立てておけば、その仕事は8割完了したも同然であるという意味である。
  「全力で頑張ります、できるだけ早くやります」という曖昧な言い方をしていては、計画はなかなか達成できない。課題を洗い出し、具体的にやるべきことを決め、いつまでにやるということを明確にしておくことが大切である。今、プロ野球でも、キャンプやオープン戦を行なっているが、開幕本番を前にしたこの段階での準備がシーズンを左右することになる。皆さんもこれからの半月間は規則正しい生活を心掛け、万全の状態で新年度を迎えるようにして欲しい。〟 (続く)
 

 

2012年03月21日

山は海の恋人~卒業式の式辞から

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  本校では人間教育の大きな柱として〝環境活動〟に注力しています。しかし、校長が直接生徒に語りかけたり、指導する機会は限られています。そのため、本校に赴任以来、心がけてきたことは、朝の登校指導を通じての凡事徹底と全校朝礼です。そして、この一年間中学校の全校朝礼では環境と東日本大震災に関する話題を中心に話をしてきました。
  今回の卒業式の式辞も、この二つに関連するエピソードとして、牡蠣の養殖に命がけで取り組んでおられる『畠山重篤』さんを取り上げました。
  〝畠山さんは東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼で、お父さんの代から牡蠣の養殖業を営んでいます。この仕事に就いたのは一九六一(昭和三十六)年、水産高校を卒業した十八歳の時でした。当時、気仙沼の海では、ウナギは捕れるし、貝や魚の種類も豊富で、雨が降れば海苔は豊作となるなど海の恵みは豊かでした。
  ところが、数年後のある日、牡蠣を卸している東京の市場から「牡蠣の身が真っ赤になってしまって売りものにならない」と連絡を受けました。赤潮が発生したのです。赤潮というのはプランクトンの大量発生で海が真っ赤になるという現象です。牡蠣は、海水を吸うことで呼吸をし、海水に含まれる植物プランクトンを漉(こ)して栄養にしています。大体一日にドラム缶一~二本分、つまり二百~四百リットルもの海水を吸って生きていますが、牡蠣が赤潮を吸ったためにそのようなことが起こったのです。そして、この状態が長く続いたため牡蠣の養殖の仕事を辞めてしまった仲間もたくさんいました。でも、畠山さんはとにかく海が好きだったから、何とか続けたいと思いました。赤潮が発生するのは、端的に言えば海が汚れてしまっているということです。海の仕事を続けるためには、海を美しくする以外に方法はありません。しかし、それには海だけを見ているのではなく、陸を見なくては駄目だ、ということに気づきました。昔から海苔の生育は雨の量に左右され、海に流れ込む川の水が増えると良い海苔が採れるということから、川の水に影響されているということが経験的に分かっていました。そこで、陸の方に目を向けると、水産物を加工する工場や家庭からの排水が海に垂れ流しになっています。また、農業で使用する除草剤や化学肥料などが川に流れ込んでいます。更に水源地である山が非常に荒れていることが分かりました。昔は広葉樹の雑木林が圧倒的に多かったはずの森が、戦後の植林計画によって杉ばかりになっています。しかも間伐などの手入れもされていない山が多いために、太陽の光が入らず下草が育っていません。そのため雨が降ると、あっという間に泥水が川に流れ出し、その濁った川の水が海へと流れ込んでいたのです。
  これらを目の当たりにして、畠山さんは、海、川、森を何とかしなくてはならないと思いましたが、どこから手をつけたらよいのか全く分かりませんでした。その時には既に四十五歳になっていましたが〝できることから始めよう〟という思いで、気仙沼の海を見下ろす室根山にある村の村長さんのところに出向きました。そして「海の恵みは山から流れてくる栄養のお陰です」と感謝の気持ちを伝えたのです。すると、この言葉を聞いた村長さんからは、「我々はこれまで山を大事にしてきたが、下流の村からは〝川の水を汚すな〟と言われたことはあっても、〝ありがとう〟と言われたことはなかった。今日は歴史的な日だ。」と喜んでいただいたのです。この反響は実に大きく、一九八九(平成元)年に植林祭というイベントを実施することになったのです。
  そして、このイベントの名前は〝海は森に支えられている〟ということから「森は海の恋人植林祭」ということになりました。しかし、植林を一回やったくらいでは海の環境は変わりません。この運動を続けることに意味があるということです。川の流域に暮らしている人たちと、牡蠣を作っている漁師とが、価値観を共有しなければいけないということで、その後も毎年この植林活動を続けてきました。すると、以前は大量に生息していたにもかかわらず、海の汚れと共に姿を消していた多くの魚が戻ってきました。そして、今では美しい水にしか住まないシラスウナギの姿も見かけられるようになってきたのです。森からはミネラルを含んだ豊富な栄養分が川に流れ、更にこれらを含んだ水が川から海に流れ込みます。海では、この栄養分を植物プランクトンが食べて、光合成をし、酸素を出します。その植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、更にこれを魚が食べるという食物連鎖の良い循環が生まれてきました。
そして、気仙沼の港には日本全国から多くの漁船が訪れ・活気が溢れていました。
  ところが、こうした中で昨年三月、東日本大震災が発生したのです。この地震による大津波で事務所や船、養殖イカダなどの施設が跡形もなく流されてしまいました。そして、畠山さんの最愛のお母さんも大津波の犠牲になりました。立ち上がれそうにない大きな被害を受けた気仙沼の海の民は、生きるのに精一杯で、その年の植樹祭を諦めていました。しかし、「こんな時だからこそ震災で亡くなられた方々の鎮魂と、復興を祈念する植樹祭を開催しましょう、私たちがすべて準備をしますからお客さんとして来て下さい」と語ってくれたのが、大川の上流にある室根町の山の民の皆さんでした。そして、大震災からまだ三か月も経っていない六月五日、まだ多くの行方不明者の捜索活動が行われ、被災地域への救援活動が昼夜を徹して行われている中で、植樹祭が開催されたのです。幸い天候にも恵まれて、全国から実に千二百人もの人々が集いました。
  この後、畠山さんは全国の人達に次のようなメッセージを送っています。
  「森は海の恋人植樹祭を支えてくださっている全国の皆様、心より御礼を申し上げます。今回の植樹祭では参加された一人ひとりが祈りを込めて苗木を植えてくれました。こんなに熱い心が込められた植樹祭は、世界でも初めてではなかったでしょうか。今回の大地震と巨大津波により、甚大な被害が発生しましたが、海の生産力には変わりはありません。何年かかるか分かりませんが、養殖場を復活させようと息子達と話し合っています。全国の皆さん、どうか見守っていて下さい。」
  そして、現在「森は海の恋人緊急支援の会」が設立され、義援金の募集が行われています。また、牡蠣が出荷できるまでには約三年の歳月が必要なため、牡蠣の生産者はこの間の収入がありません。そのため、今、三陸牡蠣復興支援プロジェクトが発足し、復興牡蠣のオーナー募集運動がスタートしています。このスローガンは〝踏み出す一歩、支える手、分かち合う勇気がそこにある〟というものです。
  この畠山さんのエピソードはさまざまな大切なことを私達に語りかけてくれます。大きな目標を達成するための高い志。感謝の気持ち。継続するという強い思い。困難を乗り越えていこうとする気概。互いに助け合う思いやりの心。などです。
  これからの皆さんの人生は平坦な道ばかりではなく、険しい山もあれば深い谷もあると思います。
しかし、どのような時にもこれらを避けるのではなく積極果敢に挑戦し、人生を切り拓いていってください。そして、将来人のため世の中のために役立つ人間になってくれることを心より願っています。〟


2012年03月19日

第57回中学校卒業式の開催

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  3月19日(土)、昨日までの雨も止み、暖かな天候の下、57回目となる中学校の卒業式を行ないました。思い起こせば3年前、満開の桜の花が咲き誇る中で入学してきた生徒達はこの3年間で体も随分立派になりました。教科書のぎっしり詰まった鞄を肩にかけ必死に登校してきた姿が懐かしく思い起こされます。この57期生とは大山への林間学舎や沖縄への研修旅行に同行し、学校では見られない素顔の生徒の姿を知りました。また、カナダ研修に参加した生徒も数多くおり、色々なことを思い出しながら153名の生徒一人ひとりに私から卒業証書を渡しました。
  次いで3年間欠席・遅刻・早退しなかった24人の生徒に対して一人ずつ名前を読み上げて皆勤賞の授与を行ないました。その後、県大会3位以上の成績を上げた団体・個人に対して、特別表彰を行ないました。今年の受賞は個人が1名、団体が「囲碁・将棋部」「剣道部」「女子硬式テニス部」「ギター・マンドリン部の4部です。
  続いて、「校長式辞」、「理事長祝辞」、「祝電披露」、「卒業生の言葉」、最後に卒業生全員による「卒業の歌、旅立ちの日に」、そして全員による「学園歌」で卒業式は感動のうちに終了しました。
  57期性はコース制を導入して2年目に入学した生徒達です。私は「挨拶、服装、ルール・マナーを守る」といったことの大切さを訴え、中学の全校朝礼では『環境』をテーマに色々な話をしてきましたが、「凡事徹底」や「学び 考え 行動する」という姿勢をしっかりと身につけてくれれば、将来大いに期待できるのではないかと思います。
  生徒達は間もなく高校生になりますが、ほとんどがそのまま雲雀丘学園高校に入学します。高校は中学とは異なり義務教育ではありません。そのためには、意識を切り替えることが何よりも大切です。そうしないと、高校1年生ではなく中学4年生ということになってしまいます。この卒業を機に、生徒達がしっかりと新しい生活に向けての準備を行ない、高校生活を力強くスタートしてくれることを祈っています。

2012年03月17日

歌のある卒業式

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       《高校卒業式》               《小学校卒業式》
   来週の月曜日は、本校の57回目となる中学の卒業式が開催されます。昨日の予行に続いて本日準備を行ないましたが、私は校長室で式辞の清書と業務の整理で一日を過ごしました。本校に赴任して入学式、卒業式については中学と高校合わせて6年間24回になりますが、着任当初からこのパターンは変わりません。しかし、大阪府の公立高校の校長時代、これらの式典の際には常に細心の注意を払っていたのを思い出します。
  私は卒業式の式辞は校長による最後の授業であると考えていますので、この一年間中学の全校朝礼で話をしてきた環境問題と東日本大震災に関するテーマを取り上げることにしました。
  本学園には幼稚園から高校までありますが、どの校種の式典も厳粛で感動溢れる素晴らしい内容であると感じています。幼稚園の卒園式でも園児達が大きな声で君が代を斉唱していますし、これらの児童が小学校の入学式においてもリーダーとなって君が代を斉唱しており、これが本学園の良き伝統になっています。今年も既に3月1日に高校、10日に小学校の卒業式が行なわれましたが、ピアノ伴奏による君が代、学園歌、送別の歌としての「ほたるの光」と卒業の歌として高校は「仰げば尊し」、小学校は「この星に生まれて」が斉唱されました。最近は式典において、あまり歌が歌われないケースが多くなって来ているようですが、生徒達にとって思い出に残る卒業式にしたいと思っています。

2012年03月16日

日高川からのみかんのプレゼント

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  3月16日(金)、和歌山県日高郡日高川町の玉置俊久さんからみかんが送られてきました。
  玉置さんは元、松下電器四国支店時代の同僚ですが、家業のみかん作りを継承するということで、会社を早期退職されました。そして、自ら〝みかん百姓〟と称し安心安全を目指して肥料の有機化や減農薬のみかん作りにチャレンジしておられます。一方で、日高川町観光協会の会長に就任し、和歌山県の天台宗最古の寺である道成寺に京都の妙満寺から実に420年ぶりに釣鐘を里帰りさせたり、手づくりログハウス倶楽部を立ち上げたり、備長炭の産地を売り込むため「日本一長い焼き鳥」に挑戦する等斬新なアイデアで活性化に取り組み『魅力ある日高づくり』を推進されています。まさに地域にとっては〝町おこしのプロデューサー〟として、なくてはならない人なのです。
  そして、2009年には日高川町長選で第二代目の町長に選出されました。町長就任後は近年増加し続け農作物に大きな被害をもたらしている猪や鹿を獲ってジビエの加工場を新設する等の新しい取り組みをスタートさせ、全国から注目を集めています。しかし、昨年日高地方を襲った台風で大きな被害が発生しました。今、玉置氏は陣頭指揮で村の復興に注力されています。私もこれまで何度か日高川を訪れましたが、有名な道成寺を有し、ミカンをはじめ、日本一の紀州備長炭、自然豊かな山林で育った原木椎茸、日高川漁協の鮎・アマゴ、シカや猪のジビエ、ホタル等自然の魅力が一杯に溢れています。機会があれば、是非一度現地を訪問してみてください。 
  今回届けていただいたみかんは、来週の月曜日に卒業を迎える中学3年生と教職員に配らせていただきました。伊予柑や紅八朔、デコポン等大小取り混ぜたさまざまな種類の規格外のみかんでしたが、新鮮で甘さが口の中に広がりました。玉置さんのご好意に心よりお礼を申し上げます。
  http://www.town.hidakagawa.lg.jp/  http://www.dojoji.com/    http://hidakagawakanko.sakura.ne.jp/

2012年03月14日

カナダ研修説明会の開催

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  先週土曜日の午後、社会科教室で今年の夏に実施する予定のカナダ研修旅行の事前説明会を開催しました。この研修のスタートは平成14年で、これまでやむを得ずトロントでのSARS発症と新型インフルエンザです2回中止していますが、本校の伝統の行事となっています。これまで私も2回生徒達に同行していますが、得るものは多いと感じています。この研修の狙いは、できるだけ早い時期に海外での生活を体験することにより、国際的な視野を身につけさせるということですが、これまで参加した生徒達の中で高校に進学してからリーダーとして活躍し、その後難関の国公立大学に進学している人が数多くいます。参加対象は中学2年と3年ですが、今回の説明会には60組以上の生徒と保護者が参加されました。
  今回はプリンスエドワード島の紹介ビデオを使って、旅行代理店の熊代社長から研修の説明をしていただき、その後研修旅行のDVDを紹介しました。
  これからはますますグローバル化が進むことになりますが、早い時期に日本以外の国を見ておくことは将来の進路を考える上でも非常に役立つのは間違いありません。最近、日本人は内向き思考になり、海外に出て行く人も減少の一途を辿っていますが、物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達との交流を通じて共生していくことの大切さを学んで欲しいと思っています。
  私もこれまで世界の多くの国を訪れましたが、その中でもカナダは魅力溢れる国です。是非、積極的に参加し、国際的な視野を広げて欲しいと思っています。

2012年03月13日

高校1年生対象進路講演会の開催

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  3月10日(土)、高校1年生を対象とした、外部講師の方による進路講演会を3つの会場に分かれて開催しました。講演では3人の講師の方から、それぞれ大学入試の現状から学習方法に至るまで、非常にためになる話をしていただきました。昨年、この講演会は高校2年生を対象に実施しましたが、今年は1年前倒しすることにしました。後、1ヶ月で生徒達はそれぞれ進級することになりますが、高校3年生になった時点で志望大学を絞りきれていない状況では満足のできる進路実現はできません。そのため、高校2年生から志望学部・志望大学を目指して取り組むようにしていきたいというのが、前倒しの狙いです。現在の高校1年生は、中学にコース制を導入した最初の学年にあたっており、この学年がどのような進路を実現するかは、本校にとっても教育の成果が問われることになります。
  そのため、本校ではこの学年(56期生)を改革1期生と呼んで、さまざまな改革を行なってきています。とりわけ、本年度からすべてのコースを対象に『国公立対応型のカリキュラム』に切り替えると共にコースの再編を行ない、従来の「特進Ⅰ」と「特進Ⅱ」を『特進』に一本化することにしました。
  常に生徒や先生に話していますが、大学進学が最終目的ではありません。将来、社会で活躍するためにどういう学部を選ぶのか、その学部であればどの大学を選ぶのかというステップが大切であると思います。つまり、大学への進学にあたっては、将来(上)から物事を見るという視点が不可欠です。現時点では、将来どういう分野に進みたいかが決まっていないという人も、数多く見受けられますが、様々な機会を通じて、社会の動きを把握するようにして欲しいと思っています。そうすれば、活躍できる場は数限りなくあるのが分かってくるはずです。
  また、大学受験は人生における節づくりととらえることもできます。自分なりの目標を決め、その目標の実現に向かって日々努力していく。仮に、うまくいかない時があっても逃げたり、安易に目標を下げないことが大切なのです。この経験は将来社会に出てからも大いに役立つのは間違いありません。
   生徒達が、今回の講演を参考にして、更に意識を高め、直ちに行動に移してくれることを期待しています。
  また、この講演会の後には、保護者対象の講演会も行ないましたが、約120名の方が熱心に耳を傾けておられました。大学受験は個人戦ではなく、団体戦であると言われていますが、家庭の協力は欠かせません。進路選択にあたっては是非、十分な話し合いを行なっていただくと共に学習環境を整えてあげて欲しいと思っています。

2012年03月10日

第62回雲雀丘学園小学校卒業式の開催

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  3月10日(土)、10時から第62回雲雀丘学園小学校卒業式が開催されました。「卒業生が入場します」という司会の声に従って、5年生の縦笛の演奏と全員の拍手で143名の卒業生が入場しました。そして、開式の辞に続き国歌・学園歌を斉唱し、続いて、卒業証書の授与が行なわれました。
  月組・星組・雪組・虹組毎に担任が氏名を読み上げると、全員が「はい」と元気よく返事をして起立、登壇し校長先生から一人ずつ「ありがとうございます」と元気よく答えて卒業証書を受け取りました。
  その後、在校生送辞や卒業生答辞も立派に行なわれ、「この星に生まれて」(卒業の歌)、「ほたるの光」(送別の歌)で、約2時間にわたる式は厳粛なうちにも暖かな雰囲気の中で終了しました。昨今、卒業式に関しては『国旗・国歌』の問題がマスコミでも取り上げられていますが、本学園の卒業式はいずれも規律ある素晴らしい式典であり、この伝統はいつまでも継続していきたいものです。
  生徒達は間もなくそれぞれの中学に進学することになります。この中の約三分の一の生徒は雲雀丘学園中学に入学することになるため、良い意味でのリーダーシップを発揮して欲しいと思っています。これからの新たな中学生活においては、生徒や先生、より高いレベルの授業等さまざまな経験をすることになります。人生にとって最も多感な中学と高校の6年間は将来社会に出て活躍するための基礎づくりという意味では極めて大切な時期にあたります。力強く中学生活をスタートするために、是非入学までに規則正しい生活や学習習慣をしっかりと身につけておいてください。

2012年03月08日

第54回高等学校卒業式後記~大切な感謝の気持ち

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  本校の卒業式では、一旦閉式の辞が述べられた後、卒業生にバトンを渡すことが恒例になっています。今年も卒業生達はそれぞれの担任に感謝の気持ちを述べ花束を贈りました。先生達も感激のあまり涙をこらえきれない様子でした。
  人間が他の動物と異なるのは〝感謝〟や〝お詫び〟や〝思いやり〟の気持ちを持っていることではないかと思います。人間は自分一人では生きていくことはできません。生きる力が大切であると言われますが、人間は生きているのではなく、生かされているのです。食事の時に「いただきます」と手を合わせているのも多くの生き物の命をいただいているからです。そして、多くの人からさまざまな支援をもらって助け合って生活しています。
  日本は第二次世界大戦の敗戦で、国土はいたるところが焼け野原と化し、人々は衣・食・住に困窮し、耐乏生活を余儀なくされました。しかし、何とかこれらの生活から脱却しようという強い思いで、全国民が力を合わせて懸命に働いてきました。この結果、経済が発展し、物質的には以前とは比べものにならないくらい豊かな暮らしを享受することができるようになりました。しかし、この反面、心の豊かさの部分が失われ、最近は自分さえ良かったら良いという自己中心的な考え方が目に付くようになってきています。これでは世の中は決して良くならないと思います。このように自分の事にこだわる我欲が強くなりすぎると、今の生活が当たり前であると考え、際限なく上を目指すことになります。そして、感謝するという気持がなくなってしまいます。
  雲雀丘学園の創立の精神は「親孝行な人は将来立派になれる」という『孝道』であり、これは親に対する最大の感謝です。卒業生達が親や先生に対する感謝の気持ちを忘れず、日々行動していけば必ず充実した人生を送れるようになると思っています。

2012年03月05日

卒業生へ贈る言葉~充実した人生を送る七ヵ条~

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  今回の高校の卒業式に先立ち、卒業生には『充実した人生を送る七か条』という色紙をお贈りしました。
  『親を大切にする(孝道)』
  『高い志を持つ(高志)』
  『自分を厳しく律する(自律)』
  『努力を継続する(努力)』
  『共生の心で人に接する』
  『すべてのものに感謝する』
  『凡事徹底をはかる』
  これらは、いずれも将来社会で活躍するために不可欠なものばかりです。最初の孝道は〝親孝行な人は必ず立派になれる〟という本学園の創立の精神です。続く〝高志〟〝自律〟〝努力〟は中学・高校の校是です。また、〝共生の心〟や〝感謝の気持ち〟は人間としての基本です。更に〝凡事徹底〟は当たり前のことを当たり前に行なうという意味で、日常生活を送る上で非常に大切なことです。
  先日の卒業式の式辞の中では、岡本新悟氏のエピソードを紹介しつつ、これらについて触れましたが、自分自身を振り返ってみると、正直なところ卒業式や入学式、始業式、終業式等の場で校長が話されたことはほとんど記憶に残っていません。その時には話の内容が鮮明に残っていても、時間が経過するにつれて忘れてしまうことになりがちなのです。この様な反省に立って、校長に就任してからは徹底したい重要なことはできるだけ活字の形にして生徒達に渡すことにしています。
  これから社会はますますグローバル化が進展します。この一方で、技術革新によって新しい仕事や仕組み・システムが続々と創出され、活躍する場は限りなく広がってきます。卒業生達のこれからの人生は決して平坦な道ばかりではなく、険しい山もあれば深い谷もあると思いますが、これらの実践を通じて人間的な成長をはかっていってくれることを心より願っています。
  なお、この色紙は中学の卒業生にもお渡ししたいと思っています。

2012年03月03日

第54回 高校卒業式後記 ~式辞の中より

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  卒業式の式辞の中で、取り上げた「国境を越えた心温まるエピソード」を紹介します。
  〝私の高校時代の友人で、現在奈良県で『岡本内科クリニック』を営んでいる岡本新悟という人がいます。岡本氏は、6年前奈良県立医科大学に勤務していた時、バングラデシュから1人のレザという名の医師を迎えました。
  バングラデシュという国はインドに隣接していており、以前は東パキスタンと呼ばれていたところです。人口は1億6千万人で、世界では第7位、人口密度は都市国家を除くと世界で最も高くなっています。しかし、経済的には、1人当たりのGDPが580$(日本円に直すと約4万6千円)と極めて低く世界でも貧困国の一つにあげられています。
  レザ医師は名門のチッタゴン大学の医学部を最優秀の成績で卒業し、公立病院で勤務した後、留学生として日本にやってきました。実に真面目で控えめで、日本人以上に細やかな気遣いのできる好青年でした。
  やがて彼が4年間の留学を終えて帰国する時に、留学の思い出にということで東京見物をすることにしました。その時に彼がお願いしたいことがあるのですがということで、岡本氏に話しかけてきました。「私はパグラデシュに帰ったら、生まれ故郷のガジプールという村に病院を建てたいと思っています。その病院を建てるためのお金をお借りできませんか。バングラデシュでは、医者の資格を持っている人は、高い報酬でアラブ諸国に招聘され、それを国にいる家族に送金しています。実は自分もサウジアラビアから招聘されていますが、何とかお世話になった地元で貧しい人のために、医療活動を続けたい。父もこのことを熱望していますが、親戚がお金を出し合っても病院を建てることは不可能です。
  この話を聞いて、心を打たれた岡本氏は、しばらく考えた後、間もなく大学の定年を迎えることもあって、奥さんに内緒で自分の退職金を使って、「岡本海外医療援助基金」を創設し病院を作ることを約束しました。そして、昨年ついにこのレザという青年医師の夢が実現したのです。全く医療機関のなかった人口二十万人の村に初めての病院が建設されたのです。そして、昨年の暮れに、岡本氏は奥さん(医者)と共にこの病院を訪れ、診察も行ないました。
  しかし、貧しい患者の中には医療費が払えない人がたくさんいます。この人達を無料で診療するということになると、病院の経営が成り立ちません。そこで、岡本氏は病院に隣接した土地を購入し、そこにマンゴーの木を植えることにしたのです。そしてお金の払えない患者さんの家族に、このマンゴー園で診療費の代わりに労働奉仕をしてもらうことにしました。このマンゴーを収穫して販売することにより、その収入で病院を経営していこうというものです。更にこの事業が軌道に乗れば、貯えたお金を使って隣の無医村に病院を建設するという壮大な計画です。そのためにはマンゴーの木をたくさん植えなくてはなりません。現在、彼はその基金を集めるために、多くの人に働きかけを行なっています。そして、これからも毎年この病院を訪問するそうです
  まさに、この病院建設の事業はバングラデシュと日本を結ぶ心の絆であり、夢の懸け橋です。
  このエピソードは私達に三つの大切なことを語りかけています。
一つ目は「高い志」を持つ。
二つ目は「共に生きるという共生の心」を持つ。
三つ目は「感謝の気持ち」を持つ。
  世の中のために、人のために尽くそうとする高い志があれば、必ず道は拓けます。そして、志のあるところには、人、モノ、カネが集まってきます。
また、相手の立場に立って、物事を考え行動していれば、必ずそれは自分に返ってきます。
そして、自分が生かされているのだという感謝の気持ちを持ち続けていれば、必ず世の中を明るくしていくことになります。
  どうか皆さんは「高い志」「共生の心」「感謝の気持ち」を持って人生を生き抜いて下さい。〟

    http://www.okamotomedicalfund.org/   P1030492.JPG



2012年03月01日

第54回高等学校卒業式を終えて

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  3月1日(木)、本格的な春の訪れを間近に感じさせる素晴らしい天候の下、第54回の高等学校卒業式を開催しました。これまで高校の卒業式は初代理事長 鳥井信治郎氏のご命日にあたる2月20日に実施していましたが、この時期は国公立大学の2次試験直前であり、生徒達にとっては精神的にも落ち着かない状態です。そのため生徒の視点に立って、思い切って今年から3月1日ということに変更させていただきました。今年の卒業生は高校改革をスタートさせて3年目に入学した282名の生徒達です。
  定刻の9時半に司会の指示に従って、卒業生が保護者や在校生、教職員の大きな拍手で迎えられ席につきました。開式の辞の後、全員起立してピアノ伴奏による国歌斉唱を行なった後、卒業生全員に一人ずつ卒業証書を授与しました。続いて高校3年間、無遅刻・無欠席・無早退の34名の生徒に対して全員の名前を読み上げて皆勤賞の賞状を授与しました。この中の6名は中学・高校あわせて6年間皆勤であり、1名は小学校から12年間皆勤です。司会から紹介されると出席者からは感嘆の声と共に大きな拍手が送られました。3年間の高校生活の中では、病気になったり、体調がすぐれないといったことは何回かはあったと思います。しかし、これらを克服して今日の卒業の日を迎えたのは素晴らしいと感じました。続いて理事長表彰、学校長式辞、来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞、最後に在校生、職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」を歌った後、全員で学園歌の斉唱を行ないました。これで、感動の卒業式は終了しましたが、この後、卒業生の司会で3年生の担任や関係の先生方に花束が贈られ、校庭で記念撮影を行ない、本日の卒業式に関するイベントはすべて終了しました。  
  式辞では、先日のこのブログでも紹介した私の高校時代の友人で、日本への留学生の願いを聞き入れて、バングラデシュの無医村に私費で病院を建設し医療活動を行なっている〝岡本新悟〟氏のエピソードを紹介し、「高い志」「共生の心」「感謝の気持」の大切さをお話しました。また、卒業生の答辞の際には感極まって涙する生徒が数多く見られました。これらの詳細は後日改めて紹介したいと思っています。
  卒業式では先生方も感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。この3年間にはさまざまなことがありましたが、これまでの苦労が一挙に吹き飛んだのではないかと思います。また、保護者の皆さんは、本日の卒業式を万感の思いで迎えられたと拝察しております。これまで、本校の教育活動に対して暖かいご支援をいただき、心より感謝申し上げますと共に子ども達を立派な社会人に育てていただきたいと思っています。

2012年02月29日

本年度最後の全校朝礼

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  2月29日(水)、体育館で本年度最後となる全校朝礼を行ないました。明日卒業式を迎える一部の高校3年生と高校2年生以下の生徒が体育館に集合しました。
  本当に一年の経つのは早いものです。高校2年生も1年後には大学受験に臨むことになりますし、各学年の生徒はそれぞれ進級することになります。そして、中学3年生は3月19日には卒業式を迎え、4月からは高校生になります。
  さて、振り返ると東日本大震災から間もなく一年が経過します。この震災ではかけがえのない命が一瞬のうちに失われてしまいました。将来、こんなことをしたい、このような人間になりたいと思っていた人達の夢を大震災は奪ってしまいました。あの時、生徒達は〝亡くなった人の分まで頑張ろう〟と思っていたのは間違いありません。しかし、1年経って、その気持ちが徐々に薄らいできているのかも知れません。今一度、1年前の自分自身を見つめ直して欲しいと思っています。
  本年度の入試においては、中学・高校共志願者は過去最高となり、中学は5倍、高校は9倍の倍率ということになりました。このように本校は兵庫・大阪の生徒にとって、入学したい学校の一つになっています。しかし、この学校を作っていくのは先生ではありません。一人ひとりの生徒が学校を代表しているという気持で行動していくことが必要です。いよいよ来週から学年最後の期末考査が始まりますが、この1年の集大成という気持ちで臨んで欲しいと思っています。
  

2012年02月28日

PTA3月総会の開催

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   《PTA新役員のメンバー》 
  2月28日(火)、PTA3月総会を開催し、新しい会長はじめ役員の選出を行ないました。池上会長が退任され、新会長には現副会長の金岡氏が就任されることになりました。新・旧会長からそれぞれご挨拶いただいた後、私から次のような話をしました。
  〝平素は本校の教育活動に対しまして、ご理解とご支援をいただき心より感謝しております。本年度もあと1か月ということになり、寒さの中にもようやく春の息吹が感じられるようになってきました。
  さて、この一年間を振り返ると、アラブ諸国における動乱、ニュージーランドに続いて東日本大震災と原発事故が発生、日本経済は超円高、タイの大洪水、ヨーロッパの財政危機などによって、輸出産業を中心に大きな経営の見直しを迫られることになりました。そして、ついに世界第3位の半導体メーカーであるエルピーダメモリーが会社再生法の適用を申請しました。ここ数年、少子化の影響もあり、私学を取り巻く環境も大きく変化してきています。そして、学校の二極化が進んできています。
  月日の経つのは早いもので、私もこの雲雀丘学園中高の校長の仕事も3月末で6年ということになります。この間、社会で役立つ人材を育てるという基本の考え方に立って、『入口を固める』『校内を固める』『出口を固める』という3つの切り口で良循環型の学校経営を進めてきています。本日は折角の機会ですので、少し順序を変えて『校内を固める』『入口を固める』『出口を固める』ということでお話しします。
 (Ⅰ)校内を固める
  ①学力の向上に関しては「コース制の見直し」を行ない、高校は一貫選抜、選抜特進、特進の3つのコースに再編しました。同時に「国公立対応型のカリキュラム」に変更しました。特進コースはⅠとⅡを統合したというより、特進Ⅰをなくしたというようにご理解ください。そして、現在、新しいシラバスの作成に取り組んでいます。そして、各学年で補習や強化勉強会、勉強合宿、センター模試等に取り組んでいます。また、〝授業を磨く〟を合言葉に相互授業参観や研究授業を行なっています。
  ②人間力の向上については、「さわやかな挨拶」、「キッチリした服装」、「ルール・マナーの順守」、「整理整頓」等の凡事徹底を図っています。また、遅刻をなくすということで、生徒指導部を中心に取り組んでいますが、無遅刻の生徒はほぼ7割に達しており、将来的には遅刻ゼロを目指しています。ただ、少し気を緩めると生活習慣が乱れることもあると思いますので、ご家庭でのご指導もよろしくお願いします。
  『高校の卒業式』は大学入試との関係を考慮し、本年度から3月1日に実施することにしました。282名全員の卒業生をお送りすることになります。
 (Ⅱ)入口を固める
  ①年が明けてからは『中学入試』を1月14・15日、18日の3回に分けて実施しました。志願者が全体で792名と過去最高になり、昨年比96名増、14%アップということになりました。この結果、入学手続き者も222名ということになっています。
  ②続いて『高校入試』を2月9日と17日の前期・後期の2回に分けて実施しました。志願者は過去最高の1036名ということになりました。前期日程では兵庫・大阪の中で最高の倍率になりました。その後、先週土曜日に専願者のガイダンスを行ない、84名が出席しました。これで、現在、中入生151名を合わせて235名が入学確定ということになります。公立高校の併願者が多いということもあり、公立高校の入試が終わった後、3月24日に入学者が確定します。 また、今年は中学・高校を通じて、国公立大学志向が顕著になってきています。
 (Ⅲ)出口を固める
  ①中学受験と同じ日に「大学入試センター試験」が実施されました。本校では高等学校の総決算として全員がセンター試験を受験しました。今年、特筆すべき事項としては、国公立の推薦入試に11名が合格しました。また、2年連続して、国公立の医学部医学科への合格を果たすことができした。
  現在、私立大学入試が行なわれ、順次合否の結果が出始めています。後ほど進路指導部長から発表があると思いますが、既に合格が判明している私学については、関関同立が今のところ175名になっています。最終的にはまだまだ積み上がると思いますが、今年は成績上位者の国公立大学志向が強いということもあって、三年前(111名)と一昨年(161名)の数字は上回りますが、昨年(246名)からは減少することになりそうです。また、国公立大学の2次試験に多数の生徒が受験しており、3月に入ると合否結果が判明しますが、何とか昨年を上回る実績を残したいと思っています。
  ②これまで何度も申し上げているとおり、大学進学が最終目的ではありません。しかし、高い目標を設定し、この目標を達成していくために努力していくという姿勢が大切です。そして、これが必ず社会に出た時に役に立つのは間違いないと思います。
 (Ⅳ)最後に
  現在、本校は〝学校改革の第二ステージ〟にあり、中学にコース制を導入した最初の学年が4月から「高校2年生」になり、平成25年には大学に進学することになります。この進学実績がどうなるか、注目されていますが、これが終着点ではありません。そのため、平成26年以降の〝第三ステージ〟に向けての戦略を作ろうとしています。
  本校の基本の考え方は、学校と家庭が連携して子どもを育てるという『共育』です。今後ともご支援、ご協力賜りますよう宜しくお願いします。

2012年02月26日

国公立大学二次試験始まる

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  2月25日(土)から国公立大学の2次試験前期日程がスタートしました。前期日程は156大学530学部に26万7733人が出願しており、募集人員に対する倍率は3.4倍になりました。このうち、国立大学は20万8322人で志願率3.2倍、公立大学は5万9411人で志願率は4.1倍になっており、ほぼ昨年並みです。
  本校においては、これまで生徒達のきめ細かい進路実現のためにさまざまな取り組みを行なってきました。また、センター試験が終了してからも各大学の二次試験対策として補習を行なったり、小論文や面接等の指導を行なってきました。特に、志望動機や自己PRにおいて、自分なりの高い志をしっかりと伝えることができるように、先生方は粘り強く指導してきました。今回の二次試験においては、これらの努力の成果が試されるという意味では、学習の集大成ということになります。ここまで来ると、生徒達の力を信じるしかないのですが、先生方はまるで自分が受験するというような緊張した面持ちで落ち着かない時間を過ごしているようです。3月に入ると次々と各大学の合格発表が行なわれますが、全受験生の頑張りが素晴らしい結果に結びつくことを心より祈っています。

2012年02月25日

高校専願者ガイダンスの開催

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〈ガイダンス風景〉                  〈採寸〉
  2月25日(土)午後、この4月からの高等学校入学予定者に対するガイダンスを開催しました。今回は専願者対象ということで、選抜特進コース37名と特進コース47名の計84名全員が出席しました。
  最初に教頭から入学にあたって心がけて欲しいことを話しました。今年の本校の入試の状況は志願者倍率が9倍を超え、大阪・兵庫全体ではトップであり、この難関を皆さんは見事に突破してきたこと、新高校1年生は皆さんのような専願者と併願者、学園中学からの進学者で構成されるが、カリキュラムはすべて国公立対応型になっており、切磋琢磨して進路実現を目指して欲しいこと、将来の自分の姿を明確にして何に取り組むべきかを決めること、雲雀丘学園の建学の精神は〝親孝行な人は必ず立派になれる〟という孝道であり、中高の校是は「高志」「自律」「努力」であること、そして、入学までの今の時期にしっかりと高校生活の準備をすることが大切であり、入学式には一回り大きく成長した姿を見せて欲しい等です。続いて、生徒指導部長や教務部長から学校生活や学習面についての留意点を説明し、入学までの学習課題(宿題)をお渡ししました。そして、ガイダンス終了後には入学に必要な制服の採寸や運動靴、カバン、辞書等の購入をしていただきました。
  今日集合していただいた皆さんには、入試の際に面接させていただきましたが、将来国公立大学を目指したいという明確な目標を持っている人が多いように感じました。将来、社会で役立つためにどのような道に進めばよいのかということをしっかりと指導していきたいと思っています。
  

2012年02月17日

高等学校B日程入試を終えて

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  2月17日(金)、高等学校B日程の入試を実施しました。B日程の入試は一般的に〝1.5次入試〟と呼ばれており、兵庫県ではすべての私学が実施するわけではありません。大阪府に隣接している私学についてのみ認められている制度で、本日が統一入試日ということになっています。大阪府の私学については多くの学校がこの1.5次入試を自由に実施していることを考えると、兵庫の私学については相当の規制がかかっていることになります。こういうこともあって、本日の志願者は44名(欠席1名)とA日程入試に比べると、ごく少ない人数ということになりました。従って、本日は中学・高校共通常通りの授業を実施し、学園の文化館視聴覚教室で筆記試験を行ないました。そして、選考会議を経て合格者を決定しました。
  これで、高等学校の入試はすべて終了することになりましたが、本年度はA・B合わせて1036名の方に志願していただき募集定員(115名)に対する競争倍率は初めて9倍を超えました。志願理由は色々ありますが、以前に比べて「大学への進学実績」「国公立大学への進学希望」「きめ細かな学力指導」「外部講師によるゼミ」「補習体制の充実」といった将来の進路に対する項目が増える一方で、本校の伝統である「孝道」や「人間力の向上」「社会で役立つ力の養成」といったこともあげられています。いずれにしても私学には建学の精神が脈々と流れています。本校は大学進学のみを目指す学校ではありませんが、最近の生徒の学習に対する取り組みを見ていると、かなりレベルが上がってきたのは間違いありません。多くの方に志願していただくということは、それだけ期待が大きいということです。これからも〝生徒の育成〟という視点に立って、一層の改革を進めていきたいと思っています。

2012年02月12日

国公立大学の推薦入試に11名が合格

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  近年、大学入試の選抜方法は私立・国公立とも随分多様化してきています。最初私立大学は独自の入試と指定校推薦による入学者の確保を行なっていましたが、小論文や面接を中心とした『AO入試』やセンター試験を活用した入試を取り入れるようになってきました。一方、国公立大学はセンター試験後に筆記試験を行なうというのが一般的でしたが、最近は推薦入試を取り入れるところが増えてきました。
  本校においても、これらの動きに応じて推薦入試に関心を示す生徒が出てきましたが、一般教科の指導に比べ、一人ひとりの生徒に対して志望理由書や小論文、面接等を個別に指導していくことが必要になります。小論文については、ともすると国語の先生が指導に当たることが多いのですが、大切なことは美しい文章を書くことではなく、何を訴えたいのかという内容なのです。そのためには、指導する先生が、日本や世界の現状や社会の動向、企業活動や新たな技術等についてしっかりと捉えておかなければなりません。つまり、生徒以上に先生方が勉強しなければならないということになります。そのため、先生方は「小論文の書き方」についての講習を受け、自ら創意工夫を加える等相当磨きをかけられたようです。このような取り組みの成果が、徐々に合格実績という形になって表れてきました。まず、私立大学への推薦入試合格者が増え、3年前までは1~2名しか合格しなかった国公立の推薦入試にも一昨年、昨年は5名、そして、今年は11名が以下の大学に合格しました。
  ◇大阪大学 ◇神戸大学 ◇大阪府立大学(2) ◇島根大学 医学部医学科 ◇鳥取大学 ◇滋賀大学 ◇京都教育大学 ◇神戸市看護大学 ◇鹿児島大学 ◇兵庫県立大学
  特に、〝二桁合格〟という目標を達成できたこと、昨年に続いて国立大学の医学部医学科に合格者を出せたことは、指導してきた先生にとっても大いに励みになったと思います。これから国公立大学の前期入試を迎えますが、この勢いを持続して昨年を上回る結果を残して欲しいものです。 

2012年02月11日

高校前期入試を終えて

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              《現在のコース制の概要》
  
  2月11日(土)、〝建国記念の日〟の祝日ですが、昨日に続いて入学者選抜業務を行ないました。今回は受験者が1000名近いこともあって、採点がすべて終了するのは深夜になるのではないかと思っていましたが、全員の協力で何とか無事にデータ登録することができました。本日は朝から管理職と入試広報の主要メンバーが校長室に集まり、登録した基本データの分析を行ない選考案を作成しました。そして、午後からは全教員が出席して入学者選考会議を実施しました。
  会議では、全体の概要について私から説明した後、中学入試と同様、各教科から出題の意図や結果についての報告を行ないました。今回はコース制導入後6回目の入試ということになり、コース制は完全に定着したようです。また、年度別の採点結果については単純に比較することはできませんが、かなり難問を出題した割には、平均点は少ししか下がらず、受験者のレベルは年々確実に上がってきているようです。
  専願者の方には、面接を通じて志望動機をお聞きしましたが、進路実績が向上していることや学習環境が整っていること、しっかりと学習指導してもらえるといった意見が多かったように感じています。
  また、今回、本校を受験された皆さんの中には、これから兵庫や大阪の公立高校の受験に臨まれる方も多いと思います。今は精神的にも苦しいとは思いますが、自分が苦しい時には他の人も苦しいのです。このような厳しい状況の中で、成否を分けるのはいかに最後まで集中力を持続していけるかどうかにかかっています。そして、社会に出ると、この様な試練の場が次々と待ち受けています。そう考えると受験というのは人生における節づくりであるのは間違いありません。この経験はきっと将来役立つと思います。困難から逃げようとせず、受験を前向きに受け止めて目標達成に向けて全力を尽くして下さい。
  なお、合否の結果は、本日の夕方速達便で郵送させていただきましたので、遅くとも月曜日にはご自宅の方にお届けできる見込みです。インフルエンザが流行していますので、くれぐれも健康には留意して下さい。

2012年02月10日

高校A日程入試始まる

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  2月10日(金)、高等学校の前期入試が始まりました。教職員は7時過ぎにそれぞれの配置につき、続々と来校する受験生を出迎えました。今年の受験生は過去最高となる992名です。
  これまでの高校入試の志願者の推移を見ると、平成17年までは500名前後で推移していましたが、平成19年のコース制を柱とする学校改革がスタートしてからは増加傾向にあります。前期日程だけで見ると、平成20年715名、平成21年846名、平成22年には899名と連続して増加した後、昨年度862名と減少に転じました。
  高校入試に関しては大阪府と兵庫県の私学助成に対する施策の違いということもあって、大阪府に隣接する本校は非常に厳しい状況下におかれています。そのため、この1年間危機感を持って入試広報部員を中心に募集活動に注力してきました。また、それぞれの生徒の進路実現や学力向上、生活習慣作り等についても、きめ細かい指導を行なってきました。その結果、今年は前年を130名上回る志願者数になり、専願者数も増加しました。
  本日は午前中に国語・英語・理科、午後から社会・数学の筆記試験を実施した後、専願者に対する面接を実施しました。並行して、試験が終了した教科については直ちに採点を始め複数の目で再確認を行ない、点数をコンピュータに登録し集計しました。そして、万全を期すため再度読み合わせを行ない、これから合否の判定基準を作成する予定です。
  受験生の皆さんは大変お疲れになったことでしょう。どうか、今日はゆっくりと休養してください。
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2012年02月08日

大学推薦入試の面接指導

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  この度、大阪大学の基礎工学部システム科学科の推薦入試に『K君』が合格したという嬉しいニュースが届きました。センター試験終了後、大学の入試が本格化してきましたが、国公立大学の中には、このようにセンター試験とAO入試を併用した形の推薦入試を実施する大学があります。
  現在、高校3年生の担任や進路指導部の先生を中心に受験校に応じた個別の指導を行なっており、私も時間の許す限り、面接等には加わるようにしています。実はこのK君についても入試の前日まで随分細かい点にわたって指導を行ないました。これが直接今回の結果に結びついたかどうかは分かりませんが、本人によると学校での面接の方が怖かったとのことです。そして、本番の面接は比較的落ち着いて、しっかりと質問に対する受け答えはできたとの報告を受けていました。
  このような指導をしていて感じるのは、何と言ってもコミュニケーション能力の大切さです。つまり、自分の考えていることをいかに分かりやすく相手に伝えていくかがポイントになります。本校では爽やかな挨拶やキッチリした服装や言葉遣い、整理整頓等の凡事徹底の重要性を常に訴えていますが、この様なことが身についているかどうかは面接の中で現われてくるものです。一緒に面接指導していた担任の先生も改めて「日常の姿勢が大切であるということを認識しました」と言っておられました。
  もう一つ感じるのは〝雲雀丘学園中・高校はどういう学校ですか〟という質問に対して、先生の面倒見が良いとか、先生と生徒の間が近いとか、生徒同士の仲が良いとか、環境に恵まれているといった答が返ってきますが、この答えは満足できるものではありません。私学の特徴は何と言っても創立の精神を中心とした明確な理念があるということです。本校の基本である「孝道」や「高志・自律・努力」「社会に役立つ」といったことを、自分の言葉で語ることができるかどうかです。これからもあらゆる機会を通じて、本校の特色を生徒達に訴えていくことが大切であると感じています。

2012年02月04日

中学新入生ガイダンスの開催

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  2月4日(土)、午後2時から学園講堂で中学校の合格者を対象としたガイダンスを行ないました。本日は土曜日ということもあって、定刻の随分前から両親に連れられた生徒の皆さんが来校され、約1時間にわたり、これから中学に入学するまでの生活や準備することについての説明をさせていただきました。
 本校に入学するにあたっては、これまで相当ハードな受験勉強をしてきた人も多いと思います。入試の際には全員面接させていただきましたが、1週間の通塾の回数や学習時間を聞いて、小学校の生活を楽しむ余裕がないのではないかと感じました。今は入試の重圧から開放されて正直なところホッとしていると思いますが、これから中学に入学するまでの2カ月は中学生活を力強くスタートするための準備の期間として実に大切です。そのために本日、教頭や教務、生徒指導の先生から色々なことをお話しましたが、私からも入学される皆さんにメッセージを送ります。すべて難しいことではなく、誰でもできる簡単なことですが、この簡単なことをしっかりとやることが大切なのです。
一 正しい生活習慣を身につける
      早寝・早起き・朝ご飯
      約束・ルールを守る  
二 大きな声でしっかりと挨拶する
      おはようございます
      ありがとうございます
      しつれいしました
      すみません (ごめんなさい)
三 身のまわりを美しく
      きっちりした服装  掃除  整理整頓    
四 学校の授業を大切にする
      話をしっかりと聞く (さわがない)
      忘れ物をしない (教科書・参考書・ノート)
      提出物の期限を守る
五 人の嫌がることをしない (いじめは絶対に駄目)
   自分のしてほしいことを他人にしてあげる
  
  中学生になると小学生の時とは異なり、〝自分のことは自分でやる〟ということが必要になってきます。しかし、間違ってはいけないのは自分の思ったとおりに好き勝手にやるということではありません。
本校の基本の考え方は家庭と学校の連携による〝共育〟と全員が学ぶという〝共学〟です。保護者の皆さんは、この考え方をご理解いただき、何卒ご支援ご協力賜りますようお願いします。

2012年01月30日

来年度に向けて

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  1月30日(月)、PTA保護者との「中学・高校合同の学級委員会」を開催しました。本校では保護者の声を聴くため、クラス毎に2名の学級委員を選び、学期毎に管理職と各学年主任が出席して「中学学級委員会」と「高校学級委員会」をそれぞれ別々に開催しています。そして、最終となる3回目(今回)は例年中学・高校の学級委員が一堂に会して合同で実施することになっています。
  最初に私から〝新しい年を迎えたが、学校は中学入試・大学センター試験・高校入試等、1年のうちで最も気の抜けない時期を迎えており、先生も必死に取り組んでいるということを話しました。そして、中学入試の志願者が792名と過去最高になり、入学者も大幅に増える見込みであること、引き続いて高校入試の願書受付を行なっているが、志願者は既に1000名を超えていること、センター試験が終わって生徒も先生も私立大学や国公立大学の受験に向けて全力で取り組んでいること〟等を伝えました。続いて、各学年からの報告と来年度のPTAの実行委員を選出するための指名委員の人選を行ない、最後に高校3年生の保護者から子どもさんの卒業にあたっての思いを披露していただきました。
  午後からは「運営委員会」が開催されました。この会議は毎月学園の幹部が集まって開催されていますが、今月の会議は特に重要な位置づけになります。本日は今期の経営見通しと中期計画の指針が示され、来年度の事業計画策定にあたっての意見交換を行ないました。これから本年度の振り返りと来期の経営計画の策定を行なうことになります。昔から〝段取り八分〟という言葉がありますが、計画をしっかり立てないと十分な成果は達成できません。課題を絞込み、推進スケジュールを明確にすることにより、計画の精度を高めていきたいと考えています。
  

2012年01月27日

高校入試出願状況

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  中学入試が終了し一息つくのも束の間、今週の水曜日からは高校入試の願書受付が始まりました。お蔭様で中学の志願者は792名と過去最高になりましたが、高校については大阪府・京都府と兵庫県では私学助成の施策が異なるため、大阪府に隣接している学校にとっては非常に厳しい状況下での入試ということになります。これは宝塚市にある本校にとっても例外ではなく、生徒が来てくれなければ経営は成り立ちません。そのため、本校では高校入試を経営の最重点課題と位置づけ、入試広報部の先生を中心に危機感を持って取り組んできました。具体的には土曜日の午後や日曜日、休日等にもかかわらず、校内でのオープンスクールや説明会だけではなく、毎週のように校外の入試説明会や相談会に参加し募集活動を行ないました。従って、どれだけの生徒が志願してくれるかは、この一年間の入試広報活動の総決算ということになります。
  例年の出願状況を見ると、最初の4日間でほぼ志願者数が確定します。この受付業務は学園事務局で行なっていますが、本日が3日目で明日が土曜日ということもあって、私も校内LANを通して刻々と表示される志願者数を気にしながら今日一日を過ごしました。本日は午後4時で出願を締め切りましたが、大台を超え1003名ということになりました。これは現時点で昨年のA・B日程の総志願者数の890名を大幅に上回る数字です。
  本校では、生徒一人ひとりに対するきめ細かい進路指導をはかるためコース制を導入していますが、本年度から一貫選抜コースの生徒が高校に進学したのを機に、従来のコース制を「選抜特進」「特進」の2つのコースに再編しました。更にこれに合わせて、カリキュラムをすべて国公立対応型に変更しましたが、これで十分であるとは考えていません。生徒や保護者の満足度を高めるために更なる展開をはかっていきたいと考えています。
 

2012年01月25日

平成24年避難訓練の実施

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  1月25日(水)、恒例の避難訓練を実施しました。本校では阪神淡路大震災の教訓を風化させないため、例年この時期に避難訓練を行なっています。しかし、この大震災が発生したのは1995年(平成7年)で現在の高校1・2年生が生まれた年にあたります。従って、生徒達はほとんどこの地震については知りません。    
  本日は『地震により中央棟1階の厨房から出火し、停電した』という想定で行ないました。生徒達は机の下に頭を入れてしばらく待機した後、誘導係の先生の指示に従い、上靴のまま校庭に退出しました。放送開始から朝礼の隊形に整列するまでの時間は全学年が6分以内ということで、避難は無事完了しました。私は整列した全生徒に対して次のような話をしました。
  〝何故この時期に避難訓練をしているかと言うと、今から17年前の1月17日に阪神大震災が起こり、実に6434名の尊い命が失われたからです。今ここに集まっている人は約1300名ですから、約5倍の人数ということになります。そして、昨年3月11日に東日本大震災が発生し、阪神淡路大震災の実に3倍にあたる約2万人が犠牲になりました。人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事を風化させることのないよう毎年この時期に避難訓練を行なっているのです。
  〝災害は忘れた頃にやってくる〟という言葉がありますが、災害は何時でもどこでも予期せぬ形で突然襲ってきます。近い将来東海、東南海、南海の連動型の地震が発生すると言われています。学校や家にいる時に発生するとは限りませんし、地震や火災とは限りません。洪水やガス爆発、また通学の途中や外出中、旅行中色々なケースが考えられます。そのために、今日は皆さんに3つのことをお願いします。
  1つ目は〝自分の命は自分で守る〟ということです。そのためには常に備えておくことです。昔から〝備えあれば憂いなし〟と言われますが、どこにいても常に非常口や避難通路、避難場所を確認しておくこと。学校では災害が発生した際に避難するための避難経路と避難場所を掲示してあるので必ず確認しておくこと。
  2つ目は〝各家庭での防災対策を行なう〟ということです。具体的には、ハザード・マップを入手し、必ず確認しておくこと。このマップは各市で作成され市役所から配布されているので、それぞれの家庭で確認すること。また、皆さんの家では家具が動かないように固定する、消火器を設置する、必要なものを備蓄しておく等の準備をしておくこと。
  3つ目は不幸にして災害にあった時には、『おかし』と『もち』を思い出すことです。つまり避難する際には「押さない」「駆けない」「しゃべらない」の3つを守ること。また、二次災害を防ぐためには「戻らない」「近づかない」の2つを守ること。〟
  災害が発生すると、火災をはじめガス爆発や建物の倒壊、津波、水害等が続いて発生する可能性が高いということを理解しておくと共に被災した後で想定外という言葉を使うことのないように万全の備えをしておきたいものです。

2012年01月24日

恒例の寒稽古始まる

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  1月24日(火)、恒例の寒稽古が始まりました。この行事は阪神大震災の年を除いて毎年実施している本校の伝統行事で、今年で実に33回を迎えました。本校においては人間教育の一環として、男子の体育の授業の中に武道を取り入れ、剣道と柔道のどちらか一方を選択させていますが、この寒稽古には高校3年生を除く全生徒と剣道部、柔道部の部員が参加しています。本日は各地で雪がちらつく厳しい冷え込みになりましたが、中学3年の生徒達は朝7時に集合し、約1時間にわたってそれぞれ剣道と柔道の寒稽古に取り組みました。
  一年で最も寒さの厳しいこの時期には、日本各地で寒稽古が行なわれているようですが、この目的は逞しい肉体を養成するというだけではなく、寒さの中で見や心を引き締め、旺盛な気力や忍耐力、集中力等の精神面を鍛えることです。
  日本では、剣道、柔道、弓道、合気道、相撲道等の武道や華道、茶道、香道等の芸道がありますが、これらは単に相手を倒す技術を身に付ける事や、形の美学を学ぶだけではありません。このことを通じて、相手を尊重し、感謝し、心を整えるという人間としての完成度を高める道なのです。本校では人間力の養成に注力していますが、この行事を通じて、心と体の両面を引き締めて欲しいものです。
  また、本日の放課後には中学3年生が高校の入学願書の提出を行ないました。中高一貫校ということで入学試験はありませんが、現在公立中学の3年生は高校受験を目前に控えて懸命に学習しています。残り2か月、悔いのない思い出に残る中学生活を送ってくれることを心より願っています。

2012年01月21日

英語検定の実施

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  1月21日(土)午後、英語検定試験を実施しました。受験者は中学3年と高校2年の全員と中1・中2・高1・高3の希望者の合計432名です。実施級は3級、準2級、2級ですが、中2で準1級、中3で2級を受験する人もいます。試験の内容は筆記試験とリスニングになっており、生徒達は真剣に問題に取り組んでいました。
  近年、グローバル化の進展に伴い、新興国が急速に経済発展してきています。多くの日本企業はこれらの国で積極的に事業を展開しようとしてきていますが、このために必要な国内人材が不足しているのです。これらの人材の要件としては、日本とは全く異なる環境下で働くという強い思いや現地の人と共生する気持、豊かな人間性、専門能力、教養、日本人としての伝統精神といったものがあげられますが、何と言ってもコミュニケーション力がベースになります。そして、このツールとしての語学力が今後ますます重要になってきています。世界にはさまざまな言葉がありますが、その主流は何と言っても英語です。
  現在、世界で英語を話す人は14~15億人ですが、このうち英語を「母国語」として話す人はアメリカ人、イギリス人、オーストラリア人、ニュージーランド人等、4億人弱に過ぎません。この他にイギリスやアメリカの植民地であったインドやフィリピン等、60を越える国で英語が「公用語」か、それに準ずる「第二公用語」等として使用されています。また、今は世界のどこにいっても、ほぼ英語でコミュニケーションできるようです。
  これから色々な国の人達と一緒に仕事をしたり、生活することが増えてくるのは間違いありません。最近日本企業の中にも英語で社内会議を開催しているところも出てきており、英語はますます重要になってくるでしょう。生徒だけではなく教員も含め全員が英語力のアップに努めていきたいものです。
  

2012年01月20日

中学入試の推移

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  昨日で、中学入試はすべて終了しましたが、直ちに本年度の総括を行ない次年度以降に生かしていきたいと考えています。仕事の基本はPDCAサイクルをまわしていくことですが、さまざまな業務が錯綜しているため、しっかりと問題点を洗い出し対策を講じておかないと同じミスを繰り返すことになります。
  教職員の中には、最近入ってきた方もいますので、昨日の後期入試の判定会議において、上記のグラフを示しながら中学入試の推移について説明しました。これによると平成16年~平成18年までの志願者は300名前半で推移していました。また、平成15年以前には300名を割り込んでいた年もあります。その後、学校改革に着手し、平成19年には高校にコース制を導入すると同時に学校完全週6日制に移行しました。この効果で志願者は約20%増加し378名になりました。
  続いて、中学にもコース制を導入し、人間力養成の柱としての環境教育を行なうことを決定し、広報活動の強化をはかると共に入試も3回にしました。この結果、平成20年の志願者は583名と大幅増となりましたが、その後の2年間は540名前後と漸減しました。この時期には外部の塾関係者からも「期待値は大きいが、進学実績が出ていないので積極的に薦められない」という声が数多く寄せられました。進学実績が向上しない限り、志願者の増加には繋がらないということです。
  その後、生徒の学力アップに取り組んだ結果、高校の最初のコース制の生徒が顕著な大学進学実績をあげ、更に続く学年も前年を上回る実績を残してくれました。この結果が大幅な中学の志願者数の増加に繋がってきています。
  また、本年度、中学のコース制導入の年に入学した生徒が高校に進学するのを機に、カリキュラムをすべて国公立大学受験対応型に切り替えました。そして、現在社会に役立つ力の養成に向けて新たな取り組みを検討しており、更なる特色づくりを進めていきたいと思っています。

2012年01月19日

本年度の中学入試を振り返って

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  1月19日(木)、中学後期入試の判定会議を開催し、合否の結果を郵送させていただきました。できれば全員に合格の通知をお届けしたかったのですが、最終的には、当初の方針に従って選考させていただきました。何度も受験いただいたにも関わらず、ご希望に沿うことができなかった方には誠に申し訳なく思っています。
  これからの人生においては、今回の中学入試だけではなく、高校入試、大学入試、就職試験、その他の資格試験等さまざまな形での選抜が行なわれることになります。そして、どのような入試に関しても合格する者がいる一方で、不合格の者が出ることは避けられません。そのため、学校の選択にあたっては、必ずしも全員が希望通りの進路を実現できるとは限らず、第一志望と異なる学校やコースに進むというケースも出てきます。今、心に留めておかなければならないのは、中学受験が最終の目的ではないということです。これで人生が決まってしまうということなどありえません。社会に出ると日々試験の連続であり、うまくいくこともあれば、思い通りにならないこともたくさんあります。マラソンに例えればレースはまだ始まったばかりです。これから自分なりのしっかりとした目標を持ち、道を切り拓いていって欲しいと思っています。
  さて、今年の入試を振り返ると次のような特徴が見られます。まず、近年の中学入試は少子化が進む中で短期集中型になってきているということです。そのため各私立中学は初日の14日と15日の2日間で入学者の大半を決定するという動きになってきています。また、今年は2日目の午後に入試を実施する学校も増えてきました。受験生にとっては、1日に2校の入試をこなすということになり、大変ハードなスケジュールになった人も多かったようです。
  本校は従来どおり、前期A日程(14日)、前期B日程(15日)と例年よりも繰り上げた形の後期日程(18日)と3回の入試を行ない、志願者は延べ792名、A日程では267名、B日程では401名、後期124名ということになりました。そして、人数が多くなった分、B日程が厳しい状況になりました。更に後期日程においては募集人員が少ないということもあって、更に難易度があがるということになりました。
  ご承知のように、本校は大きな施設を有するマンモス校ではありません。このため施設面をぎりぎりまで考慮しながら、一定の学力レベルの到達者には極力入学していただくという考え方で選考を行ないました。この結果、合格者数は昨年をかなり上回ることになりました。これから一部他校を受験される方もありますので、現在入学者数は確定していませんが、最終的には昨年以上に入学者が増えることになりそうです。
  今回の入試を通じて、多くの皆様にご支援とご協力をいただき、心より感謝しております。

  

2012年01月18日

中学入試を終えて

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  1月18日(水)、中学前期A・B日程入試に続いて後期入試を実施しました。本年度、経済情勢が非常に厳しい中にも関わらず、多くの方に受験していただき、前期・後期合わせた受験者数は792名(昨年696名)となりました。本日の後期入試の受験生はほぼ全員がこれまでに複数の学校を受験しており、最低でも3回、多い人では6回ということになっています。また、前期入試とは異なり、国語と算数の2科目の筆記試験を行ないました。その後、受験者全員に面接を実施しましたが、中には、本校での3回の入試をすべて受けている人もおられました。先生方も何とか筆記試験の結果が合格基準に達して欲しいという思いを持ちながら、面接にあたったようです。そして、午後から厳正に採点業務を行ない、明日の判定会議の資料を作成しました。
  これまで入試説明会や入試相談会でもお話ししているとおり、本校の生徒募集の基本の考え方は、〝一定の学力レベルに到達している人には、教室等の施設面を考慮し、できるだけ入学していただく〟というものです。この結果、今年も入学者数が増えることになりそうですが、お預かりしたお子様に対しては学校として全力で育てていきたいと考えています。
  なお、コースが『一貫選抜』と『発展』に分かれており、受験生や保護者にはさまざまな受け止め方があるようです。一貫コースは勉強ばかりしなければならない、授業時間数が多いためクラブ活動ははできない、国公立大学を目指すには一貫選抜コースに入っておかなければならない、発展コースはレベルが低いから、学習面ではそう頑張らなくてもよい等といった意見です。
  これらはすべて誤解であり、どちらのコースにおきましても、文武両道を目指して子ども達をしっかり育てていきたいと思っています。これから入学されるまでには2か月以上あります。この間に保護者の皆さんにおかれましては疑問点はどしどし質問していただきますようお願いします。また、本校の教育方針や教育活動等につきましては、色々なことを伝えていきたいと思っています。

2012年01月15日

中学前期入試を終えて

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  1月15日(日)、昨日に続いて中学の「前期B日程」入試を実施しました。本日も7時過ぎから塾関係の先生達が受験生を出迎え激励されていました。本校では中学へのコース制の導入に併せて、前期入試を2回実施することにしましたが、この方式が定着しつつあります。この結果、B日程の志願者数も年々増加してきており、本日の受験者は昨日のA日程(267名)の1.5倍にあたる401名となりました。コース別の志願状況は既に新聞やこのホームページに掲載されているとおり、「一貫選抜」320名に対して、「発展」81名とほぼ4:1になっており、一貫選抜コースの人気が高まってきています。 
  既に近畿においては中学入試が始まっており、本日受験したほとんどの子ども達は昨日どこかの私学を受験しています。また、何人かは本校のA日程入試を受験しています。
  本日も昨日と同様、9時から各50分の国語、理科、算数の3教科の筆記試験を実施しました。その後昼食を挟んで個別の面接を行ないました。これで、2日間にわたる前期日程の入試は大きな問題もなく終了することになりました。続いて、入試業務で最も気をつかう答案の採点と点検、合否の判定業務を夜遅くまで実施しました。明日は全教職員が出席して選考会議を開催した後、校内掲示による合格発表を行なう予定です。
  今年は、現下の厳しい経済環境にもかかわらず、多くの方に受験いただくことになりました。心から感謝申し上げると共に今回の入試を通じて、子どもの教育にかける保護者の皆さんの熱い思いがひしひしと伝わってきました。この期待に応えるためには、一人一人の教職員がゆるぎない志を持って自己研鑽につとめ、子ども達を将来社会で活躍できる人財(材)に育てていかなければならないと思っています。
  一方で、2日間にわたる大学センター試験も終了しました。明日は自己採点をして、最終の受験校を決定するということになります。いずれにしても当分気の抜けない緊張の日々が続きそうです。

2012年01月14日

中学前期入試始まる

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  1月14日(土)、近畿統一の私立中学入試がスタートし、本校においても前期A日程の入試を実施しました。私も朝5時過ぎに京田辺市の自宅を出発し始発の電車で7時15分に学校に着きましたが、既に多くの塾の先生が受験生激励のために、校門付近に立っておられました。そして、電車が到着する都度、やや緊張した面持ちで保護者と共に来校してくる受験生を出迎えておられました。
  本校では入学者選抜を最重点業務の一つであると位置づけており、常勤の教職員全員がそれぞれの役割に従って、業務を遂行することにしています。そのため、本日も阪急の雲雀丘花屋敷駅や正門・南門に立っての受験生の誘導をはじめ受付、案内、試験監督、採点、面接等にあたりました。また、教職員だけでは十分な対応ができないということで、高校生にも朝早くから手伝ってもらいました。
  本年度の前期入試の志願者は668名(A日程267名、B日程401名)と昨年を105名上回ることになりました。そのため、本日は高校校舎の教室をフル活用することにしましたが、受験生は8時25分までに受験会場に入室、8時半から諸注意と最終点呼を受け、9時から国語、理科、算数の順に各50分の試験問題に取り組みました。そして、昼食休憩を挟んで午後1時からは個人面接を行ない、大きな混乱もなく「A日程」の入試は無事終了しましたが、子ども達にとっては、精神的にも肉体的にも相当ハードな一日であったと思います。
  なお、これから月末にかけて近畿地区の多くの私立中学では入試が行なわれることになっており、受験の予定が入っている人もおられると思います。本校においても明日引き続き「前期B日程」の試験を行ないます。本日の試験で十分実力を発揮できなかった人は、済んだことをいつまでも引きずることなく、今日はゆっくりと休養を取り、新たな気持ちで次の入試に臨んで欲しいと思っています。

2012年01月13日

大学センター試験壮行会の開催

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  昨日(12日・木)、大学センター試験の壮行会を実施しました。最初に、私はこの正月の初詣の際に引いた大吉のおみくじと池田泉州銀行川西支店の小川支店長からいただいた満願寺さんの合格祈願のお札を紹介し、これまで体内に溜め込んでいた”気”を全員に送りました。そして、大学入試は個人戦ではなく団体戦であること、また〝なでしこジャパン〟の優勝を例に取り上げ、みんなの気持ちが集まれば大きな力になり、必ず良い成果に結びつくということを話しました。
  続いて、進路指導部長からセンター試験に臨む心構えのポイントとして「センター試験に勝つ二十七箇条」が配布されました。その中から「試験前の勉強は、得意科目、不得意科目ともバランスよく、勉強しよう。」「直前では、本番と同じ時間で予想問題をしよう。」「たとえ一つの教科でミスをしても、それを引きずらないにしよう。」等をわかりやすく説明しました。これらは今までのセンター試験の経験から編み出されたものばかりです。これをもう一度しっかりと読み直して、本番に備えて欲しいものです。
  本校では、大学のセンター試験を高校における学習の集大成と位置付けており、高校3年生全員が受験することにしています。そのため、指定校推薦や公募制推薦で既に大学に合格した生徒も、自分なりの目標を持って、これまで気を抜くことなく学習を続けてきました。そして、3教科以上のセンター試験を受験することにしています。
  いよいよ明日は本番を迎えますが、今まで頑張ってきた努力は必ず成果となって表れてくると思います。今日は温かいお風呂に入って、できるだけ早く就寝し、明日は余裕を持って出発してください。
最後に、本校の生徒に心温まるご支援をいただいた池田泉州銀行の小川支店長に心よりお礼を申し上げます。

  また、明日の中学受験に備えて、教職員全員で受験教室を中心に準備を行ないました。明日の天気は晴れの予想ですが、朝は冷え込みが厳しくなりますので風邪など引かないように留意し、万全の体調で試験に臨んで欲しいと思っています。
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2012年01月12日

海外留学する生徒に対する面談

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  1月12日(木)、今月末からニュージーランドに留学する生徒に対する渡航前の面談を行ないました。彼女はこれから一年間、日本を離れて生活することになりますが、将来は国連関係の仕事をするという目標を持っています。私は単に語学の力だけではなく、自分なりの専門性を身につけること、生活習慣や宗教や物の考え方の全く異なるものを受け入れ相手の立場に立って共生していくこと、日本の歴史や伝統、文化をしっかりと勉強していくことが大切であるということを話しました。そして、〝高い志と共生の心で世界に羽ばたく〟という色紙を送りました。
  今、グローバル化が益々進展していますが、残念なことに日本の若者達が国内に閉じこもる傾向が顕著になってきています。しかし、これでは国際社会で活躍していくことはできません。彼女がこの留学を通じて、さまざまなことを体験し、大きく成長してくれることを心より期待しています。
  本校では海外留学やカナダ・ニュージーランドへの語学研修、JICAとの交流等を行なっていますが、今後グローバル化に対応するために更なる展開をはかっていきたいと思っています。

2012年01月10日

三学期始業式を実施

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  1月10日(火)、生徒達が元気な姿で登校し、校庭で三学期の始業式を実施しました。
  〝新しい年を迎え、皆さんはそれぞれの思いを持って、力強くスタートされたと思います。
お正月には、色々な方から年賀状をいただきましたが、今年は圧倒的に東日本大震災のことが触れられていました。私は以前、暖房関係の仕事をしていたこともあって、東北地方には知人が多く、その中には今回の大震災で被災された方もおられます。これらの被災地の方からの年賀状も何通かいただきました。その中に"あなたの街の電気屋さん"で、津波のためにお店が流された方がおられます。高齢ということもあって、これを機に商売をやめようと思っていたが、息子さんが会社を退職して、家業を継いでくれることになり店づくりをしている人。また、新しいやり方で農業や漁業にチャレンジしている人、新しい商店街づくりに取り組んでいる人等もおられます。これらの中の1通に“ガレキを取り除いていくと、勇気が湧いてくる”という言葉があり、心を打たれました。また寝袋を持って、支援活動を行なっている人やカキの養殖イカダを修理して事業を再開した人、街の復興に尽力している人など、さまざまな方がおられることが分かりました。
  また、日本に長年住んでいる外国人の方からは、これほどの甚大な災害にあいながら、暴動も起らない、また救援物資を受け取るために整然と並んでいる姿やお避難所で年寄りや子どもをいたわっている姿、力を合わせて復興にあたっている姿を見ると、本当に日本人は素晴らしい民族であるという賞賛の言葉も送られてきました。
  去年の暮には、その年の世相を表わす漢字として“絆”が選ばれましたが、この大震災によって、我々は改めて人のつながりの大切さを認識することになりました。人間は、食べる物も着る物も、自分で作っているわけではありません。助け合って生きています。今こそ力を合わせて、物事にあたることが大切であると思います。そして、家族・友人・クラス・部活動チーム等の絆をしっかりと結んでいきたいものです。そのためには、「おはよう」をはじめ「ありがとう」「ごめんなさい」といった挨拶をしっかりと行なうことです。そして、相手の立場に立って、考え、行動し、自分がして欲しいことを他人にしてあげる、自分がされたら嫌なことを絶対にしないということを心掛けてほしいと思います。 
  最後に高校3年生の皆さん、体調を考え、万全のコンディションでセンター入試にのぞんでください。それでは、今年も明るく元気で生き生きと学校生活を送りましょう。〟
  そして、この後全員で掃除を行ない、通常の授業を開始しました。気を引き締めて、この1年を充実した年にして欲しいものです。
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2012年01月08日

週末の受験に向けて

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  1月8日(日)、いよいよ私立中学の前期入試と大学のセンター入試も今週末に迫ってきました。受験生の皆さんは張り詰めた気持ちでこの連休を過ごされていると思います。
  本年、中学入試の出願締め切りを繰り上げたことで、昨日で前期の志願者数は確定しました。志願者数は本校のホームページのトップに掲載していますが、A日程が267名(昨年221名)、B日程が401名(昨年341名)で、前期の合計では668名となり、昨年を105名上回ることになりました。多くの皆さんに受験していただくことになり、心より感謝申し上げます。なお、本校のB日程の入試日(15日)には午後入試を実施する学校もあり、これらを受験される該当者には面接を効率的に行なう等の配慮が必要であると考えています。
  受験が近づいてくると志願者の倍率の高さが気になったり、やり残したことに対して焦りが生じたりしがちですが、目の前にある入試に集中することが大切です。まず体調を整え最高のコンディションで入試に臨むということです。次に学習時間が夜型の人はどうしても夜にならないと頭が働かないということになりがちですので、入試時間に合わせて頭が働くように朝型の学習に切り替えておくことが必要です。
  そして、次々と新たな問題に取り組むというのではなく、これまでやってきた中で理解が不十分で自信が持てないところや過去のテストでよく間違ったような問題を再度見直す方が効果的であると思います。
  なお、入試当日で留意しなければならないのは天候や交通機関の状況です。土・日曜で電車やバスのダイヤが平日とは異なりますので、あらかじめ確かめておくことや不測の事態に備えて余裕を持って行動するようにしてください。皆さんのご健闘をお祈りしています。
  

2012年01月06日

新年の勤務がスタート

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  1月6日(木)、今日は二十四節気の中の小寒で、朝は随分冷え込みました。これから立春の前日(2月3日)までは一年のうちで一番寒いと言われる〝寒〟に入ります。
  年末年始休暇が終了し、本日より通常の勤務がスタートしました。始業式は10日(火)になっていますが、それぞれ高校入試の事前相談や各種の補習を実施しました。
  本校では学校改革の『第2ステージ』を迎えています。:本年度は中学に新しいコース制を導入した年(平成20年)に入学した生徒が高校1年生に進学し、平成25年度には最終の中学・高校のコース制が完成します。今年は辰年(飛龍の年)でもあり、更に教育活動の充実につとめ、平成26年度以降の『第3ステージ』に向けての強固な基盤づくりの年にしていきたいと考えています。
  また、学園事務局において、1月14日からスタートする中学入試の出願受付を再開しました。本年度は昨年と同様『前期A日程』と『前期B日程』および『後期日程』の3回に分けて実施します。なお、本年は出願時期を前倒ししており、窓口での出願受付は次のとおりになっていますので、ご留意ください。
    ①前期A・B入試については明日1月7日(土)まで。
    ②後期入試については1月17日(火)まで。
  なお、本日までの出願状況(すべて第一志望の数)はホームページの〝Infomation欄〟に、出願や受験に関する内容については「中学入試Q&A」ニ掲載していますので、ご確認下さい。
  最後に、これから最も大切なのは体調の管理です。受験日が近づくにつれて精神的にも負担が増してきますので、各家庭におかれましては食事や睡眠等に十分留意してあげて欲しいと思っています。 

  《参考》 小寒・・・1月6日  大寒・・・1月21日  
        節分・・・2月3日  立春・・・2月 4日

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2011年12月26日

伊江島の皆さんへのお礼状

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  沖縄の研修旅行から間もなく一ヶ月半が経過します。参加した生徒達はそれぞれ伊江島の民泊でお世話になった皆さんにお礼状を書いていますが、私はこの間学校と大阪府の教育委員会の仕事でほとんど時間がとれず、今までお礼状を出すことができていませんでした。やっとこの休日を利用して、『新たな出会いで絆を結ぶ』という言葉を添えた写真をお世話になった全家庭にお送りしました。
  私にとって伊江島観光協会の方とは2年ぶりの出会いでしたが、実に暖かく出迎えていただきました。とりわけ専務理事の小濱氏とは伊江島の実情等色々なことを話し合いお互いに心が通い合っていることを実感することができました。。今回も観光協会を訪れましたが、壁には2年前に私がお送りした安岡正篤氏の『縁尋機妙』という言葉を添えた写真が掲げられていました。。
  人間の一生にはさまざまな人との出会いがあり、この出会いを通じて成長していくと思います。これまでの経験から社会で活躍されている人はほとんど例外なく、素晴らしい人脈をお持ちです。つまり縁を活かせるかどうかはその人の気持ち次第です。 生徒達が今回の研修を通じてお世話になった伊江島の皆さんとの縁を大切にし、これからも心の交流をはかっていってくれることを願っています。
  伊江島は南北3km、東西6kmのピーナツ状の島ですが、人口は徐々に減少し、かつて5500人いた人口も年々減り続けています。現在、日本の地方で起こっていることの縮図がこの島にも見られます。島を活性化するために、観光協会の皆さんは智恵を絞り出しておられます。これからも伊江島の皆さんとの絆を深め、互いに連携をはかることにより何とかお役に立ちたいと思っています。

2011年12月23日

センター入試への対応

P1020700.jpg   《先輩に聞く》

  本校の生徒はほとんど全員が上級学校への進学を希望して入学してきます。保護者の皆さんは、何とか有名大学に入学させたいという気持ちで、学校を選択されるケースが多いのではないかと思います。そのため、大学への進学実績が高まると、学校の人気が高まり、受験者が増えるという傾向にあります。また、大学を有する学校法人の中高一貫校を選ばれる方も多いようです。しかし、以前のように有名大学を出れば、将来は安泰という時代ではなくなってきています。そして、グローバル化が進展する中で、この傾向は益々加速されてくると思います。
  本校の入試説明会等においても、受験生の保護者からはしばしば「指定校の推薦枠はどれ位ありますか」といった質問が発せられます。現在、本校では私立大学から500を超える指定校推薦枠をいただいています。この数字は学校や学部を選ばなければ、1人につき2校の推薦枠があるということになりますが、この推薦枠を活用する生徒はごくわずかです。生徒には〝大学に進学することが最終目的ではない〟〝大学のブランドに目を奪われるような安易な選択はするな〟ということを繰り返し伝えると共に先輩からも体験談を語ってもらうようにしています。また、大学の先生による授業や社会人の話を聞く機会を設けてきています。
  さて、いよいよセンター試験も近づいてきました。高校3年生は懸命に最後の追い込みを行なっていますが、これまで以上に生徒達がそれぞれ自分の将来の進路を考えて受験しているように感じています。
  なお、本校では既に大学への合格が決まった生徒に対しても、高校における学習成果の集大成として、全員がセンター入試を受けるよう指導しています。ともすると気が緩みがちになりますが、3年間の取り組みが自分なりの目標をしっかりと持って充実した高校生活を送って欲しいと思っています。

2011年12月21日

中学校入学志願者の出願始まる

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  12月21日(水)、本日より2012年度中学校入学志願者 前期A日程・B日程の出願がスタートしました。例年の出願は、正月明けから入試の数日前までとなっていましたが、今回より、日程を前倒しして次のようにしました。
    ◇12月21日(水)~1月7日(土)午前9時~午後4時
         ただし、土曜日は午前9時~12時
          (12月23日~25日・12月29日~1月5日を除く)  
  このため、本日は朝早くから、多くの方が出願のため、来校されました。願書を見ると、前期A日程とB日程の両方を受験される方も相当数おられるようです。本日は延255名の方に出願していただきました。この詳細は、毎日本校のホームページに掲載させていただきます。
  中学受験は親の受験と言われていますが、子どもさんを志望する学校に入学させたいという思いがひしひしと伝わってきました。現在、本校でも入試に向けての準備を進めており、万全の態勢で受験生をお迎えしたいと思っています。
  前期日程の入試は大学のセンター入試と同じ日(1月14日・15日)に実施されます。昨日の終業式でもお話ししましたが、これから入試までの残り24日の過ごし方は非常に大切です。これまで取り組んできたことを今一度見直し、体調を整えて入試に臨んでください。

2011年12月20日

2学期の終業式を終えて

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 12月20日(火)午後、通常通りの授業を実施した後、校庭で2学期の終業式を行ない、次のような話をしました。
  〝今年も残すところ、わずかになってしまいました。今年は3月に東日本大震災が発生しました。本当に月日が経つのは早いもので、あれから9カ月以上が経過しようとしています。あの震災で、多くの人が尊い命を失くしました。皆さんと同じ年頃の中学生や高校生も含まれていました。その時に、私は皆さんに彼らの分まで生き抜いて将来社会のために尽くして欲しいということをお願いしました。あれから9カ月経った今、皆さんの気持ちはどうですか。
  皆さんは色々な節目にあたって、「是非こういうことを目指したい」「自分はこういう人間になりたい」等、様々な目標を持つと思います。しかし、時間が経つにつれて、この気持ちは次第に薄らいでいくものです。振り返ってみて、今年はどのような年でしたか? 自分の思いどおりにできたという人もいれば、逆に思いどおりにできなかった人もいると思います。できなかったという人は、毎年同じ繰り返しをしていませんか? 年末にあたって、是非自分自身の姿勢を反省して下さい。
  皆さんは、やがて社会人になりますが、どの分野にあっても社会で活躍している人の共通点は、一旦決めた目標を切り下げずにやり続けているということです。目標が達成できないからと言って、簡単に諦めて他の道を探す、〝今日は疲れているから〟〝今日は他にやりたいことがあるから〟ということで、いったん例外をつくると、それが当たり前になってしまいます。
  明日から冬休みに入りますが、休みだからということで夜更かしをしたり、朝遅くまで寝ていたりせず、しっかりと今年の反省をして生活習慣を整えてください。そして、今年やり残したことはこの冬休みにやりあげておいてください。 
  さて高校3年生の皆さん、大学センター入試も目前に迫ってきました。しかし、まだ25日もあります。この期間は悔いのないよう死に物狂いで受験勉強に取り組んでください。仮に1日8時間勉強すれば、200時間もあります。これだけの時間があれば、相当学力が伸びるはずです。マラソンレースで言えば、今はゴール間近の40km過ぎの時点です。自分が苦しいときは、他人も苦しいのです。
  どうか、一人ひとりが思い出に残る冬休みにしてください。そして、1月10日には全員元気に登校してくれることを願っています。

2011年12月19日

第40回英語暗唱大会の開催

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 12月19日(月)午後、中学生を対象とした英語の暗唱大会を開催しました。この催しは今年で40回を迎える本校の伝統行事の一つになっています。
  各学年では数ヶ月前からそれぞれの指定された課題文に全員で取り組んできました。そしてクラス毎に選考を行い、各学年代表の計28名が選ばれスピーチを行ないました。
  今年の暗唱文は中学1年が『旅人とクマ』 (英語タイトルThe Travelers and the Bear)、中学2年が「古い指輪」 (The Old Ring)、中学3年がキング牧師のスピーチ『私には夢がある』 (I Have a Dream)でした。出場者にとっては、生徒や先生、保護者等多くの聴衆の前で、しかも英語で発表することは初めてという人がほとんどです。恐らく物凄く緊張していたと思いますが、一人ひとりがそれぞれに工夫を凝らし、ジェスチャー等を交えながら舞台で堂々と発表しました。関係の先生からは、本日に至るまで一人一人が随分練習してきたと聞いていましたが、この努力の成果が顕著に現われていたように感じました。
  私は冒頭の挨拶で、現在、英語が使われている国は世界で約80あり、4人に1人が英語を話していること、グローバル化が進む中にあって、これから益々英語の重要性が増してくること等を話しました。
  日本人はこれまで英語に対して苦手意識を持つ人が多かったようですが、このままでは国際社会で活躍することはできません。そのため、近年、日本企業においても語学力を採用や昇進の条件にするところが増えてきています。これからは、あらゆる場面で英語でのコミュニケーション力やプレゼンテーション力が非常に大切になってきています。
  この催しを機に、生徒達が更に語学力の伸長をはかリ、将来国際社会で活躍する人材になってくれることを願っています。

2011年12月11日

職業人に学ぶ

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  昨日、10日(土)はこの冬一番の冷え込みとなりましたが、本日は3つの大きな行事が予定されており、先生方は朝から分担してそれぞれの仕事につきました。
  入試広報部は午後から実施される『高等学校の入試説明会』の準備をし、中学1・2年生の学年団は環境学習の一環として実施する『きずきの森』での里山体験に出発しました。
  また、高校1年生の学年団と進路指導部は『職業人に学ぶ』というテーマでの進路学習を実施しました。この進路学習は例年この時期に、社会のさまざまな分野で活躍されている方々にお越しいただき、それぞれの仕事の内容や体験を語っていただくというものです。
  本年度の講師は何らかの形で本校に関係ある薬剤師、弁護士、グラフィックデザイナー、電気通信機器の研究・開発、医療機器の開発・研究、医師、管理栄養士、和菓子店経営、歌劇舞台人、建築設計士、テスクールカウンセラー、防衛省自衛隊員、保育士の13名の皆さんです。
  現在、本校では〝将来社会で役立つ人材の育成〟を基本の教育方針に掲げていますが、生徒達は社会のことをあまり知りません。今、中学生や高校生に自分の知っている職業をすべて書き上げてもらっても、その数は限られています。このため、さまざまな機会を通じて、どのような仕事があるのか、その仕事をするためにはどういうことが必要なのかということを伝えていくことが大切です。
  本校では社会で活躍している人のお話を聞く等のキャリア教育を行なっていますが、この進路学習は年を重ね、本校の伝統の行事になっています。今回、お話いただいたのは、多くの職業の中のごく一部の方々ですが、生徒達が将来の仕事に対して考える良い機会になったと思います。そして毎年、この講座を受講して、自分の将来の進路を考えて大学進学を考える人も出てきています。
  最近、日本の生徒の学習に対する意欲低下が問題視されていますが、この原因は自分なりのしっかりとした目標を持っていないからです。つまり、何故学習するのかという理由が分かっていないのです。目標を持つと、俄然学習に対する意欲も向上してくるのは間違いありません。本校としても、更にキャリア教育の充実をはかっていきたいと思っています。
  年末の慌しい時期にも関わらず、快く講義をお引き受けいただいた講師の皆さんに心よりお礼を申し上げます。

2011年12月10日

本年最後の高等学校入試説明会

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  12月10日(土)、本年度最後となる第3回の高等学校説明会を開催しました。本日は寒気が到来し、この冬一番の寒さになりましたが、土曜日ということもあって、1時15分の受付開始と同時に生徒と保護者の皆さんが続々とお越しになり、出席者は約860名、資料配布が635部という多数にのぼりました。そのため、急遽補助椅子を準備させていただきました。昨年度は、定期考査と重なっていたため生徒によるクラブ紹介の場がありませんでしたが、その反省も踏まえて今年は日程調整をし、開会までの時間を使って、ギターマンドリン部による演奏をお届けしました。  
  2時からの説明会においては、私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマでパワーポイントを使って次のような話をしました。
  最初にいつものように「日本は恵まれているか? 日本の将来は明るいか、暗いか?」という質問をし、挙手していただいたところ、結果は予想していたとおり〝日本は恵まれているが、日本の将来は暗い〟というものでした。続いて、世界と日本の現状について、人口や食料・エネルギーの自給率等の基礎的な数字を示しました。
  そして、皆さんが高校・大学を終えて社会に出るまでには8年間あるが、この間どのような生活を送るかは将来の人生にとっても極めて大切であること。今、世界は大きく変化してきているが、現状における地球規模の課題にはどういうものがあるのか、そして、8年後にはどのような世界になっているのかを想定しておかなければならないこと。これからはIT、バイオ、ナノ、エコ等の新技術によって新しい仕事やシステムが続々と生まれてくること。現在、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の経済成長は目を見張るものがあるが、これからはBRICsに続く新興国が急速な経済発展を遂げることになり、多極化が進むこと。この結果、新しい仕事やシステム・仕組みが続々と創出され、皆さんの活躍する場は世界中に広がってくること。また、これまでグローバル化への対応が遅れていた日本企業が、円高や大震災の影響で急速に海外シフトを加速し始めていること。この流れの中で、皆さんは日本国内に閉じこもることなく、ぜひ海外に目を向けて欲しいという趣旨の話です。
  本校の教育方針は〝将来社会で役立つ力を育てる〟というものですが、社会で活躍するためにはしっかりとした人間力と学力が必要です。是非人間としての根っ子をしっかりと育てて欲しいものです。
  続いて教頭から学校の教育内容や学校改革の進捗状況についての説明をしました。その後、数多くのクラブを代表して剣道部と放送部の部員によるそれぞれのクラブの紹介を行ない、最後に入試広報部長から本年度の入試結果や来年度の入試に関する留意点、奨学金制度等の説明を行ないました。
  そして、説明会終了後には、講堂内での個別相談の時間を設けましたが、一部の方には長時間お待ちいただくことになり誠に申し訳なく思っています。一方で、希望される方には新校舎と部活動の見学をしていただきました。 
  これで本年度の入試説明会は中学・高校共全て終了しましたが、本校ではいつでも校舎見学やクラブ見学、入試相談に応じていますので、事前にご一報いただきご来校いただきますようお願いします。

  なお、日本や世界の動き、新技術の開発、企業の動向等については、今後この校長通信で紹介していきますので、暇な折にご覧になって下さい。
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2011年12月06日

防衛大学校関係の受験結果を受けて

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  9月以降、私立大学の指定校推薦やAO入試・国公立大学の公募推薦入試が実施され、進路指導部や高校3年の学年団が中心になって受験指導を行なってきました。これらの結果も順次発表されてきていますが、これと並行して、先般防衛大学校関係の入試が実施されました。これには防衛大学校をはじめ防衛医科大学校・陸上自衛隊看護学生・航空学生の入試がありますが、難易度は高く、この合否結果は国公立受験を目指す生徒にとっては一定の目安になります。 
  本校では高校に新たなコース制を導入した52期生からこれらの入試を受験するようにしてきました。年々受験者は増加しており、3年目にあたる今年は主として54期生の選抜特進コースの生徒が受験しました。その結果が先週発表になりましたが、一次の合格者は合計で35名となり大幅に増加しました。内訳は防衛大学校が31名(昨年5名)、防衛医科大学が1名(昨年1名)、看護学生が3名(昨年なし)です。
  ほとんどの生徒が別途国公立大学を目指しているため、腕試しで受験した人も多いようですが、高い目標にチャレンジするという姿勢が出てきたのは喜ばしいことです。大学入試センター試験まで40日を切りましたが、この間に学力はまだまだ伸びます。生徒達がしっかりと準備をして受験に臨んで欲しいと思っています。

2011年12月01日

将来の進路を考える体験学習

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  11月30日(水)、特別講師として進路体験学習の指導を行ないました。高校2年生では、11月の初めから自分の進路に関係する学部系統についての知識を深めるためのさまざまな体験学習に取り組んでいます。これまでは各クラスで学部系統の視点から、何人かでグループを作り意見を出し合い、その後それぞれ個人で600字以内の小論文を書いたり、グループディスカッションを行なってきました。生徒達にとっては、このような学習の経験はなかったため多少の戸惑いもあるようですが、先生の話を一方的に聞くという受身の授業ではなく、自主的に調べ自分の考えをまとめ発表するということは実に大切です。
  今回は「国際」の学部系統を希望する生徒を対象に『これからの日本企業の動向』というテーマを設定しました。そして、先週事前課題として「日本と世界の人口はどうなっていくか」「どのような国が成長しているか」「新しい技術にはどういうものがあるか」「日本企業の六重苦とは何か」という4つを提示しました。この授業では、最初に進め方について説明した後、3つのグループに分かれて、各人が事前に調べてきた内容をベースに意見交換し、代表者による発表をしてもらいました。そして、最後のまとめとして、私からあらかじめ準備してきたプリントを配布して説明しました。50分という限られた時間のため、ほんのさわりの部分にしか踏み込むことができなかったため、十分な理解はできなかったのではないかと思います。しかし、このまま放置するのではなく、今回学習した内容をベースにして、自分で興味を持って調べることによって、理解が深まっていくのは間違いありません。自分なりの考えをまとめたり、積極的にディスカッションに加わっていくためには、豊富な知識を有していることが必要ですが、今は、身近にインターネットという便利なものがあり、検索すれば簡単に多くの情報を得ることができます。
  大学入試においても、小論文や面接、ディベートを採用するAO入試等が増えてきていますし、企業の採用にも必ずこのような力が必要になってきます。自主的に学習するという習慣を身につけて欲しいと思っています。

2011年11月30日

科学の芽賞の受賞

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  続いて、嬉しいニュース第3弾です。  
  この度、雲雀丘学園中学校が昨年に引き続き「科学の芽・学校奨励賞」を受賞することが決定しました。この賞は湯川秀樹博士に続いて日本人二人目となるノーベル賞を受賞された朝永振一郎氏の生誕100年に当たる2006年に筑波大学でスタートした記念事業の一つです。今年で6年目を迎えますが、応募件数は年々増加してきており、今年は昨年の倍近くである2275件に上りました。この中から「科学の芽賞」22件と「科学の芽・奨励賞」49件、「科学の芽・努力賞」106件、「科学の芽・学校奨励賞」16件が選出されました。
  本校では中学2年生の女子生徒1名が「科学の芽賞」に選ばれ、中学2年生の男子生徒5名、女子生徒5名が「科学の芽」努力賞に選ばれました。また学校としても昨年に続き「科学の芽・学校奨励賞」に選出されました。
  この「科学の芽賞」は、青少年プログラムの中に位置づけられており、応募資格は小学3年生から高校3年生となっています。本校では、今年も中学1・2年生の夏休みの宿題として自由研究とレポートを課し、9月上旬にまとめて提出しました。理科の先生に聞くと中学1年生も2年生も普段から「なぜ?」と感じる感覚を養うように指導してきたとのことです。そのため、東日本大震災の影響もあって身近なものを取り扱ったテーマが多く、一見誰もが知っている内容でありながら深く感心させられるものが多かったとのことです。
  朝永博士は次のような言葉を残されています。
  「ふしぎだと思うこと これが科学の芽です。よく観察してたしかめ そして考えること これが科学の茎です。そして最後になぞがとける これが科学の花です。」
  近年、日本からもノーベル賞受賞者が出て来ていますし、毎年何人もの受賞候補者の名前がとりあげられています。大切なのは、子ども達が単にテストの点をとる知識だけでなく「なぜ?」と考える鋭い感覚や、自分で答えまでたどり着くプロセスを考え出す知恵を身につけることです。これが将来、子ども達の大きな財産になります。日本が技術立国を目指すためには、このような裾野を広げる取り組みが必要であり、これからもこの行事に積極的に参加していきたいと思っています。 

2011年11月29日

演劇部の活躍

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  昨日に続いて、嬉しいニュースの第2弾を紹介します。
第46回近畿高等学校演劇研究大会・第31回近畿高等学校総合文化祭が11月25日~27日まで、滋賀県南草津の「しが県民芸術創造館」で開催されました。
  これに先立ち、本校の演劇部は阪神支部大会(19校参加)・兵庫県総合文化祭演劇部門発表会(15校参加)において、共に最優秀賞を受賞し、兵庫県代表としてこの近畿大会に臨みました。
  出場校は、開催県の滋賀2校・大阪3校・兵庫2校・京都・奈良・和歌山・三重各1校の計11校の近畿勢と鳥取・福井・徳島の代表各1校の計14校で、それぞれの学校が創意を凝らした熱演を繰り広げました。本校の作品は、高2の男生徒による創作劇で、「虚構奇譚~メタフィクションについての彼此」・・・そこは見たこともないような場所だった。曇った視界、乾いた空気。そして周りにある異様なオブジェ・・・という台詞から始まる物語で、現代を生きる若者たちが感じる閉塞感を描いた作品です。部員達は文化祭終了後、台本作りをスタートし、3か月にわたって舞台美術・照明・音響等すべてにこだわりつつ練習を重ねてきました。その集大成が今回の近畿大会ということになりました。
  そして、この近畿地区から出場した11校の中で、近畿代表として2校が来年8月に富山県で開催される全国大会に出場ということでしたが、本校は残念ながら優秀賞(4位以下)となり、夢をかなえることはできませんでした。部員の中には悔し涙を流した生徒もいたとのことですが、既に、部員達は雪辱を期して来年に臨むという気持ちになっているようです。
  本校には多くのクラブがありますが、部活動を通じて生徒達が大きく成長している姿を見て頼もしく感じています。
 

2011年11月23日

日能研特別公開セミナーの開催

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  11月23日(水)、勤労感謝の日の休日を利用して、本校において朝9時から日能研の模試が行なわれました。今は私立中学の入試まで残り52日となり、ラストスパートの時期にあたっています。本日、本校の模試会場では315名の小学生が受験しました。試験は昼過ぎまで実施されるため、この間を利用して付き添いの保護者の皆さんを対象に日能研の協力をいただき『特別公開セミナー』を開催しました。
  開会までの時間を利用してギター・マンドリン部による演奏を行ないましたが、このやり方もすっかり定着してきました。ギター・マンドリン部は本校を代表するクラブで、県大会で4年連続最優秀賞を受賞し全国大会出場を決定する等の成果をあげています。セミナーに参加された保護者の皆さんは熱心に耳を傾け、演奏が終了すると大きな拍手を送っておられました。
  開会の後、私から約40分間にわたってパワーポイントを使って『これからの社会で生き抜く力を育てる』というテーマで講演を行ないました。講演は〝子どもさんは11年後には社会人になる〟ということから、社会のトレンドをしっかりつかむ、社会で役立つ力を育てる、どの分野に進みたいのかを決める、ということが大切であることを説明しました。そして、「この25年間に世界で起こったこと」「世界の現状と日本の現状」「日本の進むべき方向」「社会で活躍している人の共通点」「新しい技術や注目すべき会社」「伸びる企業と衰退する企業」について触れた後、「社会で求められる力」「教育を取り巻く現状と課題」「学校と家庭の役割と連携」についてお話しました。
  〝子どもは親の鏡〟という言葉がありますが、本当にその通りだと思います。正しい物の考え方や生活習慣は家庭がベースになっているのは間違いありません。講演に続いて本校中学の放送部員による学校紹介を行ない、その後、入試広報部長から入試に対する説明を行ないました。参加者は通常の入試説明会とは異なり80数名という人数でしたが、ほぼ本校の受験を考えておられる方が多いようです。
  これから入試が近づくにつれて、どうしても子どもさんが精神的に不安定になりがちですので、親が神経質にならずに暖かく見守っていただきたいと思っています。

2011年11月21日

研究授業の参観を終えて

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  11月21日(月)、化学の先生の研究授業を参観しました。本校では年2回、〝授業を磨く〟ということで、公開授業旬間を設けており、この間にはお互いの授業を見学するようにしています。
  先生にとって授業は命であり自らの教科指導力を磨いておくことは何よりも大切です。毎日の授業は真剣勝負であるという気概で臨まなければなりません。しかし、永年教壇に立って同じ内容のことを教えていると、どうしても授業が固定化し、創意工夫を凝らすという取り組みができなくなってしまいます。これを防ぐためには、他の人の授業を見てよいところをとり入れる、また、他の人から自分の授業に対する意見やアドバイスを受ける、実際に授業を受けた生徒の感想を聞くということが必要です。
  本校では、この公開授業旬間には新しく本校に来ていただいた先生に研究授業をしていただき、できるだけ多くの先生に見学するようお願いしています。そのため、本日は理科の先生だけではなく他教科の先生も多数見学され、熱心に授業に聞き入っておられました。授業の後、研究授業をされた先生が早速校長室に来られたため、授業の感想をお伝えすると共に意見交換を行ないました。
  当初は、本校においても自分の授業を積極的に公開したり、他の先生の授業を見たり、生徒からのアンケートをとるといったことには多少抵抗があったことも事実ですが、今では教科毎に積極的に授業の質を高めていこうとするようになってきています。
  私学の場合は転勤がないため、どうしても人が固定化する結果、マンネリ化に陥りがちですが、これを防ぐためには常に新たな刺激が必要です。先生方が更に自主的に授業の質を高めていって欲しいと思っています。

2011年11月20日

沖縄研修旅行後記~伊江島タッチュー

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  今回の研修旅行で生徒達が2日間滞在した伊江島のシンボルと言えば、島の中央に位置する城山(グスクやま)です。この山は〝伊江島タッチュー〟と呼ばれており、標高はわずか172.2メートルですが、塔のように聳(そび)え立っているため、山頂まで急勾配の石段が続いています。石段を登り切るとエメラルド色の海に囲まれた島全体を見渡すことができます。眼下には生徒達が宿泊している家々や米軍基地、ホテル、学校、港が広がっています。多くの生徒達もホストファミリーの方に案内してもらって、登頂したようです。
  この一見何の変哲もないタッチューは地質学から見ると極めて珍しいものだそうです。伊江島周辺の地質は島が乗っかっている白亜紀(1億4000万~6500万年前)の岩盤の下に三畳紀(2億5000万~2億1000年前)の古い岩盤が潜り込んでいます。ところが、この三畳紀の岩盤が滑り込む際に岩盤の一部がはがれ、白亜紀の岩盤に乗り上げ堆積物となりました。そして、今から4000万~3000万年前に隆起し、その後堆積物が永年にわたって侵食され続け、やがて現在のタッチューの姿になったようです。つまり、古い岩盤の間に新しい岩盤がサンドイッチ状になっているのです。
  このように、ある地盤が潜り込む際に一部が剥がれ落ちて別の岩盤に乗り上げる動きは地質学的には「オフスクレープ現象」と呼ばれており、極めて珍しいものであり、実際に目に見える形で確認された例は地球上で他にはないようです。
  この驚くべき事実は、琉球大学の海洋学科の氏家教授を中心とするグループが地層のサンプルを採取し、この中に含まれている放散虫(海の原生動物で年代決定の目安となる)を調べることによって判明しました。従って、現在の伊江島から突き出した形のタッチューは、実は島とは別の時代のもので7千万年も古いということになります。同じように見える沖縄の島々もその生い立ちを調べるとなかなか興味深いものがあるようです。
  我々が住む地球は人間の想像を絶する悠久の歴史を有していることを再認識することができ、大いに勉強になりました。

2011年11月19日

教育実習希望者に対する事前指導

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  11月19日(土)、来年度教育実習を希望する学生に対する事前指導を行ないました。本校では毎年、卒業生の中で将来教職を目指す学生に対する教育実習の受け入れを行なっていますが、以前は一部甘い考えのまま実習に来る学生も散見されました。そのため、事前にこのような機会を設けることにしました。冒頭、私から次のようなレジメを配布し、話をしました。
  〝皆さんは、将来教職に就くことを目指し、この度教育実習をされることになりましたが、立派な教師になるためには、これから次のことを心がけて欲しいと思います。
 ①広い国土もなく大した資源にも恵まれない日本が、国際社会で生き残っていくためには、グローバルな視野で行動できる人財(材)の育成しかありません。皆さんは〝将来の日本を背負って立つ人財(材)を育てる〟というゆるぎない志を持つこと。
 ②学校の役割は〝生徒を育てる〟ということです。生徒が主体であり、皆さんではありません。常に生徒のためになっているのかどうか、という視点に立って取り組むこと。
 ③生徒にとって、教職30年のベテランの先生もいれば大学を卒業したばかりの先生もいますが、教壇に立つ人は〝すべて先生〟です。若いからという甘えは許されません。ベテランの先生には経験では絶対に勝てませんが、これをカバーする新たな試みを行なうこと。
 ④生徒達はあまり年の離れていない皆さんの姿を大いなる関心を持って見つめています。若さは皆さんの最大の武器ですが、決して友達先生になってはいけません。生徒に対しては毅然とした態度でのぞむこと。
 ⑤生徒に指導するためには、まず自分の身のまわりをしっかりと固めることが必要です。挨拶、服装、整理整頓、清掃、時間厳守、正しい言葉づかい等の凡事徹底をはかること。
 ⑥「教えることは学ぶこと」です。教えるためには、何倍も勉強しなければなりません。常に授業を磨くというという気持ちで、新たなことを取り入れて行くこと。
 ⑦教員はどうしても視野が狭くなり、人間的な幅も広がりません。社会の動きにも疎くなりがちです。〝学校の常識は社会の非常識〟〝社会の常識は学校の非常識〟ということにならないようにしなければなりません。そのためには極力多くの人達との交流をはかりこと。
 ⑧本学園の創立の精神(孝道)や本校の校是(高志・自律・努力)、人間教育の持つ意味を今一度、自分なりに考え、自分の言葉で語り、実践すること。
 ⑨雲雀丘学園中学・高校は特殊な学校(良い意味で)です。日本の一般的な学校と思っては間違います。このことを知っておかないと教師はつとまらないという事実を心しておくこと。
 ⑩先生の呼び方には「教師」「教諭」「教員」という三つがありますが、皆さんは是非「教師」を目指して努力すること。   以上〟
  来年の教育実習のスタートまではあと半年間あります。この間にしっかりと自己研鑽をはかって教育実習に臨んで欲しいと思っています。

2011年11月18日

沖縄研修旅行後記~人と人との心の交流

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  沖縄研修旅行における最大のテーマは伊江島における2泊の民泊です。沖縄本島の本部港からフェリーに約30分乗船して伊江島港に着くと、伊江島観光協会やお世話になる各民家の方々が〝歓迎雲雀丘学園中学校〟の幕を持って出迎えていただいていました。その後、入村式を行ない、4人~6人のグループに分かれ、それぞれの民家に向っていきました。この伊江島には高等学校がないため、この島では中学を卒業すると沖縄本島の高等学校に行き、下宿生活を送るそうです。
  わずか2日間の民泊でしたが、生徒達はさまざまなコミュニケーションをはかり、家族の一員になりきって充実した時間を過ごしたようです。私達も分担して、いくつかのご家庭を訪問させていただきましたが、まるで自分達の実の子どもや孫のような気持ちで接していただいていたようです。嬉しかったのは、ホストファミリーの方々から異口同音に本校の生徒達に対するお褒めの言葉をいただいたことです。また、今回は本校の生徒達の民泊の様子をビデオに収録したい旨の申し出がありました。
  また、出発にあたってはホストファミリーの方と記念撮影をしたり、抱き合ったり、泣きじゃくるといった感動的な光景が随所で繰り広げられました。そして、〝さようなら〟ではなく〝行ってらっしゃい〟という言葉で送っていただきました。
  毎年、この民泊を通じて人間の心の暖かさに触れ、家族のありがたさを感じる生徒が数多くいるようですが、今回も素晴らしい経験を積んでくれたのは間違いありません。このたびの民泊にあたっては、伊江島の皆さんに大変お世話になりました。心から感謝申し上げると共にこれからもこの縁を大切にしていきたいと思っています。

2011年11月17日

沖縄研修旅行を終えて

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 11月17日(木)、月曜日からスタートした3泊4日の沖縄研修旅行も無事終了しました。短い期間でしたが、この研修旅行を通じて生徒達は平和や人の命、環境、人と人との心の交流等の大切さを学びました。
  午後9時少し前に大阪伊丹空港に到着し、解散式を行ないましたが、出発時と比べて生徒達の顔の表情が随分変わってきているように感じました。〝経験に勝る宝なし〟という言葉がありますが、今回の研修旅行でのさまざまな経験を通して、生徒達は確実に成長したと思います。
  この解散式の中でも話しましたが、戦争や自然環境の破壊は、すべて人間の行為がもたらしたものです。これらを防ぐためには、一人ひとりが平和な世の中をつくる、かけがえのない命を守る、環境を保護する、という強い思いを持って行動しなければなりません。月日の経つのは早いもので、生徒達の中学生活も残すところ4ヵ月になりました。この研修旅行で学んだことをベースに、是非自ら考え身近なできることから行動していって欲しいものです。そして、この経験をバネにして、更なる飛躍をはかってくれることを願っています。
  最後に、今回の研修旅行にあたっては、多くの皆さんに大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

  

2011年11月16日

沖縄の自然にふれる

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  研修地である沖縄は、エメラルドグリーンに輝く美しい海とサンゴ礁に代表される素晴らしい自然環境を有しています。今回の研修旅行では、この自然にふれあう様々なプログラムが盛り込まれています。その一つが”やんばる自然塾”でのカヌー体験、ビーチコーミング、マングローブの観察です。生徒たちは3つの班に分かれて、マングローブの林に囲まれた川で二人乗りのカヌーこぎを楽しみ、海岸で思い思いにサンゴや貝殻を拾ってペンダントを作りました。そして、マングローブ林の観察を行いました。
  沖繩の河口や湾奥には「マングローブ」と呼ばれている植物のグループが群生しています。最初は私もマングローブという名前の植物だと思っていましたが、実はいくつもの植物の総称なのです。(このことは琉球大学の土屋先生の事前講義で明らかになりました)。マングローブは潮が満ちると体の一部が水に浸かってしまいますが、潮が引くと根の部分が現われます。この代表的なものがオヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギですが、この林には、シオマネキ(カニ)やイボウミニナ(巻貝)等が無数に生息しており、、これらを間近で観察することができました。マングローブが、これらの小動物のすみ家になっており、これらの小動物は、マングローブ林の堆積物や懸濁物を食べます。つまり、海水のろ過と堆積物の浄化という二つの役割を果たしているのです。このようにして生態系が維持され、環境が保たれている実態を目のあたりにし、興味深く感じました。

2011年11月15日

沖縄研修旅行~平和の尊さを知る

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  沖縄に到着し、最初に訪問したのは「平和祈念資料館」です。生徒達はここに残されている貴重な資料を見学した後、平和の礎に準備してきた千羽鶴を提げ、沖縄戦線で亡くなられた方のご冥福をお祈りしました。 
  既に太平洋戦争後66年が経過し、戦争体験をした人は年々少なくなり、当時の悲惨な状況を直接語り伝えることが次第にできなくなってきました。とりわけ、この戦争の末期に繰り広げられ民間人を巻き込んだ沖縄戦線においては実に多くの人が尊い命をなくしました。
  現在、恵まれた生活を享受している生徒達は当時の状況を目の当たりにし、別世界の出来事のように感じたのではないかと思います。しかし、今の恵まれた生活は過去の人たちの犠牲のうえに成り立っているのです。振り返れば、この戦争によって最愛の夫や子ども、兄弟等を失い、戦火によって焼け野が原になった大地を見つめ絶望感を味わいながらも先人達は懸命な努力を続けてきました。その結果、日本は敗戦国でありながら世界の国々から〝奇跡〟と言われるような経済発展を遂げたのです。
  わが国は平和憲法を持ち、軍隊を持たず、兵器の輸出もしない世界でも稀な国です。しかし、国の防衛はアメリカに依存しているため、現在米軍の普天間基地の移転についての調整に頭を痛めており、日米間の大きな問題になっています。日本の役割は世界の国々に平和を訴えることですが、一方〝自らの国は自らで守る〟という防衛に対する基本の考え方が欠落しています。この軸がぶれると領土問題はじめ多くのことに対する歯止めが効かなくなってしまいます。過去の歴史を見ても自分の国を犠牲にして他国のために戦うということはありえません。今の日本は国民の命や財産を守るための方策を模索していかなければならない極めて難しい状況にあることを認識しておかなければなりません。
  今回の経験を機に、生徒達が平和の大切さや国の防衛ということについてしっかりと考えるようになって欲しいと思っています。

2011年11月14日

沖縄研修旅行しおり

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  11月14日(月)、本日より17日までの予定で、中学3年生が沖縄への研修旅行に出発しました。今回の旅行にあたって、しおりを作成しましたが、その巻頭言を紹介します。

  〝いよいよ皆さんは中学時代の最大のイベントである「研修旅行」に出発します。 今回の研修旅行の舞台は、日本の最南端に位置する沖縄です。沖縄といえば、青い海と美しいサンゴ礁に囲まれた素晴らしい景観を有するリゾート地である一方で、先の大戦で悲惨な経験を有し、日本にある米軍基地の70%以上が集中する基地としてのイメージを併せ持っています。しかし、これはあくまで近代以降の沖縄の顔であり、江戸時代までは、独自の文化をもつ琉球王国という別の国でした。
  この研修を通じて、皆さんは「平和」と「環境」の大切さを学びます。
  「平和」の面で見ると、太平洋戦争末期の沖縄戦で多くの方が尊い命を落とされ、戦後66年経った今もその心の傷を抱えて生きておられる方もたくさんおられます。〝平和の心を世界へ〟という願いでつくられた平和祈念資料館で、戦争に至った経緯や戦争の不条理と残酷さ等、多くのことを学んでください。そして、今日の日本の繁栄と平和は、多くの人の犠牲の上で成り立っていることを、今一度見つめ直してほしいと思います。
  「環境」の面で見ると、沖縄は世界でも有数の多様な生物が生息する地域です。マングローブの観察や美ら海水族館への訪問等の体験を通じて、私たちが住む地球上には、実に多くの種類の生物がいて、生態系を形づくっていることを再認識してほしいと思います。
  また、ホームステイでお世話になる伊江島では水資源が乏しいため、さまざまな工夫を凝らしておられます。これらの取り組みを自分の目でしっかりと確認し、水の大切さを学んでください。
  最後に、雲雀丘学園中学校の生徒としての自覚と誇りを持って、沖縄の人、自然、平和とふれあうことによって、皆さんの心に残る有意義な研修旅行になることを願ってやみません。〟

                         

2011年11月12日

漢字検定試験の実施

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  読書週間が終了した2日後の11日(金)、生徒達が漢字のプリントや練習帳を手にしながら登校、恒例の漢字検定試験を実施しました。
  近年、活字離れが進み、新聞や本を読む人が極端に少なくなってきました。また、パソコンや携帯メールの漢字変換機能が充実してきたため、辞書を引く機会も少なくなってきたようです。この結果、手紙を書く、自分の考えをまとめるといった文章表現力も低下してきています。また、企業の人事担当者からも最近、社員の書く力の不足と共に誤字や脱字の多さが指摘されています。
  一般的に、大学や社会で必要なレベルは漢字検定2級以上ということになっているようです。最近、グローバル化の進展に伴い、あまりにも英語の重要性のみが取り上げられ、日本語が軽視されるケースが散見されますが、日本語とこの核である漢字はわが国にとっては重要な文化です。そのため、本校においては中学1年から高校3年生まで学校あげての行事として「漢字テスト」を創立以来続けています。そして、これに連動して「漢字検定」組織が全国組織として立ち上げられてからは全学年生が検定受験をすることにしており、高校卒業までに「2級取得」を目指しています。
  現状においては、高校1年生で2級を受験する生徒が増えてきていますし、在校中に準1級を取得する人も出てきています。
  今一度、漢字検定を通じて、日本語や日本文化のすばらしさを再認識して欲しいと思っています。

2011年11月11日

多様化する大学入試への対応

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  近年、大学入試は多様化しているため、これらの情報をしっかりと把握したうえで進路指導をしていくことが重要です。このうち、私立大学については半数以上が大学センター試験を受験せずに入学者を決定するAO入試や指定校推薦入試を採用しています。また、国公立大学についてもAO入試や公募推薦入試を行なうところが増えてきており、本校においても20名を超える生徒がチャレンジしようとしています。これらの入試については、学校毎に小論文や面接、実技、筆記が課せられることになっています。そのため、現在、担任はもとより進路指導部の先生方が分担して個々の大学に対応した指導に当たっています。私も昼休みや放課後を利用して指導しており、今週は来週の土曜日(19日)に受験する3名の生徒と面談しました。これらの入試にあたっては、一般入試と違って、将来の目標が明確になっていることと何故その学部・学科を選んだかという理由をしっかりと訴えることが必要です。生徒達にとっては、これまでこの様な機会はあまりないようですが、自分の考えをまとめて相手に伝えるということは、これからの人生においても非常に大切なことです。今回の経験を通じて大きく成長していって欲しいと思っています。
  また、今年の高校3年生は陸上自衛隊の看護学生選考や防衛医科大学・防衛大学の入試にも多数がチャレンジしています。今年は東日本大震災の影響もあって、全国的に医学や看護を目指す生徒が増加しているようです。先日、陸上自衛隊の看護学生選考の結果が発表になりましたが、兵庫県での受験者は167名で合格者は12名、そのうち本校から3名の生徒が合格(11名受験)しました。間もなく、防衛医科大学・防衛大学の合格発表もある予定ですが、生徒達の進路意識は着実に高まってきているようで心強く感じています。

2011年11月09日

高等学校全校朝礼~歯・口を中心とした健康管理

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  11月9日(水)、高等学校の全校朝礼で次のような話をしました。
〝社会で活躍するためには、健康であるということが不可欠です。どれだけ優れた能力を有していても、いざという時に体調を崩していては十分な働きはできません。自分の健康は自分で守るという気持ちで、良い習慣を身につけていくことが大切です。
  ところで、昨日(11月8日)は11(いい)と8(は=歯)の語呂あわせで『いい歯の日』でした。以前は6月4日が『むし歯予防デー』ということで、子どものむし歯を対象にした活動が中心でした。しかし、歯周病罹患率の高い大人やお年寄りを対象にした取り組みがより必要であるということで、この『いい歯の日』が制定されることになりました。また、同時に4月18日を『よい歯の日』に制定し、4月、6月、11月の年3回、自分の歯を守ることを提唱することにしたのです。
  そして、本年8月には懸案であった『歯科口腔保険法』が成立・施行されることになりました。この狙いは国を挙げて歯・口の健康を支えていこうということです。つまり、このポイントの一つは「歯と口のケア」が全身の健康につながるということです。食べ物をよく噛むという『カミング30運動』や「一生自分の歯で食べること」を目指し、〝80歳になっても20本の歯を残そう〟という『8020(ハチマルニイマル)運動』が全国的に提唱されています。
  人間の歯は左右対称に生えており、永久歯は28~32本ですが、人間の歯にはそれぞれの役割があります。つまり、前歯は8本で薄くて先が鋭くなっていて、食べ物を噛み切る役目を持っています。前歯の隣の犬歯は4本で先のとがった円錐形をしていて、食べ物を食いちぎったり、引き裂いたりする役目です。そして、奥歯は16本~20本で臼のような形をしており、食べ物をすりつぶす役目を持っています。前歯は果物や野菜、犬歯は肉、臼歯は穀物を食べるのに適しています。従って、歯の数の割合で食物をとる、つまり穀物が50%~62.5%、果物や野菜が25%、肉が12.5%の割合が良いとされています。
  最近、柔らかい食べ物やファーストフードを摂る人が増えてきていますが、今一度自分の歯の状態や食事方法、食事内容を見直し、しっかりと健康管理をして欲しいと思っています。〟

2011年11月07日

PTA文化教養委員会主催 講演会の開催

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  11月7日(月)、PTA文化教養委員会主催の秋の講演会を開催しました。この催しは毎年、この時期に学園PTA協議会、両幼稚園と小学校の教養委員会の共催で実施してきており、今年の講師は人間性脳科学研究所所長の澤口俊之氏です。同氏は北海道大学理学部生物学科を卒業された後、京都大学大学院の博士課程を修了され、京都大学、北海道大学で勤務され、本年9月からは武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部教授に就任、現在多くのテレビ番組にも出演されています。
  講演のテーマは『子どもの脳をいかに育むか~人間性知能HQを中心として』です。HQというのはHumanity Quotientの略です。
  アメリカの学校教育の指導理念としては、言語、空間、論理数字、音楽、絵画、身体運動、記憶(知識・経験)があり、それぞれの教科の学習を通じて、大脳のそれぞれの部分(複数知能)を鍛えるということが基本になっています。しかし、人間の大脳には15%を占める空白部分があります。これが前頭前野と言われるところで、学校教育ではほとんど無視されていますが、動物の中で人間だけが極端に発達しており、主体性・独創性、好奇心・探究心、やる気・集中力等の未来志向的行動力をつかさどっています。また、理性や思いやり、協調性、高度な言語といった社会関係力とも深い繋がりがあることがわかっています。つまり、社会性(自我)や感情(人格)といった人間らしさの源泉であり、あらゆる知能を統括する実に重要な部分なのです。
  今、社会で問題になっているのはHQの低い若者の増加であり、同氏の研究では一流大学を出て一流企業に就職しても1年以内に30~40%の人間が退職して、ニート化するとのことです。また、HQの高い人は概して高度な職に就き、人生においても成功して幸福になっているようです。
  更に、HQは学力や学習習慣とも深くかかわっており、HQが高い人ほどIQ(知能指数)が高いという相関関係があるようです。脳の成長は8歳で95%に達するため、幼児教育が極めて重要であるとのことですが、10代のIQは数年で大きく変化するとも言われています。
  これからの激動の時代を乗り切るためには、人間として最も重要な知能であるHQ(人間性知能)を鍛えることが必要です。本日の講演をお聴きして、社会で役立つためには〝人間としての根っ子〟を育てることが大切であるということを再確認しました。
  大変な過密スケジュールの中、ご講演いただきました澤口先生に心よりお礼を申し上げます。
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2011年11月06日

第3回中学入試説明会の開催

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   《マンドリン部による演奏 》  

  11月6日(日)、本校の高校校舎を使って「五ツ木・駸々堂の模擬テスト」が実施され、早朝から多くの生徒と保護者が一緒に来校されました。 
  このテストと並行して、10時半から本年第3回目で最終となる中学校の入試説明会を開催しました。日曜日ということもあって540組・726名の方が参加され、昨年を大幅に上回る47%増という結果になりました。参加者の中には、これまで本校の説明会や校外での相談会等に何度も足を運んでいただいている保護者も数多くおられました。心より感謝申し上げると共に是非入試の関門を見事に突破して入学していただきたいと思っています。また、早くこられた方には講堂でお待ちいただくことになるため、開会までの時間を活用して、ギターマンドリン部による演奏をお届けしました。このように、生徒達の協力も得て入試説明会を開催することができました。
  私は冒頭の挨拶でパワーポイントを使って、次のような話をしました。
  〝子どもさんは11年後には社会人になりますが、社会で役立つ力をつけるためには、現在の世界や日本の状況を的確にとらえると共にこれからの世の中の動きをしっかりと認識しておくことが大切です。他の国の人から見ると、日本は奇跡的な経済発展を遂げ、注目されている新技術やノウハウ、日本食や文化や伝統等が数多くあり、素晴らしい国であると思われています。これから、グローバル化がますます進展し、世界の人口は増え続け、途上国が目覚ましい経済成長を遂げることになります。そして、世界が多極化することを考えると、人々のために貢献できる仕事は限りなく広がっていきます。
  現在取り組んでいる学校改革の基本の考え方は、単に進学実績を上げることではありません。創立の精神の体現であり、社会で役立つ骨太の人材育成です。言い換えると、現在本校においては人間力と学力を兼ね備えた人材の育成を目指して、さまざまな教育活動に取り組んでいます。〟
  続いて、学校生活の概要をコンパクトにまとめたDVDを見ていただいた後、教頭から現在の学校改革の取り組みや学力伸張の状況、最後に入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の募集の留意点について説明を行ないました。
  説明会は12時少し前に終了しましたが、その後、多くの人から個別の質問をお受けしました。また一方で、希望される皆さんに校舎見学をしていただきました。新校舎を見学された参加者からは口々に〝素晴らしい校舎ですね。掃除が行き届いていますね。こういう施設で勉強できる子ども達は幸せですね。〟といった感想をいただきました。
  これで、本年度の中学校入試説明会はすべて終了しましたが、本校ではこれからも個別の進学相談や学校見学にはいつでも応じていますので、ご一報いただき気軽にご来校ください。また、ホームページを通じて学校の教育活動の様子をお知らせしていますので、是非ご覧下さい。

2011年11月05日

中1・高1 学年懇談会

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      < 中1 講堂 >         < 高1 社会科教室 >

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                < 高1 文化館視聴覚室 >
 
  本校では先週から土曜日を利用して、学年毎に保護者懇談会を開催しています。11月5日(土)、午後1時半から講堂で中学1年の保護者懇談会、3時から文化館視聴覚室で高校1年選抜特進・一貫選抜コースの保護者懇談会が開催され、それぞれ冒頭の挨拶を行ないました。
  各学年の現状については、随時把握するようにしていますが、それぞれ課題が異なっています。そのため、よりきめ細かい内容をお伝えしていくことが必要であるという考え方に立って、高校についてはコース別開催にしています。本日の午後には、高校1年の特進コース、高校2年の選抜特進コースの懇談会も開催されました。
  私はできる限り、保護者の皆さんと懇談の場を持ちたいと思っていますが、すべての懇談会に出席することができないため、本日は教頭と分担して出席することになりました。
  中学1年では入学後7ヶ月が経過した現在の印象として、クラスとしてのまとまりも出てきており概ね元気で学校生活を楽しんでいること、挨拶や頭髪、服装等は個人差はあるものの良好であること、一方で落ち着きという点では今一歩であり、学力面では次第に個人差が拡大しつつあること等をお話しました。そして、次第に要領だけではこなせない段階に入ってきているため、生活習慣・学習習慣を身につけることが何よりも大切であり、家庭においてもしっかりと指導して欲しいということを伝えました。
  高校1年生では、大学進学に向けて文理選択の時期になっているが、大学進学が最終目的ではないこと、将来どういう分野に進みたいかをしっかりと考えた上で学部(学科)・大学を選択すること、絶対に目標を切り下げないこと、本年より国公立大学対応型のカリキュラムに切り替えていること、学校改革も第二ステージに入っていること等を話しました。
  また、2つの学年に共通する内容として、これからの社会が大きく変わり、新しい仕事や仕組みやシステムが生まれ、世界で活躍する場が広がってくること、社会で役立つ力のベースは中学や高校時代に養成されることをお伝えしました。
  家庭と学校とが連携して子ども達を育てていくという『共育』、すべての者が学習していくという『共学』が何よりも大切であると思っています。生徒達が逞しく成長してくれることを心より願っています。

2011年11月02日

中学校全校朝礼~智恵が凝縮されたコンビニ経営

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  11月2日(水)、校庭で中学校の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
 〝今の世の中を見ていると、うまくいっている所とそうでない所の格差が大きくなってきています。これは会社でも病院でもお店でも同じです。私は随分前から、さまざまな会社の経営については色々と調べてきました。この中には、皆さんに馴染みのない会社もありますので、前回に続いて身近なコンビニの話をします。実はコンビニの経営には多くの人の知恵が集まっているのです。皆さんがいつも利用しているコンビニを思い浮かべてください。
◆入口は大体向って店の左側にある店が多いようです。
◆そして、店に入ると右側に雑誌コーナーがあリ、その奥には飲み物、次いで デザート、弁当・サンドウィチのコーナーがあり、壁面に買いやすいものを配置する等商品展示に工夫がされています。
◆この理由は 店がはやっているように見せるのと一旦店に入って雑誌コーナーに向うと引き返せないという人間の習性を利用しており、店を一周させることによって、買う予定のなかったものまでついでに購入させるようになっています。
◆独自の(オリジナル商品)戦略として、おにぎり・弁当の材料にはとことんこだわり、厳選すると共に御節料理・丸かじりの太巻き・バレンタインチョコレート、おでん、から揚げ等の新機軸の商品を取り扱うようになってきています。
◆店の経営で大切なことは欠品をなくし、売れ残りを少なくすることです。何時どういうものが売れるかを把握するため、レジには性別、年齢別のボタンがついています。このデータを集計し、店にフィードバックすることによって発注ロスを少なくする工夫がとり入れられています。(POSシステムの活用)
◆この他にも宅急便、公共料金の振り込み、コピーサービス、銀行ATMの設置等のサービスを次々に導入してきています。
◆そして、最近は新たな需要を求めて海外展開をはかると共に買い物弱者である高齢者や被災地対応としての移動販売や宅配サービスに相次いで参入しています。
  
  皆さんは、日常あまり色々なことに関心を持たずに生活していますが、社会で活躍するためには、基礎的な学力と課題を発見して解決していく力の2つが必要です。これからは、どのようなことにも疑問を持ち、気づくようになって欲しいと思っています。〟

  このようにコンビニは、年中無休、長時間営業、日用品の定価販売、フランチャイズ制の導入などスーパー等との差別化をはかりつつ、常に新たなものを取り入れてきています。さまざまな業界や企業の経営を知ることは、学校経営にとっても大いに役立つことになります。これからの経営においては、世の中のトレンドをしっかり押さえて、他との差別化をはかっていくことが何よりも大切であると思っています。

2011年10月30日

中学3年保護者懇談会の開催

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  本校の基本的な考え方は、〝家庭と学校が連携して生徒を育てる〟という『共育』です。そのため、ホームページ、学年通信、「ロンド」や「ひばり」等を通じて学校の状況を伝えると共に学年保護者懇談会や中学・高校学級委員会を開催しています。
  昨日(10月29日)の午後は中学3年と高校2年特進コースの学年保護者懇談会が開催されました。同時刻の開催であったため、私は中学3年の懇談会に出席し、冒頭の挨拶をしました。
  中学3年生は間もなく中学最後の大きな学校行事である沖縄への研修旅行に出発します。そして、あと5ヶ月少しで中学を卒業し、高校生になります。しかし、中高一貫ということで、入試という関門を通らず高校に進学することになるため、他の公立中学生と異なり、受験という節づくりができません。また、保護者の皆さんにとっても、受験生をかかえているという緊張感はありません。そのため、今回は現在実施している高等学校の入試説明会で話している『社会で役立つ力を育てる』というテーマでお話しました。
  これから世の中は大きく変わってきますが、社会に貢献できる仕事は無限に広がってきます。生徒達が大学を卒業して社会人になるのは、8年後ということになりますが、これからの高校・大学生活でしっかりとした考え方や生活習慣、専門能力等を身につけておくことが何よりも大切です。現時点では、将来どのような方向に進みたいのかという明確な意思を有している生徒は少ないようです。そして、漠然と大学への進学を考えているようです。今後、学校においてもキャリア教育に注力していきますが、家庭においても機会を見つけて、社会の動向や将来の仕事について話し合っていただきたいと思っています。

2011年10月29日

中学3年生環境講座の開催

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  10月29日(土)、沖縄への研修旅行に先立ち、中学3年生を対象に琉球大学理学部の土屋誠先生にお越しいただき、環境講座を開催しました。
  テーマは『沖縄の自然と生物多様性~サンゴ礁とマングローブ』です。講演の内容は、最初に、沖縄には小さな島々が数多くあるが、150万年ほど前には中国大陸と陸続きであり、多くの動植物が大陸から渡ってきたと考えられる、その後、小さな島々が形成されると、それらの島に住んでいた生物は島の外への移動が困難になり、その島独自の固有種に進化したこと、そのため、沖縄にはヤンバルクイナやノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネ等この地域でしか見られない生物が数多く生息していることを説明していただきました。
  次いで、生物の多様性やマングローブ生態系について、数多くのスライドを使って紹介されました。特に、マングローブ植物の落ち葉は直接河口域あるいは海域に流出し、そこに生息している動物達にとって重要な食物源になっていること、また全面に広がる干潟は、これらの動物の食事を通じて、海水の濾過と堆積物の浄化という2つの役割を果たしているとのことです。また、地球の温暖化に伴い、オニヒトデが大量に発生し、世界のサンゴ礁が白化現象という深刻な事態を招いていることも紹介していただきました。70分という短い時間でしたが、生徒達は熱心に聞き入っていたようです。
  講演の後、土屋先生と懇談している部屋に、生徒達がやってきて、様々な質問をしていました。その中の一人は、自宅でマングローブやヒトデを育てており、将来琉球大学の理学部に進む希望を持っているようです。私も本日の講演を興味深く拝聴させていただき、生物の多様性について今一度、調べてみたいと思いました。
  土屋先生には、遠路、本校までお運びいただき、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

2011年10月26日

全校朝礼の開催~ハザードマップ

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  10月26日(水)、放送による全校朝礼において次のような話をしました。
〝今日は〝自分の身は自分で守る「危機管理」〟というテーマで、お話しします。皆さんはハザード(防災)マップというものを知っていますか。これは自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したもので、予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲および被害程度、さらには避難経路、避難場所などの情報が既存の地図上に図示されています。
  先日、私の住む京田辺市からハザード(防災)マップが送られてきました。地震と洪水の2種類ですが、震度6の地震が発生した場合の家屋の倒壊状況や木津川が氾濫した場合の浸水状況が色別に記されています。
  最近のニュースを見ていると、日本では東日本大震災やこれに伴う津波、先日の台風による豪雨等、想定外と言われる災害が発生しています。また、世界を見渡しても、スマトラ沖の大地震をはじめ、超巨大ハリケーンのカトリーナや今回のタイにおける大洪水、トルコでの大地震等、想像をはるかに超えた災害が次々と発生しています。このような災害を見ると、簡単に想定外という言葉では片づけられない状況になってきているように思います。想定外というのは、これまでの経験になかったということを前提にしているようですが、近年、地球の温暖化に伴い、ゲリラ豪雨や大型台風による水の災害が増えてきています。この際、恐らく大丈夫だろうという先入観を捨てて一から見直さなければならないと感じました。
  そこで、皆さんの居住地や通学区域がどうなっているのかを調べてみる必要があると考え『通学区域(すべてではないですが)の防災マップ・ハザードマップを取り寄せることにしました。このハザードマップを利用すれば、災害発生時には迅速・的確に避難を行なうことができます。また二次災害の発生予想箇所を避けることができるため、災害による被害を軽減することも可能です。
  このマップは、玄関の60ホールの前に閲覧できるよう置いていますので、是非災害時の避難場所等をマップで確認しておいて下さい。ここ数日、朝晩は冷え込んできましたので、体調を崩さないようにしましょう。〟

  私達の周りにはさまざまな危機が潜んでいます。「備えあれば憂いなし」という言葉がありますが、お互いに色々な面での危機管理を心がけていきたいものです。また、この一環として学校における防災教育についても今後検討していかなければならないと思っています。

2011年10月23日

第2回高等学校オープンスクール&入試説明会の開催

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  10月23日(日)、第2回高等学校オープンスクール&入試説明会を開催しました。本校では教職員全員が分担して学校訪問や入試相談会・説明会等の入試広報活動を行なっています。本日も学校説明会がピークを迎える中、出張等の予定のない教職員全員が出勤し、通常の勤務日と同様、8時25分から職員朝礼を開催した後、オープンスクールに備えてそれぞれの配置につきました。
  生徒達は9時過ぎから続々と来校し受付を済ませた後、授業が開催される教室に向いました。生徒達の中には初めて本校に来た人も多く、環境に配慮した校舎や芝生化された校庭等を見て、学習環境の素晴らしさに驚いていた様子でした。中学のオープンスクールと異なるのは、保護者同伴ではなく一人で来校している生徒の姿が目についたことです。オープンスクールは270名を超える生徒を対象に、10時から2つのグループで、授業体験とクラブ体験を行ないました。多くの中学生の皆さんにとって高校の授業を受けるのは、これまであまり経験がなかったと思いますが、それぞれ興味深く先生の話に耳を傾けたり、実験をしていたようです。また、心配していた天候も回復しましたが、昨日の雨によるグランド不良のため、屋外のクラブの中には予定通り実施することができず申し訳なく思っています。
  また、昼食を挟んで午後1時半からは学園講堂で入試説明会を開催しました。日曜日ということもあり、生徒・保護者あわせて680名(資料配布460部)の方に来場いただきました。
  最初に、私からパワーポイントを使って、これからはグローバル化が進展する中で、将来社会人として活躍するために必要な力を育てることが大切であること、そして、これが学校改革の基本的な考え方であることをお話しました。次に生徒達の学校生活の様子を収録したDVDを見ていただき、続いて教頭から5年前に導入したコース制の進捗状況やカリキュラムの概要、進学実績、年次別の学力の伸長度等の説明、最後に入試広報部長から来年度の入試における留意点等の説明を行ないました。
  こうして、約1時間半にわたる説明会は無事に終了しましたが、その後も多くの保護者の方から個別の質問をお受けしました。何分にも短時間での説明でお解りにくい点も多々あったのではないかと思っています。本校では『開かれた学校づくり』を目指し、ホームページによる学校情報の提供を積極的に行なっています。私も極力、社会のトレンド等を紹介していきたいと思っていますので、是非ご覧下さい。また、本校ではいつでも入試に対する相談をお受けしていますので、事前にご一報の上ご来校下さい。

2011年10月22日

新たな採用で学校を活性化

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  《本年度 新任教員研修会より》
 
  現在、本学園においては、来年度の教員の採用試験を行なっています。今年は初めての試みで新聞に教員採用の募集広告を掲載した結果、多くの方に応募していただき、何回かに分けて筆記試験や面談、模擬授業等を行なわせていただきました。私学の場合には公立と違って、事前に入学者数が確定しないため、次年度の人事体制を固めるのは難しい面もありますが、本校では極力前倒しで、来年度の教員人事も含めた経営計画策定のを行なうことにしています。
  企業でも学校でも、毎年新しい社員や教員を迎えますが、このことによって組織が活性化するのは間違いありません。特に、私学の場合には常に新しい血を取り入れておかないと同一集団化することになります。この結果、どうしても考え方が保守的になり、マンネリ化に陥ってしまいます。私もこれまで、多くの学校を見てきましたが、これは公立・私立にかかわらず改革が進まない学校の共通点です。
  また、新たな教員を迎えることは、現在本校で勤務されている教員にとっても原点に戻って自分を見つめ直すチャンスであると思います。毎年、新たに勤務される方に対しては次のような資料を配布していますが、私自身も今一度、見直していきたいものです。

①確固たる『人生観』『人間観』『職業観』を持つ
  人生一回、生命一個、たった一回きりの人生で後戻りはできない。
  充実した悔いのない人生を送ることが大切(人間としての生きざま)。
②教えるとはどういうことなのか 
  教師の使命とは何かをしっかりと心の中に刻み込むこと。
  子ども達に生き方を教える。子ども達の心に火を灯す(ともす)。
  子ども達の能力を引っ張り出す。
③雲雀丘学園とはどういう学園なのか
  雲雀丘学園中・高等学校はどういう学校なのかをしっかりと理解し、
  自分の言葉で語れるようにする。
  現在、学校改革を進めているが、その基本は『創立の精神の体現』。
  『孝道』・・・親を大切にする人はどんなことでも立派にできる
  初代理事長の教え・・・〝やってみなはれ、やらなわかりまへんで〟
  中・高の校是は『高志』『自律』『努力』⇒将来社会で役立つ人材を育てる
④学園のビジョン(目指す姿)とは
  『人間教育の充実と学力の向上の両立をはかり、
  関西を代表する一流の学園を目指す』 
  関西を代表するとは・・・?
  一流の意味とは・・・?
⑤人間力を高めるには
  このための特効薬はない。『凡事徹底』が何よりも大切である。
  当たり前のこと・簡単なことをしっかりとやること。
  (爽やかな挨拶・きっちりした服装・規則/ルールの遵守・整理整頓など)
⑥子どもは『親の鏡』『教師の鏡』『社会の鏡』
  教師自らが実践し手本になることが大切。
  人との出会い(縁)を大切に。 日々明るく、元気で、生き生きと、楽しく。
                                    以上

2011年10月19日

高等学校全校朝礼 ~インドネシアにおけるポカリスエット販売

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  10月19日(水)、爽やかな秋空の下、定期考査終了後初めての高等学校の全校朝礼を実施し、次のような話をしました。
  〝定期考査の答案が返却されていると思いますが、間違ったところはしっかりと確認し、同じ失敗をしないようにしておいてください。
  今日は健康飲料のポカリスエットの話をします。今、世界でこのポカリが爆発的に売れている国がありますが、どこか分かりますか。それはインドネシアです。私も以前インドネシアで生活していたことがありますが、インドネシアは赤道直下にあって、人口は2億4千万人、人口の90%はイスラム教徒です。約1万8千の島からなり、実にアメリカ合衆国の東海岸から西海岸の距離に点在しています。
  大塚製薬がインドネシアでポカリを売り出したのは1997年ですが、当時飲料水の主流は甘い清涼飲料水でした。甘くないし酸っぱいと思われていたポカリを売るためには、新しい飲料であることを訴求し、長い目で見たビジネスを考えることが不可欠です。そのため通常の販売方法ではなく、文化や風土に根差した売り込みをはかることにしました。具体的には
①50人ほどの販売促進員を中心に足で稼ぐ営業をスタートさせた。
②赤道直下で暑いという気候風土の中で、熱中症予防や下痢や脱水症状の際の水分補給に役立つことを地道に訴え続けた。
③年間5千~6千回の販促会を開催し、口コミで市場を広げることにした。
④2004年に発生したデング熱(発熱し、高熱が続き発疹が出る)の大流行をとらまえて、健康飲料としての認知度を一挙に高めた。
⑤2005年から断食月(ラマダン)向けキャンペーンを始めた。宗教に立ち入るのは良くないと躊躇する日本人に、販売員たちは「ラマダンは文化」と気にかけず、ラマダン限定のTV・CMを作り、モスク周辺で礼拝帰りの人にサンプルを配った。等です。
  価格は500mlのペットボトルで約47円ですが、2011年の販売見込みは6億本で、この10年で30倍になりました。これは、日本の販売量の半分に達する勢いであり、このまま推移すると、近い将来世界一の販売高になることが予想されています。この成功例でも分かるように、風土や文化の異なる海外市場を攻略するためには地に足のついた売り方が欠かせないということになります。〟
  今、日本の飲料各社は円高を生かしたM&Aや海外拠点の設立等に動き始めています。サントリーも東南アジアでの戦略強化の一環として「サントリー食品アジア」をシンガポールに新設しました。これらの動きは飲料業界に限ったものではありません。これから多くの業界各社の動きを注視していきたいものです。
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2011年10月15日

第2回学園PTA協議会の開催

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  10月15日(土)午後、中・高等学校、小学校、幼稚園の各PTA会長・副会長と常務理事、事務局長、校園長・教頭の21名のメンバーが出席し、学園PTA協議会が開催されました。この会合は、毎年4月と10月の2回開催されています。
  最初に学園のPTA会長と常務理事から挨拶があり、続いて各校園のPTA会長から活動の報告、各校園長・事務局長から本年度前半の取り組みについて報告しました。私は現在進めている学校改革が第2ステージに入り、中学校にコース制を導入した年に入学した生徒が高校1年生になってきていること、外部模試の結果も伸びてきていること、遅刻者が激減してきていること、学校行事も活発に行なわれていること等をパワーポイントで説明しました。また、より理解を深めていただくために、これまでの学校改革の取り組みをまとめた『骨太のリーダー育成を目指して』という資料をお渡ししました。
  その後、PTAの役員の皆さんと活発な意見交換が行われました。とりわけ、幼稚園から小学校、中高までの一貫教育や各校種間の連携についての貴重な意見も出されましたが、これは私自身も以前から感じていることです。中高についてもこれまで必死に学校改革を進めてきましたが、今は各校種が独自に教育活動を行なってきています。本学園は幼稚園から高校までで大学がありませんが、これを最大のメリットと受け止め特色づくりを目指していくことが必要であると思っています。
  また、本校では家庭と学校が連携して子どもを育てるという「共育」を教育目標に掲げていますが、日常多くの中学生、高校生と接していて家庭教育が非常に大切であることを痛感しています。とりわけ幼少の頃にどのような育ち方をしてきたかによって物の考え方や行動パターンが決まってくるは間違いありませんし、大きくなればなるほどこれらを修正するのは難しくなってきます。
  これからも家庭と学校が連携し、学園に集う保護者と先生が力を合わせて、子ども達を育てていきたいものです。

2011年10月13日

学力を高める

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  10月13日(木)、定期考査2日目を迎えました。本日もいつもの通り、早朝の登校指導を行ないましたが、生徒達は参考書や教科書やプリント等をそれぞれ手にしながら登校してきました。中には見るからに睡眠不足という表情の生徒も見受けられました。テストは午前中で終了しましたが、午後からも学校に残って先生に質問したり、自習している生徒もいました。このように、何事に対しても真剣に取り組む姿勢は素晴らしいと思います。
  また、職員室では先生達が既に終了したテストの採点を始めていました。、数人の先生にどのような結果になっているのかを尋ねたところ、高校生については穴埋め問題についてはできているが、応用問題は今一歩である、中学生については、単純な知識も十分にできていない生徒も散見されるという答えが返ってきました。特に、中学1年生の社会の答案を見ると、歴史上の人物や日本の地名が正確に書けていない生徒もごく少数ながらいることが解りました。定期考査に慣れていないことも原因かもしれませんが、小学校時代のように何とか要領でこなしていくやり方は通用しなくなります。これからは学習内容はどんどん難しくなってくるため、予習復習をする等しっかりとした学習習慣を身につけていくことが大切であると思います。
  一方、高校生で気になるのは、学習の基本が暗記するということになっていないかどうかということです。大学入試センター試験や各大学の入学試験は知識を問うものが多いため、今は多くの知識を有する生徒が優秀であるということになりがちです。勿論、記憶するためには、それなりの努力が必要であるのは言うまでもありませんが、これからの社会においては単なる知識だけでは不十分です。それぞれの学年によって、課題は様々ですが、一つ一つレベルアップをはかっていかなければならないと思っています。

2011年10月12日

定期考査がスタート

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  10月12日(水)、本日より定期考査がスタートしました。本校では昨年から3学期制に変更しましたが、2年目に入りすっかり定着してきたようです。また、6年前と比べると、生徒達のテストに対する姿勢も随分変わってきたように感じています。職員室の隣にある交流スペースでは多くの生徒達が解らないところを真剣に先生に質問していますし、数箇所の自習コーナーでも生徒達が勉強している姿が目に付きます。一口で言えば、学習に対して真剣に取り組む生徒が増加してきたということですが、これは先生にとっても嬉しいことです。
  今回の定期考査は台風時の臨時休業をカバーするため、4日間で実施することにしました。今、生徒達はテストに備えて必死に学習しているようですが、大切なことは結果をしっかりと受け止めることです。〝何ができなかったのか、何故できなかったのか〟を明確にし、同じ失敗をしないことです。また、先生にとっても生徒の理解度がどうだったのかを把握し、自らの教え方を見直す機会にすることが必要です。
  エクセレント・カンパニーと言われる会社には素晴らしい風土がありますが、これは学校でも同じです。そして、このような風土を維持することで、良き伝統が生まれてきます。そうすれば、結果は自ずとついてくると思っています。


2011年10月11日

宝塚市中学校英語祭に参加

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  10月5日(水),第8回宝塚市中学校英語祭(宝塚市中学校英語研究部会主催)が宝塚市立文化施設ソリオホールで行われました。参加校は中1が13校,中2が13校,中3が12校で60名以上の中学生が暗唱してきた英文を披露しました。
  本校からは中2生4名,中1生1名が参加しました。中2~3生の持ち時間は3分以内,中1は1分以内というもので,2人ペアで1つの英文を暗唱する学校もありましたが,本校の生徒は1人ずつが“主役”となって発表しました。テーマは自由ですが,それぞれが興味・関心のある題材を見つけ,時間内におさまるよう英文をリライトし,ネイティブをはじめとする多くの先生方の指導を受けながら原稿を完成,夏から練習に取り組んだ生徒が大半だったようです。中2生4名は学年集会で生徒全員の前でリハーサルし,英語科教員のみならず担任の先生にまでアドバイスしてもらったそうです。タイトルは中1生が“The Cowardly Hunter”,中2生が“I’m coming”“Simon and Tussy”“What’s More Important-Love or Money?”“The Story of Goldilocks and the Three Bears”です。内容もおとぎ話のようなストーリー仕立てのものからディベートに結びつくような論説調のものまでかなりバリエーションに富み,当日は立派な発表ができたようで,生徒達もかなり自信を深めたと聞き、非常に頼もしく感じました。また,アイ・コンタクトや感情移入などの細かいスキルもところどころに見られたとのことでした。
  先週、この催しに参加した5名の生徒が校長室に報告に来てくれましたので、記念写真を撮り〝たゆまぬ研鑽で世界に翔たく〟という言葉を添えておくりました。これからグローバル化が進展する中にあって、国際社会で活躍するためには語学力の習得が不可欠です。生徒達が今回の感動を胸に刻み,ますます精進努力していってくれることを願っています。

2011年10月08日

指定校推薦入試受験者への講話

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  10月8日(土)午後、高校3年の指定校推薦入試を受験する生徒に対する講話をパワーポイントを使って行ないました。近年、少子化の影響で、生徒数は減少傾向にあり、大学としては早期に入学者を確定したいということで、多くの高校に指定校の枠を付与しています。このため、本校の指定校枠も年々増加してきており、現在は500を超える数字になっています。これは、学校、学部を選ばなければ、生徒一人当たり平均2つの推薦枠があるということになります。しかし、本校では進学にあたって、単に大学の名前を重視するのではなく、あくまで将来の進路を考えて大学と学部を選ぶように指導しています。また、選抜特進のクラスについては、指定校の推薦はしないということにしています。このため、今年は、この枠を利用する生徒の割合は一桁台、約40名ということになりました。
  本日のテーマは『これからの社会で生きぬく力」~世界が変わる、日本が変わる、仕事が変わる、仕組みが変わる~です。最初に、指定校推薦は大学と本校との信頼関係がベースになっている、言い換えるとこれまでの先輩達の実績に基づいている、ということを紹介し、雲雀丘学園を代表しているという気持で取り組んで欲しいという話をしました。続いて、世界や日本の現状、これからの世の中のトレンドを説明し、今、日本はまさに正念場を迎えていること、一方で急速な技術革新によってこれから新しい仕事や仕組みが続々と生まれてくること、世界で役立つ仕事は限りなくあること、社会で活躍するためには、人間としての土台をつくること、そのためには雲雀丘の創立の精神や校是をしっかりと体得し、充実した学校生活を送ることが大切であるとの話をしました。そして、大学入学がいち早く内定しても、浮かれることなくクラス一丸となって、センター試験に臨むことをお願いしました。生徒達が最後まで目標を持って高校生活を送ってくれることを期待しています。

2011年10月07日

AO入試受験者に対する指導

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  近年、大学全入時代を迎え、早期に生徒確保する動きが加速してきています。そのため、大学入試は実に多様化し、年々一般入試以外にAOや公募推薦入試を採用する大学が増えてきました。今年も9月以降、多くの大学でAOや公募推薦入試が本格化しはじめ、本校でもこれらの受験に臨む生徒がいます。これらの入試はペーパーテストでははかれない問題発見能力や課題解決能力を重視するということで、面接や小論文試験が中心になっており、集団討論等を実施するところもあります。
  AO入試はアメリカの大学で通常行なわれている選抜方法で、受験生に対して期待している資質・能力は「コミュニケーション力」「探求心」「論理的思考力」が上位を占めていますが、将来社会に役立ちたいという強い思いがベースになければなりません。
  現在、受験者に対して進路指導部や担任が自己推薦書や志願書の作成、面談等の個別指導を行なっています。主な指導ポイントは〝「何のために大学に進学するのか」「将来どのようなことをして社会に貢献しようとしているのか」「何故この大学・学部を選んだのか」をキッチリと整理して自分の言葉で表現できるようにしておくこと。〟等です。また、入室の仕方や挨拶、頭髪、服装、話し方といった基本的なものから、高校生活を通じて特に注力してきたこと、本校で何を学んできたのか、自己のセールスポイントは何か等の質問を通じての指導を行なうことにしています。
  しかし、大切なことはしっかりとした基礎学力を身につけておくことです。AO入試合格者については一般入試合格者と比較して、基礎学力が不足しているということが指摘されています。これでは、将来社会に出た時に役に立つ仕事はできません。
  私も時間の許す限り、動機付けも含めた面談指導を実施していきたいと思っています。

2011年10月05日

中学全校朝礼の開催~相手の立場に立つ

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  10月5日(水)、定刻の5分前には中学の全員がグランドに集合し、全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
  〝10月1日は、雲雀丘学園の創立記念日でした。皆さんもわかっていると思いますが、学園の創立の精神は「親孝行な人はどんなことでも立派にできる」という“孝道”です。そして、本校では社会で役に立つ人材を育てることを目指しています。皆さんは、やがて社会人になりますが、これからの学校生活においてどのような姿勢が大切なのかを話します。
  それは、相手の立場に立って物事を考え、行動するということです。皆さんは、仕事というものをどのように考えていますか?わかりやすく言えば“困っている人を助ける”“不満に思っていることを解消してあげる”“自分がしてほしいことを相手にしてあげる”ということです。 今成長しているところは必ずこのような姿勢で活動しています。
  今日はコンビニエンスストアの事例を紹介します。皆さんが知っているコンビニにはどういうものがありますか?セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートなど色々ありますが、コンビニでは、常にお客様の立場に立って、新しい商品の開発をしています。コンビニは1927年(今から84年)、アメリカでサウスランド ・アイスという氷を販売する店が日用品や雑貨、食料を品揃えして販売を始めたのが最初です。この店は営業時間が朝7時から夜11時までだったので、セブンイレブンと名付けられました。
  ところで、今年の夏、コンビニで大きく売り上げを伸ばしたものがあります。それは何かわかりますか?アイスクリームや氷菓子も増えましたが、意外なものがヒット商品になりました。それは、鶏の唐揚げやコロッケという揚げ物です。そのきっかけは東日本大震災ですが、電力が不足するため家庭では節電志向が強まるため、揚げ物が売れると考えたのです。そして材料の確保やメーカーとの折衡等を短期間で立ち上げ、注文に応じて店で調理することにしたのです。この予想は見事にあたりました。
  また、これまでコンビニはお客様の立場に立って、色々な新しい取り組みを行ってきています。商品面においては、季節に合わせて、おせち料理・バレンタインチョコレート・クリスマスケーキ・節分の恵方巻きと次々に新しい企画を行なってきました。暖かいおでんもヒット商品の一つです。このように、自らが考えたことがうまくいった時は、達成感があり実に楽しいものです。
  自分の仕事を通じて人に喜んでもらう、そして自分がやりがいを感じるということが大切なのです。どうか、これからの学校生活を通じて、相手の立場に立って物事を考え行動するという習慣を身につけて下さい。そうすれば必ず将来社会で役立つ人間になれると思います。〟


2011年10月01日

第2回 中学オープンスクール&入試説明会の開催

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  10月1日(土)、第2回中学校オープンスクール・学校説明会を開催しました。本日は、天気が崩れるのではないかと心配していましたが、素晴らしい秋晴れになり、野外でのクラブ体験もしていただくことができました。ただ、本日は多くの市で中学の運動会が開催されたり、他の学校との説明会と重なったこと等もあって、参加いただけなかった方も多かったようです。
  また、本日は雲雀丘学園にとっては、記念すべき61回目となる創立記念日を迎えました。本校は現在、学校改革を進めていますが、この基本の考え方は「創立の精神の体現」です。この記念日にあたって、親孝行な人は立派になれるという「孝道」をしっかりと確認し、将来社会で役立つ人材の育成に努めていきたいと思っています。  
  なお、11月6日(日)には、本年最後となる中学校説明会を予定しています。また、いつでも教育相談や授業参観、校舎見学の受け入れを行なっていますので、ご一報の上、ご来校ください。


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2011年09月30日

PTAバスツアーの開催

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  9月30日(金)、中高PTAによるバスツアーを開催しました。今回のテーマは『近江八幡散策&水郷めぐり』でしたが、90名の保護者に参加していただきました。この行事は保護者相互の懇親をはかるために、毎年この時期に実施されてきています。今年で実に33回目を迎えることになり、これまでバスツアーだけでなく観劇や文楽鑑賞等も実施してきました。9時に3台のバスで学校を出発し、11時前に近江八幡の八丁堀に到着しました。2つのグループに分かれて約80分にわたって水郷めぐりを行ないました。この水郷は日本三大水郷の一つにあげられており、平成18年1月には国の重要文化的景観第一号に選ばれ、平成20年10月には「ラムサール条約湿地」として西の湖と長命寺川が登録され、『白山・円山』が日本の里100選に選ばれる等貴重な水環境は国内外から注目されています。そして、船頭さんが7~8名乗りの屋形船を櫓で操り、網目のように入り組んだ水郷のヨシ原の間をゆったりと進んでいきます。また、この場所はさまざまなテレビの時代劇やドラマの撮影場所としても人気があるようです。
  その後、昼食を挟んで、遊歩百選に選ばれた『近江八幡のまちなみ』を散策しました。遊歩百選とは、日本全国を対象として歩きながら健康増進をはかり、観光を楽しみ、地域の歴史・文化に触れる新しいスタイルの旅を提供しようとするものです。保護者の皆さんは活発なコミュニケーションをはかりながら、近江八幡の秋を満喫されていたようです。
  また、本日は思いがけない出会いがありました。私達を乗せていただいた屋形船の船頭の一人が元、大阪府立高校校長の田頭政泰さんでした。田頭さんは4年前に定年退職されたそうですが、毎日2時間半かけて大阪の自宅からこの近江八幡まで通ってこられているとのことです。今の生活は充実していて、本当に楽しいと笑顔で語っておられました。この水郷は季節毎に違った趣があるようですので、また機会を見つけて訪れてみたいと思っています。

2011年09月28日

生徒会役員承認式・全校朝礼の開催

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  9月28日(水)、爽やかな秋晴れの下、後期生徒会の役員に対する承認式を行ないました。生徒会長はじめ全役員に承認書を手渡した後、それぞれの役員から自己紹介と決意表明がありました。後期は体育大会や文化祭等の大きな行事はありませんが、是非生徒会として積極的に自主活動を推進してくれることを期待しています。
  続いて、全校朝礼において部活動の表彰を行なった後、私から次のような話をしました。
  〝以前勤務していたパナソニックの創業者である松下幸之助氏は伸びる会社の特徴として、3つの尺度を持っていました。1つ目は「おはようございます。いらっしゃいませ、という爽やかな挨拶が返ってくること」、2つ目は「整理・整頓がキッチリ行われていること」、3つ目は「トイレが美しく掃除されていること」ということです。
  私も製造や営業の仕事を通じて、挨拶ができていない、整理整頓のできていない工場では品質問題や安全問題(怪我)が多発する。また、全国の販売会社を訪問した中で、倉庫にカタログやチラシが散乱しているところは業績が低迷していることを自分の目で確認してきました。こうした「挨拶」「整理整頓」「掃除」といったことをおろそかにしない姿勢が経営の成果に大きく反映しているのです。
  また、社会で活躍されている人は例外なく多岐にわたる仕事を迅速かつ的確に処理されています。そして、書類の整理整頓がしっかりできていて、スケジュール管理や仕事の段取りがうまいということも事実です。また、お礼状を出すといった細かい心配りも行なっておられます。
  このように、簡単なことや当たり前のことをキッチリやるという姿勢が大切なのです。毎日、挨拶、服装、バッヂをつけるということをお願いしていますが、多くの会社では決められた社章(バッジ)をつけていないと入門できない、また、社章を失うと紛失届けを出さなければならないということになっています。  今一度、身の回りの「凡事徹底」をしっかりと行なうという習慣づくりを行なってください。そうすればこの習慣は必ず将来役に立つことになると思います。〟

2011年09月26日

学園小学校保護者対象説明会の開催

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   9月26日(月)、台風のため延期になっていた小学校の保護者対象説明会(当初20日に予定)を開催したところ、160名を超える保護者が出席されました。
  以前、この説明会は小学校6年・5年・4年の保護者を対象にしていましたが、昨年から小学校の全学年の保護者に対象を広げることにしました。このため、3年生以下の保護者も数多く出席され、全体の40パーセントということになりました。最近、毎週のように塾やマスコミ主催の「学校説明会」や「入試相談会」が開催されていますが、入試を直近に控えた6年生だけではなく、小学校低学年の保護者の相談も多くなってきているようです。また、幼児教室も次々と開設されており、幼少の頃から子どもの教育に対する関心が高まってきていることが分かります。これにはさまざまな原因が考えられますが、何と言っても少子化の影響があるのは間違いありません。
  本日の説明会でもお話しましたが、これから世界は大きく変わっていきます。恐らく、現在の小学生が社会に出る時には、これまでにはなかった新しい仕事が続々と生まれ、従来の仕組みやシステムが再構築されることになります。そして、この結果、全く異なる能力やスキルが要求されることになるでしょう。勿論、これらのベースとしての人間力が重要であるのは言うまでもありません。
  将来、子ども達が社会で活躍するためには、単に有名大学に進学することを目的にしているだけでは不十分です。世の中のトレンドをしっかりと予測すると共に「勉強は何のためにするのか」「社会で役立つ力とは何か」ということを子ども達に教え、キャリア教育の充実を通じて、きめ細かい進路指導をしていかなければならないと思っています。 

2011年09月16日

創造力を高める折り紙

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  本校では単なる知識詰め込み型の教育ではなく、できるだけ生徒の興味を引き出すことに注力しています。この度、中学3年生の幾何の授業を担当されている先生から〝生徒が素晴らしい作品を作ってきた〟との報告を受けました。この作品は折り紙を使った『五角星の正12面体』と『20-12準正多面体』の作品として仕上がっており、形の面白さだけでなく、色彩の組み合わせも見事です。次に担当の先生の話と本人の感想について紹介します。
 《担当の先生の話》
  〝夏休み直前の最後の授業で久しぶりに折り紙を利用した授業を取り上げました。その内容は「A4の定型紙からハサミと糊なしで正五角形が折れること」と「正12面体を作るための複数の正五角形の組み合わせ方」の説明を行ないました。その上で、全員に正五角形を折ってもらいましたが、時間の制約から実際に正12面体を作ることは自主的な課題としたそうです。しかし、この生徒の素晴らしいのは与えられた課題をこなすだけでは満足せず、正五角形の接合方法を工夫して、全く新しい2種類の作品を作り出したことです。〟
  《本人の感想》
  〝立体を作ったきっかけは授業で長方形から正五角形を作る方法やその正五角形から星形を作る方法を習い、12個つなげると立体ができるということでやってみようと思いました。最初は授業で紹介された正五角形を組み合わせましたが、それだけでは満足せず、もっと違う立体を作りたいと思い、星形を組み合わせようと考えました。家族の用意してくれたカラーコピー用紙と接着剤を使って一つ作ると思ったより美しく、次々と組み合わせを変えていきました。完成した立体は実にきれいで、一つ作り上げる毎に達成感を感じました。また、何かの機会があれば、様々な立体づくりに挑戦していきたいです。〟
  本来、勉強は興味を持って取り組むと楽しいものです。しかし、今の日本では押し付けられて嫌々やっている生徒が多いように感じています。これは将来の仕事においても同じです。私のこれまでの経験からしても、やらされているという気持ちでいる限り、良い仕事はできません。本校の徒達が自主的に勉強できるようになって欲しいと思っています。
  なお、この作品は図書館の貸し出しカウンターの隅に天井から吊るしており、生徒達も興味を持って眺めているようです。

2011年09月14日

防災から減災へ~避難訓練を終えて

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  9月14日(水)、厳しい残暑の下、恒例の避難訓練を行ないました。本校では1月と9月の年2回、この避難訓練を実施しています。本日は全校生が上靴のまま校庭に集合し、整列が完了したところで次のような話をしました。
  〝皆さんは平成7年に起った阪神淡路大震災については記憶がないと思います。また、東日本大震災が発生して、6か月が経過し徐々に記憶が薄れつつあります。この東日本大震災では実に2万人もの尊い命が失われました。今、ここに集合しているのは1300人ですから、この人数の約15倍ということになります。
  昔から「災害は忘れたころにやってくる」と言われていますし、「対岸の火事」という言葉もあります。常に災害に対する備えを怠らないことが大切です。ところで、最近は『減災』という言葉が注目を集めるようになってきました。これは、自然災害は人間の手では防ぐことができないので、実際に発生した時に被害を減らすという考え方です。皆さんは『ハザードマップ』というものがあるのを知っていますか。これは各自治体がそれぞれの地域で起こる災害を予想して、被害状況を示したものです。洪水が発生した際にはどれくらいの高さまで水が来るのか、地震が発生した際にはどれくらいの建物が倒壊するのか、といったことを図示しています。言わば地域の危険度マップなのです。是非、皆さんはこのハザードマップを入手して、自分の居住区域の状況を把握しておいて下さい。そして、できるだけ災害危険度の高いところには住まないということが被害を最小限に食い止めるために重要であるということを理解しておいて下さい。〟
 
  本校においては、これまで毎年同じパターンの避難訓練を実施していますが、これからは違った角度からの防災訓練を検討していかなければならないと思っています。

  また、本日は今回の大震災で多くの犠牲者が出た中で、ほとんどの小・中学生が無事に避難した釜石市の実例を紹介しましたが、この詳細については別途掲載する予定です。

2011年09月12日

塾長対象入試説明会の開催

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  9月12日(月)、10時半より塾長の皆さんを対象にした入試説明会を開催しました。この催しは例年この時期に実施していますが、残暑厳しい中にも関わらず、約160名の方に参加いただきました。
  最初に私から日頃のお礼と学校改革についての基本の考え方をお話しし、次いで教頭から現在の学校の状況についての説明を行ないました。続いて学校の教育活動についてのビデオを紹介した後、入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の入試についての変更点等の説明を行ないました。
  これまで、多くの機会に学校改革にあたっての基本的な考え方は〝創立の精神の体現である〟ということを取り上げてきました。創立の精神というのは「何のために学校が存在するのか」という基本理念ですが、雲雀丘学園においては『孝道』です。つまり〝親孝行のできる人は立派になれる〟というものであり、将来社会で役立つ人材を育てることを謳っています。従って、何を行なうにしても常にこの創立の精神に照らしてみることが大切なのです。これを実現するために、本校では「人間力」と「学力」の二つを兼ね備えた人材の育成を目指しています。あえて、順位をつけるということになると、私は「人間力」が1番であると思っています。
  学校改革の大きな柱は平成19年からスタートした「高校のコース制」と翌平成20年の「中学のコース制」ですが、到達目標時点を平成25年に定めています。実はこの年は一貫選抜クラスが中学1年生から高校3年生まで揃う、つまり「中学のコース制が完成し、新コースで入学した最初の学年が大学に進学する年」ということになります。このように、本校では「全員で」「全力で」「できるだけ早く」といった抽象的な表現ではなく、明確に到達目標を設定しています。また、現在、平成26年以降のあるべき姿を模索しています。学校改革は今のところ、ほぼ順調に推移していますが、年々環境が目まぐるしく変化しており、全く気を抜くことはて゛きません。メーカーが毎年、新製品を出していくように、常に新たな取り組みを行なっていくことが大切であると思っています。
  本日は一方的な説明になってしまいましたが、来年度の入試についてはこれから塾の皆様と十分な打ち合わせを行なっていきたいと考えていますので、忌憚のないご意見、ご要望をお寄せいただきますようお願いします。

2011年09月11日

社会人基礎力を育てる~合唱コンクールを終えて

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  平成18年2月、経済産業省からわが国の経済活動等を担う産業人材の確保・育成をはかるためには、職場等でどのような能力が必要になるかを明確にするという趣旨の注目すべきレポートが発表されました。そして、この力を「社会人基礎力」という言葉で表し、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで動く力」の3つを上げています。これは本校で取り上げている“社会で役立つ力”そのものです。このレポートの中で、多くの人が納得するのは、学力と社会人基礎力は必ずしも一致しないということです。

  最近、企業の経営者や人事担当の方と話をすると、必ずといって良いくらい「人材(財)」の話が出てきます。何故なら、これからのグローバル社会の中で生き残りをかけて熾烈な競争に打ち勝っていかなければならない企業にとっては、いかに優秀な人材を確保するかが至上命題です。従って、企業では血眼(ちまなこ)になってこれらの人材を確保しようとしています。しかし、残念なことに、企業のメガネに叶う人材は限られているようです。そして、大学や高校での学力が必ずしも社会では役立っていないという言葉が返ってきます。この理由は言われたことはできるが、自ら考え行動できない、チームで仕事ができない、我慢できないといったタイプの人間が増えてきているようです。特に、最近は少子化の影響からか人間関係で行き詰まるケースが散見され、不登校やニートといった憂慮すべきケースが散見されるようになってきました。
  私はこの社会人基礎力は知識偏重型の教育では身につかないように思います。特に学校の中では、知識を教え込むだけではなく自ら調べ考え行動する授業や自主活動が大切です。このため本校では学校行事や部活動、環境活動、ボランティア活動に注力しています。今週の水曜・木曜に、文化祭で延期されていた合唱コンクールを開催しましたが、生徒達は早朝や放課後、クラス毎に懸命に練習をしていました。そして、結果が発表されると大歓声が沸き起こっていました。このように、全員が一つの目標に向って、努力するという姿勢こそ社会で役立つ力を育てることになると思っています。
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              ≪出番を待つ生徒達≫

  

2011年09月09日

海外留学者に対する面談

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  この度、高校1年の生徒がイタリアに留学することになり、渡航前の面談を行ないました。
  本校は昭和60年(1985年)に国際社会で活躍できる人材を育成するということで、高校に『国際科』を設置しました。その後、20年にわたって『国際科』として生徒募集を行なってきましたが、急速なグローバル化の進展に伴い、すべての分野で国際的なセンスが必要になってきたため、平成19年にこの二つの「科」を再編成し新たにコース制の導入をはかることにしました。しかし、それまで培ってきた国際科のノウハウはそのまま引継がれ今日に至っています。つまり「カナダ研修」「ニュージーランド比較文化研修」「JICAとの交流」といった国際科のDNAについてはしっかりと受け継がれています。
  この一つが「海外留学」であり、現在6名の生徒がニュージーランド、アメリカ、フランスに留学しており、今回のイタリアを加えると7名になります。一方で、先日デンマークから1名の留学生を受け入れており、現在高校2年生として学校生活を送っています。
  最近、日本人は内向き志向が強くなり、海外留学者の数が減少傾向にありますが、これからの社会を考えると若いうちに日本を離れて生活することは貴重な経験になるのは間違いありません。期間は来年の6月までの10ヶ月間ですが、大きく成長して帰ってきて欲しいと思っています。

2011年09月07日

文化祭をバネに大学受験に臨む

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                 《高校3年生による模擬店》
  本校では文化祭において高校3年生は例年模擬店を担当することになっています。今年は雨の影響で、グランドの周辺にテントを張ることになりましたが、それぞれのクラスで「もろこし」、「韓国料理のトッボギ」、「焼きそば」、「チャーハン」、「焼き鳥」、「蒸しジャガイモ」、「ギョーザ」、「そば飯」等工夫を凝らした食べ物を提供してくれました。家でもあまり料理をしたことのない生徒も多いのではないかと思いますが、男子生徒と女子生徒が協力して調理している姿は実にほほえましく感じました。彼らにとっては、今回の文化祭が高校時代最後の大行事ということになります。心配したのは1日に短縮されたということで、当初予定した販売が達成できないクラスが出るのではないかということでしたが、最後まで努力して販売してくれたようです。これらは素晴らしい青春の思い出として心の中に刻み込まれたのではないかと思っています。
  この文化祭が終わると、高校3年生は気持ちを切り替えて、今度は大学受験に向けて全力で取り組むことになります。大学受験は自分自身との戦いであると同時に集団の力が影響する団体戦であると言われています。現在は最終の志望校・志望学科を絞り込む段階になっていますが、これからはどうしても模試の結果等を気にして弱気になりがちです。そのような時にクラスが一丸となって、お互いに励ましあいながら、目標を下げることなく最後までやり遂げるということが重要です。生徒達がこの文化祭で培ったクラスの団結力と感動をバネにしてこれから飛躍してくれることを願っています。

2011年09月05日

思い出に残る文化祭

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  9月5日(月)、この2日間台風のため中止していた文化祭を開催しましたが、今年は2日間のプログラムを合わせて、1日で実施することになりました。
  私は開会式で〝凝縮された中身の濃い思い出に残る文化祭にして欲しい〟〝保護者や先輩に成長した姿を見せて欲しい〟〝エコを楽しむというテーマを実践して欲しい〟という3つのことを話しました。その後、学園講堂、グランド、中央棟、中学校舎、高校校舎等の施設をフル活用して9時から15時30分までさまざまな展示や催しを行ないました。講堂では、演劇部・箏曲部・合唱部・吹奏楽部・ギター・マンドリン部・中3・高2によるダンスの発表、校舎内では主として華道部・書道部・美術部・科学部・鉄道研究部・写真部・ESS・囲碁将棋部等の文化クラブや海外研修、同窓会関係の展示が行なわれました。この他、高校2年生が主催する北海道物産展やPTAによる制服・制靴のリユースと雲雀クッキーの販売等が行なわれました。また、高校3年生はグランド横のテントで、クラス毎に工夫を凝らして模擬店を担当してくれました。
  本日は台風が去った後も時折、降雨に見舞われるスッキリしない天候でしたが、熱中症等の体調不良の生徒も出なかったこと、電力の消費量も昨年に比べて大幅に低減できたこと等、予想外の効果もあったようです。私も時間の許す限り会場を巡回しましたが、生徒達の生き生きとした表情と笑顔が印象的でした。また、実に久しぶりに小学生の頃熱中していた将棋の対局を行なう等、私にとっても思い出の残る文化祭になりました。
  このようにして、今年の文化祭は終了しました。生徒達が、このような学校行事を通じて得た貴重な経験は、将来社会に出た時に必ず役立つものと確信しています。最後に今回の文化祭開催にあたって、お世話になった多くの人達に、心より感謝を申し上げます。

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2011年09月04日

悲しい決断

  9月4日(日)、台風12号は日本列島を縦断し、未明に日本海に抜けましたが、進行のスピードがあまりにも遅いため、発令された大雨・洪水警報がなかなか解除になりません。私も午前3時頃から起きてテレビを見ていましたが、5時過ぎになっても警報が継続されたまま状況に変化がないため、通常ルートではなく電車を乗り継いで7時過ぎに学校に到着しました。緊急連絡網を使って自宅待機する旨の連絡をしていましたが、既に登校してきている生徒もいました。生徒達はこの文化祭のために1学期より準備を進めてきました。そのため何とか本日開催してあげたいという思いで、本日の対応について話し合いました。そして、8時、10時、11時の段階でどうするかを検討しその後の状況を見守りましたが、10時13分に洪水警報は解除されたものの大雨警報が継続されたため、止むを得ず本日の文化祭の中止を決定しました。このように、最後まで開催に向けての検討を行ないましたが、実に悲しい決断をしなければならないことになってしまいました。その後、直ちに緊急連絡網やホームページを使って休業する旨の連絡を行なうと共に天候の状況を確認の上学校に来ている生徒達に帰宅してもらいました。生徒達はもとより、開催を楽しみにしておられた保護者、先輩の皆さんには誠に申し訳なく思っています。同時に、明日以降の対応も協議し、次の通り実施することにしました。
  明日は、一般公開日とし講堂発表については両日のプログラムを合わせて行なうこととします。そのため、8時30分登校・開会式、17時閉会式となりますが、合唱コンクールの時間は取れないため、別日程で行なうことにしました。気持ちを切り替えて明日に臨みたいと思っています。なお、模擬店チケットは期日にかかわらず、明日使用できるようにしています。 
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     昨年度の合唱コンクール

2011年09月03日

文化祭のテーマ

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  本校では〝人間力〟を高めることを教育方針に掲げ、この大きな柱として『環境活動』に注力しています。近年、地球の温暖化をはじめとする環境問題は深刻さをましてきていますが、これらはすべて人間の行為が引き起こしたものです。そして、このままでは私達が住むかけがえのない地球は深刻な事態に陥ることになります。この地球環境を守るためには、一人ひとりの行動が何よりも大切です。1人の力は小さくても、多くの人が自らの行動を変えることによって、大きな力になります。このような考え方に立って、本校では学校・家庭・地域において身近なできることから行動に移すということを基本にしています。そのため、学校においても先生が中心になって行なうのではなく、あくまで生徒が主体となって進めていくことにしています。
 今回の文化祭のテーマも、生徒会の役員が中心となって〝エコを楽しむ〝ということになりました。そして、10R〟環境活動〟を提唱しています。これは従来の「3R:(Reduce・Reuse・Recycle)」だけでなく新たに7つのRを加えたものです。具体的な取り組みとしては、できるだけゴミを出さない、ゴミはすべて分別する、エアコン等の電力使用量を減らす、使用しないものをバザーに出す、制服・制靴のリユースを行なう等です。この10Rは次のものです。
  ① Reduce 減らす、ゴミを出さない    ②Reuse 再び(何度も)使う    
  ③ Recycle  再資源化する = 以上3R        
  ④ Refuse  拒否する(レジ袋・過剰な包装を断る)   ⑤ Repair 修理する   
  ⑥ Refine 分別する   ⑦ Rethink 再考する 
  ⑧ Rental 借りる  ⑨ Return 戻す   ⑩ Reform 改良する

  この文化祭を機会にとして、今一度自分の日常の行動を見直し、小さなやれることから10R環境活動をスタートして欲しいものです。

  

2011年09月02日

文化祭のスケジュール変更

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  9月2日(金)朝、台風接近に伴い文化祭関連のスケジュールを次のように変更し、職員朝礼において先生に伝え、続いてホームルームにおいて生徒達にこの内容を徹底しました。
①9月3日(土)を臨時休校とし、警報の有無にかかわらず終日生徒の登校を禁止する。
②これに伴い、本日は12時半までに文化祭の準備を行ない、昼食後完全下校とする。
③9月4日(日)は、文化祭2日目のプログラムで実施する。
④9月5日(月)は、文化祭1日目のプログラムで実施する。
⑤9月6日(火)は、月曜時間割の授業を実施する。

  この決定を受けて、生徒達は迅速にそれぞれの役割に応じて作業に取りかかリ、昼過ぎにはほぼ文化祭の準備を終えることができました。また、毎年、この文化祭において、PTA役員の皆さんには「制服のリユース運動」に協力していただいています。これは卒業生を中心に使わなくなった制服や制靴を提供していただき、希望者にお譲りするというものです。お聞きすると、今年は新たな試みとして、雲雀丘クッキーも販売していただけるとのことです。そして、生徒達が完全下校した後、先生が手分けして校舎内を巡回し、台風に備えて教室の窓の閉め忘れがないかどうかを確認しました。まだ若干の微調整は残っていますが、4日には万全の態勢で臨み、素晴らしい文化祭にしたいと思っています。
 ≪受験を希望される皆さんへ≫ 
  当日は本校の受験を希望される生徒・保護者の皆さんに対する入試相談を行ないます。ご来校の際には、受付においてその旨を申し出ていただきますようお願いします。


2011年09月01日

文化祭近づく

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  今日から9月に入りました。恒例の文化祭は週末に開催の予定ですが、気がかりなのは当日の天気です。現在、日本の南の海上には大型で強い台風12号があり、ゆっくりと北上を続けており、強い勢力を維持したまま2~3日にかけて四国・近畿地方に接近し上陸する恐れが出てきています。
  こういった心配をよそに、生徒達は着々と準備を進めています。私も各教室を巡回しましたが、それぞれが創意工夫しながら展示物の制作を行なったり、一方では合唱コンクールの練習をしていました。学校にはこの文化祭をはじめ、体育大会や研修旅行、校外学習等さまざまな行事がありますが、これらの学校行事の持つ意味は非常に重要であり、一つの行事が終わるごとにクラスのまとまりが出てくるように感じています。この全員で目標に向かって取り組むという姿勢は社会に出た時に大いに役立つことになるのは間違いありません。そして、目標を達成できた時の感動は一生の思い出として、胸に刻み込まれることになり、これが大きな自信につながっていきます。この文化祭を通じて、生徒達が人間として一回りも二回りも大きく成長して欲しいと思っています。
  なお、これからの台風情報を注視しながら具体的な対応を考え、できるだけ迅速にお伝えしていきますのでお含みおきください。

2011年08月23日

2学期がスタート

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  8月23日(火)、雨天のためマイク放送による2学期の始業式を行ない、次のような話をしました。

  〝皆さん、おはようございます。いよいよ今日から2学期が始まります。この1か月、皆さんは勉強や部活動、旅行等それぞれ充実した夏休みを送ってきたことと思います。私が一番うれしいのは、大きな事故もなく全員が元気に登校してきてくれたということです。
  今日は始業式にあたって、雲雀丘学園中学・高校はどういう学校を目指しているのかということをお話ししたいと思います。
  最近色々な方とお会いする機会が増えてきましたが、雲雀丘学園が随分注目され始めてきたように感じています。この日曜日(一昨日)高等学校のオープンスクールと入試説明会を開催したところ、400名を超える方にお越しいただきました。ほとんどの人の感想は„"きれいな校舎ですね〟〝生徒さん達が実に素直で礼儀正しくさわやかですね〟〝大いに好感が持てます〟というものでした。
  ところで、皆さんは〝雲雀丘学園はどういう学校ですか〟と聞かれたら、どのように答えますか?生徒同士が非常に仲が良い、生徒に対する面倒見が良い、環境に配慮した活動をしている等と答えるのではないかと思います。 しかし、私が素晴らしいと思うのは本校の校是です。私は、以前パナソニックという会社で35年間勤務してきましたが、この間に社会で活躍している人を数多く見てきました。この人達には共通点があります。
  一つ目は、高い志を持っているということです。この志というのは、お金儲けをしたいとか、有名になりたいといったものではありません。社会のために役立ちたい、人のために尽くしたいという強い気持ちです。
  二つ目は、自分なりの目標を達成するために、日々たゆまぬ努力を傾注しているということです。
  そして、三つ目は、日々自分のやってきたことを素直に反省しているということです。
これは、まさに本校の校是である「高志」「自律」「努力」です。5年前に、雲雀丘学園の校是を聞いた時に、この校是を実践することが、まさに〝社会で役立つ力を育てる〟ことであると思いました。
  今世界には69億の人が住んでいますが、このうち80%は、電気・ガス・水道のない家に住んでいます。また、日本でも今なお震災で避難所生活を送っている人もたくさんおられます。これからは、世の中のために役立つ仕事は、いくらでもあります。
  この雲雀丘学園での学校生活を通じて、皆さんの教室の前に掲げてある“高志・自律・努力”の校是をしっかりと身につけて下さい。そうすれば、必ず将来社会のために貢献できるようになると思います。それでは、本日も明るく、元気で、生き生きと楽しく学校生活を送りましょう。〟

2011年08月21日

第一回高等学校オープンスクール&入試説明会の開催

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8月21日(日)、朝から生憎小雨がパラつくぐずついた天候の下、本年第1回の高校オープンスクールと学校説明会を実施しました本日は9時半の受付開始の30分以上前から多くの生徒と保護者の方が来校されました。オープンスクールの参加者は約300名の生徒と約100名の付添いの保護者となりました。
  本日のオープンスクールは事前にホームページを通じて申し込みいただいた方を対象にA・B二つのグループに分かれて、国語、英語、数学、理科、社会の授業と高校新校舎の見学・クラブ体験をしていただきました。また、オープンスクールの前後には「60記念ホール」において、放送部員による『学校紹介DJ』を5回にわたって行ないました。
  また、昼食を挟んで、午後1時半からは学園講堂で入試説明会を実施し、保護者と生徒合わせて424名(310組)が参加されました。冒頭、私は簡単に自己紹介をした後、『社会で役立つ力を育てる』というテーマでパワーポイントを使って次のような説明をしました。
 ①「皆さんは7年後には社会人になるが、これから世界は人口が増え続けると共にグローバル化がますます進展しBRICs諸国を中心に大きく変わってくる。
②この一方で、IT・バイオ・エコ・ナノをはじめとする新技術が開発され、新しい仕事や仕組みが続々と創出されてくる。
③現在、学校改革に取り組んでいるが、この基本の考え方は〝学園創立の精神の体現〟であり、孝道(親孝行)の精神である。本校の目指しているのは、大学への進学だけを目的にするのではなく、人間力と学力を兼ね備えた社会で役立つ力を有する人材を育てるということである。
④人間力・人格を磨けば必ず学力は向上する。木に例えれば、根っこを育てることである。学校改革は今のところほぼ順調に推移してきており、生徒の学力も向上し進学実績も伸びてきている。この素晴らしい学習環境の下でより一層充実し藻に教育活動を推進していきたいと考えている。                                                        続いて、教頭と入試・広報部長から、改革の進捗状況や学校の概要、本年度の入試結果と来年度の入試にあたっての留意事項の説明を行ないました。
  本日は、雨のため屋外の運動クラブの紹介は十分できず、申し訳なく思っています。また、一方的な説明のため、お解りにくい点も多々あったのではないかと思います。
  本校では、いつでも入試の相談や学校見学・クラブ見学に応じていますし、ホームページを通じてさまざまな学校情報を提供しています。また、9月4日には文化祭を実施しますので、是非ご来校いただき生徒達の学校生活の様子をご確認ください。

2011年08月18日

カナダ研修後記~③全体の感想

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  カナダ研修に参加した生徒達には、研修を通じて経験したことや感じたことをレポートにまとめるように依頼していますが、私も夏期休暇を使って『東部カナダ研修旅行見聞録』としてまとめてみました。スケジュールに添って写真もとり入れたため、内容的にはかなり中身の濃いものになりました。思い出になると思いますので、できれば生徒達にも配布してあげようと考えています。この見聞録の最後に記述した簡単なまとめです。
 
  研修期間の大半がプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでの滞在であったため、カナダの深いところまで知ることはできなかったが、全般の印象は次の通りである。
①国土が日本の27倍と広く、人口は4分の1ということもあり、とにかくゆったりとしている。
②歴史的にはまだ浅く若い国であり、エリザベスⅡ世女王を元首とするイギリス連邦の1自治国となっているが、イギリスの影は あまり感じられない。
③移民の国といわれるようにさまざまな民族が混在し、他民族国家になっている。イギリス、フランス系が主体であるが、4人に1人はアジア系他の民族であり、近年、特に中国人が急激に増えてきている。
④生活必需品(食料等)や居住費も水道・給湯・電気代込みで安いため、全般的に見て、生活しやすいという印象である。
⑤物品購入等については6%の連邦消費税と州税(州毎に異なる)が課されることになっており、トータルでは他の欧米諸国と同様、15%前後となっている。
⑥交通や通信、放送等のインフラはアメリカとほぼ共通になっているが、カナダとしての独自性を発揮しようとしている。経済的にもアメリカ依存度が徐々に低下し、最近はむしろカナダドルの方がアメリカドルよりも強くなってきている。
⑦多くの未開拓の地域が多いこと、地下資源等未開発の部分が残されていることから見ても今後大きな成長の可能性を秘めているように思われる。
⑧概ね日本人に対しても好意的であり、治安もアメリカ等に比べると悪くない。(大都市の状況がつかめていないのではっきりしたことは言えないが・・・)
⑨電力については豊富な水量を利用した水力発電が主体であるが、太陽光や風力の利用も進みつつある。また、ゴミの分別や省エネ等についての取り組みも積極的に導入されており、環境を大切にしていこうという考え方が浸透している。
⑩食べ物に関しては、量が多く味が濃い。それだけのカロリーを摂るためか、肥満体の人が多く見られる。
⑪トロント等の大都市では支援活動が続けられているように聞いているが、PEIにおいては、日本の原発事故についての質問を受けることはなく、関心は薄いように感じた。
⑫流行かも知れないが、気になるのは刺青を入れた人が目立つことであり、特に若い人の中にも数多く見られる。
  全般的に見て、カナダは世界の国の中でも暮らしてみたい国の一つであるのは間違いない。生徒達の中にも将来再びカナダに行く人が出てくるのではないかと思う。
  中学や高校という感受性の豊かな年頃に海外でのホームステイを通じて現地の人達と交流し、さまざまな異質な経験を積むことは、生徒達のこれからの人生に大きな影響を与えると思っている。短期間の研修のため、急速に語学力が伸長したということはないと思うが、この研修を契機として生徒達が一層成長してくれることを心から祈っている。

2011年08月11日

カナダ研修後記~②カナダの歴史

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       ≪カナダの国旗≫
  
  カナダの歴史を紐解いてみると、随分若い国であることが解る。
  カナダへの植民は1534年フランス人Jカルティエがセントローレンス湾に入り、セントローレンス川岸をフランスの植民地ニューフランスにしたのに始まる。また、カナダという国の名前は、この時、現地イロコイ族に「ここはどこか?」と尋ねると「カナタ」と答えたことにちなむ。つまり、原住民であったイロコイ語のカナタkanata 「小屋の集落」に由来しており、「村落」を意味している。この頃は、丁度日本では室町時代にあたり、ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝えたり、フランシスコ・ザビエルが鹿児島に来て、キリスト教の布教を始めた時期にあたる。このような史実を見ても、ヨーロッパの諸国が競い合って、全世界に乗り出していたことが解る。そして、17~18世紀にかけては世界のいたるところで植民地争奪が行なわれるに至ったが、カナダにとって大きな転機となったのは七年戦争(1756年-1763年)である。これはヨーロッパにおいて、イギリスの財政支援を受けたプロイセンと、オーストリア・ロシア・フランス・スウェーデン・スペイン(1762年参戦)及びドイツ諸侯との間で行なわれた戦争であるが、これと並行して、イギリスとフランスの間では北アメリカ、インド、各大洋上で陸海に渡る戦いが繰り広げられた。そして、この戦いはイギリスの勝利で終結し、戦後のパリ条約(1763年)により、北アメリカ大陸のフランス植民地がイギリスに割譲され、イギリスの支配権が確立することになった。しかし、一方でイギリスは多額の負債にあえぐことになる。このため植民地への課税に訴えるが、これが仇となりアメリカ独立革命を引き起こし、南部分はアメリカ合衆国として独立することになり、この独立戦争でイギリス側についた人々の一部が北に移り住むことになる。そして、フランス系民族を蔑視しイギリス系に吸収・同化しようとするが、フランス系カナダ人はケベック州に自らを封鎖しフランスの言語・宗教・文化を保持し続けることになった。その後、1864年になって、イギリスの4植民地の指導者が中心となって連邦を結成し、1867年イギリス連邦カナダ自治領となった。これは奇しくも日本における大政奉還の年にあたっている。更に1931年外交自治権を獲得して完全な独立国となり、1982年新憲法を公布し、国権の最高機関を国会とし、イギリス君主は象徴とされ、今日に至っている。しかし、現在でもケベック州においては根強い独立運動が続けられている。

2011年08月10日

カナダ研修後記~①カナダの概要

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  生徒達には今回のカナダ研修にあたって、事前に色々なことを調べておくようにお願いしていたが、研修を終えた現時点で、カナダという国の概要についてまとめてみたい。
  
  カナダはイギリス連邦を構成する1自治国で、元首はエリザベス女王であり、10の自治州と3つの准州より成り立っている。しかし、国旗には他の自治国と異なりユニオンジャックがなく、カエデの葉と両端の赤いラインで構成されている。公用語は英語とフランス語、宗教は約8割がクリスチャンである。
  国土面積は997.1平方キロメーターでロシアに次いで世界第2位、日本の実に27倍もあり、アラスカ(アメリカ領)を除く北アメリカ大陸の北半分を占めている。北はコロンビア岬の北緯83度6分、南はエリー湖中のペレー島の北緯41度41分であるが、国土の大部分は山地や岩石、極地で人の住めない土地であり、開発された地域は国土の3分の1以下にすぎない。
  耕地や居住地は南のアメリカとの国境沿いや五大湖沿岸のベルト地帯の11%に集中している。人口は3387万人(2009年10月現在)で、日本の約4分の1である。また、移民の国という通称どおり、200を超える民族から形成されており、4人に1人はカナダ国外で生まれた移民一世である。
  気候的にはかなり厳しく、1月の平均気温が零度以上となるのは、バンクーバー付近のみであり、中部から北部にかけては広大な針葉樹林やツンドラ氷河地帯が広がっている。地形は西部太平洋のロッキー山系と東部大西洋のアパラチア山系の両者にはさまれた広大な地域で耕地・平原・低地の3地域に大別されている。
  有名な五大湖にしても、日本の面積の80%がすっぽりと入ってしまう大きさであり、オンタリオ湖ひとつとってみても、琵琶湖の実に30倍近い大きさであるから湖というよりは大海という表現の方がぴったりするようである。
  産業・経済面を見ると、植民の初期はタイガでの毛皮獣の捕獲および毛皮の取引が主であったが、その後鉱物資源や林産資源の開発、農業開発が進んだ。南部のプレリー地帯の小麦栽培と畜産、金銀銅ニッケル・ウランなどの鉱物、アルバータ州を中心とする石油天然ガス、東部や西部の林業・漁業も重要である。五大湖からセントローレンス川岸を中心に食品加工・石油精製・自動車・パルプ・製鉄・鉄鉱・機械・鉄道車輌、ハイテク関連などの工業も盛んで、実に輸出額の3分の2、GNPの3分の1を占めている。また、近年、石油価格の高騰に伴い、オイル・シェールやオイルサンド等の開発も進んで、きており、オーストラリアやブラジルと共に世界有数の資源国として世界から注目を集めている。
  

2011年08月09日

最終の宿泊地ハリファックスから日本へ

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  8月7日(日)、8時にスタディー・アブロード教室前に全員が集合する。各ホストファミリーが生徒を送ってきて、それぞれ抱き合って別れを惜しんでいる姿が印象的であった。
  その後、シャーロットタウンとの別れを惜しみつつ、ワレンさんの運転するバスでゲートウェイビレッジに向かう。ヘレン夫妻が二人の子どもさんを連れてここまで見送りに来てくれている。ヘレンさんの知り合いの近くのお土産店で赤毛のアンの衣装で記念写真を撮りしばらく休憩する。その後、コンフェデレーションブリッジを通って、ノヴァ・スコシア州に入る。この橋は全長12.9キロメートル、橋が完成するまではフェリーで45分もかかっていたが、今は車で12分と大幅に短縮されたとのことである。
  最終の宿泊地のハリファックスと日本とは時差が12時間ということになるため、丁度午前と午後が逆になる。ホテルに荷物を置いた後、徒歩で市内観光する。ここでの目玉はハリファックス・シタデルと大西洋海洋博物館である。ハリファックスの街を四方に見渡す小高い丘に立てられたこの要塞がイギリスによって建造されたのは1749年。当初はケベックから攻め込むフランス軍に対抗して建てられたが、1856年にはアメリカ軍からの攻撃に備えて現存する星形の城塞が造られたようだ。ここでは正午に大砲を撃つ儀式(noon gun ceremony) が1857年からクリスマスの日を除いて毎日、実に150年以上も続いている。城塞の内部には軍とシタデルの歴史を物語る兵器をはじめとするさまざまな品物が展示されている。その後に訪れた州立の太平洋海洋博物館には、難破船や海軍、ハリファックス大爆発の写真、タイタニック号の遺留品、多くの船の模型等が展示されている。またこの博物館の周りには、世界各地から集まった大道芸人達がそれぞれ自慢の芸を披露している。その後、ホテルに帰って、バイキング方式の夕食をとり、荷物をしっかり詰め込みできるだけ早く就寝するように伝える。
  8日(月)、6時半にバイキング方式の朝食を摂る。事前に伝えた時間に遅れた生徒が何人かいたが、7時半過ぎに空港に向けてスタート、搭乗手続きを終えた後、約50分遅れで、約2時間かけてトロントに向けて出発する。お蔭で、トロントでの自由時間が少なくなったが、国際線に乗り換え、14時20分に成田に向けて飛び立つ。飛行時間は約12時間強であるが、トロントと日本の時差は13時間あるため、途中で日付変更線を越え、9日(火)15時10 分に成田に到着。更に国内線に乗り継ぎ、19時10分に出迎えの家族や先生の待つ伊丹空港に戻ってきた。ここで、解団式を行なった後、生徒達はそれぞれの家庭に帰っていった。今日は、各家庭でカナダの話に花が咲くことになることであろう。

2011年08月07日

研修の終了にあたって

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  8月6日(金)、この日が実質的に研修の最終日ということになる。午前中は通常通りの授業が行なわれる。11時に州知事が来訪され、色々とお話しする。
  昼食後はバスで「ディープ・シー・フィッシング」に出かける。昨年まではヒッポボート・ライドと2つのコースに分かれていたが、今年は全員がフィッシングの希望ということになった。3年前はほとんど釣れなかったが、昨年は入れ食い状態でかなりの大物が釣れたとの事。2艘に分乗して沖に出たが、波が高かったせいか船酔いする者が続出し、残念ながら途中で切り上げることにした。それでも、魚群探知機で魚のいる場所を探索していただいたこともあって、平均すると1人1匹以上釣り上げることができたようだ。
 5時からは研修の終了式が開かれたが、多くのホストファミリーだけではなく、赤毛のアンの俳優も飛び入り参加し、一人ひとりに修了書と記念品を渡してくれたため、場は大いに盛り上がった。その後、雲雀丘学園の歌を歌い、最後に私が学校を代表してお礼のスピーチを行なった。これで1週間にわたる研修はすべて終了し、明日はホストファミリーと最後の一日を過ごすことになる。しっかりとプリンス・エドワード島の思い出を胸に刻み込んで欲しいと思っている。

2011年08月06日

プリンス・エドワード島での思い出

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  8月4日(木)、朝は気温が低く雲が立ち込めており、今にも雨が降り出しそうな天候。午前中は通常通りの英語のレッスンであるが、クラス毎にプリンス・エドワード島での思い出のまとめと午後のアクティビティーである乗馬に備えた説明が行なわれた。
  生徒達は2つのグループに分かれて話し合いながら、大きな紙に町の風景やホストファミリーの写真等を貼り付け、文字や絵を書き加えていた。
  昼にはケベック州や日本の九州から来ている生徒達と合同のロブスター・ランチパーティーが開かれた。一人ひとりの皿に20㎝を超えるロブスターが盛り付けられ、生徒達はあまりの大きさに驚いている様子であった。最初は気味悪く感じていた人もいたようだが、食べると日本の伊勢海老よりも濃厚な味が口いっぱいに広がり、「美味しい 美味しい」と言いながら豪華な昼食を楽しんでいたようだ。
  幸運なことに、午後からは心配していた天気もすっかり回復したため、アレンさんの運転するバスで移動し、本日の野外アクティビティーのビーチ遊びと乗馬体験を行なった。カベンディッシュ・ビーチでは生徒達は裸足になって波打ち際で元気に走り、水温が16度にもかかわらず海に飛び込む生徒もいて大いに海を満喫したようだ。また、乗馬は初めてという生徒もいたが、全員が注意を守って一列縦隊で馬の背で揺られながら牧場の周囲を楽しく闊歩し、乗馬体験も概ね問題なく終えることができた。
  時間の経つのは早いもので、プリンス・エドワード島での生活も残り少なくなってきた。生徒達がさまざまな体験を通じて充実した思い出に残る研修にしてくれることを心より願っている。

2011年08月05日

赤毛のアンAnne of Green Gable

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  8月3日(水)、研修3日目になり、生徒達も少しずつペースがつかめてきたようである。
本日の午前中のプログラムは、英語のレッスンと並行してアイスクリーム作りとアイスクリーム・ソングの練習である。このアイスクリーム作りは赤毛のアンの物語の中に出てくる一場面であり、生徒達はアイスクリーム・ソングを聞きながら牛乳や砂糖、塩、バニラ、練乳、氷等のさまざまな材料を使ってアイスクリーム作りを行なった。出来上がったアイスクリームはソフトクリームのような食感であり、全員で美味しくいただいた。
  午後からは、ミュージカル「赤毛のアン」の鑑賞を行なった。毎年雲雀丘の研修生に対しては、特別扱いで前列の良い席を用意していただいているため迫力満点である。すべて英語なので生徒達にとっては十分に理解できるかどうか心配していたが、事前に日本語のビデオを見ていたり、本を読んでいる生徒も多く、十分堪能したようだ。また公演後、舞台裏を見せていただいたが、出演者全員が出迎えてくれ、生徒達は一緒に写真を撮ってもらって大いに感動していた。

  この『赤毛のアンAnne of Green Gables』は、プリンス・エドワード島で生まれたルーシー・モード・モンゴメリが自分自身の少女時代と重ね合わせて書き上げた物語で、1908年の初版発売以来、30カ国以上で翻訳され、世界中で親しまれるようになってきている。丁度前回訪問した3年前は記念すべき発刊100周年にあたっていたため、プリンス・エドワード・アイランド州として記念切手や記念コインを発行する等の企画がなされていたが、今回は特別の催しはないようである。
  モンゴメリは海沿いの農業を中心としたキャベンディッシュで幼年期、少女時代、青春時代、結婚後と島を離れてトロントに移るまで実に30年以上もこの島で過ごしていた。従って、アンが暮らす村のモデルになったキャベンディッシュ周辺には物語で描写された場所が何ヶ所も存在している。例えば、アンが孤児院から引き取られ、少女時代をすごした赤毛のアンのモデルとなった『グリーン・ゲイブルズ』には、モンゴメリは度々訪れていたし、元はモンゴメリのおばさんの家で現在もキャンベル家の人たちが暮らしているグリーン・ゲイブルズ博物館は、彼女の大のお気に入りで祖母の死後3ヵ月はここで過ごし、1911年には一階の客間でユーアン・マクドナルド牧師と結婚式をあげたことでも知られている。また、母が結核で亡くなり、祖父母に引き取られるまでの1年9ヵ月を過ごしたモンゴメリの生家やお墓もある。このようにモンゴメリーにとって、プリンス・エドワード島は精神的な故郷の地になっており、彼女の書いた20冊の小説のうち1冊を除いてはすべてこの島が舞台になっている。
  現存している実際の建物の見学やミュージカルの鑑賞を通じて赤毛のアンの物語の足跡を辿っていくのも実に味わい深いものがあるようだ。

2011年08月04日

サッカー・ゲームとグリーン・ゲイブルズへの訪問

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  8月2日(火)、昨日にひき続いて9時から2つのクラスに分かれて英語の授業が始まった。2年生と3年生を一緒にしてクラス分けをしたが、授業の内容が理解できず、必死になってついていこうとしている生徒も見受けられる。今回の研修プログラムは、概ね午前中が教室での授業、午後からはさまざまなアクティビティーという形式になっているが、本日に限っては1時間目終了後、地元の生徒のサッカーチームとの交流を行なうことになった。地元の生徒達は20名、本校の生徒は26名、総勢46名が4チームに分かれて、2つのグランドでそれぞれ試合を行なった。本校の生徒の中にはサッカー部員もおり、かなり盛り上がった試合になったようだ。そして試合後は一人ひとりにシャーロット・タウンの記念バッジをいただき、和やかなうちに交流会は終了した。
  その後、バスの中で昼食をとりながら、グリーンゲイブルズハウスを訪問する。これは赤毛のアンの家と呼ばれており、アンが孤児院から引き取られ、少女時代を過ごした「グリーン・ゲイブルズ」のモデルになった所である。家の周辺には、恋人の小径やお化けの森があり、アン・マリラ・マシュウの部屋、ダイニングルーム、パントリー等が当時のまま残されている。また、モンゴメリと夫のマクドナルドのお墓や郵便局の見学も行ない、ここで生徒達はそれぞれ日本へ葉書を送っていた。生徒達にとっては、海外での慣れないホームステイでの生活だが、つたない英語を駆使しながらコミュニケーションを活発に行なっており、心配はなさそうである。

2011年08月03日

シャーロットタウンの概要

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  8月1日(月)朝、生徒たちはホームステイファミリーに送られて、元気に研修センターに到着し、早速研修がスタートしました。原則として、教室では日本語は使わないことになっているため、身振り手振りをまじえて必死に対話している姿は実にほほえましく感じられる。
  ホストファミリーによる手作りの昼食をとった後、午後からは市内探索(オリエンテーリング)に出かけた。
  今回生徒達がホームステイと語学研修を行なうシャーロットタウンはプリンス・エドワード・アイランド州の州都で島内の拠点となっている。 海抜 49メートルの周囲を海で囲まれたこの町は、人口わずか3万5千人強であるが、近年アジア系の住民の数が増加してきているようだ。特に、中国人の姿がよく見られる。
  この町の歴史を紐解くとイギリスがフランスに代わって覇権を握った1763年に、時のイギリス国王ジョージ3世の王妃シャーロットに因んで名付けられたが、両国間で永年にわたる確執が続いたようである。その後1864年にイギリス系の植民地から代表者が集まり、カナダ連邦成立に向けた討議、いわゆる最初の建国会議が開かれた『カナダ連邦発祥の地』としても有名である。 街を散策すると、ブロビンズ・ハウスやピークス・ワーク等当時を偲ぶ建物が今でも数多く残っている。3年前からの印象では、すべてのものが整備され、店舗の数も増えてきているように感じる。
  一方新しく建設されたグリーンハウスは、雨水の利用やソーラー発電が取り入れられている。このように環境に配慮された新旧の建物が見事に調和し、美しい街並みを形作っている。生徒達のホームステイ先は概して敷地が広く緑の芝生に囲まれている家が多いようである。 一口で言うと〝時間がゆったりと流れる心温まる優しい小さな町〟ということになるようだ。
  この町にはバスなどの公共交通機関がないためにホストファミリーが学校の送り迎えをしてくれることになっている。また、街では知らない人でも気さくに挨拶をかわしてくる。安全や衛生面でもほとんど心配する必要がなく、生徒達のホームステイ先としては、本当に適したところのように思われる。

2011年08月02日

プリンス・エドワード島に到着 

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  7月31日(日)5時半(日本時間18時半)にモーニングコール、6時30分に専用バスで空港に向かう。機体の整備遅れのため、予定時間を約1時間オーバーして10時にシャーロットタウンに向けて出発した。そして、12時過ぎにこの研修旅行の中心となるホームステイと語学研修を行なうプリンス・エドワード島に到着した。トロントとの時差が1時間あるため、丁度日本とは12時間遅れとなり、完全に昼と夜が入れ替わることになる。
  空港にはヘレンさんやアレンさん他多数のスタッフの皆さんが出迎えに来てくれていた。アレンさんの運転で空港から約20分で、スタディー・アブロードの教室に着く。その後、ピザの昼食を取った後、早速オリエンテーションが開催された。生徒達は昨日までの観光気分はすっかり影をひそめ緊張気味である。研修のスケジュールやシャーロットタウンの説明が終わる頃、ホストファミリーが次々と集合し、お互いに紹介された後それぞれの家に向かっていった。いよいよ明日からは本格的な語学研修のスタートである。

  今回の宿泊地であるプリンス・エドワード島は セントローレンス湾に浮かぶちいさな島で、面積は四国の愛媛県ほどである。先住民族であるミックマック族からは「アベグウェイト(波の上の揺りかご)」と呼ばれていたようである。歴史を紐解くと、1543年にフランスの探検家であるジャック・カルティエによって発見され、アカディアの一部としてのフランス領時代には「サンジャン島」と呼ばれていたが、その後英仏間の7年戦争でイギリスが、この島を占領し「セント・ジョン島」と呼ばれていた。この時代にはアカディア人の大規模追放がなされるなどの民族間対立もあったようである。更に1798年、ジョージ3世の第4王子で当時ハリファックスに駐在していたケント公エドワードに因んで『プリンス・エドワード島』と呼ばれるようになり、今日に至っている。
  また、この島が属するプリンス・エドワード・アイランド州は、面積が5660平方キロメートル、人口は約14万人でカナダの州の中では最小である。主要な産業はロブスター漁とジャガイモの生産、それに赤毛のアンの発祥の地としての観光業である。住民は都会のような忙しい時間を持たず、ゆったりと過ごしているようである。

2011年07月31日

ナイアガラの滝

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  7月30日(土)、6時30分にモーニングコール、7時30分から朝食ということであったが、生徒達は7時過ぎにはロビーに集合している。時間を繰り上げてバイキング方式のフルカナディアンバフェの食事を摂る。メニューはパン、フルーツ、ヨーグルト、果物、野菜等と実に豊富であり、生徒達は久しぶりの本格的な食事のためか食欲も旺盛である。昨晩は夜遅くまで騒いでいたようで、別の宿泊客から苦情が寄せられた。早速注意するが、その時になるとなかなか自制がきかないようである。8時半に専用バスでホテルを出発。バスは日本と異なり左右の座席が交互にずらしてあり、乗り降りしやすい構造になっている。また、車はアメリカと同じ右側通行で右ハンドルになっている。土曜日で道路が空いていたせいか、予定より早く10時過ぎにナイアガラ・フォールズに到着する。
  世界最大の水量を誇るナイアガラの滝は南米のイグアス、アフリカのビクトリアと並ぶ世界3大瀑布の一つであり、壮大さは驚くばかりである。日本では那智の滝が有名であるが、ナイアガラ滝と比べるととても滝と呼べるものではない。ナイアガラの語源はネイティブ・カナディアンが呼んでいたニアガル(雷轟く水)である。
  ナイアガラの滝が誕生したのは1万2千年前と言われている。氷河が溶けて多くの大地が海に沈んだが、その際一部が大きな湖の形で残り、ここに大量のロッキー山脈の雪解け水が3000kmの長い旅の後流れ込み、スペリオル湖・ミシガン湖・ヒューロン湖を経て、オンタリオ湖に注ぎ込み五大湖が形成されるに至る。
  ところが、エリー湖とオンタリオ湖の間には約100mの高低差があるため、水が流れ落ちるナイアガラ大瀑布となったとのことである。大量の水のため、滝は平均して年間3mずつ後退していたらしいが、今は人工的に水量を調整することにより、3cmの後退にとどまっている。もし水量調整が行われなかったなら、アメリカ滝は消滅してしまうだろうとも言われている。また、この100mの高低差のため、ナイアガラの急斜面においては湖から湿った温暖な空気に包まれ、逆に西からの寒風は丁度上を吹き抜ける形になるため、果物の生産にとってこの上ない好条件となっている。このため、洋梨・葡萄・ブルーベリー・桃等豊富な果物の産地となっており、特に葡萄の生産量は国内の85%を占めるに至っている。
  ここでの最大のイベントは〝霧の乙女号〟「Maid of the Mist」による船上からの滝壺体験である。滝の真下まで近づくため、水しぶきが凄いため、頭の上から青いレインコートをスッポリとかぶり出発する。以前はこの青いレインコートではなく、何人もが代わる代わる着ていたため、あまりにも汗の匂いが臭くて不浄であったため、持ち帰っても良いという事にして、薄手のコートに変えたそうだ。また持ち帰らない人については回収箱が設けられており、すべてリサイクルされている。準備が完了し、いよいよ霧の乙女号は滝に向かって出発する。まず正面のアメリカ滝の前を通り過ぎる。物凄い水しぶきである。アメリカ滝よりもカナダ滝の方が滝の真下に入ることになる。滝にどんどん近づくにつれて、水しぶきは激しくなってくる。しぶき(飛沫)といった生やさしいものではなく、極端な言い方をすれば、頭の上からバケツで水をぶっ掛けられているという表現があてはまる。船は落ちてくる水の勢いで左右に大きく揺れ、船内は大騒ぎである。このような体験は他では得られないだろう。
ナイアガラ・フォールズの見学の後、滝の近くにあるプラネット・ハリウッドで特大のチーズバーガーによる昼食を摂る。これでも昨年の反省から、今年は少し小さ目にしたとのことである。食後、明治時代から開かれているという「斉藤」というお土産屋さんに立ち寄る。生徒達は早速色々な物を買い求めている。武田喜一郎店長の話によると、航空機の燃料高と円安(カナダドルに対する)の影響で日本からの観光客は減少しているとのことである。生徒達には事前に、お土産を買う機会はいくらでもあるから荷物を増やさないようにと伝えていたが、そのアドバイスはほとんど受け入れられず多くの品物を買っていたようだ。

2011年07月30日

最初の訪問地トロント

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  7月29日(金)、17時45分に成田を飛び立って、約11時間半のフライトで、トロントに到着し、全員元気でカナダでの第一歩を踏み出すことになった。ここで戸惑うのが、日本との時差である。通常であれば、既に30日になっているはずであるが、日本とトロントは13時間(現在はサマータイム)の時差があるため、時間が1時間逆戻りすることになる。無事、入国手続きと通関を済ませ、ホテルのシャトルバスで、ホテルに向かい、夜食をとる。
  ここで最初の訪問地であるトロントについて紹介したい。カナダには10の自治州があるが、オンタリオ州の州都であり、人口550万人を有するカナダ最大の都市がトロントである。トロントの歴史は白子人が最初にこの地に到着した1615年まで遡る。フランス人サミュエル・ド・シャンプランの探検隊が最初とのことである。〝トロント〟とはインディアンの言葉で「人が会う場所」を意味しており、街の南には五大湖の一つであるオンタリオ湖があり、対岸はアメリカのニューヨーク州である。
  1759年までトロントはフランス軍が砦を構える要塞であったが、インディアンが暮らしている土地であったため、フランス軍はインディアンと交渉し、170ポンドと140樽のメリケン粉と少々の斧で、この地を手に入れた。その後1759年、英仏間の7年戦争の結果、フランスはアメリカ大陸の領土をすべてイギリスに明け渡し、これに伴いトロントも英領の一部になった。
  トロントに本格的な町づくりの計画がもたらされたのは1793年である。当時カナダ総督のドーチェスター卿はアッパーカナダ(現在のオンタリオ州)の首都ナイアガラ・オン・ザ・レイクが米国に近すぎるため、オンタリオ湖岸に新都の建設を考え、英国王ジョージⅢの第2子フレデリック・ヨーク公の名にちなみヨークヴィルと命名した。その後、1812年の米英戦争でヨークヴィルは全焼。それからの本格的な復興はイギリスからの新移民の到着を待つことになり、1830年代半ばにもとの名前トロントに改称された。
  19世紀の終わりにトロントはカナダの商工業の中心として大きく発展し、1830年代にはわずか1万人だった人口も1901年には20万人を数えるまでになり、カナダ政府の積極的な移民政策により1941年以降世界中から移民が集まり始めた。今では移民の数は人口のほぼ半数を占めている。町を歩いていても肌の色・目の色・髪の色、背丈等全く異なる人達が混在しており、人間のるつぼという感が強い。最近では中華系移民が激増してきており、国際色豊かな世界屈指の多民族都市に変貌してきているようだ。


2011年07月29日

カナダ研修のスタート

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                ≪大阪空港にて≫   

  7月29日(金)、11時30分、今回の『カナダ東部研修旅行』に参加する26名の生徒と付き添いの先生、添乗していただく旅行代理店マイ・ツァーズの熊代社長の合計29名が大阪(伊丹)国際空港に集合しました。海外旅行は初めてということで、多少緊張している生徒も見受けられました。その後、搭乗手続きをすませ、多くの保護者の皆さんに見送られ、14時35分の国内線で成田空港へ向い、17時45分発のエア・カナダ(AC-002便)で、空路カナダ最大の都市であるトロントに向けて出発しました。  私がこの研修に同行するのは、今回が2回目ですが、3年前は関西国際新空港から一旦バンクーバーに向い、乗り換えてトロントへ着くという行程でした。また、昨年は成田までの直行便が取れず、羽田からバスで成田に向いました。しかし、今回は幸運なことに羽田での乗り換えもなく、成田からトロントまでの直行便を確保することができたため、カナダ国内での乗り継ぎの必要がなくなりました。
  このカナダ研修は、できるだけ早い時期に海外での生活を体験させ、国際感覚を身につけさせようという狙いで平成14年8月からスタートしましたが、これまで、この研修に参加した生徒達は多民族国家であるカナダの社会生活、歴史、文化、自然に接するという体験を通じて、大いに触発され、高校進学後も良きリーダーとして大きく成長してきています。
  研修旅行の中心は、赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンにおける7泊8日のホームステイと語学研修ですが、カナダ東部を中心にナイアガラの滝やトロントを訪れることになっています。短い期間ですが、この研修を通じて生徒達が大きく成長してくれることを期待しています。
  なお、研修旅行における生徒達の活動状況はできるだけ迅速にお伝えしたいと思っています。

2011年07月27日

強い意志力を身につける

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  夏休みに入り、一週間が経過しましたが、生徒達はそれぞれ学校行事、部活動、学習と忙しい毎日を送っています。そのため今日も学校には多くの生徒が登校し、先生方も出勤しています。学習面については、各学年で最も効果の上がるやり方を考えて実施しており、高校1年は強化勉強会、高校2年は勉強合宿を既に実施しました。また、今週月曜日からは、中学2年を除く全学年が夏期講習をスタートさせ、林間学舎に行っていた中学2年も本日から講習を開始しました。
  特に高校3年については、この夏休みの過ごし方で志望校に入学できるかどうかが決まるということもあって、この夏期講習以外にも、古典文法の集中講義や地理学習会といった講座も開講しています。そして、これらを積極的に受講する生徒も増えてきているようです。
  このような状況は以前の本校では考えられなかったことですが、学力の向上をはかるには、学習の量を増やし、質を高めることが不可欠です。これはスポーツ界で一流といわれる人が、例外なく血の滲むような努力をしていることでも分かります。
  本来、勉強というのは〝やらされるものではなく、自らやる〟ものですが、そのためには強い意志力が必要です。この力が弱いと、すぐに諦めてしまったり、挫折してしまうことになりがちです。私は受験勉強の意義は、学力を高めるというだけではなく、この経験を通じて〝強い意志を身につけることである〟と思っています。言い換えると、人生における大きな節づくりの機会であり、これが将来社会で役立つ力に繋がるのです。自分なりの目標を持って、日々の努力を継続して欲しいものです。

2011年07月25日

夏期休業中の課題

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            ≪カナダの国旗≫   

  今週の金曜日(7月29日)から8月9日までの12日間、中学1年生と2年生の希望者26名が伊丹国際空港からカナダ東部夏季研修旅行へ出発しますが、今回は私も同行することになりました。
  夏期休業に入る前に課題を整理すると、大小取り混ぜて多くの懸案事項のあることが判明しました。このような状況の中で、約半月間にわたってカナダ東部研修旅行に付き添うことになるため、暑中見舞いやお礼状、スケジュールの調整、資料のまとめ、事務処理等比較的簡単なものについては、これまでに極力処理するようにしてきましたが、大きなものは帰国後の休暇を使って処理することになりそうです。現在、研修旅行の準備はほとんどできていませんが、幸い3年前に同行しているということで、現地の様子が分かっているため、持参するものも最小限にとどめるつもりです。
  気がかりなのは、カナダ研修旅行中の校長通信の扱いです。これまで〝例外をつくらない〟ということで毎日掲載を続けていますが、うまく送信できないケースも考えられるため、これから出発までの数日間を利用して、予備の内容を登録していくことにしました。
  短い期間ではありますが、生徒達にとっては大変貴重な経験になりますので、研修の成果があがるように個別指導もしっかりと行なっていきたいと思っています。また、私自身も、世界が大きく変化している中で、3年前に比べてカナダがどのように変わってきているのか、カナダでは福島原発の事故がどのように受け止められているのか、といったことも掴んできたいと考えています。

2011年07月22日

林間学舎に出発

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  7月22日(金)、中学2年生が定刻前に校庭に集合しました。部活動で途中から参加する生徒を含めて、全員が参加するとのことです。この行事のスタートにあたって、私から〝将来、社会で活躍するためにはチームワークが大切であり、この林間学舎を通じて、集団で行動することを身につけて欲しい〟という話しをしました。その後、生徒達は4台のバスで2泊3日の大山での林間学舎に出発しました。
  本校では、中学生時代に同じ学年の仲間と寝食をはじめとする集団生活を共にすることにより、人間的な成長をはかることを狙いとして、平成6年度から各学年に宿泊行事を行なうことにし、この考え方に立って、中学2年では大山登山を柱とする林間学舎を実施することになりました。
  その後、平成20年に環境教育を導入するにあたり、宿泊行事との連携を基本の方針にすることとし、さまざまな案を模索していたところ、実にタイミングよく奥大山にサントリーの水工場が建設されることになったのです。そのため早速、5月にこの工場を訪問し、お願いしたところ、快く引き受けていただき、林間学舎のプログラムの中に加えてもらうことになりました。
  早いもので、今年で4年目になりますが、今回もサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林を行なう等の環境活動に参画することになっています。私も昨年、先輩達が植えた木が大きく成長している姿を見て感動しましたが、この活動を続けることによって、何年か先には〝雲雀の森〟になることを期待しています。
  そして、この林間学舎のメインは、中国山脈の最高峰である標高1709メートルの大山登山です。ホテルは標高800メートルの位置にあるため、垂直距離で約900メートル、3.2キロメートルの道のりを往復で約6時間かけて登下山することになります。生徒達にとってはいずれも初めての経験ですが、果敢にチャレンジし、達成感を味わって欲しいと思っています。


2011年07月21日

夏期休業個人懇談始まる

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  夏期休業に入って、保護者個人懇談が始まりました。本校では例年、この時期に保護者の方々とクラス担任が子どもさんの学校生活や学業成績、部活動等について話し合いの場を持つことにしていますが、この懇談も3学期制に変更したことによって、メリハリが出てきたようです。
  以前は授業時間を確保するということで、2学期制を採用していましたが、これでは夏期休業に入る前に成績が出ていないということになります。一方で、個人懇談を終業式の前に実施していたため、夏期休業に入る前の数日間はどちらかと言うと締りのない期間になっていました。この移行措置によって、保護者にとっても、はっきりと成績が示されるため、課題が明らかになってきています。
  本日も朝から多くの保護者の方がやや緊張した面持ちで次々と来校されました。懇談場所はクラス毎に決められていますが、中学生の保護者の皆さんは校長室の前の廊下を通って懇談の部屋に行かれるため、私もできるだけ声をかけさせていただき、何人かの方とお話しさせていただきました。特に中学1年生の保護者にとっては、入学して最初の懇談です。中学生になって、初めて電車で通うようになり、英語をはじめ新しい授業が始まり、多くの地域から来る生徒達との学校生活がスタートする等、環境が大きく変化しています。そのため保護者にとっては、心配されることが多いと思います。
  懇談終了後は、多くの保護者の方のホッとされている様子が窺い知れました。皆さんからは「学校に行くのが楽しいと言っています」「最近体力がついてきたようです」「学校のことをよく話してくれます」「仲の良い友達もできたようです」「クラブに入って頑張っているようです」といった答えに混じって「勉強しなくて困っています」「だんだん親の言うことを聞かなくなってきました」「きっちりした目標が見つけられないようです」という声も返ってきました。
  私は「中学や高校で身に付けておかなければならないのは、良い生活習慣です。まず人間としての基盤となるものをしっかりと身につけさせることが大切です」また「反抗期というのは、成長していくためのステップですから大きな気持ちで受け止めてあげて下さい」ということを伝えました。子ども達はこの中学・高校時代で、心も体も大きく成長していきます。
  本校の基本の考え方は、家庭と学校が連携して子どもを育てていくという『共育』です。夏休み期間中、ご家庭での指導を宜しくお願いします。

2011年07月19日

1学期の終業式にあたって

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    マイク放送による終業式

  7月19日(火)、台風6号に伴う暴風警報が発令されたため、授業を午前中で切り上げ、午後1時15分からマイク放送での終業式を行ないました。
  〝明日は、午前中授業の後、終業式を行なう予定をしていましたが、大型の台風が近づいてきており、先程暴風警報が発令されました。現状の見通しでは明日解除される可能性が少ないため、これから繰り上げて1学期の終業式を行ないます。
  皆さんはそれぞれどのように夏休みを過ごすかという計画を持っていると思いますが、終業式にあたって私から皆さんに是非、心がけて欲しい三つのことをお話します。
  まず、一つ目は〝 皆さんにとって「思い出に残る夏休み」にして欲しい〟ということです。良い思い出は「いかに大きな感動をしたか」によって作られます。多くの感動をすることが充実した人生につながっていきます。そして、大きな感動というものは懸命に努力して目標を達成した時に生まれるのです。皆さんは、女子サッカーの『なでしこジャパン』の選手の感動溢れる姿を見たことでしょう。今、本校には高校3年生から中学1年生と6つの学年がありますが、学校生活において、それぞれの学年での夏休みは一回きりです。皆さんが大きくなって振り返った時、勉強でもスポーツでも旅行でも何でもいいから〝あの夏休みにはこれをやった〟と胸を張って言えるようにしてください。そして、この夏休みに素晴らしい思い出を作ってください。
  二つ目は〝雲雀丘学園の生徒としての自覚と誇りを持って行動して欲しい〟ということです。皆さん一人ひとりが雲雀丘学園を代表しているのです。そして、皆さん一人ひとりの行動が雲雀丘学園の評判を高めることにも落とすことにもなるのです。どうかTPOつまり時と場所と場面をわきまえて、行動してください。
  三つ目は〝健康にはくれぐれも留意し、規則正しい生活を送って欲しい〟ということです。休みが続くと、どうしても夜更かしをしたり、食生活が乱れがちになります。夏休みにこういう状態に陥ると、もなかなか元に戻すことはできません。力強く2学期をスタートするためにも、是非このことをしっかりと守ってください。
  最後に、私からクラス特別表彰を行ないます。本校には全部で34のクラスがありますが、4月から今日まで「遅刻が少ないというクラス」があります。中1Cと中2Aです。また、「全員協力のもと掃除が行き届いており教室が美しいクラス」があります。中1C、中2C、中2D、高2Cの4クラスです。更に「バッヂをしっかりとつけているというクラス」があります。中2Dと高2Dです。素晴らしいですね。いずれも簡単なことですが、やり続けるということが大切です。
今日は、表彰状の読み上げは行ないませんが、これらのクラスには更に元気でこれからも頑張って欲しいという意味を込め、副賞として熱中飴とブドウ糖飴をお贈りします。どうかこれらのクラスの皆さんに暖かい拍手を送ってあげてください。そして、2学期は全クラスが表彰を受けるようになって欲しいと思っています。
  それでは皆さん、今日は気をつけて下校してください。そして、充実した夏休みを過ごし8月23日には成長した元気な姿を見せてください。〟
  
  この後、生徒達はホームルームで、夏休み中の予定についての説明を受けた後、下校しました。また、この決定については、2年前に導入した緊急連絡網により、直ちに保護者に連絡しましたので、安心していただけたのではないかと思っています。

2011年07月17日

平成23年度 第1回中学校説明会&オープンスクールの開催

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   放送部による学校紹介DJ            中学校説明会P1020962.jpg P1020979.jpg
     授業体験(数学)             クラブ体験(水泳部)
  7月17日(日)、本年第1回の中学入試説明会とオープンスクールを開催しました。オープンスクールの参加者は事前にインターネットを通じて申し込みいただくことになっていますが、昨年の216名に対して申し込みが大幅に増えたため、2つのグループに分けて実施することにしました。本日は日曜日ということもあって、受付開始の9時半前から多くの生徒と保護者が来校され、最終の参加者は339名(当日欠席者を除く)になりました。その後Aグループは体験授業、Bグループはクラブ体験を行ない、途中で入れ替えることにしました。体験授業は国語、英語、数学、理科、社会、家庭、技術、美術の8教科で、参加者はそれぞれの教室に分かれて通常とは一味違う内容の授業を受けていただきました。また、クラブ体験は運動部11部、文化部9部の20のクラブで実施しました。また、本校の生徒達も朝早くから登校して体験授業やクラブ体験の手伝いをしてくれました。嬉しいことに、年々、後輩を暖かく迎えたいという気持ちの生徒達が増え、自主的に参加してくれるようになってきています。来校された皆さんからも生徒達の挨拶、言葉遣いや対応について好感を持っていただいたのではないかと思っています。
  また、これと並行して、10時から開催した入試説明会には、476名(資料383部)が参加されました。昨年が370名(305部)ですから、これも大きく増加することになりました。最初に私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマで話しをし、続いて学校生活を紹介した手作りのDVDを見ていただいた後、教頭、入試広報部長から本校が取り組んでいる学校改革についての基本の考え方や進捗状況、教育活動の概要、来年度の入試にあたっての留意すべき点等について説明しました。約1時間半の説明会でしたが、終了後には、多くの保護者の方から個別の相談をお受けしました。
  中学入試はよく『親の入試』であるとも言われますが、学校を選ぶにあたっては必ず自ら足を運び自分の目で確かめるという姿勢が大切であると思います。 本校においては学校説明会、体験授業等を今後何回かに分けて実施する予定ですが、入試の相談、授業参観、部活動見学等については、常に受け入れを行なっていますので、事前にご連絡の上ご来校くださいますようお願いします。また、このホームページを通じて引き続き本校の教育活動の状況や入試情報を発信したいと考えています。
  本日は非常に厳しい暑さにもかかわりませず、ご出席いただき有り難うございました。

   
  

2011年07月16日

1 Day Collegeの開催

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  7月16日(土)、全高校生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-校内オープンキャンパス」を実施しました。この催しは毎年夏休みに入る直前のこの時期に実施しており、今回は実に33大学からそれぞれに特徴ある学部・学科の教授・講師の先生にお越しいただき講演をお願いしました。この行事の最大の特徴は業者の方を一切入れず、すべて手づくりで実施しているということです。つまり、本校の進路指導部の先生が中心となって各大学に校内オープンキャンパスへの参加をお願いし、それぞれの先生方は高校生向けに内容を一部アレンジしていただき講義していただくことになっています。
  テーマは国文学、文化情報、外国語、教育学、哲学、デザイン、総合政策、生活科学、リハビリテーション、人文学、宇宙航空、環境システム、水産、経済、商学、システム工学、法学、薬学、人間科学、看護、政策創造、福祉、物理、工芸科学、分子遺伝学、薬学、水産学、保育、看護、観光学等実に多岐にわたっています。生徒達は、あらかじめ配布されたこれらのテーマと講師の紹介の一覧表をもとに、自らの意思で興味のあるテーマを選び、本日の講義に出席しました。また、本校でこれだけ多くの大学の講義を受講できる機会はあまりありませんので、保護者にも事前に連絡し、希望される方にも参加していただきました。
  これらの講義の約半数が通常の授業時間の倍の100分となっています。私も各教室を巡回させていただきましたが実験や実習が盛り込まれていることもあって、内容は非常に充実しており、生徒達は熱心に耳を傾けていました。
  本校はほとんどの生徒が大学への進学を希望していますが、これが最終の目的ではありません。大学進学にあたっては、自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためにはどの学部・学科を選べばよいのか、その上で、志望する大学を選ぶという視点が大切です。先日の夢ナビや今回の1 Day Collegeを参考にすると共に、これから大学のオープンキャンパス等に積極的に参加して、志望校・学部を考えて欲しいと思っています。
  今回は暑い中にもかかわりませず、快く講義をしていただいた各大学の先生方に心より御礼を申し上げます。

2011年07月13日

高等学校全校朝礼~地道な努力を続ける

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  7月13日(水)、校庭において、期末テスト終了後、最初の高等学校全校朝礼を実施しました。高校生は昨日、芸術鑑賞でオペラ歌手の演奏を聞いているため、これをテーマに次のような話をしました。
  〝皆さんは昨日、素晴らしオペラ歌手の演奏を聴いて、感動したのではないかと思います。どうしたら、あのような大きなハリのある素晴らしい声が出せるようになるのか解りますか。これは練習に次ぐ練習により、可能になるのです〟私の中学の同級生に、オペラ歌手で、現在大学の教授をしている友人がいます。昨日、出演していただいた晴雅彦氏に彼のことを話すと「私達の大先輩です」とのことでした。彼とは中学時代には、一緒に合唱した思い出もあります。その後、彼が音楽大学を卒業し、『フィガロの結婚』というオペラに出演するというので、聴きに行きましたが、実に素晴らしい歌声であったのを覚えています。その後、どうすればあのような声が出るようになるのかをお聞きすると、3つのポイントがあるようです。1つ目は「大きな声を出すことにより、声帯を調整する筋肉に負荷をかけて鍛える。少なくとも毎日1時間、声帯が疲れないようにしながら続ける」。2つ目は「肺活量を増やす。このためには深呼吸をしたり、風船を膨らます等色々な方法を取り入れる」。3つ目は「腹筋を鍛える」。これらを最低5~6年続けて、やっとそれなりの声が出るようになりますが、練習しない日が続くと、すぐに声帯の筋力は低下してしまうそうです。
  最後に、皆さんが良く知っているゴルフの石川遼選手の話を紹介します。彼がトーナメントで優勝を飾った時、お父さんは「今回の優勝は昨日、今日頑張ったから達成できたのではない。2年前の努力が実ったのだ。」と言われたそうです。
  このように、一流と言われる人は、例外なく地道な努力を続けています。あと1週間で1学期も終了しますが、充実した日々を送って欲しいと思っています。〟

2011年07月12日

『夢ナビライブ2011 in OSAKA』の開催

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  7月12日(火)、インテックス大阪6号館において、『夢ナビライブ2011 in OSAKA』が開催され、本校から高校1年生と2年生の全員と担任、進路指導部の先生が参加しました。
  この催しは、全国学校案内資料管理事務センター主催で、全国から30の国公立大学と98の私立大学が一堂に会し、教員によるミニ講義(30分)や個別の大学説明会、更には〝河合塾〟と〝Z会〟による受験講座が行なわれます。各大学の先生への個別の質問もできますし、各大学のブースでは入試に関する説明を受けることができることになっています。これまでは、東京だけで開催されていましたが、今年からは大阪と名古屋でも開催されることになりました。
  本校の生徒達は、早めに昼食を摂り、バス10台に分乗して13時30分に会場に到着、3時限目から7時限目まで、あらかじめ受講希望していた大学の講義を受けることになっています。解散は18時と多少遅くなりますが、普段、馴染みのない関東や地方の大学も数多く参加しているため、時間を有効に利用して、興味のある大学の説明会を聞くこともできます。
  更に、文部科学省が後援していることもあって、年々参加する大学や高校生、保護者が増加してきており、今年、東京では17000人の来場者を見込んでいるようです。
  本校では、本年度も今週末に全国の国公私立33大学の先生をお招きして、『1 day college』を開催することにしています。今回、私はこの夢ナビライブに参加しませんでしたが、生徒や先生がどういう印象を持ったのか確認した上で、生徒達の適性・能力に見合った進路実現をはかるための新たな展開を模索していきたいと思っています。

2011年07月10日

カナダ研修最終説明会の開催

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  ≪7月9日最終説明会≫          ≪6月13日説明会≫ 

  7月9日(土)、午後『カナダ東部夏季研修旅行』の最終説明会を開催しました。本校では、平成14年から夏休みを活用して中学2・3年生を対象に『赤毛のアン』で有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでのホームステイと語学研修を実施しています。途中で同時多発テロやサーズのために、2度中止しましたが、今回は8回目ということで本校における伝統の行事の一つになってきています。  
  今年は26名が参加しますが、これまでこの研修を通じて学んだ生徒の中には、高校に入ってリーダーとなっている人が数多くいます。今回の説明会には生徒と保護者の皆さんが出席されていましたが、私は冒頭の挨拶で、日本が逆さまになった地図を見せて、次のような話をしました。
  〝これは、いつも皆さんが見ている日本地図とは上下が異なっていますね。これからますますグローバル化が進展することになりますが、日本人の欠点は内向きになりやすいことであり、自分達のことを正しいと考えがちなことです。そのため、ともすると『日本の常識は世界の非常識、世界の常識は日本の非常識』ということになってしまいます。これからはグローバル化が進展し、世界のさまざまな国の人達と一緒に仕事をしたり、生活することになりますが、このような社会においては相手の立場を尊重し、相手のことを理解していくことが必要です。今回の研修にあたっては、生活習慣、宗教、ものの考え方、食べ物等の異なる人々との交流を通じて、お互いの「違い」に気づいて欲しいと思っています。
  そして、日本の中学生の中で、今回の皆さんのように海外での生活体験をすることができるのは、ごくわずかな人です。また、家庭から離れて生活することによって、お父さんやお母さんの有り難さも解るのではないかと思います。これから、出発までの20日間、しっかりと準備をすることにより、充実した研修にして下さい。〟
  その後、旅行代理店マイ・ツァーズの熊代社長から研修旅行の詳細なスケジュールについての説明をしていただきました。この研修を通じて、生徒達が多くのことを学び、大きく成長してくれることを期待しています。

2011年07月09日

期末考査を終えて

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  7月9日(土)、昨日で5日間にわたる期末考査も終了しました。関西地方も例年より10日以上も早く梅雨明け宣言がなされ、テストの重圧から開放された生徒達は、休憩時間に芝生の上でボール遊び等を楽しんでいます。また、期末考査の期間中、休止していた部活動も本格的に再開されました。
  月日の経つのは早いもので、あと11日で1学期も終了し、夏休みに入ります。この4月には各人がそれなりに目標を持ってスタートしたはずですが、3ヶ月あまり経過した現時点においては、相当大きな差が生じてきているのではないかと思われます。
  それでは、この差はどうして生まれるのでしょうか。私はこれまで多くの人とお会いしてきましたが、〝人間の能力にはそんなに大きな差はない〟ということを身を持って感じています。この差はしっかりとした生活習慣ができているかどうか、言い換えると日々小さな努力を継続してきたかどうかによって生じるものであり、学校の勉強だけではなく、スポーツや芸術、将来の仕事においても同じことが言えます。きっちりと目標を立て、その目標達成に向けて努力する。そして、日々の行動を振り返り、素直に反省する、例え失敗したり、うまくいかなくても諦めず、より良い方策を考え実行することが大切です。
  要は、日々の生活の中にP(Plan)-D(Do)-C(Check)-A(Act)のサイクルを組み入れることが大切なのです。人の一生も経営であると考えるなら、〝人生についてのマネジメント〟をしっかりと行なうことが必要です。、このサイクルを取り入れ、自分のものにしておけば社会に出てから役立つのは間違いありません。是非、中学・高校生活の中で『人生のマネジメントサイクル』の基礎を確立しておいて欲しいと思っています。

2011年07月04日

一学期期末考査始まる

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  7月4日(月)、本日から8日(金)までの5日間にわたる1学期の期末考査がスタートしました。早朝から、生徒達はそれぞれ教科書や参考書、プリントを手に登校してきました。本日は登校指導をせずに、中学校の各クラスを巡回しましたが、生徒達のテストに臨む姿勢にはまだまだ格差があるように感じました。昨日が休日だったこともあって、それぞれの生徒はテストに備えて、それなりの学習してきているとは思いますが、特に低学年の生徒の中に、落ち着きのない生徒も散見されました。生徒達にはこれから成長するにつれて、さまざまな試練に遭遇することになりますが、本番において実力を発揮するためには集中力が不可欠です。この集中力は一朝一夕には身につきません。中学・高校におけるテストは集中力を高めるための絶好のトレーニングであると思います。
  また、今回のテストは各学年にとって、それぞれ重要な意義を持っています。特に中学1年生や高校1年生にとっては、入学後最初の学期における学力を判定することになりますし、高校3年生にとっては、今回の成績がAO入試や推薦入試の際の大きなウェイトを占めることになります。そして、何よりも大切なのは、スムーズに夏休みには入れるかどうかの分かれ目になるということです。これまでの学力の伸長状況を見ていると、夏休みの過ごし方が大きなポイントになっています。それまでにしっかりとした学習習慣を身につけておかないと、学力の伸長は期待できないと思います。今回の定期考査は1学期の学習の集大成であるという気持ちで、集中力を高め全力で取り組んで欲しいと思っています。

2011年07月01日

高校PTA学級委員会の開催

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  7月1日(金)、昨日の中学PTA学級委員会に続いて高校PTA学級委員会を開催し、冒頭、次のような話をしました。
  〝新しい学期が始まり、3ヵ月が経過しました。この間、大きな事故もなく生徒達は元気に学校生活を送っており、体育大会や修学旅行(高校2年)等の行事を通じて、クラスとしてのまとまりも出てきているように感じています。お蔭様で、最近本校は色々なところから注目されてきており、多くの方が来校されるようになってきました。今までなら問題視されなかったことでも話題になりがちですので、一層気持ちを引き締めて、一段高いレベルを目指していきたいと思っています。
  さて、東日本大震災によって、世界が大きな転換点迎えることになりました。農業、漁業をはじめ物づくりやエネルギー政策等さまざまなものの枠組みが変わってきます。この中で私達の生活のあり方も見直していかなければなりません。現在、学校では生徒達が、自主的な省エネ活動を展開しつつありますが、是非ご家庭においても身近な事から取り組んでいただきたいと思っています。
  これまで、本校では「社会で役立つ人材を育てる」という基本の考え方に立って、「人間力」と「学力」の両立をはかることを目指して教育活動に取り組んできました。最近、民間企業の経営者や人事責任者の方と話していると、簡単なことができていない、言われたことしかやらない、自ら深く考えることをせず、どうしたら良いかすぐにすぐにたずねる、努力せずに諦める、といった社員が増えてきているとのことです。これらの気になる行動はすべて今の生徒達にも当てはまることであり、これらをしっかりと改善しておくことが、将来社会で活躍することに繋がると思います。本日、お子様を通じて『夏休みの過ごし方について』のプリントをお届けしますが、是非当たり前のこと、簡単なことをおろそかにせず徹底するという姿勢を貫くよう指導して下さい。
  最後に大学進学について心配されていると思いますが、学校の名前で選ぶのではなく、できるだけ将来の仕事の分野を決めて学部を選び、その上で大学を選ぶということが大切です。来週、月曜日からは期末テストが始まります。しっかりと集中して、テストに臨んで欲しいと思っています。〟
  この後、保護者の皆さんからの報告や質問があり、意見交換をして約1時間にわたる委員会は終了しました。親から見れば子どもの生活態度や行動については常に何かと気がかりなことがあるものです。本校は家庭と学校が連携して子どもを育てていくという『共学』を基本方針に掲げています。気になることがあれば遠慮なく相談していただきたいと思っています。

2011年06月29日

中学校全校朝礼~バッヂをつける習慣

P1020829.jpg  硬式テニス部員に対する表彰
 
  6月29日(水)、校庭で中学校の全校朝礼を行ないました。本校では夏服に衣替えするのに合わせて、半袖シャツにバッヂをつけることになっていますが、毎日の指導にもかかわらず、徹底できていないのが現状です。そこで、本日はバッヂをつける意義について次のような話をしました。
  〝皆さん、おはようございます。今日も厳しい暑さになりそうですが、大地震の被災地では今もなお避難所生活を送っておられる方もいます。また、私の友人で、インドのムンバイで生活をしている人がいますが、気温が40℃を超える暑さの中で、ほとんどの人がエアコンのない生活をしているとのことです。私達は恵まれた生活をしていることに感謝しなければならないと思います。今日は“何故皆さんにバッヂをつけることをお願いしているか”についてお話します。
  現在多くの会社ではセキュリティ保護のために、さまざまな方法を取り入れています。企業には、新製品の開発や顧客情報、製造ノウハウ等、他社に知られてはいけないものがたくさんあります。つまり企業の秘密情報を守るということが必要です。また、安全性を確保しなければなりません。そのために、多くの企業では、近年入出門の管理を徹底するようになってきました。誰かに面会する場合でも、時間が指定され、その時間前に受付に行き、連絡してもらって、その人が出迎えてくれて、やっと会うことができるのです。しかし、事務所の中に入ることは、なかなかできません。事務所の中に入るためには、必ずその人と一緒に暗証番号や生体認証を使わなければなりません。当然のことながら、約束の時間に遅れるようなことがあると、どのような理由があっても面会できないということになります。
  また、勤務している会社で他の部署に出張する際には、社章(バッヂ)と身分証明書が必要であり、社章がなければ入門することができません。そして、社章を紛失すれば、必ず紛失届けを提出しなければなりません。これが2回、3回になると“退職”という厳しい措置をとる企業もあります。勿論紛失したからと言って、簡単に購入する訳にはいきません。社章には、1つずつ番号が入っており、人事部が個別に管理しています。退職する際には、返却が義務づけられています。このように、企業は厳しい入出門管理をしているのです。
  一方、学校においては、企業ほど厳しい入出門管理を行なっているところはありません。本校ではガードマンが立ち、監視カメラを設置し、保護者や業者、訪問者の方には入門証を掲示していただくことになっています。また、先生も常に写真入りの個人カードをつけることになっています。皆さんがバッヂをつけずに登校してきても、入門を拒否することはありませんが、このようなルールをしっかりと身につけておくことが、将来社会で役立つことになるのです。朝、家を出る時には必ずバッヂの確認をするように心がけてください。〟

2011年06月25日

中学2年保護者懇談会の開催

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  6月25日(土)午後1時半から中学2年の保護者懇談会が開催され、多くの保護者の皆さんが参加されました。
  本日は、別の予定が入っていたため十分な時間は取れませんでしたが、保護者の皆さんにはレジュメをお渡しし、社会で役立つ力を育てるというテーマでお話しました。
  新しい学期が始まって、ほぼ3ヵ月が経過しようとしていますが、生徒達は元気に学校生活を送っており、クラスとしてのまとまりも出てきているようです。その反面、中学生活にも慣れた2年生のこの時期にはどうしても〝中だるみ〟という現象が生じやすくなります。中高一貫校の良いところは、6年間を通じて体系的な学習が可能になることですが、反面、高校入試という関門がないということもあって、生活習慣が乱れるということになりがちなのです。これは中高一貫校の共通の悩みであり、これを解決すれば生徒達の大きな成長が期待できると思います。中だるみを解消するのは、しっかりした習慣づくりしかありません。そして、これが将来社会に出た時に役立つ力になるのです。このように考えると、まさに中学・高校時代は、単に学力を修得するだけではなく心身共に人生における基礎をつくる時期なのです。
  私は常々〝学校は社会で役立つ力を育てるトレーニングの場である〟と言っていますが、良い習慣づくりにはご家庭の協力が不可欠です。是非、当たり前のこと、簡単なことをおろそかにしないという「凡事徹底」の姿勢を身につけていって欲しいものです。間もなく一学期の期末考査も始まりますが、直前になって慌てることのないようできるだけ早く準備に入って欲しいと思います。そして、一学期が終了すると、7月末には大山への林間学舎に出かけることになります。
  これから生徒達が色々な面で逞しく成長していってくれることを願っています。

2011年06月22日

高校全校朝礼~環境活動への取組み

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  6月22日(水)、体育館で高校の全校朝礼を行ない、クラブ表彰に続いて次のような話をしました。

〝今週月曜日に、ダイヤモンド社から、全国の1567の大学進学率が伸びている学校が紹介されましたが、この表紙には本校の生徒達の様子が取り上げられました。全国では多くの学校が取材を受けたようですが、校庭が芝生化され、生徒達が元気でイキイキと学校生活を送っているということで、数多くの学校の中から本校が選ばれたのだと思います。

  本校のビジョンは、創立の精神である《親孝行な人は立派になれる》という「孝道」をベースに、将来社会で役立つ人材を育てるというものです。そして、「人間力」と「学力」を両立させた関西を代表する学校を目指しています。大学進学だけを取り上げると、雲雀丘学園より上の学校は数多くありますが、人間力を含めると、関西を代表する学校になりつつあると思います。

  本校では、この数年来、環境活動を人間力育成の柱として取り組んできています。これは環境に配慮することは、人に対する優しさや真心を育てることにつながるという理由からです。

  さて、この6月は環境月間です。環境についての切り口は色々ありますが、とりわけ“食料”、“水”、“エネルギー”の三つが重要です。そして、環境活動の基本は、単に環境に対する知識を習得するということではなく、身近なことから行動に移すということです。言い換えると環境活動のポイントは「学び」、「調べ」、「考え」、「行動する」ことなのです。太陽光パネルを設置した、校庭の芝生化をはかった、LED照明を取り入れた、ということが、環境活動のメインではありません。
      ○ 無駄な電気(照明)は消す
      ○ エアコンの温度設定を上げる
      ○ 水を流しっ放しにしない
      ○ 落ちているゴミを拾う、そしてキッチリ分別する
といったあたり前のことを実践することが大切です。これから、学校全体で環境活動に取り組んでいきましょう。そして、関西を代表する素晴らしい学園を目指していきましょう。〟

  この後、生徒会長からも「全校を挙げて環境活動に取り組んでいきたい。ついては、各クラスから具体的な環境活動に対する提案をお願いしたい」との話しがありました。生徒達が、自主的に活動してくれることを期待しています。

2011年06月18日

中学1年・高校1年の学年懇談会の開催

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    高1懇談会(講堂にて)          中1 懇談会(食堂にて)

  6月18日(土)午後、中学1年生と高校1年生の学年懇談会が開催されました。本日は土曜日ということもあって、中1・高1共160名を超える多くの保護者の方にご出席いただきました。本校では、毎年この時期に、それぞれの学年毎に保護者の方に学校生活の様子を報告させていただき、家庭としての指導をお願いすることにしています。特に、中学1年生と高校1年生にとっては、これまでとは環境が大きく変わるため、順調に学校生活がスタートできているかどうかを注視し、問題があれば早急に手を打っておかなくてはなりません。
  入学後2カ月半が経過し、オリエンテーション合宿や体育大会等の学校行事も終了し、クラスとしてのまとまりも出てきており、現時点では、特に大きな問題はないように感じています。しかし、個々に見るとしっかりした習慣が身についていないといったケースも散見されます。そのため、本日は少し時間をいただいて、『社会で役立つ人材を育てる~共育と共学~』というテーマでお話しをしました。
  特に、これから高校1年生については、将来の進路を考えていかなければなりません。まだ将来目標が明確になっていない人が多いと思いますが、就職をめぐる環境は〝超氷河期〟と言われているように、非常に厳しい状況になることが予想されます。本校の生徒はほとんど全員が大学に進学しますが、単に有名大学ということではなく、将来の進路を考えて、学部・学科を選ぶことが大切になってきます。いつも話していることですが、大学に進学することが最終目的ではありません。今、社会は大きく変化してきており、新しい仕事やシステムが続々と生まれてきています。よく家庭においては、「勉強しなさい。勉強しなければ良い大学に行けないよ。」という言葉が出がちですが、是非、本人の適性・興味・関心や将来の仕事について色々と話し合っていただきたいと思っています。


2011年06月14日

北海道修学旅行に出発

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  6月14日(火)朝、高校2年生が4泊5日の北海道への修学旅行に出発しました。本校では3年前から環境教育に取り組んでいますが、これを単独で実施するのではなく、修学旅行や校外学習と結びつけることにより、生徒達が「自ら学び考え行動する」ようにしています。この考え方に立って、中学1年生は『里山体験』、中学2年生は『大山での林間学舎』、中学3年生は『沖縄への修学旅行』、そして高校2年生は『北海道への修学旅行』を実施しています。
  この北海道修学旅行の狙いは〝生徒相互の理解と親睦および集団生活での自律と協調性を養う〟〝農業体験・自然体験を通じて、自然環境の尊さを学ぶ〟〝北海道の人々とふれあい、「新たな自分」を見つける〟ということですが、年々環境に関する内容の充実をはかってきています。
  今回は、千歳空港に到着後、最初にノーザン・ホース・パークでサイクリングやテニス、ランドカー、パワーゴルフ等を楽しみ、トマムで宿泊。翌日は選択の感響(環境)プログラムを通じて、森に学び生態系維持のための取り組みを知る。続いて、3日目はそれぞれの農家に分宿する形でファーム・ステイを行ないます。これは『ひばりスペシャル大地の学校』と呼ばれ、この行事のメインに位置づけられていますが、雄大な北海道の自然の中で、野菜の植え付けやトマトの芽かき、イチゴの収穫等通常の学校の授業では体験できない農作業を行なうことになっています。これによって、農家の人達とのさまざまな交流が生まれることになり、年々修学旅行後、学校に収穫した野菜を送っていただくというケースも増えてきています。そして、4日目は旭山動物園を見学し、札幌で宿泊。最終日にはそれぞれのコース毎に札幌や小樽の観光を行ない、8時過ぎに伊丹空港に到着するという予定になっています。
  修学旅行は高校時代の最大の行事であり、一人ひとりの生徒にとっても青春の忘れえぬ思い出になるのは間違いありません。短い期間ですが、北海道の大自然を思う存分満喫し、素晴らしい体験を積んできて欲しいと思っています。
  なお、今年も文化祭において、北海道物産展を開催し、現地直送の野菜や果物等の販売を行なう予定です。

2011年06月09日

教育実習生の授業を参観して

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  6月9日(木)、教育実習も残り2日になりましたが、実習生はそれぞれ自分の担当教科の授業を行なっています。私も来客や打ち合わせのスケジュールの合間を塗って、いくつかの授業見学をさせていただきました。まだまだ教え方や板書の仕方、関連知識等の改善する点は多々ありますが、懸命に授業に取り組む姿には好感が持てました。〝教えることは学ぶこと〟という言葉がありますが、これからも必死になって努力していくことが大切であると思います。そして、教師の使命は何かということをしっかりと考える、言い換えると「確固たる人生観」を持ち、毎日毎日懸命に努力し、真剣に生きることを心がけて欲しいと思っています。先日に続いて教育実習生に送った言葉を紹介します。

≪確固たる人生観を持つ≫
   「外観だけで人を判断してはいけない」ということは大切ですが、日々自己研鑽を積んでいる人は体つき、顔つき、物腰が違うというのも事実です。欧米では肥満や喫煙する人は経営者として不適格という烙印を押されます。「自制心が弱い」人に経営は任せられないというのが理由です。またリンカーン大統領はある人を見て「顔が悪いから」という理由で重要な仕事を任せませんでした。健康的な規則正しい生活をしている人と逆にすさんだ生活をしている人の差は、顔の表情や体つきとなって現れてきます。
  社会で役立つ力は、単なる知識ではありません。ゆるぎない志があって知識が知恵に変わってきます。一人では生きていけない人間にとって他人から協力してもらえるというのも素晴らしい力です。失敗を恐れずチャレンジしていくという姿勢も大切です。〝経験が人をつくる〟という言葉があるように、頭の中で考えるだけではなく、まず実践していくことです。そして最も重要なことは〝人間としてどういう人生を送るか〟というしっかりとした人生観や〝社会に対して貢献する〟という高邁な職業観を確立することだと思います。
  これから世の中は情報化とグローバル化が急速に進んできます。そして変化のスピードが極めて早いのが特徴です。これまでの強みがすぐに弱みになり、考え方によっては逆に弱みが強みになります。このような社会では最終学歴だけで将来が保障されるということはまずありません。常に変化に柔軟に対応できる力が必要になり、『一生勉強』『一生研鑚』していかなければなりません。誰でも一朝一夕で立派な人になれるわけではありません。ましてや点数を取るための一夜漬けの勉強も役に立ちません。
  皆さんには将来大輪の花を咲かせるたくさんの蕾があります。しっかりと目標を持って日々努力を傾注して欲しいと願っています。        

2011年06月08日

中学全校朝礼~感謝する気持ちを持つ

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  6月8日(水)、校庭の状態が良くないため、体育館で中学の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
  〝6月6日はエコ弁当作りの日でしたが、私も皆さんと同じく、自分で弁当を作ってみました。この6月は環境月間であると同時に『食育月間』となっています。皆さんは食事の前に、手を合わせて「いただきます」と言っていると思いますが、この意味は「生物の命をいただいている」ということなのです。人間は魚や肉、お米等の命をいただいて、生態系の頂点として生きているのです。是非食べ物を大切にするようにしてください。
  さて、先日、今回の震災で被災した友人から電話が入り、無事だったことが分かりました。電話帳が流されてしまい、これまで連絡が取れなかったとのことです。第一声は「家族全員、命が助かって本当に良かった。今こうして生きていることを心から有難いと思っている。」というものでした。彼は約1か月間、避難所生活を送った後、東京で新しい生活を始めましたが、「最初水道の蛇口を捻って、水が出てくることに感動した。そして、温かいご飯を口にし、お風呂にゆっくり浸かって、髭(ひげ)をそり、シャンプーできたことが本当に幸せだと感じた。今まで、あたり前のように思っていたすべてのことが感動であり、色々なことに感謝するという気持ちが湧いてきた。」としみじみと語ってくれました。
  私達は水、食料、電気やガスのある暮らしがあたり前のように思っていますが、世界の70億人の中で、このような暮らしができているのは約2割しかいません。中には生活に必要な水を得るために1時間も2時間もかけて、水汲みに行く人達も数多くいます。現在の日本で、私達は実に恵まれた生活をしていますが、この機会に今の生活態度を見直していくことが大切です。
  今年は、省エネ意識の高まりを受けて、グリーンカーテンを作るゴーヤの苗や扇風機、LED電球等が爆発的に売れているようですが、私達が環境保護のためにやれることは色々あると思います。本校は環境教育に注力してきていますが、大切なことは、単なる環境に関する知識を習得することではありません。学び、調べ、考え、行動することです。家庭でできることや学校でできることを話し合って、是非行動に移して欲しいと思っています。〟

2011年06月04日

平成23年度ユーデック主催の学校見学会

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  6月4日(土)、ユーデック主催の学校見学会が開催され、約80名の保護者・児童が参加されました。冒頭、60(ろくまる)記念ホールにおいて、私は次のような趣旨の話をしました。

  〝最初に皆さんに質問してみたいと思います。「世界の中で日本は恵まれているか?」「日本の将来は明るいか、暗いか?」ほとんどの人が日本は恵まれているが、将来は暗いと思っておられるようですね。確かに、現在の日本は多くの課題を抱えていますが、さまざまな可能性を持っており、これからやり方次第では大いに発展が期待できると思います。
  ところで、明日6月5日は世界中で環境について考えようという『世界環境デー』ですが、日本でも『環境の日』」ということになっています。本校においてもこの6月は環境月間として色々な活動を行なうことになっていますので、今日は環境というテーマでお話しします。
  世界の人口は、この200年少しの間に急増してきました。現在、世界の人口は70億人ですが、40年後には90億人を超えることになりそうです。この結果、人間が生きていくために必要な食料、水、エネルギーが足りなくなってきます。今世界には電気もガスも水道もない生活を送っている人、また食べ物や深刻な水不足に悩んでいる人が非常に多いのです。
  これは牛丼の写真ですが、これを作るのには何と2000リットルの水が使われています。何故なら米1キロを作るには3.6トン、牛肉1キロには20トンの水が必要なのです。是非、皆さんは食べ物や水を大切にしてください。世界には勉強したくても出来ない、学校に行きたくても行けない子ども達がたくさんいます。また、日本でも今回の大震災で多くの尊い命が失われ、3カ月経った今も多くの人が不便な避難所生活を送っておられます。
  ところで、皆さんは何のために勉強するのですか?学校に行くのは何故ですか?大学に行くことが最終の目標ではありません。人間は助け合って生きています。困っている人達を助けてあげる、生活を豊かにしてあげるという気持ちが大切であり、そのための仕事はいくらでもあります。
  雲雀丘学園は『将来社会で役立つ人を育てる』ということを教育方針にしています。どうか皆さんはしっかりと勉強して是非社会で役立つ人になって欲しいと思っています。〟
 
  続いて、入試広報部長から現状の取り組みや入試に関する説明を行なった後、校舎見学をしていただきました。中学入試は親の入試と言われていますが、学校選びにあたっては、是非学校に足を運び、子どもさんに合う学校であるかどうかをご自身の目で確かめていただきたいと思っています。
本校ではいつでも学校見学の受け入れや入試相談を行なっていますので、事前に連絡いただきご来校ください。

  

2011年06月01日

食育・服育講座の開催

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  6月1日(水)、高校1年生と中学1年生を対象に「食育・服育講座」を開催し、冒頭、私から次のような話をしました。  
  〝本日は、食育と服育についての講座を行ないますが、皆さんが将来立派な社会人となるためには、「食」と「身だしなみ」の2つは非常に重要です。そして、社会で活躍している人は例外なく、これらをしっかりと習慣づけています。
  最初のテーマは食に関してですが、先日の土曜日における環境フォーラムでもお話したように、世界の人口はこれからますます増加し続けます。これに伴って、今後食料不足はますます深刻化しますが、現在の日本の食料自給率は40%しかありません。つまり60%は海外から輸入しており、この量は年間6000万トンであり、4トン積みのトラックの1500台分に相当します。しかし、驚くべきことに、この輸入した食料の実に3分の1に当たる2000万トンを廃棄しています。コンビニで売れ残った物や家庭の冷蔵庫で腐らせた物、皆さんが食べ残した物等です。食料が足りずに、亡くなったり、栄養失調に陥っている人々がいる中で、このような行為は許されません。日本で廃棄する食料があれば、これらの人達を救うことができるのです。皆さんは食料を大切にするということを、是非心がけてください。
  食についてもう一つ皆さんに伝えたいことは、日本食の素晴らしさです。日本食は健康食として、世界から注目されていますが、健康に良い食べ物の代表として“まごわやさしい”という言葉があります。これは、「まめ・ごま・わかめ・やさい・さかな・しいたけ・いも」の頭文字です。
逆に、偏ると健康に良くない食べ物を表す言葉の頭文字として「おかあさんやすめ(お母さん休め)」と「ははきとく(母危篤)」があります。今日は時間がないので説明しませんが、一度考えておいてください。
  二番目のテーマである服育については、TPO(Time Place Occasion)、つまり時と場所と場合を守ることが大切です。お葬式や結婚式でジーパンを着用したり、ハイキングにネクタイや革靴で参加するというのは似合いません。
  最後に、6月は『環境月間』です。これから環境に関する情報を順次校長通信に掲載していきますので、見ておいてください。〟
  
《参考》
  ◇おかあさんやすめ
    オムレツ、カレーライス、サンドウィッチ、焼きそば、スパゲッティー、
    目玉焼き
  ◇ははきとく
    ハンバーグ、ハムエッグ、ギョーザ、トースト、クリームチーズ


2011年05月30日

環境フォーラムを終えて

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   ジョン・ギャスライト氏と環境大使       ギャスライト氏、サントリーHDの方と 

  今回の環境フォーラムは大きく分けて2つのプログラムで実施しました。一つは各学年の代表者による環境活動に対する取組みの発表、もう一つはジョン・ギャスライト氏による『未来の森に繋ぐ 小さな一歩が大きな第一歩』というテーマでの基調講演です。
  中学2年生は「三田での里山体験」、中学3年生は「大山での林間学舎」、高校1年生は「沖縄での修学旅行」についての報告、続いて環境大使による活動、エコ弁当作り、生徒会役員による22年度の生徒会活動実績、本年度の活動予定の発表を行ないました。本校では、情報の授業の中でパワーポイントの活用スキルを教えていますが、生徒達のプレゼンテーション能力は確実に向上してきているようです。
  最後に講演いただいたジョン・ギャスライト氏は、アメリカオレゴン州出身で、タレント・コラムニスト・農学博士・エコロジー空間プロデューサーと数々の顔を有しておられます。また、日本にツリークライミングを紹介したツリークライマーの第一人者として、NPO法人ツリークライミングジャパン理事長に就任される一方で、中部大学や中京女子大学の教授として幅広い活動を行ない、現在は愛知県の瀬戸市内の森で味噌樽の廃材を利用したツリーハウスに住んでおられます。
  お話はユーモアを交え、自分の生い立ちを紹介しながら1時間にわたって行なわれました。幼少の頃、海岸に流れ着いたゴミを見て、日本という国に興味を持ち、将来日本で暮らしたいと思うようになったことや両親が離婚して母親に引き取られ、カナダブリティッシュコロンビア州で育つことになったが、母親の再婚相手と上手く行かず、一時は人間不信になり、この時に母方の祖父から受けた言葉が、自然や環境、ツリークライミングに関心を深めるきっかけになったこと等を紹介していただきました。ジョン氏はツリークライミングを通じて自然と触れ合い、環境にやさしい心を育てる活動を開始され、既に200万以上の人達と一緒に木に登ったとのことですが、この中には身体の不自由な人や目の見えない人も含まれているそうです。
  講演の後、日本人の奥様を交えて環境について色々とお話しましたが、水や食べ物、生態系、異常気象等さまざまな課題があります。このフォーラムを機に、生徒達が環境問題について考え、身近なことから行動に移していってくれることを期待しています。

2011年05月28日

第4回(2011)環境フォーラムの開催

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      環境大使による開会宣言         環境宣言の日について説明
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      各学年による発表             ジョン・ギャスライト氏による講演

  5月28日(土)、中学生と高校1年生を対象に『第4回環境フォーラム』を開催しました。2008年に環境ジャーナリストの枝廣淳子氏を招いて、第1回環境フォーラムを開催し環境宣言を行なってから、実に3年が経過するということになります。
  
  〝冒頭、私からパワーポイントを使って環境フォーラムの趣旨をお話しましたが、その内容は次のとおりです。
  ①私達が住む青い星、地球。この地球が今悲鳴を上げています。
  ②温暖化により南極や氷河の氷が解け、ツバルは水没の危機にさらされ、ハリケーン・カトリーナに代表される異常気象等、さまざまな環境問題が生じてきています。
  ③この大きな原因は急激な人口の増加です。地球の人口は、人類の誕生以来ほとんど増加せず、西暦元年の頃はわずか2.5億人でした。その後1800年には10億人、2000年には65億人となり、現在は約70億人になっています。そして、今後も増え続け、皆さんが50~55歳になる2050年には91億人になることが予測されます。そして、発展途上国の人達が豊かな暮らしを求めるようになってきます。
  ④この結果、食料、水、エネルギーといったものが、不足することになります。また、このままの状況を放置しておくと、地球の環境はますます悪化し、海面が6メートルも上昇し、多くの陸地が水没することになります。
  ⑤我々は〝人間の活動が環境問題を引き起こしている〟ということを認識し、一人ひとりが行動を変えていかなければなりません。
  ⑥個人で」「学校で」「家庭で」皆さんがやれることはいくらでもあります。身近なすぐできることから始めてください。
  ⑦最後に、本校では、3年前に、環境宣言を行ない、5月29日を『環境の日』に制定しました。スローガンは  
  ◇自ら考え身近なことから行動に移そう  
  ◇後の世代に負の遺産を引き継がないようにしよう     
  ◇かけがえのない美しい地球を守ろう  です。
  それでは、全員で力を合わせて、本日の環境フォーラムを盛り上げていきましょう。〟      

  
  忘れてはならないのは、すべての環境問題は人間が作り出しているということです。環境教育においては、単に環境についての知識を持っていることでは不十分であり、勉強すればそれで終わりということではありません。自ら学ぶ、自ら考える、そして自ら行動することが大切です。本校においては、6月、7月は環境月間としてさまざまな環境活動を行なうことにしていますが、是非、ご家庭においても環境活動を推進していって欲しいと思っています。また、この期間には環境に対するさまざまな話題を取り上げていく予定です。

2011年05月27日

新年度初の定期考査を終えて

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   5月27日(金)、本日で定期(中間)考査が終了しました。今回は新年度初ということで、生徒達がどのような姿勢で考査に臨んでいるのかを注視してきましたが、個人差は大きいようです。高校生の中にはその日のテストが終了した後も、学校に残って翌日に備えている者、熱心に先生に質問している者も数多くいました。本日も通常通り、朝の登校指導を行ないましたが、数年前と比べると教科書やノートを手にしている生徒が随分増えてきたようです。
  しかし、中学生特に1年生については、まだ定期考査というものに慣れていないということもあって、十分な準備ができていない生徒も散見されます。1時間目の定期考査が始まる直前でも、騒いでいたり座席についていない者も見受けられたため、教室を巡回して指導するということもありました。現在、先生方はテストの採点に入っていますが、個々人の成績もバラツキが見られるようです。
  どのようなことも原因があって、結果が生じます。能力がないためにできないということもありますが、本校のように、全員が入試を経て入学してきた場合には、能力不足というより、学習の姿勢や生活習慣に問題のあるケースが大半であると思います。学校は〝社会で役立つ力を育てるトレーニングの場〟です。学習に対する姿勢は将来の仕事に対する姿勢に繋がりますし、生活習慣が乱れていては絶対にしっかりした仕事はできません。
  〝鉄は熱いうちに打て〟という言葉がありますが、最初の定期考査の反省をキッチリと行ない、対策を講じていきたいと思っています。

2011年05月26日

平成23年5月 理事会の開催

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  5月25日(水)、5月度の理事会が開催され、最初に平成22年度の事業報告と決算案の説明があり、承認されました。消費収支については、収入増と経費減により、当初計画に比べて良化し、改善額は将来の施設整備のための基本金に組み入れることができることになりました。今回の震災で東日本の多くの学校は大きな被害を受けましたが、何と言っても安全を確保し、生徒達が快適な学習環境の下で、学校生活を送ることができるようにしてあげることが大切です。本校は、現在、耐震補強はすべて完了し、新校舎も建設することができましたが、更に学園として小学校校舎や体育施設等の建設準備を進めていきたいと考えています。
  その後、各校種から近況報告を行ないました。私からは最終の大学進学結果、入学者を含めた生徒の在籍状況、本年度の生徒育成の重点課題、行事や被災地への支援活動等についてお話しました。出席者の皆さんからは、学園が更なる発展を遂げるためのさまざまな提言をいただき、活発な意見交換が行なわれました。現在、学園の経営は比較的順調に推移していますが、〝得意は失敗の芽を育て、失意は成功の芽を育てる〟という言葉があります。気を緩めることなく、しっかりと中期的な視点に立って経営を考えていかなければならないと思っています。
  理事、評議員の皆様には、ご多用中にもかかわりませず、ご出席いただき、いつも建設的なご意見をいただき心より感謝しております。これからも大所高所からのご指導をお願いします。。
  

2011年05月18日

高校全校朝礼の開催~社会で役立つために~

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   5月18日(水)、学園講堂で高校全校朝礼を開催し、次のような話をしました。
〝感動溢れる体育大会が終了しました。そして、来週からは、新学年になって初めての中間テストが始まります。皆さんの中には“テストは嫌だなぁ”と思っている人もいるはずです。このような人は、自分から勉強したいと考えているのではなく、他人から言われて、仕方なく勉強している人ではないでしょうか。しかし、勉強というのは、本来「自学自習」、つまり解らないところは、自分で調べて解るようにするというのが基本です。
  地球には多くの動物がいますが、これらの中で学校があるのは、人間社会だけです。そして、他の動物はすべて親が子に独り立ちするまで生き方を教え、育てていきます。それでは、何のために学校はあるのでしょうか。それは“社会で役立つ力を育てる”ためにあるのです。
  皆さんは、ほとんど全員が大学への進学を考えていると思います。しかし大学に進学するということが、最終目的ではありません。この朝礼の後、高校3年生は進路検討会が開催されると聞いています。まだ将来の明確な目標が決まっていない人もあると思いますが、できる限り“こういう分野に進みたい”ということを考えて、学部を決め大学を選ぶようにして下さい。
  弁護士、薬剤師、看護師、医師、漁業や農業関係、保育士、学校の教師、開発技術者等々、さまざまな仕事がありますが、将来の仕事については、是非“人のためになるか、社会のためになるか ”という視点で考えて下さい。今回の震災で、皆さんは“色々な仕事がある。多くの人に支えられて生活している。”ということがわかったと思います。この仕事は“楽だから”“お金儲けができるから”という自分中心考え方では、必ずどこかでゆきづまってしまいます。常に、相手の立場に立って物事を考え行動するという姿勢が大切なのです。そうすれば、必ず社会で役に立つ人材になれると思います。〟

  学校は〝生徒にとっては人生の生き方を学ぶ場〟です。このような見方をすると、教師の役割は単に知識を教えるのではなく〝生徒に人間としての生きざまを教える〟ことであると思います。本校は「人間教育の充実」と「学力の向上」の両立をはかることを目指していますが、教師が人間力についても学力についても一層の研鑽を続けていかなければならないと感じています。

2011年05月16日

被災地復興の願いを込めて

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  本校ではこれまで東日本大震災で被災された方々に対する支援活動を行なってきています。震災直後は被災地での受け入れ体制が整っていないため、主として、校内での生徒による募金をはじめ、卒業式や入学式、また宝塚駅前での街頭募金など義援金の募集を中心に行ないました。
  その後、志ネットワーク代表の上甲晃氏から〝宮城県名取市〟の小・中学校で文房具が不足しているという連絡を受け、学園小学校や地域の皆さんの協力をいただきながら、文房具を送る運動を推進しました。この結果、ダンボール23箱分のノートや消しゴム、シャープペンシル、鉛筆削りが集まりました。これらに手紙を添えて、東北大学の Iさんを窓口としてお届けすることにしましたが、これだけでは心が十分伝わりません。そこで、生徒会が中心となって、大きな白布に励ましのメッセージを書き込みました。
  そして、昨日体育大会の来場者の皆さんに激励の言葉を書いていただくようお願いしたところ、実に多くの皆さんにご協力いただきました。中には、まだ〝ひら仮名〟もしっかりと書けない小さなお子さんもお父さんやお母さんと一緒にハートの形や絵を描いてくれました。お蔭様で体育大会の終了時には何枚かのメッセージを書き込んだ白布が完成しました。
  これらの激励の言葉は、皆さんから支援いただいた募金とPTA保護者による飲物販売の収益金と合わせて、被災地にお届けする予定です。皆さんの暖かい気持や元気が被災地の皆さんに勇気と希望を与えてくれることを心より願っています。

2011年05月15日

震災復興支援体育大会の開催

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  5月15日(日)、素晴らしい天気の下、8時30分丁度に、全校生がクラス毎にプラカードと工夫を凝らした旗を先頭に元気よく入場行進を行ない、34クラス、約1300名の生徒達が運動場一杯に整列しました。昨日の予行時には若干不揃いなところも見られましたが、予行の後も行進の練習をしていたこともあり、本日の本番では随所に改善が加えられており、引き締まった見事な入場行進になりました。
  開会式では〝今回の東日本大震災では死者・行方不明者合わせて、約2万5千人もの尊い命が失われ、2カ月たった今も避難所生活を送っている人が13万人もおられる。すべての日本人が力を合わせて、この震災の悲しみを乗り越え、一日も早い復興を図っていかなければならない。そのために今年の体育大会は〝今回の大地震で被災された東日本の皆さんに元気を送る〟というテーマで実施することになった。どうか、一人ひとりがこれまで取り組んできた練習の成果を大いに発揮して、この大会を盛り上げていこう〟という趣旨の話をしました。
  その後、準備体操を行ない、中学1年生全員によるフレッシュマンレースから競技がスタートしました。続いて、スプリンターレースの予選、大玉はこび、大縄跳び、スウェーデンリレー、大玉流し、1500m走等の競技が行なわれました。そして、午前の部の最後には、高校3年生による恒例のエンカレッジメントパフォーマンスが演じられました。午後からはクラブ行進、スプリンターレースの決勝、綱引き、玉入れ、棒倒し、棒引き、騎馬戦、中高男女によるクラス対抗リレー決勝等の熱戦が次々と繰り広げられました。そして最後に、全員で被災地の皆さんを励ます『FIGHT』の人文字をつくり、感動の体育大会は幕を閉じました。
  いつも感じることですが、このような行事を通じて生徒達は急速に成長していきます。これを機に、クラスが一つになり、より一層の飛躍をはかっていって欲しいと思っています。

2011年05月14日

体育大会の予行を終えて

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  5月14日(土)、数日来のぐずついた天気のため順延になっていた体育大会の予行を実施しました。生徒達は8時過ぎから順次体操服姿でグランドに集合し、放送部員による司会の指示に従い、8時30分より中学3年~中学1年、高校1年~高校3年の順にプラカードを先頭にクラス別の入場行進を行ないました。
  行進のスタイルやクラス紹介は各クラスの特色が出ており、なかなかユニークです。最後のクラスが入場し、整列するとグランドは34クラス、1300名に近い生徒で一杯になり、壮観そのものです。続いて「前に進め」という合図に従って一斉に前進し、開会式の隊列をつくりあげ、全員で準備体操をした後、明日のプログラムに沿って集合と退場を中心に各種競技のリハーサルを行ないました。こうして午前中で予行は終了しましたが、多くの生徒は午後から学校に残って引き続き、クラス単位での行進やリレーのバトン受け渡し等、明日に備えて練習していました。 
  今回の体育大会は、東日本の被災地に元気を送るということをテーマにしており、大会の最後には人文字による激励を行ないます。また、来場いただいた保護者や近隣の皆さんにも激励のメッセージを書いていただくことを計画しています。
  体育大会は文化祭と共に学校における大きな行事です。本校では、毎年、新しいクラスがスタートして一ヶ月経過したこの時期に体育大会を実施していますが、この行事を通じて、生徒達が一層クラスの絆を強めると共に一人ひとりが大きな感動を味わって欲しいと思っています。
  明日は幸い良い天気にも恵まれそうです。日曜日でもありますので、保護者の皆様には是非ご来場の上、逞しく成長した子どもさんの姿を見てあげてください。

2011年05月12日

体育大会に向けて

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  5月12日(木)、体育大会が目前に迫ってきました。例年、この時期には生徒達は本番に備えてリレーや大縄跳び、また高3生についてはエンカレの練習をしていますが、今年は不順な天候が続いているため、なかなか思い通りにはなっていないようです。当初の予定では、本日は午後から準備を行ない、明日大会の予行をする予定でしたが、生憎の雨のため本日は平常どおりの授業を行ない、明日(金)の午後から準備、明後日(土)に予行を行なうことにしました。
  今回の体育大会は、生徒会の役員が中心となって、『東日本大震災復興支援』をテーマに取り組むことにしています。学校にはさまざまな行事がありますが、これらを円滑に行なうためには規律正しい集団行動が不可欠です。これらの経験は間違いなく、将来社会で活躍する力につながっていくのです。雲雀丘の元気が被災地に届くように全力を尽くして欲しいと思っています。
  また、当日に事故や怪我を防ぐためにも、次の点に留意してください。
    ①就寝時間を守り、睡眠時間を十分にとること 
    ②通常通りの授業・自宅学習時間を大切にすること。 
    ③「朝ごはん」をしっかり摂り、寝る前の暴飲暴食を慎むこと。 
    ④運動前後にはストレッチ等の筋肉ほぐしを行なうこと。 
    ⑤寒暖差の大きい日が続くため、体温管理に気をつけること。
  
  最後に、先日被災地から本校に転入した2人の高校生にもこの体育大会に参加していただくことになりました。各人にとって、思い出に残る体育大会にして欲しいものです。


2011年05月11日

全校朝礼~原子力発電の現状

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  5月11日(水)、雨天のため、体育館で全校朝礼を行ない、次のような話をしました。

  〝今日で東北・関東大震災から丁度2ヶ月になります。しかし、今もなお避難所生活を送っておられる人が数多くおられます。今回の震災は、地震・津波・原発事故・風評(うわさ)という4つの大きな被害をもたらしましたが、今日はこの原子力発電についてお話ししたいと思います。
  皆さんは、今回原子力発電所の危険性ということについて再認識したのではないかと思います。そして、原発は直ちに廃止した方が良いと感じている人も多いと思います。しかし、一方で、夏にはエアコンがなければやっていけない、また冷蔵庫もTV、照明器具、炊飯器、お風呂もなくては困るということになっているのではないでしょうか。このように、今、皆さんの生活は電気のない生活など考えられないようになってきているのです。電気の供給ができなくなれば、当然のことながら今の生活は維持できないということになります。
  そのためには、日本における電力事情について理解しておくことが大切です。現在の日本の電力供給の内訳は、火力発電が全体の約3分の2で、原子力発電は約4分の1、残りは水力発電と新エネルギーです。このうち、火力発電所は、石油・石炭・天然ガスを原料に発電しますが、原料はすべて輸入しており、これらの原料はどんどん高騰しています。これを避けるために、日本は火力発電のウエイトを下げ、原子力のウエイトを高めるというエネルギー政策を選択してきました。そして、将来的には原子力発電のウエイトを50パーセント以上にするということにしたのです。
  皆さんは、原子力発電所がどのようなものか想像できますか。私は四国で勤務していた時に、愛媛県の西端にある四国電力の伊方原発をたびたび訪問しました。厳しい入門チェックを受け、防護服を着て、施設の中に入っていくのですが、一口で言うと膨大な水を使用している大きなドームという印象です。原発では電気を得るために大量の熱が出ますが、この熱を冷ますために大量の水が必要なのです。どれ位の水を使うのかというと、1秒間に70tの海水を引き込んで、温度を7度暖めて、再び海に戻しています。70tというのは、大阪で一番大きい淀川の1秒間の流量のほぼ半分位です。
さて、日本に54基ある原発のうち、停止しているものと現在点検中で稼動できないものを含めると42基、実に約80パーセントということになります。
  それでは、私達ができることは何でしょうか。まずは電気を無駄遣いしないという「節電」です。そして、新しいエネルギーを何とか創出していかなければなりません。日本は第二次世界大戦で、全土が現在の震災地のような焼野が原になりました。しかし、それから20年も経たない間に東京オリンピックを開催し、新幹線を走らせることになりました。これから20年先ということになると、皆さんは30歳台になっていますが、日本は素晴らしい数多くの技術を有しており、立派に立ち直っていると思います。頑張りましょう。〟

2011年05月06日

連休を終えて

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  5月6日(金)、昨日で連休が終わり、生徒達は元気に登校してきました。企業の中には、一週間以上の長期休暇をとって、帰省、家族旅行、行楽、ボランティア活動等、それぞれ有意義に過ごされた人もあったようです。
  本校は暦日どおりになっており、4月30日(土)と5月2日(月)が授業日だったため、3連休となりました。各人がそれぞれ有意義な休日を過ごしたようですが、中には部活動の対外試合等のため、ほとんど休養することができなかった生徒や先生もいます。
  私は外出せずに、部屋の片付けやプライベートな書類の整理、書物や新聞からの参考資料の収集、庭木の手入れ等を行ないました。振り返ると、年が明けてからゴールデン・ウィークまでの4ヵ月は本校にとって、全く気の抜けない状況が続き、全教職員にとって精神的な余裕がなかったように感じています。
  この間の主要な業務には、3回の中学入試と2回の高校入試、大学のセンターと前期・後期入試、高校と中学の卒業式、新入生の入学ガイダンス、成績の判定、学校経営計画・予算計画の検討、経営方針の発表、新年度の教職員人事の検討、分掌長や学年主任からのヒアリング、新入教職員の受け入れ、理事会の開催、経営方針の発表、高校と中学の入学式、新入生のオリエンテーション合宿、PTA総会等があります。これらは本校にとっては恒例の業務や行事であり、来年以降も継続していくことになります。今年はさまざまな課題を抱えながらも比較的スムーズに乗り切ることができましたが、今後に繋ぐためには、しっかりと反省を行ない、対策を立てておくことが必要です。
  〝仕事は段取り八分〟という言葉がありますが、比較的余裕のある時期に課題を明確にし、キッチリと進捗表を作成しておきたいと思っています。

2011年04月30日

学園小学校保護者対象進路説明会の開催

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  4月30日(土)、学園小学校のPTA総会後の時間をいただき、進路説明会を開催しました。参加されたのは6年生~4年生の保護者の皆さん約360名です。中高においては、平成19年からコース制の導入を柱とする学校改革に着手し5年目になります。中学においては高校より1年遅れて平成20年に一貫選抜と発展の二つのコース制を導入し、この最初の年に入学した生徒が今年は高校に進学しました。
  本日は昨年と同様パワーポイントを使って『社会で活躍する骨太のリーダーを育てる』というテーマで、お話をさせていただきました。
  
  現在、小学校6年生の子ども達は11年後、5年生は12年後、4年生は13年後には社会人になります。現在、急速にグローバル化が進んでおり、社会は大きく変化してくることが予想されます。これから子ども達は中学・高校・大学に進学することになりますが、立派な社会人となるためには、この間に〝社会で役立つ力〟を育てていくことが何よりも大切です。
  今はともすると大学に入学することが最終目標であるような考え方をする人が増えてきていますが、これからは〝一流の大学を出れば一生安泰〟ということにはなりません。多くの人は企業に就職することになると思いますが、何をしてきたのか、何ができるのかということが重要になってきます。国際競争が激化する中で、真の実力主義の時代になるのは間違いありません。
  『中学受験は親の受験』と言われていますが、中学進学にあたって目先のことではなく将来の進路はどうかという長い目で子どもの育成を考えることが大切です。家庭で是非お願いしたいのは、人間としての根っ子をしっかりと育てるための基本的な生活習慣と学習習慣を身につけさせることです。
そして、中学受験にあたっては必ず学校を訪問し、子どもさんの能力や適性に見合った学校を選んでいただきたいと思っています。

  本日は、約25分間という短い時間であり、十分な説明ができませんでしたが、本校では年間を通じて個別の進路相談に応じていますので、事前にご一報いただき、是非ご来校ください。また、日々ホームページを通じて学校の状況をお伝えしていますのでご覧いただき、忌憚のないご意見をお聞かせください。

2011年04月28日

PTA総会の開催

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          授業参観                    PTA総会
 4月28日(木)午後、本年度の実行委員メンバーによる第1回のPTA実行委員会を開催し、会長の挨拶に続いてPTA行事の審議と学校行事の報告を行ないました。また、午後2時半からのPTA総会に先立ち、5時限目を保護者による授業参観の時間に設定しました。新学年になって初めての授業参観ということもあって、多くの保護者が来校され、熱心にお子さんの授業を見学されていました。
  続いて開催されたPTA総会には、例年を上回る260名の保護者の皆さんに参加していただきました。最初に昨年度の実行委員の方に感謝状と記念品を贈呈し、次いで司会から23年度の会長と新委員のメンバー紹介を行ないました。その後、議長を選出し「22年度PTA会計決算報告」「23年度PTA会計予算審議」「23年度PTA行事審議」を行ない、滞りなく総会は無事閉会しました。
  この後、私から学校の教育活動について次のような話をしました。
〝①ここ数年〝新しい学校づくり〟を目指して「学校改革」に取り組んできており、今のところほぼ当初の計画通りに推移しているが、これに満足することなく引き続いて新しい取り組みを展開していきたい。
②学校改革の基本の考え方は「創立の精神の体現」である。創立の精神は〝親孝行な人は立派になれる〟という『孝道』であり、将来社会に役立つ人材を育てるということである。
③学校づくりにおいては「入口」「校内」「出口」の3つを固める『良循環型の学校経営』を基本に取り組んでいる。
「入口を固める」(意欲のある優秀な生徒の確保)については、今年は、中学が696名と過去最高の志願者があり、191名の入学者、また、高校は890名の志願者があり、250名の入学者ということになった。
④「校内を固める」については、人間力を高めるための凡事徹底と共に三学期制への移行や教職員の資質向上、補習授業、パワーアップゼミ・ブラシュアップゼミの充実をはかってきている。
⑤「出口を固める」については、昨年、新しいコース制を導入した最初の卒業生(52期生)が国公立大学に50名、関関同立161名という多数の合格者を出した。今年は更に国公立大学55名、関関同立246名、トータル637名と昨年を上回る結果となり、旧帝国大学と神戸大学、医学部医学科等難関大学に24名が合格した。これは、先生方の徹底した個別指導と最後まで目標を下げなかった生徒達の頑張りの成果である。
⑥「教育環境の整備」については、新校舎が完成し、校庭の芝生化も実現した。
⑦今回の「東北・関東大震災・原発事故」については、今までの私達の生活や物の考え方を抜本的に見直し、生徒達に人の命の大切さや感謝の気持ちを教えていく教育の場にしていきたい。
⑧最後に、本校の基本の考え方は家庭と学校が連携して子どもを育てていくという〝共育〟と学校に集うすべての者が共に学ぶという〝共学〟である。そして、将来の日本を背負って立つ人材を育てていきたい。〟
  
  PTAの旧役員の皆さんには大変お世話になりました。新役員の皆さんには今年1年宜しくお願いします。

2011年04月20日

本年度最初の全校朝礼

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  4月20日(水)、昨日からの雨が降り続き、校庭の状態が回復しないため、当初予定していた避難訓練を中止し、体育館で本年度最初の全校朝礼を実施しました。生憎、JR宝塚線の車輌故障のためにダイヤが大幅に遅れることになりましたが、校長講話の時間に何とか到着し、次のような話をしました。
  〝今回の大震災では亡くなられた方が13,000人を超えました。また行方の分からない人もほぼ同数あり、数多くの尊い命が失われることになりました。そして、この中には皆さんと同じ中高生や児童の約500人が含まれています。彼らは自分の将来に対する夢や思いを叶えることができず、人生の幕を閉じることになり、本当に残念だったと思います。皆さんは、是非彼らの分まで頑張って欲しいものです。また、震災後40日経過した現在でも、なおも避難所での生活を続けている人が約13万人もおられます。この間、暖かい食べ物や衣服も十分行き届かず、お風呂にも入っていない人もたくさんおられるのです。
  この一方で、皆さんは三度の食事をとり、暖かい衣服を身にまとい、毎日ゆっくりとお風呂に入り、電気・ガス・水道の完備した住居で快適な生活を送っています。そして、スーパーに行ってお金を出せば色々なものが手に入ります。皆さんは、このような生活をあたり前のように思っていませんか。人間はお互いに助け合って生きています。よく『生きる力』と言われますが、皆さんは自分ひとりで生きているのではありません。他の人から支えられて『生かされている』と考えることが大切です。そして、日々の生活に対して是非感謝の気持ちを持って欲しいと思います。
  本校では「将来社会で役立つ人材」を育てることを目指していますが、今回の大震災を通じて、世の中に役立つ仕事がたくさんあることが分かったのではないかと思います。そして、困っている人を助ける、人に喜んでいただくという視点に立って、これからやりたい仕事を見つけ出し、その上で、大学でどのような専門能力を身につけていけばいいかを考え、進学を決めてください。〟

  今回の大震災を機に、日本全体がこれまで取り組んできた多くのことを見直していくべきであると思っています。これから生徒達が命の大切さや将来の進路について、自ら考え、行動する姿勢を身につけていってくれることを願っています。

2011年04月16日

平成23年度学園PTA協議会の開催

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  4月16日(土)午後、学園PTA協議会が開催されました。この催しは例年年度初めに開かれており、出席メンバーは中・高等学校、小学校、幼稚園の新・旧の各PTA会長・副会長と、事務局の幹部、校園長、教頭等です。私は午前中、学校法人報徳学園の創立百周年の記念式典に出席していたため、途中から参加しました。
  この会議では最初に各出席者の紹介の後、昨年度の会計報告、本年度予算の承認、続いて各校種より近況と本年度の取り組み計画について報告することになっています。
  その後、懇親の場が設けられ、校種を超えて中・高等学校、小学校、両幼稚園の役員の方々とも色々と意見交換させていただきました。普段はこのような機会はほとんどないため、校種を超えた交流を深めるという意味では実に有意義であったと思います。
  本校では将来、社会に貢献できる人材の育成を目指して、さまざまな教育活動に取り組んでいますが、このビジョンを実現するためには、現在の各校種における教育活動のレベルアップを図っていかなければなりません。また、日常多くの中学生、高校生と接していて感じるのは家庭教育の大切さです。とりわけ幼少の頃にどのような育ち方をしてきたかによって物の考え方や行動パターンが決まってきます。本学園は家庭と学校が連携して子ども達を育てていくという〝共育〟を基本の柱に掲げていますが、幼少の頃に人間としての基礎をつくっておくことが何よりも大切であると思っています。
  昔から〝三つ子の魂百まで〟と言われていますが、幼い時に身についた基本的な性質や習慣はなかなか変わらないものです。そして、大きくなればなるほど、これらを修正するのは難しくなってきます。そのため、中学生、高校生では既に手遅れになっているというケースも散見されます。
  最後に、旧PTAの役員の皆さんには色々な面にわたってご支援をいただき心より感謝しております。
また、本年度は新たな飛躍を目指す年になりそうです。PTAの新役員をはじめ保護者の方々には今後とも何かとお世話になることが多いと思いますが、何卒宜しくお願いいたします。

2011年04月14日

オリエンテーション合宿を終えて

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  一泊二日のオリエンテーション合宿も無事終了しました。今回何よりも嬉しかったのは、一人の欠席者もなく全員が参加し、最後まで節度のある団体行動をしてくれたことです。本校は中高一貫校ですが、高校で100名以上の生徒が公立中学から入学してくるため、内部中学出身者と外部中学出身者が同じクラスで高校生活を送るということになります。従って、良好な人間関係を構築し、クラスや学年が一つにまとまるということが極めて大切です。今回の合宿で、生徒達は学習だけではなく、寝食を共にすることで、お互いにかなり打ち解けてきたように感じました。
  また、将来の進路について考える良い機会になったようです。ほとんどの生徒達は現時点において大学進学ということは考えていても、将来の職業までは考えていなかったと思います。しかし、大学を選ぶ際には、まずどの分野に進みたいかということを考えて、学部を選ぶということが大切なのです。
  更に、各教科の先生からもこれからの学習方法や学習に対する取り組み姿勢について具体的な話しがありました。本校においては、指導体制は年々充実してきていますし、新校舎や校庭の芝生化をはじめ素晴らしい教育環境も整ってきています。しかし、充実した学校生活を送り、進路実現をはかることができるかどうかは本人次第です。高校生活のスタートにあたって、意識を切り替えると共にこれからも切磋琢磨することにより、進路実現をはかっていって欲しいと願っています。

2011年04月13日

高校新入生オリエンテーション合宿の開催

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 4月13日(水)、高校新入生のオリエンテーション合宿がスタートしました。
新学期の授業が始まって、まだ2日経過したばかりですが、新入生にとっては学年として行なう最初の行事であり、大きな意義を持つものです。

 この行事の大きな目的は次の3つです。
1.これからの3年間、同じ学年で学校生活を送る仲間との良好な人間関係を構築すること。
2.高校スタートにあたっての、より良い学習習慣を身につけること。
3.将来の進路目標を設定すること。

 8時20分に校庭に集合し、バスで出発。宿舎での開舎式の後、最初に私から、「これからの社会で生き抜く力を育てる~世界、日本、仕事、仕組みが変わる~」というテーマで、”世界と日本のおかれている現状”と”これからの社会で求められる人材”という内容の話をパワーポイントを使って、約1時間にわたってお話をしました。これから、グローバル化が進み、途上国が発展する一方で、新しい技術が続々と生まれています。この技術を使って、新しい「仕組み」や「システム」「商品」が創出されることになります。この結果、働く場は限りなく広がってくるのです。しかし生徒達は、あまりこれらの時代の変化について理解していないようです。従って今回は、数々の企業の取り組みや新しい技術の紹介を行いました。

 本校の生徒達は、ほとんど全員が大学進学を目指していますが、これが最終目標ではないはずです。生徒達が将来の進路を考える上で、今回の話の内容を参考にして欲しいと思っています。
 この内容については、順次紹介していきたいと考えています。

2011年04月09日

平成23年度対面式、着任式、始業式を終えて

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         クラス発表                  オリエンテーション

  4月9日(土)、生徒達はクラス替えになった新しいクラスでのホームルームの後、体育館で対面式を行ないました。まず体育館に中学2年・3年生と高校2年・3年生が整列、その後新中学1年生と新高校1年生が各クラスのプラカードを先頭に大きな拍手に迎えられて入場しました。その後、生徒会の委員による号令でお互いに向き合い、「よろしくお願いします」と声をかけあい、それぞれ中学・高校の新入生の代表が先輩達に対して挨拶をしました。 
 続いて、私から本年度より新たに着任された先生方を紹介し、各先生からご挨拶いただきました。この新しいメンバーを加え、本年度は専任・常勤・非常勤・事務職員の数は100名になります。そして生徒数は、中学の新入生191名、高校の新入生250名を加えて1269名ということになります。
続いて行なわれた始業式で、私は最初に「挨拶」の大切さを訴え、この4月には雲雀丘学園全体で挨拶推進運動を行なっていることに触れた後、次のような話をしました。
〝最近、色々な人から「雲雀丘学園は良い学校ですね。よく頑張っていますね。」ということをお聞きするようになってきました。確かに新校舎が建ち校庭が芝生化され、素晴らしい教育環境が整ってきたこともありますが、それよりも皆さんの学習面、部活動面、生活面、進学面などの取り組みが評価されてきていると思っています。これからも是非、皆さん一人ひとりが、学校を代表しているという自覚と誇りを持って行動することにより、全員で素晴らしい学校を作っていきましょう。
さて、先日東北地方を中心に、マグニチュード9.0の巨大地震が発生し、多くの人が津波で一瞬に亡くなりました。皆さんと同じ年頃の生徒もこの津波に巻き込まれてしまいました。将来の大きな夢や希望を持って頑張っていた生徒の皆さんにとっては本当に残念だったと思います。そして、今もなお避難所生活を送っている人も数多くいます。校舎が津波に流され無くなってしまったり、避難所に当てられているため、授業を再開できない学校も数多くあります。皆さんは今回の震災で、日頃あたり前のように思っていた生活が、実は多くの人に支えられて成り立っていることがわかったと思います。人間はお互いに助け合って生きているのです。このように考えると社会で役立つ仕事はいくらでもあるのです。
皆さんは、今の生活に感謝すると共に亡くなった人の夢や思いを引き継ぎ、是非将来社会で役立つ仕事を見つけ出してください。そして、毎日「明るく元気に生き生きと楽しく」充実した学校生活を送って欲しいと思っています。〟

2011年04月08日

平成23年度中学・高校入学式を終えて

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  4月8日(金)、満開の桜が咲き誇る中、第59回中学校と第56回高等学校の入学式を行ないました。
  午前9時半から始まった中学校の入学式には191名の新入生と保護者合わせて約550名が、午後1時半から始まった高等学校の入学式には250名の新入生と保護者合わせて約700名が出席されました。厳粛な雰囲気に包まれ、開式の辞に続き全員起立の上で国歌斉唱を行なった後、入学生の点呼と入学許可、学校長の式辞、常務理事・PTA会長の祝辞、祝電の披露、学園歌斉唱の順で約一時間にわたる入学式は終了しました。
  引き続いて、教頭から新1年生の担任となる先生方の紹介がありました。本日は生憎、小雨混じりの天候のため、講堂内でクラス毎に保護者の方も含めて記念撮影を行ないました。
  写真撮影の後、生徒達がそれぞれ教室に分かれて担任から説明を受けている間の時間をいただき、『保護者オリエンテーション』を行ないました。このオリエンテーションは平成20年度から実施しており、今年で4年目になります。趣旨は本校の基本である家庭と学校が連携して子ども達を育てていくという「共育」、本校に集う生徒、保護者、教職員のすべてが学ぶという「共学」の考え方をより理解していただくものです。そのため、私から『社会で役立つ力を育てる』というテーマで、それぞれ約20分にわたってお話しました。将来社会で活躍していくためには、中学・高校時代にしっかりとした基礎力をつけておくことが何よりも大切です。お子様の入学に合わせて保護者の皆さんにも新たな気持ちで、〝共育〟と〝共学〟について実践していただきたいと思っています。
  新入生の皆さんが明日から〝明るく〟〝元気で〟〝生き生きと〟〝楽しく〟それぞれの学校生活を力強くスタートしてくれることを心より願っています。
  なお、入学式の式辞や保護者オリエンテーションの内容についてはこれから何回かに分けて掲載していく予定です。

2011年04月07日

入学式を明日に控えて

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  4月7日(木)、中学校、高等学校の入学式がいよいよ明日に迫りました。学園の桜も入学式を待ちかねていたように満開になり、昨年の秋に中学1年(新2年生)が植えてくれたチューリップやパンジーにも美しい花が次々に咲き始めています。このチューリップの球根やパンジーの苗の植え付けは、先輩が後輩を歓迎するために毎年続いてきており、本校の伝統の行事になっています。また、校庭の芝生も新芽が伸びはじめ、日毎に緑がかってきており、間もなく緑の絨毯(じゅうたん)に変身していくことでしょう。
  本校では、全員が新年度を気持ちよく迎えることができるように、業者の方にお願いして、昨日までに校舎内の教室や廊下、トイレ等の壁・床の修理や清掃を完了しました。そして、本日は職員朝礼の後、新体制に向けて職員室内の机の配置換えを行ないました。
その後、各教科において授業の打ち合わせのための会議を開催し、続いて講堂において入学式の準備を行ないました。
  明日は、9時半から中学の入学式、午後1時半から高校の入学式を行ないます。天気が心配ですが、新入生が力強く学校生活のスタートを切って欲しいと願っています。  

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     チューリップの球根植え            パンジーの植え付け
 

2011年04月03日

過去最高の大学進学実績を達成

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  この3月末までに確定した大学進学の状況をお知らせします。
これによると、ほとんどすべての内容で過去最高の実績を残すことができました。主なものをあげると次のようになります。
    ①大学合格者総数・・・・・666名
    ②国公立大合格者数・・・・・55名
    ③私立大合格者数・・・・・611名
    ④難関国立大合格者数・・・・ 24名
      (京都2、大阪10、神戸8、北海道3、医学部医学科1)
    ⑤難関私立大合格者数・・・・256名
      (関関同立242、首都圏難関大14)

  昨年は高校にコース制を導入した最初の学年が大学受験に臨み、国公立大学合格者が25名から50名と倍増、関西の難関私学と言われる関関同立への合格者も111名から161名と50%増になり、飛躍的な伸びを示しました。
  今年は新コース制導入後、2年目の学年ということになるため、何とか前年を上回る実績を残したいという思いで進路指導を行なってきました。
  特に重点目標としていた京都・大阪・神戸の3大学の合格者数が20名(現役12名)で、昨年の12名(現役8名)を超えました。また、国公立大学の医学科への現役合格、防衛医大への現役合格、関関同立へは昨年比50%増となる242名の合格等、質・量の両面で昨年を大きく上回ることになりました。
  雲雀丘学園高校は1学年の生徒数も240~260名前後と規模的には大きくありませんが、先生方の努力で一人ひとりの生徒の進路実現を果たすための取り組みが充実しつつあります。大学進学が最終目標ではありませんので、将来の進路をしっかりと決めて大学・学部を選択させていくことが何よりも大切です。
  現在、今年の大学入試にあたっての総括を行なっていますが、この結果を次年度に生かしていきたいと思っています。

2011年04月01日

平成23年度 職員会議、新任式、合同職員会議の開催

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   4月1日(木)、いよいよ本日から平成23年度がスタートしました。まず10時から中学・高校の全教職員が文化館の視聴覚教室に集合し、本年度最初の職員会議を開催しました。最初に新しく本校に赴任された15名の教職員を紹介し、続いて「新年度にあたって」ということで教育を取り巻く様々な内容についてパワーポイントを使って発表を行ないました。その後、「一人一役運動」の担当、部活動の顧問の発表を行ないました。本校では、特定の人に仕事が集中することを避けることにより仕事の平準化をはかると共に隙間の仕事をなくすために、この運動を推進しています。そして最後に、各分掌や学年から年度初めの諸行事等の報告を行ないました。
  昼食を挟んで、12時45分より、学園幹部出席のもと本年度新たに雲雀丘学園にお迎えした専任・常勤の12名の先生を対象にした新任式を行ないました。本年度は退職者が多かったため、例年に比べて新規の採用者も多くなっており、中学・高校に来ていただくのはこのうちの6名です。新任者の自己紹介に続いて、常務理事から「学園を取り巻く厳しい環境」や「学園創立の経緯」「創立の精神は親を大切にするという『孝道』と『社会で役立つ人材の育成である』「基本方針は第一に人間教育の充実、第二に学力の向上である」「現在、学校改革は徐々に実を結びつつある。この流れを継続して欲しい」「目指すべき姿は関西を代表する素晴らしい学園である」「先生という仕事は素晴らしい。」等の話がありました。その後、各校園長から祝辞を述べました。私は「人との出会いを大切にして欲しい。教師と言うのは生徒の人生を決めるという意味で、実に大切な仕事である。高い志を持って将来日本を背負って立つ子ども達を育てて欲しい。」という話をしました。そして、最後に全員で記念撮影を行ない、新任式は終了しました。皆さんには、それぞれの持ち場で新たな戦力として、新風を吹き込んでいただけるものと大いに期待しています。
  また、13時45分からは、学園の教職員が一堂に会して合同職員会議を開催しました。最初に本学園で30年・20年・10年勤務されている先生方の永年にわたる功績に対する勤続表彰があり、次にこの1年間の取り組みに対して、中学・高校が業績表彰を受けました。全員の努力が報われたということで素直に喜びたいと思います。その後、学園および各校種から本年度の経営方針の発表を行ないました。時間が限られているため詳細な説明まではできませんでしたが、各校種の経営計画の概要は出席者に理解してもらったのではないかと思います。
  大切なことは各校種の教職員が問題意識を持って自らの役割を果たすと共に校種の壁を超えて連携していくことです。学園に集う教職員が一つの方向に向かって行動することにより、更なる飛躍をはかっていきたいと思っています。

2011年03月28日

修了式での式辞

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  3月末はさまざまな行事や新年度に向けての業務が錯綜しており、私自身も通勤の時間をフル活用する等,過密スケジュールをこなしています。そのためその日の出来事をタイムリーにお知らせできませんが、ポイントとなる内容については掲載していきたいと考えています。

  先日、全校朝礼に続いて、3学期の修了式を行ない、次のような話をしました。
  〝先程、皆さんの先輩であるIさんから生々しい震災の話をお聞きしましたが、皆さんはどのように感じましたか? 今回の大震災は地震の大きさを表すマグニチュードが9.0、この100年間では4番目の大きさであり、阪神淡路大震災の実に1500倍のエネルギーが放出されたと言われています。そして、多数の死者・行方不明者を出し、今私達がこうしている時にも、避難所生活を送っておられる方もたくさんあります。
  しかし、外国の人々から日本人は素晴らしいと賞賛されています。このような状況の下でも、避難所では、人々がお年寄りや子どもや病人に優しくいたわりの心を持って接している。そして、このような災害の後に多くの国で必ずと言ってよいほど起きる略奪や暴動といったこともない。悲しみをじっとこらえ、互いに助け合って、懸命に生きようとしています。これは長い間に日本人が培ってきた“伝統の精神”ではないかと思います。
  今日本は大きな危機に直面していますが、こういう時にこそ、苦しみや悲しみを皆で分かち合い、力を合わせて、この国を復興させていかなければなりません。追い込まれた時、困難に陥った時にこそ、人の真価が発揮されるのです。今回の震災にあたって私達ができることから、行動に移していきましょう。
  今日で3学期も終了し、皆さんはそれぞれ上の学年に進むことになります。これからの半月間は、新しい学年を迎えるための準備期間です。やり残したことは、必ずやりとげるようにしておいて下さい。早寝・早起き・朝ごはん、整理整頓といった生活習慣や学習習慣を守って下さい。そして、この期間にしっかりとした節づくりを行なって欲しいと思っています。
  4月9日に元気な姿で登校してくれることを、心より願っています。〟

  春休みに入って4日目に入りましたが、これまで何度も言っているように〝規則正しい生活を送る〟ことが基本です。現在、被災されて避難所で不自由な生活を送っておられる方も数多くおられます。「1日くらいはいいだろう」とか「明日からやろう」という考え方では、良い習慣づくりには繋がりません。「例外をつくらない」「すぐに行動に移す」という姿勢を貫いてください。

2011年03月27日

新任者に対するガイダンスの開催

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  3月26日(土)、4月から新たに本校にお迎えする先生方に対する事前ガイダンスを行ないました。年度末で既に予定の入っている方もあり、対象者全員にお越しいただくことはできませんでしたが、本日の参加者は全員が20歳代、30歳代で、まだ教職の経験は浅く、これからますます研鑽を積むことにより、成長が期待できる方々です。
  最初に私から「雲雀丘学園で勤務される皆さんへ」というレジュメを使って、本校での勤務にあたっての心構えをお話しました。続いて、現在取り組んでいる教育の内容を中心に本校の概要についてについて、パワーポイントによる説明を行ないました。約30分間という短い時間でしたが、全員がメモをとりながら真剣な表情で耳を傾けていました。その後、各教科の先生から担当する授業や勤務に対する詳細の説明と校舎案内を行ないましたが、若いということもあって、挨拶や身のこなしもきびきびしており、頼もしく感じました。
  本校では本年度末で、教職経験の豊かなベテランの先生方が退職されることになります。この結果、これらの先生方が担当されていた教科指導・生活指導・進路指導・部活動指導等を現職の先生と新しい先生で分担していかなければなりません。簡単にカバーできるとは思いませんが、前向きに受け止めれば、一人ひとりが成長できる絶好のチャンスであるのは間違いありません。
  雲雀丘学園のビジョンは『人間教育の充実と学力の向上の両立をはかり、関西を代表する学園を目指す』というものです。そのためには教職員が一流でなければなりません。これから学園が生成発展する鍵は各人が自らを磨くという姿勢で、資質向上をはかっていくことではないかと思っています。

2011年03月26日

離任式を終えて

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  3月24日、全校朝礼、修了式に続いて、この3月末で退職される先生方に対する離任式を行ないました。今回、退職されるのは専任、常勤講師、非常勤講師、事務員の16名です。
  私からご退職される先生方を紹介し、つぎのような話をしました。
  〝この度、ご退職される先生の中には、皆さんが生まれる前から、この学園で勤務されていた方もおられます。また皆さんのお父さんやお母さんを教えた先生もおられると思います。雲雀丘学園は、昨年創立60周年を迎えた長い歴史を持つ学園ですが、現在、この雲雀丘学園があるのは、今回退職される先生方をはじめ、多くの先輩の皆さんのお蔭なのです。
  先程、日本人の持つ伝統の精神という話をしましたが、雲雀丘学園にも素晴らしい伝統があります。これからも、この伝統を引き継いでいくことが大切です。そして、この伝統を引き継いでいくのは、後に残された皆さん一人ひとりであり、先生です。全員で雲雀丘学園を発展させていきたいものです。最後に先生方の今後益々のご健勝とご多幸を心よりお祈りしたいと思います。本当に長い間ありがとうございました。〟
  続いて、一人ひとりの先生からご挨拶をいただき、生徒会代表から花束を贈呈させていただきました。生徒達は、先生方の話を最後の授業として受け止めてくれたのではないかと思います。先生方はこれからそれぞれの道を歩まれることになりますが、是非充実した新たな人生を送っていただくことを心より願っています。
  また、4月からは新たな先生をお迎えして新年度がスタートすることになります。力を合わせて、学校づくりに取り組んでいきたいものです。

2011年03月25日

大震災の体験を語る②

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  〝一瞬の地震で、今まで当たり前であったいろんなものがなくなって不安で仕方なかった時に、家族や友達からメールや電話が届いて、たった一言しかなくても、その一言に私は何度も救われました。自分からしたらこれっぽっちって思うかも知れないし、自分ひとりの力なんてって思うかもしれないけど、それでも何かを考えて振り絞ったその力は確実に誰かにとって大きな力になると思います。
  今、テレビで原発のことや津波の被害状況など連日報道されていますが、あまりにも被害が大きいし、遠いところのような気がしますが、すべて同じ日本の中で起こっていることなのです。外国からもたくさんの応援が駆けつけていて、世界中が日本のために頑張っている中、まず日本の元気な私達が動かないといけないと思います。
  私自身、大きな地震を経験して、その被害を自分の目で見たけれど、幸運にも被害が軽く元気でいることができました。だからこそ、この震災のことをほかの人達に伝え、できる限りのことをするべきだと思っています。皆さんは、大きな地震を経験したことがないかも知れないから実感がわかないかも知れませんが、実際に今日私の話を聞いて一人でも多くの人が心の底から、自分にできることをしたいと思ってくれることを望んでいます。
  被災地の人達は大変そうだから、かわいそうだからということではなくて、この国のために、これからここで生きていく自分達のために、みんなのために自分のできる精一杯を探して、それを行動に移して欲しいです。何をすればいいか分からなかったら相談してください。
  雲雀の義援金箱に募金することも、勿論元気に生活することも、この震災のことを忘れないことも、私の話をご家族をはじめ、出来るだけ多くの人に伝えることも大切なことだと思います。
  今日のこの話を聞いて、一人でも多くの方が、私と同じ気持ちになってくれればいいなと思っています。自分一人だけでは無力に感じるかも知れませんが、一人で頑張るわけではありません。また、これから復興には長い時間がかかると思うので、今すぐできることはなくても良いから、焦らずに自分にできることを探してみてください。〟

  この内容は神戸新聞に大きく報道されました。

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2011年03月24日

大震災の体験を語る ①

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  3月24日(木)、本年度最後の合同全校朝礼と修了式、続いて離任式を実施しました。定刻9時の5分前には既に卒業した中学3年生、高校3年生を除いた中学1・2年生と高校1・2年生が体育館に集合しました。最初に全校朝礼において、今回の大震災で被災した東北大学2年生のIさんから当時の様子についての生々しい体験談をしていただき、その後全員で黙祷を行ないました。生徒達はIさんの話に聞き入っていましたが、この中で印象的な内容を次に紹介したいと思います。

〝今回の地震より前にも二度、少し大きめの地震が来ていましたが、11日の地震はそれらとは比べものにならないほど大きくて、長くて、とても怖い地震でした。一瞬で家の中はぐちゃぐちゃになり、電気もガスも止まってしまい、その日から一週間の避難生活を余儀なくされました。・・・
  私は仙台の中心部に住んでいたので、津波の被害もなく、本当に最小限の被害を受けただけでしたが、自転車で15分ほど行ったところまで、津波が来ていたり、大学もこわれてしまったり・・・と恐ろしい状況でした。一週間避難していたうち、最初の2日間は心細い状況の中で、毛布に包まって過ごすか、炊き出しをもらいに行くか、外に出てやっているお店がないか探し回るという生活でした。その後、大学の部活の人たちが集まっている他の避難所に移動し、市内の一部の電気と水道が復活したためその地域に住んでいる子の家に泊まらせてもらうことになりました。
  避難生活は毎朝6時半に起きて、とりあえずその日食べるものを確保するため、お店に並ぶというところからスタートしました。10時の開店でも7時半には長蛇の列ができていて、買い物するのも半日がかりでした。それでも我慢して並べば食べ物が手に入るだけ恵まれていたと思います。本当に生きるのに最低限必要なものを手に入れるのが、困難な状況でした。買い物が終わってお昼を食べて、夜怖くて寝られない分昼寝をすると、もう夜で晩ごはんを食べたら一日が終わるという生活でした。毎日生きるために何かをして、生きることだけで精一杯の日々でした。〟
                            ・・・・・ 《続く》

2011年03月23日

中学卒業式の式辞から~②困難に打ち勝つ

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  〝二つ目は〝困難に打ち勝つ〟ということです。
  先週末に、東北地方を中心に日本の観測史上最大と言われるマグニチュード9.0という巨大地震が発生しました。これはこの100年間に世界で起こった地震の中で四番目の大きさで、阪神淡路大震災の実に約1500倍の膨大なエネルギーだと言われています。
現在、被災された皆さんは、数々の大切なものを失いながらも懸命に生き抜こうとされています。後ろを振り返っている余裕はありません。悲しみを乗り越え、一からスタートされようとしているのです。
  そして、外国の人々から賞賛されているのは、このような極限の状況におかれていても節度を保っている日本人の姿です。多くの避難所では怒りの声もなく、けんかも起きていない。お年寄りや子どもをいたわり、進んで食べ物を分け合っている。大きな災害の後に多くの国で必ず起きる商品の値上げや略奪もないといった姿です。このような日本人の忍耐力や結束力、他人に対する思いやりの心は他の国では考えられないことです。
  人間の一生にはさまざまな困難が待ち受けていますが、これを避けていては消極的で実に味気ない人生になってしまいます。昔から〝艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす〟という言葉がありますが、この意味は〝苦労を乗り越えていくことで、玉が磨かれるように人格が練磨され、立派な人間になる〟ということです。皆さんは、どのような時にも日本人としての素晴らしい精神力を持って困難に立ち向かい、これを乗り越えることによって逞しく成長していって欲しいと思います。〟

2011年03月22日

中学卒業式の式辞から~①卒業を機に意識を変える

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  中学校の卒業式では、卒業生に2つのことを話しましたので、以下紹介します。

  〝一つ目は『中学卒業を機に意識を変える』ということです。これから皆さんが進む高校は中学とは異なり、義務教育ではありません。気持ちを切り替えないと、中学四年生ということになってしまいます。これまで皆さんは親や先生から生活面や学習面での色々な指導や助言を受けてきました。そして、どちらかと言えば自ら行動するというのではなく、受身の姿勢が強かったのではないかと思います。皆さんは三年後には大学に進学し、やがて社会に出ることになります。社会に出て活躍するためには 〝人から言われなくても自主的にやる。〟という姿勢が何よりも大切です。
  先日私は、皆さんが高校進学にあたって自分なりの思いを込めて書いた作文に目を通しました。この中で皆さん一人ひとりが、真剣に自分の将来について考えているということがわかり、心強く思いました。しかし、この夢や思いを実現するのは、皆さん自身です。お父さんやお母さんや先生ではありません。
  意識が変われば自ずと行動が変わります。行動が変われば習慣が変わります。これから高校入学までの二十日間は、皆さんが力強く高校生活をスタートするための助走期間です。そのためには規則正しい生活を送り、しっかりと学習する習慣をつけておくことが大切です。中学時代にできていなかったことはそのままにせず、必ず、この期間にやりあげるようにしておいてください。そして、中学時代のツケを高校まで持ち越さないという強い決意で臨んでください。〟

2011年03月19日

第56回中学校卒業式の開催

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  3月19日(土)、昨日までの寒さも急速に和らぎ、暖かな天候の下、56回目となる中学校の卒業式を行ない、153名の生徒一人ひとりに私から卒業証書をお渡しし、次いで3年間欠席・遅刻・早退しなかった15人の生徒に対して皆勤賞の授与を行ないました。続いて、県大会3位以上の成績を上げた団体・個人に対して特別表彰を行ないました。今年の受賞は「放送部」「女子硬式テニス部」「ギター・マンドリン部」「囲碁部」です。
  引き続いて、校長式辞式辞、理事長挨拶、祝電披露、「卒業生の言葉」、最後に卒業生全員による「卒業の歌、旅立ちの日に」、全員による「学園歌」で卒業式は感動のうちに終了しました。
  式が終了した後、卒業生達はこれまでお世話になった担任の先生方に「有難うございました。」というお礼の言葉に添えて、壇上で花束を手渡しました。
  今年の卒業生はコース制を導入した最初の年に入学した生徒達です。この3年間の中学生活において、生徒達は学業や部活動はもとより、クラス一丸となって、体育大会や文化祭に取り組みました。
また、「環境フォーラム」や「林間学舎での植樹」「沖縄への研修旅行での珊瑚の植え付け」「校庭の芝生の張り付け」等のさまざまな環境活動を通じて「学び 考え 行動する」という姿勢を身につけたのではないかと思います。本校ではこれらの環境活動を人間教育の一環として位置づけており、人間力の涵養にもつながったのではないかと思います。そして、生徒達は学力だけではなく、体も心も大きく成長しました。
  私は式辞の中で二つのテーマを取り上げました。一つ目は中学卒業を機に「意識を切り替える」ということです。ほとんどの生徒達がそのまま雲雀丘学園の高校に卒業することになっていますが、意識を切り替えないと、中学4年生ということになってしまいます。二つ目は「困難に打ち勝つ」ということです。人生には数々の困難が待ち受けています。これに打ち勝つために、今回の巨大地震に遭遇して懸命に生き抜こうとしている人達の例をとりあげました。
  そして、最後に皆さんが今日このように卒業式を迎えられるのは、お父さん、お母さんをはじめ多くの人達のお陰であり、感謝の心を持ち続けて欲しいということをお願いしました。
  生徒達が新しい生活に向けて力強くスタートしてくれることを祈っています。

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2011年03月16日

中学2年『研究発表会』の開催

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  3月16日(火)、中学2年生の生徒全員と学年の担任団、進路部長の他、保護者の皆さんが参加し、『57期生研究発表会』が開催されました。
  今回のプログラムは生徒の代表者による「探求のテーマ発表」と「職業人インタビュー報告」です。一貫選抜コースの生徒達は、この一年間各人毎にテーマを決めて〝調べ研究〟をしてきており、今回はこれらの研究の集大成ということになります。代表の生徒達は多岐の分野にわたる8テーマについて、それぞれ自ら作成したパワーポイントを使って発表を行ないました。また、発展コースの生徒達による職業人インタビュー報告ではパワーポイントを使って、通訳士、骨董屋、保育士の3人の職業人に対する訪問インタビュー結果の報告が行なわれました。
  私はすべての発表後の講評で次のような話をしました。
  〝本日の皆さんの発表はパワーポイントもしっかりと作成され、態度も堂々としており素晴らしかったと思います。皆さんも間もなく中学3年生になりますが、4年経つと大学生に、更に4年経つと社会人になります。社会で役立つ仕事をするためには、人間力と学力の2つが必要です。人を木に例えると学力は葉っぱであり、人間力は根っ子に当たります。根が腐ると木は枯れてしまうことになるため、しっかりと根を伸ばさなければなりません。この根っ子を育てるのは凡事徹底しかありません。また、社会では単なる知識はほとんど役に立ちません。学校では通常、問題が出され、正しい答えを出すことが求められます。一方社会では、何が問題なのかを自分自身で探し出さなければなりません。そして、智恵を絞り出して解決していかなければなりません。つまり、社会では「課題発見能力」と「課題解決能力」が必要になるのです。皆さんはこれまで環境活動の中でも取り組んできた「自ら学び 調べ 考え 行動する」ということを心がけてください。そうすれば間違いなく社会で役立つ力を身につけることができると思います。頑張ってください。〟


 

2011年03月15日

平成23年3月度度理事会の開催

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  3月15日(火)10時より、平成23年3月度の雲雀丘学園理事会が開催されました。本学園では、企業の経営者や地域の著名な方、学識経験者に理事に就任いただき、定期的に理事会を開催し、学園に対するご意見やアドバイスをいただくと共に重要案件の報告や審議を行なっています。
  冒頭鳥井理事長からご挨拶があり、平成22年度の事業報告・決算見込みの報告、平成23年度事業計画・予算案の承認決議が行なわれました。次いで平成23年度における学園の教育並びに経営方針と中・高、小学校、両幼稚園からそれぞれの教育計画の説明を行ないました。
  私はまず平成25年度における「中期目標」と「あるべき姿」を示し、中学・高校の入試状況(入口)、生徒の育成の取り組み(校内)、大学への進路状況(出口)について説明しました。次いで平成23年度の教育方針・経営方針を発表しました。出席メンバーからは、学園のビジョン、人間教育、生徒の確保、幼稚園・小学校・中高の連携等についての活発な意見が出されました。
  本学園を取り巻く環境は少子化の進展に加えて、公立高校の無償化や大阪府の私立高校入学者に対する助成制度の導入等激変しています。現在の日本はどの業界や分野においても従来の延長線上の考え方から脱却していくことが求められています。更に、今回の東北・関東震災の影響で、経済状況が大きく変わり、国民の生活そのものも見直さなければならないことになると思います。この難局を乗り切るためには改革に次ぐ改革が必要になってくるのは間違いありません。そして、立ち止まっているところは確実に取り残されるということになります。言い換えると、二極化が進み優勝劣敗がはっきりしてくるということです。
  これは教育界も例外ではありません。本学園においても今起こっている変化をしっかりと受け止め〝すべての校種が危機感を共有して新たな施策を打ち出していかなければならないと思っています。

2011年03月14日

進路講演会の開催

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 3月14日(月)、高校2年生を対象に進路講演会を開催しました。今回はこれまでのように学年全体ではなく、進路希望に添った形で3回に分けて実施しました。生徒達はあと1ヵ月足らずで高校3年生になります。これまでまだ時間があるとのんびり構えていた生徒達もいよいよ大学受験が現実的になってきました。本格的な大学受験までの日数はセンター入試までは300日、私立大学のAO入試就職等では200日弱しかありません。
  講演は別々の講師の方にお願いしましたが、その前の挨拶で私は次のような話をしました。
  ①人生一回 命一個=充実した人生を送る。人生は一回限りで後戻りはできない。人生において一番立派なことは一生涯を貫く仕事があること。是非社会で役立つ仕事をして欲しい。
  ②社会で活躍するためには「点数ではかれる能力」と「点数ではかれない能力」が必要である。企業が求める人材の条件は「単なる学歴」ではなく「何をしてきたのか」「何ができるのか」であり、急速に進展しているグローバル化に対応できる人材である。
  ③大学進学の意義は将来(上)から物事を見ることである。将来どういう分野に進みたいか、そのためにどの学部を選ぶのか、その学部であればどの大学を選ぶのかというステップが大切である。また、大学受験は人生における節づくりととらえること。目標を決め、日々努力し、達成すること。そして、逃げないこと、目標を下げないこと。
  ④受験は団体戦である。「寝る時間」「起きる時間」「勉強を始める時間」の3点管理を徹底すること。更にはやくスタートする、例外をつくらない、細切れ時間を活用する、継続することが大切である。
  生徒達が、今回の講演を参考にして更に意識を高め、直ちに行動に移して欲しいと思っています。
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2011年03月11日

人権映画会の開催

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     映画監督 西澤昭男氏
 
  3月11日(金)、午前中は中学生、午後からは高校生を対象に人権映画会を開催しました。この催しは毎年、この時期に実施している恒例の行事で、本年度の作品は2009年に製作された日本映画「8月のシンフォニー」です。
  この作品はシンガーソングライターの〝川嶋あいさん〟が、高校生の時に東京へ出て路上ライブをし、さまざまな困難を乗り越えながら認められていくというアニメーション映画です。実話に基づいているため、母親の死やくじけそうになる気持ちや周囲の人達からの暖かい支援の様子が随所に見られ、実に感動深いものがありました。また、随所に〝川嶋あいさん〟の歌声が流れ、上映時間の2時間はあっという間に過ぎ去りましたが、生徒達の中には涙をこらえ切れない人も数多くいたようです。
  本日は、この映画の脚本執筆・製作監督をされた西澤昭男さんにお越しいただきました。西澤さんは京都大学文学部を卒業された後、〝今の日本を変えるには教育を変えなければいけない〟との思いで学習塾を立ち上げられ、全国ネットの塾に育て上げられました。その後、2000年から永年の夢であったアニメーション製作会社を設立され、自ら脚本を執筆されると共に映画監督として製作を手がけておられます。西澤さんが目指しておられるのは親子で楽しむことができ心を豊かにするような作品を作ることです。
  西澤さんからは、この映画を製作するにいたった経緯や川嶋あいさんとの出会いのエピソード、シナリオ製作から完成までには実に2年半の歳月と約3億円のコストがかかっていること、シナリオを書く時に気をつけているのは「出だし」と「最後のシーン」であること等を生徒達に話していただきました。更に夢を大切にすること、努力すれば最終的に達成できなくても夢に近づくことができること、そのために前向きにチャレンジしていくことが大切である等を語りかけていただきました。
  生徒達にとっても心に残る映画会であったと思います。年度末でご多用中にもかかわらず来校していただきました西澤さんに心よりお礼を申し上げます。

2011年03月07日

生徒会によるニュージーランド震災募金活動

10.05.14_NZ.jpg NZ.jpg  ニュージーランド研修説明会

  本校とニュージーランドとは留学や語学研修を通じて、以前より深い繋がりがあります。現在、ニュージーランドには本校の高校1年生の3名が一年留学をしていますが、今回震源地となった南島のクライストチャーチから離れた場所に滞在していたため無事が確認され一安心してています。また、毎年夏休みには高校生対象のニュージーランド研修を北島の北部タウランガで実施しています。
  本校の生徒会では、これまでもハイチやチリにおける震災に対しては募金活動を行なってきましたが、今回の大震災に対しても本格的な活動をスタートさせることになりました。
  現在は定期考査のため中断していますが、既に生徒会の役員が登校時に募金箱を持って校舎前に立って募金を呼びかける活動を行なっています。更に生徒会では3月12日(土)13時より大阪駅前で街頭募金を行なう計画をしており、次の要領でこの活動に参加してくれる生徒を募集しています。
  
  〝今から16年前、神戸淡路大地震の時、被災して家を失った方が、クライストチャーチ市の招きで、一般家庭にホームステイ先として無料で受け入れていただいたことがあります。中には小学校のクラスに通った方もおられたそうです。この時にはニュージーランド大阪総領事やニュージーランド航空にご協力いただき、69名の被災者がクライストチャーチ市の皆様にお世話になりました。この人間としてのいたわりの気持ち『ヒューマンホスピタリティー』を忘れず受け継いでいかなければなりません。
  私たちも、何かできることはないか、何か役に立ちたいという思いで募金活動に参加しようと思います。集めた募金は、日本ニュージーランド協会を通じて、直接クライストチャーチ市の銀行口座へ『1995年阪神淡路大震災の時の友情を感謝して』と題して送金されます。みなさんのご協力をお願いします。12日(土)13時からの街頭募金に参加してくださる方、興味のある方は、生徒会役員か、生徒指導部の先生に申し出てください。この街頭募金活動は、日本ニュージーランド協会関西が主催するものです。日本ニュージーランド協会で本校の語学研修をコーディネートしてくださっている松本様より依頼があり、三宮で「神戸国際高校」が募金活動を行いますので、本校は大阪駅前で行ないます。〟
  
  今回の震災でニュージーランドは大きな被害を受け、被災者はもとより国の経済への影響も非常に大きいものがあります。一日も早い復興を願い、生徒達の自主的な募金活動を支援していきたいと思っています。

2011年03月04日

期末考査の開始と共同募金の記事掲載

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  3月4日(金)、本日より期末考査が始まりました。生徒達にとっては学年の締めくくりとなる定期考査ということになります。いつもと同じように早朝指導をしていましたが、今日は手に手にプリントやメモを持ちながら引き締まった表情で登校してくる生徒の姿が数多く見られました。是非、現学年の総決算という気持ちで有終の美を飾って欲しいものです。
  さて、この度、兵庫県社会福祉協議会発行の機関紙『ひょうごの福祉』・2月号に本校の募金活動の状況が掲載されました。記事見出しは〝「おはよう!」の声で募金も元気に! ~盛り上がる生徒会募金活動~ 雲雀丘学園中学校・高等学校〟です。
  記事の内容は、共同募金にも歳末助け合い募金にも積極的に取り組んでいる学校ということで、本校の取り組みが紹介されており、クラス毎に目標額を決めて活動した結果、目標額の3倍以上の金額を達成したというものです。
  これまで本校の生徒会では昨年1月のハイチ地震、2月のチリ地震の際にも募金活動を行なってきました。このような災害が起こるということは不幸なことですが、当初は募金活動を始めることに躊躇していた生徒達も自主的に行動に移せるようになってきました。そして、今週からは生徒会役員が中心になって、今回のニュージーランドのクライストチャーチ地震の義援金募集も始めています。
  〝経験が人をつくる〟という言葉がありますが、生徒達が学力においても、人間力においても日々成長していってくれることを願っています。

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2011年02月26日

高校専願者ガイダンスの開催

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  2月26日(土)、14時00分より学園文化館視聴覚教室において高校専願者のガイダンスを行ないました。ガイダンスでは教頭からこれからの高校生活全般、生徒指導部長から生活面、教務部長からは学習面についてそれぞれの説明を行ないました。続いて、保護者の皆さんと一緒に用品の予約や購入をしていただき、本日のガイダンスは終了しました。
  高校の前期入試の合格発表から既に二週間、後期入試からは一週間が経過しています。皆さんは合格の喜びに浸り、受験の重圧から開放されゆっくりと休養したことでしょう。そして本日のガイダンスで、いよいよ高校生になるのだという気持ちが沸いてきたのではないかと思います。
  人間はこれまで経験しなかった未知の世界の前に立つと、期待と同時にかすかな不安を覚えるものです。これからの人生には大学入学、入社、転勤、結婚等さまざまな節目がありますが、大切なことは気持ちを切り替え、新しい生活に対してできるだけの準備をしておくことです。そうすればきっと力強いスタートが切れると思います。高校入学までにはまだ一ヶ月以上ありますので、これからは是非規則正しい生活習慣を守り、自分なりに納得のいく充実した日々を送ってください。
  次回、皆さんとお会いするのは3月27日(日)の用品渡しになりますので、元気な姿を見せて欲しいと思っています。

2011年02月25日

PTA総会の開催

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  2月25日(金)、PTA総会が開催され、来年度の新役員が決定されました。この中で、私は学校の近況を中心に次のような話をしました。

  〝皆さん、こんにちは。挨拶はコミュニケーションの基本ですが、生徒達を見ているとまだまだ個人差はあるようです。是非、ご家庭でも朝の挨拶から始めてください。
  平素は本校の教育活動に対しまして、ご理解とご支援をいただき心より感謝しております。月日の経つのは本当に早いもので、あと3日で2月も終わります。そして、一カ月経つと新学期が始まります。
  さて、現在、アラブ諸国では動乱が起き、ニュージーランドでは大地震が発生し、国内では政治が揺れ動いています。この中で雇用についても厳しい状況が続いており、教育界は大きく変化してきています。
  この中で、本校は社会で役立つ人材を育てるという基本の考え方に立って、さまざまな学校改革に取り組んでいます。年が明けてからは中学・高校の入学試験、大学受験、高校の卒業式などが続き、一年の中でも最も緊張する時期になっていますが、『入口を固める』『校内を固める』『出口を固める』という三つの切り口で近況についてお話します。
  ①まず『入口を固める』ということですが、中学入試を1月15・16日、19日の3回に分けて実施しました。志願者が全体で696名と過去最高になりました。昨年の志願者は539名でしたので157名増、29%アップということになりました。この結果、入学者のレベルを維持した上で募集定員も確保することができました。
  ②続いて高校入試2月10日と17日の2回に分けて実施しました。志願者は昨年より若干減ったものの890名ということになをりました。既に合格発表を行なっていますが、公立高校の併願者が多いということもあって、公立高校の入試が終わった後、3月末に入学者が確定します。
  ③次に『校内を固める』ということですが、高校の卒業式は2月19日に実施し、260名の卒業生をお送りしました。毎年のことながら感動溢れる卒業式であったと思います。また、無遅刻・無欠席の皆勤者も23名おり、このうちの8名は中学・高校6年間を通じての皆勤者でした。平凡なことですが、本当に立派だと思っています。
  ④現在、この一年間の取り組みを反省して課題を明確にし、来年度の計画作りに着手し始めています。できたこととできていないことをしっかりと分析して、改善していく予定です。
  ⑤最後に『出口を固める』ということですが、中学受験と同じ日に大学入試センター試験が実施されました。本校では高等学校の総決算として全員がセンター試験を受験することにしています。この後、私立大学入試が行なわれ、順次合否の結果が出始めています。後ほど進路指導部長から発表があると思いますが、既に合格が判明している私立大学については、関関同立が200名の大台を越え、今のところ234名になっています。最終的にはまだまだ積み上がると思います。一昨年が111名、昨年が161名ですから、この2年間で実に2倍以上に増加してきています。また、本日から始まっている国公立大学の二次試験にも多数の生徒が受験しており、何とか昨年を上回る実績を残したいと思っています。
  ⑥何度も申し上げているとおり、大学進学が最終目的ではありません。しかし、高い目標を設定し、この目標を達成していくために努力していくという姿勢が大切です。そして、これが必ず社会に出たときに役に立つのは間違いないと思います。
  本校の基本の考え方は、学校と家庭が連携して子どもを育てるという『共育』です。今後とも何卒宜しくお願いします。〟

2011年02月24日

卒業式の式辞より~②共生・共に生きる

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  二つ目は『共生・共に生きる』ということです。

  〝これからはますますグローバル化が進展し、BRICsに代表される新興国が急速に経済発展します。この結果、皆さんは物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達と共に仕事をしたり、生活をすることになると思います。
  私は、この一年間、全校朝礼で皆さんにグローバル化というテーマでお話しをしてきました。このグローバル社会で皆さんが生き抜いていくためには、相手のことを理解し受け入れるということが大切です。『日本の常識は世界の非常識』という言葉があるように、自分達の価値観や考え方を前提に行動すると決してうまくいかないと思います。
  また、この一方で日本という国の伝統や文化や日本人の良さを理解してもらうことが大切です。恐らく二十一世紀は『モノを追求する時代から地球環境や世界のさまざまな国の人達との共生をはかる時代』になるでしょう。どうか、皆さんは共生ということを常に心がけて、これからのグローバル社会を生き抜いてください。〟


  最近は自分のことしか考えないという風潮が目立ちます。自分の思いを通すために相手を力づくで押さえるというやり方は避けなければなりません。相手の犠牲の上に立って成り立っていることは長続きしないのです。常に〝相手の立場を尊重し、自分がされたら嫌なことは相手にしない。また自分がして欲しいと思うことをしてあげる〟という姿勢が大切です。このことは個人だけではなく、企業活動における「お客様第一」の思想にも繋がっていくと思います。
  


  

2011年02月22日

卒業式の式辞より~①高い志を持つ

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  先日の高校卒業式では卒業生に対して三つの話をしましたので、これらを紹介します。

  〝まず一つ目は『高い志を持つ』ということです。
  本校の校是の最初に掲げてあるのはこの「高い志」です。志というのは決して単にお金や地位や名声を得るといった利己的な満足を追い求めることではありません。 〝人間として世のため、人のために尽くす〝 という気持ちが大切です。高い志を持つということは、即ち、高い目標を設定し、日々この達成に向けて努力するということに繋がります。
  初代理事長であった鳥井信治郎氏は 常々 〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟と言っておられたようです。人生においては やろうか、やるまいか 迷うことがあります。そして、失敗したらどうしようということを考えて行動を起せないケースが多いのです。勿論、やればすべてがうまくいくとは限りません。全力でやってもうまくいかないこともあります。しかし、挑戦しなければ何事も実現しません。
  人の一生は失敗と成功のくり返しであり、失敗し続けることもなければ成功し続けることもありません。今、社会で活躍している人を見ると、これまで実に多くの失敗をしてきています。このことからも分かるように、たとえ一時的に失敗しても成功するまでやり続けることが大切なのです。
  皆さんは是非、高い志を持ち、失敗を恐れず、やってみなはれ精神で、何事にも果敢に挑戦する。そして、失敗した時には他の責任にせず、素直に反省して次に備える。また、成功した時にも有頂天にならず、まだ足りないところがあったのではないかと考え更に自己研鑽をはかってください。〟

  
  学歴の高い人が陥りやすいのは、あれこれと考えるあまり、できないことや難しいことの理由が先行するということです。私のこれまでの経験でも新しいことをやろうとすると、反射的に「難しい」という否定的な言葉を発する人が多かったように感じています。この姿勢では何時までたっても大きな仕事はできません。「まずやろう」ということを決めて、次に方策を考えていくことが大切であると思っています。

2011年02月21日

英語力を高める~英単語テストの実施

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  本校においては、語彙力を増やし英語力の向上をはかることを目的として、英単語テストを年2回行なっています。現在は中学校入学時に1700語の英単語集を購入してもらい、前期と後期にそれぞれ100問を出題、続いて高校でも卒業時に必要な単語の修得を目標として、このテストを実施しています。
  一般的に語学の力をつけるには、できるだけ簡単な語彙を用いて作られている基本文を徹底的に暗記することが必要であると言われていますが、英語の場合には他の言語に比べて語彙数が多いため、2000語位まで覚えなければ基礎ができあがらないようです。また、イギリスやアメリカは当然のこと、急成長が期待されるインドや資源国であるカナダ・オーストラリア・南アフリカ連邦、国際競争力で1・2位のシンガポール・香港、その他ニュージーランド・ナイジェリア・カメルーン等も公用語は英語です。そして昨今グローバル化がますます進展してきていますが、世界のほとんどの国では英語が通じるため、英語とITスキルは今やビジネスマンとしての必須のツールとなっています。
  日本はこれまで、1億人を超える人口を有していたこともあり、多くの企業は内需と輸出を中心とした経営を行なってきました。このため日本企業はグローバル化の波に乗り遅れてきましたが、今後は海外での事業展開が不可欠になってきています。しかし、残念なことにグローバル人材の不足が大きなネックになっているのです。このため、最近では上位の役職や資格に昇進する条件としてTOEICの得点レベルを決めるという企業も増えてきました。
  日本人にとっては他の国の人よりも英語をマスターするには大きな努力が必要なのかも知れませんが、何事も一朝一夕には成就しません。生徒達が日々地道な努力を継続し、英語力を高めていって欲しいと思っています。

2011年02月19日

第53回高等学校卒業式を終えて

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  2月19日(土)、素晴らしい天候の下、第53回の高等学校卒業式を挙行しました。今年の卒業生は高校改革をスタートさせて2年目に入学した260名の生徒達です。丁度9時半に司会の指示に従って、卒業生が保護者や在校生、教職員の大きな拍手で迎えられ席につきました。
  開式の辞の後、全員起立してピアノ伴奏による国歌斉唱を行なった後、卒業生全員に一人ずつ卒業証書を授与しました。続いて高校3年間、無遅刻・無欠席・無早退の23名の生徒に皆勤賞を授与しました。この中の8名は中学・高校あわせて6年間皆勤であり、司会から紹介されると出席者からは感嘆の声と共に大きな拍手が送られました。3年間の高校生活の中では、「病気になる」「体調を崩す」「挫けそうになる」といったこともあったのではないかと思います。しかし、これらを乗り切って今日を迎えたのは素晴らしいことであると思います。また、今回皆勤賞を受賞した者は学業面や部活動の面でも優れた成績を残している生徒が多いようです。
  〝継続は力なり〟とか〝一生は一日の積み重ね〟という言葉がありますが、一見簡単なようでも続けることはなかなかできないものです。この皆勤という輝かしい体験を糧にし、これからの人生においても、このような姿勢を貫いていって欲しいものです。

  式辞では、将来社会で役立つ人間になるために「高い志を持ち果敢に挑戦する」「共生・共に生きる」「感謝の気持ちを忘れない」という3つのことを心がけて欲しいという主旨の話をしました。その後、ご来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞と続き、在校生・教職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」、全員による「学園歌」の斉唱、最後に閉式の辞で感動溢れる卒業式の幕を閉じました。
  これで卒業式は一旦終了しましたが、引き続き3年生の担任に対して各クラスの卒業生からお礼の言葉と花束が贈られ、最後に卒業生全員から先生方に対して感謝の言葉が述べられました。途中、多くの生徒・保護者・先生は感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。この後、記念撮影が行なわれ、午後からは告天舎において有志の保護者による謝恩会が開かれました。一方で卒業生達は写真撮影をしたり、何時までも名残惜しそうに友人と語り合っていました。
  53期生が新しい生活の第一歩を力強く踏み出してくれることを心より願っています。 


2011年02月11日

高校前期(A日程)入試を終えて

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  2月11日(金)、建国記念の日となる本日は日本列島が寒波に襲われ、近畿地方でもいたるところで積雪が見られました。この中で、昨晩に引き続き早朝から入試の業務を行ないました。
  
  今回の前期A日程の入試には、862名(内2名辞退)の方に受験していただきました。本校の高校入試の志願者は平成17年までは500名前後で推移していましたが、平成19年のコース制を柱とする学校改革がスタートしてからは増加傾向にあり、平成21年以降は800名を超えています。そのため、いかに厳正かつ迅速に採点を行なうかが重要です。試験当日は国語・英語・理科・社会・数学の筆記試験が終わると、直ちに採点を始め複数の目で再確認を行ない、点数をコンピュータに登録し集計しました。そして、万全を期すため再度読みあわせを行ない、更に本日(11日)朝からこれらの再点検と基本データの分析を行ない、選考案を作成しました。そして、午後からは全教員が出席して入学者選考会議を実施し、合格者を決定しました。
  会議では、最初に各教科から出題の意図や結果についての報告がありました。今回はコース制導入後5回目の入試ということで、レベルもほぼ定着してきたようです。気になることの一つは今年の受験者はこれまでと比べてどうかということですが、教科別には多少のバラツキはあるものの、志望コース別の試験結果はほぼ各教科出題者の意図した通りになったようです。年度別の採点結果については単純に比較することはできませんが、成績は昨年を上回る結果になっています。
  
  今回、本校を受験された皆さんの中には、これから公立高校の受験に臨まれる方も多いことでしょう。今は精神的にも苦しいとは思いますが、受験というのは人生における節づくりであるのは間違いありません。受験を前向きに受け止めて、困難から逃げようとせず、目標達成に向けて全力を尽くして欲しいと思っています。
  なお、合否の連絡は本日の夜、速達で送付させていただきましたので、遅くとも13日(日)にはお届けできる予定です。

2011年02月10日

高校前期(A日程)入試始まる

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  2月10日(木)、近畿地区の私立高校の前期入試が一斉にスタートしました。各校にとっては最も緊張する一日です。本校を受験する生徒達も早い人は7時過ぎから次々と学校に到着しましたが、本日は木曜日で小学校は通常授業となっており、雲雀丘花屋敷駅からの専用通路を使うことができません。さすがに中学受験とは異なり保護者の付き添いはほとんどありませんが、800名を超える受験者が阪急電鉄を利用して本校の試験会場に来ることになるため、駅の改札から受付までの流れをいかにスムーズに行なうかに注意を払いました。幸い天候にも恵まれ受験生は大した混乱もなく受付を終了し、定刻の8時40分に25の試験場に集合しました。また、インフルエンザ等で体調を崩している人のために2つの別室を準備しました。そして諸注意の後、9時10分から予定通り国語、英語、理科を、昼食休憩を挟んで午後からは社会、数学の計5教科の試験を実施し予定通り14時40分に無事終了することができました。
  その後、専願者については4グループに分かれて個別面接を行ないました。私もこの内の1グループを担当し、一人ひとりに本校を志望した理由や将来の夢、入学後の目標について質問しましたが、それぞれが自分なりのしっかりとした考え方を持って高校生活を送ろうと考えていることが分かり、大変頼もしく感じました。本校は〝将来社会で活躍する人材の育成〟を教育の柱に考えていますが、是非高校の三年間を通じて、しっかりとした人間力と学力を身につけて欲しいものです。
  本校においては、昨年より専願者数は増えてきていますが、まだまだ公立高校との併願者が多いという状況です。この数年間、さまざまな学校改革を進めると共に、昨年は待望の新校舎の建設や校庭の芝生化をはかる等教育環境の整備につとめてきました。これをバネにして、これから更なる教育活動の充実をはかり、本校を専願で受験する生徒を増やしていきたいと思っています。
  なお、今回の合否につきましては、厳正な採点、選考会議を経て速達でお送りしますので、遅くとも13日(日)にはお手元にお届けできる予定です。

2011年02月09日

高校前期(A日程)入試にあたって 

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  2月9日(水)、関西では明日から私学の高校前期入試がスタートしますが、各校の志願状況を見ると、昨年以上に二極化の傾向が現れているようです。
  本校にとって、本年度は公立高校の授業料の無償化、大阪府における私立高校受験者に対する就学支援制度の拡充等の影響の中での入試ということになりました。このため、教職員全員が危機感を持って入試広報活動に取り組んできましたが、明日からの前期日程においては862名という多数の方に受験していただくことになり心より感謝しています。今年の志願状況を見ると、受験者数は昨年をやや下回るものの一昨年を上まわる数字になっています。また、コース別に見ると『選抜特進コース』を希望する人が年々増加傾向にあり、高校改革の趣旨が定着してきたように感じています。受験生の期待にそえるよう、これからも素晴らしい学習環境下で、更なる教育活動の充実につとめていきたいと思っています。
  
  明日は受験生にできるだけ快適な条件で受験していただくため、放課後試験会場となる各教室やトイレの清掃、時計や放送の確認等を入念に行ないました。また阪急雲雀丘花屋敷駅から学校までの道路や受付での混雑も考慮した対策を行ない、夕方にはすべての準備が完了しました。
  幸い明日は天候も回復するようですが、朝は冷え込みが厳しいようです。また、体調の優れない生徒に対する別室での受験ということも考えていますので、事前に申し出てください。
  受験生の皆さん! 今晩はゆっくりと休養しベストコンディションで受験に臨み、これまで培ってきた実力を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2011年02月08日

租税教室の開催

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  先日、選択社会の授業を活用して、中3A組の社会選択の生徒を対象に租税教室を開催しました。本校では、税の仕組みについて生徒達に関心を持ってもらうために、毎年税務に直接関わっておられる方にお越しいただいて、お話をお伺いすることにしています。
  今回は神戸税務署の税務広報広聴官の蓮野里美氏から税のしくみについてクイズ形式で学んだ後、給与所得者への医療費控除の還付申告について実際の申告書を用いての実習を行ないました。また、一億円の札束と同じ重さの模型が入ったかばんを持参いただき、生徒達がこの重さを体感する等有意義な学習になりました。
  生徒達にとっては、まだ就労していないこともあって、所得税を払うということが実感できないと思いますが、国民から税金を徴収して国としてのさまざまな施策を推進するというのが政府としての役割です。しかし、近年、年金や医療費が急増しており、税収で賄えない状況が続いています。これを補うために国債を発行し続けていますが、国の借金は先進国では類を見ないほど膨大な額になってきており、このままでは国の財政が破綻することになりかねません。
  現在、消費税の税率アップということが話題になっていますが、後の世代に大きな借金のツケを回すわけにはいきません。国民一人ひとりが税金や福祉制度のあり方について、深く考えていかなければならないと思っています。
  本校では、この租税教室以外に「税の作文」に20年以上応募を続けています。こういった機会を通じて、生徒達が税のしくみや使われ方について考えるきっかけになってくれることを願っています。
  最後に、大変お忙しい中、ご来校いただき講演していただきました蓮野様に心からお礼を申し上げます。


2011年02月06日

漢字検定への再チャレンジ

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  先週金曜日の放課後、希望者による漢字検定を実施しました。
  本校においては毎年、高校3年生を除く中学1年から高校2年生までの全員がそれぞれの学年毎に基準級を決めて「漢字検定」を受験することにしています。具体的にはまず中学1年で「五級」を受験し、順次級を上げ中学卒業の段階で「三級」、高校卒業の段階で「二級」取得を目指すというものです。
  昨年11月の漢字検定の結果によると、中学2年生で「三級」、中学3年生で「準二級」を取得した生徒が学年のほぼ半数に達しており、中学での合格率は約90%になっています。しかし、高校での準二級・二級の合格率については満足できるものではありません。そのため、今回二級に再挑戦するという生徒が多く見られました。また、既に大学進学が決まっている高校三年生の姿も見られました。
  国語科の漢字学習についての指導方針としては〝単なる読み書きだけでなく、意味・語彙・用例を重視している〟〝漢字の持つ意味や故事成語などにも力を入れている〟〝高校卒業までに社会人として必要な漢字の運用能力を習得させる〟ということです。
  参考までに、「二級」は、高校卒業・大学・社会人程度で、小学校・中学校・高等学校で学習する常用漢字を理解し、文章の中で適切に使え、人名用漢字も読めるレベルです。そのために、理解しておかなければならないものは ①「熟字訓」と「当て字」(海女/あま、玄人/くろうと、祝詞/のりと、寄席/よせ 等) ②対義語、類義語、同音・同訓異字等 ③典拠のある四字熟語 (鶏口牛後、呉越同舟 等) ④部首の理解、熟語の構成と意味 と言われています。
 
  最近、急速なグローバル化の進展により「英語」の重要性が増してきているのは事実です。このため一部には国語を軽視するという傾向も見られるようになってきました。しかし、英語と国語は二者択一で語られるものではありません。とりわけ国語の中核をなす漢字については重要な基礎学力の一つであり、社会に出るまでにしっかりと習得しておく必要があると思います。
  最近、テレビでも漢字に関するクイズ番組も増えてきているようですが、この機会に家族全員で漢字に対する関心を高め、できれば漢字検定にも挑戦していただきたいと思っています。なお、漢字検定は年3回実施されており、近くのコンビニ等でも簡単に申し込むことができるようになっています。

2011年02月05日

中学校合格者に対するガイダンスの開催

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  2月5日(土)午後、立春を過ぎ、寒さも和らぎ春の兆しが感じられる中、中学校の合格者を対象としたガイダンスを行ないました。定刻の2時には学園講堂に生徒と保護者の皆さんが参集され、教頭と生徒指導部長から入学にあたっての心構えや充実した中学生活を送ってもらうために留意すべき事項入学式、等について説明させていただきました。その後、制服の採寸や体操服、運動靴の購入、通学経路の確認等をしていただきました。
 
  中学生になると小学校時代とは異なり、〝自分のことは自分でやる〟という自主自立の姿勢が求められます。これまでは、多くのことを保護者の力を借りてやってきたのではないかと思います。しかし、これからはできるだけ他の人の助けを借りずに自分自身でやるようにしていかなければなりません。規則正しい生活習慣を身につけることは勿論、学校という集団生活の中でのルールをしっかり守るという姿勢がなによりも大切です。しかし、このことは中学生になれば自然と身につくものではありません。入学まではまだ2カ月もあります。充実した中学生活を送るには力強くスタートダッシュすることが大切であり、それなりのしっかりとした準備が必要です。中学受験が終わってホッとしていると思いますが、是非、入学までに気持を切り替えて欲しいものです。そして、新しい制服に身を包み元気な姿で登校してください。

  これから生徒達は人生の中で最も多感な時期を雲雀丘学園で過ごすことになります。生徒達が将来、豊かな人生を送るには、中学・高校において社会で役立つ力を身につけておくことが不可欠です。私達教職員は一人ひとりの人生を預かっているという思いで一層の研鑽を積み、教育の質を高めていかなければならないと思っています。

2011年02月01日

高校入試A日程(前期)の志願状況

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  高校入試は中学入試と異なり、A日程(前期)とB日程(後期)の2回となっています。本日(2月1日)、A日程(前期)の入学志願者の願書の受付が終了しましたが、志願者は862名と昨年を少し下回ることになりました。内訳を見ると大阪府からの受験者が2年連続で減少しており、大阪府と兵庫県の授業料補助に対する政策の違いが反映された結果になっています。大阪府に隣接する本校にとっては、大きなハンディを背負っての入試ということになりましたが、多くの方に受験していただくことになり、心より感謝しております。既に、マスコミ等でも報道されているように、私立高校の入試は2月10日(木)を皮切りに、公立高校の前期入試に先立って実施されることになっていますが、私学受験については同じ条件で生徒や保護者が学校を選択できるということが必要ではないかと思っています。
  
  本校では、生徒一人ひとりに対するきめ細かい進路指導の充実をはかるため、平成19年度から高校に『選抜特進』『特進Ⅱ』『特進Ⅰ』という3つのコース制を、更に平成20年度からは、中学に『一貫選抜』『発展』の2つのコース制を導入しました。その後、これらのコース制は順調に定着し、進学実績も伸張しつつあります。そして、来年度はこの新システムでの中学生が高校に進学することになるため、これまでの高校のコース制を進化させ『選抜特進』『特進』『一貫選抜』の3つのコース別に入学者を募集することにしました。この狙いは、恵まれた教育環境の下で、更に教育活動を充実させていこうとするものです。
  受験生の皆さん、入試まで残り少なくなってきましたが、最後まで全力を尽くしてください。また、インフルエンザも流行してきていますので、十分に体調管理を行ない、万全のコンディションで試験に臨んで欲しいと思っています。
  なお、お解りにくい点やご質問があれば遠慮なく本校までお問い合せください。

2011年01月31日

社会科研究発表会の開催

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  1月29日(土)午後、『社会科研究発表会』が開催されました。この発表会は社会科の主催で毎年この時期に開催され、今年で12回目を迎えることになり、本校の伝統行事になりつつあります。参加者は発表者の他、希望する生徒や保護者、社会科とクラス担任の先生です。私も最初からすべての発表を聞かせていただきました。
  内容は中学1年生から高校2年生までの学年やクラスの代表者が、それぞれの選択したテーマについて発表するというものです。テーマは中学1・2年生が『歴史新聞』や『都道府県調べ』『世界の国調べ』、中学3年生が昨年行なった『沖縄研修旅行』、高校生が『人権作文』や『日本史特講』、『世界史特講』とさまざまです。生徒達は自らが色々なことを調べ、プレゼンテーションの資料を作り、堂々と発表していました。一つの発表が終わる毎に先生方がコメントされていましたが、最後の講評の中で私は次のような話をしました。
  〝今日の皆さんの発表は素晴らしかったと思います。このような経験は社会に出た時に大いに役立つのは間違いありません。今回は過去の歴史や現在の国等のテーマについて調べたようですが、現在は常に過去と繋がっています。今、世界には193の国があり、69億人が住んでいますが、それぞれの国が他の国と関連を持ちつつ、過去からの歴史の流れの中で活動しています。皆さんが今回調べたテーマは一つの〝点〟ですが、これからはこの点を「横軸」と「縦軸」に広げて〝線〟や〝面〟としての理解を深めてください。そして、学び、調べ、考え、行動に結び付けて欲しいと思います。
  また、保護者の皆さんには〝共育〟と〝共学〟ということを申し上げていますが、リビングルームに辞書や地図を置いて、家族で勉強する習慣を身につけていただくようお願いします。〟

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2011年01月25日

恒例の寒稽古始まる

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  1月25日(火)、3学期が始まって既に半月以上が経過しましたが、恒例の寒稽古が始まりました。この寒稽古はこれまで阪神大震災の年を除いて毎年実施している本校の伝統行事で、今年で32回を迎えました。
  本校においては人間教育の一環として、男子の体育の授業の中に武道を取り入れ、剣道と柔道のどちらか一方を選択させていますが、この寒稽古には高校3年生を除く全生徒と剣道部、柔道部の部員が参加することになっています。本日は中学1・2年が対象でしたが、生徒達は朝7時に集合し、約1時間にわたって白い息を吐きながら汗を流しました。一年で最も寒さの厳しいこの時期には、各地でさまざまな寒稽古が行なわれていますが、この目的は逞しい肉体を養成するというだけではなく、旺盛な気力や忍耐力、集中力等の精神面を鍛えることです。
  日本では、柔道、剣道、弓道、合気道、相撲道等の武道や華道、茶道、香道等の芸道がありますが、これらは単に相手を倒す技術を身に付ける事や、形の美学を学ぶだけではありません。〝道を極める〟という言葉があるように、「相手を尊重する」「感謝する」礼儀を重んじる「自分の心を整え正す」ことを通じて、人間力を高めることが大切です。
  なお「寒」というのは、暦の上では寒さが最も厳しい二十四節気の「小寒」から「立春」の前日である「節分」までの約30日間を指し、「大寒」はこの中間にあたります。今年は寒の入りとなる小寒が1月6日、大寒が1月20日、節分は2月3日、寒明けの立春は2月4日です。

  生徒達は間もなく進級・進学しますが、この行事を通じて心と体の両面を引き締め、これから学習や部活動に励むことにより一層の成長をはかって欲しいと思っています。

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2011年01月20日

2010アジアデザイン賞のDFAメリット賞を受賞

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  高校新校舎が建設されて間もなく10カ月になりますが、この校舎はさまざまな所から高い評価を受けています。特にデザイン面において注目されており、昨年、新高校校舎の建築物に対して(社)日本サインデザイン協会の『SDA賞2010』と(社)日本ディスプレイデザイン協会の『DDA賞2010』に「入選」し、雲雀丘学園と安井建築設計事務所が表彰されました。
  この「サイン(SIGN)」というのは、病院での診察科の表示、学校での教室表示、禁煙のマークやトイレ表示の人の形の図記号、車を運転する際の信号機や標識、センターラインや横断歩道のしま模様等人々の行動のよりどころとなる情報を具体的な形で表したものの総称です。そして、これらの幅広い分野における優れたサインのデザインに対して『SDA賞』の表彰が行なわれることになっています。
  また、「ディスプレイデザイン」というのは 主に商業にかかわるビジュアルマーケティングの分野と公共的な施設にかかわる空間関係デザインのすべての分野を包括し、総合商業施設やミュージアム等の文化施設のデザイン、博覧会や展示会、 ショールーム、ショーウインドウのデザイン等が該当します。そして、この「ディスプレイデザイン賞」は、空間環境系の優秀な作品を評価、公表する目的で設けられています。
  新校舎の設計主担である安井建築設計事務所の影林氏によりますと、サインデザイン賞は室名サインから扉サインや環境プレートでの評価、ディスプレイデザイン賞はサイン(ロッカーや扉)と共用廊下の空間のゆとりある交流スペースづくりでの評価ではないかということです。
  更に、この度、新たに『アジアデザイン賞のDFAメリット賞(Design for Asia Award )』を受賞しました。これは日本でおなじみの「グッドデザイン賞」と同様の理念・評価基準で設けられた賞でアジアという大きな枠での受賞です。
  
  このような素晴らしい学習環境の下で、いかにレベルの高い 教育活動を推進していくかがこれから極めて大切です。教職員の資質向上、カリキュラムの充実、新たな授業の工夫等さまざまな課題がありますが、これらに積極的に取り組んでいきたいと思っています。

  
《参考》  『アジアデザイン賞(DFA: Design  for  Asia  Award)』
世界の人口の半分がアジアに住んでおり、ますます成長し成熟を続ける市場においては、プロダクトやインテリア、アパレルや更には通信に至るまで、アジアという社会や消費者のユニークな特徴がデザインを考える上で重要な要素となり影響を与えてきています。この流れを受けて、「香港デザインセンター」はビジネスや、持続可能で質の高い生活に不可欠となる優れたデザインの価値についてビジネス界及び一般の意識を高めることを目的として、この賞を設けており、アジアの生活様式を反映し、それに影響を与える優れたデザインによってビジネス的成功をおさめた世界各国の企業・団体に対して授与されることになっています。
  なお下記のHPにUPされていますのでご確認ください。
下記サイトで受賞:merits winners 4番目「雲雀丘」 。
http://www.dfaaward.com/2010/pages_jp/winners/2010/

2011年01月19日

H23年度中学入試を終えて

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  1月19日(水)、昨日までの寒さも若干和らぎ晴天の下、中学の後期日程入試を実施しました。ほとんどの人がこれまでに何校かの受験を経験しているということもあって、極度の緊張に陥っているようにも見えず、正門付近で塾の先生方から励ましの言葉をかけられ、試験会場に向かいました。そして、受付を済ませた後、予定通り9時から国語と算数2教科の筆記試験に取り組みました。これまでに、ほとんどの前期日程入試の合格発表が終わっているため、今回は欠席した人もありましたが、面接も含めて正午過ぎには無事終了することができました。
  これで、本校における前・後期の中学入試は、すべて終了しましたが、3回の入試での志願者は696名となり、昨年度の539名を大きく上回る(157名、29%増)過去最高ということになりました。その結果、志願された全員の方の希望に添うことができず、誠に申し訳なく思っています。
  しかし、どのような入試に関しても合格者と不合格者が出ることは避けられません。そのため、必ずしも全員が希望通りの進路を実現できるとは限らず、第一志望と異なる学校やコースに進む人もあると思います。そして、モティベーションが下がり、高い目標をなくしてしまうようなケースが出てくるかも知れません。今、心に留めておかなければならないのは、中学受験が最終の目的ではないということです。たった11歳や12歳で人生が決まってしまうということなどありえません。マラソンに例えればレースはまだ始まったばかりです。これから自分なりのしっかりとした目標を持ち、道を切り拓いていって欲しいと思っています。
  
  なお、今回の後期入試の合否判定の結果は、明日郵送させていただく予定です。

2011年01月18日

平成23年度中学前期入試を終えて

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  15日、16日の両日にわたって実施した中学の前期入試には多くの方に受験していただき、その後採点と選考会議を経て合格者を確定しました。本校では、これまで合格通知を郵送していましたが、今年から校内掲示に変更させていただきました。発表時間の30分前には多くの受験生と保護者が掲示場所の前で待機、合格番号の記入された紙が貼り出されると、食い入るようにそれぞれの番号を確認されました。そして、合格して親子で抱き合う姿や合格できずうなだれる姿等さまざまな光景が現出されました。合格された方に対しては心よりお祝いを申し上げます。また、入学の希望を叶えることができなかった方に対しては誠に申し訳なく心苦しく思っています。
  今回の入試にあたっては、受験者全員に面接をさせていただきましたが、希望する中学に入学するために親子で懸命な努力をされてきているということが分かりました。しかし、このような努力にも関わらず、思い通りにならないこともあるのです。子ども達にとって中学受験は人生における最初の大きな試練かも知れません。

  これから子ども達の人生について考えると、成長するにつれてさまざまな試練が待ち受けています。人生においては、思い通りになることもあれば、思いが叶わない場合も出てきます。私自身の人生を振り返ってみても、自分の思い通りにならなかったことの方が多かったのは事実です。しかし、現時点ではこの苦しい経験を乗り越えることによって、人間的にも成長してきたように感じます。まず現実を受け入れる、そして気持ちを切り替えて新たな行動を起こすことが大切であると思っています。

2011年01月17日

大学センター試験を終えて

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  中学前期入試と同時に実施されていた大学センター試験も終了し、高校3年生はそれぞれ自己採点のため登校しました。本校においては、センター試験を〝高校における学習の総決算〟と位置づけており、全員がセンター試験を受けるという方針で、これまで取り組んできました。この時期には、既にAO入試や推薦入試の合格者も多数含まれているため、センター試験を受けるのは無駄ではないかと思われる人もいるかも知れません。しかし、何度も申し上げている通り、大学へ進学するということが最終目標ではありません。ましてや大学への進学率が50%を超え、2人に1人が大学卒ということになると以前のように大学卒ということが希少価値ではなくなってきているのです。
  最近、第二の就職氷河期ということが言われていますが、企業が必要としている人材の共通点は多いです。従って、大学生の就職率が60%を切っている中でも複数の企業から内定をもらっている人が数多くいます。大切なことはどの大学を出たかということではありません。言い換えると〝有名大学を出たから将来は安泰〟ということではないのです。〝何ができるのか〟〝どういう経験をしどのような実績をあげてきたのか〟〝人間力はどうか〟といった真の意味での実力(社会で役立つ力)がためされる事になります。
  本校の教育方針は校是である『高志・自律・努力』にも示されている〝将来社会で活躍する人材の育成〟ですが、そのためには最低限の基礎学力の修得が不可欠です。そして、社会ではこれらの基礎学力を組み合わせることによって、さまざまな課題を解決していく力が必要になってきます。生徒達がセンター試験の結果を踏まえて更に研鑽してくれることを心より期待しています。

2011年01月16日

中学前期B日程入試を終えて

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  1月16日(日)、昨日に続いて中学の前期B日程入試を実施しました。4年前から始めた前期入試の2回実施も定着してきており、志願者数は昨日のA日程221名を上まわる342名ということになりました。
  私の住居は京都府で天気予報によると降雪の恐れもあるということなので、万が一のことを考えて昨日は近くのホテルに宿泊しました。予想通り厳しい寒さの天候になりましたが、塾の先生方に励まされて受付に向かう姿が印象的でした。何よりも交通機関の乱れがなく通常通り入試をスタートすることができ本当に良かったと思っています。
  本日も昨日と同様、8時半からの諸注意の後、9時から国語、理科、算数、の3教科の筆記試験を実施し、その後昼食を挟んで個別の面接を行ないましたが、昨日実施された他校や本校のA日程を受験している人が多いということもあって、随分落ち着いているように感じました。
  これで、大きな混乱もなく2日間にわたる前期日程の入試が終了しましたが、実に多くの方に受験していただき心より感謝しています。これから選考会議を行ないますが、毎年心苦しく思うのは入学を希望されている方全員に合格の決定をすることができないということです。

  今回の『前期A・B日程の合格発表』については、明日午後2時、校内掲示により行ないます。従来のように郵送ではありませんので、ご来校の上確認いただきますようお願いします。

2011年01月15日

中学前期入試始まる

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  1月15日(土)、近畿地区の中学校の一斉入試と大学センター試験が行われるため、電車の中にも一見して受験生とわかる人の姿が数多く見受けられました。当初、厳しい寒波が到来するということで心配していましたが、気温も思ったほど下がらず、比較的スムーズに中学前期A日程の入試が始まりました。
  本日は本校の教職員が阪急の雲雀丘花屋敷駅や正門、南門に立ち受験生の誘導を行なう中、開始1時間以上前から多くの受験生が緊張した面持ちで保護者と共に続々と学校に到着されました。毎年見られる光景ですが、多くの塾の先生方が朝早くからお越しになり、受験生を出迎え激励されていました。そして、受付を済ませてそれぞれの受験会場に入場、8時半からの諸注意の後、9時から国語、理科、算数の3科目について各50分にわたる入試問題に取り組みました。中学受験の場合には、ほとんどの保護者の方が付き添ってこられますが、今年はA日程の受験者が200名を越えるということもあって、保護者の控え室を3ヶ所に分けて準備させていただきました。
  続いて昼食休憩の後、午後1時からは全員に対して個人面接を行ない、大した混乱もなく本日の入試は無事終了しました。〝中学入試は親の入試〟と言われていますが、生徒というよりも保護者の思いが強く反映されており、付き添いの保護者の方が心配されている様子が窺い知れました。
いずれにしても、まだ年齢が11歳・12歳の子ども達にとっては、精神的にも肉体的にも相当ハードな一日であったことでしょう。多くの私立中学では明日以降も入試が行なわれることになっており、引き続いて受験の予定が入っている人もおられるのではないでしょうか。今日はどうかゆっくりと休養され、明日以降に備えていただきたいと思います。
  なお、本校では、明日(16日)も引き続き「前期B日程」の試験を行ないますが、天気予報では降雪の恐れもありそうですので、気を付けてお越しください。

2011年01月14日

大学センター入試・私立中学入試を明日に控えて

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           高校3年生の担任団は恒例の幟(のぼり)を準備

  1月14日(金)、いよいよ明日から大学のセンター試験と近畿地区の私立中学入試が始まります。大学センター試験が終わると次は個別大学の入試、私立中学入試、私立と公立高校の入試がスタートします。すべての学校や塾にとって、これから3月末にかけての2ヶ月半は一年の内で最も緊張する時期です。生徒達はこれまで自分なりの目標を持って日々努力を傾注してきました。また、先生も個々の生徒に対して進路指導を行なってきました。これらの取り組みの集大成ともいうべきものが入試に反映されることになります。
  受験生を受け入れる立場としては、これまで培ってきた力を十分に発揮していただけるように、快適な受験環境を整えておくことが大切です。そのため、本日は通常の授業を終えた後、生徒達が明日、明後日の前期中学入試に向けて念入りに清掃しました。そして、先生方は校舎内外の案内表示、試験場の蛍光灯や時計、チャイム、エアコン等の設備の不具合がないかを再チェックを行ない、入試における各人の役割を再確認しました。今年度の中学入試の受験者は前期A日程が221名、前期B日程が342名ということになっており、試験はすべて高校新校舎の教室を使って実施します。なお、風邪等で体調の優れない受験者に対しては別室を準備していますので、事前に申し出てください。
  受験生の皆さん、天気予報によると明日は寒波が到来し、冷え込みが厳しくなるようですので、しっかりと防寒対策をしてください。また、土曜日ダイヤになっていますので、時刻表を確認いただくと共に余裕をもってお越しください。
  明日は本校の教職員が阪急電車の雲雀丘花屋敷駅の東西改札口、学園正門、南門で受験生の皆さんをお迎えすることにしています。

  一方、高校3年の担任は大学センター入試を控えて生徒以上に緊張している様子です。生徒達を励ますための恒例の幟(のぼり)を準備し、明日は試験会場である関西学院大学と神戸女学院大学に出向くことにしています。今日は早めに就寝し、万全の体調で受験に臨んでください。

1.13.jpg 池田泉州銀行様から届けていただいたお札


2011年01月12日

恒例の避難訓練を終えて

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  1月12日(水)朝、中学・高校合同の避難訓練を実施しました。本校では阪神淡路大震災の教訓を風化させないため、例年この時期に避難訓練を行なっています。しかし、この大震災が発生したのは1995年(平成7年)で現在の高校2年生が生まれた年にあたります。従って、生徒達はほとんどこの地震については知りません。    
  本日は『地震により中央棟1階の厨房から出火し、停電した』という想定で行ないました。生徒達は机の下に頭を入れてしばらく待機した後、誘導係の先生の指示に従い、上靴のまま校庭に退出しました。放送開始から朝礼の隊形に整列するまでの時間は全学年が6分以内ということで、避難は無事完了しました。私は整列した全生徒に対して次のような話をしました。
  〝何故この時期に避難訓練をしているかと言うと、今から16年前の1月17日に阪神大震災が起こり、実に6434名の尊い命が失われたからです。今ここに集まっている人は約1300名ですから、約5倍の人数ということになります。実はこの中には1名の本校生も含まれていました。前日まで元気に学校生活を送っていた生徒がある日突然亡くなってしまったのです。皆さんは、ほとんどがまだ生まれていませんし、まだ1・2歳ということもあって、阪神大震災と言ってもピンとこないかも知れませんが、人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事を風化させることのないよう毎年この時期に避難訓練を行なっているのです。それでは最初にこの震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りして、黙祷を捧げたいと思います。
・・・・・黙祷・・・・・
  〝災害は忘れた頃にやってくる〟という言葉がありますが、災害は何時でもどこでも予期せぬ形で突然襲ってきます。 そのために、今日は皆さんに3つのことをお願いします。
  1つ目は〝備えあれば憂いなし〟と言われますが、どこにいても常に避難通路を確認しておくこと。学校では災害が発生した際に避難するための避難経路と避難場所を掲示してあるので必ず確認しておくこと。また自宅や学校以外の場所では、必ず非常口を確認する等の習慣を身に付けておくこと。また、皆さんの家では家具が動かないように固定する等の準備をしておくこと。
  2つ目は不幸にして災害にあった時には、『おかし』と『もち』を思い出すこと。つまり避難する際には「押さない」「駆けない」「しゃべらない」の3つを守ること。また、二次災害を防ぐためには「戻らない」「近づかない」の2つを守ること。火災をはじめガス爆発や建物の倒壊、津波、水害等が続いて発生する可能性が高いということを理解しておくこと。
  最後に、本校では予期せぬ災害に備えて非常食を準備している。今年は3年毎の入れ替えの年になっており、皆さんに自宅に持ち帰ってもらうことにしているので、是非震災について家族で話し合ってください。〟

2011年01月09日

入試を目前に控えて

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  1月9日(日)、いよいよ私立中学入試と大学のセンター入試も今週末に迫ってきました。本校の中学入試の出願締め切りは明後日の11日(火)となっており、最終の受験者数はまだ確定していませんが、受験生の皆さんは張り詰めた気持ちでこの連休を過ごされていると思います。
  受験が近づいてくると志願者の倍率の高さが気になったり、やり残したことに対して焦りが生じたりしがちですが、目の前にある入試に集中することが大切です。まず体調を整え最高のコンディションで入試に臨めるようにしなければなりません。学習時間が夜型の人はどうしても夜にならないと頭が働かないということになりがちですので、入試時間に合わせて頭が働くように朝型の学習に切り替えておくことが必要です。
  また、次々と新たな問題に取り組むというのではなく、これまでやってきた中で理解が不十分で自信が持てないところや過去のテストでよく間違ったような問題を再度見直す方が効果的であるのは言うまでもありません。
  更に、今年の入試で留意しなければならないのは試験当日が土曜日ということです。電車のダイヤが平日とは異なりますので、あらかじめダイヤを確かめておく等万全の準備もしておいてください。
  中学受験というのは、人生において初めての大きな試練かも知れませんが、これから成長するにつれて、さまざまな試練を経験するようになるのは間違いありません。このような試練を乗り越えて、人は成長していくものです。どうか人生における節づくりのチャンスであると前向きにとらえて欲しいと思っています。

2011年01月08日

始業式にあたって~プラス思考の大切さ

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  1月8日(土)、心配していた寒さも和らぎ暖かい日差しのもと全校生が校庭に集合、3学期の始業式において、次のような話をしました。

  〝皆さん、明けましておめでとうございます。一人ひとりが有意義な休みを過ごし、自分なりの決意をしっかりと胸に秘めて、力強くスタートされたのではないかと思います。年の初めにあたって、今日はプラス思考の大切さについてお話しします。
  私の友人に和歌山県の日高川町の町長をしている玉置和久氏がいます。玉置氏は松下電器の四国支店時代の同僚ですが、父親の死を機に家業のみかん農家を継ぐために29年間勤めた松下電器を退社し、生まれ故郷に帰りました。この日高川町というのは、人口がわずか1万1千人で、65歳以上の住人が半数を超す「近畿のチベット」と評される過疎化の進む町です。しかし、玉置氏はこの故郷を「近畿のオアシス」に変えたいという思いで観光協会を設立し、数々のイベントを立ち上げました。
  まず、手がけたのは木材を使ったログハウスづくりの運動です。本校には手作りの椅子と机がありますが、これらは玉置氏の紹介で作っていただいたものです。続いて、手がけたのは安珍清姫の伝説で有名な道成寺(どうじょうじ)というお寺に因んだイベントです。この伝説は安珍というお坊さんを慕って清姫が大蛇になって追いかけ、安珍が隠れた道成寺の大きな釣鐘をとぐろで巻いて焼き殺すという物語ですが、先日亡くなった人間国宝の中村富十郎さんを招いて歌舞伎「娘道成寺」を奉納しました。
  また、秋に実施されていた「笑い祭り」を正月に取り込んで「初詣初笑い神事」を行ない、多数の参拝客を引き入れました。更に備長炭日本一となった日高川町をPRするために、特産のホロホロ鳥を11メートルの一本串で焼く「世界一長い焼き鳥」に挑戦、これが全国8市町村を巻き込む焼き鳥合戦に発展しました。このような成果によりさまざまな賞を受賞、ついには、2009年に町長に担ぎ出されました。
  そして、〝逆境を逆手に日本一の町づくり〟をスローガンに、地域の活性化に取り組んでおられます。最近は、田畑の作物を食い荒らすイノシシやシカなどをジビエとして売り出すビジネスをスタートさせ「ジビエ工房紀州」を設立しました。このビジネスは鳥獣害と環境問題を美食に結びつけたということから農林水産省からも注目されており、全国からも多くの方が見学に訪れています。また、今年は25メートルの焼き鳥に挑むとのことです。
  玉置氏は「何とかして町を活性化したいという強い思いでまわりを見渡すと、安珍清姫伝説の道成寺、紀州備長炭、ホタル、星空、森林浴、ヤッホー(こだま)ポイント、大阪から90分の交通の便等一杯宝物を持っている。これらの資源を生かして日本一のまちづくりに励みたい。」と抱負を語っています。
  海外の人から見ると日本には数多くの宝物があります。また、皆さんのまわりにも宝物はたくさんあります。ただそれに気がついていないだけかも知れません。今年もプラス思考で前向きに行動し、充実した一年にしていただきたいものです。
  最後に、高校3年生の皆さん、センター入試まで一週間になりました。体調を整えてベストのコンディションで本番に臨んでください。健闘を心より祈っています。〟

  ≪参考≫ フロンティアエイジ(ニューシニアの情報新聞)を検索していただくと
       日高川町の取り組みがご覧いただけます。

2011年01月06日

中学入試の出願受付始まる

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  1月6日(木)、今日は二十四節気の中の小寒で、一年のうちで一番寒いと言われる〝寒〟に入りました。この寒と呼ばれる期間は立春の前日(2月3日)までになっていますが、同時に受験―ズンのピークでもあります。いよいよ1月15日からは近畿地区の私立中学の一斉入試が始まりますが、本日より本校においても出願受付が始まりました。
  昨年度は新しいコース制導入後3年が経過し、中学1年生から3年生までの全学年に「一貫選抜」と「発展」が2クラスずつ揃うことになりました。また、創立60周年という節目にあたり、待望の高校新校舎も完成し、教育環境も整いました。今年はこれらをベースに一層の教育活動の充実につとめ、飛躍の年にしていきたいと考えています。
  本年度の中学入試は、昨年と同様『前期A日程』と『前期B日程』および『後期日程』の3回に分けて実施させていただきます。募集方法は「一貫選抜」と「発展」の2コースに分けて行ないますが、両コースを志望していただくこともできます。
本年は暦の関係で、窓口出願受付は次のとおりになっていますので、ご留意ください。
    ①前期A・Bについては1月11日(火)まで。
    ②後期入試については1月18日(火)まで。
  なお、当日までの出願状況(すべて第一志望の数)はホームページの〝Infomation欄〟に、出願や受験に関する内容については「中学入試Q&A」ニ掲載していますので、ご確認いただくと共にお解りにくい点があれば遠慮なくお問い合わせください。
  最後に、これから寒さが増してきますので、ご家庭におかれましては、風邪をひかないよう体調管理には十分留意してあげて欲しいと思っています。 

2010年12月27日

本格的な受験シーズンを控えて

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  中学校教員向け説明会             保護者見学会
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  オープン・スクール               塾長説明会 

  今年も残すところあとわずかになってきました。年が明けると本格的な受験シーズンが始まりまるため、受験生の皆さんはそれぞれ最終の受験校の絞込みを行なっておられることと思います。最も早く行なわれるのは1月15日から始まる近畿地区の私立中学校の統一入試と大学のセンター入試です。
  本校も明日は一年の仕事収めになりますが、中学の願書受付は1月6日からスタートするため、本日が実質的には最後の広報活動日ということになりました。私学にとっては、どれだけ多くの生徒が受験してくれるか、そしてどれだけの生徒が入学してくれるかが何よりも重要です。そのため、これまで入試広報部のメンバーを中心に、さまざまな広報活動を行なってきました。具体的には、7月の中学のオープンスクールを皮切りに、神戸大丸での私学展、中学・高校の入試説明会、塾長や中学教員の皆さんを対象とした説明会、保護者見学会、色々な会場での入試相談会、塾や中学訪問等です。反省すべき点もありますが、やるべきことはすべてやり遂げたと思っています。果たして、どれだけの生徒の皆さんが受験してくれるのか、期待と不安の入り混じった複雑な心境で年の瀬と新年を迎えることになりそうです。
  なお、この度ホームページも一新しました。また、中学入試、高校入試に関する『Q&A』を掲載していますので、是非ご確認いただきますようお願いします。

2010年12月24日

入試直前対策講習・冬期講習の実施

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  既に冬休みに入っていますが、各学年においては勉強合宿や補習が行なわれています。
  特に、センター入試を直前に控えた高校3年生については『入試直前対策講習・冬期講習(第1期)』ということで、年内は12月30日まで、年明けは1月4日から講習することになっています。
  終業式でもお話ししましたが、センター入試まではまだ20日間余もあります。1日に5時間勉強すれば100時間、10時間やれば200時間になります。私のこれまでの経験から言っても500時間かければまとまったことができますし、200時間あれば目に見えた成果に結びつきます。従って、他のことに気を奪われることなく、この期間勉強に集中すれば、学力は飛躍的に向上するのは間違いありません。先生方も色々と工夫を凝らして、きめ細かい指導を計画してくれていますので、生徒達がしっかりと受講すればそれなりの成果が上がると思っています。
  また、この時期になるとどうしても新しいことや難しいことをやろうとしがちですが、センター試験で出題される問題は高校で習った内容です。これまでの模擬試験を見直し、できなかった問題を確実にできるようにする等、自分の弱点を補強するようにしておくことです。更に、生活のリズムを徐々に試験の時間に合わせていくことも非常に大切です。夜にならないと頭が働かないというのでは良い成績には繋がりません。できる限り、入試本番に合わせて睡眠や食事をとるようにして下さい。

2010年12月22日

保護者懇談が始まる

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  本校では、学期終了時に保護者懇談を実施していますが、本年度からは3学期制に移行したことによって、今週から本年度2度目となる保護者懇談が始まりました。
  連日、多くの保護者の方がお見えになり、それぞれの担任とお子様の学業成績や学校生活、交友関係、生活面等における話をされたようです。担任との懇談後、何人かの保護者の方とお話させていただきましたが、やはり学業成績に関する悩みが多いように感じました。
  親としてはどうしても成績表を見て〝点数が上がった、下がった〟と一喜一憂されるのは仕方がありませんが、成績が思わしくないということで決して頭ごなしに叱り付けるということは得策ではないと思います。よく「勉強しなさい。勉強しないと大学に行けないよ。」とか「どうしたの、この成績は。こんなことでは、どうなっても知らないよ」といった言葉は、かえってやる気をなくさせることになるのではないかと思います。
  私は世の中で起こっていることは、すべて原因があって結果が生じると思っています。従って、問題となる原因を除去したり、改善しない限り良い結果が期待できないのは当然です。
  授業に集中できていない、予習や復習が不十分である、家庭での勉強時間が足りない、苦手教科に手が回っていない、勉強の仕方がわからない、といったことや体調が優れない、基本となる生活習慣が乱れている、携帯端末のメールやゲームに熱中している、整理整頓ができていない、といったことも考えられます。そして、勉強の意義がつかめていない、将来の目標がない、ハングリー精神がない等のことが根本原因かもしれません。
  この冬休みという機会をとらえて、是非家庭において現状の実態を正しくつかみ、改善に向けての取り組みをしていただきたいと思っています。

2010年12月21日

平成23年度大学入試前半戦の結果

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  近年の大学入試は、センター入試の前に国公立大学の公募制推薦、AO入試および私立大学の指定校推薦、AO入試等が実施されています。本校においても多くの生徒がこれらの受験に臨み、この12月までにほぼ結果が出揃いました。主な合格状況の内訳は次の通りです。

(1)国公立大学  5名・・・京都工芸繊維 2名、 京都府立、愛媛、兵庫県立
(2)大学校(一次) 6名・・・防衛医科、 防衛5名 
(3)私立大学  178名・・・関西13名、 関西学院14名、 同志社2名、 立命6名、 京都産業10名、近畿20名、 甲南3名、 龍谷2名、 京都女子3名、 同志社女子4名、 神戸女学院3名、甲南女子18名、 武庫川女子8名、 京都外語9名、関西外語6名  等
(4)短大他    7名

  これらの公募推薦やAO入試を受験する生徒に対しては、私もこれまで個別指導をしてきました。生徒には〝大学に進学することが最終目的ではない〟ということを繰り返し言っていますが、将来何をやりたいかというしっかりとした思いを持って、より一層の研鑽を積んで欲しいと思っています。 今回、国公立大学への合格者は5名になりました。また初めて難関の防衛医科大学への合格者(1次)が出ましたが、まだまだ十分とは言えず反省点も多いように感じています。
  合格した生徒達はそれぞれ校長室に報告に来てくれていますが、お祝いの言葉と共に気を引き締めて残された高校生活をしっかりと送るように伝えています。なお、本校では高校における学習成果の集大成として、全員がセンター入試を受けるよう指導しています。

2010年12月20日

2学期終業式にあたって

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  12月20日(月)、4時限短縮授業の後、2学期の終業式を行ないました。当初は校庭で実施する予定でしたが、生憎早朝からの雨でグランドの状況が悪いため、マイク放送に切り替えて次のような話をしました。

  〝今年も残すところ、わずかになってしまいました。本当に月日が経つのは早いですね。今年のお正月に、皆さんは「今年は是非こういうことをやりたい」「自分はこういう人間になりたい」など、様々な目標を持ってスタートしたと思います。一年経った今、振り返ってみて、今年はどのような年でしたか?自分の思いどおりにできたという人、逆に思いどおりにできなかった人がいると思います。できなかったという人は、毎年同じ繰り返しをしていませんか?年末にあたって、是非自分自身の姿勢を反省して下さい。
  皆さんは、やがて社会に出ます。“継続は力なり”という言葉がありますが、どの分野にあっても社会で活躍している人の共通点は、一旦決めたことをやり続けているということです。
  野球やゴルフといったスポーツ界を見ても、皆さんが良く知っているイチロー選手や石川遼選手は、血のにじむような努力を毎日続けています。簡単に言えば、どのような日であっても“例外をつくらない”ということです。〝今日は疲れているから〟〝今日は体調が悪いから〟“今日は他にやりたいことがあるから”ということで、いったん例外をつくると、それが当たり前になってしまいます。
  明日から冬休みに入りますが、休みだからということで夜更かしをしたり、朝遅くまで寝ていたりせず、しっかりと生活習慣を整えることが大切です。また折角の機会ですので、家の手伝いをしたり、家族の方とも色々とお話をして下さい。
  さて高校3年生の皆さん、センター入試も目前に迫ってきました。しかし、まだ25日もあります。仮に1日8時間勉強すれば、200時間もあります。これだけの時間があれば、相当学力が伸びるのは間違いありません。マラソンレースで言えば、今はゴール間近の40km過ぎです。自分が苦しいときは、他人も苦しいのです。是非悔いのないように全力を尽して下さい。
  皆さんにとってこの冬休みは人生の中では1回限りで、後戻りはできません。充実した生活を送っていただき、1月8日には元気に登校して欲しいと思っています。

2010年12月19日

第39回中学英語暗唱大会の開催

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       英語暗唱大会の様子          西谷中学校 佐藤校長先生

  12月17日(金)の午後、学園講堂において中学英語暗唱大会が開催されました。この大会は、今年で実に39回目を迎える本校の伝統行事の一つです。各学年では数ヶ月前からそれぞれの指定された課題文に全員で取り組んできました。そしてクラス毎に選考を行い、各学年10名の代表が選ばれスピーチを行ないました。
  今年の暗唱文は中学1年が宮永勝さん原作の「若返りの水」(英語タイトルMiracle Water)、中学2年がイソップ物語「アリとキリギリス」(The Grasshopper and the Ants)、中学3年がキング牧師のスピーチ「I Have a Dream」でした。出場者にとっては、生徒や先生、保護者等多くの聴衆の前で、しかも英語で発表することは初めてという人がほとんどです。恐らく物凄く緊張していたと思いますが、一人ひとりが舞台で堂々としたパフォーマンスを披露し、さらに工夫を凝らした個性的な発表も目立ちました。物語の登場人物になりきってセリフを言ったり、ジェスチャーを加えながら力強くメッセージを伝えたりと、豊かな表現力を発揮できたと思います。いずれも甲乙つけがたい出来映えであり、本番に備えて繰り返し練習を積んで来た努力の跡が感じられました。
  審査の結果は20日(月)に発表され、終了式で表彰することになっていますが、参加者全員が十分に練習を積み重ねて最大限に努力したことは間違いありません。その姿に観客からも大きな拍手が送られました。大会の最後に英語ALT教員のキャスティー先生から賞賛のコメントをいただきました。また発音の重要ポイントについても指導していただきました。
  また今回は特別ゲストとして西谷中学校の佐藤校長先生にご参加いただきました。佐藤先生は宝塚市教育研究会の英語科研究部長をされており、ご自身の英語の体験談や英語を学ぶ姿勢について興味深いお話をいただきました。
  これからグローバル化の進展に伴い、語学とITを駆使したプレゼンテーション能力がますます重要になってきます。この行事も来年は記念の40回の節目を迎えますが、更に充実した大会になるように計画していきたいと思っています。


2010年12月18日

留学生に対する面談指導

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  高校には以前、普通科と国際科という二つのコースがありましたが、4年前に新たなコース制を柱とする高校の改革を行ないました。この狙いは、単に国際科を廃止するという消極的な考え方ではなく、グローバル化が急速に進展する中で、これまで国際科が培ってきたグローバル感覚をすべてのクラスに広げていこうとするものです。従って、ニュージーランド研修、JICAとの交流、海外留学等についてはカリキュラムとの調整を行いながら継続することにしています。
  先日、この冬、新たに留学する高校1年生に対する渡航前の校長面談を行ないました。今回は1人がアメリカ、3人がニュージーランドの現地校に留学しますが、このうちの2人の生徒は昨年のカナダ研修、今年の夏のニュージーランドの語学研修に参加しています。
  私は生徒達に次の4つのことを話しました。
①日本の常識は世界の非常識ということも数多くあり、国外から日本を客観的に見ることは貴重な経験になると思う。是非、海外で色々な体験をして欲しい。  ②留学を通じて、語学力は向上すると思う。語学力というのはITスキルと同様、一つのツールにすぎない。要は語学を使って何をやるかが大切である。  ③帰国は来年の年末になるため、すぐに大学への進学を検討しなければならなくなる。是非将来の進路をしっかりと考えておいて欲しい。  ④このような貴重な経験ができるのも、両親のお陰であると思う。感謝の気持ちを忘れないで欲しい。
  また今週末にはオーストラリアに留学していた生徒が高校2年生に帰学する予定です。この生徒も過去に雲雀丘のカナダ研修に参加した生徒です。この他にも高校2年生の生徒がカナダに、高校1年生の生徒がアメリカに留学中であり、2人とも来年の6月に帰国する予定です。
  一方で、海外(アメリカとカナダ)からの留学生も、高校2年生と高校1年生に1人ずつ在籍しています。グローバル化が進む中、これからも海外との交流を更に進めていきたいと思っています。

2010年12月17日

歳末助け合い運動

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  12月1日より、全国で歳末助け合い運動が始まっていますが、本校においても期末考査が終了した12月8日(水)より生徒会が中心となって募金活動を開始しました。この歳末助け合い運動は、赤い羽根共同募金同様、さまざまな地域における社会的な課題を解決するための活動に利用されます。そのため、集められた募金は宝塚市で使い道が決められることになっています。一口で言えば、これは「じぶんの町を良くする」活動です。
  宝塚市では、一人暮らしの高齢者の方へお正月におせち料理を届ける配食事業などの高齢者を対象とした事業や体の不自由な児童を対象とした事業などに使われています。
  本年度の宝塚市の目標額は1,030万円ということなので、本校の目標額を宝塚市の目標額の0.1%の10,300円に設定しました。まず、スタートにあたって各クラスの自治委員に集まってもらって自治委員会を開き、趣旨説明を行なうと共に目標金額を超えるよう募金活動を進めていくことを確認しました。そして、9日と10日に各クラスの学級委員に、一人1日10円ずつクラスで集めてもらうことにしましたが、学級委員が集め方をいろいろと工夫をしてくれ、楽しみながら集めたクラスもあったようです。各クラス共、目標金額を超えるように頑張ってくれた結果、募金総額は、本校の目標としていた金額を大きく越え、目標の約3倍の3万4千円余りが集まりました。
  また、12月15日(水)には、宝塚市社会福祉協議会より常務理事の小中和正氏 他2名がわざわざ来校され、8時から生徒会執行部の役員と共に「歳末助け合い募金」と書かれたのぼりと募金箱を持って登校してくる生徒達に、募金協力を呼びかけてくださいました。そして、この後、講堂での高校の全校朝礼において、生徒会会長から小中氏へ募金箱が渡され、同氏から御礼の言葉を述べていただきました。
  ささやかな金額ですが、少しでも皆さんのお役に立てればと思っています。

2010年12月16日

学園教職員研修会~山極寿一氏による講演

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  本学園では、年1回幼稚園から中高の全教職員を対象に外部の講師の方をお招きして、教職員研修会を開催しています。一昨年の志ネットワーク代表の上甲晃氏、昨年のアート引越センター社長の寺田千代乃氏に続いて、今年は京都大学院の理学研究部教授の山極寿一氏に“家族の起源と少子高齢化社会”と題して、ご講演いただきました。
  山極氏はゴリラ研究の第一人者で「ゴリラ」「ゴリラと人の間」「ゴリラの森に暮らす」「ゴリラ雑学ノート」「オトコ進化論」等、数多くの著書を出版されています。
  山極氏がゴリラの研究を始められたきっかけは、“人間の特長や特殊性を少し離れたところから見てみよう”との思いからだそうです。お話の中で興味深く感じたのは、鳥や狼、猿などには家族と呼ばれるものがなく、家族と呼ばれるものがあるのは人間だけであること。人間が家族を形成するに至った理由として考えられるのは、森から草原へ進出したことによって、強力な捕食者の脅威にさらされることになり、必然的に多産になったこと。この結果、出産間隔が減少し、授乳期が短縮されたこと。人間は肉食ではなく雑食であるため、食べだめすることができず、絶えず食べ物を探し回る必要があり、この間誰かが子どもを守る必要が生じたこと。これによって、男が育児に参画するようになったこと。人間以外の動物の一生は、母乳を飲む「乳児期」、大人の物を食べる「少年期」、子どもをつくる能力を有する「成年期」、その後の「老年期」の4期に分かれているが、人間の場合には乳児期と少年期の間に「子ども期」があり、更に少年期と成年期の間に「青年期」があり、更に長い老年期があること。そして、人間は2年しか乳を飲まないが、6歳にならないと永久歯が生え揃わないため、この間は固いものが食べられないこと。人間の脳は直立二足歩行に移行後、700万年~200万年は500cc~600ccであったが、石器の使用を始めてから脳容量が急速に増大したこと。また、乞われないのに与えるのは、人間独特のものであり、人間の食に不可欠な「上の躾」と「下の躾」があること。多子高齢化が少子高齢化に移行する中にあって、それぞれの役割を果たすためにも、高齢者は子ども達と付き合うようにすることが大切である。等です。
  最後に、ゴリラは獰猛(どうもう)で悪役のように思われているが、これらは間違いであり、ゴリラと人間とを比べるとゴリラの方が優れていることが、いくつもあることを熱っぽくお話しいただきました。
  近年、核家族が進む中にあって、親子をはじめ家族の関係が希薄になってきていますが、今一度家族というものについて見つめ直していかなければならないと思いました。

2010年12月14日

グリーンコンシャス国際イベント2010の開催

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  先週の土曜日、食料と環境をテーマに活動を続けておられるNPO法人のピース&ネイチャーの主催で『グリーンコンシャス国際イベント2010』が神戸レガッタ&アスレチック倶楽部で開催されました。このイベントのプログラムは「オーガニック商品販売ブース」「国際フットサル大会」「スイートコンテスト」の部に分かれており、先日、本校で開催した環境フォーラムの際に、「スイーツコンテスト」の審査員として出席して欲しいとの依頼がありました。
  このスイートコンテストは日本の伝統である米(米粉)を使った独創的なお菓子について、審査を行なうというものです。午後3時からのコンテストに先立ちは、こども部門のアイデア・スイーツの審査を実施しましたが、それぞれ工夫を凝らした夢のある作品が出展されていました。続いて行なわれたスイーツの試食会には一般の方も多数来場され、我々6人の審査員と共に応募作品のさまざまなお菓子を試食し、大いに盛り上がりました。これらのお菓子には米粉を使うことが条件になっているため、小麦粉だけのものに比べると粘りが強くなるようです。最後に最優秀作品とアイデア作品を選び表彰を行ないましたが、受賞者の感想によると米粉の配合の割合に苦労されたとのことです。また、今回のお菓子作りにあたっては、本校の環境大使の生徒達が育てた三田地区のお米も使われたということをお聞きしました。
  最近は米を材料にしたパン作りが話題になってきていますが、米離れが進む中にあって、更に米の活用を積極的に検討していかなければならないと感じました。

  なお、このイベントの様子はライブストリームで全世界に映像配信されました。

          www.peace-and-nature.com/jp/events.html

2010年12月11日

職業人に学ぶ

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           色々な職種の方にお越しいただき、お話を伺いました 

  12月11日(土)の3限・4限に高校1年生を対象に『職業人に学ぶ』というテーマでの進路学習を実施しました。この催しは例年この時期に、社会のさまざまな分野で活躍されている方々にお越しいただき、それぞれの仕事の内容や体験を語っていただくというものです。
  本年度の講師はは何らかの形で本校に関係ある警察官(大阪府警)、弁護士、医療機器の研究・開発、旅行業、客室乗務員、グラフィックデザイナー、病院薬剤師、救急救命士、出版関係、電気通信機器メーカーの方、10名です。現在、本校では〝将来社会で役立つ人材の育成〟を基本の教育方針に掲げていますが、生徒達は社会のことをほとんど知りません。このため、さまざまな機会を通じて、社会で活躍している人のお話を聞く等のキャリア教育を行なっていますが、この進路学習は年を重ね、本校の伝統の行事になっています。今回、お話いただいたのは、多くの職業の中のごく一部の方々ですが、生徒達が将来の仕事に対して考える良い機会になったと思います。
  最近、日本の生徒の学習に対する意欲低下が問題視されていますが、この原因は自分なりのしっかりとした目標を持っていないからです。目標を持つと、俄然学習に対する意欲も向上してくるのは間違いありません。これを機会に生徒達が人のため、世の中のために尽くすという思いで将来の進路を考えてくれることを願っています。
  年末の慌しい時期にも関わらず、快く講師をお引き受けいただいた講師の皆さんに心よりお礼を申し上げます。

2010年12月10日

高校PTA 学級委員会の開催

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  12月9日(木)、先週の中学校に続いて「第2回高校PTA 学級委員会」を開催しました。既に本格的な受験シーズンを迎えていますが、高校生の保護者にとっての最大の関心事は大学入試です。かつて大学の入試はセンター試験を軸に展開されてきましたが、最近、多くの大学ではセンター試験の前に「指定校推薦」や「公募推薦」「AO」等の入試が実施されるようになってきました。本校においても、これらの入試を受験する生徒が数多くいるため、最初に私から、既に合格者が延150名を超えていることを報告しました。
  続いて、これからの世界や日本の動向と社会が求めている人材について触れた後、現在の極めて厳しい雇用情勢についてお話しました。今年の大学生の就職内定率は10月1日時点で60%を切っており、このまま推移すると、最終的には大学卒業者の10人のうち2人は就職できないということになることが予想されます。このような状況下にあって、保護者の皆さんもお子さんの就職については以前にも増して、深刻に考えておられるようです。
  今は昔のように、一流大学を出れば一生安泰というような時代ではないというのは、多くの人が感じていると思います。これからはどの大学や学部を出たということではなくて、〝何ができるのか〟〝何をやってきたのか〟ということがポイントになってきます。現に、就職氷河期と言われている中でも数社から内定通知を受ける人も数多くいる一方で、100社の入社試験を受けても、全く内定通知をもらえないという人もいるのです。
  このように考えると、将来どのような分野で仕事をしたいのか、そのためにどのような力が必要なのかをしっかりと把握し、その力をつけるために日々研鑽するという姿勢が重要になってきます。生徒達の進路にあたっては担任や進路指導部の先生が個別の相談に応じていますが、ご家庭においても将来の進路について、よく話し合って欲しいと思っています。これまで何度も取り上げていますが、大学に進学することが最終目的ではありません。将来の仕事を考えて、大学・学部の選択をしていただくことが大切です。そして、就職活動そのものに注力するのではなく、しっかりと社会で役立つ力をつけることを心がけて欲しいものです。

2010年12月09日

中学3年生学年集会の開催~高校進学に向けて

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  12月8日(水)、中学の全校朝礼に引き続いて、中学3年生を対象に「学年集会」を開催しました。中高一貫校での課題の一つは、中学に入学すると全員が高校に進学できるというシステムになっているため、ともすると〝中だるみ〟という現象が生じることです。今、公立中学の生徒は高校進学を目指して、ラスト・スパートに入っています。このように、本来であれば高校受験を目指して、必死に勉強していなければならない時期に、のんびりと残りの中学生活を送っているということでは成長は期待できません。
正直なところ、生徒達は昨日までの定期考査から解放されてホッとしており、気持ちは緩んできていると思います。しかし、このままの状態で2学期の終了式を迎え、冬休みに入ってしまうと、さまざまな課題が積み残されたまま3学期を迎え、中学4年生という意識のまま高校に進学するということになりかねません。従って、今日は私から高校進学にあたって留意して欲しい事柄について話をしました。
先日の高校の入試学校説明会で生徒と保護者に話した内容のパワーポイントをベースに、社会の動向や社会で役立つ力について触れた後、
  
  《高校進学に向けて考えて欲しいこと》として
①一流大学を出れば一生が安泰ということではない
②これからは何ができるのか、何をしてきたのという真の実力が問われることになる
③大学進学は最終目的ではなく、あくまで手段である
④将来何をしたいのかを考え、目標設定する
⑤冬休みを使って将来のことを考え、3月までに自分の将来の夢、目標をまとめる
⑥自分の優れているものを見つけ出し、真の実力・自分なりの武器を身につける
  
  また、《日々実践して欲しいこと》として
①挨拶、服装、ルール・マナー・約束の遵守、整理整頓といった凡事徹底をはかる
②正しい生活・学習習慣を守る
③日々の地道な努力と素直な反省を行なう(5分で良いから必ずやる)
④徹底的な基礎固めをし、今の間に弱点・苦手を克服しておく(中学1年からやり直す)
⑤本・新聞をしっかりと読む
⑥学校の授業を大切にする     等を取り上げました。
  生徒達が、気持ちを切り替えて、行動に移していってくれることを期待しています。


2010年12月07日

期末考査を終えて

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  12月7日(火)、先週の木曜日から5日間にわたって実施されていた定期考査が終了しました。生徒達には何が難しかったのかを質問していますが、個人差が相当大きいように思います。人間であれば得意なものと不得意なものが必ずあります。しかし、最初はそんなに大きな差はなかったのではないでしょうか。昔から「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、好きなものは色々と工夫して繰り返し行なうから上達するのに対して、嫌いなものは嫌々やるためどうしてもうまくいかないものです。特に、興味のないもので丸暗記だけをしているようなものは、なかなか力がつかないと思います。力がつかないからますます面白くなくなる。面白くないから仕方なしにやるという負のスパイラルに陥ります。逆に興味のあるものは喜々として取り組むため、力がつく。力がつくから自発的に取り組むというように正のスパイラルになります。このようにして、最初はほんのわずかな差であったものが、時間が経つにつれて途方もない大きな差になってくるように思います。
  一方、職員室では先生方が答案の採点を始めています。「出来はどうですか?」という質問をすると、「思ったよりできています。」「大体予想通りです。」「あまりできていません。」とさまざまな答えが返ってきますが、先生にとっては生徒がどれだけ教えたことを理解してくれているかは実に気になるところです。
  いずれにしても、定期考査というのはPDCAサイクルで言えば、C(Check) の段階にあたります。 先生にとっては定期考査の結果によって、これからの授業をどのように展開していくかを考える良い機会になるでしょうし、生徒にとっても日頃の努力の成果が顕著に現れ、今後の学習に繋がる機会になるように感じています。
  生徒達はこれから長い人生を歩むことになりますが、人生は毎日毎日がテストの連続です。朝に発意し、昼間に実行し、夕べに反省する。月の初めに発意し、月の終わりに反省する。1年、5年、10年単位でも同じことが言えるのではないかと思っています。是非、反省する習慣を身につけて欲しいものです。 

2010年12月06日

中学PTA学級委員会の開催

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      中学PTA学級委員会              PTAバスツアー

  生徒の育成のためには、家庭と学校との連携が必要ということで、保護者には「共育」と「共学」をお願いしていますが、有難いのは多くの保護者の皆さんが学校の教育活動に対して、実に暖かい支援や協力をしていただいていることです。
  本校では、保護者とのコミュニケーションを深めるために、さまざまなPTA活動を行なっています。 主なものをあげると、学園PTA協議会(年2回)、PTA実行委員会(年5回)、中学・高校PTA学級委員会(年3回)、PTA総会(年2回)、各学年懇談会(年3回)等です。この他に保護者と教員の懇親を深める場として、各学年では茶話会を行なったり、今年は全体行事として希望者とバスツアーを実施しました。更に、各学期の終了時にはクラス担任による保護者懇談を実施し、一人ひとりの生徒の育成についての話し合いを行なっています。
  間もなく2学期が終了することになるため、先週の木曜日に中学のPTA学級委員会を開催しました。折角の機会なので、私から入試説明会で取り上げている学校改革に対する基本の考え方と社会の動向についてお話ししました。保護者の皆さんの悩みは、子ども達の学習に対する積極的な姿勢の欠如や高校入試がないことによる中だるみ現象といったものが多いようです。これは規則正しい生活や学習習慣が身についていないこと、将来に対する明確な目標がないこと、ハングリー精神が薄いため安易な道を選ぶということが大きな原因のように感じています。
  本校では〝社会で役立つ力を育てる〟ことを教育方針に掲げていますが、さまざまな社会の動きを伝えることにより、できるだけ中学を卒業するまでに、自分なりの将来目標を持たせたいと思っています。明後日には中学3年生の学年集会が予定されていますので、自分の道は自分で切り拓くことの大切さを生徒達に訴えたいと考えています。  

2010年12月05日

ギター・マンドリン部が3年連続最優秀賞を受賞

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  『第34回兵庫県高等学校総合文化祭の器楽管弦楽部門演奏会(兼第34回兵庫県高等学校ギター・マンドリンフェスティバル)』が先週の日曜日に「いたみホール」で開催され、本校のギター・マンドリンクラブは、3年連続で「最優秀賞」を受賞しました。
  今年演奏した曲は、大栗 裕作曲の『マンドリンオーケストラのためのシンフォニエッタNO.7 「コントラスト」第1・第3楽章 』でしたが、この曲がこの兵庫県高等学校ギター・マンドリンフェスティバルで演奏されるのは、初めてのことです。この大会は、高校3年生が9月の文化祭で引退したため、高校2年生以下の新メンバーで臨みました。顧問の先生によると「最優秀賞を受賞することができたのは、部員全体の頑張りとこの選曲が功を奏した結果だと思います」とのことです。今回の受賞により、来年の『第41回全国高等学校ギター・マンドリンフェスティバル』への出場切符もいただくことができ、部員をはじめ関係者にとっては大きな励みになりました。
  本校のギター・マンドリン部の主な演奏活動は、今回と7月の全国高校ギター・マンドリンフェスティバル、9月の文化祭での演奏会の3つですが、この他にも年に数回依頼演奏を行なっています。 現在、部員は45人で、日常の活動は試験前を除いて月曜から金曜まで、演奏会前には土・日にも練習に励んでいます。そして、特筆すべきは、全国で唯一の「40年連続全国大会への出場」を果たしているクラブであるということです。また、先輩達も社会の色々な分野で大いに活躍しています。部員達が、これまで素晴らしい伝統を築いてこられた先輩の努力に感謝すると共にこれから更に研鑽を積み重ね成長して欲しいと思っています。

2010年12月04日

第3回高等学校入試説明会を終えて

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  12月4日(土)午後、本年度最後となる第3回の高等学校説明会を開催しました。昨日の大荒れの天気から一転し、本日は寒さも和らぎ、受付開始と同時に生徒と保護者の皆さんが続々とお越しになり、出席者は約900名という多数にのぼりました。そのため講堂は満席となり補助椅子を準備させていただきました。
  1時30分からの説明会においては冒頭、私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマでパワーポイントを使って次のような話をしました。
  「最初に皆さんに質問したいと思います。世界にはどれだけの国があるか? 世界の人口は? これから世界の人口は増えるか、減るか? 日本は恵まれているか? 日本の将来は明るいか、暗いか? 」 挙手をしていただいた結果は予想していたとおり、日本は恵まれているが、日本の将来は暗いというものでした。
  「生徒の皆さんが高校・大学を終えて社会に出るまでには8年間あります。この間どのような生活を送るかは将来の人生にとっても極めて大切です。今、世界は大きく変化してきていますが、現状における地球規模の課題にはどういうものがあるのか、そして、8年後にはどのような世界になっているのかを想定しておかなければなりません。これからはIT、バイオ、ナノ、エコ等の新技術によって新しい仕事やシステムが続々と生まれてきます。また、BRICsをはじめとした国々が急速な経済発展を遂げることになります。そうすれば、皆さんの活躍する場は世界中に広がってくるのです。本校の教育方針は〝将来社会で役立つ力を育てる〟ということです。社会で活躍するためにはしっかりとした人間力と学力が必要です。今年3月には高校の新校舎も完成しました。この恵まれた環境下で、人間としての根っ子をしっかりと育ててください。」
  次に「学校生活を収録したDVD」をごらんいただき、続いて教頭から学校の教育内容や学校改革の進捗状況についての説明を行ないました。そして、最後に入試広報部長から本年度の入試結果や来年度の入試に関する留意点、奨学金制度等の説明を行ないました。
  説明会終了後には、講堂内での進路相談と新校舎の見学をしていただきました。本日は定期考査中ということもあって、昨年実施したクラブ紹介ができず、一方的な説明会になってしまいました。また説明会終了後の相談者も多く、お待ちいただくことになり誠に申し訳なく思っています。
  これで本年度の入試説明会は、中学・高校共全て終了しましたが、本校ではいつでも校舎見学やクラブ見学、入試相談に応じていますので、事前にご一報いただきご来校いただきますようお願いします。

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2010年12月03日

本校におけるさまざまな募金活動

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  本校においては、生徒会や環境大使、インターアクトクラブ等が中心となって、さまざまなボランティア活動を行なっています。間もなく歳末助け合い共同募金活動がスタートすることになりますが、これまでの取り組みを紹介します。
  まず、生徒会を中心とした取り組みです。これには毎年行なっている定例的なものとして、次の4つがあります。

①赤い羽根共同募金・・・先日終了し、本年度の実績は32,000円でした。
②歳末助け合い共同募金・・・これから年末にかけて募金活動を行ないます。参考までに、昨年度実績は14,145円でした。

  この2つは宝塚市共同募金会と協力して募金活動を行なっており、寄付した地域の高齢者、障害児者、児童・青少年、住民全般を対象とした事業などに使われています。

③私学ボランティア基金・・・全国の私学の災害や事故の被害者のために使われる募金で、生徒1人10円を生徒会会計から支出しており、本年度実績は14,220円でした。
④エコキャップ運動・・・ペットボトルのキャップを800個集めると、NPO法人を通じてポリオワクチン1人分を開発途上国の子どもたちのために援助することができるというもので、昨年度は24、800個集め、ポリオワクチン31人分を寄付することができました。

  この他にも生徒会直轄ではない募金活動として、次の3つがあります。

①インターアクト部 による活動・・・文化祭でバザーを実施し、この売上金をユニセフへ寄付しており、本年度実績は14,730円でした。
②チャリティ自販機・・・AWPSのコア事業で、自動販売機を通じて、募金活動を行なうというものです。これは通常と同じ売価で飲料を購入し、1本につき3円~10円程度がフィリピンのストリートチルドレンの保護施設で生活する子どもたちの学費として寄付されるものです。本校の食堂にこのチャリティー自動販売機を設置しています。
③勤労奉仕・・・春秋の一斉掃除の日に地域清掃に参加しています。

  この他に、非定例的なものがあります。最近では次の緊急支援活動に取り組みました。

①ユニセフ緊急支援・・・ハイチ復興支援(1月)のために、 ユニセフの協力のもと街頭募金を実施しました。実績は11万円で宝塚市の広報誌「てくてく」にも活動の様子が紹介されました。
②日本赤十字社緊急支援・・・チリ大地震緊急支援(2月)のために 地震発生の翌日より開始し、宝塚駅で街頭募金による支援活動も行いました、実績は5万円でした。
③環境大使の活動・・・世界こどもの日募金として世界平和支援協会(AWPS)へ寄付し、実績は約11,00円でした。本年はフィリッピンのストリートチルドレン救済に使われます。

  このようなボランティア活動を通じて、生徒達が困っておられる人達の現状を知り、支援してあげるといういたわりの気持ちと共に、現在の自分達の生活に対する感謝の気持ちを持って欲しいと思っています。

2010年12月02日

切磋琢磨の大切さ

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  今週火曜日の午後、広島県の私立中学・高等学校の教頭先生29名が来校されました。各都道府県においては、私学の校長や教頭等の管理職、分掌、教科等それぞれの役割に応じて、研修の機会を設けています。今回お見えになったのは、この中の「私立中学・高等学校協会教頭部会」の皆さんです。早速、新校舎を中心に施設見学をしていただきましたが、太陽光発電や屋上緑化、LED照明、ICT等の導入状況について色々な質問がありました。
  校舎見学の後、私からパワーポイントを使って「本校の教育活動の現状」について説明を行ないました。2007年に高校のコース制を柱とする学校改革に着手してから今年で4年目を迎え、徐々に成果は見えつつありますが、まだまだやるべき課題は山積しています。特に、今のように変化の激しい時代には、まさに「進歩なきものは退歩」という言葉のとおり、現状のままにとどまるということは取り残されてしまうことを意味します。
  私は〝学校づくりにあたって留意して欲しいこと〟として、次の5点をお話ししました。
  ①どのような学校を目指すかというビジョンが明確になっており、しっかりとした戦略が構築されている。
  ②全員がこのビジョンに向かって行動を起している=ベクトルが合っている
(一枚岩、全体最適)
  ③生徒の育成ということが第一義に考えられている
  ④目は外部(世の中の流れ・ライバル校)に向けられている
  ⑤自己評価ではなく外部評価が優先されている
  そして、あるべき姿に向かって具体的な計画への落とし込みができており、P-D-C-Aのサイクルがキッチリとまわっていることが大切です。
  説明の後、意見交換の場を設けましたが、活発な発言が相次ぎ、大変有意義な時間を持つことができました。また、お持ちいただいたそれぞれの学校案内のパンフレットを見ると、独自の特色ある取り組みを推進されており、学ぶべき内容が数多くあるように感じました。変化の時代には〝他に素直に学ぶ〟という姿勢が何よりも大切です。これを機会にお互いの交流を進め、切磋琢磨していきたいと思っています。

2010年12月01日

「税の作文」表彰式

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  11月30日(火)、昼休みに西宮税務署の遠山副署長が来校され、「税の作文」コンテストの入賞者に対して表彰していただきました。
  本校においては、毎年、社会科による夏休みの課題として、中学1年生と2年生には歴史や地理に関するテーマについての調べ学習、中学3年生・高校1年生・高校2年生には課題作文を書いて、それぞれのコンテストに応募することにしています。この「税の作文コンテスト」では、毎年何人かの生徒が入賞しており、今年は5人の生徒が入賞しました。内訳は中学3年生の3名が西宮納税貯蓄組合連合会長賞、1名が西宮宝塚租税教育推進協議会賞、更に、高校2年生の1名が西宮納税協会長賞ということになっています。
  生徒達はまだ就労していないこともあって、直接に納税したという経験はありません。このため、現時点では税金に対する関心はそんなに強くないかも知れませんが、税金は国家予算を決める上で、極めて重要な要素になります。しかし、実際にどれだけの税金があり、どのように使われているのかを正確に理解している人は少ないのではないかと思います。
  税は大きく「国税」と「地方税」に分かれており、国税は更に「直接税」と「間接税」に分かれています。直接税の中には、個人の所得に応じて課税される「所得税」や企業の利益に応じて課税される「法人税」、「相続税」、「贈与税」といったものがあります。また、間接税には「消費税」や「酒税」、「たばこ税地方税」、「自動車税」等が含まれています。また、地方税には「道府県民税」と「市町村民税」があります。このように税は複雑な体系になっており、必要に応じて税制改革が行なわれることになっています。
  本年度の国家予算は92兆円ですが、税収の不足により実に44兆円が不足するという深刻な事態になっています。これをすべて国債発行によって埋め合わせてきており、年々国の借金が膨らんできているのです。現在、国際的に高い法人税率の引き下げや消費税のあり方について論議されていますが、国民一人ひとりが税金についての理解を深めていくことが大切であると思っています。

2010年11月21日

凡事徹底~新教室の清掃~

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  これまで何度も『凡事徹底』についてお話してきていますが、自分自身を振り返ってみても、この当たり前のことを続けるということは簡単なようでなかなか難しいものだと感じています。
  本校では教育活動の第一に人間教育の充実を掲げています。何故なら人間としての根っ子がしっかりしていないと、いくら勉強しても立派な社会人にはなれないからです。ところが、人間教育に関してはさまざまな受け止め方があるようです。〝確かにその通りですね〟と言われる方がおられる一方で、〝私学としては人間教育よりも学力を伸ばすことを優先すべきでしょう〟と言われる方もおられます。そして〝人間力をつけるための決め手は何ですか〟という質問をされる方もあります。
  私は〝人間力と学力は決して二者択一のものではなく、人間力を高めれば学力は必ず伸びる。そして、人間力を高めるための特効薬はない〟と思っています。「明るい挨拶」「きっちりした服装」「さわやかなマナーとルールの遵守」「時間厳守」「掃除」「整理整頓」といったごくあたり前のことが大切なのです。
  これまで多くの企業や事業所を訪問させていただきましたが、大きな声で「おはようございます」「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という元気な挨拶が返ってくるところは職場が活性化していますし、整理整頓ができているオフィスにおいては事務や経理処理が、より迅速かつ正確であり、工場においては安全や品質が確保されています。また、トイレが綺麗に掃除されているところは概して業績が伸びているところが多いように感じました。少なくとも汚いトイレで業績を伸ばしている会社は皆無でした。これらは全く異なることのように思われがちですが、すべての根は繋がっています。そして、企業だけではなく役所、病院、商店、学校、家庭、個人においても同じなのです。
  この週末には模試に備えて、生徒達が教室を美しく清掃してくれました。こういった当たり前のことが自主的にキッチリできることが大切であり、更に凡事徹底をはかっていきたいと思っています。

2010年11月20日

凡事徹底の姿勢を貫く

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  私は30年を超える民間企業での勤務の経験を通じて、社会で役立つためには〝当たり前のこと、簡単なことをしっかりやる〟という姿勢が不可欠であるということを学んできました。
  本校においては〝人間力〟と〝学力〟の両立を教育の柱に掲げています。よく人間力と学力は〝相反するもの〟であるとか〝相関関係はない〟という人がいますが、この考え方は間違っています。また、人間力を高めるためにはどういう勉強をすれば良いのかということを聞かれることもあります。しかし、人間力を高めるための特効薬はありません。
  社会で活躍している人達に共通しているのは〝凡事徹底〟の姿勢です。つまり「爽やかな挨拶」「キッチリした服装」「時間の厳守」「整理整頓」「約束を守る」「お礼状を書く」「素直に反省する」といった日々の行動です。そのため、校長就任以来、この〝凡事徹底〟の大切さを言い続けてきました。現在取り組んでいるのは「挨拶」と「服装」「バッヂの佩用」「時間厳守」ですが、先生方の指導もあって、最近はかなり浸透してきているようです。
  具体的な事例を挙げると遅刻が激減してきました。クラスの中には学期を通じて遅刻者がいないというところもでてきましたが、一方で遅刻が常態化しつつある生徒も見受けられます。また、教室の清掃や整理整頓についても日々隅々までキッチリとできているクラスもあり、これらのクラスについては学期末の終了式で表彰しています。また、昼休みに芝生の上で遊んでいる生徒が予鈴と共に一斉に校舎内に戻るということも徹底されています。こういうことがキッチリできるようになると、学力は確実に上がると思っています。
  しかし、まだ挨拶が十分できていない生徒、バッヂをつけていない生徒、ゴミが落ちていてもそのまま通り過ぎていく生徒等も散見されます。引き続き、凡事徹底の大切さを訴えていきたいものです。

2010年11月18日

エコ弁当に対するアンケート結果

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  本校では、人間教育の大きな柱として環境に対する活動を積極的に行なっています。この取り組みの基本は、単に環境に対する知識を習得するだけではなく〝学び 考え 行動する〟ことをスローガンに掲げ、学校や家庭、社会において身近なできることから始めるということにしています。
  環境活動の切り口としては「食料」「水」「エネルギー」「ゴミ」等のさまざまなものがありますが、先日の環境フォーラムの開催の日にはそれぞれの家庭において『エコ弁当をつくる』という呼びかけを行ないました。これを受けて、それぞれのご家庭において、地産地消の考え方を取り入れたお弁当づくりに積極的に取り組んでいただいたようです。
  今回、家庭科の先生が、このエコ弁当についてのアンケートを生徒と保護者にお願いし、まとめてくれました。これによると、全学年の多くの生徒が〝お弁当をつくってくれるお母さんは凄い。毎日お弁当をつくってくれるお母さんに感謝〟この他に〝買い物のとき輸入品ばっかりで、日本産のものを探すのが大変で、値段も高くびっくりした。〟〝全て、自分でやって楽しかった。(多数)〟〝2年目なので、少し慣れました。(多数)〟〝兵庫県のものも、意外とあることを知った。〟
  また、保護者からは〝息子と協力しあって、楽しいお弁当作りができました。〟〝毎日のお弁当を作る「家族の思いに触れることができた〟〝食材の産地に関心を向けることができた〟たくさんのことを学ぶ機会になった〝お弁当を作る作業を通じて、環境を考えることはすばらしい取り組みですね〟〝年齢と共に手際もよくなり、盛りつけもセンスアップして、感心しました。〟この一方で〝あまりにも子どもが料理できないので呆れてしまいました・・・〟という意見もあったようです。
  更に、担任からは〝教室の雰囲気がなごやかになった。〟という感想も寄せられています。何と言っても「食」は基本です。毎日、エコ弁当をつくることは無理がありますが、このような機会を通じて、食の大切さや日本の食料事情についての理解を深めて欲しいと思っています。

2010年11月15日

公募推薦入試受験者に対する個人面談

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  11月15日(月)、今週より昼休みと放課後を利用して『国・公立大学の公募推薦入試』を受験する生徒の個人面談を開始しました。この入試は学科試験の結果で合否が決まる従来の一般入試とは異なり、一定の条件の下、全国の高等学校を対象に「面接」「小論文」「学力試験」等を課し合否を判定することになっています。
  大学としてはいかにモティベーションの高い生徒を確保するかがポイントですので、志望動機が明確になっている事が不可欠です。従って、指導にあたっては、多くの大学・学部がある中で、何故この大学・学部を選んだのかということを中心に質問し、答えてもらうことにしています。生徒達はこのような面接を受けた経験はあまりないため、相当緊張しているようです。志望動機についてもまる覚えしようとするあまり、途中で詰まってしまったり、予期せぬ質問に対しては全く答えられないといったことも見受けられます。礼儀や身だしなみについてはキッチリできているようですので、「リラックスして自分の言葉で答えるように」「また将来何をしたいのかという考えをしっかりとまとめておくように」伝えました。また、私は以前民間企業において入社試験や昇格選考等の面接を数多く行なってきましたので、その時のノウハウをまとめた『面接って何がわかるの?』というプリントを渡しました。
  生徒達が、入りやすい大学・学部を目指すのではなく、自らの将来を考えて大学を選んでいくことは大切なことであると思っています。早い人は今週末から受験に臨むことになりますが、目標達成に向けて全力を尽くして欲しいものです。

2010年11月14日

地域情報誌 シティライフへの掲載

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  シティライフ阪神版の11月号に西宮北口の塾特集が掲載されました。このシティライフは北摂(北大阪/高槻・茨木・摂津・吹田・豊中・箕面・池田・川西)阪神(宝塚・西宮・芦屋・東灘区)の女性のためのロハスな生活に役立つ情報が数多く盛り込まれており、毎月初めに発刊されている地域情報誌です。
  先日、「これからの教育に必要なこと」というテーマで取材を受け、私の教育に対する考え方をお伝えしました。副題が〝教育のプロに聞く〟ということになっていますが、私はまだ教育の仕事に携わってから9年しか経っておらず、とてもプロと言えるレベルではありません。時間が経つにつれて、教育というものは実に奥が深いものだと感じるようになってきました。
  この記事の中でも触れていますが、今の時代は学力が高く良い大学を出ているからと言って、必ずしも実社会で活躍できるとはかぎりません。時代が複雑化、グローバル化すればするほど、自ら考え行動することや問題を解決する力が問われてきます。そのためには、豊かな人間性や自立した強さがあってこそ、豊富な知識や学力が生きてきます。そして、これらの人間力と学力を兼ね備えた人材を育てるためには、育てる側の大人の人間力と学力が問われるということになります。
  子どもは親の鏡であり、教師の鏡、社会の鏡です。子ども達と一緒に成長する家庭、学校、塾を目指していくことが大切であると思っています。

2010年11月12日

読書週間を終えて

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  文化の日を挟んだ2週間の読書週間も、今週9日で終了しました。本校の図書館の司書に最近の生徒達の図書館の利用状況や読書がどうなっているのかを聞くと、「総体的に生徒達の読書量は少なくなってきている。また、本をよく読む人と読まない人との差も大きくなってきている。学年が上がるにつれて読書量が減る」との答えが返ってきました。
  読書の大切さについては昔から色々な諺が言い伝えられています。その一つは『読書百ぺん意おのずから通ず』という言葉です。昔の人は,孔子や孟子、荀子、孫子等の教えをはじめとする古典を繰り返し読み返すことにより、最初は意味が解らなくても、自然にその意味が理解できる日が来ると言われています。また、『読書万巻を破す』という言葉もあります。これは一冊より十冊、十冊より百冊、さらに多くの本を読破することによってさまざまなことを知ることができるという意味です。人生の生き方をはじめ、芸術、哲学、科学、地理、歴史などあらゆる分野で楽しみを知ることになります。
  厳しかった暑さも過ぎ去り、すっかり秋も深まってきました。秋は一年の内で最も過ごしやすい季節であり、「読書の秋」「食欲の秋」「スポーツの秋」と言われています。昨今は活字離れがささやかれていますが、読書することにより得るものは大きいと思います。読書週間は終了しましたが、是非この季節に家族や友達でしっかりと本を読んで欲しいものです。


2010年11月11日

週刊朝日に掲載~選ばれる私学

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  この度、週刊朝日(11月19日号)に『選ばれる私学~関西名門校 共学校編』というタイトルで、本校が紹介されました。〝学校改革によって大きく実績を伸ばし、注目を集める共学校〟ということで大阪府、京都府、兵庫県の5校が取り上げられています。この記事掲載にあたっては、先日森上教育研究所の森上展安代表の司会で5校の校長による誌上座談会が開催され、それぞれの学校の建学の精神や特色ある教育活動、人間教育と学力向上に対する取り組み等をお互いに紹介し合い、意見交換を行ないました。
  本校はコース制の導入をはじめとする学校改革に着手してまだ4年目で、本年3月に新コース制導入後に入学した生徒達が初めて大学進学を果たしたばかりです。以前に比べると進学実績は顕著に伸長しましたが、まだまだ満足すべき状況ではありません。一方で人間力を養成するための大きな柱として、環境教育に注力すると共に高校の新校舎建設をはじめとする学習環境の整備を進めてきました。そして、3年後の2013年を中期計画の完成年度として『あるべき姿』を描き、この達成に向けて改革を継続してきています。
  学校改革の基本の考え方は『創立の精神の体現』であり、孝道(親孝行)をベースとした〝社会で役立つ人材〟の育成を掲げています。私は以前パナソニック(松下電器)での勤務を通じて、社会で活躍している人材を常に見てきました。本校の校是は「高志・自律・努力」ですが、これこそ社会で活躍できる人間像にぴったり当てはまると考えています。
  また、雲雀丘学園は本年創立60周年を迎えましたが、これを機に「人間教育の充実」と「学力の向上」の両立をはかる関西を代表する学園を目指して、2013年以降の新たな目標を模索しています。
  入学を目指す皆さんに送る言葉は〝高い志が道を拓く〟ということにしました。自己の名声や名誉といった野心や野望を優先するのではなく、〝人のため、社会のために尽くす〟という志が大切であると思っています。
  

2010年11月10日

高校全校朝礼~グローバル化への対応

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  11月10日(水)、校庭で高校の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
  〝高校生の皆さんにはグローバル化というテーマでお話ししてきていますが、グローブというのは地球という意味であり、グローバル化やグローバリゼーション(Globalization)というのは、従来の国の境界を越えて地球規模で人・モノ・カネ・情報・技術等が拡大して様々な変化を引き起こすということです。日本はこのグローバル化の波に乗り遅れています。この大きな原因の一つは日本の人口の多さかも知れません。世界には193の国がありますが、この中で人口が1億人を超えているのは11か国しかありません。人口の多い順に並べると中国・インド・アメリカ・インドネシア・ブラジル・パキスタン・バングラデッシュ・ナイジェリア・ロシア・日本・メキシコということになります。日本はこれまで人口も増えてきており、国内の総需要も大きかったため、輸出産業と言われる企業でも国内に軸足を置いた企業活動を行なってきました。しかし、これからは発展途上国が急成長することになります。皆さんは日本の将来は暗いと思っているかも知れませんが、グローバルな視点に立つと限りないビジネスチャンスが待ち受けています。
  現在、世界の人口は69億人ですが、この内の8割は標準以下の居住環境、つまり電気もガスも水道もない生活を送っています。水を取り上げて見ても、日本のように水道の蛇口を捻(ひね)ると飲める水が出てくるというのは、水不足に悩む人にとっては夢のような話です。日本には、この水に関する技術やノウハウがたくさんあります。そして、これらを活用すれば多くの人を救うことができるのです。
  このように「人々が困っていることや不満を持っていることを解消してあげる」というスタンスで、世界に目を向けるとやるべき仕事は無限にあります。そして、これらをビジネスに結びつけていくためには「潜在需要がどれくらいあるのか」「どれくらいの価格であれば受け入れられるのか」を考えていくことが必要なのです。皆さんは英語でコミュニケーションできる力を身につけ、将来日本国内にこもらず、海外に羽ばたいていって欲しいと思います。〟

2010年11月09日

沖縄への研修旅行に向けて

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 11月9日(火)、中学3年生が沖縄への研修旅行に出発しましたが、この研修旅行にあたっての栞の巻頭言を紹介します。

  〝今から7年前に「修学旅行」から名前を変えて、体験型になった中学3年生の「研修旅行」が実施されます。修学旅行の起源は、1886年に東京師範学校の生徒が、千葉県を12日間にわたって、長期遠足をしたのが始まりとされています。鉄砲を持ち、隊列を組んでの行進は鍛錬を目的としていましたが、数年後には一般の学校が、伊勢神宮などの参拝に訪れるようになったようです。
  さて、本校の研修旅行の舞台は、日本の最南端に位置する沖縄です。沖縄といえば、青い海と美しいサンゴ礁に囲まれた素晴らしい景観を有するリゾート地である一方で、先の大戦で悲惨な経験を有し、日本にある米軍基地の70%以上が集中する基地としてのイメージを併せ持っています。しかし、それは近代以降の沖縄の顔です。江戸時代までは、独自の文化をもつ琉球王国という別の国でした。
 今回の研修を通じて、皆さんは「平和」と「環境」の大切さを学びます。「平和」の面では、先の大戦で多くの方が尊い命を落とされ、今もその心の傷を抱えて生きておられる方もたくさんおられます。平和に関する史跡、祈念館を訪問することで、多くのことを学んでください。伊江島でも、島民の方からそういった話を聞けるかもしれません。今日の日本の繁栄と平和は、多くの犠牲の上で成り立っていることを、今一度見つめ直してほしいと思います。
  「環境」の面で見ると、沖縄は多様な生物が生息する地域です。サンゴの観察と苗作り、生態観測など、自然とふれあう体験を通じて、私たちが住む世界には、多くの種類の生物がいることを再認識してほしいと思います。また、ホームステイでお世話になる伊江島では、水資源が乏しく、さまざまな工夫を凝らしておられる姿を見て、水の大切さも学んでください。
  雲雀丘学園中学校の生徒として、沖縄の人、自然、平和とふれあい、この研修旅行が皆さんの心に残る有意義なものになることを願ってやみません。〟

2010年11月07日

第3回中学校入試説明会の開催

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  11月7日(日)、本校において「五ツ木・駸々堂の模擬テスト」が実施され、早朝から多くの生徒と保護者が一緒に来校されました。昨年は新型インフルエンザの関係で受験生は大幅減ということでしたが、模試の担当者にお伺いすると、今年は当日参加者も含め約170名の生徒が受験されたとのことです。 
  このテストと並行して、10時半から本年第3回目で最終となる中学校の入試説明会を開催しました。休日ということもあって、368組、約500名の方が参加され、昨年を上回る結果になりました。参加者の中にはこれまで本校の説明会や校外での相談会等に参加されている方も数多くおられます。そのため、今回は内容を少し変えて、私から「日本は世界の中で恵まれているか」「日本の将来は明るいか、暗いか」という質問をし、次のような話をしました。
  〝子どもさんは11年後には社会人になります。その時に、社会で役立つ力をつけるためには、現在世界の中で日本がおかれている状況を正しく掴むと共にこれから世界がどのように変化していくのかをしっかりと認識しておくことが大切です。皆さんは日本の将来を悲観的に見ていますが、今日本には世界の中で注目されている新技術やノウハウが数多くあります。これからグローバルな視点に立って見渡すと、世の中に役立つ仕事はいくらでもあります。現在取り組んでいる学校改革の基本の考え方は創立の精神の体現であり、単に大学の進学実績を上げることではなく、社会で役立つ人材を育てることです。そして、この教育方針にそってさまざまな教育活動を推進しています。〟
続いて、学校生活の概要をコンパクトにまとめたDVDを見ていただき、教頭から現在の学校の概要や学力伸張の状況、最後に入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の募集の留意点について説明を行ないました。
  説明会は12時少し前に終了しましたが、その後学校の校舎と本日練習しているクラブ活動を見学していただきました。また、ギター・マンドリン部員は校舎前でいくつかの曲を演奏してくれました。新校舎を見学された参加者からは口々に〝素晴らしい校舎ですね。こういう施設で勉強できる子ども達は幸せですね。〟という感想をいただきました。
  本日は説明会終了後も多くの保護者の方から個別の相談をお受けしましたが、まだまだ十分な説明ができていないように感じました。子どもの将来については自分のこと以上に心配されておられる様子が伝わってきました。中学入試は親の入試と言われていますが、志望校の選定にあたっては、是非学校に足を運び、お子様にあった学校かどうかを確認していただきたいと思っています。
  これで、本年度の中学校入試説明会はすべて終了しましたが、本校ではこれからも個別の進学相談や学校見学にはいつでも応じていますので、ご一報いただき気軽にご来校ください。また、開かれた学校づくりを目指しており、ホームページを通じて学校の教育活動の様子をお知らせしていますので、ご覧いただきますようお願いします。


2010年11月06日

漢検テストを終えて

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漢検HPより

  11月6日(土)、中学1年生から高校2年生までの生徒が、漢字検定を受検しました。本校では学年毎に級を決めて、漢字検定を受検することにしており、最低中学3年までに3級、高校卒業までには大学受験や社会人として必要な2級レベルの取得を目指しています。今年は中学3年で準2級を受検した生徒も多数にのぼりました。
  英単語の学習と同様、漢字は五感を使って学習するのが効果的であると言われています。つまり、知らない漢字を「目で見て」「手で書いて」「口で発音して」「耳で聞いて」「意味を考え」、更に「机に座って覚える」のではなく、動きながら体全体を使うということです。 
  この漢字検定にあたっては、各学年で先月の大漢字テストの後、小テストやプレテスト等を行なって準備してきました。そして、1週間後解答を配布し自己採点をしてもらうことになっています。実際の結果は約40日後に判ることになりますが、どれだけの生徒が合格するのか楽しみです。最近、グローバル化に対応するため、英語の必要性が叫ばれています。一方で、英語よりも日本語を守るべきだという意見もあります。この二つは両極端の意見ですが、私は二者択一という考え方は間違っていると思います。日本の文化や伝統、歴史を理解するための日本語も、国際社会との共生をはかるためのの英語も必要なのです。生徒達には是非日本語と英語、そのベースとなる漢字と英単語をしっかりと学んで欲しいと思っています。 
 

2010年11月02日

2010年読書週間にあたって

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  11月3日の文化の日を挟んだ10月27日から11月9日の2週間は『読書週間』になっており、今年は第64回を迎えます。このルーツは1924年(大正13年)、日本図書館協会によって定められた「図書週間」で、読書の鼓吹、図書文化の普及、良書の推薦を目的とし、当時は11月17日から23日までの1週間でした。その後、戦争によって一旦廃止されますが、戦後間もない1947年(昭和22年)、“読書の力によって平和な文化国家を創ろう”という決意のもと出版社,取次会社、書店、公共図書館、新聞・放送のマスコミ等の関係者が結集し、名称も『第1回読書週間』として復活しました。これは11月16日から1週間にわたって開かれるアメリカの「チルドレンズ・ブック・ウィーク」にならったものです。そして、翌年の第2回目からは文化の日を挟んだ2週間になりました。以降今日に至るまで、「読書週間」は日本の国民的行事として定着し、日本は世界有数の「本を読む国民の国」となりました。各家庭においても、幼少の頃からお母さんが添い寝をして本を読み聞かせると共に機会があれば子ども達に本を与えてきました。小さい頃から本を身近に感じ慣れ親しんでいる子どもは読書好きになると言われています。
  これまで日本が高い教育水準を維持することが出来たのは、この読書力が大きな要因であるのは間違いないと思います。ところが最近、テレビやパソコン、携帯端末を主とするメディアの急速な普及によって、本や新聞を読む必要も機会も減り、子どもや若年層の活字離れが進んできています。特に人文科学系の書物が読まれなくなってきていることと読む人と読まない人の二極化が顕著になってきているようです。
  わが国では、これまで1999年に「子ども読書年に関する決議」、2001年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」、2005年に「文字・活字文化振興法」が制定されてきました。更に2008年6月には、文字・活字によって伝えられてきた知的遺産を警鐘発展させることを狙いとして「国民読書年」を制定することが国会の議決で決定され、今年がその年にあたっているのです。
  昨今、日本では物質生活の豊かさに比べ精神生活の低迷が問題視されていますが、論理的思考の基礎となる読書の習慣をつけることが一層重要になってきているように感じています。

2010年10月30日

教育実習生に対する事前指導

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  10月30日(土)午後、来年度教育実習を希望する学生に対する事前指導会を開催しました。該当者は20名ですが、今回の出席者は18名です。本校では2年前よりこの時期に事前指導会を持つようにしています。実習希望をしている生徒は全員が本校の卒業生のため、ともすると母校であるということでの甘えが生じがちです。以前は、教育実習を希望する者に対しては、無条件で全員の受け入れを行なっていたため、実習生が多数になるということもありました。また、何としても教職に就きたいという強い思いを持たずに、色々な経験をしたいという軽い気持ちの人もいたようです。これでは本人にとっても指導する先生にとっても十分な成果は期待できません。そして、何よりも実習生の授業を受ける生徒達に対するマイナスの影響も考えておかなければなりません。そこで、各大学に対して真剣に教職を目指す人に限って実習の受け入れを行ないたいという趣旨の手紙をお送りすると共に事前指導会という試みを行なうことにしたのです。
  私は全員に教職への志望動機を確認した後、教師を目指すにあたって心がけて欲しいことを中心に次のような話をしました。〝大した資源も広大な国土もない日本が国際社会で認められていくためにはグローバル人財(材)の育成が何よりも大切であること。生徒達に夢や希望を与えるためには、社会の動向をしっかりと掴む、具体的には新たな取り組みを行ない成功している事例を自ら集めること。就職が厳しいから選択肢の一つとして教職を考えるというような消極的な考え方は捨てること。皆さんは雲雀丘学園中・高で学校生活を送ってきているが、これが普通の学校であると思わないこと。生徒指導が難しい学校もあるが、教職を目指すという強い信念を持つこと。〟等です。
  今回の事前指導会に参加した全員が新たな気持ちで、来年の教育実習に臨んで欲しいと思っています。

2010年10月28日

ドイツ・ヘルバルト校との交流を終えて

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  10月28日(木)、ドイツのヘルバルト校の生徒達の研修が終了しました。実質的には、今週の月曜日から4日間という短い期間でしたが、生徒達は随分多くのことを経験しました。月曜日は三田地区に赴き、永澤寺での座禅、そば打ち、餅つき、母子小学校での神楽鑑賞と交流会、火曜日は調理実習でのたこ焼き、環境フォーラムへの参加と交流会、水曜日は全校朝礼での挨拶の後、数学・社会・書道の授業、クラブ活動、木曜日は幼稚園での歌と紙芝居の発表、柔道・剣道の授業等です。
  昨日は告天舎において、ホスト・ファミリーを交えての送別会を兼ねた歓迎会を開催しました。本校の生徒達は英語で司会をし、ヘルバルト校の11名の生徒達は日本語で自己紹介をし、パワーポイントを使ってプレゼンテーションを行ないましたが、勉強を始めて3年とは思えない流暢な日本語で立派な発表を行ない、非常に驚きました。また、ほとんどの生徒が英語も堪能なようです。立食形式で行なわれた懇親会は英語と日本語とドイツ語での会話が混ざり合い、大いに盛り上がりました。私は出席いただいたホスト・ファミリーの皆さんとそれぞれお話しましたが、「良い経験をさせていただきました。勉強になりました。」等好意的な意見が多くホッとしました。また、筝曲部員による琴の演奏も好評で、大きな感動を与えたようです。
  本日の午後には、今回の研修の反省と今後の進め方について引率の沼崎先生、ヴィンツェラー先生と意見交換を行ないました。本校は現在、夏にカナダ研修とニュージーランド研修をしているため、教員が引率する新たな研修は考えられない旨をお伝えしたところ新たな提案をいただきました。この内容は、ドイツでは地域毎に毎年夏休みが異なり、8月初旬から学校が始まる年があるため、この期間を利用して1~2名でも受け入れたいというものです。これから時間をかけて、より良い方向を模索していきたいと思っています。

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2010年10月25日

第2回高等学校オープンスクールと学校説明会

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説明会の様子                  校長の話

  10月24日(日)、本年度第2回目となる高等学校のオープンスクールと入試説明会を開催しました。学校説明会がピークを迎える中、出張等の予定のない教職員全員が出勤。通常通り、8時25分から職員朝礼を開催した後、最終確認のためそれぞれの配置につきました。
  早い人は9時過ぎから来校されましたが、新校舎や芝生化された校庭をご覧になって、学習環境の素晴らしさに驚いておられました。ほとんど欠席者もなく、予定通り10時から200名を超える生徒を対象にオープンスクールを実施しました。内容は事前に希望されていた『古典に親しむ(国語)』『英語に親しむ(英語)』『大学入試に挑戦・規則性を見つける(数学)』実験をしよう(理科)』『環境を考える(社会)』の5つの授業の中から一つを選び受講していただくというものです。また多くの中学生の皆さんにとって高校の授業を受けるのは恐らく初めての経験であったと思いますが、興味深く先生の話に耳を傾けたり、実験をしていている姿が印象的でした。
  続いて、高校校舎を中心に校内見学、少しの休憩を挟んで75分にわたって18の運動クラブ、文化クラブの体験をしていただきました。心配していた天気も何とか持ち、屋外のクラブ体験も予定通り実施することができ本当に良かったと思っています。生徒達の成長ぶりを見て頼もしく感じています。
  午後1時半からは入試説明会を開催し、675名の生徒・保護者の方に来場いただきました。本日は日曜日ということもあり、ご両親で参加された方も多数おられました。私は、最初にパワーポイントを使って、これまでの説明会と同様、〝社会で役立つ力を育てる〟というテーマで、世界や日本の現状やトレンド、将来社会人として活躍するために必要な力について触れ、現在進めている学校改革の基本的な考え方についてお話しました。次に教頭から4年前に導入したコース制の進捗状況やカリキュラムの概要、進学実績、年次別の学力の伸長度等を説明し、続いて生徒達の学校の様子を収録したDVDを見ていただきました。最後に入試広報部長から来年度の入試における留意点等の説明を行ない、約1時間半にわたる説明会は無事に終了しました。終了後も多くの保護者の方から個別の質問をお受けしましたが、お解りにくい点も多々あるのではないかと思っています。
  本校では『開かれた学校づくり』を目指し、ホームページによる学校情報の提供を積極的に行なっていますので、ご覧下さい。なお、授業参観やクラブ見学、校舎見学等につきましては随時受付ていますので、ご希望があれば、ご一報いただき是非ご来校ください。

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学校説明会                    受付
【 オープンスクール 】
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学校紹介DJ                    国語:古典に親しむ
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理科:動物を顕微鏡で見よう          社会:環境を考える
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数学:大学入試に挑戦             英語:英語に親しむ
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クラブ見学:吹奏楽部              クラブ見学:剣道部

2010年10月24日

ドイツ・ヘルバルト校歓迎会

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  10月23日(土)、午後ドイツのヘルバルト校の生徒11名と付き添いの先生2名が本校を訪れました。早速、生徒達の司会で、吹奏楽部の演奏をまじえて歓迎のレセプションを行ない、ホームステイファミリーとの対面の後、それぞれの家庭に向いました。基本的に、これらの生徒達にはホームステイを通じて、日本の家庭や日常生活を体験してもらうことになります。 
  以前国際科があった時には相互交流という形で、本校の生徒達もドイツを訪問していましたが、現在は二年に一度ヘルバルト校からの生徒の受け入れを行なうということにしました。ホームステイでの滞在期間は来週の木曜日までとなっており、本校での生活は実質4日間ということになっています。
  本校では、現在カナダとアメリカから2名の留学生を受け入れていますが、生徒達にとっても海外の生徒と交流する機会は貴重な体験になっているようです。
  近年、急速にグローバル化が進展してきており、今後は海外で勤務することがあたり前になってきます。また〝内なる国際化〟という言葉に代表されるように、日本国内そのものが国際化することは避けられません。このため、相手の国のことを理解し積極的に受け入れていくことが必要になってきます。グローバル人材の最も重要な要件のひとつは異質なものを受け入れる柔軟性なのです。今回は外国の生徒と触れ合う絶好の機会ですので、生徒達が積極的に交流してくれることを願っています。

  今回、生徒の皆さんのご家庭での受け入れの募集をお願いしたところ、多くのご家庭からご協力いただき心より感謝しております。日本ではホームステイの受け入れにあたって、お客様であるという気持が強く、ホストスチューデントに対して一部屋を提供したり、特別な料理を準備しなければならないというように思われがちですが、そのような配慮は全く必要ありません。子ども達と同じ部屋で寝泊りさせ、普段家族が食べているものを出す等、ありのままの生活を体験してもらうことにより、日本を理解してもらうことが大切です。
  本校においても、今回のようなホームステイの受け入れや海外留学、ニュージーランド・カナダへの研修旅行等を通じて国際教育に注力していきたいと考えています。

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2010年10月22日

定期考査が終了

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  10月22日(金)、2学期中間の定期考査が終了しました。生徒達はテストの緊張感から開放されて、ホッとした様子で、早々と下校する者、クラブ活動を再開する者等さまざまでした。職員室では先生方が返却された答案の採点を通じて理解度を確認されていますが、教科によって成績のばらつきは大きいようです。テストというのは生徒にとっても先生にとっても色々なことを反省する材料になると思います。生徒の中には、たまたまヤマが当たって高い点数を取れたという者もいますが、大部分は日頃の勉強に対する努力の積み重ねが反映されていると考えて間違いないと思います。また、先生にとってはあれだけ丁寧に教えたのにもかかわらず、できていないということであれば、この原因は何なのかをしっかりと把握しておくことが必要です。いずれにしても、何が出来て何が出来なかったのか、どうして出来なかったのかを明確にしておくことが大切です。更に、一人の生徒が多くの教科において成績が振るわないということであれば、生活習慣や勉強に集中できないといった他の理由があるのかも知れません。これらを明らかにしてアクションを起さないと何の解決にも繋がりません。 
  うまくいかなかった時に真の原因を見つけ出し、次の手を打つというのは勉強だけではなくスポーツにおいても仕事においても同じです。要は、素直に反省し、次に同じ失敗をしないようにしておくことです。
  中学・高校時代に〝日々地道に努力する〟〝しっかりと反省する〟という二つの習慣をつけておくことは、将来社会に出た時に必ず役立ちます。これから順次、答案が返却されてきますが、キッチリと見直し出来なかったことを確実に出来るようにして欲しいと思っています。

2010年10月21日

嬉しい報告を受けて

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  先日、多くの大学でAOや公募推薦入試が始まったという話題を取り上げましたが、この度、関西学院大学の2次試験を受験した5名の生徒全員の合格が決まりました。本校ではAOや公募推薦入試受験者に対しては現在も引き続いて個別指導を行なっていますが、幸先の良いスタートとなりました。
  私は常々「大学に進学することが最終の目的ではない。将来自分がやりたい具体的な仕事が今の時点で決まっていなくても、進みたい分野についてはよく考えて学部を選び、その上で大学を選んで欲しい」ということをお願いしていますが、特にAOや公募推薦入試の際には、何故〇〇大学の△△学部を受験したのかという志望動機が明確になっていることが大切です。以前はこれらの入試に対する指導の体制も十分ではありませんでしたが、年々AOや公募推薦入試に対する理解が深まり、指導体制も整い、生徒達もしっかりとした自分の考えをもって受験に臨むようになってきています。
  合格の報告に来た生徒に対しては、祝福の言葉をかけると共にこれから入学までにやるべきことは何かを確認し、気持を緩めることなく高校時代にしかできないことをやるように指導しています。正直なところ、合格したことによりホッとしているかとは思いますが、これですべてが終わったのではなくこれからがスタートです。生徒達が将来を見据えて研鑽を続けることにより充実した高校生活を送り、自らの道を切り開いていって欲しいと思っています。

2010年10月17日

学園PTA協議会の開催

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  10月16日(土)午後、学園PTA協議会が開催されました。この協議会は事務局の幹部、中学・高等学校と小学校の校長・教頭、両幼稚園の園長と学園およびPTAの会長・副会長が出席し、4月と10月の年2回開催されています。
  最初に、常務理事の挨拶、続いて各PTA会長からそれぞれの活動についての報告がありました。その後、各校種の校長と園長から4月以降に取り組んできた教育内容について、パワーポイントを使って説明を行ないました。
  私は新学期になって7ヶ月足らずの間に、実に37にわたる行事を行なっている事を紹介した後、中学を中心に学力の伸長状況をグラフで説明しました。これまで、このような詳細なデータを提示することはなかったため、今回の説明で改革の成果を理解していただけたのではないかと思っています。その後、PTAの役員の皆さんと活発な意見交換を行ないました。この中で、皆さんがお子さんの中学や高校進学について関心をもたれている様子がひしひしと伝わってきました。学園として、どのような生徒を育てていくのかという明確な方針を打ち出すと共に、本校が現在取り組んでいる内容について、更に情報提供していくことが必要であると感じました。
  また、改革は毎年継続していかなければなりません。現在の状況に満足するのではなく、これから更なる改革を行なっていくことが大切であると思っています。


2010年10月16日

赤い羽根共同募金活動

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  10月1日より赤い羽根共同募金活動が始まり、現在本校においても生徒会が中心となって募金活動を行なっています。まず、先日の全校朝礼において生徒会長から募金活動の趣旨について、次のようなメッセージを全生徒に伝えました。
  〝赤い羽根共同募金は、市民自らの行動を応援する、「じぶんの町を良くするしくみ」で、集まった募金はその県内で使いみちが決められます。つまり、寄付した皆さんの地域で役立てられている募金です。共同募金運動は昭和22年に「国民たすけあい運動」として始まって以来、赤い羽根共同募金として広く定着し、今年で64回目を迎える全国的なたすけあい運動です。 寄付金は、県内で地域福祉の推進のために役立てられます。昨年度は200億円程が集められ、高齢者を対象とした事業、障がい者を対象とした事業、児童・青少年を対象とした事業、住民全般を対象とした事業などに用いられました。このように共同募金は、社会課題を解決するための活動や、様々な地域課題を解決するための活動のために助成されます。みなさんもご協力をよろしくお願いします。〟
  これを皮切りに、生徒会役員が交替しつつ、教室や昼食時の食堂等で募金活動をスタートさせました。この活動は来週からの定期考査期間を除いて、今月末まで続けられることになっています。目標額は3万円とのことですが、既に、これに近い金額が集まっており、目標は達成できる見通しであるとの報告をいただいています。
  これまで、ハイチやチリ地震等の支援活動を行なってきていますが、常に弱者や困っている人を助けるという気持ちを持ち続けて欲しいものです。

2010年10月15日

AO・公募推薦入試受験者に対する指導

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  今年も9月以降、多くの大学でAOや公募推薦入試が本格化しはじめました。
最近の大学入試は実に多様化してきており、一般入試だけではなくAOや公募推薦入試を採用する大学が増えてきていますが、これらの入試はペーパーテストでははかれない問題発見能力や課題解決能力を重視するということで、面接や小論文試験が中心になっています。大学によっては、これに集団討論等を実施するところもあります。大学がAO入試の受験生に対して期待している資質・能力は「コミュニケーション力」「探求心」「論理的思考力」が上位を占めています。
  現在、受験者に対して進路指導部や担任が自己推薦書や志願書の作成、面談等の個別指導を行なっています。そして、このうちの何人かには、私も動機付けも含めた面談を実施することにしています。
  主な指導ポイントは、〝何のために大学に進学するのかをよく考えること。大学進学が最終目的ではなく、将来どのようなことをして社会に貢献するかが大切であること。そのために志望動機をしっかりと整理し、自分の言葉で表現できるようにしておくこと。〟等です。また、入室の仕方や挨拶、頭髪、服装、話し方といった基本的なものから受験志望の動機やこれまで特に注力してきたこと、本校はどのような学校なのか、そして何を学んできたのか、自己のセールスポイントは何か等の質問を通じての指導を行なっています。
  しかし、大切なことはしっかりとした基礎学力を身につけておくことです。そのため、本校では「全員がセンターを目指す」を合言葉に、AOや公募推薦入試の合格者についても高校における学力の集大成としてのセンター試験を受験することにしています。


2010年10月10日

卒業生激励会の開催

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  10月10日(日)、この春卒業し、現在予備校などに通い来春の大学合格を目指して勉強している卒業生に対する激励会を開催しました。本校では卒業後も生徒達と緊密な連絡をとるようにしており、とりわけ進路が決まっていない生徒に対しては、激励する機会を設けるようにしています。昨年はお盆にこの激励会を実施しましたが、今年はセンター試験まで残り100日を切ることになった10月のこの時期に実施しました。
  参加者は15人で、最初に一人ずつ簡単な近況報告を行なった後、旧担任から激励メッセージ、続いて進路指導部長から激励の言葉を送りました。
 私は、学校に来る途中、学問の神様で有名な大阪天満宮に立ち寄り合格祈願を行ない、少し遅れて到着しました。そして、それぞれの生徒にお守りを渡し、次のような趣旨の話をしました。
  「しばらく見ないうちに、皆さんは実に逞しくなったように感じる。学力面だけではなく精神面でも大きく成長しているのは間違いがない。人生は山あり谷ありで、平坦な道はあまりないと言っても良いと思う。松下幸之助氏は〝僕には失敗はない。何故なら成功するまでやり続けるからだ。〟という言葉を残しているが、高い目標に向って諦めずにチャレンジすることが大切である。そして、どのような時にも、プラス思考で考え行動することが豊かな人生を作るために必要である。健闘を祈る。」
  その後、生徒達はサンドウィッチを食べながら、色々なことを話し合っていました。
  昔から〝艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす〟と言われていますが、人はたくさんの困難や苦労を重ねて立派な人間に成長するのです。この経験を活かして、将来社会で役立つ人材に育って欲しいと思っています。

2010年10月09日

第2回中学校オープンスクール&学校説明会の開催

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  10月9日(土)午後、本年第2回となる中学校オープンスクール&学校説明会を開催しました。朝から雨が降り続くあいにくの雨天でしたが、足元が悪い中にもかかわりませず、多くの生徒・保護者の皆さんにお越しいただきました。
  まず、13時30分から高校校舎のエントラスホールにおいて、放送部員による学校紹介DJを2回に分けて行なった後、生徒の皆さんには国語・英語・数学・理科・社会・美術・技術・家庭の8教科による体験授業を受けていただきました。また、並行して保護者の皆さんには学園講堂において学校説明会を開催し、体験授業には170名、説明会には380組・426名の方に参加いただきました。
  続いて校内見学とクラブ見学を行ないましたが、雨のためソフトテニス部、硬式テニス部、サッカー部、軟式野球部等のクラブについては見学していただくことができず、説明だけに終ってしまいました。折角楽しみにされていた生徒の皆さんには申し訳なく思っています。本日も説明会の後、多くの保護者の皆さんから個別の質問をお受けしましたが、お解りにくい点が多々あるように感じています。本校では随時校舎や授業、クラブ等の見学を受け入れておりますので、ご一報の上ご来校ください。
  なお11月7日(日)、午前10時30分より、学校説明会を開催いたします。今回参加いただけなかった方々は、是非ご来校いただきますようお願い申し上げます。


2010年10月05日

自主的な生徒会活動

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  本校においては前期と後期の年二回、全校生徒による選挙による生徒会役員の選出を行なっています。今年も前期には体育大会や文化祭といった大きな行事があり、生徒会の役員を中心に積極的な活動を展開し、また全校あげて永年の夢であった校庭の芝生化に尽力してくれました。このように年々、生徒会による自主的な動きが活発し、これらの活動を通じて生徒達は確実に成長してきています。
  この度、後期の生徒会役員体制が決まり、避難訓練の日に新役員に対する承認式を行ないました。最初に私から会長、副会長(2名)、書記(2名)、会計(2名)と自治、風紀、美化、厚生、体育、文化、図書委員の代表である委員長にそれぞれ認証書を手交し、続いて、それぞれの役員から所信表明がありました。
  本校における生徒会活動は、これらの役員に加えて、更にクラス毎に選出された12名のホームルーム委員によって推進されています。これらの人を合計すると総数は約400名、実に全校生徒の3分の1を占めることになります。言い換えると約3人に1人が何らかの形で生徒会の活動に関わっていくことになります。
  本校においては創立以来、生徒、先生、保護者が力を合わせて学校をつくってきました。現在の雲雀丘学園があるのは、これらの人達の努力の結晶であると言っても過言ではありません。これからも、この良き伝統を引き継ぎ、誰かがやってくれるという考え方ではなく、自分達の学校は自分達でつくるという気持ちで、自主的に活動して欲しいと思っています。

2010年10月02日

指定校推薦決定者への校長講話

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  10月2日(土)午後、平成23年度大学進学の指定校推薦決定者を対象に、今後の心構えについての校長講話を行ないました。本校に対しては多くの大学から毎年500を超える指定校推薦の枠をいただいており、単純に考えると大学や学部を選ばなければ全員が一般の試験なしに進学することができるということになっています。しかし、本人の将来のことを考えると、安易に指定校推薦の枠を使って大学進学するということは、決して良い結果にはなりません。
  本日は、事前に作成したレジュメを配布し、パワーポイントを使って質問もまじえながら約40分にわたってお話しました。
  私は最初に次のような問いかけをしました。「大学への進学が最終の目的か」「将来の夢や目標が明確になっているか」「高校での基礎学力は身についているか」「高校卒業までにやるべきことは決まっているか」「日本の将来は明るいか」等です。続いて、「これから情報化とグローバル化が急速に進展すること」「現在問題になっている食料や水、エネルギー等は世界の人口爆発が原因になっていること」「今後世界人口はますます増加し、途上国が急速に発展すること」「この中で、日本の競争力は年々低下してきており、少子高齢化社会を迎えてきていること」「日本の食料自給率やエネルギー自給率は先進国の中では最低の水準にあること」「OECD調査によると、教育レベルも低下してきていること」そして、「これからは技術革新により、新しい仕事やシステムが創出され、これに伴って真の意味での実力主義が浸透してくること」等を話しました。
  その後、大学の教授や職員、企業の人事責任者の学生や新入社員に対する生の声等を紹介し、残された高校生活をどういう姿勢で過ごすべきかを訴えました。生徒達の多くが日本の将来は暗いと考えているようですが、時代の変化が激しいということは、取りも直さずこれまでのやり方が通用しなくなるということです。言い換えると、経験のないものにとっては大きなチャンスがあるということになります。 
  大学進学は手段であって、最終目標ではありません。将来社会で活躍するためにはしっかりとした目標を設定し、現状とのギャップを明らかにした上で、これを埋めていくという取り組みが必要です。これからは是非「何を」「いつまでに」「どうする」といった具体的な計画を立てて行動に移していって欲しいと思っています。

2010年09月29日

避難訓練の実施

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  9月29日(水)、爽やかな秋晴れの下、「一階厨房から火災が発生したので校舎外に出なさい」という校内放送により、避難訓練を行ないました。今回は高校新校舎になって初めてということで、迅速に避難できるかどうか気になっていましたが、全クラスが校庭に集合し人員の確認が終了するまでの避難時間は5分40秒と大幅に短縮することができました。特に、前回集合まで6分22秒もかかっていた中学1年生が3分45秒という結果になりました。私は、全生徒に前回と今回の所要時間を発表した後、次のような話をしました。
  〝今日はこれから避難訓練を行なうということが解っていた状態で、なおかつ「朝」「学校」「火災」ということを限定していたため、平常心のまま大きな混乱もなく行動できたと思う。しかし、災害はいつ、どのような形で襲ってくるか全く予想できない。自宅、通学途上の電車の中、旅先のホテルの場合もあるし、火災だけではなく地震、台風、洪水、ガス爆発、テロといったさまざまな災害が考えられるし、夜で真っ暗闇ということもある。どのような時であっても落ち着いて行動することが大切である。災害が発生し避難する時には〝おかし〟と〝もち〟を忘れないようにして欲しい。〝おかし〟とは、『おさない(押)』『かけない(駆)』『しゃべらない』ということであり、〝もち〟とは『もどらない(戻)』『ちかづかない(近)』ということである。災害発生時には是非、この5つのことを守るように心がけて欲しい。
  また、これらは災害が発生した時の心構えであるが、常に災害に備えた危機管理をしておくということが何よりも大切である。昔から「災害は忘れた頃にやってくる」とか「備えあれば憂いなし」という言葉が伝えられているが、今一度自分の身の回りのことを見直すようにして欲しい。〟
  災害だけではなく、あらゆることにおいて危機管理が大切であると思います。「予防する」「芽生えの段階で把握する」「小さな芽のうちに摘み取る」「発生すれば迅速に対応する」「再発防止策を徹底する」等を心がけていきたいものです。

  なお、本日でこの校長通信の掲載も1500回を迎えることにとなりました。この間、多くの方からさまざまな資料やデータを送っていただき心より感謝しています。これからも日々新たな気持ちで、取り組んでいきますので、今後とも宜しくお願いします。

2010年09月24日

学園小学校保護者対象の学校説明会

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  9月24日(金)午前、学園小学校から7名のPTA役員の保護者が中高の取材のために来校されました。最初に私から簡単な挨拶を行なった後、〝小さな習慣づくり〟の大切さについてお話し、教頭補佐の案内で校舎の見学をしていただきました。
  また、午後からは学園小学校の保護者を対象に学校説明会を開催しました。今回は例年と異なり、小学校の全学年の保護者を対象に案内を差し上げたこともあって、3年生以下の保護者も数多く出席されていました。
  最近、毎週のように塾やマスコミ主催の「学校説明会」や「入試相談会」が開催されていますが、小学校低学年の保護者の相談も多くなってきているようですし、幼児教室も次々と開設されています。このような傾向が出てきているのは、さまざまな原因が考えられますが、少子化の影響が大きいのかも知れません。
  本日の説明会でもお話しましたが、今、日本の教育界ではツケの先送りという現象が出てきています。このため、企業は大学、大学は高校、高校は中学、中学は小学校、小学校は幼稚園や家庭に対して〝もう少しきっちりとした教育をして欲しい〟という不満を感じています。しかし、自己が取り組む前に、他の責任にしている限り、改善することはできません。それぞれの立場でやるべきことをしっかりやるという姿勢が必要なのではないでしょうか。
  本校では家庭と学校が連携して子ども達を育てるという〝共育〟を教育方針に掲げていますが、単なる大学進学を最終目的にするのではなく、「勉強は何のためにするのか」「社会で役立つ力とは何か」ということを共に考えていくことが大切であると思っています。


2010年09月22日

漢字テストの実施

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  9月22日(水)、高校3年生を除く全学年で漢字テストを実施しました。この漢字テストは毎年この時期に行なわれる本校の伝統行事の一つです。本日もいつものように通学路に立ち早朝指導をしていると、生徒達がそれぞれ参考書やプリントを手に登校してきました。そして、ホームルームの後、生徒達は真剣にテスト問題に取り組みました。
  最近は、テレビでもクイズ番組が増えてきており、この中で漢字に関する問題も出題されるようになってきました。このこともあって、マスコミの調査によると漢字に関心を持つ人が増えてきているようです。近年、急速にパソコンや携帯メールが普及してきたため、活字離れが進み、新聞や本を読む人が極端に少なくなってきました。この結果、文章表現力も低下してきており、手紙を書いたり、自分の考えを文章にまとめるといったことが苦手な人も数多くいるようです。また、企業の人事担当者からも最近入社した社員の書く力の不足と共に誤字や脱字の多さが指摘されています。
  今、グローバル化が進む中で、一部には日本語がおろそかにされる傾向がありますが、グローバル社会においては、日本の伝統や文化、歴史を理解しておくことは極めて大切であると思います。私も教育の仕事に就いてから、それまで以上に漢字について関心を持つようになりました。
  また、少し前に社会問題になった漢字検定ですが、目指すべきレベルは、中学1年が5級、中学2年が4級、中学3年が3級、高校1・2年が準2級、高校3年が2級、大学生、社会人が2級以上ということになっています。そして、本校の生徒達は、11月にこの漢字検定を受ける予定になっています。
  先日、国語科の先生からいただいた昨年の2級の問題を見ると、単純な読み書きはできますが、部首等についてはかなり難しいものも含まれています。明日は休日ですので、この時間を利用してこの問題を解いてみたいと思っています。

2010年09月10日

卒業記念の水景施設が完成

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       完成予想図              文化祭当日完成した水景
 
  本校では、高校卒業時に生徒や保護者の皆さんが記念になるものを残してくれています。通常は高校3年生の保護者が中心になって、その年の卒業記念品を決めることになっています。ところが、2年前に新しい高校校舎の概要が示されると、旧高校校舎の南西側にある水景を解体しなければならないということが判明しました。そのため、第51期生(昨年卒業)と第52期生(今年卒業)の2学年の合同卒業記念施設として新たに水景を作ることにし、リバレの米谷様に工事をお願いしました。
  そして、卒業生が集まる文化祭までに南門からの道路の舗装と校庭の芝生化と合わせて完成させるということにしました。当初は9月上旬までに工事完了の予定でしたが、少し手間どり文化祭当日にやっと間に合わせることができました。猛暑の中、工事を担当していただいた皆さんには大変なご苦労をおかけし、申し訳なく思っています。
  新しい水景は滝をイメージした流水モニュメントで、校舎や芝生化された校庭にうまくマッチしており、卒業生や保護者の皆さんにも満足していただけるのではないかと思っています。これからも、この記念すべき水景施設を大切にしていきたいものです。

2010年09月08日

文化祭後記~模擬店の運営

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       食券の事前販売              模擬店での調理


  高校3年生にとっては、今回の文化祭は高校生活における最後の集団行事であると同時に本格的な大学受験に向けてスパートする節目でもあります。
  例年、本校では高校3年生は合唱コンクールや演劇等には参加せず、模擬店を担当することになっています。今年もそれぞれのクラスが創意工夫のもと、タコセンやカレー、チャーハン、オムライス、ピザ、焼きそば、フランクフルト等のメニューを決め、開催前日には懸命に食券を販売していました。私も不公平にならないように、事前にすべてのクラスから食券を購入し、事務職員の皆さんと一緒にいただきました。文化祭開催の両日は厳しい暑さが続きましたが、生徒達は慣れない手つきで調理し次々とお客様に提供していました。通常、模擬店を開いて困るのは食べた後のゴミの始末ですが、本校では環境活動の一環として、ゴミの分別を徹底することにしています。今年も模擬店を担当した高校3年生が運動場西端で燃えるゴミとプラスチック類などの分別ボックスを設置すると共にプルタブの収集も行ないました。
  このように、高校3年生はメニューの企画、値づけ、食券販売、調理、ゴミの分別を含む後片付け等、模擬店の運営を行ないました。それぞれが思い出に残る文化祭になったのではないかと思います。本日で、先月の25日に2学期の始業式を行なってから、丁度2週間が経過しました。夏休み気分を払拭し、大きな目標に向って全力を傾注して欲しいものです。

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ゴミの分別処理

2010年09月07日

文化祭後記~制服のリユース

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 本校では一昨年より、家庭と連携した環境活動を推進していますが、今回の文化祭でもPTAの役員の皆さんが中心となって制服のリユースをしていただきました。学校生活の思い出となる制服ですが、卒業後に着ることはほとんどありません。そのため卒業生の保護者から制服を提供してもらうことにし、必要とする在校生に使ってもらうことにしています。文化祭におけるこの活動も定着しつつあり、今年は大量の制服が届けられ、140点を再利用していただくことになりました。例年であれば、一日目でほぼなくなりますが、今年は35点が余ってしまいました。猛暑の影響かどうかは判りませんが、この大部分はの女子の冬物の上着類でした。そして、意外なことに体操服が一番人気だったようです。嬉しかったのは次に使う人の立場に立って、制服や体操服がきれいにクリーニングされ、アイロンがけをされて届けていただいていたということです。今回、傷むのが早いせいか男子物は女子物に比べると提供点数も少なかったようですが、物を大切にするということは、「もったいない」という言葉に代表される世界に誇れる日本の伝統です。
  これからも家庭と学校が連携して、環境活動を推進していきたいと思っています。今回制服のリユースにご協力いただいた皆様に心よりお礼を申し上げます。

2010年09月06日

文化祭後記~ふれあいバザーの開催

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  今回の文化祭のテーマは『心輝一転』ということでしたが、生徒達はそれぞれ心を新たに輝いていたようです。
  この中のひとつは高校2年生が担当した「ふれあいバザー」です。本校では高校2年の6月に北海道への修学旅行を行なっていますが、この中のメインはファームステイによる農業体験です。今年も多くの農家に宿泊させていただき、実際にサトウキビ・ジャガイモの苗植えや大豆の種まき、ビニールハウスの解体・設営など色々な農作業を行ないました。この体験を通じて、学校の授業では学ぶことができない農業の大切さや苦労を実感することができたようです。このファームステイの集大成という意味も兼ねて、文化祭で北海道物産展を開催することになりました。この企画にあたっては、北海道の深川・美唄・月形・滝川・浦臼・栗山・雨竜・新十津川・羅臼地区の皆さんに、さまざまな農作物を提供していただきました。品目はジャガイモ、トウモロコシ、ニンジン、かぼちゃ、トマト、アスパラ、タマネギ、アスパラ、ブロッコリー、トマト、メロン、米に加えて、ヒグマやエゾシカの缶詰等です。昨年の反省も踏まえて、今年は予約販売を中心にし、8月中に予約を取り文化祭当日に商品を渡すという方式にし、当日販売は数量を限定することにしたようです。
  私の家庭でも早速トウモロコシとメロンを美味しくいただきました。農業にとって大切なことは〝生産者と消費者の顔がお互いに見えることである〟と言われています。運送や価格の決定等の課題については来年度に向けて改善し、これからも北海道の農家の皆さんとの交流を深めていきたいと思っています。今回の催しに対して、ご協力いただいた皆様に心よりお礼を申し上げます。

2010年09月05日

盛会だった文化祭を終えて

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  9月5日(日)、昨日に続く猛暑の中で文化祭2日目がスタートしました。本日は日曜日ということもあって、家族連れの保護者をはじめ卒業生、地域住民、本校の受験を希望されている方等、約1500名の方がお越しになりました。昨日の900名とあわせて、延べ2400名ということになります。
  講堂においては中学演劇部、合唱コンクールの金賞受賞クラス、箏曲部、合唱部、吹奏楽部、ギター・マンドリン部、高1・高2によるダンスの発表、校舎内では茶道部、華道部、書道部、美術部、科学部、鉄道研究部、写真部、ESS、囲碁将棋部、剣道部の他、海外研修や社会科の展示が行なわれました。この他、高校2年生の修学旅行先である北海道物産展や同窓会による記念品販売、PTAによる制服のリユースと雲雀饅頭・せんべいの販売等が行なわれました。また、高校3年生は校庭のテントの中で、大粒の汗をかきながら模擬店を担当してくれました。更に食堂関係の皆さんにも昼食のお世話をしていただきました。 また、芝生の効果は絶大で、この暑さの中にもかかわらず、熱中症等の体調不良の生徒も出ず、無事に文化祭を終えることができました。
  閉会式では、ポスターコンクールの表彰の後、一つの目標に向かってみんなで力を合わせて取り組むことの大切さを話し、最後に今回の文化祭開催にあたって、お世話になった多くの人達に、全員で大きな声で〝ありがとう〟という感謝の言葉を述べました。
  これらの学校行事を通じて得た貴重な経験は、必ず将来社会に出た時に役立つのは間違いありません。明日は振り替え休日になりますが、ゆっくりと休養して、火曜日から新たな気持ちでスタートして欲しいと思っています。

2010年09月04日

第45回雲雀祭(文化祭)の開催

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  9月4日(土)、朝から温度計が30℃を指す中、8時半に芝生の校庭に全校生が集合し、第45回の雲雀祭(文化祭)の開会式を行ないました。まず、全員が大きな声で挨拶をした後、冒頭の挨拶で次のような話をしました。
  〝今日、はじめて皆さんに芝生の中に入ってもらいました。ふかふかしていて、本当に気持ちがいいでしょう。この芝生は、8月6日に延べ500人の生徒会やクラブの皆さんに参加いただいて、植え付けを行ったものです。その後、“今日の文化祭に間に合わせる”ということで、水やりや芝刈りをして、大切に育ててきました。芝生はこまめに管理していくことが必要ですので、これからも全員で、しっかりと手入れをしていって欲しいと思います。
  さて、今回の文化祭のテーマは“心輝一転”です。しんきの“き”は、機会の機ではなく、輝くという字を使っていますが、この意味は一人ひとりが主役意識を持って、心を新たに輝いて欲しいということです。この文化祭には、保護者の方、入学を希望される方、近隣の方、他校生等、多くの方が来場されます。この雲雀丘学園を知ってもらう絶好の機会ですので、皆さん一人ひとりが学校を代表しているという思いで行動して欲しいものです。最後に、今日も猛暑日になりそうですが、明るく元気に思い出に残る文化祭にしましょう。〟
  続いて、カナダからの留学生であるアメリアさんの紹介の後、生徒会長からの挨拶があり、文化祭の1日目がスタートしました。生徒達は展示会場での案内や講堂での合唱コンクール、模擬店での料理作り等それぞれの持ち場で積極的に活動していたようです。
  この文化祭を通じて生徒達が大きく成長してくれることを願っています。

2010年09月02日

文化祭に向けて芝生の整備

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  夏休み中の8月6日に生徒が力を合わせて芝生の植え付けを行なってから今週末で1カ月が経過します。当初はしっかりと生えつくかどうか心配していましたが、夏の日差しの下で芝生は順調に伸び校庭は鮮やかな緑色の絨毯(じゅうたん)に変身して来ています。先日(8月26日)は『NPO法人・芝舞台』に芝刈りの講習をお願いし、生徒会のメンバーが宝塚ゴルフ倶楽部から寄贈していただいた芝刈り機を使って芝生の整備を行ないました。生徒達にとって芝刈り機を使用するのは初めてですが、エンジンは軽く始動することができ、女子生徒でも楽々と操縦できたようです。生徒達の感想を聞くと「最初はまっすぐ刈っていくことができなかったが、慣れてくるとスムーズに操縦することができるようになり、芝刈りにはまってしまいました。 小1時間で芝刈りを終えましたが、確認すると虎刈りの所もあり爆笑の渦に包まれました。刈った芝のくずを集めると、草のよい香りがしとても柔らかく、芝の上で寝転がると、涼しくてふわふわしており、とても気持ちが良かったです。」とのことです。
  この芝生の校庭は文化祭当日には開放し、高校3年生が模擬店を運営することになっています。そのため、昨日(9月1日)、この芝刈りを体験した生徒会の先生や役員の指導を受けて、高3の生徒達が芝の刈り取りを行ないました。生徒達はすぐに芝刈り機の操作に慣れ、芝を上手に刈りとっており安心しました。本校の環境活動の基本は「学び 考え 行動する」ことですが、生徒達が〝自分達の環境を自らの手で守る〟ということの大切さに気づき、これからも自主的に芝を育てていってくれることを願っています。
  また、現在、校庭のアスファルト部分と芝生の間の地面に靴底の泥除け対策でゴムチップを敷く工事を急ピッチで進めており、これも文化祭には間に合わせる予定です。


2010年09月01日

塾長説明会の開催

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  9月1日(水)、午前10時30分から塾長の皆さんを対象に「入試説明会」を開催しました。例年であれば、9月に入るとすっかり秋めいてきますが、依然として続く猛暑の中、開会の30分以上も前から多くの方がお見えになりました。私も受付の前に立って名刺の交換をさせていただきましたが、校長として5年目を迎え、顔見知りの方も随分増えてきました。
  最初に、私から世の中の動きと社会で求められる人材、学校改革の取り組みについてお話した後、学校生活のDVDを放映し、続いて教頭から学校の概要、入試広報部長から入試の概要の説明を行ないました。
  近年の日本はグローバル化が進展する中で、さまざまな改革を先送りした結果、国際社会における地位は徐々に低下してきています。そして、今、まさに正念場を迎えており、思いきった施策を講じないと手遅れになってしまうのではないかと感じています。広大な国土も大した資源もない日本の最大の財産は〝人材(財)〟であるのは間違いありません。我々教育の仕事に携わる者は「将来の日本を背負って立つ人材を育てる」という高い志を持って取り組んでいかなければならないと思っています。
  説明会の後、皆さんには高校の新校舎の見学をしていただきました。今回は一方的な説明で、おわかりにくい点も多々あったのではないかと思います。これからも緊密な連絡をとりながら入試相談を行なってまいりますので、遠慮なくお問い合わせください。
  本日はお暑い中、ご来校いただき心よりお礼を申し上げます。

2010年08月30日

文化祭に寄せて

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  文化祭もいよいよ今週末に迫り、生徒達は合唱コンクールの練習や作品展示の準備に取りかかっています。毎年「文化祭のしおり」を作成していますが、本日はこの巻頭言を紹介します。
 
 〝本年、雲雀丘学園は創立60周年を迎え、これを記念して高校新校舎が建設されました。今回はこの新校舎になって初めての文化祭ということで、テーマは”心輝一転”ということになりました。これは新校舎竣工を機に、心も新たに、生徒一人一人が輝けるような雲雀丘学園を目指します!という意味が込められています。
  新校舎は、落ち着いて学習できるように、木漏れ日をイメージしたデザインで統一され、最新の設備とゆとりのあるスペースが確保されています。また、太陽光発電や雨水を利用した屋上緑化、LED照明、亜麻仁油を利用したリノリウムタイル、ウイスキー樽材など環境に関する生きた教材を数多く取り入れています。更にその一環として、この夏休みに、生徒のみなさんの協力を得て、校庭に芝生の植え付けを行いました。
  これらの環境活動の狙いは、人と社会の係わりについての深い洞察力を育て、周囲に対して色々なことに配慮できるような人間を育てることにあります。本校では〝人間教育の充実〟を教育方針の大きな柱に掲げていますが、人間力が鍛えられると自然と学力の向上に繋がり、将来社会で活躍できる人材になれると思います。
  今回の文化祭では、生徒会の役員が中心となって、作品の展示などについてはできるだけ新しい校舎で多くの方に見てもらいたいということでの工夫をしています。
 また、この文化祭で『3R』「Reduce(ゴミをださない)」・「Reuse(何度も使う)」・「Recycle(再資源化する)」に加え、「Refuse(拒否する)」・「Repair(修理する)」・「Refine(分別する)」・「Rethink(本当に必要かどうか再考する)」・「Rental(借りる)」・「Return(戻す)」・「Reform(改良する)」の『10R』を含めた計画をしています。
  クラスやクラブでの日頃の成果が、遺憾なく発揮され、すばらしい文化祭になることを期待しています。
  最後に、文化祭の開催にあたって、企画・運営に携わっていただいた生徒会の役員や文化祭実行委員、各クラス委員、各顧問の先生方に心より感謝いたします。〟

2010年08月25日

2学期のスタートにあたって

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  8月25日(水)、生徒達が日焼けした元気な姿で登校してきました。いつものように登校指導と職員朝礼を済ませた後、8時35分から放送による始業式を行ない、次の内容の話をしました。

  〝それでは皆さん、元気よく朝の挨拶をしましょう「おはようございます!」
  今日からいよいよ2学期が始まります。7月20日に、1学期の終業式を終えてから、36日が経過しました。“夏休みには、普段できないことをするようにして欲しい”ということをお願いしましたが、皆さん、どうでしたか?学習面だけではなく、部活動・研修旅行・家族との交流などを通じて、思い出に残る夏休みになったのではないかと思っています。
  今日、皆さんが登校してきて、校庭が鮮やかな緑のじゅうたんに変身しているのに気付いたのではないかと思います。この芝生は、8月6日に延500人が参加して、植え付け作業をしたものです。私も一緒に汗を流しましたが、多くの人の力が集まるとこのような素晴らしいことができるということを実感しています。
  さて、最近色々な方から“雲雀丘学園は良い学校ですね”という嬉しい話を聞くことが多くなりました。私達がよく耳にするのは“日本の国は”とか“日本人は”とか“大阪府は”"兵庫県は“”今の若者は“”今の親は”“先生は”といった全体をまとめた言葉です。しかし、これらを形づくっているのは、一人ひとりの人間です。雲雀丘学園が良い学校だと言われているのは、皆さん一人ひとりが頑張っているからです。今年、学園は創立60周年を迎えましたが、我々が目指しているのは“関西を代表する素晴らしい学園・学校”です。皆さん一人ひとりが“雲雀丘学園・中学・高校を代表している”という自覚と誇りを持って、行動して欲しいと思っています。
  最後に、まだまだ暑い日が続いており、夏の疲れがたまっていると思います。また文化祭も近づいてきました。体調管理に十分留意して、元気に2学期をスタートしましょう。〟

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2010年08月24日

明日からの新学期を前に

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  8月24日(火)午前9時、明日から始まる新学期に備えて、教職員全員が会議室に集合し職員会議を開催しました。早いもので、1学期の終業式から既に35日が経過したということになります。この間、先生方はそれぞれ夏期講習、部活動、研修旅行、広報活動、施設整備等を行なってきました。そのため、お盆を除いてはほとんど休みが取れなかった先生もいます。私は、冒頭、先生方にねぎらいの言葉をかけた後、次のような話をしました。
 ①猛暑日が続いており、夏の疲れがたまっていると思うので、体調には十分留意して欲しい。
 ②この休みの間、生徒達はどうしても生活や学習の習慣が乱れがちになっていると思われので、早く平常のペースに戻すよう指導していただきたい。
 ③環境活動の総仕上げとして、8月6日に校庭の芝張りを行ない、水景、通学路の舗装もほ完了した。これから全員で環境活動に取り組んでいきたいと思っている。
 ④就業後、新しい職員室の各人の机の上にはパソコン以外には置かないというルールを決めたが、最近守られなくなってきている。きっちりと整理整頓して明日からスタートして欲しい。
  
  続いて、各学年や各分掌からの報告と文化祭の概要説明があり、約1時間半にわたる職員会議は終了しました。その後、先生方は明日からの業務予定についての打ち合わせを行ないました。明日はいよいよ2学期の始業式です。生徒達が、元気に登校してくれることを願っています。

2010年08月23日

それぞれの夏休み~中学水泳部の活躍

  本校はこれまで教育環境の充実に取り組んできた結果、さまざまな素晴らしい教育施設が整っています。その中の一つが50メートルプールです。このプールは1971年(昭和46年)に完成し、当初は7つのコースを持つ公認プールでした。現在は更新されていないため、公式の競技大会には使用されていませんが、このプールを使って中学・高校の水泳部が5月から9月はじめまで、練習を行なっています。この夏休みに入ってからも部員達は連日、しっかりと練習を積んできました。
  そして、去る22日(日)に開催された市民大会においては、部員44名中32名が今季の自己記録を更新し、個人種目で7枚、リレー種目で7枚、計14枚の賞状をいただきました。顧問の先生によると、これはひとえに夏休み中の練習の成果であり、猛暑の中にもかかわらず、皆勤者は13名、精勤者は12名と頑張ったとのことです。
  本日、部員達が真っ黒に日焼けした顔で、これらの賞状を持って職員室にやってきましたが、達成感に浸っているように思いました。今週末に1,2年生は2回、3年生は1回試合があり、これが今季の記録更新の最後のチャンスとなるようです。まだまだ紹介できない部が数多くありますが、部活動を通じて努力の大切さをしっかりと学んで欲しいと思っています。

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2010年08月22日

第1回高校オープンスクールと学校説明会の開催

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  8月21日(日)、朝から生憎小雨がパラつくぐずついた天候の下、本年第1回の高校オープンスクールと学校説明会を実施しました本日は9時半の受付開始の30分以上前から多くの生徒と保護者の方が来校されました。オープンスクールの参加者は約300名の生徒と約100名の付添いの保護者となりました。
  本日のオープンスクールは事前にホームページを通じて申し込みいただいた方を対象にA・B二つのグループに分かれて、国語、英語、数学、理科、社会の授業と高校新校舎の見学・クラブ体験をしていただきました。また、オープンスクールの前後には「60記念ホール」において、放送部員による『学校紹介DJ』を5回にわたって行ないました。
  また、昼食を挟んで、午後1時半からは学園講堂で入試説明会を実施し、保護者と生徒合わせて424名(310組)が参加されました。冒頭、私は簡単に自己紹介をした後、『社会で役立つ力を育てる』というテーマでパワーポイントを使って次のような説明をしました。
 ①「皆さんは7年後には社会人になるが、これから世界は人口が増え続けると共にグローバル化がますます進展しBRICs諸国を中心に大きく変わってくる。
②この一方で、IT・バイオ・エコ・ナノをはじめとする新技術が開発され、新しい仕事や仕組みが続々と創出されてくる。
③現在、学校改革に取り組んでいるが、この基本の考え方は〝学園創立の精神の体現〟であり、孝道(親孝行)の精神である。本校の目指しているのは、大学への進学だけを目的にするのではなく、人間力と学力を兼ね備えた社会で役立つ力を有する人材を育てるということである。
④人間力・人格を磨けば必ず学力は向上する。木に例えれば、根っこを育てることである。学校改革は今のところほぼ順調に推移してきており、生徒の学力も向上し進学実績も伸びてきている。この素晴らしい学習環境の下でより一層充実し藻に教育活動を推進していきたいと考えている。             続いて、教頭と入試・広報部長から、改革の進捗状況や学校の概要、本年度の入試結果と来年度の入試にあたっての留意事項の説明を行ないました。
  本日は、雨のため屋外の運動クラブの紹介は十分できず、申し訳なく思っています。また、一方的な説明のため、お解りにくい点も多々あったのではないかと思います。
  本校では、いつでも入試の相談や学校見学・クラブ見学に応じていますし、ホームページを通じてさまざまな学校情報を提供しています。また、9月4日には文化祭を実施しますので、是非ご来校いただき生徒達の学校生活の様子をご確認ください。

2010年08月21日

それぞれの夏休み~ニュージーランド研修

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 4週間にわたるニュージーランドへの語学研修を終えて生徒達が無事に帰国しました。この間、生徒達は日本を離れて生活習慣のまったく異なる国でのホームステイを通じて、さまざまな経験をしたことと思います。
  ニュージーランドは、南西太平洋のポリネシアに位置するイギリスのエリザベス二世女王を君主とする立憲君主制国家です。日本と同じく島国であり、二つの大きな北・南の島と、多くの小さな島々から構成されています。北西に2000km離れてオーストラリア大陸があり、南方に2600km離れて南極大陸があります。
  国土は日本の4分の3ですが、2010年7月末の人口は約437万人で大阪府の半分以下、兵庫県より少ないのです。2009年3月末時点でのGDPは1848億NZドル(約11兆6400億円)、1人あたりGDPは43168NZドル(約272万円)です。
  ニュージーランド経済は外部依存度が高く、サービスを含む輸出および輸入の対GDP比はそれぞれ約30%に達しています。主な輸出品目は酪農品、食肉、林産物、果実等の一次産品であり、農産品市況の影響を受けやすくなっています。一方、輸入品目は鉱物燃料、機械類、電気機器、自動車であり、輸出入先は豪州、中国、米国、日本となっています。また、羊の数は人口の約10倍にのぼっています。
  私もニュージーランドへはこれまで3回訪問しましたが、国土全体が美しい緑に覆われており、もう一度、行ってみたい国の一つです。わが国との関係を見ると、捕鯨や放射性物質輸送などの分野においては、見解が異なっていますが、いたるところでトヨタや日産製の中古車、パナソニックやソニー製の電気製品が見られ、日本語を学習している人も多いこともあって、非常に友好的な印象を受けました。
  現在、ニュージーランドは隣国であるオーストラリアとの関係を維持し、日本を含むアジア諸国との関係強化を図ると共に南太平洋地域の安定に積極的な役割を演じています。また、島国ということもあり、シャイなところは日本人とよく似ているようです。

2010年08月19日

それぞれの夏休み ~鉄道研究部の活躍

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  8月17日(火)、この11日から一週間にわたって開催されていた阪神百貨店「鉄道模型フェスティバル」が無事に終了しました。私も最終日に会場に足を運びましたが、子ども達が喜んで模型電車の運転を行ない、それを見守る保護者の笑顔に包まれて随分和やかな雰囲気を感じることができました。
  この間には連日5000人を超える方々が来場され、大盛況だったようです。このイベントへの参加も今年で3年目を迎えましたが、部員達にとって色々な面で勉強になりました。「『ひばりがおか』と読めない」「どこにある学校ですか」「男女共学校ですか」等の質問に対して丁寧に答えたり、学校名の横にひらがなと所在地を掲示したり、本校のPR用の資料を準備する等さまざまな経験をしたようです。特に、盆休み明けの月曜日には、延べ871人が模型列車の運転体験をされ、2300部印刷していた鉄道研究部のチラシも会期の途中でなくなり、刷り増しするという状況だったことも聞きました。
  部員の生徒からは、〝ブースを訪れた子ども達が喜んでくれて本当に感動した。デパートの方から、昨年度と同じ内容ではなく、新しいものを取り入れて欲しいという話があり、入庫線を増やしたり、展示物に工夫を凝らしたが努力が報われて良かった。今後もさまざまな場所でのイベントに参加するが、今回の反省を生かしていきたい〟とのコメントをいただきました。このイベントを通じて生徒達が、随分成長したように感じ本当に嬉しく思いました。
  鉄道研究部の当面の予定は次のとおりですので、お知らせします。
   ◆8月22日(日)・・・高校オープンスクール(中学3年生対象のクラブ体験)
   ◆9月5日(日)・・・文化祭クラブ展示・模型運転会
          (小中学生は受験相談のためなら入場可能です)
   ◆9月6日(月)~30日(木)・・・阪急梅田駅 ステーションギャラリー写真展
          (神港学園と合同)
   ◆10月24日(日)・・・阪急レールウェーフェスティバル ステーションイベント
          (川西能勢口駅ホーム)
   ◆11月3日~28日の土・日・・・宝塚市主催阪急100周年記念展(仮称)
           宝塚市文化創造館(旧音楽学校)にて
     

2010年08月18日

それぞれの夏休み ~演劇部の活躍

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  8月18日(水)、『2010ピッコロフェスティバル《中学・高校演劇の部》』がJR塚口駅近くにあるピッコロシアター 大ホールで開催され、本校の中学・高等学校演劇部が出演しました。当初はスケジュール的に鑑賞することはできないと思っていましたが、学校での仕事を片付け、何とか開始時間の5分前に会場に到着することができました。
  今回、本校が演じるのは、シェイクスピア原作の『真夏の夜の夢』です。ストーリーは〝いたずら好きのおっちょこちょいである小妖精のパックが妖精王オーベロンの命令で≪眠っている人のまぶたの上に塗っておくと、目が覚めた時、最初に見た相手を好きになるという「浮気草」≫を使って人間の恋をかなえるつもりが、うまくいかずに失敗してしまう。このため人間界が大騒ぎになり、妖精たちも巻き込まれるが、最後は王の決断でハッピーエンドになる〟というものです。出演者は20名でしたが、この他に音響や照明等のスタッフも含めて30名近い人達の協力で、素晴らしい演技を披露し、観客を大いに魅了してくれました。
  顧問の先生の話では、「作品を決定したのは7月はじめで、ほぼ毎日練習に取り組んできましたが、外国の作品ということもあり、登場人物の個性を出すのに苦労しました。8月に入って2泊3日の合宿を行ない、次第にまとまりが出てきました。衣装の準備や踊り等にも大変な労力がかかりましたが、時間をかけた甲斐がありました。」とのことです。
 生徒達にとって、今回の公演は夏休みの良い思い出になったことと思います。この経験をこれからの学校生活につなげていって欲しいものです。

2010年08月08日

兵庫県私学 中学・高等学校展を終えて

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  8月8日(日)、兵庫県の私学 中学・高等学校48校が参加する『私学展』が終了しました。この催しは本年で5回目になりますが、従来の3日間の開催から2日間になったということもあって、来場者数は昨年度の11061人から8630人、前年比78%ということになりました。私も両日、午後から参加し何組かの保護者の方とお話させていただきましたが、お子様の進路について真剣に考えられている気持ちがひしひしと伝わってきました。
  本校は4年前に高校に「選抜特進」・「特進Ⅱ」「特進Ⅰ」の3コース制を導入、3年前に中学に「一貫選抜」・「発展」の2コース制を導入し、きめ細かい進路指導を行なってきました。これらの取り組みの成果がどうなるか注目してきましたが、お蔭様で国公立大学への合格者が前年比2倍の50名、難関私学への合格者も1.5倍と大躍進を遂げることができました。併せて、人間教育の一環としての環境活動や部活動も充実しつつあります。また、これらの取り組みの一方で、高校の新校舎の建設、校庭の芝生化等のさまざまな学習環境の整備をはかってきました。そして、現在は更に一層の飛躍を目指し、3年後の2013年度に向けた改革を推進中です。
  しかし、これらを保護者や児童生徒の皆様に理解していただくためには、あらゆる手段を通じてしっかりとお伝えしていくことが大切です。今回の私学展で本校のブースにお見えになったのは、学校説明会やオープンスクールに参加して入学を希望するようになられた方、ホームページを見て興味を持たれた方、友人から情報を入手された方、塾から勧められた方等さまざまでしたが、全般的にまだまだ広報活動が十分でないということを感じました。
  これからさまざまな機会を通じて、情報を発信していく予定ですが、まず学校にお越しいただき、生徒の様子や学習環境をご自身の目で確認いただくことが大切であると思っています。本校ではいつでも相談に応じておりますので、事前にご一報いただき、是非ご来校ください。なお、当面の予定は次のとおりです。
  ◇ 8月22日(日)・・・高校オープンスクール
  ◇ 9月 5日(日)・・・文化祭
  ◇10月 9日(土)・・・中学オープンスクール

2010年08月01日

教員研修会の開催

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  本校では教員を対象として年に何回かの研修会を実施していますが、7月31日(土)、学校行事や夏期講習、クラブ合宿等の合間を縫って、今月2回目となる教員研修会を開催しました。先日(14日)の研修では、本校をめぐる生徒募集の現状についての課題を共有しましたが、今回は大阪大学の小野田正利教授にお越しいただき、講演とワークショップを通じて、さまざまな課題を明確化し〝保護者との関係づくり〟について学習させていただきました。
  小野田氏は「保護者のためのガイドブックづくり」や「イチャモンの研究」等学校現場の実情を踏まえ、日本の今とこれからを見つめておられます。そして、『悲鳴をあげる学校』『ストップ自子チュー」等数多くの著書を出版されています。本日の講演では〝余裕を持って70%でやる〟〝それぞれに背景があり解決の出口がある〟〝孤立しない〟〝前捌きをする〟〝モンスターペアレントと思ってはいけない〟等の数々のキイワードを紹介され、主要な提言をプリントした画用紙大の用紙を貼り付けながら、精力的なプレゼンテーションを展開していただきました。続いて「要望・苦情・イチャモンの具体的ケースから学ぶ」ということで、6~7名のグループに分かれて、教頭、教員、保護者、生徒の役割を演じながら、ロールプレイングを行ないました。
  本校は〝家庭と学校が連携して生徒を育てるという共育と共学〟を教育の基本の考え方にしていますが、何と言っても日頃のコミュニケーションを通じた信頼関係が大切であると思っています。
  この度、小野田先生には過密スケジュールの中、教員に元気を与えていただきました。心より感謝申し上げます。


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2010年07月31日

それぞれの夏休み ~吹奏楽部

  7月30日(金)、西宮市民会館アミティーホールにおいて『兵庫県吹奏楽コンクール 西阪神地区大会(33回)』が開催されました。この大会は西阪神地区吹奏楽連盟、兵庫県吹奏楽連盟、朝日新聞社の主催、芦屋、西宮、宝塚、三田、篠山、丹波の各市教育委員会と西宮市文化振興財団の後援により、今年で57回目を迎える伝統の行事です。本校は「高等学校S部門」にエントリーし、中高生合わせて27名が出場しました。出場13校中3校が金賞を受賞しましたが、残念ながら本校は銀賞でした。でも部員たちは皆、全力を出しきった様子で、終了後もとてもさわやかでした。

  本校の吹奏楽部は2年前の5月に生徒達の熱い思いで同好会として設立し、今年4月に部となったばかりの学園のニューフェイスです。本校では運動部、文化部共多くのクラブがあるため、新たに結成されたクラブについては「同好会」からスタートすることになっています。そのため、当初は予算がなく練習場所も十分確保できないという状況でしたが、高校の新校舎に立派な音楽教室が完成したため、最近はここを使って練習を行なっており、急速に演奏技術を向上させてきています。これまで、文化祭での発表や他校との合同練習、昨年3月には第1回の定期演奏会を開催、今年の3月には同窓会の懇親会に出演、5月には体育大会を盛り上げる等の活動を活発になってきました。
  部員は、中1から高3まで40名で、普段は顧問が指導にあたっていますが、さらなる技術アップのために、各楽器の専門家に来ていただいて、レッスンを受けています。まだまだ楽器の充実や個々の部員の技術の向上等の課題はありますが、今年度も第3回の定期演奏会を開催すべく練習に励んでいます。
  本校には、全国的にも知られているギター・マンドリン部がありますが、今後は共に活動の幅を大きく広げていって欲しいと思っています。

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2010年07月30日

それぞれの夏休み~ギター・マンドリン部

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40年連続出場賞の賞状とカップです。

  夏休みに入ってからも、生徒達は夏期講習や部活動、学校行事等に精力的に取り組んでいます。
  7月25日(日)、吹田市民会館・メイシアターホールにて,全国から集まった56校による恒例の『全国高校ギター・マンドリンフェスティバル』が開催されました。私は毎年この大会を楽しみにしていますが、今年は林間学舎に参加していたため、参加することができませんでした。
  本大会で特筆すべきは、開会式において本校が全国で唯一の「40年連続出場賞」をいただいたということです。継続は力なりという言葉がありますが、1年も欠けずに40年間続けてきたことは本当に凄いことだと思います。
  「劇的序曲」(A・カペレッティ作曲)を演奏した本校は日頃の成果を十分に発揮し、今年も優秀賞をいただききました。顧問の先生のからは、〝演奏後、部員達は期待を持って閉会式に臨みましたが、残念ながらさらに大きな賞を取ることはできませんでした。今後、自分たちの演奏の様々な欠点を洗い出し、次年度に向けて、さらに頑張りたいと思います。〟でも、開会式でいただいた40年連続出場賞の賞状とカップは大きな励みになります。素晴らしい伝統を築いて来こられた先輩の方々に感謝するとともに、これから後輩達にしっかりと引き継いでいきたいと思います。〟というコメントをいただきました。
  部員の皆さんが更に精進を続け、充実した学校生活を送ってくれることを願っています。

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  7月18日、音楽大学の生徒のコーチに来てもらってティンパニーを入れての練習を行ないました。普段はマンドリンを弾いている高校1年の生徒が叩いたのですが、初心者とは思えないほどの素晴らしいできでした。今回の大会ではティンパニーを入れたことによる効果は絶大であり、優秀賞受賞に繋がったようです。担当した部員はいい経験ができたようです。


2010年07月27日

それぞれの夏休み ~夏期講習の実施

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  本校では学力向上の一環として、定期的に外部模試等を受験することによって、時系列的に学力推移を把握するようにしてきていますが、これによると、中学の高学年における中だるみや長期休業後の成績低下といった傾向が見られます。この解消のためには、生徒達にこの長期休業をいかに過ごさせるかがポイントです。そのため今年から夏期講習の充実をはかることにしまし、21日(水)から24日(土)は高校1年・2年の選抜特進クラスの勉強合宿、その後3回にわたる夏期講習(A日程~C日程)を実施することにしています。「A日程は7月26日から30日まで」「B日程は8月2日から6日まで」「C日程は8月16日から20日まで」となっており、学年毎に講習内容が決められています。この講習では、主として1学期に学習した内容の総復習や、大学入試の過去問題を用いた実戦的な講座、リスニングに絞った講座などが用意されており、100を超える講座に延3700名の申し込みがありました。先週から保護者懇談を実施していますが、受講者はまだまだ増えそうな状況です。
  特に大学入試を控えた高校3年生では,48講座に延1200名近くが申し込み、昨年と比べて78%も増えました。大幅に受講者が増えたのは、今年度から「難関大志望者」「国公立大志望者」「私立大志望者」毎に講座を配置し、1日登校すれば入試科目がすべて学習できるように配慮したことが影響していると思われます。中には10講座以上受講する生徒もおり、夏休みの学習スケジュールはほぼ決まっているようです。
  また、この他にも学年独自で必要な生徒には個別指導を行なっています。いずれにしても、得意科目を更に伸ばしたり、弱点科目を克服する等、夏休みの取り組みで大きく成績は変わります。現在、A日程の講習がスタートしていますが、是非この夏期講習を利用して良好な学習習慣を維持して欲しいものです。 

2010年07月25日

林間学舎を終えて

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  7月25日(日)、中学2年生の2泊3日にわたる林間学舎も無事終了しました。この研修では、奥大山にあるサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林等を行なった後、中国山脈の最高峰である大山登山に挑戦、更にキャンプファイアー等のさまざまな体験をしました。暑さのため心配していた大山登山についても、ガイドさんの丁寧なご指導のおかげで見事に登りきることが出来ました。ガイドの皆さんのご尽力に対し、心よりお礼を申し上げます。閉舎式で、私はで次のような話をしましたが、一人ひとりが達成感に浸っている様子がうかがえました。
  〝一昨日の開舎式では、林間学舎のキイワードは「環境」「感動」「協調・協同」という頭文字を取って『3K』です。言い換えると「環境を大切さを知り自ら行動する」「大山登山という目標を達成することにより感動する」「集団生活の中で、お互いに協調し、協同する」〟ということが何より大切です。今回はこの3つのKを心に留めて行動して欲しいという趣旨の話をしましたね。皆さんはこの林間学舎を通じて、この3つのことを実践できましたか。今朝は、これに「健康」と「感謝」の2つを加えて『5K』の大切についてお話します。これらはすべて社会に出た時に必要となるものです。皆さんは今回、実に色々な体験をしたと思いますが、今後これらを生かし、充実した人生を送って欲しい。〟

  私は、学校行事は中学生にとって極めて重要な位置づけにあると思っています。これから高校・大学を経て8~9年後には社会に出ることになりますが、集団の中で“どれだけ自分の力を発揮することができるか”がポイントになります。“経験が人をつくる”という言葉がありますが、生徒達はこの林間学舎を通じて一回りも二回りも成長したのではないかと思っています。夏休みはこれから約一ヶ月もあります。是非充実した規則正しい日々を送ってください。

2010年07月24日

奥大山ブナの森工場を訪問

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  現在、本校ではサントリー(株)から支援をいただき、中学生を対象にした環境教育を行なっていますが、この中身は単に知識を習得するというのではなく、〝学び 考え 行動する〟ことを基本にしています。そのため、校外学習や修学旅行との連携をはかり、さまざまな体験を積ませることにしています。この一環として、中学2年生は林間学舎と連携させ、〝自然環境の水に学ぶ〟というテーマで取り組んでおり、大山登山の前にサントリー天然水(株)奥大山ブナの森工場を見学させていただくことにしています。この工場は山梨県・白州(はくしゅう)、熊本県・阿蘇に続く天然水第3の工場で、一昨年の5月に稼動を開始し2年以上が経過しており、コンセプトは「水を育む森や環境を大切にするという自然との共生をめざす」というものです。そのため、環境に優しい液化天然ガスを使用し、奥大山の地に降る大量の雪を冬場のうちに雪室に貯蔵し、その冷たいエネルギーを夏場の空調や生産設備の冷熱減に利用し、更に生産工程で出る廃熱を集めて空調に利用する蓄熱システムを採用しています。生徒達がこのような徹底したエコ工場を見るのは恐らく初めての経験であり、いたるところで感嘆の声が上がっていました。
  工場見学させていただいた後、記念植樹を行ないましたが、これらが成木になるのは約30年後とのことだそうです。是非、30年後にこの地を訪れて成長した木々の姿を自分の目で確認して欲しいものです。
  今は、あまりにも目先のことに目を奪われがちですが、将来のことを考えて、このような地道な取り組みを行なっていくことが何よりも大切であると感じました。

2010年07月23日

林間学舎に出発

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  7月23日(木)、中学2年生が9時過ぎに4台のバスで、大山に向けて学校を出発、いよいよ2泊3日の林間学舎がスタートしました。私も3年ぶりにこの行事に参加することになりましたが、当時とは研修内容が大きく変わってきています。
  雲雀丘学園中学校では、〝人生のうちで心身ともに最も成長する中学生時代に仲間と寝食を共にし、社会性・協調性を身につけ、自然や人間生活の歴史・文化に溶け込み、さまざまな経験をすることによって集団としての生活意欲を高めていこうとする〟という目的で、平成6年度から各学年に宿泊行事を設定し、中学2年では大山登山を柱とする林間学舎を行なってきました。その後、環境教育を導入するにあたり、宿泊行事との連携を模索していたところ、実にタイミングよく奥大山にサントリーの水工場が建設されることになったのです。そのため早速、5月に下見を兼ねて、この工場を訪問し林間学舎のプログラムの中に加えてもらうことになりました。今年で3年目になりますが、この取り組みは次第に定着しつつあります。今回もサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林を行なう等の環境活動に参画することによって、環境保全に向けて人間が何をすべきかを考える良い機会にする。そして、先輩達が植えた木が大きく成長している状況を確認して欲しいと思っています。
  また、この行事は中国山脈の最高峰である標高1709メートルの大山登山に挑戦することにより、忍耐力を身につけ達成感を得ることを狙いとしています。ホテルは標高800メートルの位置にあるため、垂直距離で約900メートル、3.2キロメートルの道のりを往復で約6時間かけて登下山することになります。生徒達にとってはいずれも初めての経験ですが、しっかりとチャレンジして欲しいものです。
  明日は気温が相当高くなることが予想されますが、生徒達がこの林間学舎を通じて色々なことを学び、これからの人生に生かしていってくれることを願っています。

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2010年07月20日

1学期終業式にあたって

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  7月20日(水)、4時限の授業終了後、マイク放送で終業式を行いました。これまでは朝、授業納め式を行ない、掃除をして下校するということでしたが、3学期制への移行に伴い、このような形に切り替えました。
  終業式では、次のような話をした後、この学期中に遅刻が少なかったクラスとしっかりと掃除をしたクラスに対する特別表彰を行ないました。

  今日で1学期が終わり、いよいよ明日から夏休みに入ります。新しい年度が始まって、既に3ヶ月半が経ちましたが、皆さんにお願いしたいのは“夏休みを迎えるにあたって、この1学期をしっかりと振り返る”ということです。皆さんは、4月初めには“あれもしたい”“これもしたい”と色々なことを考えていたと思います。今振り返って見て、当初計画していたことは、どれ位達成できましたか?ほぼ達成できた人、逆にほとんど達成できなかった人、随分成長したと胸を張って言える人、反面、生活習慣や学習に対する取り組みの姿勢が以前より悪くなった人等、さまざまではないでしょうか。
  すんでしまったことはどうしようもありませんが、何よりも大切なことは、現状を素直に反省することです。思いどおりにならなかった人は“何故そうなったのか”という理由を明確にすることです。この反省をしっかりしておかないと、同じ失敗を繰り返すことになります。
 私は、これまで社会で活躍している人を数多く見てきましたが、これらの人には共通点があります。
  1つ目は〝自分の夢の実現に向けて、しっかりとした目標を持っている。〟ということです。そして、この目標を達成するために「何を」「いつまでに」「どうする」という具体的な行動計画を持っている。言い換えると、これらの人の計画には日付が入っているということです。「できるだけ早く」「全力で」といったあいまいな計画では、目標を達成することはできません。このように具体的な行動計画に落とし込まないと、夢は単なる願望に終ってしまい、いつまで経っても夢を実現することはできません。
  2つ目は〝いったん自分の心に決めたことを、毎日やり続けている。〟ということです。
これは大リーグのマリナーズで活躍しているイチロー選手を見ればわかるでしょう。人間が成長できるかどうかは、当たり前のこと、簡単なことをやり続けるということです。どのような時にも例外を作らい。“今日は疲れたから”とか“他にやりたいことがあるから”という自分なりの理由でパスしないということです。 
  明日からの夏休み、これまでの反省をしっかり行なった上で、自分なりの目標をしっかり持ち、日々充実した生活を送って欲しいと思います。

2010年07月19日

中学校オープンスクール&説明会の開催

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  7月19日(月)、中学のオープンスクールと第一回目となる中学入試説明会を実施しました。昨年は午前にオープンスクールを開催し、昼食を挟んで午後から入試説明会を実施していましたが、あまりにも時間がかかりすぎるということもあり、今年は二つを並行して行ないました。参加者は事前にインターネットを通じて申し込みいただいた約220名の生徒と付き添いの保護者の皆さんです。オープンスクールを見学される保護者が多くなれば、入試説明会の参加者が減るのではないかと心配していましたが、10時からの説明会には昨年を上回る約370名の保護者に出席していただきました。
  最初に私から世界や日本の状況を紹介すると共に〝現在6年生の子どもさんも11年後には社会に出ることになる。皆さんは子どもさんの大学への進学のことを気にかけておられると思うが、大学に進学することが最終の目的ではない。現在、本校では学校改革に取り組んできているが、その基本となる考え方は「創立の精神の体現」であり、孝道をベースとして将来社会で役立つ力を育てることを目指している。そのために家庭と学校が連携して子どもを育てていくという共育が大切である〟という話をしました。
 その後、学校生活を紹介した手作りのDVDを見ていただき、続いて教頭と入試広報部長から学校の概要や来年度の入試についての説明を行ないました。
  説明会終了後はクラブや校舎見学をしていただき、食堂で昼食をとっていただきました。また、本校の生徒達も生徒会のメンバーが中心となって、早くから登校して体験授業やクラブ体験の手伝い、校舎見学の案内等をしてくれました。来校された皆さんも生徒達の挨拶、言葉遣いや対応について好感を持っていただいたのではないかと思っています。
  中学入試はよく〝親の入試である〟と言われますが、学校を選ぶにあたっては保護者が必ず自分で足を運び自分の目で確かめ、自分の子どもに合った学校を選ぶということが大切です。
本校においては学校説明会、体験授業等を今後何回かに分けて実施する予定ですが、入試の相談、授業参観、部活動見学等については随時の受け入れを行なっています。事前にご連絡の上ご来校くださいますようお願いします。また、このホームページを通じて引き続き、教育活動の状況や入試情報を発信したいと考えていますので、是非ご覧ください。
  本日は本当に厳しい暑さにもかかわりませず、ご出席いただき有り難うございました。

2010年07月17日

正しい生活習慣づくり

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  早いもので、新学期がスタートして3カ月半が経過し、夏休みも目前に迫ってきました。本校においては〝学力の向上は規則正しい生活習慣がベースである〟との考え方に立って、生徒指導を実施してきていますが、長期休業中に生活習慣が乱れたり、気の緩みから予期せぬ凶悪犯罪に巻き込まれるということも危惧されます。そのため、今月の初めに保護者の皆さんに「生活面についてのお願い」というプリントを配布させていただきました。この中には、これまで取り組んできた〝挨拶や服装、ルール・マナーといったあたり前のこと、簡単なことをしっかりとやり続けるという凡事徹底、人間教育の一環としての環境への取り組み、服育や食育、携帯インターネット、薬物乱用防止等に関する講座の開催〟について確認すると共に、現在の生徒達を取り巻く生活指導上の課題を紹介し、長期休業中における家庭での生活指導についてお願いしました。
  そして、このプリントをご覧いただいた上で、ご意見・ご感想を提出していただくことにしました。この内容は生徒指導部が学年毎にまとめ、すべての先生が見ることができるように校内LANの掲示板に掲載してくれました。私もこの内容に目を通しましたが、「家庭との協力」「生活習慣・健康」「学習」「携帯電話」「部活動」等について保護者の皆さんがどのように思っておられるのかよく分りました。
  本校では〝共育〟を基本方針に掲げていますが、正しい生活習慣を身につけておくということは、将来社会に出た時に必ず役に立つのは間違いありません。この習慣は一朝一夕には修得できませんので、中学・高校時代に家庭と学校が連携してしっかりと取り組んでいきたいものです。

2010年07月16日

緊急連絡網の有効活用

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  現在、学校を取り巻く環境は激変してきており、不測の事態も生じてきています。そのため、この事態に備えて迅速な対応、言い換えるとあらゆる面における危機管理の強化が必要になってきます。危機管理のポイントとしては、早期における情報の共有化が何よりも大切ですが、ほとんどの学校では電話による連絡網が中心になっています。しかし、従来の電話による伝聞(申し送り型)の連絡網は、時間が掛かる上に情報が間違って伝わる心配もあり、プライバシーの問題から連絡網そのものが構築できないなど、多くの問題を抱えています。本校も昨年まではこの方法で緊急連絡をしていましたが、新型インフルエンザが流行した昨年6月に、㈱NTTデータの学校連絡網サービス「Fair Castサービス」(子ども安全連絡網)を導入しました。当初はどれだけの効果が出るかは疑問でしたが、その後フル活用しており、今回の豪雨に対する警報発令への対応についても迅速に連絡することができました。
  この「Fair Castサービス」は登録した電話番号やメールアドレスは学校、運営会社とも調べられない仕組みになっており、安全な環境で個人情報が保護されています。登録方法は学校番号・利用者番号・パスワードのほかに希望連絡先を入力すれば終了です。また、費用も生徒一人当たり最少プランで630円であり、電子メールだけでなく固定電話や携帯電話の音声、FAXから自由に選択できることになっています。そして、最大のメリットはすべての保護者・教職員に対して、正確・迅速に一斉連絡できるということです。
  今回の警報発令に対する休業の他、天候不順などによる運動会等学校行事の中止・インフルエンザ等の流行疾患による学級閉鎖といった緊急の連絡まで可能ですので、これからも幅広く活用していきたいと思っています。

2010年07月13日

芸術鑑賞会の開催~邦楽アンサンブル 昴

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  7月12日(月)、学園記念講堂で午前が高校生、午後は中学生と保護者の皆様にもお越しいただき、芸術鑑賞会を開催しました。この鑑賞会は毎年恒例の行事になっていますが、本年度は邦楽アンサンブル昴をお招きしての演奏会ということになりました。
  邦楽アンサンブル昴は1985年にNHK邦楽技能者育成会出身者及び東京芸大卒業生により結成された、和楽器による合奏団です。結成後は定期公演や各種イベントまた学校公演を数多く行なってこられました。学校公演では日本の伝統楽器による古典音楽や民謡を演奏され、多くの小中高生に和楽器による音楽の楽しさを伝えてきておられます。本日は、限られた時間でしたが、1八木節 2ソーラン節 3楽器の紹介 4和楽器体験コーナー 5津軽三味線 6ラテン音楽メドレー 7日本民謡による組曲より「弥三郎節」「阿波踊り」のプログラムで演奏していただきました。
  日本の伝統楽器である篠笛・尺八・三味線・打楽器・箏などを、その特徴ある音色や奏法とともに紹介するコーナーや、体験コーナーでは生徒も舞台に上がり、お琴や和太鼓に挑戦させていただき、大変盛り上がった演奏会となりました。
  本校では人間教育の充実を育成方針に掲げており、この一環として、一流のものに触れる機会を学校行事に組み込んでいます。また生徒の情操を養う芸術の授業にも注力しています。生徒達の感想文には、日本文化、特に和楽器の素晴らしさを改めて実感したという賞賛の声が寄せられていました。これからますます進展するグローバル化の中にあっては、日本の良さを世界に発信していくことが大切になってきます。そのためには、さまざまな機会を通じて、生徒達に日本の文化や伝統に触れさせることが必要であると思っています。
 昴の皆様には、バラエティーに富んだ楽しい演奏会を催していただき有難うございました。心より感謝申し上げます。

2010年07月12日

硬式野球部1回戦コールド勝ち

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  7月11日(日)、梅雨空で天候が心配される中、尼崎市記念公園野球場で「第92回全国高等学校野球選手権兵庫大会」の1回戦が行なわれました。対戦相手の吉川高校とは11年前にも1回戦で対戦しており、その時は6-8で敗れているため、今回は雪辱戦ということになります。
  試合の方は、初回に本校が相手のエラーと長短打等で4点を先制するという理想的な滑り出しになりました。その後、4回に吉川高校が一死満塁から2点を返し、緊迫したゲーム展開になりましたが、終始雲雀丘ペースで進み、5回終了時点では6-2と雲雀丘ペースで優位に試合が進みました。そして、6回に2点7回に1点と追加点を入れ、最終的には9-2で7回コールド勝ちすることができました。新チーム結成以来、打撃を課題にしてきましたが、今までの練習の成果が11安打、9得点に繋がったと思います。私は生憎所用で応援に行くことができませんでしたが、雨の降る中、多くの保護者や卒業生の皆さんも応援に駆けつけてくれました。これらの方の力強い応援が、選手達の背中を押してくれたのは間違いありません。心より感謝申し上げます。
  なお、2回戦は7月13日(火)、高砂市野球場で、シード校の加古川西高校と対戦することになっています。
  3年生にとっては、これが最後の大会となります。高校での部活動の集大成として、悔いのないよう全力でぶつかって欲しいと思っています。

2010年07月10日

1Day College ~校内オープンキャンパスの開催 

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  高校1年生~3年生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-出前講義」を実施しました。この催しは毎年この時期に実施していますが、今回は実に31大学・学部から教授・准教授・講師の先生にお越しいただき32にわたる講義をお願いしました。 この催しの最大の特徴は業者の方を一切入れず、すべて教員の手づくりで実施しているということです。つまり、本校の進路指導部の先生が中心となって各大学に校内オープンキャンパスへの参加をお願いし、それぞれの先生方は高校生向けに講義内容を検討していただくことになっています。テーマは教育学、人間科学、外国語、社会学、商学、法学、経済、福祉、数学、化学、生物科学、宇宙航空、医学、生命工学、薬学、リハビリテーション、看護、文化情報、観光学、キャリア・デザイン、メディア・デザイン、ファッション、音楽等実に多岐にわたっており、生徒達にはあらかじめ配布したこれらのテーマと講師の紹介の一覧表を確認して、自らの意思で興味のあるテーマを選びました。
  また、折角の機会ですので、保護者にも連絡し、希望される方には生徒と共に受講していただくことにしました。私も駆け足で各教室を巡回しましたが、パワーポイントやDVD等の機器を使いながら生徒達の興味を引き出す授業を行なっていただいていたようです。生徒達も通常の高校の授業とは異なる形式の講義に熱心に耳を傾けていたようです。
  本校の生徒はほとんど全員が大学に進学しますが、自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためにどういう勉強をしていきたいのかという視点が何よりも大切です。今回の体験を通じて、今後の自らの進路を考える良い機会にして欲しいと思っています。
  今回は暑い中、何かとご多用中にもかかわりませず、来校いただいた講師の皆様に心より御礼を申し上げます。

  《ご講演いただいた大学・学部》 ▽甲南女子大人間科学部 ▽法政大キャリアデザイン学部 ▽京都女子大発達教育学部▽甲南大フロンティアサイエンス学部 ▽兵庫県立大看護学部 ▽神戸薬科大薬学部 ▽同志社女子大生活科学部 ▽大阪市立大理学部 ▽和歌山大観光学部 ▽近畿大法学部 ▽高知工科大工学部 ▽京都産業大外国語学部 ▽立命館大生命科学部 ▽大阪教育大教育学部 ▽鳥取大工学部▽岡山理科大理学部 ▽龍谷大社会学部 ▽大阪大社会経済研究所 ▽京都外国語大外国語学部 ▽大阪府立大人間社会学部 ▽崇城大工学部 ▽同志社大文化情報学部 ▽神戸女学院大音楽学部▽神戸芸術工科大デザイン学部 ▽京都工芸繊維大工芸科学部 ▽広島大理学部 ▽神戸学院大総合リハビリテーション学部 ▽近畿大医学部 ▽関西大総合情報学部 ▽武庫川女子大生活環境学部 ▽関西学院大商学部。

2010年07月07日

学力推移調査の分析報告会

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  7月7日(水)、職員会議に先立ち、ベネッセ・コーポレーションの担当者に来校していただき、4月に実施したスタディーサポートの分析報告会を開催しました。本校では中学1年生から高校3年生までの全学年について、校内の定期考査以外に模擬試験を実施しており、この結果を教科や学年にフィードバックし生徒の指導に反映しています。新しいコース制を柱とする改革をスタートさせ、高校は4年目、中学は3年目を迎えましたが、以前は各学年が独自に行なっていた模試を見直し、学校全体の取り組みに変更しました。これにより各学年のデータの蓄積が可能になったため、学年間比較や過回比較、各学年の学力状況のデータを全教員に公開するようにしました。この情報公開の結果、課題の共有化がはかれるようになってきました。
  生徒の学力状況がどうなっているかはすべての先生にとって最大の関心事ですが、本日の説明を聞くと概して順調に伸長してきているようです。また、学年の中には急激に学力がアップしてきている教科もあり、頼もしく感じました。この陰には先生方の懸命な努力があるのは間違いありません。この結果を更なる学力伸長に繋げていって欲しいものです。しかし、詳細に見ていくとすべてが完璧というのではなく、教科、学年毎の課題もありそうです。これらをしっかりと分析して、教科指導につなげていきたいと思っています。
  このスタディーサポートの特徴は〝生徒の変化が起こる〟時期に実施されており、単なるテスト結果の分析だけではなく、家庭学習の時間や開始時刻、生活習慣、予備校や塾での学習、受験勉強のスタート時期、希望進路等の調査も同時に実施されるということです。そして、全体の傾向だけでなく、個人の成績の推移や順位等の情報も把握できることになります。この結果を現在行なわれている定期考査の結果等と合わせて個々の生徒の指導案を作成し、夏季休暇中に保護者をまじえた懇談を実施していく予定です。


2010年06月29日

第2回中学校PTA学級委員会の開催

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  6月29日(火)午後、本年第2回目となる中学校PTA学級委員会を開催しました。本校では年度初めに各クラスの保護者の中から2名の学級委員を選出していただき、クラスの代表としてPTA活動をお願いしています。本日は何かとご多用中にもかかわらず、ほとんど全員の方に出席していただきました。
  冒頭の挨拶で、私は次のような話をしました。
〝昨年のこの時期にはインフルエンザの影響で落ち着かない日々を送っていましたが、今年は今のところ大きな問題もなく順調に推移しています。今日は以前勤務していたパナソニックの創業者である松下幸之助氏の経営に関するエピソードを紹介します。松下氏は「およそ計画をして実行するということはすべて経営である。企業だけではなく日本の国も大阪府も家庭も人生も経営ということができる。」と語っていました。計画を立てそれを実行し、その結果をチェックするというPDCAが基本ということになります。
  今年から学校は3学期制に移行しましたが、この目的はしっかりとこのPDCAを行なってもらうことです。中間考査の結果をチェックした上で、来週からの期末考査に臨んで欲しいと思っています。また、『朝に発意し夕に反省する』という日々の行動そのものが経営と言えるのかも知れません。
  次に、2年前から本格的に環境教育に取り組んでおり、この6月・7月は環境月間ということにしていますが、環境に配慮するということは人間教育に繋がると考えています。また、これからの世の中を見ると環境というものが、企業の中心的な役割を果たすことになるのは間違いありません。本校では家庭と学校の連携による「共育」とすべての者が学ぶという「共学」をお願いしていますが、是非家庭における環境活動をお願いします。〝
  この後、各クラスの委員の皆さんから先日開催した保護者懇談会の様子を報告していただき、続いて教員との意見交換を行ないました。これからも教育活動に対して積極的なご支援をお願いしたいと思っています。

2010年06月28日

本校における環境教育

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  本校においては、2年前より本格的な環境教育の取り組みを開始しましたが、これを本校の伝統にしていくためには、〝何故、今環境教育なのか〟を教職員が理解し、キッチリとした仕組みづくりを行なっていく必要があります。
  現在、本校では人間力の養成と学力の向上の両立を教育方針に掲げ、〝将来社会で役立つ人材を育てる〟ということで学校改革に取り組んでいます。あえてどちらが大切かと問われれば、私は人間としての根っ子を育てることではないかと思っています。しかし、人間力を高めるための特効薬はありません。あたり前のことをあたり前に行なう、そして継続するという凡事徹底が必要です。そのために、まず「爽やかな挨拶」「きっちりとした服装」「ルール・マナーを守る」という3つを中心にし、徐々に難しい課題に挑戦していこうということで取り組んできました。しかし、これだけではともすると受身になりがちになるため、積極的に環境活動に注力することにより、人間力の養成をはかることにしたのです。何故なら、現在我々の周辺で発生しているさまざまな環境問題は、すべて人間の活動が原因になっているからです。このように考えると「環境問題」は即ち「人間問題」であり、環境に配慮することは即ち、人間に対する思いやりやまごころを育てることにつながります。
  人間であれば誰しも豊かな生活を送りたいという気持ちを持つのは当然ですが、それが他の人間の犠牲の上に成り立っているということは許されないことではないかと思います。要は〝自分さえ良ければいい〟という考え方ではなく、他の人のことを考えて行動していくことが大切なのです。
  これからは一人ひとりが食料、エネルギー、水、ゴミ等身近なことに関心を持ち、地球の温暖化防止、オゾン層の保護、大気環境の保全、土壌環境の保全、生物多様性の保護、廃棄物対策等できることから取り組んでいきたいものです。

2010年06月25日

JICA研修員との交流

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  6月25日(金)、高校1年生の地理の授業の一環としてJICA(独立行政法人国際協力機構)兵庫の研修員の方3名を本校にお招きしました。JICAはご存知の通り、国連難民高等弁務官としてご活躍された緒方貞子さんが理事長を務め、日本と途上国の架け橋として、政府のODAにおける重要な窓口たる活動をしている機関です。今回本校に来られた研修員の方は、キリバス・フィリピン・セイシェルの3か国から日本に航海技術についての研修を受けにこられているということでした。
  高1の生徒達はクラス毎に3班に分かれ、3限目から6限目の4時間とランチタイムに、前半は研修員の国についてのインタビューを英語で行ない、後半は『書道』『折り紙』『たこ焼きづくり』『日本の遊び』『学校案内』という、「日本」と「雲雀丘学園」をよく知ってもらうための共同体験プログラムを行ないました。
  研修員の方々は1週間前に日本に到着されたばかりで、日本語も殆ど通じませんでしたが、生徒達は普段の英語学習を生かしながら、また、時にはボディーランゲージを交えて何とか研修員の方々の国の文化を知り、日本の文化を紹介しようと一生懸命でした。
  生徒達も最初は硬い表情をしていましたが、あるクラスではインタビューの最中に、「好きなスポーツは?」『サッカーだよ』「今朝ワールドカップで日本が勝ったのはご存知ですか?」『Yes、私は日本のサッカーは素晴らしいと思う。なかでも本田のプレイは最高だね』(実際はすべて英語)というやりとりに、皆が盛り上がったという一幕もありました。このようにして、JICA研修員との交流は終了しましたが、互いの交流を深めることができ、良かったと思っています。最後に別れを名残惜しむ生徒達の表情が印象的でした。
  生徒達の溌剌とした顔を見ながら、生徒達は国際社会とりわけ開発途上国に対する日本の果たしている役割の重要さを実感したのではないかと思いました。

2010年06月22日

修学旅行を終えて

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  4泊5日の北海道の修学旅行も無事終了しました。最終日の朝、全生徒から修学旅行についてのアンケートを回収しました。これは、今年の反省を踏まえて来年度以降に生かしていこうとするもので、全体の感想やアクティビティー、環境学習、ホームステイ等の数多くの項目に分かれています。生徒達が今回の修学旅行をどのように受け止めているか大変興味があるため、ざっと目を通しましたが、生徒達にとっては実に楽しく充実した修学旅行であったことが分りました。「北海道にもう一度来たいか」という質問に対しては、ほとんどの生徒が〝是非来たい〟〝機会があれば来たい〟と答えていました。また、印象に残ったこととしては〝命の大切さと自然界における命のつながりを知った〟〝いただきますという言葉の意味が実感できた〟〝農家の人との心の交流がはかれた〟〝農作業の体験ができて良かった〟等があげられていました。特にファームステイについては、ホテル宿泊では得られないものを感じているようです。
  今年は実に77軒の農家にお世話になりましたが、この中には6年間連続して生徒を受け入れていただき、毎年本校の生徒が来てくれるのを楽しみにしてくださっている方もおられました。これまで受け入れた生徒達の写真を全て張り出しているとか、正月には生徒から年賀状が届くとか、夏休みには以前の生徒達が訪問してくれるといった話を聞き、本当に嬉しく思いました。恐らく今年の生徒達と農家との交流も続いていくことでしょう。
  これから生徒達は色々な人と出会って多くのことを学んでいくと思いますが、どうか人との出会い、縁を大切にしていって欲しいものです。

2010年06月17日

修学旅行によせて

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  6月17日(木)、高校2年生が7時15分に大阪空港に集合、4泊5日にわたる北海道への修学旅行がスタートしました。旅行のしおりも立派なものが完成しました。その巻頭言の内容を以下紹介します。

  〝いよいよ、皆さんは高校時代における最大のイベントである「修学旅行」に出発します。
  訪問地の北海道は日本の最北に位置し、雄大な大地と素晴らしい自然に包まれた魅力が満ち溢れています。今回の修学旅行ではトマムでの大自然を舞台とした環境プログラムやアクティビティ、空知周辺地区でのファーム・ステイによる農場実習など数々の企画が盛り込まれています。きっと皆さんは普段の教室での授業や生活では味わうことのできない生産の喜びや苦労、食や自然環境を守ることの大切さ、自然農家の人達との心の交流などのさまざまな経験ができることでしょう。また、この5日間、クラス・学年の友人・教員と寝食を共にすることにより、お互いに親しみを感じ、絆や信頼感を深める機会にして欲しいと思います。
  『少年よ 大志を抱け』という有名な言葉を残された札幌農学校(現北海道大学)のクラーク博士は次のように語っています。
「この新設された農学校は、将来の北海道ひいては日本を支える大きな意義を持っており、ここで学ぶ生徒諸君は、その重大な責務を自覚し、そこに厚い信頼を築き上げ、そのことに名誉あることを心しなければならない。そのためには、常に健康に留意し、食欲を慎み、勤勉の習慣を設け、真剣に努力すべきである。この向上心をもって充実した日々を過ごすべきである。」
さらに続けて、「多くのことは必要ない、ただひとつ紳士であれ」とも説いています。この紳士の意味は、定められた規則は厳として守るとともに、自分の良心に従って行動すべきであるというものです。その後、この学校には規律正しい校風や自己の行動に積極性、および責任感が備わってきたと言われます。
  今年、雲雀丘学園は記念すべき創立六十周年を迎え、待望の高校新校舎も完成し、素晴らしい学習環境が整いました。これを機に 全員で“関西を代表する素晴らしい学園”を目指し、更なる飛躍をはかっていきたいものです。
  最後に、“経験が人をつくる”という言葉がありますが、一人ひとりが学園を代表しているということを自覚し、自分の行動に責任と誇りを持って、思い出に残る修学旅行にして欲しいと思っています。〟

2010年06月15日

高校3年生の進路相談

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  6月に入り、高校3年生も志望する大学や学部を絞りはじめています。これまで生徒達には進路講演会等を通じて大学への進学が最終目的ではないということを何回も説明し、キャリア教育の一環として社会人の話を聞く機会も設けています。しかし、受験が近づくにつれて、生徒達はどうしても目先のことに目を奪われてしまいがちです。その結果、将来どのような仕事に就きたいかということとは関係なしに、安易に合格しやすい大学を選ぶということになってしまいます。本来であれば、社会に出てからの進路を考えて、まず学部を選び、次いで大学を選ぶということでなければなりませんが、極端な場合にはブランドで大学を選ぶといったことも散見されます。これでは折角大学に進学しても勉強に力が入らず、充実した大学生活を送ることもないまま、社会人になるということになってしまいます。
  このようなことにならないよう、先週から希望する高校3年の生徒を対象に、社会に出た時の仕事についての相談を受けることにしました。生徒達は「建築関係の仕事をしたい」「親から素材関係の仕事を奨められている」「情報ネットワーク関連の仕事に興味がある」等さまざまな思いを持っているようですが、現段階ではこれらの分野には一体どのようなものがあるのかはほとんど知りません。今は以前とは比較にならないくらい時代の変化が早いため、新しい仕事が次々と創出されています。そのため高校生で社会のトレンドや企業の動向について、しっかりと把握している人はほとんどいないと思います。
  相談を受ける時間は昼休みと放課後ですが、私から一方的に話すのではなく、自分で調べることを基本にアドバイスしています。時間も限られているため、一回でお終いということにはなりませんので、分からないことがあれば気軽に聞きに来て欲しい旨を伝えています。現在、約20名の生徒との予約が入っていますが、できるだけ多くの生徒達の進路相談に乗ってあげたいと思っています。

2010年06月14日

公開授業旬間のスタート

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  本日(6月14日)から公開授業旬間がスタートしました。これまでは5月の中旬に設定していましたが、本年度からの3学期制移行に伴い、約1ヵ月遅れのこの時期になりました。本校では〝授業を磨く〟という趣旨で、この公開授業旬間を設けており、この期間には「同じ教科の先生の授業と他教科の先生の授業を最低一回ずつ見学する。そして、授業参観で感じたことをコメント・カードに記入してフィードバックする。」ことにしています。この取り組みについては定着しつつありますが、この旬間内に一人の先生が見学できる授業には限りがあります。
  学校にとって〝授業は命〟であり、生徒に対していかに質の高い授業を提供できるかが極めて大切です。これを実現するためには〝いつでも相互に授業参観ができる。年間を通じて、頻繁に研究授業が行なわれている。〟といった風土づくりが必要です。
  私も今日は二つの授業を開始から終了までゆっくり時間をかけて見学しました。そして、教室内を巡回することで、生徒の授業に対する集中度やノートのとり方についても確認することができました。夏休みに入るまでに多くの先生の授業を見学したいと思っています。

  学校は企業や商店とは本質的に異なりますが、お客様にサービスを提供するという意味では、授業は商品と同じではないかと思います。商品づくりにあたっては常に新たな付加価値をつけていくために、他社の商品を徹底的に分析したり、独創的な技術を開発することに注力しています。新校舎にはITやAV機器が設置されていますが、これらの活用も含めしっかりと授業を磨いていって欲しいものです。

2010年06月12日

エネルギー産業の動向

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  本校では「環境教育」に注力していますが、この目的は〝環境に配慮することは人間に対する思いやりや優しさに繋がる〟という人間教育です。しかし、社会のトレンドを見ていると環境教育を通じて習得したことは、人間力を高めるだけではなく、必ず将来の仕事にも役立つと思います。その理由は環境保護が、これからの世界にとって非常に重要な課題になるからです。そして、今後環境に関する新たなビジネスが続々と生まれ、エネルギー産業が確実に次世代の世界経済の主役になるのは間違いありません。
  我々が毎日使っているエネルギーは資源から取り出していますが、この資源には「使うとなくなる資源」と「使ってもなくならない資源」があります。石油や石炭は何千万年もかけて植物や動物が分解してできた資源であり、補給されないため掘り出して使うとなくなってしまいますし、温暖化を進める二酸化炭素が発生します。一方、太陽や風、水のエネルギーであれば使ってもなくなりませんし、温暖化ガスを発生させることもないため『再生可能エネルギー』と言われています。
  最近の世界各国の動きを見ると、最大の温暖化ガスの排出国でありながら、これまで自国の経済発展を優先するあまり、問題解決に消極的な姿勢を見せていたアメリカと中国が本格的に「再生可能エネルギー」を倍増させる動きを見せ始めました。また、日本も1920年までに1990年比25%の温室効果ガスの削減を表明しています。このため、環境・エネルギー産業が一挙に注目され始めています。恐らく生徒達の中にも将来この分野での仕事を選択する人も数多く出てくると思います。太陽光、太陽熱、水力、風力、バイオマスを使った発電やエコカー等の動向を注視していきたいものです。 

2010年06月10日

環境大使の活躍

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  先日、自宅のメールに〝『環境大使』というのは素晴らしい取り組みですね。どのような経緯でこういった活動が行なわれるようになったのですか。〟といった趣旨のメールが届きました。このメールが海外勤務をされている方からのものであったため、改めて多くの皆さんが本校のホームページをご覧になっているということを感じました。

  環境活動についてはさまざまな機会を通じて紹介していますが、今一度、環境大使について説明したいと思います。
  本校における環境活動については、一昨年(2008年)5月29日に、第1弾の企画として、環境ジャーナリストの枝廣淳子氏による記念講演会を開催し、『環境宣言』を行ないました。そして、この日を『環境宣言の日』に制定し、これを契機に環境教育を推進していくことにし、学校や家庭において「自分達のできる身近なことから始める」 ということでの環境活動を展開しました。更にこれらの活動を文化祭や修学旅行等の学校行事に結びつけると共に生徒会が中心となって地域の清掃や野菜作り等を行ないました。            
  また、翌年の2009年度には、第2弾の企画として、NPO法人Peace & Natureと連携して、環境フォーラム「World Children Summit 2009」を開催することにしました。このフォーラムでは環境教育に注力されているカネディアン・アカデミイと本校の生徒が活動の成果を発表することになり、昨年3月に中2・中3の生徒の中から代表者を募集することになりました。これらの生徒達が「第1期環境大使」として、環境フォーラムに向けて、神戸市北区での里山体験や神戸カネディアン・アカデミイ校(CA)への訪問等を行ないました。そして、これらの活動を通じて学んだ成果を10月に開催された環境フォーラムで発表しました。
  更に、本年は2月に「第2期環境大使」を募集したところ、中2・中3の生徒の中から18名の応募がありました。その後2名が加わり、現在20名で次のようなさまざまな環境活動を行なっています。
3月 6日(土) 「第1回環境大使ミーティング」PEACE&NATUREのみなさんと顔合わせをしました。
4月 4日(日) 「六甲山での植樹活動」…カネディアン・アカデミイ(CA)の課外活動に参加
4月20日(火) 「カネディアン・アカデミイ校訪問」…環境活動の視察と交流活動
6月 4日(金) 「環境月間」に合わせ、環境ポスター作成・掲示
6月 6日(日) 「田植え体験」…兵庫県三田市母子にて

  本校の環境教育については「学び、考え、行動する」を基本とし、単なる知識の習得といったレベルで終わることなく、実践活動・交流活動を通して環境問題を考えさせることを目的としています。この20名の環境大使達が中心となって10月に開催予定の環境フォーラムを盛り上げていってくれることを願っています。

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2010年06月07日

授業を磨く~研究授業と授業参観

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  新年度が始まって既に2ヶ月が経過しました。先月末で中間考査が終わり、学年・クラス・個人それぞれの観点から授業の様子や理解度、学習習慣、日常の生活習慣等の課題が徐々に浮き彫りになりつつあります。この時点で大切なことは、まずどのような課題があるのかを明確にすると共に教職員全員がこれらを共有化した上で、早期に手を打っていくことです。そのため、本日の「部長・主任会議」において、分掌長と学年主任の皆さんに対して、①年間指導計画とシラバスとの進度・レベルの整合性はどうか ②定期考査の問題作成についてのチェックはどうか(分量、レベル、平均点、最高・最低点、点数のバラツキ) ③生徒の授業規律や受講態度 ④生徒の宿題の提出状況、等の確認とフォローをお願いしました。 
  また、先週からは、出張で学校にいない日を除き、できるだけ授業を参観することにしていますが、案外基本となることができていないケースも散見されます。特に中学生の場合には、ノートのとり方やプリントの整理の仕方等にも個人差があるように感じています。そして、授業を見て感じたことは、すぐに先生方にフィードバックをするようにしていますが、全クラスの全員の授業を見るためには膨大な時間が必要です。
  本校では、6月に入って先生方が研究授業を行なってくれていますし、間もなく先生相互の授業参観がスタートしますが、積極的に授業を磨くという気持ちで取り組んで欲しいと思っています。

2010年06月05日

ユーデック主催の学校見学会の開催

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  6月5日(土)、ユーデック主催の学校見学会が開催され、42家族、75名の保護者・児童が参加されました。冒頭、60(ろくまる)記念ホールにおいて、私は人との出会いの大切さと簡単な自己紹介をした後、子ども達にも解るようにテレビと携帯端末を例にとって次のような趣旨の話をしました。

  〝この学校にはたくさんのテレビが設置されています。この会場にもテレビがありますが、これはテレビの番組を見るためではありません。これを使って学習したり、説明するためです。皆さんはテレビというのは、カラーが当たり前だと思っていますが、以前は白黒でした。そして、現在の液晶やプラズマテレビではなく、ブラウン管を使った分厚い形をしていました。それが今ではこんなに薄くなりました。間もなく壁にかけるテレビになり、やがて紙のような薄さになると思います。 
  また、これは携帯端末ですが、色々な機能が入っており、電話・メール・手紙・写真・カレンダー・テレビ・財布・音楽・ゲーム・新聞等の代用ができるようになってきました。また、先日iパッドが発売されましたが、間もなく手軽に持ち運べるコンピュータになります。

  ところで、ここで皆さんに質問してみたいと思います。「日本は恵まれているか?」「日本の将来は明るいか、暗いか?」です。ほとんどの人が日本は恵まれているが、将来は暗いと思っておられるようですね。

  昨日、サッカーの日本代表チームはコートジボアールと試合をしました。この国はアフリカの西部に位置する世界一のカカオの輸出国で、人口は日本の約6分の1、1人当たりの年間所得は8万円しかありません。そして、現在世界には電気もガスも水道もない生活を送っている人が数多くいるのです。また、食べる物にも困っている人もいます。そのため、勉強したくても出来ない、学校に行きたくてもいけない子ども達がたくさんいます。
  ところで、皆さんは何のために勉強するのですか?学校に行くのは何故ですか?この人達の生活を豊かにしてあげる仕事は、いくらでもあります。そのためには、色々な知識や技能を身につけておくことが必要です。
  雲雀丘学園は『将来社会で役立つ人を育てる』ということを教育方針にしています。そして、保護者の皆さんと連携して子どもを育てるという『共学』と全員が学ぶという『共学』を基本にしています。
どうか、皆さんはしっかりと勉強して是非社会で役立つ人になって欲しいと思っています。〟

  続いて、入試広報部長から現状の取り組みや入試に関する説明を行なった後、グループに分かれて校舎見学をしていただきましたが、保護者の皆さんからは色々な質問が寄せられました。「中学入試は親の入試」と言われているように、子どもさんに合った学校を選択してあげることが大切です。本校ではいつでも学校見学の受け入れを行なっていますので、事前に連絡いただきご来校ください。


2010年06月04日

修学旅行事前講演会の開催

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  6月4日(金)、高校2年生を対象に北海道修学旅行の事前講演会を実施しました。講師は今回の旅行で環境プログラムを担当いただく(株)スポートピア企画推進部長の細谷誠氏とファームステイのお世話をいただく農家代表の内山彰氏の二人です。
冒頭の挨拶で、私は生徒達に次のような話をしました。〝今回の修学旅行は皆さんにとって、高校時代における最も思い出深い学校行事になると思います。今日は充実した研修旅行にするために、三つの大切なことをお話します。
  一つ目は「環境について」です。この6月は環境月間になっていますが、今、世界自然遺産である素晴らしい知床の環境が破壊されようとしています。これは急増したエゾジカによる森の木々の立ち枯れが起きているからですが、この原因はエゾジカの天敵であるオオカミを絶滅させてしまったからです。つまり、生態系が壊れてしまったために、エゾジカが増えすぎて、このような深刻な事態を引き起こしてしまっているのです。
  二つ目は「日本の原住民のひとつであるアイヌ民族について」です。彼らは一人ひとりの人間に守護神がついていると考え、人間は神に背くようなことをしてはならない、正直でなければならない、という姿勢を貫いています。
  三つ目は「農業の大切さについて」です。今、日本の食料自給率は41%であり、多くの食料を海外から輸入しています。でも食料を買うことができなくなればどうなるのでしょうか。そして、誰が農業を守っていくのでしょうか。
この他にも色々と学ぶことがあると思います。どうか、積極的に行動することにより修学旅行を是非充実したものにしてください。〟

  続いて、細谷氏からはパワーポイントを使って環境プログラムに関する説明を、内山氏からはファームステイを受け入れる農家の思いを述べていただきました。生徒達は熱心にお二人の講演に耳を傾けており、質問をする生徒もいました。
  生徒達が、この修学旅行を通じて自ら何らかのものをつかんで欲しいと思っています。


2010年06月03日

中間考査を終えて

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  先週で中間考査が終了し、順次テストの答案用紙が返却されています。今週から予定の入っていない時間を見つけては校舎内を巡回していますが、時々歓声の沸きあがっているところは、例外なく答案用紙の返却が行なわれているクラスです。
  よく生徒達にテストの結果について「どの教科ができたのか、どの教科が難しかったのか」を質問するようにしていますが、「微妙」とか「まあまあ」といった曖昧な答えが返ってきます。そして、テストの点数を見て一喜一憂しているケースが多いようですが、大切なことはテストが返却された後の取り組みです。特に〝何故できなかったのか〟を自分なりに把握し、必ず解けるようにしておくことです。そうしないと、仮に一週間後に同じ問題が出されたとしても間違ってしまうということになりがちです。
  成長する人とそうでない人との違いは能力の差ではありません。キッチリと反省できるかどうかであり、この習慣が長い間に大きな差になってしまうのです。これはスポーツの世界でもビジネスの世界でも同じです。ゴルフの石川遼選手もその日のラウンドが終わると納得いくまでボールを打って、悪かったところを修正していますし、イチローをはじめ多くのプロ野球選手も試合後バットの素振りを欠かしません。ビジネスで成功している人も必ずその日の行動を反省し、明日に備えています。
  テストが終わった時が成長するチャンスです。しっかりと取り組んで欲しいものです。

2010年05月31日

教育実習のスタートにあたって

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  5月31日(月)、これから3週間にわたる教育実習がスタートしました。今年の実習生は14名で、全員が本校の卒業生です。職員朝礼で紹介した後、オリエンテーションを行ない、冒頭、私から教育実習にあたって、次のような話を行ないました。
  ①最初に〝挨拶〟の大切さをお伝えしたいと思います。「挨」は心を開く、「拶」は相手に迫るという意味であり、コミュニケーションの第一歩です。社会では〝挨拶に始まり、挨拶に終わる〟というくらい挨拶を大切にしています。それはコミュニケーションの第一歩であるからです。皆さんも是非しっかりと挨拶してください。
  ②今日から教育実習が始まりますが、忘れないで欲しいのは、生徒にとって教壇に立つ人は〝すべて先生〟であるということです。生徒達はあまり年の離れていない先輩の姿を大いなる関心を持って見つめています。実習生だからという甘えの意識はこの際払拭してください。
  ③学校が何のためにあるのかと言えば将来社会で役立つ力を身につけさせることです。そのためには、今社会で起こっていることを把握し、更にこれからの世の中がどのように変わっていくのかを常に意識しておくことが大切です。教員はともすると視野が狭くなり、人間的な幅も広がりません。社会の動きにも疎くなりがちです。そして、〝学校の常識は社会の非常識〟〝社会の常識は学校の非常識〟ということにならないようにしなければなりません。これを機に、必死になって勉強するようにしてください。
  ④雲雀丘学園中学・高校が日本の一般的な学校と思っては間違います。このことを知っておかないと将来教師はつとまりません。どのような学校でも教員として立派にやれるよう心しておいてください。
  また、実習生の皆さんには『教職を目指す皆さんへ』というレジュメのうちの3枚をお渡ししました。このレジュメのほとんどはこれまでの教育実習生や新規採用の先生方に指導してきた内容を見直し、加筆訂正したものです。現在、47のテーマを取り上げていますが、最終的には60のテーマにまとめていくつもりです。そして、明日以降もこれらのレジュメを順次実習生に渡していきたいと思っています。

2010年05月30日

高校3年保護者対象進路講演会の開催

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  5月29日(土)の午後から、高校3年生の保護者を対象に河合塾の高田宣孝氏による進路講演会を開催しました。高校3年生にとっても来年度の大学入試センター試験まで残すところ約7ヵ月半ということになります。また、私立大学のAO入試や推薦入試等までは数ヶ月しかありません。保護者の皆さんにとっては子どもの進路について気になるのは当然のことであり、土曜日ということもあって100名を超える方が熱心に耳を傾けておられました。講演の内容は「2010年度の入試の概要」に始まり「2011年度入試の展望」「2011年度私立大の主な入試変更点」「2011年度新設大学・学部」等多岐にわたりました。また、大学入試の基礎知識についても丁寧に説明していただきましたが、近年入試が多様化し保護者の皆さんの持っておられる大学入試のイメージとは大きく変わっています。
  いずれにしても、子どもの受験期には親としての不安や悩みの種は尽きないと思いますが、親ができるだけ自然体でいることが大切です。そして、目標を下げたり、大学のブランド名にとらわれる等の安易な道を歩ませない指導が不可欠です。また、できれば将来の仕事についても機会を見つけて話し合っていただきたいと思っています。大学受験は個人の戦いであるように思われがちですが、実は「団体戦」なのです。これからクラスの仲間や家族がお互いに協力して受験に臨むことにより、希望する進路の実現をはかって欲しいものです。

2010年05月27日

新校舎見学会の開催

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  5月27日(木)、塾の皆さんを対象に「新校舎見学会」を開催しました。最初に私から挨拶とお礼を述べ、続いて教頭から「学校の概要」、建築委員の先生から「新校舎」について説明させていただきました。私の話の内容は次のとおりです。 
  
  〝(Ⅰ)今、時代はめまぐるしく変化してきており、最近では“マウスイヤー”という言葉が使われるようになってきました。これまで、10年間で徐々に変化してきたことが、わずか1年で変わってしまうくらい時代の変化が早いということではないかと思います。このような時には大きな視点に立つことが大切です。ところが、残念なことに日本はあらゆる分野でグローバル化の波に乗り遅れてしまいました。我々の教育界も例外ではありません。このグローバル化という視点に立って考えると
  ①世界の人口は、現在68億7000万人に達しました。1900年の人口が17億人ですから、わずか110年の間に4倍に増加したということになります。そして、1日に20万人、1年間で8000万人増加してきています。こうして私がお話をしている1分間で実に150人の人口が増えていることになります。
  ②そして日本にとってショッキングなことは、BRICsをはじめとする新興国がめざましい経済成長を遂げており、間もなく日本のGDPは中国に抜かれ、世界3位に転落します。
  ③日本企業のランクも低迷してきており、かつて花形であったエレクトロニクス企業を見ても、ソニー・パナソニック・シャープ・日立・東芝など日本の8社をたしても、韓国のサムソン一社に勝てない状況になっています。また驚くべきことは、サムソンの新入社員の採用の実態です。採用基準はTOEICの点数が910点であり、課長への昇進の条件は900点です。そして韓国の中学高校のトップ校では、すべて英語による授業が行われているとのことです。
  ④このままでは、技術立国としての日本の地位も早晩崩れてしまいます。この地位を守っていくためにもグローバル人材の育成が極めて大切です。皆さんの会社、私達の学校が連携して、将来の日本を背負って立つ子ども達を育てていかなければ駄目だと思っています。
  (Ⅱ)次に、本校の学校改革の取り組みを若干紹介させていただきます。
  4年前に、高校におけるコース制の導入を柱とする学校改革をスタートさせ、翌年(平成20年)からは中学改革に着手しました。この改革の基本の考え方は、創立の精神である親を大切にするという“孝道”であり、社会で役立つ人材を育てるということです。そのために人間としての根っ子である人間力と学力の向上の両立をはかり、きめ細かい進路指導を行なっていきたいと考えています。
  (Ⅲ)最後に生徒の「安心・安全」ということを、第一に考えて、さまざまな取り組みを行ない学習環境を整えてきました。今回の高校校舎の新設にあたっては“ゆとり”と“エコ”をテーマに、校舎そのものを生きた環境教材として建設を進め、太陽光・屋上緑化・LED等を採用しました。さまざまな環境問題は、すべて人間が作り出してきたものであり、環境に配慮するということは、人間に対するやさしさや思いやりにつながることになります。本校ではこの環境教育を人間教育の一つの柱にしていきたいと思っています。〟

  その後、いくつかのグループに分かれて、校舎の見学をしていただきましたが、参加された皆さんは、実に恵まれた教育環境が整っていることを実感されたのではないかと思っています。当初は生徒達の授業の様子をご覧いただきたいと考えておりましたが、教職員全員でお迎えしたいという思いで、あえて定期考査の日にさせていただきました。今後、是非、生徒や保護者の皆さんと見学にお越しいただきますようお願いします。本日はご多用中のところ本当に有難うございました。


2010年05月25日

定期考査始まる

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  5月25日(火)、降り続いていた雨も止み、天気も完全に回復しました。早朝より生徒達は教科書や参考書、プリントを片手にやや緊張の面持ちで登校してきました。本校では、本年度より3学期制の導入をはかることにしましたが、今回はその最初の試験ということになります。今日まで、多くの生徒達は解らないところを真剣に先生に質問してきており、最終的には良い結果が得られるのではないかと思っています。
  今、わが国では知識や学力を判定するために、いたるところで色々な試験が実施されています。これらの試験は〝限られた時間内で特定の問題に対しての理解度を把握する〟ということになっていますが、これで全ての能力を完全に把握することは不可能であるのは当然です。そして、このことは今日から始まる定期考査についても同じことが言えます。現在、教育界においてもさまざまな試験が行なわれていますが、合否を判定すべき入学試験と校内で実施する試験とは性格が異なります。今回の定期考査において考えなければならないことは、生徒にとっても先生にとっても、この試験結果を冷静に受け止めることです。つまり、生徒にとっては〝何ができなかったのか、何故できなかったのか〟を明確にすること、先生にとっては生徒の理解度がどうだったのかを把握し、自らの教え方や出題のやり方を見直す機会にする、ということです。いずれにしても、結果を素直に受け止めて新たな取り組みをスタートさせることにして欲しいと思っています。

2010年05月24日

大雨警報発令時の緊急対応

  5月24日(月)、西日本を中心に大雨に見舞われ、大阪府や兵庫県では大雨警報が発令されました。更に、兵庫県の一部には大雨警報より警戒レベルの高い土砂災害警戒情報が発表されました。本校では通学地域を考慮し、大雨や暴風警報が兵庫県(阪神)または大阪府(大阪市・北大阪)のいずれかの地域に発令された場合には「午前7時までの解除は平常どおりの授業」、「8時までの解除は9時45分より授業」、「午前9時までの解除は10時45分より授業」を行なうことにしており、生徒手帳にも記載しています。
  本日は9時時点でも警報が解除されておらず、天気予報では今後益々風雨が強まることが予想されるため、やむなく臨時休業にすることにしました。登校してきた生徒は多い学年で20数名という状況でしたが、教室で待機してもらった後、風雨の状況を確認し下校してもらいました。また、高校生については今日から定期考査が始まることになっていましたが、「1時間目のテストは水曜日の3時間目に」「2時間目のテストは金曜日の3時間目に」「3時間目(高校3年生のみ)のテストは木曜日に」振り分けることにしました。このため、試験日が1日少なくなり、逆に1日の試験科目は増えることになります。そして、この内容を昨年度から導入した緊急連絡網を使って各家庭にお伝えしました。明日は当初の予定通り、中学・高校共定期考査が行なわれます。生徒の皆さんは明日に備えてしっかりと学習に集中して欲しいと思っています。

2010年05月18日

全校朝礼における校長講話

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  本校では、行事や試験中を除き、毎週水曜日に全校朝礼を実施しています。これまで高校校舎の新設に伴い、仮校舎が建設されるまでは中学1年から高校3年まで全校生を対象にグランドで実施していました。通常は対外表彰の後、校長の話をしていましたが、これだけの年齢差があると、内容が中学生にとっては難し過ぎ、逆に高校生については易し過ぎるということが出てきます。そのため、どうしても表面的な話になりがちでした。その後、グランドが使えなくなったことにより、体育館や講堂において中学と高校別に全校朝礼を行なうことになりましたが、思わぬメリットもありました。その最大のものは、それぞれ話の内容を変えて話ができるようになったことです。今は校長として生徒達に直接話しする機会はあまりないので、この時間を大切にしていきたいと思っています。
  本校では生徒達に〝将来社会で役立つ力〟を身につけさせようとしていますが、そのためには教職員自身が社会のトレンドや政治・経済の実態、企業動向といったことをつかんだ上で、生徒達にそれぞれの教科における学力向上をはかっていくことが必要です。しかし、毎日教科指導や生活指導、進路指導に忙殺され、なかなか世の中の変化について情報を入手するという時間的な余裕がないというのが実情です。
  従って、全校朝礼ではできるだけ社会の動きと学校の授業を結びつけるような話題を提供していきたいと考えています。多くの切り口がありますが、今後は中学生に対しては「環境」というテーマで、高校生については「グローバル化」というテーマで話していきたいと思っています。どれ位のことを伝えられるか分かりませんが、生徒達が何かをつかんで、自分の将来について考えるきっかけにして欲しいものです。

2010年05月09日

創立60周年記念体育大会の開催

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  5月9日(日)、素晴らしい天気の下、創立60周年記念体育大会を開催しました。8時30分丁度に、全校生がクラス毎にプラカードと工夫を凝らした旗を先頭に元気よく入場行進を行ない、運動場一杯に整列しました。33クラス、1200名を超える生徒達が、整列する姿は壮観そのものです。昨日の予行時には若干不揃いなところも見られましたが、その反省を踏まえて本番では随所に改善が加えられており、引き締まった入場行進になりました。また、書道部員による『祝創立60周年』と高校1年生による『HIBARI60』の文字が掲げられ、会場全体の雰囲気を盛り上げました。
  開会式では〝一人ひとりが主役であるという気持ちを持ち、全員でこの大会を盛り上げていって欲しい〟という趣旨の話をしました。その後、準備体操を行ない、中学1年生全員によるフレッシュマンレースから競技がスタートしました。続いて、スプリンターレースの予選、大玉はこび、大縄跳び、スウェーデンリレー、大玉流し、1500m走等の競技が行なわれました。
  午前の最後には恒例の高校3年生によるエンカレッジメントパフォーマンスが行なわれました。生徒達にとっては最後の体育大会ですが、それぞれのクラスが衣装や振り付けに創意工夫を凝らし、観客を魅了するパフォーマンスを披露した後、3年生全員で『HIBARI60』の人文字をつくりました。これまで早朝や放課後等の時間を使って準備を進めてきたようですが、きっと学校生活の思い出に残る演技になったことでしょう。
  午後からはクラブ行進、スプリンターレースの決勝、綱引き、玉入れ、棒倒し、棒引き、騎馬戦等それぞれに熱戦が繰り広げられました。新学期がスタートし、新しいクラスになってまだ1ヶ月少ししか経っていない中での体育大会でしたが、競技が進むに連れて応援の方もヒートアップし、次第にクラスが一つになっていくように感じました。そして最後に、中高男女によるクラス対抗リレーの決勝が行なわれ、大歓声の中ですべての種目を終了しました。
  閉会式では、表彰の後、「人生においてはさまざまな経験をすると思うが、充実した人生というのはいかに多くの感動をしたかに尽きる。そして、この感動は目標の高さと努力の大きさに比例する。これからの人生においても大いに努力を傾注して感動溢れる充実した人生を送って欲しい。また、一人ひとりが主役であるという気持ちで、全員で素晴しい学校をつくっていこう。」という話をしました。
  最後に、温かく見守っていただいた保護者の皆さんにお礼を述べ、感動の体育大会の幕を閉じました。この体育大会を通じて、生徒達は普段の授業では得られない多くのことを学んでくれたのではないかと思います。これらを今後の学校生活に大いに生かし、一段と成長してくれることを心より願っています。


   

2010年05月08日

体育大会の予行

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  5月8日(土)、爽やかな晴天の下、昨日の雨で順延となっていた体育大会の予行を実施しました。生徒達は8時過ぎから運動靴に履き替え、体操服姿でグランドに集合。放送部員による司会の指示に従い、8時30分より中学3年~中学1年、高校1年~高校3年の順にプラカードを先頭にクラス別の入場行進を行ないましたが、行進のスタイルやクラス紹介はそれぞれのクラスの特色が出ており、興味深く感じました。最後のクラスの生徒が入場するとグランドは1200名を超える生徒で一杯になり、「前に進め」という合図に従って一斉に前進し、開会式の隊列をつくりあげました。
  私は本番に備えて、生徒達に二つのことをお願いしました。〝一つ目は、今日ここには中学1年生から高校3年生までの生徒が集まっているが、同じ雲雀丘学園で学校生活を送っているのも何かの縁だと思う。この体育大会を通じて、お互いにコミュニケーションをはかっていこう。そのためにコミュニケーションの第一歩である挨拶をしっかりするようにしよう。二つ目は、これからの人生においては本番に備えてリハーサルをするということが多くあると思うが、大切なことは不十分な点を見つけ出して、本番までに修正を行なうということである。今日の予行演習において足りない点を見つけ、明日の本番までに改善を加えていこう。〟
  続いて全員で準備体操をした後、明日のプログラムに沿って集合と退場を中心に各種競技のリハーサルを行ないました。そのため、午前中で予行は終了しましたが、多くの生徒は午後から学校に残って引き続き明日の準備をしていたようです。
  本校では毎年、この時期に体育大会を実施していますが、非常に良いタイミングではないかと思っています。今は新しいクラスがスタートして一ヶ月経過し、丁度新しい友人もできクラスの絆が結ばれつつあります。これまでクラス全員が力を合わせて取り組んできた成果を十分に発揮して素晴らしい体育大会にして欲しいものです。そして、この体育大会という行事を通じて、生徒達が集団行動の大切さを学び、クラスが一つにまとまっていってくれることを期待しています。
  明日は幸い良い天気にも恵まれそうです。日曜日でもありますので、保護者の皆様には是非ご来場の上、逞しく成長した子どもさんの姿を見てあげてください。

2010年05月07日

チームワークを育てる

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  中学・高校における最大の学校行事の一つである体育大会もいよいよ明後日に迫ってきました。生徒達は連休前から早朝や昼休みに行進やエンカレッジパフォーマンス等の練習やクラス旗の制作を行なってきており、本番に向けてのムードが高まりつつあります。
  本日(5月7日)は本来であれば、体育大会の予行をおこなう予定でしたが、生憎早朝から雨が降り続いているため7時時点で中止を決定し、通常の授業を行なうことにしました。そのため非常勤の先生方にも授業がある旨の連絡を行ない、職員朝礼で予行順延の徹底をはかりました。生徒達には昨日のホームルームで授業と予行の両方の準備をしてくるように伝えていたため、大きな混乱はなく授業がスタートしました。私も午前中ざっと校内を巡回しましたが、各クラス共落ち着いた授業が行なわれており、生徒達は熱心に先生の話に耳を傾けていました。
  放課後は、いたるところで体育大会に向けて準備する生徒達の姿が見られました。経済産業省が提唱している社会人基礎力は「前に踏み出す力」「考えぬく力」「チームで働く力」の三つですが、クラスの仲間が協力して一つの目標に向かって取り組んでいくという経験は間違いなく将来社会で役立つ力を育てることに繋がります。生徒達が学校行事を通じてしっかりとしたチームワークを身につけて欲しいと思っています。

2010年05月02日

「服育」の大切さ

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  昔から、教育の基本は「知育」「徳育」「体育」の三本柱であると言われてきましたが、昨今、これに続く第四の概念としての「食育」が注目されてきています。わが国において食育の大切さが叫ばれるようになってきたのは、食生活・食文化の崩壊が原因です。また、衣生活・衣文についても危機的な状況になってきており、「衣」も「食」と同様、私達の生活を支える重要な用件であるという思いから生まれたのが、第五の概念である『衣服を通じて心を育む服育』です。
  本校においては「知育」「徳育」「体育」に「食育」と「服育」を加えて5つを重点に教育活動に取り組んでいます。服育を教育方針に取り入れている学校はあまり多くないと思いますが、本校の人間教育のベースとなっているのは爽やかな挨拶ときっちりした服装、ルール・マナーの遵守です。
  人の第一印象は会って6~7秒で決まると言われていますが、その印象を左右するのは、顔・表情・しぐさ・言葉遣い・服装です。人を外見で判断してはいけないと思いますが、一般的に外見で人を判断しているというのも事実です。従って、普段より時・場所・場合(ТPО)にあった服装を心がけておくことが大切なのです。つまり、義務の時間、フォーマルな時間をOn Time、自分の自由に過ごせる時間を0ffTimeというように区分し、服装を変えるということです。このように考えると、生徒達にとってのOn Timeは学校にいる時、通学の時ということになりますが、そのポイントは毎日自宅を出る際に服装を整える、またトイレ等鏡のあるところで、都度服装のチェックをするという習慣を身につけることです。
  学校においては、毎日登校指導をしていますが、挨拶や服装について注意している生徒は大体決まっています。また、通学時にだらしのない服装をしている生徒も見受けられます。家庭における指導も是非キッチリと行なっていただきたいものです。

2010年05月01日

学園小学校保護者への進路説明会

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  5月1日(土)、学園小学校のPTA総会後の時間をいただき、6年生~4年生の保護者を対象にした進路説明会を開催しました。本日は土曜日ということもあって、300名を越える保護者の皆さんが出席されました。中には両親が参加されているケースもあったようです。
  岩崎小学校校長の話の後、私から〝社会で活躍する骨太のリーダーを育てる〟というテーマでパワーポイントを使って次のようなお話させていただきました。
  
  現在、小学校6年生~4年生の子ども達も11年~13年後には社会人になりますが、立派な社会人となるためには、中学・高校・大学を通じて、〝社会で役立つ力〟を育てていくことが大切です。〝中学入試は親の入試〟と言われますが、保護者の皆さんに是非心していただきたいことは「目先のことではなく将来の進路はどうかという長い目で子どもの育成を考える。」「日本や世界が将来どのように変わっていくのかというトレンドをしっかりと把握しておく。」「子どもを過保護にしない。」という三つです。その後、中高としての具体的な取り組みと現在進めているコース制を軸とした学校改革の目指す姿、昨年度と今年度の中学入試の結果、本年度の大学進学実績、高校新校舎について説明しました。
  本校が目指しているのは単なる大学進学実績ではなく、「将来、社会で活躍する骨太のリーダーの育成」です。今は学校改革の途中ですが、お蔭様でこの3年間で合格基準は大幅に上がり、生徒達の学力伸張も顕著になってきています。また、部活動も活発で、顕著な成績を上げているクラブも増えてきています。
私達はともすると現在目に見えている学力だけに目を奪われがちですが、学力向上のポイントは、基本的な生活習慣と学習習慣にあるのは事実です。これらの正しい習慣を身につけておくということは、将来社会に出た時に必ず役立つことになりますので、家庭でのしっかりとした指導をお願いします。
  そして、最後に来年度の「連絡入試」についての詳細説明を行ないました。

  本日は、25分間という短い時間であり、十分な説明ができず、おわかりにくい点も数多くあったのではないかと思います。本校では、年間を通じて個別の進路相談に応じていますので、疑問な点があれば事前にご一報いただき、是非ご来校ください。そして、生徒達の授業や部活動の様子を直接自分の目で確認していただきますようお願いします。
  また、ホームページにより日々学校の状況をお伝えしていますので、これからも時々開いてみてください。
       

2010年04月29日

告天子の集い

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 4月29日(木)、宝塚ホテルにおいて雲雀丘学園同窓会(告天子)の創立60周年記念総会が開催され、参加しました。会場には各年次の卒業生と現・旧職員が集い、昨年度の決算報告、本年度の予算計画の承認の後、事務局長よりパワーポイントを使って、60周年記念行事の報告が行なわれました。今回の記念行事については同窓会として暖かい支援をいただき心よりお礼申し上げます。
 続いて中・高吹奏楽部による演奏が行なわれました。今年、同好会から正式の部に昇格しましたが、この2年間の充実振りは目を見張るものがあります。演奏曲は「勝手にシンドバッド」「OVER THE RAINBOW」「ピンクレディ・メドレー」「学園歌」の4曲でしたが、学園歌の演奏の際には参加者全員で合唱し、会場は大いに盛り上がりました。その後、松下常務理事の発声で乾杯を行ない、それぞれ旧交を温めました。
  同窓会の初代のメンバーは既に70歳を超えておられると思います。従って、今年高校を卒業した生徒とは実に祖父母と孫くらいの年齢差があるということになります。時代を経ても同じ学園出身ということでの一体感は何物にも代えがたい素晴らしいものであり、これが雲雀丘学園の良き伝統に繋がっているように感じました。
  これからも毎年、後輩達が同窓会に加入していくことになりますが、先輩として暖かく見守ってあげて欲しいと願っています。

2010年04月27日

PTA総会の開催 

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  4月27日(火)、約200名の保護者出席のもとPTA総会が開催されました。最初に旧役員への感謝状の贈呈、新役員の紹介の後、新会長による挨拶、21年度の決算報告、22年度の予算承認、行事予定、PTA協力金等が承認され無事終了しました。続いて、私から学校の近況を中心に次のような話をしました。
  ①今年は本学園にとって創立60周年という節目の年にあたりますので、創立の原点に立ってすべてのものを見直す機会にしたいと考えています。本学園の創立の精神は〝親孝行のできる人は立派になれる〟という孝道です。そして、将来社会に役立つ人材を育てるということを目指しています。
  ②次に学校改革についての基本の考え方です。平成19年によりきめ細かい進路実現を目指すということで「高校にコース制を導入」し、あわせて授業時間の確保をはかるため「土曜日の授業」「長期休業期間の短縮」等を行いました。また、翌年(平成20年)には中学にコース制を導入しました。当初は〝雲雀丘学園は大学進学だけを目指す学校にするのですか〟とか〝雲雀丘学園の良さがなくなるのではないか〟といった意見もありましたが、あくまで「人間教育の充実」と「学力の向上」の両立を目指すという考え方で取り組んできました。人間としての根っ子をしっかりと育てれば、学力は必ず伸長します。
  ③三つ目は進学に関する報告です。今年、新しいコース制を導入した最初の卒業生(52期生)が大学受験に臨みました。どのような結果になるのか注目を集めていましたが、皆さんのお手元にお届けしている実績のとおり、国公立大学、難関私大に多数の合格者を出すなど大いに健闘しました。また、先生方も徹底的に個別指導を行ないました。この結果を見ると、最後まで目標を下げなかった人、学校の授業を大切にした人、部活動との両立をはかった人が最後の栄冠を勝ち取っています。この体験は将来社会に出た時にも大いに役立つと思います。また、続く53期生、54期生も頑張っており、今年を上回る成果を期待しています。
  ④四つ目は教育内容の充実ですが。その大きな柱は『三学期制への移行』です。本校はこれまで授業時間を確保するために、二学期制をとっていましたが、「テストの範囲が広くなる」「学期の途中に夏休みが入るため成績がタイムリーにフィードバックできない」といった課題がありました。今回は行事もそのままにし、かつ授業日数を確保する。更に成績や学習状況を保護者の皆さんにも伝えフォローしていく体制をとることにしました。また、教職員の資質を高めることにより、授業の質的向上を目指すと共に補習授業やパワーアップゼミ・ブラシュアップゼミの充実につとめていきたいと思っています。
  ⑤五つ目は教育環境の整備です。生徒の安全、安心を守るという基本の考え方に立って、耐震補強を行ない、新校舎の建設を行ない、ゆとりスペースの確保と環境に配慮したエコスクールが完成しました。太陽光パネル、LED照明、屋上緑化、雨水の利用、ウィスキーの樽材の使用等環境に配慮した内容になっています。本校は環境教育に注力していますが、校舎そのものを環境教育の教材にしていきたいと考えています。環境教育の基本の考え方は単に知識を習得するのではなく、学び、調べ、考え、行動するということです。ご家庭においても、是非環境に対する積極的な活動をお願いします。
  ⑥最後に、本校の教育の基本の考え方は家庭と学校が連携して子どもを育てていくという〝共育〟と生徒・保護者・教職員のすべてが共に学ぶという〝共学〟ですが、そのためには、コミュニケーションが何よりも大切です。これからも学校の情報は都度ホームページ等を通じて提供していきたいと考えています。そして、雲雀丘学園に集う全員が力を合わせて素晴らしい学園を作っていきたいと思っていますので、何卒宜しくお願いします。

2010年04月25日

学校の活性化

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  新年度が始まって半月が経ち、4月も残すところわずかになりました。例年、ゴールデンウィークに入るまでのこの時期は、生徒達が新しい学校生活にうまく適応してくれるかどうか気がかりです。私も出張等の予定がある時以外は、毎日登校指導をしていますが、生徒達は概ね元気に登校してきているようです。生徒指導の先生からの報告では、年々欠席や遅刻する生徒が減ってきているが、今年は更にこの傾向が顕著になっているようです。また、時間の許す限り校内を巡回していますが、授業にも集中できているように感じています。
  昨日は中体連の試合に出場するため、公休扱いになる中学生も散見されましたが、午後には、部活動の練習に参加する者、部活動の見学をする者、ニュージーランドへの語学研修の説明会に参加する者、えんどう豆の収穫をする者、体育大会の準備をする者、生徒会の活動をする者等の姿が見られました。
  一方で、先生も生徒達の反応を確認しながら授業の進め方に工夫を凝らしており、学年や分掌、教科のメンバーによる打ち合わせも活発に行なわれています。
  今年は学園創立60周年という記念すべき年にあたりますが、これらの積極的な活動により学校を活性化させ、新たな飛躍に繋げていきたいと思っています。

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2010年04月21日

生徒会総会・生徒会役員認証式を終えて

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  4月21日(水)、部活動の表彰、全校朝礼に続き生徒会総会と前期生徒会役員の認証式を行ないました。 時間が限られているため、全校朝礼においては、ブランド力の話を取り上げ、〝企業には「ブランド」というものがあるが、学校にもブランド力がある。最近、雲雀丘学園中学・高校の取り組みは少しずつ認められてきているが、学校のブランド力を上げていくのは皆さん一人ひとりの行動である。全員で力を合わせて素晴らしい学校をつくっていこう〟という趣旨の話をしました。
  続いて、生徒会総会が行なわれ、新しく生徒会役員に就任した会長、副会長、書記、会計、自治・風紀・美化・厚生・体育・文化の各委員長に承認書を手交しました。その後、各役員は就任の挨拶をしましたが、多くの生徒が創立60周年を意識して、活動していきたいということを表明しました。
  また、これらの新役員の皆さんと昼休みに校長室で色々と意見交換しました。短い時間でしたが、それぞれが問題意識を持って、新たなことに挑戦しようとしている姿勢が感じられました。
  社会で役立つ力というのは、決められたことや与えられたことを着実にこなすというものではありません。自ら課題を見つけ出し、解決していくという力が必要になります。前期は体育大会や文化祭といった学校行事をはじめ、環境活動等の数多くの取り組みが予定されています。
  創立60周年という節目にあたって、生徒会役員の皆さんがリーダーとなって、学校を良い方向に変えていってくれることを期待しています。

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2010年04月20日

中学1年生対象のクラブ紹介

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  4月19日(月)放課後、生徒会の主催で中学1年生対象のクラブ紹介が行なわれました。各クラブは新入部員の獲得のためにそれぞれ工夫をこらして2分間という短い時間で説明を行ないました。本校には多くの文化クラブと運動クラブがあり、中高全体での加入率は65%、中学だけでの加入率は80%を超えています。学校改革の柱として〝きめ細かい進路の実現を目指す〟という方針を打ち出したところ、「雲雀丘は進学だけを重視した学校を目指すのですか」とか「雲雀丘の良さがなくなるのではないか」というような意見があったのも事実です。しかし、これは全くの誤解であり、決してクラブ活動を軽視しているわけではありません。学校改革の授業の時間数を増やしたことにより部活動の練習や試合については、ある程度の制約が生じてきているのは事実ですが、それぞれ工夫をしながら学業と部活動を両立させていくことが大切なのです。
  昔から『文武両道』という言葉がありますが、部活動を通じてはかり知れないものを得ることができます。現に私もバレーボールを通じて通常の授業では得られない実にさまざまなことを学びました。また、部活動に力を入れたため勉強する時間がなくて自分の思い通りの進路が達成できなかったということはまずありません。部活動をやり過ぎたから自分の思い通りの進路が達成できなかったというのは言い訳です。学習する時間がないからという理由で部活動を止めた結果、かえって生活のペースが乱れてしまったという例も数多くみられます。
  本校では人間教育を教育方針の第一に掲げていますが、人間力の養成のために部活動の果たす役割は極めて大きいと感じています。しっかりと挨拶する、服装を整える、ルールやマナーを守る、忍耐する、チームワークを築く、といったことは社会に出た時に大いに役立つのは間違いありません。将来社会で必要な〝事前の段取りをキッチリ行なう〟〝何事にも集中する〟〝短い時間を有効活用する〟〝諦めずやり遂げる〟等といった力は密度の高い学校生活を送ることによって養成されるのです。
新入生の皆さんは勉学に励むと共に積極的にクラブに加入し、学力と人間力の両立をはかることによって、中学・高校でしか経験できない充実した生活を送って欲しいと思っています。
  なお、高校1年生に対するクラブ紹介は21日に実施する予定です。

2010年04月19日

『ブラシュアップ・ゼミ』の開講にあたって

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  4月19日(月)、高校1年・2年生の特進Ⅰ・Ⅱコースの生徒を対象とした『ブラシュアップ・ゼミ』の開講式を行ないました。本校ではこれまで、選抜特進コースの生徒全員を対象に大手予備校の講師による特別講習『パワーアップ・ゼミ』を週2回実施して、応用力や実戦力の練成をはかってきました。また、特進Ⅰ・Ⅱコースについては希望する生徒を対象に大スクリーンを通して大手予備校の講義が受講できる『サテライン講座』を週2回実施してきました。しかし、この講座は一方的になるため、よりきめ細かい進路指導を行なうことを目指して、今年から大手予備校の講師による特別講習に切り替えることにしました。この講習は数学と英語の2教科で週2回、これまでと同様通常授業が終了した後に開催されることになるため、どれだけの生徒が希望するのか気にしていましたが、本日の開講式には約150名が出席してくれました。そのため、座席が足りず一部の生徒は立ったままでの受講ということになり、誠に申し訳なく思っています。
  開講式の冒頭、私から大学進学の意義と進路実現のために取り組んで欲しいことを中心にお話しました。これから世の中は大きく変わっていきますが、基礎学力を身につけておくことは将来どの分野に進むにしても極めて大切です。特に強調したのは ①目標を下げないこと ②できるだけ早い時期にスタートすること ③学習習慣(寝る時間・起きる時間・勉強を始める時間)を守ること ④日々例外を作らず続けること ⑤細切れ時間を活用すること 等です。そして、これまで学校の授業を大切にし、最後まで諦めずに粘った人が栄冠を勝ち取っているということを紹介しました。
  
  本校も年々、大学受験に対する指導体制が充実してきていますが、あくまで勉強するのは生徒自身です。また、入試は個人戦ではなく団体戦であると思っています。早速、明日から講習がスタートしますが、生徒達が自分の目標実現に向けて努力してくれることを心より願っています。

2010年04月17日

平成22年度学園PTA協議会の開催

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  4月17日(土)午後、中・高等学校、小学校、幼稚園の各PTA会長・副会長と校園長、事務局の幹部が出席して恒例の学園PTA協議会が開催されました。冒頭、常務理事から挨拶があり、続いて出席メンバーの紹介、21年度の決算、本年度の予算、60周年記念行事の実施結果についての説明があり承認されました。
  その後、各校種の校園長より本年度の活動計画について発表しました。中学・高等学校については、私からこれまでの学校改革の取り組みを中心に教育活動の内容、大学への進学状況、新校舎等についての説明を行ないました。すべての議事が終了した後、出席者全員による懇親の場が設けられ、普段あまりお話ししたことのない小学校や幼稚園の役員の方々とも色々と意見交換させていただきました。
  日常多くの中学生、高校生と接していて感じるのは、幼少の頃にどのような育ち方をしてきたかによって物の考え方や生活習慣、行動パターンが決まってきている、言い換えると〝家庭教育がいかに大切か〟ということです。
  昔から『三つ子の魂百まで』とか『〝つ〟のつく教育(一つから九つ)』と言われていますが、幼い時に身についた性質はなかなか変わらないものです。とりわけ〝やってはいけないこと〟〝他人に対する思いやり〟〝命を大切にする気持ち〟〝我慢する姿勢〟といった人間としての基本を身につけておくことは非常に大切です。そして、その形成に大きな役割を果たしているのは家庭、特に母親であり、母親の感性がなければ、これらを子どもに伝えることはできないのです。
  本学園は第一に「人間教育」の大切さを取り上げていますが、このためには家庭と学校が一体となった『共育』が何よりも大切であると思っています。
 最後に、昨年度のPTAの役員の皆さんには創立60周年を目前に控え、さまざまな面で大変ご尽力をいただき心より感謝しております。また、本年度の役員の皆さんには60周年という記念すべき年にあたり、何かとお世話になることが多いと思いますが、何卒宜しくお願いいたします。

2010年04月15日

高校1年オリエンテーション合宿閉舎式

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  4月15日(木)、一泊二日の高校1年オリエンテーション合宿は無事終了しました。この研修は〝集団行動をしっかり行なう〟ということを大きな目的にしていたため、生徒達がこのことをどれだけできるかどうか見守っていましたが、集合時間や講義に集中する姿勢については問題がなく、注意することもほとんどありませんでした。生徒達は本当に立派だったと思っています。
  この合宿研修の閉舎式で、私は次のような話をしました。
 〝皆さん、今回のオリエンテーション合宿はどうでしたか? たった二日間でしたが、この合宿を通じて皆さんはいろいろなことを学び、随分成長したように感じました。研修の終わりにあたって、私から3つのことをお話します。
 ①雲雀丘学園の教育の基本は「将来社会で役立つ人を育てる」ということです。社会で活躍するためには「高い志を持つ」「自らを律する」「努力する」という姿勢が大切です。「高い志を持つ」というのは、単にお金儲けをしたり、有名になりたいといったものではありません。世のため、人のために尽くそうという強い思いです。また、「自らを律する」ためには絶えず自分のやったことを素直に反省し姿勢を正すということが必要です。そして、目標を達成するために「努力を継続していく」ことです。たとえ失敗することがあってもあきらめずに挑戦していくことが大切です。これはまさに本校の校是である『高志・自立・努力』の実践そのものです。皆さんはこの素晴らしい校是を心に刻みこんでいってください。
 ②この研修で、皆さんは集団行動の大切さについて学んだと思います。将来社会に出るとさまざまな人達と協働して仕事をしていくことが必要になってきます。自分の思い通りに仕事をしていては決して成果は上がりません。チームワークが大切になってきます。学校で行なわれる授業も色々な行事もすべて集団行動です。これからも日々集団行動をしっかり行なうことによって、クラスの絆、学年の絆を結んでください。
 ③最後に、なんと言っても「正しい生活習慣、学習習慣を身につける」ことが基本です。良い習慣をつければ必ず学力は向上します。そして、高校時代に身につけた良い習慣は将来社会人になった時に大いに役立つのは間違いありません。是非、良い習慣づくりに力を注いでください。〟
  生徒達が明日から新たな気持ちで充実した高校生活を送ってくれることを願っています。

2010年04月14日

高校1年オリエンテーション合宿

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  4月14日(水)、1泊2日にわたって実施される高校1年生のオリエンテーション合宿に同行しました。この趣旨は一人ひとりの生徒にとって高校生活が円滑にスタートできるようにするための「人間関係を築くこと」「学習習慣の徹底をはかること」「進路目標の設定を行なうこと」です。  8時45分にバス6台で学校を出発し、約2時間で研修地である 《たつの市の国民宿舎 志んぐ荘》 に到着しました。そして、全員で開舎式を行なった後、荷物を持ったまま研修会場に集合しました。
  研修の冒頭、私から『充実した高校生活を送るために~これからの社会で求められる人材』というテーマで、約40分間にわたりパワーポイントを使って講演を行ないました。 この研修では「進路実現のために」というテーマの講演が予定されているため、私からはできるだけ世の中の動きや将来の社会を見据えた上で、これから高校生として取り組んで欲しいことについて次のような話をしました。

  〝これから地球上の人口はどんどん増える、これに伴い食料、水、エネルギー、資源の枯渇や地球温暖化をはじめとする環境問題が発生する、一方で日本においては「少子高齢化」「情報化」「グローバル化」「仕事の二極化」が進み、真の実力主義の時代になる、一方で新技術が生まれ新たな仕事が続々と生まれることになる。このように社会が大きく変わることによって、大いなるチャンスが生まれてくることになる。言い換えると皆さんにとっては〝ワクワク ドキドキする時代〟ということになる。この社会で活躍するためには「目標達成への強い思い」「点数ではかれない力」「各分野での専門能力やノウハウ・スキル」「人間力や正しい人生観・職業観」「健康」「グローバルな視野と変化対応力」「凡事徹底」「共働性」等が重要になる。
  そして、高校生活の中で是非心がけて欲しいこととして「丈夫な体をつくる」「明るい挨拶・キッチリした服装・正しい言葉づかいをする」「約束・ルール・規則・時間を守る」「身のまわりの整理整頓・掃除を行なう」「良い友達をつくる」「より良い生活習慣・学習習慣をつくる」ということです。
  本校においては〝将来社会で役立つ人材を育てる〟ことを教育の基本的な考え方にしています。そのためには〝将来の夢を持ち、目標を設定する。そして、現実とのギャップを明確にした上で具体的な計画を作り、日々の努力を継続していく〟ことであると思います。「しごと」は《志事》であり、「はたらく」は《傍を楽にする》ことです。
  生徒達が高校時代にしっかりとした基礎を作り、充実した人生を歩んで欲しいと思っています。

2010年04月13日

中学1年生が自然学舎に出発

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  4月13日(火)、新学期が始まって5日目ですが、中学1年生が「自然学舎」に向けて出発しました。この自然学舎は、2泊3日の合宿研修という形式をとっており、集団生活を通じて仲間を大切にし、学年・学級の仲間作りを進めると共に、中学生活の基本の習慣を身につけることを目的として例年鉢伏高原で実施しています。
  研修内容はラジオ体操、学園歌の練習、飯盒炊爨、集団行動・学園歌発表会、凧づくり、自己紹介、はがきの書き方等盛りだくさんですが、起床や就寝、食事、入浴も含めて時間厳守、後片付けといった集団行動の基本を習得することにしています。
  出発にあたって、柔道場に荷物を持って集合し、整列・点呼を行なった後、「開舎式」を行ないました。私は〝先日の始業式で話した『オアシス運動』に触れ、挨拶をしっかりすること、時間に遅れないこと、そして、人が話をしている時にはしゃべらず目と耳でしっかりと聞くこと〟という話をしました。その後、生徒達は4台のバスに乗り込み、元気よく出発していきました。  
これから生徒達は『自然学舎in 鉢伏高原』 という栞に基づいて行動しますが、この巻頭言「自然学舎に寄せて」を紹介します。

  〝雲雀丘学園中学校では、平成6年度から各学年に宿泊行事を設定しました。これらの行事の目的は、人の一生のうちで心身ともに最も著しい成長を遂げる中学生時代に、仲間と寝食をともにして、自然や人間生活の歴史・文化に融け込み、さまざまな経験を通して、皆さん一人ひとりが、自分自身を見つめ直し、集団としての行動規範を高めることにあります。
  ことに、中学一年生の「自然学舎」は、本校に入学して間もない皆さんのオリエンテーション(雲雀丘学園中学生としての方向づけ)と仲間づくりをめざすものです。雪の残る早春の鉢伏高原の新鮮で伸びやかな雰囲気の中で、思いっきり自分を開放し、新しい集団生活をスタートさせてくれることを願っています。
  これから始まる中学時代は、皆さんが将来社会に出た時に役立つ、必要な「基礎学力」や「人間力」を育てるトレーニングの期間です。これらの力を育てていくためには、自らの日々の生活を素直に振り返り、反省し、正しい生活習慣や学習週間をつけていくことが何より大切です。
  皆さんがこの自然学舎を通じて、これからどのような態度や習慣で臨むのかを考えてほしいと思います。(中略)
  一人ひとりの自覚により、すばらしい自然学舎になるものと確信しています。是非、一回りも二回りも大きくなって学校に帰ってきてください。〟
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2010年04月10日

第66回雲雀丘小学校の入学式に出席して

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  4月10日(土)、暖かい春の日差しが差し込み満開の桜が咲き誇る中で、第66回となる雲雀丘学園小学校の入学式が行なわれ、来賓として出席しました。最初に、2年生、5年生、6年生や保護者、教員の大きな拍手に迎えられ、144名の新入生がサウンドオブミュージックの「ドレミ」の歌のメロディーに合わせて入場しました。続いて全児童が大きな声で国歌・君が代を高らかに歌いあげました。よく見ると新1年生の中にもしっかりと歌っている子どもがいます。公立学校の場合には、今でも入学式や卒業式等の式典の際に、国旗の掲揚や君が代の斉唱が徹底できない等の課題が指摘されています。そして、学校において君が代についての歌唱指導も十分が行なわれていないため、中学や高校になっても実際に歌えない生徒が多くいます。
  本学園では、幼稚園の年長組から君が代の歌唱指導をしているため、小学校入学時からしっかりと歌えるようになっています。続いて、新入生は「月」「星」「雪」「虹」のクラス毎にステージの上にあがり、担任の先生の点呼に応えて一人一人が手をあげて元気よく返事をしました。その後、校長先生の式辞・教員紹介があり、上級生からの歓迎の言葉や歌や劇が披露されました。感心したのは、ほとんどの新入生が校長先生からの〝挨拶しましょう〟〝人の話をしっかりと聞きましょう〟〝お花をしっかりと育てましょう〟という言葉に対して〝はい〟という元気な返事で応えたことです。続いて、在校生から〝お祝いの呼びかけ〟や〝歓迎の言葉や歌〟が披露されました。また、“おめでとうございます”という言葉に対しては、“ありがとうございます”という新入生の元気な声が響き渡りました。この時期に人間としての基本である挨拶がしっかりと身についているということは素晴らしいと感じました。こうして、式はほのぼのとしたぬくもりの感じられる雰囲気の中で無事終了しました。
  本学園には、二つの幼稚園と小学校、中学・高校がありますが、この温かみのある雰囲気が本学園の良き伝統になっているように感じています。これからもこの良い伝統を引き継ぎ、更に醸成することにより、学園として一貫した人間教育を推進していきたいと思っています。

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2010年04月09日

対面式・始業式の実施

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  4月9日(金)、新年度を迎え生徒達が続々と登校してきました。春休み中に部活動等で登校していた一部の生徒を除き、大半の生徒にとっては完成後の高校新校舎を見るのは初めてということになります。また、本日は新しいクラスの担任と生徒名が張り出されており、これを見た生徒達から歓声が起こっていました。昨日、入学した生徒以外はこれまで新校舎内への立ち入りを制限していたため、玄関を入って内部を見た生徒は素晴らしい施設を目の当たりにし本当に驚いている様子でした。そして、靴を履き替え各教室に入り、先生方から諸連絡を受けた後、8時50分から体育館で対面式を行ないました。
  まず体育館の東側前列に中学3年・2年生が、後列に高校3年・2年生が整列し、新中学1年生と新高校1年生が各クラスのプラカードを先頭に大きな拍手に迎えられて元気よく入場しました。
  その後、生徒会の委員による号令で、中学・高校の新入生と先輩がお互いに向き合い、それぞれの代表者が「よろしくお願いします」と声をかけあいました。 
  続いて、私から本年度新たに着任された先生方を紹介し、それぞれの先生からご挨拶をいただきました。これらの新しいメンバーを加え、本年度の本校における専任・常勤・非常勤・事務職員の数は102名になります。この後行なわれた始業式で、私は最初に雲雀丘学園の創立の経緯と創立の精神である「孝道」に触れた後、今月からスタートする『挨拶推進月間』にあたって、挨拶の大切さをお話しました。
始業式後は、学年・クラス毎に学級取り扱いの説明やクラス写真の撮影、新校舎の見学、大掃除を行ないました。
  
  実に慌しい一日でしたが、明日から本格的な授業が始まります。最初は色々な面での課題が出てくると思いますが、しっかりと対応していきたいと思っています。
  なお、入学式や始業式の式辞の内容、および保護者のオリエンテーションでお話した内容については順次紹介していく予定です。

2010年04月08日

中学校・高等学校入学式を終えて

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  4月8日(木)、昨日の寒さからは一転し、暖かい春の陽ざしが降り注ぎ、美しい桜の花が咲き誇る中、午前に中学校、午後から高等学校の入学式を行ないました。
  本年度の中学の入学者は156名、高校の入学者は244名となりましたが、共に学園創立60周年という記念すべき年の入学者ということになります。
  開式の辞に続き全員起立の上で国歌斉唱を行なった後、入学生の点呼と入学許可、学校長の式辞、常務理事・PTA会長の祝辞、祝電の披露、学園歌斉唱の順で約1時間にわたる入学式は終了しました。
  私は、中学入学式の式辞の中で、①雲雀丘学園の歴史と創立の精神 ②中学生活をスタートするにあたっての習慣づくり について取り上げました。
また、高校入学式の式辞の中では、学園の歴史について少し触れた後、松下幸之助氏のエピソードを取り上げ、①現状を受け入れプラス思考で行動すること ②当たり前のこと、簡単なことをしっかりやる人間になること を取り上げました。 
  引き続いて、教頭から新1年生の担任となる先生方の紹介があり、その後中央棟前の階段で高校新校舎をバックに保護者の方も含めてクラス毎に記念撮影を行ないました。
  写真撮影の後、生徒達がそれぞれ教室に分かれて担任から説明を受けている間の時間を利用して、「保護者オリエンテーション」を行ないました。このオリエンテーションは一昨年から実施しており、今年で3回目になります。『社会で役立つ力を育てる』というテーマで家庭と学校が連携して取り組んでいこうとするものです。そして、お子様の入学に合わせて保護者の皆さんにも新たな気持ちで、本校の教育の基本である〝共育〟と〝共学〟について実践していただこうという趣旨です。 
  中学・高校時代というのは、人生の中で最も多感な年頃であり、人間の基礎を固める時期でもあります。言い換えると、〝どのような学校生活を送るかでその人の将来が決まる〟と言っても過言ではありません。 私達教職という立場にある者は、〝生徒一人ひとりの人生を預かっている〟という思いで指導していかなければならないと 思っています。

2010年04月07日

入学式を明日に控えて

  4月7日(水)、新しい職員室で最初の職員朝礼を行ないました。私から昨日の披露式典のお礼と「創立六十周年にあたって、すべてのことを原点に戻って見直すと共に自分達の学校は自分達で守っていこう。気の付いたことはどんどん提案していただきたい。」という旨の話をし、各担当の先生方から入学式や始業式のスケジュール、校舎使用の留意点、時間割、クラブ紹介等に関する連絡がありました。
  その後、明日の中学校、高等学校の入学式の準備を行ないました。今年は全国的に桜の開花が早まり、入学式まで持つのかどうか心配していましたが、今も学園の桜が美しい花を咲かせてくれており、新入生の皆さんを温かく迎えてくれると思います。
  今日は中学校と高等学校の二つの式辞を筆で清書し、式後に保護者の皆さんにお話しするパワーポイントのレジュメの作成を行ないました。本校の教育の基本の考え方は「人間教育の充実」と「学力の向上」の両立です。人間力が上がれば必ず学力も向上します。そのため、資料の中身はほとんどが〝人間力の養成や社会で役立つ力〟が中心になっていましたが、本校の大学進学はどうなっているのか、心配されている保護者の方も多いと思いますので、今年の大学進学の状況も付け加えました。
  主な実績は ①国公立合格者は昨年度の25名から50名と倍増 ②旧帝国大学+神戸大学合格者は4名から14名と大幅増加 ③関関同立は111名から161名と45%増加 ④関東の有名私学は6名から23名と大幅増加 ということになっています。
  いずれにしても大学進学が最終目標ではありません。将来を見据えた生徒一人ひとりの進路の実現をはかっていくことが何よりも大切であると思っています。  
 なお、先日(4月5日)発売されたAERAの特集記事『公立に勝てる私立中高一貫80校』の中にも本校は紹介されています。
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2010年04月06日

学園創立60周年記念事業竣工披露式典・祝賀会

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  4月6日(火)、好天に恵まれ桜の花が咲き誇る中、来賓、理事・評議員をはじめ地域、学校、企業、PTA・同窓会、旧職員等の関係者、教職員が学園記念講堂に参集し、10時より学園創立60周年記念事業竣工披露式典を学園記念講堂で行ないました。
  最初に鳥井理事長の挨拶があり、次いで来賓の祝辞をいただきました。その後、安井建築設計事務所と竹中工務店への感謝状の贈呈を行ない、無事式典は終了しました。
  続いて、小学校の児童による和太鼓、中学・高校のギター・マンドリン部による演奏が披露されましたが、素晴らしい出来映えで、聴衆に感動を与えたのではないかと思います。演奏の後は、事務局長より高校の新校舎をはじめとする記念事業の説明があり、5つのグループに分かれて、高校の新校舎と小学校の運動場の見学をしていただきました。短時間の見学でしたが、多くの出席者の皆様からは、実に環境面に配慮した校舎であるという感想が寄せられました。見学の後、雲雀丘学園幼稚園において、祝賀会が開催されましたが、約1時間にわたって参加者同士が和やかに歓談されていたのが印象的でした。
  また、すべての行事が終了した後、学園の教職員全員による祝賀会と歓送迎会を行いました。
今回の60周年事業については、5年くらい前からプロジェクトがスタートし、学園に集う教職員が力を合わせて取り組んできたものです。まさに、〝全員の知恵と努力の結晶〟であるのは間違いありません。
  今年は学園創立60周年にあたりますが、原点に戻って教育活動の充実に取り組み、更なる飛躍を目指していきたいと思っています。

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2010年04月02日

本年度最初の職員会議の開催

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  4月2日(金)、9時より学園文化館視聴覚教室で専任教員、常勤講師、非常勤講師の皆さん全員に集まっていただき、本年度最初となる職員会議を実施しました。最初に私から新任者の皆さんの紹介を行ない、各人から挨拶をしていただいた後、中学・高校の経営方針を発表しました。既に、昨日の合同職員会議において概略の説明をしているため、本日は最終目標である2013年の姿を明示した後、激変する経営環境の中で取り組むべき重点課題に絞って話をしました。
  学校経営にあたっては「入口を固める」「校内を固める」「出口を固める」という3つの切り口で、それぞれの課題を解決し、良循環させていくことが大切です。そのためには、学校全体の方針を受けて各分掌、各学年、各教科が計画を立て、更に各教員がこの一年間にやるべきことを明確にしていくことが必要です。現在、本校はまさに正念場を迎えていますが、この難局を乗り切っていくためには全教職員のベクトルが同じ方向になっていなければなりません。
  約2時間にわたる職員会議の後は、新しい先生を含めて教科毎に会議の場を持ち、それぞれ細部の検討を行ないました。そして、午後からは一斉に職員室の新校舎への移転を行ないました。一部の建築委員以外の教職員は本日初めて新校舎に立ち入りましたが、普通教室、演習教室、職員室等の素晴らしい設備を目の当たりにし、感動している様子でした。それぞれの先生の机の配置も決まり、校内LANや防災システム、放送設備等の点検も終了しました。まだ、すべての移転作業は完了していませんが、これから新学期に向けて細かい準備を進めていくことになります。
  この快適な教育環境の下で、生徒達が充実した学校生活を送ることにより、人間力と学力を兼備した人材に育ってくれることを願っています。

2010年04月01日

新任式、合同職員会議の開催

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  4月1日(木)、いよいよ本日から2010年度がスタートしました。11時より、学園幹部出席のもと本年度新たに雲雀丘学園にお迎えした5名の先生を対象にした新任式を行ないました。本年度は例年に比べて新規の採用者は少なくなっており、中学・高校に来ていただくのはこのうちの3名です。新任者の自己紹介に続いて、常務理事から「学園を取り巻く厳しい環境」や「学園創立の経緯」「創立の精神は親を大切にするという『孝道』と『社会で役立つ人材の育成である』「基本方針は人間教育の充実と学力の向上の両立である」「学校改革が徐々に実を結びつつある」「目指すべき姿は関西を代表する素晴らしい学園である」「先生という仕事は素晴らしい」等の話がありました。
  その後、各校園長から祝辞を述べました。私は「教員というのは生徒の人生を決めるという意味で、実に大切な仕事であり、高い志を持って将来日本を背負って立つ子ども達を育てて欲しい。本学園の初代理事長である鳥井信治郎氏の口癖は〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟というものであり、皆さんも失敗を恐れず大いにチャレンジして欲しい。」という話をしました。そして、最後に全員で記念撮影を行ない、新任式は終了しました。新任の皆さんには、新たな戦力としてこれからさまざまな面で新風を吹き込んでいただけるものと大いに期待しています。
  また、午後1時からは、学園の教職員が一堂に会して合同職員会議を開催しました。最初に本学園で30年・20年・10年勤務されている先生方の永年にわたる功績に対する勤続表彰があり、続いて学園および各校種から本年度の経営方針の発表を行ないました。時間が限られているため詳細な説明まではできませんでしたが、各校種の経営計画の概要は出席者に理解してもらえたのではないかと思います。大切なことは各校種の教職員が問題意識を持って自らの役割を果たすと共に校種の壁を超えて連携していくことです。学園に集う教職員が一つの方向に向かって行動すれば、60周年を機に大きく飛躍できるのではないかと思っています。

2010年03月31日

学園創立60周年記念事業竣工式

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  本年度の最終日となる3月31日(水)、鳥井理事長、松下常務理事をはじめ学園の幹部や建築委員会のメンバー、安井建築設計事務所と竹中工務店の代表者の出席のもと、創立60周年の記念事業竣工式を執り行ないました。本学園では、記念事業として〝高校の新校舎建設〟〝小学校の運動場拡張〟〝50mプールの改修〟工事を約2年がかりで実施してきましたが、すべて本年度末までに完成しました。
  最初に、理事長による〝定礎〟の除幕式、続いて60(ろくまる)記念ホールで神事を執り行ない、無事竣工式は終了しましたが、この日を迎えるまでには、数々の出来事がありました。本格的な工事に着手するまでに、建設場所をどこにするのか、設計や建設をどこにお願いするのか、メタセコイヤやヒマラヤ杉の命をどうするのかということを議論し、厳しくなった建築基準をクリアするまでにかなりの時間を要しました。その後、仮校舎を建設し、昨年の高校の卒業式の翌日から旧校舎の解体、次いで新校舎の建築を開始しましたが、この間、建築委員の皆さんを中心に毎週のように校舎の細部にわたる検討を行ない、約一年かけてこの新校舎が完成したのです。この間には、工事用の車両やクレーンが出入りすることもあって、事故が起こらないよう細心の注意を払ってきましたが、無事故で工事を終えることができ、本当に良かったと思います。多くの皆さんの努力に心より感謝を申し上げます。
  また、小学校の運動場も整備され、新たに設置された鉄棒の下には人工芝が敷きつめられており、プールの補修も完了しました。現在はまだ水が入っていませんが、夏には部活動や授業で十分活用されることになることでしょう。
  これからは、これらの素晴らしい教育施設を有効活用して更に質の高い教育活動を展開していきたいと思っています。


2010年03月30日

薬物乱用の防止

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  3月30日(火)、大阪府立高校の現職教頭が大麻所持で現行犯逮捕されたという衝撃的なニュースが飛び込んできました。
  今、大阪府ではさまざまな教育改革に取り組んでおり、昨日も教育委員会議で活発な意見が交わされたばかりです。会議の後も教育委員が集まって意見交換をしましたが、その場で事務局から来年度の10大目標が示されました。そして、その1つに『児童生徒の規範意識の向上に向けた取り組みの充実』を取り上げ、薬物乱用の防止を推進していくことを確認したばかりです。それだけに今回、生徒を指導していく立場の教頭が逮捕されたということは実に残念であり、申し訳ない気持ちで一杯です。

  ところで、昨年、警察関係の方から、「薬物汚染が蔓延しており、事犯の低年齢が顕著になってきている。今は薬物を入手しようとすれば、簡単に手に入る。学校でも細心の注意を払っておくようにして欲しい。」というアドバイスを受けました。また、大阪では最近児童・生徒の飲酒も増え、5%に達しており、看過できない状況になっているということも話題になりました。

  本校では、来年度「薬物乱用防止」を重点課題の一つに取り上げていますが、このニュースを受けて、生徒指導部長に研修会の日程を早急につめるよう指示しました。これまでのところ、本校の生徒については、喫煙や飲酒等で指導するということはほとんどありません。そのため、今回のようなことが起こっても「うちの学校は大丈夫だろう」とか「うちの子は大丈夫」というように思いがちです。
  しかし、昨今生徒達の周りにはさまざまな危険が待ち受けています。本日で、春休みに入って一週間が経過しました。ともすると気が緩みがちになりますが、危険なところには絶対に近づかないようにして欲しいものです。また、ご家庭においても規則正しい生活を心がけるよう指導していただきたいと思っています。

2010年03月26日

高校新校舎完成

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  待望の高校新校舎が完成しました。先日、理事会の開催前に鳥井理事長にも校舎内を見ていただき、午後からは建築委員のメンバーを中心にすべての施設や備品等の最終確認を行ないました。
  まだ、机や椅子が搬入されていませんが、旧校舎に比べると教室や職員室のスペースは2割強、廊下は1割強広くなっているため、全体的にゆとりが感じられます。また、窓が大きく自然の光を採り入れており、ロッカーや扉は淡い鶯色で統一されているため、明るい印象を受けます。新校舎の5階からは遠く伊丹や大阪市内が見下ろすことができます。4階には〝ヒートアイランド現象の防止〟と〝屋上面への断熱効果〟を狙いとする屋上緑化の工事が施行されています。これまでの屋上緑化とは異なり、土の代わりに新素材「パフカル」という人工培土を使用し、水・栄養・空気を効率的に供給する水耕栽培型の直裁ユニットで、〝クリーン〟で〝軽量〟というのが特徴です。やがて、屋上一杯に緑の絨毯が広がることでしょう。このような恵まれた教育環境の中で勉強できる生徒や教鞭をとることができる先生は本当に幸せだと思います。この校舎建築にあたっては、安井設計事務所、竹中工務店をはじめ、実に多くの方にご支援をいただきました。心より感謝申し上げます。
  
  なお、この週末には職員室の移動、31日には竣工式、4月に入ってからは備品類の搬入を行ない、4月6日の竣工披露式典を迎える予定です。

2010年03月25日

平成22年度理事会・評議員会の開催

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  3月25日(木)、10時より「平成22年雲雀丘学園理事会・評議員会」が開催されました。本学園では、各企業の代表者や地域の著名な方々、学識経験者、PTA代表の皆さんに理事や評議員への就任をお願いしており、適宜ご意見やアドバイスをいただいています。
 本日は、冒頭、鳥井理事長からご挨拶があり、役員・評議員の選任、平成21年度の事業報告・決算見込み、学園60周年事業等の報告が行われました。次いで、松下常務理事から私学を取り巻く環境や他の私学の動き、学園の教育並びに経営方針についての説明があり、平成22年度事業計画・予算案の承認決議がなされました。その後中学・高校、小学校、雲雀丘幼稚園、中山台幼稚園からそれぞれ22年度の教育ならびに経営方針についての説明を行ないました。私は、最初にこの3年間で取り組んできた学校改革の振り返りを行ない、続いて来年度の重点取り組みについてお話しました。お蔭様で、これまでは生徒募集や進学実績では比較的順調に推移してきていますが、来年は正念場を迎えることになるのは間違いありません。本校では、中期の視点に立って、一貫選抜コースが中学1年生から高校3年生まで揃う〝2013年〟を目指して、さまざまな取り組みを行なってきています。
  しかし、現在、私学を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。特に、経済情勢、公立高校のクラス増(大阪府)や複数志願制(兵庫県)、大阪府と兵庫県の公立高校無償化に伴う私学対応の違い等、本校にとっては数多くの逆風が吹いてきています。
  本日出席いただいた皆さんからは、人間教育のあり方、進路の実現、生徒の確保、教職員の資質向上、部活動の活性化等についての貴重な意見をいただきました。このような素晴らしい理事・評議員の皆さんにご支援いただけるというのも本学園の強みの一つではないかと感じています。課題は山積していますが、試練を前向きに受け止め、創立60周年を機に更なる飛躍を目指していきたいものです。

2010年03月23日

修了式を終えて

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  3月23日(火)、本年度の修了式と離任式を学園講堂で行ないました。最初に生徒会役員の司会による表彰の後、修了式において次のような話をしました。

  〝先程、皆さんに表彰状をお渡ししましたが、これだけ多くの表彰を受ける生徒がいる学校は少なく、本当に素晴らしいことであると思います。皆さんはこの一年間、色々な面で成長し、それぞれ進学・進級することになりますが、今日は「感謝」と「自立」というテーマでお話したいと思います。
今、2頭の馬がいたとします。1頭は何日も食べ物をとらず水も飲んでいません。もう1頭は食べ物も水も十分とっています。この2頭の馬を湖のほとりに連れて行ったとします。皆さんは、どちらの馬が水をたくさん飲むと思いますか? 当然喉の渇いている最初の馬ですね。
  現在、地球には68億人が住んでいます。しかし、今から110年前の1900年当時の人口はわずか17億人、今の四分の一に過ぎません。言い換えると、世界の人口はこの110年間で4倍になっており、なお年間では8000万人ずつ人口が増えています。これは1日に直すと22万人、1分間では150人ということになります。今世紀半ばには恐らく90億人を超えるでしょう。世界には十分な食べ物もない人が数多くいます。また、電気、ガス、水道のない生活をしている人が80%を占めています。そして、皆さんのような子ども達は労働力として欠かすことができません。何キロも離れたところまで、水汲みに行っています。学校に行きたくても行けません。このように勉強したくてもできない子ども達がたくさんいるのです。
  これまで、皆さんは1年間、仮校舎で勉強してきました。この間、不自由なことがあったかもしれません。でも電気もあり、エアコンもついており、蛇口をひねると水も出ましたね。もし、この校舎を恵まれない国の子ども達に提供したら、どれだけ喜ぶことでしょう。皆さんは、今の生活を当たり前のように考えていませんか?学校に行ける、学校で勉強できる、また大学に行けるということは、本当に恵まれた凄いことなのです。お父さん、お母さんをはじめ多くの人に感謝して欲しいものです。
  皆さんは、お父さんやお母さんからよく“勉強しなさい”と言われていませんか?勉強は人に言われてするものではありません。皆さんは自分ひとりで生きているわけではありません。多くの人に“生かされている”のです。つまり、多くの人達から助けてもらっているのです。皆さんが勉強しているのは、将来社会に出て多くの人たちを助けるためなのです。自分のことは自分でするという気持ちで、これから約半月間の春休みを過ごしてください。皆さんが「早寝・早起き・朝ご飯」といった規則正しい生活を心がけ、しっかりと勉強してくれることを願っています。〟

2010年03月19日

第55回雲雀丘学園中学校卒業式を終えて

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  3月19日(金)、奈良東大寺二月堂のお水取りも済み、本格的な春の訪れを感じさせる暖かな天候の下、第55回目となる中学校の卒業式を行ない、165名に卒業証書をお渡ししました。私は式辞の中で「感謝」と「感動」という二つのことを取り上げました。この内容を紹介します。
  一つ目は、〝感謝〟です。
  皆さんは、これから高校に進み、ほとんどの人が3年後には大学に進学しているのではないかと思います。皆さんはこのことをあたり前のように考えていませんか。でもこれは凄いことなのです。
  今、世界には68億の人が生活しており、これからも増え続けていきます。そして、世界の人口は1日に22万人、1年では実に8千万人ずつ増加し、今世紀半ばには90億人に達すると言われています。
  しかし、現在の日本のように豊かな生活を享受できているのはこのうちのごくわずかな人達だけです。以前、『地球が100人の村だったら』という本が出版されました。皆さんの中にもこの本を読まれた人もいると思います。これによると半数にあたる50人が十分な食べ物がなく栄養失調になっています。そして、80人が電気やガス、水道のない住居に住んでいます。勿論テレビも冷蔵庫もエアコンもお風呂もシャワーもありません。何キロも離れたところまで水を汲みに行かなければなりませんが、この仕事は子ども達の重要な役割になっています。そして、驚くべきことに70人は文字が読めません。大学に行ける人はわずか1人に過ぎません。このように世界には勉強したくても学校に行けない子ども達がたくさんいるのです。また、現在、地球の裏側のハイチやチリでは大地震の後の復興が遅れ、人々は苦しい生活を余儀なくされています。イラクやアフガニスタンのように、テロの恐怖におののきながら生活している人も数多くいます。
  このような人達がいる中で、今皆さんはこうして卒業式を迎えているのです。本当に恵まれていると思いませんか。皆さんが今日こうして卒業式を迎えることができたのも、お父さんやお母さんをはじめ、多くの人達のお陰なのです。人間は一人で生きている訳ではありません。食べる物も着る物も自分でつくっている訳ではありません。お互いに助け合って生きています。これから皆さんは常に感謝の気持ちを持って生活していってください。
  二つ目は、〝感動〟です。
  人の人生は一回限りで、後戻りはできません。だからこそ、この一回限りの人生を充実したものにしていくことが大切です。皆さんは、充実した人生とはどういうものだと思いますか。私は、どれだけ多くの感動をしたかで決まる、言い換えると〝感動の回数に比例する〟と思っています。感動のない人生は実に味気なくつまらないものになるでしょう。何事にも困難はつきものですが、目標が高ければ高いほど、また、懸命に努力すればするほど、達成した時の感動は大きいものです。皆さんは失敗を恐れず、高い目標に向って果敢に挑戦することにより、感動溢れる人生を送って欲しいと願っています。
  人生はよくマラソンレースに例えられますが、皆さんのレースはスタートしたばかりです。現在、皆さんは8キロ地点を走っており、まだ全体の5分の1のところにいるのです。皆さんのこれからの人生には必ずしも平坦な道ばかりではなく、険しい山や深い谷もあると思います。しかし、どのような時にも、雲雀丘学園中学校の卒業生であるという誇りを持って、『感謝』と『感動』を胸に刻み、前向きに人生を切り拓いていって欲しいと心より願っています。 

2010年03月16日

五十二期生卒業記念品

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  去る2月20日の五十二期生の卒業式からほぼ一ヶ月が経とうとしています。その後、国公立大学の2次入試が行なわれましたが、多くの生徒達が結果の報告に来てくれました。先生方も生徒達の入試結果を気にかけており、「合格」の知らせを聞くと自分の事のように喜んでいます。生徒や保護者の方も時々校長室に立ち寄られますが、「先生、雲雀丘に来て、良かったです。最後まで面倒見ていただいたお蔭で合格することができました。心より感謝しています。」という声を聞いた時は、実に嬉しい気持ちで一杯になります。
  現在は国公立大学の後期入学試験の合格発表待ちの状況ですが、来週には多くの生徒が結果報告に来てくれると思います。まだ進路先が確定していない生徒もいるようですが、最終的には全員の進路結果を把握して、今後の方向付けをしていきたいと思っています。
  さて、五十二期生からは卒業記念品として、『観賞用・水の流れるオブジェ』、『マホガニー製の花飾り台』1台と『磁器製花器』3点(青磁・白磁・ウエッジウッド各1点)、『記念樹・山桜1本、大島桜』2本をいただきました。
  花台と花器は中央棟玄関に飾らせていただいています。記念樹は昨日、現在里山風植栽を計画している運動場東側の斜面に植樹しました。学園の発展と共に大きく育っていくことと思います。また、当初、食堂南側に予定していた水の流れるオブジェは運動場に近すぎてボール等が当たり破損の恐れもあるので中央棟階段の植え込みに設置することにしました。学校に来られた時には是非ご自身の目でご確認ください。

2010年03月15日

第一回探求研究発表会の開催

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  3月13日(土)、10時から一環選抜コースの中学1年生と2年生を対象に『第一回探求研究発表会』を開催しました。
  本校では、中学一貫コースの生徒を対象に、週一回「探求」の授業を行なっています。これは、自ら考え、学ぶ姿勢を身につけ、今後の学習内容に興味を持たせることを目的とした授業です。そのため、一人ひとりが自分自身で興味を持ったテーマを選び、調べ、まとめるということにしていますが、分野は「芸術」「スポーツ・健康」「衣食住」「国際」「言語」「文学・歴史」「文化」「福祉」「社会」「政治経済」「教育」「情報メディア」「科学技術」「医療」等実に多岐にわたっています。そして、各人が選んだテーマに応じて教科担当の先生が指導にあたることになっています。
  今回は中学2年生が2年間の授業を終えるため、代表者8名による発表でしたが、全員がパワーポイントを使って堂々とプレゼンテーションを行ないました。自分で見つけたテーマを半年もの月日をかけて調べまとめているため、どれも内容が充実していました。また、中1からも2名の生徒が民族学博物館で学習し、興味を持ったものを調べた内容の発表を行ないました。先輩たちの発表を見て来年度の活動の参考になったのではないかと思います。
  私は最後に「社会では問題が与えられるわけではない。自ら課題を見つけ、調べ、考え、行動することが大切である。皆さんは8年後、9年後には社会に出ることになるが、将来どういう分野の仕事につきたいのかを自分自身で考えて進路を決めて欲しい。」という話をしました。
  これから生徒達が自分自身の将来の進路をしっかりと切り開いていって欲しいと思っています。

2010年03月14日

私たちにもできる支援

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宝塚てくてく 第254号より

  この度、地域情報誌『宝塚てくてく』に〝私達にもできる支援〟と題して、先日のハイチ大地震復興募金の記事が掲載されましたので、紹介します。

  〝「ハイチの子供たちへ支援の募金をお願いします!」
 2月13日午前、宝塚阪急とJRを結ぶ陸橋で、行く人たちに声を掛ける雲雀丘学園中・高等学校の生徒会執行部、有志、先生の17人。
  1月12日、中米のハイチで発生した大規模地震の悲惨な様子は電波に乗って全世界を駆け巡った。それを見た同学園の生徒会長の三原淳希君(高1)は、何か自分たちにもできることはないかと、生徒会で募金活動を提案した。
 親を失った子供、食料や医療品などの支援物資が届かない子供たちのために「子供への支援の一助」として先ず、校内で募金活動(1月)、さらに多くの人に呼び掛けたいと、この日街頭に立った。
  足早に通り過ぎる人たちが多く、募金の目的が記されているチラシさえも項での受け取ってもらえない事も。それでも生徒たちは元気な声で募金を呼び掛け続けた。そんな中、小さな子供が10円玉を握り締めて近づいてきたり、通り過ぎたのに引き返してくれた人があったりした時、生徒たちの顔が輝き、「ありがとうございます」の声も一段と弾む。
  生徒たちや募金者の思いが寄せられた約11万円は、ユニセフに送られる。そこでハイチの子供たちのために使われることでしょう。〟

  また、引き続いて起きたチリ地震に対しても3月6日(土)、同じ宝塚阪急とJRを結ぶ陸橋で募金活動を行ないました。多くの方にご支援をいただき、学校での募金と合わせて27,715を寄付させていただきました。皆様のご厚意に心より感謝申し上げます。
  生徒達が困っている人達に目を向け、〝まず自分達でできることをやる〟という気持ちをこれからも持ち続けて欲しいと思っています。

2010年03月13日

カナダ研修事前説明会の開催

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  3月13日(土)午後、今年の夏に実施する予定のカナダ研修旅行の事前説明会を開催しました。この研修はできるだけ早い時期に海外での生活を体験することにより、国際的な視野を身につけさせることを狙いとしています。
  平成14年からスタートし毎年夏休みに実施していますが、これまでやむを得ず二回中止しました。一回目はトロントでのSARS発症、二回目は昨年の新型インフルエンザです。そのため今年は7回目ということになります。参加対象は中学2年と3年ですが、これまでこの研修に参加した生徒の中から高校に進学後、リーダーとなる生徒達が数多く出てきています。
  今回は、昨年に引き続いて現地のスタディー・アブロードの責任者であるヘレン先生がお越しになり、プリンスエドワード島の紹介ビデオを使って研修の説明をされました。その後、二年前の研修旅行のDVDを紹介しました。説明会への参加者は生徒、保護者合わせて80名、40組以上ということになりましたが、この中には昨年度申し込みされた方も含まれています。
  これからはますますグローバル化が進むことになり、地球規模の視点で物事を考えていかなければならなくなるのは間違いありません。物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達との交流を通じて、〝共生〟していくことが何よりも大切です。日本の常識は世界の非常識、反対に世界の常識は日本の非常識ということが多いのも事実です。若い時期に外から日本の国を見るという経験をするということは、将来大いに役立つことになるのは間違いないと思います。是非、積極的に参加して欲しいと思っています。

2010年03月11日

大学進学にあたって

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  3月11日(木)、午前中は中学生、午後からは高校生を対象に毎年恒例の人権教育映画会を開催しました。
  この後、高校1年生の学年集会が開催され、久しぶりに生徒達に〝大学進学の意義や進路実現のために取り組んで欲しいこと〟についてお話しました。高校の3年間というのはあっという間で、生徒達が入学して、既に1年が経過しました。
  現在、先日卒業した52期生の国公立大学入試の結果に関心が集まっていますが、2年後には現在の高校1年生が同じ立場になっているのです。大学入試センター試験までは22ヶ月、AOや公募推薦入試ということになると18ヶ月ということになります。
  その中で私が特に強調したのは次の5点です。
  ①達成可能な低い目標ではなく背伸びした目標を設定すること。そして、最後まで目標を下げないこと。
  ②早くスタートすること。高校における家庭学習は最低でも2000時間は必要であり、この壁を破ること。
  ③ペースを守ること。寝る時間、起きる時間、勉強を始める時間の「三点管理」をしっかり行なうこと。
  ④「継続は力なり」という言葉があるが、とにかく続けること。3か月で効果が現れる。
  ⑤チリツモ作戦でやること。チリも積もれば山となる。1日の細切れ時間を集めて、30分の時間をつくり、これを日々積み上げていくこと。年間300日としても150時間になる。

  大学に進学することが最終目的ではありません。将来、社会で役立つ力を身につけることが大切なのです。そのためには、どの分野に進みたいのか、どういう仕事に就きたいのかを自分なりに考えて学部や大学を選ぶことが大切です。これから2年生になるまでには、約1ヵ月弱の時間がありますが、この間を有効に使って自らの適性を考えると共に受験に向っての計画を立て、目標に向ってスタートして欲しいものです。

2010年03月10日

「第60回雲雀丘学園小学校の卒業式」に参加して

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  3月10日(水)、第60回目となる雲雀丘学園小学校の卒業式が行なわれ、来賓として出席しました。
10時から始まった卒業式は、5年生の縦笛の演奏と全員の拍手で144名の卒業生を迎え、開式の辞に続き国歌・学園歌を斉唱し、卒業証書の授与が行なわれました。
  月組・星組・雪組・虹組毎に担任が氏名を読み上げると、卒業生は「はい」と元気よく返事をして起立し、一人ひとりが登壇して、「ありがとうございます」というお礼の言葉を述べ校長先生から卒業証書を受け取っていました。
  式辞の中で、校長先生は京セラの稲盛和夫名誉会長とバンクーバー・オリンピックで銅メダルに輝いた高橋大輔選手の生き方を取り上げ、人生の夢に向かって努力することの大切さを話されましたが、卒業生は熱心に聞き入っていました。次いで常務理事からサントリーが実に20年の長い歳月をかけて開発に成功した青いバラの話が紹介されました。このお話は先日の高等学校の卒業式でも紹介されましたが、心を打つ感動溢れる話題であり、多くの人に聞いていただきたいものです。この内容は機会を見つけて別途紹介したいと思っています。その後、在校生送辞や卒業生答辞も立派に行なわれ、「この星に生まれて」(卒業の歌)、「ほたるの光」(送別の歌)で、約2時間にわたる式は厳粛なうちにも暖かな雰囲気の中で終了しました。
  生徒達はそれぞれの中学に進学することになりますが、新たな生徒や先生、より高いレベルの授業等との出会いがあることでしょう。人生にとって最も多感な中学と高校の6年間は将来社会に出て活躍するための基礎づくりという意味では極めて大切な時期にあたります。気持ちを切り替えて力強く中学生活をスタートして欲しいと思いました。

2010年03月08日

スマナサーラ老師の講演

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  3月8日(月)、学園講堂にてスマナサーラ長老のお話をお聞きしました。本校でスマナサーラ師の講演が開催されたのは5年前ですが、その長老が再び学園を訪れて、中1~中3を対象にお話いただきました。
  スマナサーラ長老は1945年にスリランカで生まれ、13歳で得度(仏門に入ること)されました。そして、1980年に来日され、現在日本においてスリランカの上座部仏教(テーラワーダ仏教)の僧侶として、上座部仏教の教義やヴィパッサナー瞑想を普及させる上で中心的な役割を果たしておられます。
  本日の講演のテーマは『よい親もよい先生もあなた次第』でした。その温厚な人柄に、どんな人なのだろうと少し構えていた生徒達の緊張感も一気に和らぎ、休憩時間や質疑応答の時間では積極的に中1生からも質問が出されました。老師は仏教とは今この場で役に立ち、自ら実践し理解する智慧(ちえ)の教えであることを説かれました。そして、日々の生活において、発想を転換することで、幸せに生きていけるという話をしてくださいました。
印象に残った言葉を以下に紹介します。
〝皆さんが親や先生から言われたとおりにやっていればロボットになってしまう〟
〝皆さんの力でよい親を育てることも、良い先生を育てることもできる。そのためには、お母さんのご飯はおいしいよという一言、2週間か1ヵ月毎に両親に書く手紙、先生、かわいいね、カッコいいねという言葉が大切である。〟
〝心から感謝し有難うという言葉を言える子どもになって欲しい。〟
〝人より先に笑うことにより、すべての人を見方にすることができる。ひいては世界を味方にすることが可能になる。〟
〝人生は自分ひとりでは成り立たない。すべての組み合わせでできている。〟
〝人生を楽しく生きるコツは自分の命は色々な人のお蔭であると考え、まず周りの人を幸せにすること。〟

  本日、生徒達は普段学校では学ぶことができない貴重なお話を聞けたのではないかと思っています。これを機会に生徒達が自らの人生を考えてくれることを願っています。


2010年03月07日

第9回修学旅行ホームページコンクールに入選

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  この度、雲雀丘学園中学校が『第9回修学旅行ホームページコンクール』に入選しました。このコンクールは、修学旅行に関する学校のホームページを対象に、優れた取り組み事例を募集・顕彰し、広く全国に向けて情報配信を行なうものです。主催は「財団法人 全国修学旅行研究協会」で、「文部科学省」や全国高等学校長協会/全日本中学校長会/全国連合小学校長会/日本私立中学高等学校連合会/株式会社朝日新聞社等の後援になっています。
  今回は第9回目を迎えますが、全国の高等学校、中学校、小学校の公式ウェブサイトに掲載された、平成20~21年度実施の修学旅行(前年度の既参加作品は除く)に関する内容が対象です。各学校による修学旅行に関わる学習内容や、インターネットの活用等の面において様々な工夫が見られるものなど、今後の実践の上でも大いに参考になるものの中から受賞校を選出することになっています。
今回は『文部科学大臣奨励賞(大賞)』と『高等学校部門』『中学校部門』『小学校部門』の優秀賞が各1校ずつ、『入選』4校が発表されましたが、本校はこの1校に選ばれました。
  また、高等学校部門の優秀賞は私の前任校である大阪府立芦間高等学校が選出されており、嬉しく思いました。以下、審査に当たっての本校に対するコメントを紹介します。

  ≪沖縄でテーマを環境に絞っている所が新しい。○豊富な写真とシンプルなHP構成です。○現地の様子、生徒の感想などが掲載されており、活動内容が解りやすいです。○ブログ形式の為、本年度の取組みがどこから開始しているのかがわかりにくいので、年度ごとに区分けするなどすると、見る人が興味を持ちやすいのではないでしょうか。○事後学習はやや弱いように見受けられます。○事前学習の取組みや現地からのリアルタイムの更新で、臨場感が感じられます。≫

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2010年03月06日

日々懸命に生き抜く

関学④.jpg 大阪府立大学③.jpg  大学説明会の風景

  3月6日(土)、今週火曜日から5日間にわたって実施されていた定期考査が終了しました。生徒達は緊張から解放され、晴れ晴れとした表情で帰宅の途につく者、早速部活動を始める者等さまざまでした。しかし、スポーツも学習も芸事も共通しているのは、終わった後にしっかりと反省して次に備えるかどうかということです。〝反省なきところ進歩なし〟という言葉がありますが、今回の試験でできなかったところは、確実にできるようにしておいて欲しいものです。
  一方で、本日、一部の国公立の入学試験の結果が発表されました。これから順次合否の結果が判明することになりますし、既に私立大学の合格発表のピークは過ぎています。当然のことながら、第一志望の大学に合格することができた生徒もいれば、希望が叶わなかった生徒も出てきます。しかし、大学受験で人生が決まる訳ではありません。何故なら大学進学は手段であって、最終目的ではないからです。たまたま希望の大学に入学したからと言って、その人の人生が保証されるということはありません。これからの世の中は〝どの大学を出たか〟ではなく〝何ができるか〟〝何をしてきたのか〟がポイントになります。
  要は、常に努力を怠らないという姿勢が何よりも重要なのです。一時の成功や失敗に一喜一憂するのではなく、一日一日を懸命に生き抜いていけば必ず道は拓けていくと思います。

2010年03月05日

完成間近な新校舎

H22.3.2 玄関昇降口138-1.jpg H22.3.2 ろくまるホール012-1.jpg

H22.3.2 職員室041-1.jpg H22.3.2 交流スペース 047-1.jpg

H22.3.2 理科教室 088-1.jpg H22.3.2 調理教室128-1.jpg

H22.3.2 教室100-1.jpg H22.3.2 LEDダウンライト134-2.jpg

  待望の高校新校舎も外装がほぼ完了し、内装部分の最終仕上げの段階に入っています。クレーンも撤去され、校舎の全貌が明らかになって来ました。
  これまで、毎月第一週の火曜日に安井設計事務所、竹中工務店、学園の幹部や建築委員による定例の建築綜合会議を開催してきましたが、今週の火曜日が最終の打ち合わせということになりました。会議の後、メンバー全員で新校舎の中に入り、普通教室や演習教室を見学しましたが、ほとんど完成しており、後は備品を搬入するばかりになっています。校舎全体は採光に配慮されており、非常に明るい印象です。また、最上階からは大阪の町が一望できます。今後の予定は校舎の周辺の道路のコンクリート打ちを行ない、宝塚市による建築確認の後、25日に受け渡し、31日に竣工式、4月6日に披露式典を行なうことになっています。
  そして、新学期から生徒達も先生も新校舎で学校生活を送ることになります。職員室もすべて新校舎に移転されることになりますので、先生方にはこの際に思い切って不要なものを捨て、すっきりとした形で引越しできるようにお願いしています。
  まだ、一般の人の立ち入りはできないため、校舎内の様子を写真で紹介します。

2010年03月04日

チリへの緊急支援

「チリ大地震緊急支援 街頭募金」
・日 時 2010年3月6日(土) 13:30~15:30 
・場 所 宝塚駅前(阪急電車とJRを結ぶ陸橋付近)

  先般、本校の生徒会では、校内・街頭でハイチ地震復興支援の募金活動を行なってきました。おかげ様で、多くの皆さまから暖かいご協力をいただき、合計11万円をハイチ復興支援募金として日本ユニセフ協会を通じ、送らせていただくことができました。
  そのような中、今度は南米チリ中部コンセプシオン近くで、現地時間2月27日未明(日本時間同日午後)、マグニチュード(M)8・8の地震が発生しました。巨大地震のエネルギーは、阪神大震災に比べて300倍以上に相当するそうです。
  地震のエネルギーについては、かつてこの校長通信でも紹介しましたが、マグニチュードが0.2あがるとエネルギーは2倍になり、1上がると32倍に、2上がると実に1000倍になるのです。TVでもこの地震による津波の報道がされましたが、ほぼ地球の裏側で起こった巨大地震にもかかわらず、日本でも千島列島北部で2.2メートルの津波が観測され、東北地方を中心に大きな被害が発生しました。
  ハイチに次ぐ悲報に対して、国連をはじめ各国政府も緊急支援を表明しましたが、現地では日毎に死者の数が増え、治安が乱れ略奪が横行しているようです。
  このような状況を受けて、本校でも生徒会が中心となり、早速ハイチ復興支援の募金活動と同様、とりわけ子ども達への支援に重点をおいた支援活動を行なうことを決定。毎日、校舎入り口に立ち登校中の生徒達や先生方に募金を呼びかけています。この結果、既に多くの人からかなりの募金を集めることができました。
  また、今週末には宝塚駅前でのチリ緊急支援の街頭募金を行なう予定です。ハイチに続いて度重なる募金活動になりますが、ご協力をお願いします。

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2010年03月03日

思わぬ出来事

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  3月3日(水)、早朝JR尼崎駅での信号機トラブルの影響で、運行ダイヤが大幅に遅れることになりました。本校の生徒は神戸線や宝塚線、東西線を利用している生徒が多く、しかも本日は定期考査二日目です。早速JRに状況を確認すると共に、職員朝礼で生徒達の登校状況を確認することを徹底しました。この結果、8時45分時点では相当数の生徒が登校できていないことが判明しました。そのため、校内放送を通じて〝考査開始時間を遅らせる。そのために1限目を自習にする。〟ことを伝えると共に9時前に緊急連絡網を使って考査を遅らせることをお知らせしました。その後、9時15分、更に9時45分と生徒の登校状況を確認し、最終的に10時から考査を開始しました。それでも登校できていない数名の生徒がいたため、別室を準備して時間を遅らせて試験を受けてもらいました。
  このため、考査の終了は12時50分になりましたが、すべての先生の協力で無事終了することができました。また、今日は食堂の営業時間も午後1時過ぎまで延長していただくことになり、多くの生徒が利用していました。
  このように学校では日々予期せぬ出来事が起こり、対応が迫られています。どちらかといえば学校は危機管理体制が弱いと言われてきましたが、不測の事態にいかに迅速かつ的確に対応できるかが極めて大切です。これからもあらゆる面でしっかりと危機管理を行なっていきたいと思っています。
  生徒の皆さんは長時間にわたる通学や試験の大幅遅れ等大変な一日だったと思いますが、気持ちを切り替えて明日以降も全力投球してください。

2010年03月01日

高校新校舎~植物栽培

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  本校では環境教育の一環として野菜などの植物栽培に取り組んでいます。
  まず、昨年の5月に食堂の前の花壇に生徒会でサントリーフラワーズ㈱から頂いたトマトのポット苗を植えつけました。カラスや鳥を防ぐためにネットを張る等の管理をした結果、たくさんのトマトの実を収穫することができ、食堂のランチに添えて生徒達に提供しました。
  また、学園グランド東側の空き地の有効活用をはかることにし、5月末にパワーショベルで約50㎡を耕していただいた後、肥料として宝塚市グリーンセンターから木の屑チップ1tの無償提供を受けました。この結果、荒地が立派な畑に生まれ変わることになり、7月初めに中学2年生でサツマイモの苗200本を植え、環境をテーマとして開催したワールドチルドレンサミットinHIBARI(10月)に合わせて収穫しました。
  更に、グランド北側でのダイズの栽培や仮校舎の南側でのゴーヤ栽培も行ないました。特に中学3年生が中心になって植えつけたゴーヤは、教室の窓を覆うまでに大きく成長しグリーンカーテンの役割を果たすことになりました。そして、夏の日差しを和らげ、室温の上昇を抑えて省エネに大いに貢献しました。
  現在は、昨年11月に生徒たちと植え付けた大根とえんどうが順調に育ってきていますし、プランターに植えたチューリップやパンジー等も間もなく美しい花を一杯に咲かせてくれることでしょう。
  本年度はさまざまなトライアルを行なってきましたが、新校舎の建設を機に、これらの植物栽培を計画的に進めていきたいと思っています。


2010年02月28日

パン屋さんとのお別れ

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  この度、生徒達から〝パン売り場のおばちゃん〟の愛称で親しまれてきた清水さんが営業を終了されることになりました。清水さんは親子2代にわたって実に34年の永きにわたり、本学園で生徒達にパンを販売してくださいました。最終日となる26日(金)には、職員朝礼で教職員に対してお別れの挨拶をしていただき、その後昼休みには食堂において生徒会の代表者からこれまでの感謝の気持ちと共にお別れの花束をお渡しました。
  清水さんは、雲雀丘学園での思い出を次のように語っておられます。
「34年間は長いようで短かったです。でも振り返れば、昔の思い出が走馬燈のように巡ってきます。雲雀の生徒は素直な生徒ばかりで気持ちよく仕事をさせていただきました。中には少しやんちゃな生徒がいて、駅のホーム越しに大声で注意をしたこともありましたが、そんな生徒ほど卒業の時には『おばちゃん、ありがとう』と声をかけてくれました。雲雀を去るにあたり、ほっとする反面、寂しい気持ちで一杯です。色々と皆さんにお世話になり、ありがとうございました。」
  これからは、生徒達に大人気だったチョコクロワッサンやかりんとうドーナッツ・チョコリーフ・生チョコメロン・明太フランス・爆弾おにぎりなどなどが食べられなくなり寂しくなります。
清水さんの生徒達に対する献身的なご勤務に対して心より感謝申し上げますと共にこれからも雲雀丘学園を暖かく見守っていていただきたいと思っています。
  なお、4月からは現在牛乳の自販機を設置していただいている光本商店(牛乳屋)さんに、パンの販売も併せて行なっていただく予定です。

2010年02月27日

ハイチ募金 10万円集金完了

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  ハイチ復興の第2弾として、生徒会役員の生徒達が去る13日(土)に宝塚駅前で募金活動を行ない、道行く人達から寄せられた心温まるお金が7万円を超えました。この結果、これまで校内で集めていた募金と合わせると、10万円の大台まで、あと少しというところになりました。そのため、〝再目標を10万円突破〟ということにし、17日から再び朝の登校時に募金活動を行なうことにしました。そして、生徒達の協力で、ついに10万円の大台を突破することができました。この募金活動は定期考査の1週間前まで続けられ、最終の金額は103,176円となりました。担当した生徒達も懸命な努力により大きな目標を達成して自信につながったのではないかと思います。
  早速、これに生徒会会計からの出資を加え、11万円を〝ハイチ復興支援募金〟として日本ユニセフ協会を通じて送金させていただきました。これらの募金が少しでもハイチ復興のお役に立ち、一日も早くハイチの子ども達に笑顔が戻ることを祈っています。
  なお、この募金活動の内容は、3月10日(水)発行の地域情報誌『宝塚てくてく』に掲載されます。
最後に、今回の募金活動を通じて、ご協力いただいた多くの皆さんに心よりお礼を申し上げます。

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2010年02月26日

PTA3月総会を終えて

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 PTA総会
                                               
  2月26日(金)、午後PTA3月総会を開催しました。この総会の主な目的は来年度のPTA役員を選出することですが、出席者全員の賛同により問題なく決定されました。現会長と新会長の挨拶の後、私から次のように学校の近況を報告しました。

  〝本年度は新型インフルエンザの影響で学級閉鎖等か発生しましたが、皆さんの強力で緊急連絡網の導入をはかる等迅速な対応をはかることができました。
  さて、月日の経つのは本当に早いもので、あと少しで二月が終了することになりますが、この間、中学・高校の入学試験、大学受験、高校の卒業式、新校舎の建設など実に慌しい日々を過ごしています。次にこの間の近況報告を5点にわたって紹介させていただきます。
①中学入試を1月16・17日、22日の3回に分けて実施し、志願者は全体で539名になりました。
②続いて行なわれた高校入試は2月10日と17日の2回に分けて実施しましたが、志願者は929名と過去最高になりました。これから公立高校の入試が終わって、入学者が確定します。
③高校の卒業式は鳥井信治郎氏のご命日にあたる2月20日に実施し、262名の卒業生をお送りしました。
④本校では高等学校の総決算として全員がセンター試験を受験することにしています。中学受験と同じ日に大学入試センター試験が実施されましたが、この後、生徒達は国公立・私立大学の受験に臨んでいます。そして、昨日と本日に国公立大学の二次試験が実施されており、多数の生徒が受験しています。後ほど進路指導部長から発表があると思いますが、昨年を大きく上回る結果になるのではないかと期待しています。
⑤待望の新校舎が間もなく完成します。この校舎のコンセプトは「エコ」と「ゆとり」と「コミュニケーショ ン」です。皆様には寄付をはじめ多くのご支援をいただきまして心より感謝申し上げます。また、雲雀丘学園の伝統である生徒、同窓会、教職員、関係企業等も参加した学校づくりになったのではないかと思っています。

  今年は学園にとっても記念すべき創立60周年を迎えることになりますが、これを機に大きく飛躍していきたいと思っています。今後とも保護者の皆さんからご協力をいただきますようお願いします。〟
  旧役員の皆さんには本当にお世話になりました。心より感謝申し上げます。

2010年02月25日

卒業生に贈る~孝道と感謝

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  卒業式の式辞の最後に〝感謝の大切さ〟ということについてお話ししました。
 〝 三つ目は『感謝の気持を持つ』ということです。
  人間は自分一人で生きているわけではありません。お互いに助け合って生きています。
皆さんが新しい門出を迎えるにあたって、最も喜んでおられるのは保護者の皆様だと思います。
皆さんはこれまで時には反発したり、心配をかけたり、悲しませたこともあったと思います。
しかし、皆さんが今日あるのは、何と言ってもお父さん、お母さんのおかげなのです。
きょう、家に帰ったら、是非 「お父さん、お母さん、ありがとう。これからも頑張るよ」という感謝の言葉を伝えていただきたいと思っています。
  本校の創立の精神は〝親を大切にするという孝道〟です。
鳥井信治郎氏は常々「親孝行のできる人は将来何でもできる」と言われていました。
どうか、この「孝道」をいつまでも心に刻み、常に感謝の気持を忘れないでいて欲しいと願っています。〟

  現在の日本は、物質的には豊かになっていますが、その反面、心という点では貧しくなってきているようです。とりわけ感謝の気持ちが薄らいできているようですが、仏教で言う〝足るを知る〟という気持ちを持ち続けることが何よりも大切なのではないでしょうか。

2010年02月24日

卒業生に贈る~前向きにチャレンジする

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  卒業式の式辞の中で〝挑戦する〟ことの大切さを次のような言葉でお話ししました。

 〝二つ目は『前向きにチャレンジする』ということです。
  鳥井信治郎理事長の口癖は〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟というものでした。「何でもやってみなければ、できるかどうかはわからない、まず行動せよ。」 ということです。
皆さんは、将来さまざまな分野で仕事をすることになりますが、社会における仕事は決まり切った単純なものだけではありません。これまで学校では解らないことがあれば、先生に質問をして答えを教えてもらっていたと思います。しかし、社会ではどのようにすればうまくいくのかを自分で考えて解決していかなければなりません。
  また、正しい答えは一つだけではありませんし、あらかじめ 問題が示されるということはありません。しばしば何が問題なのかを自分で見つけ出していかなければなりません。高い学歴を有する人が陥りやすいのは、 まず頭の中であれこれと考えてしまうことです。ところが、頭の中で考えるとすぐに難しいことやできない理由が出てきます。そして、失敗した時にどうするかということを考えてしまい、なかなか行動に移せないということになりがちです。
  しかし、成功には数多くの失敗がつきものです。言い換えると、今成功している人は最も多くの失敗をしてきた人かも知れません。
  是非、失敗を恐れず何事にも積極的にチャレンジしてください。〟

  最近の日本人は豊かになり過ぎて、ハングリー精神の欠如している人が増えてきているように思います。これは若い人達だけではありません。大人が自ら範を示すと共にチャレンジすることの大切さを生徒達に伝えていきたいものです。

2010年02月20日

第52回高等学校卒業式を終えて

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  2月20日(土)、素晴らしい天候の下、第52回の高等学校卒業式を挙行しました。今年の卒業生は高校に新しいコース制を導入した最初の生徒達であり、例年に比べて人員も多いため、スタートを30分繰り上げて9時半からとしました。また、保護者の方の出席も多いということを予想して、在校生の出席も従来の2年生全員ではなく、学年の代表者ということにしました。
  開式の辞の後、ピアノ伴奏による国歌斉唱に続いて、262名の卒業生全員に一人ずつ卒業証書を授与し、続いて高校3年間、無遅刻・無欠席・無早退の24名の生徒に皆勤賞を授与しました。この中の7名は中学・高校あわせて6年間皆勤という快挙を達成しました。更に、学園小学校・中学・高校と12年間皆勤という生徒が1名おり、出席者からは感嘆の声と共に大きな拍手が送られました。概して皆勤賞の受賞者は学力面でも優れたものを持っている生徒が多いようです。この間には、きっと体調が優れなかったことや、挫けそうになったことも数多くあったと思いますが、よく頑張ったと思います。〝継続は力なり〟とか〝一生は一日の積み重ね〟という言葉がありますが、一見簡単なようでも続けることはなかなかできないものです。これからの長い人生においても、このような姿勢を貫いていって欲しいものです。
  式辞では、「自分なりの人生哲学を持つ」「失敗を恐れず挑戦する」「親を大切にし、感謝の気持ちを持つ」という3つのことを心がけて欲しいという主旨の話をしました。その後、ご来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞と続き、在校生・教職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」、全員による「学園歌」の斉唱、最後に閉式の辞で幕を閉じました。
  これで卒業式は一旦終了しましたが、引き続き3年生の担任と管理職に対して卒業生から花束が贈られました。そして、卒業生全員から保護者と先生方に対して感謝の言葉が述べられましたが、多くの生徒・保護者・先生が感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。
  こうして、感動の卒業式は終了しましたが、第52期の生徒達が力強く新しい生活の第一歩を踏み出してくれることを心より願っています。 なお、式辞の内容については、「卒業生に贈る」というテーマでこれから何回かに分けて紹介していく予定です。

2010年02月19日

高校新校舎~ろくまるホール

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 新校舎1階正面玄関の奥には多目的スペースを設けることにしており、この名称を「60周年記念ホール」通称:『ろくまるホール』と名づけました。60周年の“60”を“ろくまる”と読み替えた愛称を付けて呼ぶ事にしたからです。このホールは「学校の顔」として位置づけ、来客を迎える広報ルームまたはウエルカムホールとして利用することにしています。このため、プロジェクターを設置し、小中学校の保護者の方や生徒達が学園を訪問された時のミニ説明会や中学・高校のオープンスクール開催時において、学校紹介ビデオを流したり、文化祭開催時における入試説明会の待合室や相談ブースとしても利用することにしています。また、これらの他にも環境講座の開催や海外交流の親睦会場としての利用等も考えています。  一方では生徒の美術・書道・写真等の作品の特設展示会場として活用します。そして、通常時には「学校の歴史コーナー」による写真展示や映像で60年の歴史を紹介すると共に、「生徒の顕彰コーナー」として優勝カップの展示や映像でクラブ等の業績を称えることにしています。
  更に正面入口には太陽光発電表示パネルを設置し、常に現時点における太陽光の発電量を目で確かめられるように工夫していますが、これからもさまざまな活用法を考えていきたいと思っています。

2010年02月17日

高等学校B日程の入学試験を終えて

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  2月17日(水)、高等学校B日程の入学試験を実施しました。本校の高校入試はA日程とB日程の2回実施することになっていますが、色々な面で異なっています。受験者はA日程の897名に対して24名、試験科目も理科と社会はなく国語・英語・数学の3教科となっています。本日は通常通りの授業を行っていた関係で、普通教室ではなく、文化館での受験ということになりましたが、大きな問題もなく終了しました。その後、迅速に採点を行ない夕方に教職員の全員参加による選考会議を開催し、合否の結果を郵送させていただきました。遅くとも明日にはご自宅にお届けできる予定ですので、ご了承ください。
  これで、本年度の入試は中学・高校共大きな混乱もなく、すべて終了することになりました。入試広報部のメンバーや入試問題の作成、採点等に携わってきた先生方は一応の区切りがついたということで、ホッとしていると思いますが、来年度に向けての課題は山積しています。また、高等学校の入学者については公立の入試の関係もあって、3月末にならないと決定しません。これを待って準備しているようでは新入生に対する十分な受け入れができないということになります。これから、しっかりと次年度の取り組み計画をつめていきたいと思っています。
  なお、来年度からは、私学に対する授業料の軽減等に伴い、これまでとは異なる手続きが必要となってきますが、正式決定の連絡を待って円滑に進めていく予定ですので、お含みおきください。

2010年02月16日

高校新校舎~生徒用の机・椅子の選定

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(各社から展示用にお預かりした机・イス)   (1位に選ばれた机・イス)

  新校舎の建設にあたっては極力コストを削減し、予算面で余裕が生じた金額については生徒達の教育充実のための備品や機器を充実させることにしています。ロッカーや椅子・机等についてはまだまだ使用できるものがありますが、思い切って新しいものに切り替えました。これまで本学園の中学校・高等学校とも机・椅子については旧JIS規格のものを使用していましたが、生徒の体格が大きくなっていることと新校舎の教室面積が旧校舎よりも26%広いこともあり、新JIS規格の机と椅子を採用することにしました。
  本校の歴史を紐解くと、地元の皆さんをはじめ生徒・先生・保護者が協力して学校を作ってきたということが解ります。このような伝統を尊重し、今回の校舎建設にあたってもすべて業者の皆さんにお願いするのではなく、できるだけ多くの人達に参画してもらうことにしています。そのため、今回の机と椅子の選定にあたっても申込みいただいた6社についてサンプルを展示してもらい、生徒代表としての中1~高2の学級委員と生徒会役員、更に教員の約半数の者で投票を行ない、6社の中で最高得点を獲得した製品を選びました。投票結果をみると生徒はデザインと座り心地などを重視し、教員はデザインと棚の有無そしてハンギング(机上にイスをそのままの状態で載せることが出来るので清掃も楽に行える)可能といった点に注目していたようです。惜しくも普通教室には採用されませんでしたが、生徒に好評だった製品はドイツ製の輸入家具で価格・堅牢性とも第1位であり、教員の中でも2位に選ばれていましたので、新校舎の特別教室に一部採用することにしました。
  どの会社の製品も甲乙つけがたい素晴らしいものでしたが、投票の結果、採用を見送らせていただいた各社のご協力に対し、心からお礼を申し上げます。

2010年02月13日

ハイチ復興支援第二弾

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  1月12日にハイチ共和国で発生した大地震から早くも一ヶ月が経過しました。時間が経つにつれ、当初の予想をはるかに上回る被害状況であることが明らかになり、先日のハイチ政府の発表によると死者は23万人を超え、スマトラ沖の大地震を上回るのは確実なようです。インターネットを開いてみると、現地の状況が映像を通じてかなり詳細に掲示されています。これによると住む家もなく食料や衣類が不足し、医療体制も不十分で傷病者に対する診療もできていません。また、治安の悪化や震災孤児の誘拐等憂慮すべき事態が起きており、長期的な支援が必要になっています。
  これまで、本校の生徒会ではハイチ復興支援として校内での募金活動を行なってきましたが、このたび〝ハイチ復興第二弾〟として、子どもへの支援に重点をおき、ユニセフの協力を得て宝塚駅前で朝9時から11時まで街頭募金を行なうことを決定しました。昨日、生徒会役員の生徒がこの募金活動の報告に来てくれましたので、困っている人達を助けることの大切さを伝え、心ばかりのカンパと激励をしました。
  本日午後、生徒会の役員と有志の生徒12名が参加し、予定通り募金活動を行なったとの報告があり、道行く人達から寄せられた心温まるお金は実に7万円を超えたとの報告がありました。
  支援団体であるワールド・ビジョンの聞き取り調査によると40%以上の人々が地震によって家族を失い、うち14%の人々が複数の家族を失ったと答えました。また、チャイルド・プロテクション(子どもの人権保護)専門家であるシアン・プラットスタッフは次のように語っています。
  「ハイチは今、国全体が喪に服しているかのようです。人々は家や仕事、持てる財産の全てを失っただけでなく、愛する人を失った悲しみに立ち向かわなければならないのです。 子どもたちも大人も、日常生活を取り戻すことができればより早く悲しみが癒される、という研究もあります。安全で安心できる家、いつもの食事、きれいな水、意味のある活動や仕事の全てが、街を再建していくために必要です。両親や保護者のいない子どもたちは、特に危険にさらされています。彼らには保護と、悲しみを癒すための機会が必要です。大人と同じように、子どもたちも悲しみを癒す方法はそれぞれ違います。新しい友人をつくり、一緒に遊ぶことは、子どもたちが生活を安定させ、感情を処理していくためにとても効果的な方法です。・・・・」
  災害はいつ私たちの身に降りかかってくるか分かりません。引き続き、私達のできることからハイチの復興を支援していきたいものです。本日、ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

2010年02月12日

高校新校舎~樹木の保全と緑化の推進(Ⅰ)

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(移植前のメタセコイア)             (旧校舎に寄り添うヒマラヤスギ) 

  今回の高校新校舎の建設にあたって苦心したのが、これまで学園の歴史を見守ってきたメタセコイアとヒマラヤスギの二つの大木の命を守るということです。本校の卒業生で樹木の専門家である米谷氏に相談したところ、メタセコイアについては何とか移植することができるが、ヒマラヤスギは無理であるという答えが返ってきました。このアドバイスを受けて、メタセコイアの大木については建築工事範囲と重なるため3分の1の高さにカットした上で、枝葉を切り落とし南へ約10m移動させて移植し保全しました。
  このメタセコイアは昭和38年(1963年)高校校舎の4階を増設する時に親木の実生(みしょう)から育てた苗木が大きくなったものですが、実はこの親木は高校校舎と中央棟の間に植えられているメタセコイアなのです。そして、この親木は生物学者であった三木茂博士から、昭和29年(1954年)に中学校舎(旧高校校舎)竣工の際にお祝いの記念樹としていただいたものです。そして、深く掘ったため根が十分に張り、南側で太陽の光を十分に浴びたことによって、長い歳月の間に親木を凌ぐ約30メートルの高さにまで成長したのです。
  学園中高のシンボル的存在で旧校舎と生徒達の成長を暖かく見守ってきた樹齢50年に近いこのメタセコイアの周りにはサークルベンチを設置し憩いの場にする予定です。
  また旧校舎の南面東側にあって校舎に寄り添うかのように聳え立っていた大木のヒマラヤスギは移植せず高さを短くして、今の場所で保全することにしました。新校舎完成のあかつきには、周りに岩石標本と低木などを植えた花壇を造る計画です。
  これからも樹木の保全を通じて、木の命と本校の歴史を守り緑豊かな学園の環境を大切にしていきたいと思っています。

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(現在のメタセコイア)             (完成後のヒマラヤスギのイメージ)

2010年02月11日

前期A日程高校入試を終えて

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  今回の前期A日程の入試には、過去最高となる897名の方に受験していただきました。
筆記試験の終了後は、国語・英語・理科・社会・数学の教科毎に教員が厳正に採点を行ない、複数の目で再確認し点数をコンピュータに登録し集計しました。そして、本日(11日)は朝からこれらの再点検と基本データの分析を行ない、選考案を作成し、午後からは全教員が出席して、入学者選考会議を実施しました。
  会議では、最初に各教科から出題の意図や結果についての報告をしていただきました。今回はコース制導入後4回目の入試ということで、ほぼ定着してきたようです。気になることの一つは今年の受験者はこれまでと比べてどうかということですが、教科別には多少のバラツキはあるものの、志望コース別の試験結果はほぼ各教科出題者の意図した通りになったようです。年度別の採点結果については単純に比較することはできませんが、今年は問題を若干難しくした割には、成績は昨年とほぼ同じという結果になっており、レベルはあがっているように思います。
  今回、本校を受験された皆さんの中には、これから公立高校の受験に臨まれる方も多いことでしょう。今は精神的にも苦しいとは思いますが、受験というのは人生における節づくりであるのは間違いありません。受験を前向きに受け止めて、困難から逃げようとせず、目標達成に向けて全力を尽くして欲しいと思っています。
  なお、選考結果については、13日(土)には速達便でお送りする予定ですのでお含みおきください。

2010年02月10日

前期A日程高校入試始まる

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  2月10日(水)、大阪、京都、兵庫の3府県で私立高校の入試が一斉にスタートし、計170校で約13万人が受験しました。
  本校を受験する生徒達も7時過ぎから次々と来校しましたが、本日は水曜日で小学校は通常授業となっており専用通路を使うことができません。そのため駅の改札から学校の受付・試験場までは一般道路を使用しなければなりません。今回は、受験生の誘導をいかにスムーズに行なうかがポイントでしたが、幸い心配されていた雨も止み、大きな混乱もなく無事受付をすますことができました。そして、事前に連絡をいただいていた2名を除いた897名全員が、定刻の8時40分に26の試験場に集合しました。体調を崩している人のために2つの別室を準備していましたが、新型インフルエンザも下火になったこともあり、利用者もほとんどないという状況でした。考査は9時10分から予定通り国語、英語、理科を、昼食休憩を挟んで午後から社会、数学の計5教科を実施し、14時40分に無事終了することができました。
  その後、専願者については5つのグループに分かれて個別面接を行ないました。私もこの内の1グループを担当し、各人に本校を志望した理由や入学後の学業や部活動等の目標をお聞きしましたが、それぞれ自分なりのしっかりとした考え方を持って高校生活を送ろうとしており大変心強く感じました。
  
  受験生の皆さんは、さぞかしお疲れになったことと思います。今日はどうか、ゆっくりと休養してください。そして、明日から気持ちを切り替えて次の目標に向かって努力していって欲しいと思っています。
  なお、今回の合否の結果は選考会議を経て、13日(土)に速達でお送りする予定です。


2010年02月09日

明日の高校入試を控えて

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  2月9日(火)放課後、明日の高校入試(A日程)を控えて試験会場となる各教室やトイレ等の清掃、時計や放送の確認等を入念に行ないました。また、明日は雨天の可能性もあるため、阪急雲雀丘花屋敷駅から学校までの道路や受付での混雑も考慮した対策等も行ないました。
  今回は新しいコース制での4回目の入試ということになるため、受験生や保護者の皆さんにもほぼ高校改革の趣旨が定着してきたように感じています。この結果、明日は過去最高の899名の方に受験していただくことになりますが、体調の優れない生徒に対する別室受験の配慮も行なっています。
高校は中学とは異なり、義務教育ではありませんが、最近ではほぼ全員が高校に進学するようになってきました。多くの生徒は本校だけではなく、公立を中心に複数の受験を予定されているため、現時点では最終的にどの高校に進学されるかは分かりませんが、いずれにしてもしっかりと目標を持って勉学に励んで欲しいものです。
  本校では、将来社会で役立つリーダーの育成を目指して、教育活動を行なっています。また、本年は学園創立60周年という記念すべき年にあたっており、新校舎も間もなく完成します。 
  受験生の皆さん!是非本校に入学し、新しい校舎で充実した高校生活を送ってみませんか。 今晩はゆっくりと休養し、ベストコンディションで受験に臨み、普段の実力を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2010年02月06日

第11回 社会科研究発表会 

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  2月6日(土)午後、第11回目となる社会科研究発表会が開催されました。この発表会は、日々の社会科の授業で学んだ日本と世界の歴史、地理、研修旅行等をベースに生徒達が自らテーマを設定し、個人やグループで色々な文献やインタビューを通じて調べたことをまとめ、この成果を発表するという内容になっています。
  今回の発表は、中学一年から高校二年までの生徒達が約一時間半にわたり、歴史新聞、都道府県調べ、世界の国、沖縄研修旅行、新聞を読んでのスピーチ、日本史の自由研究、世界史の自由研究等さまざまなジャンルにわたっています。
  私はPTAの会合のため大幅に遅れてしまい、ほとんど終わりに近い時点で参加するということになりましたが、会場の選択教室には各学年の発表者の他に社会科や担任の先生と保護者の皆さんが集い、熱心に生徒達の発表に聞き入っておられました。配布された資料を見ると、「日本の道具の歴史」「江戸の時と暦」「直江兼続」「和歌山県」「鳥取県」「福岡県」「北海道」「三国志」「シェイクスピア」「オーストラリア」「ブラジル」「ヴェネツィア」「沖縄のお墓」「ハイチPKO陸上自衛隊派遣」「オバマ演説」「金閣寺」「アウシュヴィッツ強制収容所」等実にバラエティーに富んだ内容が掲載されていました。
  最後の講評でもお話しましたが、これから世界の人口は益々増え、グローバル化が進展します。そして、考え方や生活習慣の異なる世界の国々の人達と共生していくことが必要になってきます。そのためには、他国を理解すると共に日本の良さである伝統や文化をしっかりと理解していくことが大切です。生徒達が受身ではなく、自ら積極的に学習していってくれることを期待しています。

2010年02月02日

高校入試前期日程の志願状況

  私立高校の前期入試(A日程)は来週の水曜日に実施されますが、昨日で願書受付が終了し、志願者数が確定しました。これによると志願者は総数で899名、昨年比53名増で過去最高となりました。今年は高校にコース制を導入して4年目を迎えることになりますが、選抜特進、特進Ⅱ、特進Ⅰの全コースにおいて志願者は昨年を上回ることになりました。
  今年も昨年と同様、選抜特進コースを希望する生徒が全体の約6割強を占めていますが、募集人員を増やしたため、倍率はやや低下し18.7倍ということになっています。今回、志願していただいている生徒の皆さんの何人が入学してくれるか分かりませんが、皆様のご期待に沿えるよう受け入れ体制を整えていきたいと思っています。
  今年は本学園にとって節目となる創立60周年にあたります。現在、高校の新校舎の建設を行なっており、間もなく完成する予定です。本日も定例となる建築委員会を開催し、建築現場を見学しましたが、最終段階となる内装工事も順調に進んでいました。
  本校はここ数年、さまざまな改革を行なってきていますが、引き続き更なる教育内容の充実に努めていきたいと思っています。そして、私達教職員の願いは、この素晴らしい学習環境の下で、生徒達が健やかに成長し、将来社会で大いに活躍してくれることです。
  なお、兵庫県私立高校の志願状況は明日の新聞各紙に報道される予定ですので、記事の内容をご確認ください。

2010年01月30日

第一回中学ガイダンスを終えて

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  1月30日(土)、晴天の下、午後2時から先日の入学試験をクリアし合格された皆さんを対象としたガイダンスを行ないました。定刻の2時には生徒と保護者の皆さんが来校され、学園講堂で入学までの準備や入学後の年間行事等についての説明を行なった後、制服や体操服の採寸や定期券の購入手続きをしていただきました。
  今回の入試にあたって、全員に面接をさせていただきましたが、遊びたい盛りにもかかわらず勉強漬けになっている子ども達があまりにも多いことに驚きました。私達の小学校時代はカブトムシやセミ採りをし、友達と遊びまわっており、親からも勉強しなさいという言葉をあまり聞かなかったように思います。しかし、今は中学受験という大きなハードルがあり、これに向って家族ぐるみで全力投球しておられるようです。そのため、このハードルを越えると保護者もお子様も受験勉強から開放されてホッとされ、一挙にゆるみが生じることになりがちですが、これから中学に入学するまでの2カ月は中学生活を力強くスタートするための大切な準備の期間です。
  中学生になると小学生の時とは異なり〝自主自立〟という姿勢が必要になってきます。ここで保護者の皆さんに理解しておいて欲しいことは、中学生になるとお子様は例外なく第二反抗期に入り、親の言うことを聞かなくなるということです。これは子ども達がひとり立ちするためのステップなのですが、間違ってはいけないのは自分の思ったとおりに好き勝手にやっても良いということではありません。保護者の皆さんにおかれては是非大きな心でお子様を見守っていただき、〝自分のことは自分でやる〟という姿勢を身につけさせると共にしてはいけないことは絶対に許さないという厳しさと正しい生活習慣づくりをお願いしたいものです。
  本年、雲雀丘学園は創立60周年を迎え、将来に向って大きく羽ばたこうとしていますが、教育方針である家庭と学校の連携による〝共育〟と子どもだけではなく保護者も教員もすべての人が学ぶという〝共学〟を目指していきたいと思っています。

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2010年01月28日

小論文を考える

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  1月27日(水)、学研の山本聡志先生に”小論文を考える”というテーマで、大学受験を1年後に控えた高校2年生を対象に講演をしていただきました。近年、大学入試の方式は以前とは比較にならないくらい多様化してきており、国公立大学二次試験・公募推薦・AO入試等で小論文を課す大学が増加してきています。今回の講演の内容は、「大学が入試で小論文を課す理由」「小論文とは何か」「小論文を書く時のポイント」「これからの取り組み」等ということが中心でしたが、生徒達は真剣に耳を傾けていました。
  最近、子どもだけではなく大人も含めて日本人の書く力が相当落ちてきているように感じます。これにはさまざまなことが考えられますが、何と言っても読書量が少なくなっているからであると思います。テレビや携帯電話、ゲーム機が普及し、これらに多大の時間を費やしているといったことやセンター試験に代表されるように正解を選択するような試験問題が多くなっていることも大きな原因ではないでしょうか。
  今、世界は急激に変化してきており、さまざまな課題が現出してきています。これからはますますグローバル化や情報化が進展し、世界が多極化してきます。その一方で新しい技術が続々と生まれ、新しい仕事が限りなく創出されてくるのは間違いありません。この中で生き抜いていくためには、自分自身で物事をしっかりと見つめ、現状を正しく分析し、行動することが大切です。単なる知識の習得だけでは不十分であり、さまざまな情報をもとに自らの考えをまとめ、情報を発信していく能力が必要になってきます。社会では正答は一つとは限っていませんし、問題が与えられるわけではありません。自ら課題を見つけ出す力とそれを解決していく力が大切なのです。
  このように考えると、自分の考えをまとめるのは〝これからの社会を乗り切る力〟であると言っても良いのではないでしょうか。生徒達が単なる受験のための一手段ではなく、〝社会で役立つ力を身につける〟というように受け止めて欲しいと思っています。

2010年01月25日

合同学級委員会の開催

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  1月25日(月)、本年度第4回目となる学級委員会を開催しました。本校では、毎年中学・高校別に学級委員会を開催していますが、最後だけは中学・高校合同となっています。
  冒頭、私から先週終わった中学入試の結果や高校3年生のセンター入試の状況、高校新校舎建設の進捗状況等、学校の近況についての報告を行ないました。その後、これから3月末までの学校行事について説明させていただき、最後に、高校3年生の保護者の皆さんからこれまでの3年を振り返っての感想を述べていただきました。「良い友達に恵まれて本当に良かった」「きめ細かい進路指導をしていただいた」「目標に向ってチャレンジする力をつけてもらった」「クラブ活動を通じて頑張るという気持ちが身についた」「学級委員をさせていただいて勉強になった」等の発言が続き、正直なところ嬉しいと感じました。これらの発言がすべての保護者の気持ちを代弁しているとは思いませんが、雲雀丘学園の中学・高校に進学させて良かったと言ってもらえることは、教職員にとって何よりの幸せです。
  今、世の中は大きく変化していますが、この中で将来子ども達が社会で活躍できる力を身につけてあげることが大切です。本校が目指す〝共育〟と〝共学を実践して欲しいと思っています。

 

2010年01月23日

中学入試は人生の節づくり

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  1月23日(土)、中学後期入試の合否を決める選考会議を開催し、最終の合格者を決定しました。
試験の点数を見ると、合格ラインをはるかに上回っている人、全く合格ラインに達していない人、あと少し頑張っておれば合格ラインに達する人等さまざまです。
  本校では全教職員が広報活動に携わっているため、これまで学校説明会や私学展・進路相談会等でお会いした保護者の皆さん、塾関係の先生方、本学園を卒業された保護者の皆さん、本学園に通学している兄弟姉妹の皆さん、前期・後期入試の複数受験者等の顔が浮かび、何とか合格して欲しいと祈る気持ちであったと思います。
  私も〝できることであれば希望者には全員入学して欲しい〟また〝11歳や12歳の子ども達に辛い思いをさせたくない〟という気持ちで一杯です。しかし、個々の事情を優先すれば、入試そのものが無意味なものになってしまいますので、厳正に選考させていただきました。ご希望に添えなかった皆様には本当に申し訳ない気持ちで一杯ですが、何卒ご了承ください。
  また、本年度の3回の入試で合格した人の中にも、ボーダーゾーンの人もいれば、上位で入学した人もいます。いずれにしても、努力を怠ればたちまち成長は止まってしまうでしょう。逆に今回の入試でたとえ不合格であっても、この悔しさをバネに努力すれば大きく成長するのは間違いありません。
  子ども達にとって中学入試は人生における最初の試練であり、今回の結果によってこれからの人生が決まってしまう訳ではありません。人生における節づくりのチャンスであると前向きに受け止めていただきたいと思っています。

2010年01月22日

中学入試を終えて

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  1月22日(金)、心配していた寒さも和らぎ、晴天の下、中学の後期日程入試を実施しました。本日の受験に関しては、ほとんどの人が既に数校の受験を経験しているため、極度の緊張に陥っているようにも見えず、正門付近で塾の先生方から励ましの言葉とホカホカ懐炉を受け取り、校舎前で受付を済ませ受験室に向っていきました。既に進学が内定している人もいるため、何人かの欠席者も見受けられましたが、監督の先生から注意事項の説明を受けた後、予定通り9時から筆記試験、続いて個別面接に臨み、正午過ぎにはすべての入試が無事終了しました。今回の合否の結果は明日の選考会議を経て郵送させていただきます。
  本年の3回の入試における志願者はトータルで昨年とほぼ同数の約540名ということになりました。厳しい経済環境にも関わらず、数多くの皆さんに受験していただき、心より感謝申し上げると共に生徒の育成という責任の大きさに身の引き締まる思いです。教職員が一丸となって、皆さんのご期待に応えられるように、更なる教育内容の充実をはかっていきたいと決意しています。
  また、今年も昨年に引き続いて「前期A日程」「前期B日程」「後期日程」に分けて入学試験を実施させていただきましたが、多くの私立中学への志願状況が様変わりした結果、これまでのやり方ではスムーズにいかないことが多くあったように感じました。
  今回の反省を活かして来年度は新たな取り組みを模索していきたいと思っています。

2010年01月19日

中学前期入試結果

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  私立中学の一斉入試が始まってから4日が経過し、ほとんどの学校の合否判定結果が出揃いました。本日、本校の入試結果をご自宅に郵送させていただきましたが、希望者全員に合格通知をお送りすることができず申し訳なく思っています。複数の学校から合格の通知を受け取った人もあれば、残念ながら思いが叶わなかった人もあることでしょう。しかし、子ども達はまだ11歳か12歳です。これでこれからの長い人生が決まるわけではありません。
  中国の故事に〝塞翁が馬〟がありますが、人生の幸不幸は前もって分からないものです。その時には良かったと思ったことが後にはうまくいかなかったり、反対に良くないと思ったことが後に良い結果をもたらすことがあまりにも多いのです。言い換えると成功の芽は失意の時に生まれ、失敗の芽は得意の時に生まれるのです。今回、希望の学校への入学が決まったからといって努力を怠ればたちまち成長は止まってしまうでしょう。また、希望通りにならなくても奮起して努力すれば大きく成長することは間違いないでしょう。 
  中学入試は親の入試であると言われていますが、結果の如何を問わず、是非保護者の皆さんから子どもさんに対して十分なフォローをしてあげて欲しいと思っています。

2010年01月18日

センター入試は高校の総決算

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  1月18日(月)、全教職員による中学前期A日程・B日程入試の合格者選考会議を実施しました。厳正に選考を行ない、所定の手続きを経て本日の夜に郵送させていただきましたので、明日には結果がご自宅に届くということになります。
  一方で、2日間の大学センター受験を終えた高校3年の生徒達はそれぞれセンター試験の問題用紙を持参して登校しました。本日は中学入試の選考日のため、教職員以外の人の中央棟への出入りは禁止となっているため、仮校舎の方でそれぞれの自己採点を行なったようです。本校では、センター入試は高校で学んだことの総決算として位置づけているため、本日は既に大学への進学が内定している生徒も登校し、自らの採点結果を確認しながらこれから受験を控えた生徒達を激励していたようです。
  今回の自己採点のデータは全国から集められ、分析結果がまとめられます。そして、これらの結果を参考にして生徒達は先生に相談しながら最終の志望大学を決定し、受験に臨むことになります。
  センター入試という一つの山は越えましたが、受験生にとってはこれからがまさに正念場です。いつまでも終わったことに一喜一憂している暇はありません。気持を切り替えて更なる研鑽を続けていって欲しいものです。大学に入るということは最終の目的ではありませんが、このような受験の経験は将来社会に出た時に必ず役立つことになると思っています。

2010年01月17日

中学前期入試を終えて

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  1月17日(日)、昨日に続いて中学の「前期B日程」入試を実施しました。志願者数は新聞やホームページに掲載している通り、「一貫選抜コース」が234名、「発展コース」が47名となっています。今年は、厳しい経済情勢もあって、私立中学への受験者は減少傾向にありますが、それでもなお根強い人気があるようです。既に関西地区においては私立中学の入試が始まっているため、ほとんどの人が昨日いずれかの私立中学を受験しており、何人かはこれからも色々な学校を受験するようです。また、本日の受験者の中には本校のA日程を受験してくれている人もいますし、本校の受験を終えた後、午後から他校の受験に赴く生徒も見受けられました。
  本日も昨日と同様、8時半からの諸注意の後、9時から国語、理科、算数の3教科の筆記試験を実施しました。その後昼食を挟んで個別の面接を行ない、大きな混乱もなく2日間にわたる前期日程の入試を終了することができました。 今回の前期入試には実に多くの方に受験していただくことになりましたが、子どもの教育にかける保護者の皆さんの熱い思いがひしひしと伝わってきました。このうちの何人の方が本校に入学していただくことになるのか分かりませんが、将来社会で活躍できる人材としてしっかりと育成していかなければならないと思っています。  
  なお、今回の前期A日程・B日程を合わせた結果については厳正な選考を行ない、19日(火)に速達郵送、また10時からはホームページ上にも発表させていただく予定です。 
  これで、前期日程の入試は終了しましたが、本校では1月22日(金)に後期日程の入試を行ないますので、お含みおきください。

2010年01月16日

私立中学の前期入試始まる

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  1月16日(土)、昨日までの寒さも和らぎ好天の下、私立中学の前期入試が始まりました。本校においては一昨年のコース制導入と同時に前期入試を従来の1回から「A日程・B日程」の2回実施することに変更しました。今年で3年目を迎えることになりますが、前期入試の志願者は449名(A日程168名、B日程281名)、昨年とほぼ同数(4名増)となっており、徐々にこの方式が定着しつつあります。
  本日は「前期A日程」の試験を行ないましたが、多くの受験生は早い人では開始1時間以上前から緊張した面持ちで保護者と共に続々と学校に到着しました。校門付近で塾の先生方から激励され、受付を済ませた後、8時25分までに受験会場に入室、8時半から諸注意と最終点呼を受け、9時から国語、理科、算数の順に各50分の試験問題に取り組みました。そして、昼食休憩を挟んで午後1時からは個人面接を行ない、大きな混乱もなく「A日程」の入試は無事終了しました。
  これから月末にかけて近畿地区の私立中学では順次入試が実施されることになっており、本校においても明日引き続き「前期B日程」の試験を行ないます。受験生の中には明日以降も受験の予定が入っている人も多いようです。どうか、済んだことをいつまでも引きずることなく、今日はゆっくりと休養を取り、新たな気持ちで次の入試に臨んでください。

2010年01月15日

入試を明日に控えて

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  1月15日(金)、大学のセンター試験と近畿地区の私学中学入試が明日に迫りました。本校に限らず、すべての学校にとって、これから3月末にかけての2ヶ月半は一年の内でも最も緊張する時期です。
本日は通常の授業を終えた後、明日、明後日の前期中学入試に向けて念入りに清掃し、校舎内外の案内表示、試験場の蛍光灯や時計、チャイム、エアコンの点検、を行ない、入試におけるそれぞれの役割を再確認しました。明日は早朝より阪急電車の雲雀丘花屋敷駅の東西改札口、学園正門、南門で受験生の皆さんをお迎えすると共に受験会場の暖房や照明をはじめ設備の不具合がないかを再チェックし、快適な環境で受験していただけるようにしたいと思っています。
  一方、高校3年の担任はセンター試験の会場である関西学院大学と神戸女学院大学に出向くことにしています。その時に持参する励ましの幟(のぼり)も完成し、今日一日は職員室に飾られていました。
  いずれの受験生の皆さんもこれまで自分なりの目標を持って、たゆまぬ努力を続けてこられたと思います。いよいよ明日は本番を迎えることになりますが、天気予報によると明日は寒さも和らぐようです。今日は体を温めて十分に睡眠をとり、万全の体調で明日の試験に臨んでください。皆さんのご健闘を心より願っています。

2010年01月14日

大学入試センター試験の壮行会

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  1月14日(木)9時、高校3年生全員が学園講堂に集合し、今週末より始まる大学センター試験の壮行会を行ないました。
  本校では、既にAOや推薦入試で大学への進学が内定している生徒達も含めて全生徒がセンター試験を受験することにしています。そのため、本日の壮行会では〝生徒達に対する激励〟と〝受験に対する心構えと留意点〟についての徹底をはかると共に試験翌日に行なう自己採点への参加についての説明も行なうことにしています。私は少し早めに講堂に行き、入口で生徒達が入ってくるのを出迎えましたが、気力の漲った(みなぎった)顔をしており頼もしく感じました。
  冒頭、私からは次のような話をしました。
  〝皆さんは、これまで大学受験に向けて本当に良く頑張ってきたと思います。この努力はこれからの皆さんの人生の中で間違いなく役立つ経験になると思います。すべての人間は気を持っていますが、今日皆さんに会って真っ先に感じたのは一人ひとりの表情が素晴らしく、気が充実しているように感じました。本日は更に〝私の気〟も皆さんに伝えるので、更に気を充実させてセンター試験に臨んでください。必ず満足できる結果に結びつくと思います。〟
  そして、平常心で集中力を発揮するための呼吸法を体験してもらいました。その後、進路部長と3年生の担任から受験に関する細かい説明や受験後の自己採点、大学への出願、保護者懇談、入試直前講習等の説明を行ないました。
  センター入試は男子が関西学院大学、女子が神戸女学院大学で実施されますが、当日は本校の教員が引率・待機することにしています。生徒達が、万全の体調で受験に臨み、これまでの学習の成果を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2010年01月13日

災害への備えと対応

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  本校では、例年、阪神淡路大震災の教訓を風化させないために、震災が発生した1月17日前後に、避難訓練を実施しています。しかし、現在はグランドに仮校舎が建設されているため、今回はマイク放送を使って、全員で犠牲者のご冥福を祈って黙祷を捧げた後、災害についての心構えや留意すべき事柄を伝えることにしました。

  〝皆さん おはようございます。現在、グランドが使えないため、避難訓練は行ないませんが、災害は予期せぬ形で私達の身に降りかかってきます。今日は災害に対する備えと実際に災害が起こった時に気をつけなければならない点についてお話します。
 
  さて、今、体育科では柔道・剣道の寒稽古を行なっていますね。この行事は今年で31回目を迎える伝統の行事ですが、今までに一度だけ実施できなかった年があります。それは15年前に起こった阪神淡路大震災の年なのです。皆さんはまだ小さくて記憶がなかったり、生まれていなかった人もいるため、大震災といってもピンとこないと思います。発生したのは朝5時46分でした。私は大阪の自宅で既に起きていましたが、激しい揺れが続き食器がほとんど壊れてしまったのを記憶しています。この震災で実に6434名の尊い命が失われたのです。本校においても多くの生徒や家族の皆さんが被災し、1名の生徒が犠牲になりました。元気に学校生活を送っていた生徒が突然帰らぬ人になってしまったのです。先ほど犠牲者のご冥福を祈って黙祷を捧げましたが、人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事をいつまでも心に留めておくようにしていきたいものです。
  また、地震、火災、交通事故、ガス爆発、テロ等の災害はいつ発生するかわかりません。特に不安定なプレート上にある日本では実に世界全体の10%の地震が発生しています。そのために心がけて欲しいことを2つお話します。
  1つ目は「備えあれば憂いなし」という言葉をしっかりと胸に刻み込んで欲しいということです。常に非常口や避難経路を確認しておくこと。整理整頓を心がけておくこと。非常持ち出し物を決めておくこと。家庭では家具等の固定等をしておくこと。等です。 2つ目は不幸にして災害に巻き込まれた時には二次災害を防ぐことです。毎回話していることですが、「おかし」と「もち」を思い出して行動してください。つまり「押さない」、「駆けない」、「しゃべらない」、「戻らない」、「近づかない」という5つを守ることです。

  最後に学校で災害が発生した場合に、安全に非難するための避難経路と避難場所を各クラスの黒板に掲示していますので、全員で確認しておいてください。それでは、今日も元気で学校生活を送りましょう〟

2010年01月12日

恒例の寒稽古

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  1月12日(火)、寒稽古が始まりました。これまで阪神大震災の年を除いて毎年実施し、今年31回を迎えることになる本校の伝統行事です。本校においては人間教育の一環として、男子の体育の授業の中に武道を取り入れ、剣道と柔道のどちらか一方を選択させていますが、この寒稽古には高校3年生を除く全生徒と剣道部、柔道部の部員が参加しています。
  一年で最も寒さの厳しいこの時期には、日本各地で寒稽古が行なわれているようですが、この目的は逞しい肉体を養成するというだけではなく、旺盛な気力や忍耐力、集中力等の精神面を鍛えることです。
  日本では、剣道、柔道、弓道、合気道、相撲道等の武道や華道、茶道、香道等の芸道がありますが、これらは単に相手を倒す技術を身に付ける事や、形の美学を学ぶだけではありません。正しさを学び、正しい事を何処までも取組み、身につける工程があり、相手を尊重し、感謝し、心を整えるという人間として在るべき姿を求めて完成させる道なのです。
  本日、生徒達は朝7時に集合し、約1時間にわたって剣道と柔道の寒稽古に取り組みました。お正月気分を吹き飛ばし、これから一層勉強や部活動に取り組んでくれることを願っています。

2010年01月08日

授業始め式にあたって

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  1月8日(木)、授業始め式にあたって次のような話をしました。

  “今日から学校が始まりましたが、皆さんが元気に登校してくれて、大変嬉しく思っています。月日の経つのは本当に早いもので、12月22日授業納め式をしてから17日間(半月以上)が経過しました。この休みの間に普段できない経験をして欲しいということをお願いしましたが、どうでしたか?
  私は久しぶりに昔読んだ色々な本を読み返してみました。今日はその中の1冊でトロイの遺跡を発掘した「ハインリッヒ・シューリマン」の伝記を紹介します。
  シュリーマンは1822年(今から188年前)に、ドイツの片田舎で生まれました。そして8歳の時に牧師をしていたお父さんから古代ギリシャの詩人であるホメロスの書いた叙事詩「ホメロス~トロイの戦争」の話を聞かされ、心から感動しました。お父さんが「これは神話の世界の言い伝えだよ」と言うのに、彼はきっと本当にあったことに違いないと信じ込み、いつか大きくなったら、その遺跡を探そうと心に決めたのです。
  シュリーマンは、この夢を実現するためには、まずお金が必要であると考えて猛烈に働きます。雑貨店をはじめ、さまざまな仕事について苦労を重ねながら、一方ではフランス語や英語など10カ国以上の言葉を独力でマスターし、これを活用して大成功を収め、莫大な財産を蓄えます。そしてこの財産を元に41歳からついに長い間の夢であったトロイ遺跡の発掘の準備を始めます。お父さんの話を聞いてから実に33年という歳月が経っていました。しかし、何度も失敗を繰り返し、まわりの人からは嘲笑されながら、ついに神話が歴史上の事実であるということを実証したのです。
  皆さんはこの話を聞いてどう感じますか?
  何事も夢を実現するためには“絶対にあきらめないという強い思い”と“たゆまぬ努力”が必要です。“こうなったらいいな”“こうしたいな”という気持ちだけでは単なる願望に終ってしまいます。新しい年にあたって是非「自分の夢の実現」に向けて、力強く踏み出して欲しいと思います。インフルエンザはやや下火になってきましたが、今年も健康に留意して“明るく元気でイキイキと楽しく”生活しましょう。”

2010年01月07日

中学入試の出願受付始まる

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  昨日から中学入試の出願受付が始まりましたが、今年は本校にとっても画期的な年になります。新しいコース制の導入後2年が経過し、この四月からは中学1年生から3年生までの全学年に「一貫選抜」と「発展」が2クラスずつ揃うことになります。そして、本学園にとっては創立60周年という節目を迎え、待望の高校の新校舎も完成します。これを機に、更なる教育活動の充実につとめていきたいと思っています。
  本年度の中学入試は前期のA日程とB日程、後期日程の3回に分けて実施させていただきます。募集方法はこれまでと同様、「一貫選抜」と「発展」の2コースに分けて行なうことになっていますが、「第一」「第二」と志望順位を記入いただけることになっています。なお、本日までの出願状況はホームページの〝Infomation欄〟に掲載していますので、ご確認ください。(すべて第一志望の数です)。
本年は暦の関係で、前期A・Bの出願受付は1月9日・土曜日までとなっていますのでご留意ください。
  新型インフルエンザの流行はやや下火になりつつありますが、入試というプレッシャーのため子どもさんはどうしても精神的に不安定になりがちです。どうかご家庭におかれましても体調管理には十分留意してあげてください。
  出願や受験に関してお解りにくい点があれば遠慮なくお問い合わせください。
また、明日からはいよいよ授業が始まります。生徒達が元気な姿で登校してくれることを願っています。

2009年12月22日

授業納め式を終えて

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  12月22日(火) 、授業納め式で次のような話をしました。

  〝それでは、服装・姿勢を正し、元気よく朝の挨拶をしましょう。皆さん、おはようございます。本当に月日の経つのは早いですね。この一年間、皆さんは勉強をはじめ色々なことに取り組んできたと思いますが、充実した1年でしたか?インフルエンザの予防のため、マイク放送を使っての授業納め式になりますが、一年の終わりにあたって、皆さんに“学問に王道なし”という言葉を紹介したいと思います。この言葉は英語の“There is no royal road to learning”の直訳ですが、紀元前300年頃、ギリシャの数学者であるユークリッドがエジプトの王様に幾何学を教えていた時に“幾何学を学ぶのに近道はないのか”と聞かれ、“幾何学に王道なし”と答えたことに由来しています。その後、幾何学が学問に置き換えられ“学問に王道なし”という言葉になりました。
つまり学問には身分の上下はなく、誰が志しても、等しく経験しなければならない〝努力という過程〟が必要である。安易なやり方、楽な方法、近道はないという意味です。これは学問に限らず、スポーツにおいても、芸術においても、仕事においても同様です。
  今年ゴルフ界で大活躍し、弱冠18歳という若さで賞金王に輝いた石川遼選手も、試合の後にはいつもショットの反省をし、納得いくまで練習をしているようです。
  今年一年、皆さんの中には努力したことが報われて良い結果に結びついた人、自分では努力したと思っていても十分な結果が得られなかった人、日頃の努力不足がそのまま結果に反映された人等さまざまだと思います。年の瀬にあたって、是非自分なりにこの一年を振り返ってみて下さい。そして新たな年を迎えて欲しいと思います。
  反省のないところに進歩はありません。また努力のないところに“成功”という二つの文字も存在しません。まさに学問に王道はないのです。

  最後に高校3年生の皆さん!いよいよセンター入試が目前に迫ってきました。
この時期は精神的に不安定になりがちですが、自分が苦しい時は他の人も苦しいのです。これからも学力は間違いなく伸びます。体調管理に十分留意し、最後まで粘って下さい。
  どうか皆さん良いお年をお迎え下さい。〟

2009年12月20日

マンドリンチャリティーコンサートの開催

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  12月19日(土)、雲雀丘創立60周年記念のマンドリンチャリティーコンサートが開催されました。この催しは学園の同窓会「告天子の会」が中心となって、〝卒業生・粂井謙三とその仲間が贈る魅惑のハーモニー〟と銘打って開催されました。
  粂井氏は大阪市立大学を卒業された後、1978年全日本マンドリン独奏コンクールで優勝、1980年NHK洋楽オーディションに合格、テレビ・ラジオ等にも多数出演される等日本を代表する数少ないプロフェッショナル・マンドリニストです。
  最初に中学・高校のギター・マンドリン部が組曲「スペインの印象」と「星空のコンチェルト」を演奏しました。本校のギター・マンドリン部はこれまで何回か紹介しているとおり、今年で創部44年を迎え、現在の部員数は過去最高の59人です。
  次にオープニングとして、粂井氏とギタリストの杉浦知美氏、ベーシストの喜多健博氏によるA・ヴィヴァルディの「冬 第二楽章」、続いてソプラノ歌手である松村雅美氏を加えて日本の歌・心の歌の演奏が行なわれました。その後、神谷徹氏によるストローによるミュージックファンタジーが演奏されましたが、ストロー楽器から出るさまざまな音色に会場は大いに盛り上がりました。コンサートはG.カッチーニの「アヴェマリア」とA.アダムの「オーホーリーナイト」の演奏で幕を閉じましたが、観客は素晴らしい演奏に魅了されたようです。
  このコンサートには平素多くの面でご支援をいただいている地域の皆さんを招待させていただきました。また、収益金については全額、学園創立60周年記念行事に寄付していただくことになっています。今回のコンサート開催にあたっての粂井氏はじめ同窓会の皆さんのご厚意に心より感謝申し上げます。


2009年12月16日

第38回中学校英語暗唱大会の開催

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  12月16日(水)午後、中学生の部の英語暗唱大会が行なわれました。この大会が始まったのは1971年(昭和46年)で、今年は38回目を迎えます。最初はESS部主催で土曜日の午後に行なっていたため、聴衆もわずか数十名ということでしたが、その後英語科の主催で全中学生が参加する大会になりました。そして、本校の伝統の行事の一つとして毎年この時期に開催されています。 

  本年は各クラスから選ばれた中学1年生10名、中学2年生 8名、中学3年生 8名の計26名が発表しましたが、本日に至るまでには中学生全員が各学年の指定する課題に約2ヶ月もの間取り組んできました。それぞれの学年の題目は、1年生は「Happy Christmas(War is Over)」、2年生は「Sound of  music」、3年生は「I have a dream」です。出場者にとっては、生徒や先生、保護者等合わせて約500名の聴衆の前で、しかも英語で発表することは初めてという人がほとんどだと思います。私は残念ながら所用のため出席できませんでしたが、先生方に発表者の様子を聞くと、一人ひとりが身振り、手振りをまじえながら表情豊かに堂々と発表を行なったようです。

  暗唱はまず先生の真似をすることから始まり、何度も練習を繰り返した後に、文の内容を咀嚼し自分なりのスタイルに磨き上げ聴衆の心に訴えかけていくことが大切です。これまで繰り返し練習を積むことによって鍛えられた精神力や自信は将来きっと役に立つことでしょう。これからグローバル化の進展に伴い語学力やプレゼンテーションの能力が益々重要になってきますが、中学・高校生活を通じてこれらの力をしっかりと身につけていって欲しいものです。

 

2009年12月15日

センター入試本番に備えて

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  いよいよ大学センター入試まで残り1ヵ月になり、高校三年生は追い込みに全力を傾注しています。
12月14日(月)、15日(火)の両日にわたりセンター入試の本番に合わせたセンター直前模試を実施しました。
  センター入試の細目については既に発表されており、現在それぞれの生徒は志望校に合わせて受験スケジュールを立てている段階です。生徒達はこれまでさまざまな模擬試験を受験してきていますが、センター入試とは受験教科の順番や休憩時間、日程等異なるところも数多くあり、センター入試に合わせた受験は一度も経験していません。
  大きな違いは、ほとんどの模試が1日で実施されるため休憩時間は10分しかないのに対して、センター入試は2日にわたり実施され休憩時間も45分あります。また、試験開始から終了までは実に9時間以上にわたっていますし、試験会場も男女別になっています。従ってこの模試の主眼を「センター試験と同一の条件下で受験させる」ことに置き、開始時間も時間割りもすべてセンター本番どおりとしました。
  そのために「受験科目はセンター当日受験する科目とする」「自分の受験科目に合わせて登校する(時差登校)」「入室完了時間なども当日に準ずる」「教室内の私語は厳禁とし、休憩時間も話をする場合は廊下に出る」「英語Listeningも当日同様、ICプレーヤーを使い実施する」といった取り組みをしました。
試験科目間の休憩時間が長く、生徒達は少し戸惑っている様子も感じられましたが、精一杯前向きに模試に取り組んでいたようです。初日は18:35に英語Listeningが終了し、その後終礼をしたので、帰りは19:00前になりましたが、終礼時にKitkatを食べ(もちろん「試験に勝つ」という意味を込めて)本番へ向け気持ちを高めることができました。
  センター試験においては精神的にタフでなければ良い結果を得ることは出来ませんし、緊張感をどのような形で持続させるのかが極めて大切です。今回の模試は生徒達にとっては大いに効果があったのではないかと思います。1カ月で学力はまだまだ伸びます。センター本番に向けて粘り強く学習して欲しいと思っています。

2009年12月05日

第3回高等学校入試説明会の開催

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  12月5日(土)、第3回の高等学校説明会を開催しました。本日は午前中雨が降り続いていましたが、午後には天気の回復と共に気温も上がり、1時20分の受付開始と同時に生徒と保護者の皆さんが続々とお越しになり、出席者は930名という多数にのぼりました。そのため講堂は満席となり急遽補助椅子を準備させていただいたり、資料を追加でお届けすることになりました。
  本日はできるだけ本校の生徒達の様子もご覧いただくという趣旨で、3つのクラブの皆さんにお手伝いいただきました。まず開始までの時間を利用してギター・マンドリン部による演奏を行ないましたが、新しいメンバーになって練習を積み重ねており、なかなか好評のようでした。2時からの説明会においては冒頭、私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマでパワーポイントを使って次のような話をさせていただきました。
  「皆さんが高校・大学を終えて社会に出るまでには8年間あります。この間どのような生活を送るかは将来の人生にとっても極めて大切です。今、世界は大きく変化してきていますが、現状における地球規模の課題にはどういうものがあるのか、そして、8年後にはどのような世界になっているのかを想定しておかなければなりません。これからはIT、バイオ、ナノ、エコ等の新技術によって新しい仕事やシステムが続々と生まれてきます。また、BRICsをはじめとした国々が急速な経済発展を遂げることになります。そうすれば、皆さんの活躍する場は世界中に広がってくるのです。本校の教育方針は〝将来社会で役立つ力を育てる〟ということです。社会で活躍するためにはしっかりとした人間力と学力が必要です。来年3月には高校の新校舎も完成することになります。この恵まれた環境下で、人間としての根っ子をしっかりと育ててください。」
  次に教頭から学校の教育内容や学校改革の進捗状況についての説明を行なった後、剣道部員による実技と放送部部員による学校紹介、最後に入試広報部長から本年度の入試結果や来年度の入試に関する留意点等の説明を行ないました。
  説明会終了後には学校見学やクラブ見学をしていただくと共に個別相談をお受けしました。本日は予想を上回る皆さんに参加いただくことになり、長時間窮屈な状態で一方的なご説明をお聞きいただくことになりました。また、資料が不足するという不手際もあり誠に申し訳なく思っています。
  これで本年度の入試説明会は、中学・高校共全て終了しましたが、本校ではいつでも学校見学や入試相談に応じていますので、事前にご一報いただきご来校いただきますようお願いします。

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2009年12月04日

定期考査を終えて

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  12月4日(金)、5日間にわたる定期考査が終了しました。定期考査は生徒にとっても先生にとっても大変有意義なものであると思います。生徒にとってはこれまでに学習したことが理解できているかどうかを確かめることができます。また先生にとっては自ら教えてきたことがどれだけ生徒達に伝わっているのかを確認するチャンスでもあります。今、職員室では先生方は採点の真最中ですが、自分が意図したとおりの結果で満足している人もいれば、どうしてこんな簡単なことができていないのかと疑問を感じている人もいるようです。
  もし、定期考査というチェックがなければ生徒達の理解度は分かりません。先生にとって定期考査は次の授業をどのように展開していくか考える良い機会であると思います。一方生徒にとっても色々な面で反省しなければならないのは言うまでもありません。この定期考査に向けて努力したことが報われ高い点数に結びついた者もあれば、努力したにもかかわらず思い通りの結果が得られなかった者、日頃の努力不足がそのまま結果に反映された者等さまざまだと思います。先生にとっても生徒にとっても次に備えて反省するチャンスであると前向きに考えることが大切なのではないでしょうか。
  このことは勉強に限らずスポーツにおいても仕事においても同様です。代表的なプロ野球選手であるイチローを取り上げても、18歳で日本ゴルフ界の最高峰に立とうとしている石川遼選手にしても一流と言われる人は必ず試合後バットの素振りをしたり、ショットの練習を欠かしません。
  成長するかしないかは、この反省するという姿勢にかかっています。“反省なきところ進歩なし”という言葉を今一度噛みしめてみたいものです。

2009年11月30日

定期考査始まる

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  今週は月曜日から金曜日まで後期の中間考査が実施されます。11月30日(月)、いつものとおり朝の登校指導を行ないましたが、今日はさすがにそれぞれノートやメモ、参考書等を手にしている生徒の姿が目につきました。中には睡眠不足で多少疲れ気味の生徒もいたようです。私も試験の前日に明け方まで勉強したこともありますし、社会に出てからも期限ぎりぎりになって半ばやっつけ仕事で資料を作成したことも度々ありました。しかし、振り返ってみると所詮一夜漬けというのは、肉体的な疲れの割には良い結果に結びつかなかったようです。勉強は仕事やスポーツとは基本的に異なる面もありますが、共通する面も数多くあるよう思います。その最大のものは、どれだけ時間をかけたかという「時間の絶対量」だと思います。
  〝継続は力なり〟という言葉がありますが、何事も毎日やり続けていくことが大切です。1日10分間としても1ヶ月では300分、実に5時間になります。これくらいの時間であれば、通学電車の中でも、学校でのちょっとした休憩時間の中でも簡単に生み出すことができるのではないでしょうか。また、毎日4、5時間というまとまった時間をつくり出すのは難しいと思いますが、1時間くらいなら工夫すれば容易にできるのではないでしょうか。仮に1日1時間とすると1ヶ月では30時間、1年では365時間ということになります。
  間際になってから慌ててスタートするのではなく、毎日小さなことを積み重ねていけば必ず結果はついてきます。これまで何度もお話ししているように、中学・高校時代に良い習慣を身につけることは将来社会に出た時に大いに役立ちます。是非、定期考査を機に良い習慣づくりを心がけて欲しいものです。

2009年11月28日

保護者対象講座「子どもたちのケータイ・ネットの現状」

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  11月28日(土)、『NPO法人 さんぴーす』の大脇巧己事務局長にお越しいただき〝大人が知っておきたいケータイ・インターネットの現状〟というテーマで保護者の皆さんを対象にお話しをいただきました。この講演については先日の兵庫県私学校長会での紹介を受けて、PTA実行委員会の保護者の皆さんにおはかりし今回開催することになりました。また、折角の機会ですので、中学・高校の保護者だけではなく幼稚園や小学校にも参加の呼びかけを行ないました。
  本日の講演では、パワーポイントを使って「SNS」「モバゲー」「学校裏サイト」「プロフ」「出会い系サイト」等、子ども達を取り巻く環境がどのようになっているのかをわかりやすく説明していただきました。実際のところ、保護者の中にはこれらの用語の意味も十分に理解されていない方も多かったようで熱心に耳を傾けておられました。
  最初に、今の携帯電話はカメラ、時計、スケジュール帳、財布、辞書、地図、アルバム、ウォークマン、更に最近では鏡や万歩計、紫外線測定といったさまざまな機能がついており、単なる電話ではないこと、最近の子ども達は小さい頃からインタラクティブなインターネットを使用しており既存メディア離れをしていること、デジタル移民という言葉に代表される親の世代との間には大きなズレがあること等を紹介されました。そして、子どもの携帯電話の使用にあたって重要なことは、子どもから相談されたらとにかく話しを聞くこと、難しい説教ではなくそっと語りかけるアドバイスを行なうこと、トラブルが起きたときのフォローを考えておくこと、うちの子に限っては通用しないこと等のお話しをいただきました。
  近年、防犯のために子どもに携帯電話を持たせる家庭が急増していますが、携帯電話を持つことで逆にトラブルや犯罪に巻き込まれるといった問題も増えてきています。子どもを守るためには、まず保護者の皆さんが携帯電話の利用についての正しい知識を持つと共に、子どもに携帯電話を与える時の各家庭でのきっちりしたルールづくりをすることが不可欠です。まさに携帯電話に関する〝共学〟と〝共育〟が大切であるということを痛感しました。
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2009年11月26日

第3回中学校PTA学級委員会の開催

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  11月25日(水)、本年第3回目の中学校PTA学級委員会を開催しました。 本校では年4回、各クラスから選ばれた2名の学級委員の皆さんに出席していただき、学校からの教育活動の報告と保護者の皆さんからの学年懇談会の報告や要望、ご意見をお聞きすることにしています。
  冒頭の挨拶で、先日引率で同行した沖縄への研修旅行についての感想を述べた後、本学園も来年60周年を迎えることになり、高校の新校舎の建設も進んできているが、創立の精神に立ち戻って教育活動を推進していくことの大切さをお話ししました。本学園は〝親孝行のできる人は将来立派になれる〟という『孝道』をベースに、社会で役立つ人材を育てることを目指しています。そのためには点数ではかれる能力と点数ではかれない能力が必要です。前者は狭い意味での学力が中心であるのに対して、後者は高い志、他人に対する思いや優しさ、忍耐力、感謝の気持ち、自律といったものがあげられます。社会で活躍するためには人間としての根っ子である人間力が不可欠ですが、これを身につけるための特効薬はありません。あたり前のことをやり続けるという凡事徹底しかないのです。また、教頭からは、しっかりとした学習習慣を身につけること、特に基本を大切にすることをお話ししました。
  委員会の中では自由に話のできる時間を設けていますが、なかなか思い切った質問ができないようです。そのため、委員会終了後、校長室で中学2年生の委員の皆さんと懇談の場を持ちました。保護者の皆さんはほとんど例外なく、お子様の勉強に対する姿勢や将来の進路、生活習慣等について心配されているようです。
  私にも経験がありますが、子育てについてはかまいすぎることも、放任してしまうことも良くありません。この兼ね合いが難しいと思いますが、学習を含めた生活習慣と学校の授業を大切にすることが基本です。これらが崩れてしまうと、立て直すには極めて大きなエネルギーが要るのは間違いありません。
家庭と学校が連携して〝共育〟と〝共学〟により、社会に役立つ力を育てていくことが何よりも大切であると感じました。

2009年11月24日

特別公開セミナーの開催

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  11月23日、勤労感謝の日の休日を利用して、本校において日能研の模試が行なわれ300名を超える小学生が朝9時から受験しました。試験は昼過ぎまで実施されるため、この間を利用して付き添いで来られた保護者を対象に「日能研特別公開セミナー」が開催されました。
  最初に、ギター・マンドリン部による演奏を披露した後、私から約1時間にわたりパワーポイントを使って〝社会で役立つ力〟というテーマで講演を行ないました。講演は「この10年~20年に世界で起こったこと」「世界の現状とこれからの地球規模での課題」「日本の現状と日本の進むべき方向」「松下幸之助氏に学んだこと」「社会で活躍している人の共通点」「注目すべき会社や新しい技術革新」に触れた後、「社会で求められる力」「教育を取り巻く課題と学校の役割」「家庭との連携による子どもの育成」「間違った子育て指針」「日本が更なる発展を遂げるための人材育成の必要性」を、最後に「雲雀丘学園における取り組み」についてお話しました。
  参加者は通常の入試説明会とは異なり約80名という少人数であったため、私からも質問を投げかけ答えていただく等、保護者の皆さんと一体となった講演会となりました。続いて本校中学の放送部員による学校紹介を行ない、その後、本校の入試広報部長から入試に対する説明を行ないました。
  入試までの日数は次第に残り少なくなってきましたが、中学受験は親の受験とも言われています。保護者の皆さんにおかれては、是非子どもさんに合った学校を選んでいただきたいものです。また、これから受験までの間はどうしても子どもさんが精神的に不安定になりがちですが、こういう試練を通じて逞しく成長していくのは間違いありません。入試は人生における節づくりのチャンスなのです。どうかお子さんを暖かく見守っていただきたいと思っています。

2009年11月22日

宝塚演劇祭の開催

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  11月21日(土)、宝塚ソリオホールで開催された宝塚演劇祭に本校の中学・高校の演劇部が出演しました。この催しは今年で17回目、宝塚市文化振興財団の主催で毎年開催され、初日(21日)に6劇団、2日目(22日)に5劇団が出演することになっています。
  まず、14:30からは高校演劇部による『黄昏に走る』が上演されました。この劇のあらすじは〝ある学校の放課後、ゴミ置き場に分別作業のために集められた生徒達が、作業中にラブレターや成績表、そして遺書等が発見されて・・・〟というものです。部員は高校1年生が7名、2年生が5名、3年生が1名の13名です。インフルエンザによる学級閉鎖の影響で全員が揃って練習できない日が続く中で持ち前の明るさと元気で頑張ってきました。生徒達は素晴らしい演技で観衆を魅了した後、すぐに明日の近畿大会に出場するため、京都に向っていきました。
  続いて、中学演劇部による『小さな炎のファンタジー』が上演されました。中学の演劇部は部員が16名ですが、中学生とは思えないしっかりとした演技で〝生命の大切さ〟を訴えました。
  また、この演劇祭には本校のO・B、O・Gの大学生が顧問の玉木教諭の名前に因んで「たまきちるどれん」と命名した劇団を結成し『ジャングル・ジャクション』を上演しました。
  それぞれの役を演じることにより自分自身を見つめ直すと共に舞台を作り上げる中で築いた人間関係を大切にしていって欲しいと思いました。

2009年11月21日

中学校授業参観の実施

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  11月21日(土)、3時限目、4時限目に保護者対象の中学校授業参観を実施しました。参観いただくのは代数、幾何、英語、国語、歴史、理科、技術、家庭、美術、音楽といった通常の時間割の授業ですが、10時30分過ぎから数多くの保護者の方がお見えになりました。特に中学1年生と2年生の保護者の方の出席が多かったようです。中には教室に入っていただくことができずに廊下からお子様の様子をご覧になっておられた方もあり、誠に申し訳なく思っています。私も各教室を巡回しましたが、生徒達はいつもと違ってかなり緊張した面持ちで先生の話に耳を傾けていました。
  中学も学年が進むにつれて、学習する内容も次第に高度になってきますが、学力を身につけるための特効薬はありません。何と言っても基本は学校の授業を大切にするという姿勢です。まず授業に集中すること、次に予習と復習をしっかりやること、更に分からないところはそのまま放置せずに徹底的に分かるようにしておくことが大切です。この学習習慣を身につけておかないと、分からないところがどんどん増えてきます。そのため小学生の頃は要領のよさで何とかやっていた生徒も行き詰まることになってしまいます。そして、高校に進めば学習内容の質は高度になり、量も多くなってくるため手に負えなくなってしまうということになりがちです。学力向上にあたって大切なことは、地道な努力を継続していくことなのです。 保護者の皆さんにとって、テストの結果に関心がいくのは当然ですが、特に中学時代には学習の習慣をしっかりつけるということに注力していただきたいと思っています。


2009年11月19日

演劇部県大会最優秀賞受賞

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 本校には数多くのクラブがあり、部員達が日々活発に活動を行なっています。
この度、演劇部が見事近畿大会出場という快挙を成し遂げました。
 まず、11月6~8日尼崎ピッコロシアターで行われた第53回兵庫県高等学校演劇研究会阪神支部発表会で、生徒創作劇「黄昏に走る」を上演し、参加校16校中、優秀賞(3校)を受賞し、県大会に進みました。
 次いで11月13~15日に神戸市北区すずらんホールで行われた第33回兵庫県高等学校総合文化祭演劇部門発表会、兼、第53回兵庫県高等学校演劇研究会中央合同発表会において、同じ作品を上演し、参加校15校中、本校と県立神戸高校の2校が最優秀賞を受賞し、近畿大会に進むことになりました。
 この第29回近畿高等学校総合文化祭演劇部門、兼、第44回近畿高等学校演劇研究大会は、11月21~23日京都呉竹文化センターで開催され、近畿各府県の代表校10校が上演することになっています。
  また、毎年11月の第3週に宝塚ソリオホールで開催される「第17回宝塚演劇祭」にも出演します。本校演劇部は、第1回から連続で参加しており、今年は11月21日(土)の午後、中学が「小さな炎のファンタジー」高校が「黄昏に走る」を上演します。演劇部の部員達は、現在顧問の先生の指導の下、入念な最後の仕上げを行っており、素晴らしい演技を披露してくれるのではないかと期待しています。
 時間の許す方は是非生徒達の演技を見てあげて欲しいと思っています。

2009年11月18日

伊江島の皆さんとの心の交流

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  沖縄の研修旅行に参加した生徒達が伊江島の民泊でお世話になった皆さんにお礼状を書いたということを紹介しましたが、私もこの休日を利用して手紙を認め(したため)、『縁尋機妙(えんじんきみょう)』という言葉を添えた写真と共にお送りしました。
  これは有名な陽明学者である安岡正篤氏の言葉ですが、〝良い縁が更に良い縁を尋ねて成長していくさまは誠に妙なるものがある〟という意味です。安岡氏は人との出会いの大切さについて、この縁尋機妙と共に『多逢聖因(たほうしょういん)』という言葉をあげておられます。この意味は〝良い人に交わっていると良い結果に恵まれる〟ということです。
  良い縁はそれを真剣に尋ねていくと、不思議なくらい絶妙の機会によって縁が縁を導いてくれる。そして、縁によって出会うことのできた人との絆が因となって、己がなすべき社会的な役割を発揮することができる。つまり、いい人とも善いこととも絶妙のタイミングで出会うことになるが、それを引き寄せているのは自ら作り出した縁であるということではないかと思います。社会で活躍されている人はほとんど例外なく、素晴らしい人脈をお持ちですが、縁を活かせるかどうかはその人の心がけ次第であると思います。 人は一生のうちに多くの人と出会い、色々なことを学んでいきますが、今回の研修を通じてお会いした伊江島の皆さんとの縁を大切にし、これからも心の交流をはかっていきたいものです。

2009年11月17日

ギター・マンドリン部が最優秀賞を受賞

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  11月15日(日)に淡路市志筑新島のしづかホールで行われた『第33回兵庫県高等学校総合文化祭・第16回器楽・管弦楽部門演奏会(兼第33回兵庫県高等学校ギター・マンドリンフェスティバル)』において、本校のギター・マンドリン部は高校2年生の中 玲緒奈さん指揮による「スペインの印象』(E.ブーシュロン作曲)」を演奏し、最も輝かしい“最優秀賞”を受賞しました。
  先日の文化祭を機に高校3年生が引退したため、この大会は初めて高校2年生以下で出場することになりましたが、昨年に続いての2年連続の大賞受賞という快挙を達成しました。この結果、来年7月25日、26日に吹田文化会館・メイシアターホールで行われる『第40回全国高校ギター・マンドリンフェスティバル』への参加の推薦もいただきました。
  現在、ギター・マンドリン部は中学、高校合同で活動を行なっており、部員数は52名という大所帯です。そして、今年新たに入部した人が多く、今後益々レベル・アップしていく可能性を秘めています。
  また、今年は指導していただいている森龍彦さんの指揮ではなく、はじめて生徒による指揮でこの大会に臨みました。このため当初は多少の不安もあったようですが、最高の賞がとれ、生徒達も大いに自信を深めたのではないかと思っています。これからも部員一人ひとりが研鑽を積み、力を合わせて素晴らしい演奏を披露してくれることを心より願っています。


2009年11月13日

順調に進む高校校舎建設

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      <1階昇降口付近>                <1階廊下天井>

  高校校舎の建設が始まって8ヵ月が経過しましたが、今のところ工事は順調に進捗しており、4階部分までのコンクリート打ちもほぼ終了しました。今回の建設にあたっては、教職員の中から建築委員を選定し、このメンバーを中心に毎週火曜日に打ち合わせを行なうと共に毎月一度竹中工務店、安井建設設計、学園の幹部による確認のための会議を開催しています。
  この度、11月の定例建築総合会議の後、新校舎の建築内部を見学させていただきました。見学したのは1階部分ですが、生徒・職員が出入りする玄関にあたる昇降口は土間・壁・天井ともに分厚いコンクリートで囲まれながらもかなり広い空間に感じました。壁の厚みは玄関で30センチあり、万全の耐震構造になっています。1段上がった正面は60周年記念多目的ホール(仮称ろくまるホール)ですが、残念ながら養生シートで囲ってあるため内部を確認することはできませんでした。また、手前廊下側の中央に位置するコンクリートの柱も大きくて特徴的であり、1階に設置する保健室や美術教室等の特別教室も十分なスペースが確保されているようです。これから順次、内装を行ないロッカーや机等の備品を入れて最終の仕上げを行なうことになります。続いて食堂へ降りる入口やその西側の階段となる部分、廊下部分を見学しましたが、天井部分にはフレキシブル配管が走り、教室の天井にはエアコンの機具が吊り込まれていました。工事責任者によると、コンクリートは徐々に硬さを増し、4週間経つと最強の強度になるため、この状態まで待って、コンクリートを支える補助金具を取り外していくとのことです。
  なお、この校舎建設と並行して、現在備品等の最終選定を行なっていくことになりますが、価格・品質を厳正に見極めることにより、素晴らしい学習環境を実現していきたいと思っています。

2009年11月10日

研修旅行後記 ~伊江島タッチュー

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  今回の研修旅行で生徒達が2日間滞在した伊江島の中央東寄りには城山(グスクやま)が位置しており、〝伊江島タッチュー〟と呼ばれています。標高はわずか172.2メートルで、山頂まで石段が続いています。石段を登り切るとエメラルド色の海に囲まれた島全体を見渡すことができ、素晴らしい眺望です。この一見何の変哲もないこの山は地質学から見ると極めて珍しいものだそうです。
  伊江島の周辺では島が乗っかっている白亜紀(1億4000万~6500万年前)の岩盤の下に三畳紀(2億5000万~2億1000年前)の岩盤が潜り込んでいます。ところが、この三畳紀の岩盤が滑り込む際に岩盤の一部がはがれ、白亜紀の岩盤に乗り上げ堆積物となりました。そして、今から4000万~3000万年前に隆起し、その後堆積物が永年にわたって侵食され続け、やがて現在のタッチューの姿になったようです。
  このように、ある地盤が潜り込む際に一部が剥がれ落ちて別の岩盤に乗り上げる動きは地質学的には「オフスクレープ現象」と呼ばれており、極めて珍しいものであり、実際に目に見える形で確認された例は地球上で他にはないようです。この事実は、琉球大学の海洋学科の氏家教授を中心とするグループが地層のサンプルを採取し、この中に含まれている放散虫(海の原生動物で年代決定の目安となる)を調べることによって証明しました。従って、現在の伊江島から突き出した形のタッチューは、実は島とは別の時代のもので7千万年も古いということになります。同じように見える沖縄の島々の生い立ちにも色々と興味深いことがあるものだと感じました。

2009年11月09日

伊江島での民泊を終えて

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  退村式の行なわれる伊江港には朝早くから制服姿の生徒と民家の皆さんが次々に到着し、開始時間前には生徒達全員がクラス毎に整列しました。
冒頭、私は感謝の意を込めて次のような趣旨の挨拶をしました。本校は沖縄研修旅行の目的として〝《平和・環境・人との出会い》の大切さを学ぶ〟ということを掲げているが、今回のホームステイを通じて、これらをしっかりと心の中に刻み込むことができたこと。何よりも印象的だったのは生徒達の目がキラキラと輝いていたこと。多くの生徒がもう少しこの伊江島に滞在したいと思っていること。天候にも恵まれ、生徒達にとっては最高の思い出になったこと。来年度も引き続き宜しくお願いしたい。ニヘーデービル(有難う)等です。
  その後、生徒代表によるお礼の挨拶があり、最後に伊江島観光協会の小濱豊光専務理事から「我々を皆さんのお父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんと思って欲しい。〝さようなら〟ではなく〝行ってらっしゃい〟という言葉で皆さんをお送りします。」というお話をいただきました。それから出発までの時間にはホストファミリーの方と記念撮影をしたり、抱き合ったり、泣きじゃくるといった感動的な光景が随所で繰り広げられました。
  小濱氏とは色々な話をしましたが、どんどん人口が減ってきており、何とか新たな入村者を迎えたいこと、農地はあるが耕作者が足りないこと、現在二つある小学校も間もなく統合されること、来村した学校での物産販売を拡大したいこと等の思いがひしひしと伝わってきました。
  このたびの民泊にあたっては、伊江島の皆さんに大変お世話になりました。心から感謝申し上げると共にこれからもこの縁を大切にしていきたいと思っています。

2009年11月08日

心のふれ合い

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  沖縄研修旅行において生徒達が最も楽しみにしているのが、伊江島における民泊です。本部港からフェリーに30分乗船して伊江島港に着くと、代表の方々が〝歓迎雲雀丘学園中学校〟の幕を持って出迎えていただいていました。既に港には今回生徒達がお世話になる各民家の方々が集まっておられ、暖かく入村式を行なっていただきました。
  その後、生徒達は4人~6人のグループに分かれ、多少緊張の面持ちでそれぞれの民家に向いました。伊江島は南北3km、東西6kmのピーナツ状の島ですが、人口は徐々に減少し、現在では5千人を割り込んでいます。この島には高校がないため、子ども達は中学を卒業すると、本島の高校で下宿生活を送るとのことです。そのため、中学を卒業するまでに独り立ちできるようにしっかりと子育てをするという話しをお聞きしました。
  いくつかのご家庭を訪問させていただきましたが、まるで自分達の子どもや孫のような気持ちで接していただいているようです。生徒達は短時間のうちに実にうちとけた様子で、既に家族の一員になりきっているように感じました。
  毎年、この民泊を通じて人間の心の暖かさに触れ、家族のありがたさを感じる生徒が数多くいるようですが、今回も素晴らしい経験を積んでくれるのは間違いないと思っています。

2009年11月06日

沖縄県の概要

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  現在、訪れている沖縄は、人口138万人、県面積は2273平方㎞、国土面積の1%にも満たない県であり、島が南北長くに点在し全長約400㎞にも及びます。有人島だけでも49島、この他無数の島々が点在しています。県花はハイビスカスと思われがちですが、実は「でいご」であり、春先に真紅しい花を咲かせます。皮肉な事にちょうど沖縄戦線の時期に、この花が咲き乱れていたそうです。気候は温帯に属し、一部地域は日本唯一の熱帯(亜熱帯性気候)に属します。温暖な気候と小魚や黒砂糖、ゴーヤ、ウコン等の健康食に恵まれ、長寿の人が多いのも特徴です。また、美しいサンゴ礁に囲まれており、年間客数500万人を超える観光客が訪れることでも有名です。沖縄は本土には見られない自然や貴重な動植物も多く残っており、特に本島の北部にある山原(ヤンバル)の森林を中心に、天然記念物なども多く生息しています。また、その気候を生かしてマンゴーやタバコなどの農作物が作られています。古来、サツマイモやサトウキビなど沖縄を通して本土にもたらされたものも多く、変わったところでは格闘技「空手」もそのルーツは沖縄です。
  歴史を遡ると、既に8世紀から「阿児奈波(おきなわ)」として知られており、現在の「沖縄」という字を当てたのは江戸時代の学者である新井白石だと言われています。沖縄の人々は土地の訛を交えて「ウチナー」といいますが、14世紀頃から中国(明)と交易、次第に日本・アジア諸国との貿易中継地として栄え、小国ながらも400年以上も独立国家(琉球王国)として独自の文化を形成してきました。日本に完全統合されたのは1870年代ですが、敗戦によって一時日本の統治から離れた後1972年に返還され、日本に最後に加わった都道府県となり今日に至っています。
  しかし、長い歴史の中で日中両国による属国支配や連合軍本土上陸の地、戦後アメリカによる軍政支配、そして現在も続いている基地問題等、数多くの悲惨な歴史がある土地であることを決して忘れてはなりません。沖縄の歴史について考え、その文化や伝統を尊重していくことが大切であると思っています。

2009年11月05日

平和の大切さを知る

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  沖縄に到着し、最初に訪問したのは「平和祈念資料館」です。生徒達はここに残されている貴重な資料を見学した後、平和の礎に準備してきた千羽鶴を提げ、沖縄戦線で亡くなられた方のご冥福をお祈りしました。 
  既に太平洋戦争後64年が経過し、戦争体験をした人は年々少なくなり、当時の悲惨な状況を直接語り伝えることが次第にできなくなってきました。とりわけ、この戦争の末期に繰り広げられ民間人を巻き込んだ沖縄戦線においては実に多くの人が尊い命をなくしました。
  現在、恵まれた生活を享受している生徒達は当時の状況を目の当たりにし、別世界の出来事のように感じたのではないかと思います。振り返れば、この戦争によって最愛の夫や子ども、兄弟等を失い、戦火によって焼け野が原になった大地を見つめ絶望感を味わいながらも先人達は懸命な努力を続けてきました。その結果、日本は敗戦国でありながら世界の国々から〝奇跡〟と言われるような経済発展を遂げたのです。
  わが国は平和憲法を持ち、軍隊を持たず、兵器の輸出もしない世界でも稀な国です。しかし、国の防衛はアメリカに依存しているため、現在米軍の普天間基地の移転についての調整に頭を痛めており、日米間の大きな問題になっています。日本の役割は世界の国々に平和を訴えることですが、一方で防衛の基本である〝自らの国は自らで守る〟ための方策を模索していかなければならないという極めて難しい状況にあります。
  今回の経験を機に、生徒達が平和の大切さについて考えるようになって欲しいと思っています。

2009年11月04日

沖縄研修旅行に出発

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  11月4日(水)、朝7時15分生徒達が元気に伊丹空港に集合しました。間もなく8時35分発のJAL2081便で3泊4日の沖縄への研修旅行に出発します。
  本校では毎年中学3年生を対象に「平和」と「環境」をテーマに沖縄への研修旅行を実施しており、これまでの反省を生かして少しずつ改良を加えてきています。
  今回のスケジュールは、1日目が「平和祈念資料館」を訪問した後「首里城」と「マングローブ」を見学、2日目は「環境学習」と「ネオパークオキナワ」の見学の後、船で伊江島に渡り民泊、3日目は家業体験やマリンスポーツ、そして、最終となる4日目は沖縄本島に戻り「美ら海水族館」「ナゴパイナップルパーク」を見学し、帰途につくことになっています。
  伊丹空港で出発にあたって私は生徒達に今回の研修の意義である平和と環境、人との心のふれ合いの大切さについてお話しました。現在、日本では戦争の経験をした人が少なくなり、戦争のない生活があたり前のようになっていますが、わずか60数年前には沖縄では言葉では言い表せない悲惨な戦いが展開されたのです。また、地球環境についても憂慮すべき現象がいたるところに見られるようになってきています。そして、この研修旅行においては集団行動の基本である時間の厳守と規律ある態度をしっかりと守ることをお願いしました。
  今、日本列島には寒波が到来してきていますが、沖縄は幸い良い天気に恵まれ気温も高そうです。生徒達が通常の授業では得られないものをしっかりと心に刻み込み、青春の素晴らしい思い出にして欲しいと思っています。
   (出発前 空港にて) 

2009年11月02日

沖縄への研修旅行にあたって

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 今週の水曜日から中学三年生が、沖縄の研修旅行に出発します。私も引率の責任者として同行することになっていますが、本日は『旅行のしおり』に掲載した巻頭言を紹介します。

 〝今から7年前に「修学旅行」から『研修旅行』と名前をかえて体験型になった中学3年生の学年行事が実施されます。修学旅行の起源は1886年、東京師範学校の生徒が千葉県を12日間、長期遠足したのがはじまりとされています。鉄砲を持ち、隊列を組んでの行進は鍛錬を目的としていましたが、数年後には一般の学校が伊勢神宮などの参拝に訪れるようになったといわれます。
  さて、本校の研修旅行の舞台は、沖縄戦を学び、マリンスポーツ体験をする沖縄です。沖縄といえば、青い海と美しいサンゴ礁のリゾート地、あるいは先の大戦での悲惨な戦いの島、また、日本にある米軍基地の70%以上が集中する基地としてのイメージでしょう。そして、そのいずれもが沖縄のもつ顔といえます。しかし、それは近代以降の沖縄の顔です。江戸時代までの沖縄は独自の文化をもつ琉球王国という別の国でした。
  今回の研修で、私たちは「平和」と「環境」を学びます。 先の大戦で多くの方が、尊い命を落とされました。今もその心の傷を抱えて生きておられる方もたくさんいらっしゃいます。平和に関する史跡、祈念館も訪問します。伊江島でも島民の方からそういったお話を聞けるかもしれません。今日の日本の繁栄と平和には多くの犠牲の上で成り立っていることを今一度見つめ直して欲しいと思います。
  環境の面で見ると、沖縄は多様な生物が生息する地域です。マングローブ林の観察、サンゴの苗作り、生態観測など、自然とふれあう体験を通じて私たちが住む世界には多くの種類の生物がいることを再認識してもらえたら、と思います。また、ホームステイでお世話になる伊江島では、水資源が乏しく、さまざまな工夫を凝らしています。
  雲雀丘学園中学校の生徒として、沖縄の人、自然、平和とふれあい、この研修旅行が皆さんの心に残る有意義なものになることを願ってやみません。〟

2009年11月01日

第3回中学校学校説明会の開催

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  11月1日(日)、本校において「五ツ木・駸々堂の模擬テスト」が実施されるため、早朝から多くの生徒と保護者が一緒に来校されました。担当の方のお話しでは、今年は新型インフルエンザの関係で受験生は2割近く減少しており、中には試験会場に来ないで自宅で問題を解く児童もいるとのことです。
  このテストと並行して、10時半から本年第3回目で最終となる中学校の入試説明会を開催しました。参加者が少なくなるのではないかと心配していましたが、276組、357人ということで昨年を上回る結果になりました。最初に私からパワーポイントを使って「社会で役立つ力を育てる」というテーマで、これからの世の中の変化や社会で求められる人材について触れた後、学校改革の基本の考え方は創立の精神の体現、つまり〝将来社会で役立つ人材を育てる〟ことであることであり、この教育方針にそってさまざまな新しい取り組みを行なっていることをお話ししました。とりわけ保護者の皆さんに関心の深いコース制の進捗状況や新たに始めた環境教育等について詳しく説明しました。続いて、学校生活の概要をコンパクトにまとめたDVDを見ていただき、最後に入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の募集の留意点についての説明を行ないました。
  説明会は模擬テストにあわせて11時半過ぎに終了しましたが、その後学校の校舎と本日練習しているクラブ活動を見学していただきました。ギター・マンドリン部は校舎前でいくつかの曲を演奏しましたが、これには多くの皆さんが立ち止まって鑑賞されていました。本日は説明会終了後も何人かの保護者の方から個別の相談をお受けしましたが、子どもの将来については自分のこと以上に心配されておられる様子が伝わってきました。中学入試は親の入試と言われていますが、是非お子様にあった学校に進学させてあげて欲しいと思っています。
  これで、本年度の3回の中学校入試説明会は終了しましたが、本校ではこれからも個別の進学相談や学校見学にはいつでも応じていますので、ご一報の上お気軽にお越しください。また、ホームページを通じて学校の教育活動の様子を積極的にお知らせしていますので、ご確認いただきますようお願いします。

2009年10月25日

体験授業と第2回高等学校入試説明会の開催

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  10月25日(日)、体験授業と本年度第2回目となる高等学校の入試説明会を開催しました。9時半からの体験授業には120名の生徒が二班に分かれて『古典に楽しむ』『英語に親しもう』『ゲームの中に潜む数学』『細胞と細胞分裂の観察』『古代文明を考える』の授業をそれぞれ受講しました。多くの生徒にとって高校の授業を受けるのは初めてだと思いますが、興味深く先生の話に耳を傾け、実験をしている姿が印象的でした。
  続いて実施した入試説明会には約550人の生徒・保護者の方に来場いただきました。本日は日曜日で天候にも恵まれたということもあり、ご両親で参加された方も多数おられました。私は、最初にパワーポイントを使って〝日本と世界の現状〟〝これからの地球規模での課題〟〝8年後に社会人として活躍するために取り組むこと〟等について説明した後、本校の改革の基本的な改革の考え方についてお話しました。次に高校教頭から3年前に導入した3つのコース制の進捗状況やカリキュラムの概要、生徒の学力の伸長度、年次別の学力比較等をグラフで説明しました。その後生徒達の学校の様子を収録したDVDを見ていただき、最後に入試広報部長から本年度の入試結果や来年度の入試における留意点等の説明を行ないました。今回は約1時間半にわたる説明会でしたが、終了後も多くの保護者の方から個別の質問をお受けしました。
  本日の説明でおわかりにくい点があれば遠慮なくお問い合わせいただくようお願いします。また、授業参観やクラブ見学のご希望があれば、いつでもお受けしていますので、ご連絡いただいた上で是非ご来校ください。

2009年10月24日

相互授業参観にあたって

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  本校においては、授業の質を高めるため、年間を通じて各教科の教員による研究授業や相互授業参観、全生徒による授業アンケート等を実施しています。今週の月曜日からは本年二回目となる相互授業参観旬間がスタートしています。このやり方はまず全教員が事前に授業の目標を掲示し、参観したい人は事前に名前を記入します。そして、参観後には感想結果を提出することになっており、本人にフィードバックされるシステムになっています。本日は土曜日ということで四時間しかありませんでしたが、二つの授業を見学しました。昨年までは時間的な制約もあり、一時間に複数の授業を参観するということにしていましたが、これでは授業全体を通して把握することができません。そのため今年からはできる限り授業の最初から最後まで見学するようにし、授業の始まりや終わりがしっかりできているかもポイントにしています。また、授業の間に教室内を巡回してノートのとり方や集中度を確認するようにしています。更に授業終了後はできるだけ多くの生徒に理解度や感想を聞くようにしています。
  私の場合には急な予定がはいるため、先生にはあらかじめ連絡せずに急遽授業参観させていただくことがよくあります。そのため先生の中には緊張される方もおられるようですが、気にしないで通常の授業をしていただくようお願いしています。
  先生にとって〝授業は命〟であり、毎日の授業は真剣勝負です。従って絶えず自らの教科指導力を磨く努力が必要です。私学の場合には転勤がなく人が固定化する結果、どうしても色々な面で活性化が進まないといったことが起こりがちです。これを防ぐには常に新たな刺激が必要であると考え、この四年間、先生の新規採用や相互授業参観、授業アンケートの実施等を積極的に進めてきました。この結果、授業の質は確実に向上しつつあると思いますが、更にこのレベルを引き上げるためには、各教科や一人ひとりの先生が受身の姿勢ではなく、積極的に行動することが大切です。
  理想を言えば、常に授業が公開され随時相互授業参観が行なわれ、フランクに感想を述べ合うといった風土を醸成することではないかと思っています。

2009年10月21日

後期生徒会役員の認証式

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  10月21日(水)、マイク放送による後期生徒会役員の認証式を行ないました。本校では、新型インフルエンザの感染防止対策として全校生が集まる行事等は極力避けることにしています。そのため、これまでは全校朝礼の場で紹介の上、認証書を渡していましたが、今日はマイク放送で名前を読み上げ、一人ひとりの役員から自己紹介するという形をとることにしました。その後、校長室で各人に認証書を手交し、「皆さんは今回役員として生徒会活動を行なってもらうことになるが、自分達だけで色々なことをやるのではなく、全校の生徒の力を結集して素晴らしい学校づくりを目指して欲しい」という話しをしました。会長は定期的に生徒会新聞を発刊することや役員相互のコミュニケーションを密接にはかっていきたいという思いを持っているようです。
  既に朝の生徒登校時には、先生方に混じって生徒会役員が交互に参加し元気に「おはようございます」という言葉をかけてくれています。先生は指導や注意をする人、生徒は指導され注意される人というのでは、いつまで経っても受身の姿勢から脱却することはできません。人間として成長していくためには生徒同士が切磋琢磨していくことが何よりも大切です。生徒会役員の自主的な活動をしっかりとバックアップしてあげたいと思っています。

2009年10月18日

教育実習希望者に対する事前研修

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  10月17日(土)は実に慌しい一日でした。朝一番横浜市立みなと総合高等学校の角田先生が来校され意見交換した後、環境フォーラムに出席、続いて来年度教育実習を希望する学生に対する事前研修会での講話、最後は学園PTA協議会に出席という過密スケジュールでした。
  本校では昨年度より教育実習希望者に対して事前の研修会を実施しています。一昨年までは本校の卒業生で教育実習を希望するすべての学生に対して受け入れを行なっていました。この結果、30名を超える学生が実習することになり、教科によっては十分な指導ができないということになってしまいました。また、将来教職に就く希望のない者や実習にあたっての事前準備も十分でないという者も散見されました。これでは本来の教育実習の効果は上がりません。たとえ実習生であっても授業を受ける生徒達にとっては、あくまで先生であり、しっかりとした指導をしてもらわなければならないのは当然です。
  今日の事前研修に参加した学生は18名ですが、全員が教職を目指したいと力強く宣言してくれ、頼もしく感じました。私はあらかじめ作成していた『教職を目指す皆さんへ』のレジュメの中から〝確固たる人生観を持つ〟〝高志・自律・努力の実践〟〝われ以外皆わが師〟〝反省なきところ進歩なし〟のテーマの資料を渡し、教育実習にあたっては十分な準備を積んで臨んで欲しいということをお願いしました。
  これからの日本にとって最大の課題は教育であると言っても過言ではありません。そして、教育の質を上げるのは教師の力量によるところが大きいと思います。教職を目指す皆さんがゆるぎない志を持って日々研鑽してくれることを願っています。

2009年10月17日

第2回環境フォーラムの開催

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  10月17日(土)、第2回環境フォーラム「ワールド チルドレン サミット2009 in HIBARIGAOKA」を開催しました。この催しは当初5月の末に開催の予定でしたが、新型インフルエンザのために延期してきたものです。
  本日はバハラム・イナンルさんをはじめカネディアン・アカデミイのエコクラブの皆さん、関西カモフラージュドパーティーの皆さんに加え、『ABU 未来への航海2009』 に参加された松本ニイナさんにもスペシャルゲストとして参加いただきました。
  冒頭、イナンルさんから開催にあたっての挨拶があり、続いてカネディアン・アカデミイのエコクラブと本校の中学2年生3年生の中から選ばれた環境大使によるプレゼンテーションが行われました。次いでエコクラブのメンバーと、環境大使全員が壇上に上がり、イナンルさんの司会でパネルディスカッションを行ないました。時間がなく全員が意見を述べ合うことができませんでしたが、会場内の生徒達も環境保護の大切さについて考えることができたようです。最後に、今回のフォーラムで考え、話し合ったことをスローガンとしてまとめられました。雲雀丘のスローガンは『経験を次に活かす』 CAのスローガンは『GOGREEN!』です。
  本校では昨年来環境教育に注力してきていますが、まだまだトライアルの段階で定着しているとは言えません。私も今年4月にカネディアン・アカデミイを訪問しましたが、実に多くの学ぶべき点がありました。これを機に両校の交流を更に深め、環境に対する活動を充実させていきたいと思っています。 


 

2009年10月14日

後期生徒会役員の皆さんとの懇談

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  10月14日(水)放課後、後期に新たに生徒会役員に就任した生徒達と今後の活動について意見交換しました。本校では前期と後期毎に全生徒の選挙によって選出された生徒会役員が中心となって生徒会活動が行なわれています。このうち前期については体育大会や文化祭等の大きな行事がありますが、これまで後期の生徒会活動は「年末の有志ライブ」・「球技大会」と各クラブの予算編成が中心であり、やや物足りなさを感じる内容になっています。そのため今日は新役員の皆さんから〝生徒会としてどのようなことをやりたいのか〟をお聞きしました。
  新会長からは、環境に重点をおいた〝食堂における割り箸使用の改善〟や〝ポリオワクチンを贈るエコキャップ運動〟等の取り組みを行ないたいという話しがありました。この他にもゴミの分別や来年度に向けての〝ゴーヤによるグリーンカーテン作り〟や〝野菜作り〟等についての取り組みについても話し合いました。来年3月にはエコに配慮した待望の高校新校舎も完成します。これを機に、より一層環境教育と生徒会活動との連携をはかっていきたいと思っています。
  懇談の中で、今回のメンバーは高校一年生と中学二年生が中心になっており、全校生を動かしていくことに対して不安を感じているということを聞き、『人を動かす』という色紙を全員にお渡ししました。これから生徒会役員としてのさまざまな経験を通じて人間的にも大きく成長していってくれることを願っています。

2009年10月13日

推薦入試受験者に対する面談指導

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  10月に入ると大学の推薦入試がスタートします。本校はお蔭様で多くの大学から指定校の推薦枠をいただいており、本年度も総数では500を超えています。この数は高校3年生の在籍数を考えると、1人につき2校の推薦枠があるということになりますが、本校ではあくまで第一志望を下げないことを進路指導の基本の方針にしています。そのため実際に受験する生徒は推薦枠総数の10%にも満たない状況です。
 大学から推薦枠をいただくということは、とりもなおさずお互いの信頼関係がベースになっていると思います。以前ある私学の理事長と話をする機会がありましたが、「学生確保のために指定校の推薦制度を採っているが、高校の中には能力や人間力において首を傾げたくなるような問題のある生徒を推薦してくるケースがあり、頭を痛めている。その学校の校長とお会いしたが、誰を推薦したかもご存じなかったので愕然とした。少なくとも学校としての動機付け等の指導をしっかりして欲しい。」とのことでした。
  本校においては、大学に対して自信を持って推薦するということが何よりも大切であると考え、全員校長面談を実施することにしています。授業中に面談することはできないため、どうしても面談は昼休みか放課後ということになります。先週から順次面談を開始し「明確な将来目標を持っているか」、「安易な考え方で学校を選択していないか」、「学習に対する取り組み意欲は十分か」、「高校生にふさわしい態度や服装、言葉遣いができているか」等の確認を行ない、受験にあたって事前に調べておくべき内容についても指導することにしています。
  また、推薦入試で合格すると、ともすれば気持ちが緩み学習面において何かと問題が出てくることが予想されるため、たとえ推薦やAO入試に合格しても原則として全員がセンター入試を目指すということを合言葉にして取り組むようにしています。いずれにしても大学に進学することが最終目的ではありません。大学ではより高度な専門能力を修得し、将来社会で活躍できるようになることが大切です。これからもしっかりと個別指導を続け、生徒達が卒業の日まで充実した高校生活を送れるようにしていきたいと思っています。

2009年10月10日

中学体験授業・第2回中学入試説明会の開催

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  10月10日(土)、爽やかな秋晴れの下、中学校の体験授業と本年第2回目となる中学校の入試説明会を開催しました。体験授業には事前にホームページを通じて申し込みいただいていた約90名に国語、英語、数学、理科、社会、技術の中から二科目を選択して受講していただきました。生徒達は国語で学ぼう、英語に親しもう、図形で学ぼう、カナダモの光合成と呼吸の実際、東西文化の違い、パソコンによる絵葉書作りといったテーマに熱心に取り組んでいました。
  午後3時から体験授業と並行して実施した入試説明会には約280名の方に参加いただきました。中にはこれまで多くの会場でブース形式による入試相談会を実施しているため、何度も説明会に足を運んでいただいている保護者の方もおられたようです。私は冒頭、「社会で役立つ力を育てる」というテーマで、〝これからの社会はどうなるか〟〝社会で求められる人材は〟〝学校改革の取り組み〟〝新たな飛躍を目指して〟という内容の話をしました。
  続いて入試広報部長から2009年度入試の志願状況と入試結果、2010年度の募集、入試の傾向と対策等についての説明を行ないました。約一時間の説明会の後、多くの保護者の方から個別の相談をお受けしましたが、例外なく親として自分の子どもの将来について心の底から心配されている様子が窺い知れました。
  現在、小学6年の生徒も11年後には社会人になります。世界はものすごいスピードで変化してきており、その時には今の世の中とは大きく異なる状況になっているのは間違いありません。そのような社会を力強く生きぬくためには人生における最も多感な時期である中学・高校時代をどのように過ごすか、言い換えると社会で活躍できる力をいかに身につけておくかが何よりも重要です。
  本校も3年前より、コース制を柱とした学校改革を進めていますが、これからも〝生徒一人ひとりの大切な人生を預かっている〟という思いで教育内容の充実に努めていきたいと考えています。

  「中学受験は親の受験」という言葉がありますが、最終の受験校の決定にあたっては、保護者が学校に足を運ばれ、学校の実態を自分の目で確認いただくことが大切です。本校では、これからも個別の進学相談や学校見学等にはいつでも応じていますので、お気軽にお立ち寄りください。
      
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2009年10月09日

センター入試まで100日を切る

  10月9日(金)、ついにセンター試験まで100日を切り99日となりました。奇しくも私学の中学入試もセンター入試と同じ1月16日のため、この時期になると受験生は最終の受験校を絞り込むということになります。そのために何回か模擬試験を受け、判定結果を参考にしながら決めるということになります。
しかし、この結果が最終の合否になるということではありませんし、とりわけ現役生の場合にはこれから試験までの間に学力は大きく伸張します。99日というのは短いようですが、高校生活全体の中では実に十分の一を占めているのです。
  大切なことは、模擬試験の結果に一喜一憂するのではなく、ペースを守って着実に勉強を続けていくという姿勢です。良かったと思って安心して努力を怠るとたちまち学力の伸びは止まってしまいますし、悪かったからといって心配ばかりしていると無駄な時間ばかりを費やすことになります。最終の栄冠を勝ち取るには〝99日しかないからもう駄目だ〟と諦めるのではなく、〝まだ99日もあるのだから、この間に全力を尽くす〟というプラス思考で取り組むことが必要です。ましてやこの時点で安易に目標を下げるということは折角のチャンスを自ら放棄するだけではなく、これからの人生においても安易な道を選ぶということに繋がります。〝入試はまさに人生の節づくり〟受験生の皆さん、この機会にしっかりとした節をつくってください。

2009年10月08日

台風による臨時休業

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  10月8日(木)、台風18号が日本列島を縦断し各地に大きな被害をもたらすことになりました。
今回の台風については、既に昨日の予報では近畿地方に直撃する可能性が高いということが判っていましたので、〝午前6時の時点で臨時休業にするかどうかを決定する〟という方針で臨みました。そのため午前4時頃からテレビの台風情報を確認していましたが、台風は近畿地区を通過したものの暴風雨に対する警戒警報は発令されたままです。そのため教頭とも電話で話し合った結果、もう少し今後の状況推移を見届けた上で結論を出すということにしました。風雨は次第に収まってきたため、6時前に家を出て学校に向かいましたが、JR学研都市線のダイヤが大幅に乱れ、到着するまで2時間半もかかってしまいました。その後、台風状況を見守っていましたが、9時までに警報が解除されなかったため、やむをえず緊急連絡網で各家庭に臨時休業の連絡をさせていただきました。
 本日はほとんどの先生が出勤されており、それぞれの懸案事項の整理やテストの採点、業務打ち合わせ等をしておられたようです。私も何人かの先生と懇談したり、手紙の返事を書いたり、講演のレジュメを作成する等、時間を有効に活用しました。午後からは台風一過、雨も上がりましたので、校舎の諸施設を見回りましたが、幸い大きな被害はなかったようです。
 
  今年は新型インフルエンザの影響による臨時休業が増えてきたため、現在授業の補填を検討していますが、なお感染拡大が続いていますので最終結論は出せない状況です。来年度以降は、このような不測の事態を考慮しつつ教育活動計画を作成していかなければならないと思っています。

2009年10月07日

後期始業式にあたって

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  10月7日(水)、新型のインフルエンザが大流行の兆しを見せているため、マイク放送を使って後期の始業式を行ない、次のような話をしました。

  いよいよ今日から後期が始まります。本校では前期の期末考査が終わった後に自宅研修日を設けていますが、これには二つの理由があります。
  一つ目は〝前期を振り返り、新たな気持で後期を迎えるための準備をする〟ということですが、皆さん準備はできていますか。
  二つ目は10月1日が雲雀丘学園の創立記念日にあたっており、今一度原点に戻って創立の精神を確認しようということです。
  本学園は昭和25年(1950年)に、この雲雀丘の地に何とか学校をつくりたいという地元の皆さんの熱い思いで設立されました。この運動の中心になって学校づくりにあたられたのが、サントリーの創業者である鳥井信治郎氏、本学園の初代の理事長です。すべての学校には、〝このような学校にしたい〟〝このような生徒を育てたい〟という創立の精神があります。本校の学校づくりに対する考え方の基本は『孝道』です。 つまり 人間としての基本である親孝行をしっかりするということです。自分を生み育ててくれた親を大切にできない人に他人を大切にすることは到底できません。創立の精神では、〝親孝行のできる人は将来どんなことでもできるという考え方に立って、将来社会のため人のために尽くす人を育てる〟ということを明確に謳っています。分かりやすく言えば、皆さんに将来社会で役立つ人間になって欲しいということです。皆さんは何年か後には、社会に出ることになりますが、雲雀丘学園の中学・高校時代に是非社会で役立つ力を身につけて欲しいと思います。

  そのために必要なことを今日は三つお話します。
  一つ目は『相手の立場に立って物事を考え行動する』ということです。自分のことだけを考えて行動するというのでは他の動物と同じです。自分さえ良ければ他人はどうなっても構わないというのでは、決して世の中は良くなりません。自分がして欲しいことを相手にしてあげる。反対に自分が嫌なことは絶対に相手にしないという姿勢が大切です。
  二つ目は『高い目標に向かってチャレンジする』ということです。鳥井理事長の口癖は〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟というものでした。皆さんは失敗を恐れて、挑戦することをやめていませんか?困難を避けて楽な道を歩もうとしていませんか?今、世の中で活躍している人はこれまで多くの失敗をしている人です。大いにチャレンジし、たとえ失敗してもくじけず再チャレンジしてください。
  三つ目は『小さなことをおろそかにせずやり続ける』ということです。
これまで何回も話していますが、さわやかな挨拶、キッチリした服装、ルール・規則を守る、整理整頓する、一日5分間の反省をする といった小さな積み重ねが大切です。小さなことができない人間に難しいことは絶対にできません。  
  〝相手の立場に立って行動する〟〝高い目標に向かってチャレンジする〟〝小さなことをおろそかにせずやり続ける〟という三つのことを是非心がけてください。そうすれば必ず道は拓けると思います。
  それでは本日も明るく元気で生き生きと楽しく学校生活を送りましょう。

2009年10月02日

終わりは始まり

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  10月2日(金)、今週の月曜日から始まった定期考査が終了しました。生徒達はそれぞれ5日間にわたるテストの緊張感から解放されて、晴れ晴れとした表情で部活動に参加したり、帰宅の途に着いたようです。何人かの生徒に「結果はどうだった?」「何が難しかった?」と尋ねてみましたが「この教科は自信があります」とか「できました」という答えは少数で「まあまあです」とか「微妙です」といった答えが多かったようです。
  私のこれまでの経験からすると概して「大体できた」ということで放置しておくケースが最も問題があるように思います。何故なら〝できたか〟〝できなかったか〟を自分なりに確認し、できなかったところを今一度自分の手で解き直しておくことが大切なのです。野球のイチロー選手や金本選手等活躍しているスポーツ選手は必ず試合後に素振りや体力づくりを行う等のトレーニングを欠かさず、次の試合に備えています。長い間にわたって活躍できるのは、能力もさることながらこの習慣が身についているからです。
  何事においても終わるとホッとしてのんびりと過ごす人と明日のために準備をする人とは大きな差がつくのは当然です。まさに〝終わりは始まり〟なのです。明日からは自宅研修日になりますが、確かな学力を身につけるために、テスト後の取り組みをしっかりと行なって欲しいと思っています。

2009年09月28日

小学校運動場拡張工事・50Mプール改修工事 安全祈願祭

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  9月28日(月)朝9時から小学校運動場において運動場拡張工事並びに50メートルプール改修工事の安全祈願祭を宝塚市の伊和志津神社にお願いして執り行ないました。
  天気予報では午前中50%の降雨予想でしたが、何とか曇り空の下、神官による四方清祓いの儀の後、本学園・安井建築設計・竹中工務店の各代表による玉串奉奠を行ない工事中の安全を祈念しました。
  この工事は学園60周年記念行事の一環で、工期は10月~3月末まで半年間を費やす大工事です。工程を3つに分け10月は第1工程として仮囲い・試掘調査・鉄棒移設・階段やフェンスの撤去及び15mの杭を打ち土留めを行ないます。続いて11月から1月の第2工程では順次2700立方メートルもの土の掘削や既存の逆T擁壁の撤去、新たな高さ6mのテールアルメ擁壁工事を実施します。最後に2月から3月にかけての第3工程では4mの防球ネットや目隠しフェンスの取付を行ない工事が完成することになります。この工事により永年の懸案であった小学校の運動場の面積が今より10%増えます。そして、50メートルプールではプールサイドの改修・ろ過配管やシャワー器具の取替・水槽側面の補修工事が行なわれます。このように来年3月には高校の新校舎をはじめさまざまな施設が完成・整備されることになります。  
 60年と言えば人間にとっては〝還暦〟にあたりますが、これを機に恵まれた教育環境の中で〝人間教育の充実と学力の向上をはかることにより関西を代表する学園〟を目指していきたいものです。

2009年09月26日

良い習慣づくり

 
  9月26日(土)、インフルエンザの罹患状況をクラス毎に確認した結果、予定通り月曜日からの定期考査を実施することにしました。今回は学級閉鎖やシルバーウィーク等があり、生活のリズムが乱れ自宅学習が思い通りに進まなかった生徒も多かったのではないかと危惧しています。
日常、生徒達と接していて感じるのはまだキッチリした生活習慣が身についていない人が多いということです。
  私は事ある毎に〝凡事徹底〟ということの大切さを訴えていますが、これはこれまでの民間企業における経験に基づくものです。何故なら社会で活躍している人は特別に難しいことをしているわけではなく〝当たり前のこと〟〝簡単なこと〟をやり続けています。そして、これらを意識せずに自然に行なっている、つまり「習慣化」されているのです。
  人は何か目標を持って取り組んでいても、すぐにモティベーションが下がってしまい、挫折してしまうことが多くありますが、モティベーションに依存しないで努力を継続する方法がひとつだけあります。それは習慣化するということです。
  学校は〝将来社会で役立つ力を育てるトレーニングの場〟であると考えるなら、良い習慣を身につけることが何よりも大切なのではないかと思っています。

2009年09月25日

常に備える

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  現在、新型インフルエンザのために日本では多くの学校で学校・学年・学級閉鎖という措置がとられています。本校も新型インフルエンザに対してはこれまでさまざまな予防策を講じてきました。しかし、残念ながら本校だけが例外ということにはならず、学年や学級閉鎖を余儀なくされています。 心配しているのは来週月曜日から始まる定期考査です。今のところ当初のスケジュールどおり実施する予定ですが、明日の出欠の状況を見て最終判断をしたいと思っています。
  このように、学校現場では予想しなかったようなさまざまな出来事が次々と起こりますが、起こってから対応するということでは大変な労力と時間を費やすことになります。振り返ってみると、これまで学校は民間企業に比し、危機管理ということでは十分ではなかったと思います。
  昔から〝備えあれば憂いなし〟と言われていますが、常に最悪の事態を想定して対応策を検討しておくことは何よりも大切です。このことは企業や病院、学校といったところだけではなく、国においても地方においても必要なことです。また、一人ひとりの人間についても当てはまることではないかと思っています。正直なところ、私も以前は切羽詰まってから行動するタイプでした。しかし、社会で活躍している人は例外なく神だのみではなく自分の責任において解決するというスタンスで行動されていたように感じています。なりゆき任せではなく「常に備える」という気持ちで生活したいものです。

2009年09月17日

拡大するインフルエンザへの対応

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  現在、インフルエンザの感染は全国的な広がりを見せてきており、今後更に蔓延することが予想されます。
  本校においては、毎日の欠席状況や出席者の健康状態に特別目を配るため、朝のホームルーム時に、各クラスで「かぜ調べ」を実施していますが、今回のインフルエンザは特に感染力が強く、クラスで1~2名が感染すると瞬く間に感染が拡大する傾向にあります。また、体調不良で保健室に来る生徒も日々増加しつつあり、中には発熱のため早退する者も出てきています。
  現在、兵庫県やその他の関係機関からの指導要請に沿って、学校医と相談の上学級閉鎖や学年閉鎖といった措置をとっていますが、このままでは更に感染が拡大することが予想されます。
  学校としては「かぜ調べ」を行なう、アルコール液を準備する、手洗いの励行を指導する等の対策を引き続き実施していきますが、ご家庭におかれましても、健康管理にご留意の上、次のような新型インフルエンザ感染予防対策をお願いします。
    1.手洗い・うがいの励行
    2.必要に応じてマスクの着用
    3.健康チェック(朝の検温など)
    4.咳エチケットの励行
    5.不要・不急の外出は控える
  なお、インフルエンザ様症状を呈している(発熱、咳、倦怠感等がある)場合には、無理な登校は控え、速やかに医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。また熱が下がっても1~2日は感染力が残っていますので、ご家庭で休養の上完全に回復してから登校してください。

2009年09月12日

大学受験は人生の節づくりのチャンス

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  9月12日(土)、駿台予備学校の吉村眞一先生にお越しいただき、進路講演会を開催しました。最初に大学受験の動向について説明された後、受験にあたって留意すべきことを中心にユーモアを交えて分かりやすく話をしていただきました。特に印象に残ったのは〝上から物事を見る〟という言葉です。つまり「現状を前提にしてやるのではなく、将来の夢や目標を描き現状とのギャップをいかに埋めるかという視点に立ってやるべきことを考える。人生を8つに区分すると皆さんは今2番目のステージに立っており、まだまだ先は長い。大学に進学するということが最終目的ではなく大学を出てから何をするかという観点を持つことが必要である。」ということです。
  しかし、受験を目前に控えた生徒達にとっては、大学に入るということが最大の関心事であると思います。私も何十年か前には大学受験のために必死になって勉強しており、頭の中は受験のことで一杯でした。時間が経過して今は7番目のステージにありますが、これまでの人生を振り返ると社会に出てからの数々の出来事に比べると大学受験という経験はそれほど大きな事ではなかったように感じています。
  人生にとっては高い目標を掲げてその達成に向けて努力するということが何よりも大切です。安易な道を選ぶ癖がついてしまうと充実した人生を送ることはできません。〝受験は人生における大きな節づくりのチャンスである〟と前向きに受け止めて努力を継続して欲しいと思っています。


2009年09月11日

メタセコイアのキイホルダー

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  本学園は地域の皆さんの熱い思いでつくられ、来年人間では還暦にあたる創立60周年を迎えます。これを機に高等学校の校舎建設や小学校のグランドの拡張等を進めており、現在、保護者、教職員、同窓会、企業、地元の皆さんからもご寄付を募っています。お蔭様で、厳しい経済情勢にも関わらず多くの方々からご支援、ご協力をいただき心より感謝しています。
  日本には自分達の力で校舎建設やグランド整備をしてきたという学校が多くありますが、本校の歴史を紐解くとまさに多くの人達の力が結集されて今日があるということが分かります。時代は変わりましたが、学校づくりにあたっては、いかに多くの人の思いが込められているか、言い換えると〝それぞれの人が自分のできる範囲で精一杯のことを行なう〟ということが大切であると思います。
  嬉しかったのは、このような思いが生徒達にも伝わり、今回の文化祭では生徒会がメタセコイアの木片を使って「キイホルダー」を作り、校舎建設のための募金活動をしてくれたことです。このメタセコイアの木片は移植を確実に行なうために切り取った先端部です。簡単にゴミとして捨てるのではなく旧校舎の変遷を見守ってくれていたメタセコイアを何とか別の形で残したいという思いも込められています。決して大きな金額ではありませんが、これからもこのような運動を展開していきたいと思っています。

2009年09月09日

高等学校進路講演会の開催

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  9月9日(水)、高校3年生を対象にID教育研究所代表の土居一郎氏による進路講演会を開催しました。テーマは『進路実現、今(数ヶ月間に)すべきこと~センターの攻略法もアドバイスします~』です。
  最初に雲雀丘学園卒業後の4月に自分はどこに立っていたいのかという問いかけから始まり、なりたい自分を設定し、夢大学・目標大学・実力相応校・安全校・滑り止め校というように縦のランクを描くこと、何よりも最後まで諦めずに努力することが最後の栄冠を勝ち取るという話をされました。続いて、センター試験対策としての教科毎の勉強法や大学入試に弱いタイプについてこれまでの経験を踏まえて分かりやすく説明していただきました。そして、講演の終わりにあたって〝受験は個人戦ではなく団体戦であること〟〝日々の生活では、夕食前に60分の勉強ができているかどうかをチェックすること〟〝集中力が持続しない人には小刻みに時間を設定することにより集中力を高める「キッチンタイマー勉強法」が適しており、何から始めていいか悩む人には日々の一覧表を作り、学習が終了する度に日付を記入していく「目次勉強法」が適していること〟等が紹介されました。
  これまで進路に関する講演会は何回も開催していますが、本日の講演はより具体性があり、生徒達にとっては大変役に立ったのではないかと思います。講演の後、校長室で教頭や学年主任を交えて懇談しました。その中で〝このような講演会はもう少し早い時期に実施するほうが効果的である〟〝並行して生徒達に受験指導する立場にある先生方の理解を深めることが重要である〟〝受験勉強で努力した経験が将来社会に出た時に大いに役立つ〟といったことが話題になりました。
  今日の話を聞いて、改めて生徒達が自らの目標に向かって力強く前進してくれることを願っています。最後に過密スケジュールを調整の上、生徒達に対して有意義な話をしていただいた土居先生に心より感謝申し上げます。

2009年09月07日

盛会だった北海道物産展

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  今年の文化祭のテーマではいくつかの新しい試みがありました。その一つが高校2学年が中心になって行なった北海道物産展です。本校では高校の修学旅行は北海道を訪れることにしていますが、このメインは農家でのファームステイです。今年も6月に多くの農家の皆さんにお世話になり、実際に野菜の植え付け等の農業体験をさせていただきました。今回の北海道物産展はこれらの農家や観光協会から野菜や果物を送っていただき販売するというものです。
  当初はどれ位売れるのか心配していたようですが、全校生徒にこの内容を伝えたところあっという間に予約販売が完了してしまいました。このままでは文化祭当日に販売するものがなくなってしまうため、急遽追加発注することにしました。販売前日の土曜日は遅くまでトウモロコシ、玉葱、長ネギ、人参、茄子、ミニトマト、ブロッコリー、かぼちゃなどの野菜のほか、おぼろづき・ななつぼし・ほしのゆめといった北海道を代表するお米、更に鹿肉の缶詰やエゾジカのジャーキー等の仕分けを行ないました。そして、当日を迎えましたが、販売開始と同時に行列ができるほどの大人気ですべての商品を完売することができました。
  また、送られてきた農作物の中には懐かしいお便りも同封されており、生徒達も大いに感激していたようです。これからもこのような心の交流を深めていくことができれば素晴らしいと思っています。 
  最後に、今回の物産展にあたって、価格を含め大変なご支援をいただいた北海道の農家をはじめ関係者に心よりお礼を申し上げます。

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2009年09月06日

2009年文化祭の開催(2日目)

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  9月6日(日)、昨日に続いて素晴らしい秋晴れの下、文化祭の2日目を実施しました。本日は日曜日で一般公開日ということもあって、昨日を上回る1000名を超える方がお見えになりました。本日、講堂においては高校のクラスや合唱コンクール金賞受賞クラスの公演のほか、合唱部、筝曲部、演劇部、吹奏楽同好会、ギター・マンドリン部の演奏が披露され、観客を大いに魅了しました。
  また、今年から始めた北海道の物産展やPTA主催の地元野菜、饅頭、煎餅、風呂敷等も完売し、高校三年生が担当した模擬店もほぼ当初の計画どおりに運営することができたようです。私も時間の許す限り発表や展示を見せていただきましたが、いずれの場面においても生徒達の目がきらきらと輝いていたのが印象的でした。
  マイク放送で閉会式を行ない、次のような趣旨の話をしました。「今回の文化祭においても最初にこんなことをやろうとした時には〝人がいない。時間がないからできない、難しい。〟と言う意見が出てきたのではないかと思います。しかし、皆さんは全員で力を合わせて見事にやり遂げました。この文化祭を通じて随分成長したと思います。大切なのは〝できない理由を考えるのではなく、まずやってみる〟ということです。
  本校の初代理事長であるサントリー創業者の鳥井信治郎氏の口癖は「やってみなはれ。やらなわかりまへんで。」と言うものでした。これからも大いにチャレンジしていきましょう。
  最後になりましたが、この文化祭の開催にあたって企画・運営に携わっていただいた生徒会の役員、文化祭実行委員、各クラス委員、先生、PTA実行委員の皆さんに心より感謝申し上げます。
  どうか明日はゆっくり休養し火曜日から新たな気持ちで元気に登校してください。」

2009年09月05日

2009年文化祭の開催(初日)

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  9月5日(土)、素晴らしい秋晴れの下、2009年文化祭を開催しました。開会式は小学校のグランドをお借りしましたが、定刻8時30分の2分前には全員の集合が完了しました。私は開会の挨拶で、「今日の文化祭を迎えるまでには大変な苦労や困難があったと思う。しかし、昔から〝何事にも困難がつきものである。困難に出合った時に、その困難から逃げようと思ったらその困難は二倍になって追いかけてくる。しかし、立ち向かっていけばその困難は二分の一になる〟という言葉がある。これからの人生においては色々な困難があると思うが、勇気を出して立ち向かっていこう。今回の文化祭には保護者を初め多くの方がお見えになる。雲雀丘の生徒としてしっかりと挨拶し規律正しい態度でお迎えしていこう。」という内容の話しをしました。

  開会式後、講堂においては8時45分から高校の合唱コンクール、休憩を挟んで各クラスの公演、午後からは中学の合唱コンクールが行なわれました。また、中学校舎と仮校舎では各教室に分かれて工夫を凝らした展示が行なわれました。本日は土曜日ということもあって、保護者や卒業生を中心に900名を超える方が来場されました。

  明日は招待チケットをお持ちの方と本校への受験を希望される方への一般公開を行なうことになっています。また、北海道物産展やPTAによる地元野菜の販売も行ないますので、是非お越しください。

2009年09月04日

文化祭を明日に控えて

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  9月4日(金)、文化祭もいよいよ明日に迫りました。午後から生徒達はクラス全員で力を合わせて、それぞれの催しの最終の仕上げを行ないました。
  今年の文化祭のテーマは既にお知らせしたように環境を切り口にした『エコ ニコ』ですが、講堂においては伝統の合唱コンクールやクラス単位での発表、合唱部、筝曲部、演劇部、ギター・マンドリン部、吹奏楽同好会等の公演、校舎内においてはクラス展示や部活動の発表が予定されています。また、高校3年生による模擬店や北海道物産展も開催されます。更にPTA役員の保護者の皆さんによる制服のリユースや雲雀饅頭・煎餅、記念タオル・風呂敷、地元の野菜販売も行なわれます。
  このように多くの人の協力によって一つの行事を盛り上げていくというのは実に素晴らしいことですし、生徒達にとっても青春の良き思い出になるのは間違いありません。幸い、明日、明後日は好天になるとの天気予報も出ていますので、保護者の皆さんは是非ご来場いただき、お子様の活躍ぶりを見てあげて欲しいと思っています。
  なお、2日目(6日・日曜日)には進学相談を行なっていますので、本校への受験を検討されておられる方は是非お越しください。

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2009年09月03日

塾長説明会の開催

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  9月3日(木)、10時30分より正午まで約1時間半にわたり塾長・教室長の皆様に対する進学説明会を開催させていただきました。
  私は最初にパワーポイントを使用して『社会で役立つ力を育てる』というテーマで ①これからの社会は ②社会で求められる人材とは ③学校改革の取り組み ④新たな飛躍を目指して という4点に絞ってお話ししました。〝これから地球規模で経済・環境等が大きく変化することになりますが、この10年間日本の国際競争力や学力は長期低落傾向にあります。また、アメリカの一極体制が崩壊し、世界多極化体制に移行することになります。更に新しい技術革新によって、これまでなかったシステムや仕事が創出されると共に、仕事の二極化が起こってきます。この結果国境を超えた真の意味の実力主義が浸透することになります。今、日本の教育界はさまざまな課題を抱えていますが、日本が将来国際社会で生き残っていく道は世界に通用する人財(材)の育成しかありません。
  現在、本校は学校改革を進めていますが、この基本の考え方は孝道をベースとした「社会で活躍する骨太のリーダーの育成」という創立の精神の体現です。このために「人間教育の充実」「学力の向上」「よりよい学習環境づくり」を骨子として取り組んできています。今のところ学校改革は着実に前進してきていますが、〝学校は社会で活躍していくためのトレーニングの場である〟と考え、更に教育活動を充実させていく予定です。また、来年は創立60周年を迎えますが、エコ・ゆとり・コミュニケーションをコンセプトとした高校の新校舎が完成します。素晴らしい学習環境のもとで家庭と学校の連携をはかり「関西を代表する学園」を目指していきたいと思っています。〟
  この後、教頭と入試広報部長から高校と中学改革の進捗状況や学力の伸長状況、来年度の入試について説明させていただきました。 塾長・教室長の皆様におかれましては、一方的な説明が続き、お解りにくい点も多々おありになったのではないかと思っております。また、開催日程の調整の不手際で、本日お越しいただけなかった方もおられたようです。心からお詫び申し上げますと共にご一報いただければ、いつでも説明にお伺いしますので宜しくお願い申し上げます。

2009年09月01日

あいさつ推進月間にあたって

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  いよいよ今日から9月に入りました。
  本学園では人間教育の充実を教育の大きな柱として位置づけていますが、この基本はあたり前のこと、簡単なことをやり続けていくという凡事徹底です。この一つとして昨年より4月と9月を『あいさつ推進月間』に定め、学園内で会う人にはすべて挨拶しようということにしています。早速学園内に今回のテー マである「明るく・元気よく・笑顔であいさつをしましょう」のポスターを掲示しました。
  現在、中・高においては毎朝、先生方と生徒会役員の生徒が積極的な声かけを行ない、あわせて服装や頭髪指導を行なっています。私も時間の許す限り、生徒達と挨拶を交わすように心がけていますが、この運動の継続により、最近ではほとんどの生徒が挨拶するようになってきました。しかし、完全に徹底できているわけではなく、顔見知り以外の人に対してはそのまま通り過ぎるということもあるようです。  
  挨拶は〝心を開いて相手に迫る〟ということであり、コミュニケーションの第一歩です。社会では〝礼に始まり礼に終わる〟と言われるくらい挨拶を大切にしています。挨拶をしないということは、自らコミュニケーションの扉を閉ざすことになるため、どれだけ他の能力に優れていても社会で活躍することはできないでしょう。
  パナソニックの創業者である松下幸之助氏は伸びる会社の条件として、朝の挨拶と整理整頓、トイレ掃除の三点を挙げておられました。私もこれまでさまざまな職場を見てきましたが、明るい挨拶が交わされており、整理整頓が行なわれているところは人間関係も良好で、不思議と事故や品質不良や仕事のミスが少ないのは事実です。 人間力をつけるには、こうすれば良いという特効薬はありませんし、一挙に一難しいことをやろうとしても上手くいきません。まず簡単なことを確実にやり、足元を固めることが大切です。その第一歩として 〝さわやかな挨拶〟を徹底していきたいと思っていますので、ご家庭においても是非実践してください。

2009年08月27日

文化祭に寄せて

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  文化祭まで残すところ8日になり、生徒達はクラスやクラブを中心に色々な準備を進めています。今年で第44回目ということになりますが、これまで生徒会役員や文化祭実行委員の皆さんが中心となって色々な企画を考えてくれました。そして、この度立派なパンフレットが出来上がりました。本日はこのパンフレットの巻頭言を紹介させていただきます。
   ≪ 今年の文化祭のテーマは、昨年に続いて環境を切り口にした 『エコ ニコ』です。このテーマの意味は〝一人ひとりが「エコ」活動を行なうことにより地球の環境を守り、笑顔の溢れる明るい生活を送ろう〟ということですが、このテーマについては生徒会の役員が中心となって、生徒の皆さんから寄せられた数多くのテーマの中から選んだと聞いています。
   私達が住む青い星、地球!この地球が今悲鳴を上げています。温暖化、自然環境の破壊、大気汚染、オゾン層の破壊、水・土壌の汚染等のさまざまな環境問題が生じてきています。地球46億年の歴史の中で、このような深刻な環境問題が起こってきたのは、ここ百年というごく最近のことであり、これはとりもなおさず人間の活動そのものに起因しているのです。私達は便利さを求めるあまり、これまで未来のことを考えず大量生産・大量販売・大量廃棄という〝モノ中心の経済モデル〟を作り上げてきました。このままでは地球は早晩破壊されてしまいます。今はまさに新たなモデルを創出する転換期であると言えます。
  本校では、昨年から5月29日を『環境の日』に定め、さまざまな環境活動を推進してきていますが、 環境に関して大切なことは一人ひとりが自分自身の問題として、〝かけがえのない美しい地球を守る。そして、後の世代に何を残せるかを考え行動する。〟ということです。そして、決して忘れてならないのは、環境への配慮は人間に対する優しさや思いやりに繋がります。  
  この文化祭では3R(Reduce、Reuse、Recycle)の活動が計画されていますが、これまでクラスやクラブにおいて取り組んでこられた成果を遺憾なく発揮し、素晴らしい青春の思い出にしてくれることを心より願っています。そして、今回の経験を生かして食料・エネルギー・水・ゴミ等の問題に対して「個人で」「学校で」「家庭で」「仲間で」「地域で」身近なすぐできることから行動に移してください。
  最後に、文化祭の開催にあたって、企画・運営に携わっていただいた生徒会の役員や文化祭実行委員、各クラス委員、各顧問の先生方に心より感謝いたします。≫ 

2009年08月25日

着々と進む高校新校舎建設

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  高校新校舎の建設に着手して6ヵ月が経過しました。この間竹中工務店や安井設計事務所の工事関係者の皆さんには生徒達の安全面や教育活動面について細部にわたり配慮していただいており、心より感謝しています。今年は殊の外梅雨の長雨が続いたため、工事の進捗に支障がきたさないか心配していましたが、幸い工事の方は予定通り進んでいるようです。
  この校舎建設にあたっては学園事務局が窓口となって、月1回の総合定例会議の場を持っています。この会議では工事の進捗状況や解決すべき問題点について説明を受けることになっていますが、これだけではどうしても細かい点での漏れが生じます。そのため、中高としては教頭・事務長・3名の教員によるプロジェクト・チームを設置し、このメンバーが中心となって毎週の定例会議に参加することしています。

  工事は大きくAからG工区までの7工区に分かれていて順次同じ工事が進められていきます。6月には地面の掘削工事が終わり7月にはA工区から順番に基礎配筋・型枠・コンクリートの流し込みの作業が行なわれました。続いて基礎のコンクリートが完成したところから土の埋め戻し作業に入りました。そして、いよいよ8月からは1階部分の床部分にコンクリートを打ち込む作業が行なわれており、徐々に建物の形が見え始めました。完成まであと7ヵ月、どのような新校舎が完成するのか期待に胸を膨らませています。

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2009年08月24日

授業始めにあたって

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  8月24日(月)、夏休みも終わり、生徒達が元気に登校して来ました。
本日は早速高校3年生を除いては8時45分からテストを実施するため、マイク放送による授業始め式を行ない、次のような話をしました。
  「長かった夏休みも終わり、今日からいよいよ学校が始まります。1ヶ月前の授業納め式で〝この夏休みには普段できないことを経験して欲しい〟ということをお願いしましたが、充実した夏休みを送れましたか? 授業始めにあたって、私から2つのことをお話しします。
  まず1つ目は“その日その日を大切に生きて欲しい”ということです。皆さんは若い。まだまだこれから70年位は生きるでしょう。若いということは、それだけ大きな可能性があるということです。
  さて、顔を上げて前を見て下さい。何が見えますか? 教室の前には「高志・自律・努力」という校是が掲げてありますね。私はこれまで社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人には共通点があります。それは“自分なりの高い志、言い換えるとこうしたいという強い思いを持っている。次に常に自分を律するという姿勢を貫いている。更にたゆまぬ努力を続けている”ということです。これはまさに本校の校是そのものです。
  私は“高志・自律・努力”という本校の校是を実践すれば、必ず“将来社会で役立つ人間”になることができると思っています。皆さんは日々この校是を見て、気持ちを新たに充実した学校生活を送ってください。
  2つ目は“自分自身の体調管理をしっかり行なって欲しい”ということです。
今新型インフルエンザが大流行の兆しを見せています。健康に十分留意して、是非規則正しい生活を送って下さい。
  最後に皆さんにお願いがあります。中学1年生がこの文化祭で牛乳パックを使って、人間が入れるくらいの大きい家を作ろうとしていますが、まだまだ足りません。使ったあとの紙パックを切らずにそのままの形で持ってきてあげて下さい。
  それでは今日も“明るく元気にイキイキと楽しく”学校生活を送りましょう。」

2009年08月23日

中学1年生の文化祭企画

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  9月5日・6日の両日文化祭が開催されますが、今年のテーマも昨年に続いて〝環境・エコ〟がテーマになっており、各学年が独自の取り組みを行なっています。
  はじめて文化祭を経験する中学1年生(57期生)は『エコでプレゼンテーション』をテーマに掲げて企画しています。これまでの文化祭ではクラス単位での取り組みが中心でしたが、57期生については、学年を取り払って4クラスを分解し、生徒が選んだ4つのテーマで、生徒が興味ある企画にそれぞれ参加しています。
  これらは「リサイクルタウン」「リサイクルアート」「発電・外来種」「エコ・マン劇」です。この4つの企画の中で、「リサイクルタウン」では、製作物のひとつに、教室に「牛乳パック」を使って「家」を造ろうという企画が持ち上がりましたが、今考えているのは中に人が入れるぐらいの大きさの「家」です。しかし、この規模の家を作るためには大量の「牛乳パック」が必要になります。現在190パックほどの牛乳パックを集めることが出来たようですが、最低でもまだ倍の牛乳パックが必要とのことです。私もこのことを聞き、先日家から牛乳パックを持っていきました。現在、担当の生徒達が必死になって牛乳パックを集めていますし、多くの方にもお願いしていますが、なかなか思い通りには進んでいないようです。
  人間は色々なチャレンジをし、苦労して目標を達成することによって成長していきます。みんなの力で生徒達の夢をかなえてあげたいものです。
 
  なお、牛乳パックは〝切らずに箱型のまま〟のものが必要とのことなので、持ち運びには少しかさばることになりますが是非協力してあげて下さい。
  

2009年08月22日

高等学校オープンスクール・学校説明会の開催

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  8月22日(土)、高等学校のオープンスクールと本年第一回目となる高校入試説明会を実施しました。暑さが残る中、9時半の受付開始の30分以上前から多くの生徒と保護者の方にお越しいただき、250名を超える生徒がオープンスクールに参加していただくことになりました。
  本日のオープンスクールは事前にホームページを通じて申し込みいただいた方を対象にA・B二つのグループに分かれて、国語、英語、数学、理科、社会の授業と校内見学・クラブ体験をしていただきました。また、オープンスクールの前後には放送部員による『学校紹介DJ』を5回にわたって行ないましたが、なかなか好評だったようです。
  昼食を挟んで、午後からは学園講堂で入試説明会を実施し、保護者の方を中心に約240名が参加されました。冒頭、私は簡単に自己紹介し、きっちりとした挨拶をすることと人との出会いの大切さについて話した後、『社会で役立つ力を育てる』というテーマでパワーポイントを使って次のような説明をしました。
「皆さんは8年後には社会人になるが、これから世界は大きく変わってくる。その時に、社会で活躍できる人材になることが大切である。本校では現在、学校改革に取り組んでいるが、この基本の考え方は〝学園創立の精神に戻る〟つまり人間力と学力を兼ね備えた〝将来社会で役立つ人財(材)〟を育てるということである。学校改革は今のところほぼ順調に推移してきており、学力も向上してきているが、来年度の創立60周年を機に更なる飛躍をしていきたい。現在、エコを切り口にした高校校舎の建築を進めており、素晴らしい学習環境の下でより良い教育活動を推進していきたいと考えている。」
  続いて、教頭と入試・広報部長から、改革の進捗状況や学校の概要、本年度の入試結果と来年度の入試にあたっての留意事項の説明をさせていただきました。
  広い国土や大した資源もない日本がこれから国際社会で認められていくためには、世界に通用する人材の育成が不可欠です。更に教育内容の充実をはかり、社会で役立つ力を育てていきたいと思っています。本日は短い時間の説明のため、おわかりにくい点も多々あったのではないかと思いますが、本校では、いつでも入試の相談や学校見学に応じています。また、9月6日には文化祭を実施しますので、是非ご来校ください。

2009年08月18日

鉄道研究部の活躍

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  本校の「鉄道研究部」はこれまでも色々な場所において鉄道模型運転会という形で参加しています。これらの運転会では、材木や線路を部費で購入し、部員達が自ら作ったパネルの上を1/150のスケールの模型車両を走らせ、来場者に運転していただくことになっています。
  今年は8月2日の宝塚ホテルに続いて、12日から本日(18日)まで阪神百貨店の8階で開催されていますので、学校からの帰りに立ち寄りました。残念ながら終了間際でゆっくり見学することはできませんでしたが、会場には多くの団体のブースが展示されていました。
  顧問の先生の話では、夏休み期間中ということもあって、この会場には子ども連れの家族を中心に毎日5000人から6000人の方が来場され、大変な盛況だったようです。そして、本校の展示コーナーでは毎日約800人の方が運転体験をされたとのことです。
  本校の内容は「鉄道模型運動体験」や「部員の研究発表」「鉄道写真の展示」「チラシの配布」等で、中学1年生から高校3年生まで17名の部員が交替で説明を行ないました。この催しに本校が参加するのは今年で二回目ですが、来年度も開催されることが決まっています。
  また、この催しとは別に28日(金)まで阪急電鉄梅田駅ステーションギャラリーにおいて、神港学園高校と本校との合同写真会が開催されていますので、ご関心のある方は是非お立ち寄りください。

  なお、この鉄道模型は9月5日、6日に開催される本校の文化祭においても展示する予定です。

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2009年08月07日

中学女子テニス部  7年連続全国大会出場決定

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  去る7月30日に和歌山県のかわべ公園内のテニスコートで行なわれた『第36回全国中学生テニス選手権大会関西地区予選』において本校は準優勝し、見事全国大会に出場することになりました。
昨年は関西地区が全国大会のベスト4を独占したので、大阪・京都・兵庫の優勝校は既に全国大会の切符を手にしており、残りの関西地区枠(6校)をかけて各府県の上位校(14校)が集って熱戦を繰り広げました。
  本校はこれに先立ち7月27日、28日に開催された兵庫県中学総体において昨年敗れた神戸女学院に4対1で雪辱し準優勝したので、兵庫県1位でこの大会に出場しました。1回戦シードの後、2回戦・3回戦は大接戦の末、5年ぶりに決勝まで勝ち進み、全国大会の切符を手に入れました。この結果、2000年に全国大会初出場を果たしたあと、2003年から今年(2009年)まで7年連続出場になりました。
  連続出場というプレッシャーに押しつぶされることなく、苦しい試合を勝ち抜いた選手の皆さんの頑張りに対して心より敬意を払いたいと思います。また、この快挙は出場した選手だけではなく様々な面での保護者の皆様や部員の支援の賜物であると思っています。この勢いを、是非近畿大会(神戸)、全国大会(熊本)に繋げていって欲しいものです。
 
【試合結果】 1回戦  シード
         2回戦  雲雀丘  3-2 三島中学(大阪4位)
         準決勝  雲雀丘  3-2 同志社香里中学(大阪2位)
         決 勝  雲雀丘  0-3 樟蔭東中学(大阪1位 昨年全国ベスト4)

2009年08月03日

有意義な休暇を過ごす

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  〝夏季休業中には普段できない経験をしよう〟ということを生徒達には伝えていますが、これは生徒に限ったことではありません。よく「学校の先生は夏休みが多くていいですね。」という話をお聞きしますが、生徒にとっては夏休みであっても先生には生徒と同じような夏休みはありません。夏期休業に入って二週間が経過しましたが、これまでの本校の先生方の勤務状況を見ると勉強合宿、林間学舎、宿泊研修、補習、部活動の指導や合宿等の予定が入っており、のんびりと夏休みを過ごしている人はほとんどないようです。これは先生だけではなく、これまで私の民間企業の経験からしても長期休暇をとるのはなかなか難しいものです。しかし、まとまった休暇は心身のリフレッシュは勿論のこと、昔の友人と会う、家族旅行をする、墓参りをする、故郷に帰省する、仕事のスキルアップをする等のためにも必要です。
  本校では例年、夏期休業に入ってからも休みが取れないといった人も多いため、今年はできるだけ年次有給休暇や代休を使って、連続して休暇を取得できるようにしたいと考えています。私も今やりたいことが山積していますので、中途半端にならないよう大まかな行動予定表を作成してみましたが、やることを絞り込まないと時間はあまりないようです。休暇の期間は限られていますので、時間を大切にしてお互いに有意義な休暇を過ごしたいものです。

2009年08月02日

充実した夏休みを送るには~スケジュールに落とし込む

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  夏休みに入って既に二週間が経過しました。授業納めにあたって〝高校3年生から中学1年生までの学年の人がいるが、それぞれの学年の夏休みは一回しかない。何でも良いから「これだけは必ずやる」というものを絞り込んで徹底的に取り組んで欲しい。〟という話をしましたが、充実した日々を過ごしていますか。〝一日は人生の縮図である〟という言葉がありますが、一日が充実していれば充実した一週間に、一週間が充実していれば充実した一月に、一月が充実していれば充実した一年になり、最終的には充実した人生につながります。
  何事を行なうにもPlan-Do-Check-Actionというサイクルをまわしていくことが基本であり、計画を立てずに、その時その時の思いつきで行動していては決してうまくいくことはありません。しかし、単に計画を立てれば十分な成果には結びつくと考えるのは間違いです。よく計画を立てて安心してしまっている人を見かけますが、この計画をスケジュールに落とし込むという作業が大切なのです。分かりやすく言えば、やるべきことを細部にわたって洗い出し、毎日のスケジュールを作成するということです。このスケジュールに沿って行動すれば、自分の計画していたことはほぼ実現できると思います。このように計画を立て、スケジュールに落とし込むという習慣を身につけることは、将来社会に出た時に大いに役立つ力です。
  まだまだ夏休みは続きますので、この時点でこれからのスケジュールをもう一度見直して欲しいと思っています。

2009年07月29日

スズメバチの巣を除去

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  本学園の構内にはさまざまな種類の木が数多く植えられており、常に鳥のさえずりが聞こえてきます。このような緑に囲まれた自然環境の中で学習できる生徒達は本当に幸せだと思っています。しかし、これらの木々には鳥以外の生き物も住みついているため校務員さんと宝塚市から派遣いただいているシルバー職員さんに定期的に巡視していただき、生徒達に危害を与えることがないようにしてもらっています。特にこの時期に注意しなければならないのは蜂と毛虫です。今年も7月に入って2回中高の校庭で蜂の巣を発見しました。最初はアシナガバチの巣で、今回は黄色スズメバチでしたが、迅速に除去しました。また、イラガ・チャドクガ等の害虫の駆除も行ないました。これらの蜂や毛虫は油断しているとすぐに発生するため、今後も引き続いて点検していくことが必要です。
  また構内は常に美しく整備されていますが、毎日校務員さんやシルバーさんが献身的に清掃していただいているからです。学校は多くの人の力でより良い学習環境が維持されているということを心に留めておかなければならないと思っています。

2009年07月27日

夏期講習始まる

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  7月27日(月)、夏期講習A日程が始まりました。先週、勉強合宿や林間学舎に参加していた生徒達にとっては日曜日を挟んで今日から夏期講習を受講することになりますが、ほとんど欠席もなく元気に登校してきました。
  本校では夏期休業中に3回(A日程~C日程)の講習を行なうことにしています。「A日程は7月27日から31日まで」「B日程は8月3日から7日まで」「C日程は8月17日から21日まで」となっており、学年毎に講習内容が決められています。一方で保護者との個人懇談や部活動も行なわれているため、多くの先生方が出勤してきており、職員室の雰囲気はとても夏期休業中という印象はありません。
  生徒達の中には講習を受けた後に部活動に参加する等、過密スケジュールをこなしている人も数多くいるようです。また、この期間は食堂業者にもお願いして限定メニューで営業いただくことにしました。更に図書室も開放し、できるだけ生徒が学習に注力できる恵まれた環境を整えるようにしています。
  講習にあたってのルールは、授業中は私語を慎む、理由なく欠席しない、必ず予習・復習を行なうということですが、生徒達が自主的に学習に取り組むことによって学力伸張をはかってくれることを期待しています。

2009年07月25日

兵庫県吹奏楽コンクールの開催

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  7月24日(金)、西宮市民会館アミティホールで第56回兵庫県吹奏楽コンクールが開催されました。この催しは西阪神吹奏楽連盟、兵庫県吹奏楽連盟、朝日新聞社が主催し、西宮市・芦屋市・宝塚市・三田市・篠山市・丹波市の各教育委員会と西宮市文化振興財団の後援で行なわれ、第32回西阪神地区大会も兼ねています。
  本校は高等学校S部門(少人数の団体)にエントリーし、〝たなばた〟を演奏し、見事『銀賞』を獲得しました。本校の吹奏楽は結成されて日が浅く、現在は正式の部ではなく同好会の位置づけにあります。そのため伝統もなく楽器の数も少ないという状況ですが、今回の演奏はこのようなハンディを感じさせない出来ばえで、生徒達の顔にも満足感が溢れていました。どのようなことも新たに立ち上げていくためには、多くの苦労が必要ですが、今は急速に部員数が増え近い将来には部に昇格することになるのは間違いないと思われます。また、本校には先日も紹介した伝統のギター・マンドリン部がありますが、伝統を守っていくにも大きな力が要ります。この吹奏楽とマンドリンの二つのクラブが相乗効果を発揮し、合同の演奏会を開催できるようになれば素晴らしいと感じました。
  これからも努力を継続していって欲しいと思っています。

2009年07月24日

高校3年生勉強合宿

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  高校1年生と2年生の選抜特進クラスの勉強合宿とは別に、高校3年生対象の勉強合宿もスタートしています。これは「21日から23日の午前までのA日程」と「23日の午後から25日までのB日程」の2グループに分かれて実施されており、選抜特進の合宿が全員参加制であるのに対して全クラス対象の希望制になっています。
  研修場所は箕面にあるサントリーの研修センターです。学校からもそう時間がかからないということもあって、6時過ぎに激励を兼ねて現地に赴きました。丁度午後のスケジュールが終了し夕食前の休憩をしているところだったので何人かの生徒と話しましたが、それぞれ自主的に学習しているように感じました。
  A日程の参加者は54名、B日程の参加者は38名ですが、中には連続して参加している生徒もいます。夕食時に生徒達に一言話をして欲しいということなので、〝社会に出ればあれをせよ、これをせよと言われることはない。言われたらやるという受身の姿勢では立派な成果は期待できない。自らやるということが大切である。今回、皆さんはこの合宿に自主的に参加しているが素晴らしいことだと思う。しっかりとやって欲しい。〟という話をしました。
  本校は色々な面でサントリーからの支援をいただいていますが、今回も学校からの交通の便に恵まれた場所での研修施設をお借りすることができ、本当に有り難いと思っています。また、食事の内容も野菜の量を増やす等、健康面にも随分配慮していただいているようです。きっとこの勉強合宿の頑張りがこれからの大学受験に向けてのバネになって欲しいものです。
  お世話いただいている研修センターの皆さんに心より感謝申し上げます。

2009年07月23日

中学2年生が林間学舎に出発

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  7月23日(木)、中学2年生が9時過ぎに4台のバスで、大山に向けて学校を出発、いよいよ2泊3日の林間学舎がスタートしました。
  雲雀丘学園中学校では、平成6年度から各学年に宿泊行事を設定していますが、これらの行事の目的は〝人生のうちで心身ともに最も成長する中学生時代に仲間と寝食を共にし、社会性・協調性を身につけ、自然や人間生活の歴史・文化に溶け込み、さまざまな経験をすることによって集団としての生活意欲を高めていこうとする〟ものです。
  特にこの林間学舎においては、昨年度より環境教育の一環として奥大山にあるサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林を行なう等の自然環境に触れることにより、環境保全に向けて何をすべきかを考える機会にすることをテーマに掲げています。また、中国山脈の最高峰である標高1709メートルの大山登山に挑戦することにより、忍耐力を身につけ達成感を得ることを狙いとしています。ホテルは標高800メートルの位置にあるため、垂直距離で約900メートル、3.2キロメートルの道のりを約4時間かけて上ろうというものです。生徒達にとってはいずれも初めての経験になることでしょう。明日、良い天候になることを心より祈っています。
  私はこのような学校行事は生徒達にとって極めて重要な位置づけにあると思っています。生徒達はこれから高校・大学を経て8年後には社会に出ることになりますが、さまざまな人達の集団の中で“どれだけ自分の力を発揮することができるか”が大変重要になってきます。これらの力は単に学校の教室での授業を受けているだけでは身につきません。まさに〝集団行動という経験が人をつくっていく〟のです。生徒達がこの林間学舎を通じて色々なことを学び、これからの人生に生かしていってくれることを願っています。

2009年07月22日

選抜特進クラスの勉強合宿と日食

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 7月22日(水)、今日から選抜特進クラスの高校2年生と1年生の生徒達を対象に勉強合宿が始まります。今年は校庭が使用できないため学校での出発式は行なわず、8時15分には全生徒が3台のバスに乗り込み、目的地に向けてスタートしました。この行事は今年で三年目ですが、昨年度に続いて二学年が合同で実施することになります。合宿の狙いは、「集団生活をしながら、集中して根気強く学習する力を身につける」「国語・数学・英語の3教科の課題に主体的に取り組み、それぞれの科目の学力を伸ばす」ということであり、「課題に対する挑戦をテーマにした自学自習」「教師による講義」が中心です。また、この合宿を通じて「1年生と2年生の交流」をはかることも一つの目的にしています。
 いつも生徒達に話していることですが、社会に出ると「勉強しなさい」ということはあまり言われません。しかし、日々勉強していかなければ満足のいく仕事はできません。勉強は、人に言われてやるのではなく、自分から進んでやるという自学自習が基本であり、社会に出るまでにこの姿勢を身につけておくことが大切なのです。高校2年生の夏休み、高校1年生の夏休みは人生の中で一回しかありません。どうか、この勉強合宿が生徒達にとっても先生達にとっても充実したものになることを願っています。
 また、今日は日本では46年ぶりの皆既日食がありました。大阪では、9時47分から太陽が欠け始める部分日食となるということで、登校している生徒達は太陽を見守っていましたが、生憎曇りがちの天候で最初からは明瞭にその姿をとらえることはできませんでした。それでも時々雲の合間から三日月の形をした太陽が顔を出すと、一斉に歓声が起こっていました。
 まだ夏休みは始まったばかりですが、生徒達がそれぞれの目標を持って有意義に過ごして欲しいと思っています。

2009年07月20日

第39回ギター・マンドリンフェスティバルの開催

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  7月19日(日)、20日(月・祝)の両日、第39回ギター・マンドリンフェスティバルが全国高校優秀選抜55校の競演という形で吹田市文化会館・メイシアター大ホールで開催されました。これまでこのフェスティバルは、朝日新聞社と社団法人全日本高等学校ギター・マンドリン音楽振興会が主催し、文部科学省・大阪府・大阪府教育委員会・大阪市・大阪市教育委員会・NHK大阪放送局・大阪21世紀協会・スペイン大使館・ドイツ連邦共和国総領事館・イタリア総領事館の後援で、毎年7月の最終の土・日曜日に大阪府立青少年会館文化ホールで開催されてきましたが、会場が使用できなくなったため、本年度から吹田市教育委員会の後援も得て吹田市の文化会館で開催されることになりました。
  本校のギター・マンドリン部は第1回から連続出場しており、過去には優秀賞をはじめ、市長賞やドイツ賞やスペイン賞を受賞、特に昨年度は「フェスティバル大賞」を受賞する等輝かしい成績を残しています。そして、何よりも誇れるのは数多くの学校の中で39回にわたって連続出場しているのは、全国で雲雀丘学園高等学校だけということです。
  本校は2日目、20日に出場するということで、私も応援に駆けつけましたが、会場は全国からの観客でほぼ満席になっており、熱い熱気に包まれていました。
 本校の演奏曲目は本大会の審査員でもある藤掛廣幸作曲の『星空のコンチェルト』です。高校生と中学2・3年生47名が森龍彦さんの指揮の下、情感を込めて演奏を行ないましたが、息のあった素晴らしい音色は観客を大いに魅了し、割れんばかりの拍手が会場にこだましました。演奏後、審査員が持ち回りで講評を行なうことになっており、偶然藤掛氏の順になりましたが、同氏からは「オーケストラの音が良くなってきている。自分の曲をこのように演奏していただき大変嬉しく感じている。これからは一人ひとりが歌を歌うつもりで、楽器に歌を歌わせる気持ちで演奏して欲しい。」というコメントがありました。そして見事「優秀賞」を獲得しました。
  このフェスティバルは高校3年生にとっては、6年間のクラブ活動の総決算であり、感激の涙を浮かべている生徒の姿も見られました。今日の演奏会は生徒達にとって素晴らしい青春の思い出になったことでしょう。そして、このクラブ活動を通じて生徒達はさまざまな経験をし、大きく成長したのは間違いありません。
  また、本日は保護者や先輩の皆さんも多数お見えになっていましたが、大いに感動されたことと思います。これまで生徒達を暖かく見守っていただき、多大のご支援をいただきましたことに対して心より感謝申し上げます。

2009年07月19日

中学オープンスクールと入試説明会の開催

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 7月19日(日)、中学のオープンスクールと第一回目となる中学入試説明会を実施しました。参加者は事前にインターネットを通じて申し込みいただいた約190名の生徒と付き添いの保護者の皆さんです。それぞれの教室に分かれて授業を受けていただきましたが、生徒達は通常とは一味違う内容に興味を持って聞き入っていたように感じました。その後希望するクラブでの体験や校内の施設を見学していただき食堂で昼食をとっていただきました。また、本校の生徒達も朝早くから登校して体験授業やクラブ体験の手伝いをしてくれました。今回は生徒会のメンバーが中心でしたが、後輩を迎えたいという気持ちで本当によく動いてくれました。来校された皆さんからも生徒達の挨拶、言葉遣いや対応について好感を持っていただいたのではないかと思っています。

  引き続いて午後からは入試説明会説明会を実施し、私と入試広報部長から学校改革についての基本の考え方や改革の進捗状況、来年度の入試にあたって留意すべき点等についてお話しました。また、説明会の後には、多くの保護者の方から個別の相談をお受けしました。中学入試は親の入試であるとも言われますが、学校を選ぶにあたっては必ず自分で足を運び自分の目で確かめるという姿勢が大切であると思っています。 本校においては学校説明会、体験授業等を今後何回かに分けて実施する予定ですが、入試の相談、授業参観、部活動見学等については随時の受け入れを行なっていますので、事前にご連絡の上ご来校くださいますようお願いします。また、このホームページを通じて引き続き本校の入試情報を発信したいと考えています。

本日は本当に厳しい暑さにもかかわりませず、ご出席いただき有り難うございました。

2009年07月18日

授業納めにあたって

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  明日からは夏期休業に入る7月18日(土)、今年はこれまでとは異なり4時間の短縮授業と大掃除を終えた後、放送を通じて授業納め式を行ない次のような話をしました。
「いよいよ明日からは夏の長期休業に入ります。皆さんはそれぞれどのように夏休みを過ごすかという計画を持っていると思いますが、授業納めにあたって私から皆さんに是非、心がけて欲しい三つのことをお話します。
  まず、一つ目は 〝この夏休みに自分なりの節づくりをして欲しい〟ということです。本校には高校3年生から中学1年生まで6つの学年がありますが、人生の中で高校3年生の夏休みは一回しかありません。高校2年生、1年生、中学3年生、2年生、1年生も同じことです。皆さんは勉強でもスポーツでも旅行でも何でもいいから〝この夏休みにこれだけはやった〟と胸を張って言えるようにしてください。そして、大きな飛躍に繋げていって欲しいと思います。
  二つ目は〝雲雀丘学園の生徒としての自覚と誇りを持って行動して欲しい〟ということです。雲雀丘学園は今、すべての面で関西を代表する素晴らしい学園を目指していますが、この実現のためには生徒の皆さん一人ひとりの思いが大切です。どうかTPOつまり時と場所と場面をわきまえて、行動してください。
  三つ目は〝健康にはくれぐれも留意して欲しい〟ということです。特に新型のインフルエンザの患者はこの暑さにもかかわらず全国で2000名を超えています。先日、お隣の川西池田の学校でも学級閉鎖や学校閉鎖ということになりました。本日保護者の皆様へもプリントをお届けしますので、よく読んで冷静に対応してください。
  最後に、私からクラス特別表彰を行ないます。本校には全部で33のクラスがありますが、4月から今日まで全員が無遅刻というクラスがあります。素晴らしいですね。そのクラスは中学1年A組と高校1年G組です。それではこれから表彰状を読み上げます。
そして、もう一つ全員協力のもと掃除が行き届いており全校一美しいクラスがあります。それは高校2年A組です。この3つのクラスには更に元気でこれからも頑張って欲しいという意味を込め、副賞として熱中飴とブドウ糖飴をお贈りします。どうかこの3クラスの皆さんに暖かい拍手を送ってあげてください。
  それでは皆さん、充実した夏休みを過ごし8月24日には成長した元気な姿を見せてください。」

2009年07月16日

大切な基本のくり返し

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  7月16日(木)、新年度が始まってから既に3ヵ月半が経過し、夏休みまで残すところ3日になりました。今年はすべての先生の授業を最低一回、参観することにしていますが、これまではまだ約4割しか達成できていません。
  先日、体育科の先生と雑談している中で〝この7月はバレーボールの授業を行なっているので是非見学に来てください。もし良ければ指導して欲しい〟ということになりました。たまたま本日の午前中は時間的な余裕があったため、高校3年生の授業を見に行くことにしました。授業の内容は準備体操や軽いランニングの後、バレーボールの基本であるオーバーやアンダーのパスを行なうというものばかりでしたが、ほとんどの生徒が初心者のため、なかなか思い通りにボールをコントロールすることができないようでした。私は久しぶりにバレーボールに触れましたが、かつて高校・大学・会社を通じて10年以上バレーボールに親しんできたこともあって、生徒達に手本を示しながら色々とアドバイスすることができました。
  授業の最後に、「スポーツにおいては基本を繰り返すことによって基礎を固めれば、時間が経ってもある程度の力は出せるようになる。これは勉強も全く同じことであり、基本をおろそかにせず努力することが大切である。」という話をしました。これまでの自分自身の経験を振り返ってみても、何事も500時間かければ最低限のこと、2000時間かければかなりレベルの高いこともできるようになると確信しています。生徒達がそれぞれの目標を持ち、その達成に向けて地道な努力を継続してくれることを期待しています。


 

2009年07月14日

学校インターンシップ実習生の皆さんと

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  7月14日(火)、関西大学から4名の学校インターンシップ実習生の皆さんが来校、職員朝礼での挨拶の後、校長室で懇談しました。
  関西大学では高大連携授業の一つとして、2003年度から大学生が学校現場で就業体験を積む「学校インターンシップ」を行なっておられます。元々これは、既に広く行なわれている「企業インターンシップ」と同様、将来就くであろう職業について実地に接する機会を設けたいという意図からスタートしましたが、今では単なる職業教育の意義を超えて年長の若者と年少の若者をつなぐ〝若い力による高大連携事業〟であると位置づけられており、年々充実してきているようです。
  本年度は318の学校・園から申し込みがあり、受け入れ可能人員は1338名ということになりましたが、これらの中から学生がそれぞれ自分に合った研修先を選択し、最終的には179名が派遣されることになったようです。
  本校では1名が8月中旬から9月6日まで「文化祭の企画・準備・運営の補助」を、3名が夏季休暇中「数学と英語の補習授業の補助」を担当することになっています。今回の実習は最低36時間で単位認定されることになっていますが、懇談の中で全員が将来教職を目指しているということが分かりました。
  私はこれからの日本にとって教育は非常に大切であり、教職を目指す皆さんは是非〝高い志を持つこと〟〝人間力を身につけること〟〝社会の動きをしっかりと把握すること〟〝凡事徹底をはかること〟〝たゆまぬ努力を続けること〟等を心がけて欲しいという話しをしました。短い実習期間ですが、人に言われたことだけをやるのではなく自ら進んで積極的に行動することにより成長してくれることを願っています。

2009年07月12日

侮れない新型インフルエンザ

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  先日の養護教員の研究会で、国立感染症研究所感染症情報センターの砂川 富正先生と土橋 酉紀先生に『新型インフルエンザについて』―兵庫県下の学校における経験および今後に向けて―と題して講演いただきましたが、大変参考になる内容が数多くありましたので紹介します。
①通常の季節性インフルエンザは咳、くしゃみによる飛沫や手などからの接触により感染する。
感染性のある期間は発熱の1日前から3~7日で症状が出たその日が最も感染率が高い。
②治療法としては投薬の他、安静と脱水症状にならないようにすることが大切である。
③インフルエンザウイルスは元は水鳥のウイルスであったが、今回の新型インフルエンザはこれまでヒト・ブタで見られたものとは異なった遺伝子構造を持っている。
④20世紀には3回のインフルエンザパンデミックが起きた。      
    ●1918-19年のスペイン風邪・・・約4000万人が死亡         
    ●1957-58年のアジア風邪・・・約200万人が死亡           
    ●1968-69年の香港風邪・・・約100万人が死亡
⑤現在の新型インフルエンザの患者は全国で2000人を超え、神戸・大阪で発生した患者数を上回っている。発症者がないのは山形県だけで、夏場になっても依然として消滅していない。
⑥7月7日にWHO(世界保健機構)は新型インフルエンザの患者数を報告する必要はないと通告したが、南半球を中心に患者数は急増している。また、アメリカでの推定感染者数は100万人 と言われており、死者も100人を突破している。
⑦兵庫・大阪の学校閉鎖は流行の広がりを阻止するのに非常に有効であった。
今後、学級・学年・学校閉鎖の規模や期間、また部活動や学校行事の自粛等についての検討が必要である。
⑧新型インフルエンザは季節性インフルエンザと同様軽症が主だが、肺炎を起こす可能性が高いことが判明しており、重症化する恐れもある。
⑨実際はどうなるか分からないが、今秋~冬にかけては今より以上に流行することが予想される。東北大学の押谷教授は、日本全体で3000万人くらいの感染者が発生し、死亡率は通常のインフルエンザより高くなると予想されている。
⑩対策としては「ワクチン」「抗ウイルス薬」「検疫強化」「公衆衛生上の対策」等があるが、マスク着用による飛沫予防や手洗いの励行等による接触感染防止といった「個人防御」も大切である。

  新型インフルエンザを侮ると、いつ大変な状況に陥るかも知れません。〝正しい知識が恐れを払拭する〟という言葉がありますが、過去のパンデミックからの教訓を生かし、新型インフルエンザに対する警戒を怠らないようにしなければならないと思っています。                             

2009年07月09日

伝統の英単語テストと英語力

 今週の月曜日、中学高校全生徒による英単語テストを1時間目に実施しました。このテストは語彙力を増やし、英語力の向上を目指すことを目的として前・後期毎に年2回行なっていますが、校史を紐解いてみると学校の草創期から実に50年以上の歴史を有していることが判りました。当初は、中学校入学時に1300語の英単語集を購入してもらい、前期と後期にそれぞれ100問出題することになっていたようですが、やがて高校でも卒業時に必要な単語の修得を目標として実施するようになったようです。 
  昨今グローバル化がますます進展する中にあって、英語を初めとする語学力とITスキルは今やビジネスマンとしての必須のツールとなっています。アメリカやイギリスは当然のことですが、急成長が期待されるBRICsの一翼を担うインドや資源国として注目されているカナダ、オーストラリア、南アフリカ連邦等の公用語は英語であり、これから英語の重要性はますます増大してくると思われます。
  資源も人口も恵まれていないシンガポールが現在世界経済の中心地として認められているのも、マレー語や中国語ではなく英語を公用語にしたからであるとも言われています。英語を使う人達から見て最もなじみにくい言語は日本語とアラビア語のようですが、逆の見方をすれば日本人にとっては他の国の人よりも英語をマスターするためには大きな努力が必要であるということになります。
  一般的に語学の力をつけるには、できるだけ簡単な語彙を用いて作られている基本文を700~800位徹底的に暗記し、これらを1週間に1回、声を出して暗唱する。そして、これと並行して語彙を増加させていくことが必要であると言われています。何事も一朝一夕には成就しません。将来に備えて生徒達が日々地道な努力を継続していって欲しいと思っています。
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2009年07月04日

1 Day College  ~校内オープンキャンパス の開催

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  7月4日(土)、中学は宝塚市総合体育大会開催のため休校とし、昨日の合同入試説明会に続いて高校1年生~3年生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-校内オープンキャンパス」を実施しました。この催しは毎年この時期に実施していますが、今回は実に31大学・学部から教授・准教授・講師の先生にお越しいただき32にわたる講演をお願いしました。
  冒頭の挨拶で講師の先生方にお話しましたが、この催しの最大の特徴は業者の方を一切入れず、すべて手づくりで実施しているということです。つまり、本校の進路指導部の先生が中心となって各大学に校内オープンキャンパスへの参加をお願いし、それぞれの先生方は高校生向けに講義内容を検討していただくことになっています。テーマは国文学、人間科学、心理学、政策創造、外国語、法学、経済・流通、福祉、物理、化学、宇宙、航空工学、医学、薬学、スポーツ健康、水産、保育、食物、看護、キャリア・デザイン、ファッション、映像・メディア等実に多岐にわたっており、生徒達にはあらかじめこれらのテーマと講師の紹介の一覧表を配布します。生徒達はこれをしっかりと確認して、自らの意思で興味のあるテーマを選び、受講の希望を提出してもらうことにしています。
  また、本校で一度にこれだけ多くの大学の講義が開催される機会はあまりありませんので、受講の余裕のある講座については保護者に連絡し、希望者は生徒と共受講していただくことになっています。私も各教室を巡回させていただきましたが、生徒達は普段の授業とは異なる講義に集中していました。
大学進学にあたっては、自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためには大学でどういう勉強をしていきたいのかという視点が大切です。今回の講演を通じて、自らの進路を考える良い機会にして欲しいと思っています。
  今回は暑い中にもかかわりませず、来校いただいた講師の皆様に心より御礼を申し上げます。
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《ご講演いただいた大学》 大阪、神戸、大阪府立、大阪市立、奈良女子、奈良教育、兵庫県立、和歌山、高知工科、兵庫医科、神戸薬科、法政、武庫川女子、関西学院、甲南、同志社、近畿、龍谷、大阪電気通信、京都産業、立命館、京都外国語、佛教、崇城、同志社女子、京都女子、甲南女子、神戸学院、宝塚造形芸術、神戸女学院、宝塚市立看護専門学校、

2009年07月03日

22大学合同説明会の開催

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  7月3日(金)午後、22大学の入試担当の皆さんにご来校いただき、高校2年生・3年生を対象に「合同の入試説明会」を実施しました。当初は5月末に実施の予定でしたが、新型インフルエンザのために延期となり本日実施の運びとなりました。
  この催しは今年で6回目を迎えますが、あらかじめ生徒達に参加の大学名を紹介し、受講希望人数を確認した上で、大学毎に40分間、2回ずつ説明を行なっていただくことになっています。従って生徒達は教室を移動することによって、希望する2つの大学の説明を聞くことができます。私も説明会場となっている各教室を巡回しましたが、特に高校3年生はこれから受験する大学・学部の最終の絞り込みを行なうことになるため、熱心に耳を傾けていたようです。各説明会ではほとんどの学校が学校案内や入試ガイド等を準備されており、プロジェクターやパソコン、DVD等のIT機器を活用して解りやすく説明していただいていました。
  15時に第2回目の説明が終わった後、各大学の担当者の皆さんに仮校舎に移動していただき、引き続き個別相談会を実施しました。また、この会場には授業を終えた高校1年生の生徒も多数訪れ、色々な大学の資料を袋一杯に詰め込んで持ち帰っていました。
  受験する大学を決める時期は、できるだけ早いほうが良いのは言うまでもありません。今回の説明会を参考にすると共にできるだけ多くの情報を入手し、さまざまな角度から志望大学を検討することが大切です。また、実際に希望する大学のキャンパスを訪問し自分の目で確かめるということを是非やって欲しいと思います。
  各大学の入試担当者の皆さんには暑い中にもかかわりませず、生徒達に対し学校の状況を丁寧に説明していただき有難うございました。心より感謝申し上げます。

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2009年06月30日

芸術鑑賞会の開催

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  6月30日(火)、学園講堂で新型インフルエンザのために延期になっていた芸術鑑賞会を開催しました。この鑑賞会は毎年恒例の行事になっていますが、本年度はアロージャズオーケストラによる演奏会ということになりました。
  同バンドは結成51年を誇る関西ジャズ界の名門であり、わが国を代表するジャズビッグバンドです。1958年、若きピアニスト・北野タダオをリーダーとして『北野タダオ&アロージャズオーケストラ』として結成され、日本全国で精力的に公演会を開催、その後2008年からは創設者の北野タダオの引退に伴い新リーダー・宗清洋の下で、バンド名を『アロージャズオーケストラ(AJO)』と改め活動を続けておられます。本日は午前中に高校生、午後からは中学生と2回にわたって公演していただきました。
  約90分という短い時間でしたが、演奏曲目は「A列車で行こう」「イン ザ ムード」「ムーンライトセレナーデ」「007のテーマ」「Sing Sing Sing」等幅広いジャンルにわたっており、17人の奏者の異なる音色が会場一杯に響き渡りました。また、後半はゲストボーカル(kiko)を中心に 「嘘は罪」「煙が目に染みる」「涙そうそう」 「君の瞳に恋してる」 など馴染みのある曲を披露していただきました。
  時間が経過するにつれて演奏者と観客が一体となり、次第に会場は熱気に包まれ、最後には生徒達も一緒に舞台上がって歌い踊る等大いに盛り上がりました。私も午後からの公演に参加しましたが、素晴らしい演奏に触れ心が洗われる気持ちになりました。
  本校では人間教育の一環として、一流のものに触れる機会を数々の学校行事に組み込んでいますが、多くの生徒の感想文にも本日の演奏に大きな刺激を受けたという感想が認められていました。これらの刺激を明日の活力に繋げていって欲しいと思っています。

2009年06月29日

高等学校PTA学級委員会の開催

  6月29日(月)、各クラスの学級委員の保護者の皆さんに参加いただき、高等学校PTA学級委員会が開催されました。冒頭の挨拶で私はこれまで学年の保護者懇談会で取り上げている危機管理や新校舎、教育改革に関するテーマ以外に次のような話をしました。
   「今は100年に一度の経済不況化にあると言われていますが、この状況が終わると今後100年間は大丈夫ということで安心するわけにはいきません。このようなことが何回も起こってくると考え、不測の事態に備えるということが大切になってきます。グローバル化が進む中で、これからは一流の大学を出たからとか、大会社に就職したから大丈夫ということではなく〝何ができるのか、何をしてきたのか〟ということが重要視されるようになってきます。また、時代の変化のスピードが速いために知識やスキルはすぐに陳腐化してしまうことになり、絶えず勉強し続けなければなりません。
  現在、社会で活躍している人は必ずといってよいほど数々の失敗をしています。しかし、例外なく〝高い志を持つ〟〝素直に自分を反省し自律する〟〝目標達成に向けて努力する〟という姿勢を身につけておられます。そして、失敗を乗り越えて成功に結び付けておられます。学校は将来社会で役立つ力を育てる〝トレーニングの場〟であると考えるなら、まさに本校の校是である「高志」「自律」「努力」を実践させていくということが大切になります。
  また、本校は《人間教育の充実》と《学力の向上》の両立をはかることを目指していますが、どちらにも特効薬はなく、当たり前のこと、簡単なことをきっちりやり続けることしかありません。挨拶や服装、ルール・マナーの遵守、整理整頓といった凡事を徹底していく、そして正しい生活習慣や学習習慣を身につけさせることが必要です。どうか、これからもご家庭と学校が連携して子ども達を育てていきたいと思っていますので、何卒宜しくお願いします。」
  

2009年06月27日

中学2年(56期生)保護者懇談会

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  6月27日(土)午後、中学2年の保護者懇談会が開催されました。本日の主なテーマは来月末に迫った〝大山への林間学舎〟と学校生活、学習等に関するものでしたが、土曜日ということもあって約8割の保護者に出席いただきました。
  冒頭、私は「危機管理」、「共育・共学」、「教育改革」、「環境・新校舎」の4つについて話をしました。

  ①昨今の学校には、施設の不備や先日の倒木事故、新型インフルエンザをはじめとする流行性の疾患、携帯やブログをめぐる事件等さまざまな危機が存在しています。危機管理の基本は予防することと起こった時に迅速に対応することです。今回NTTデータのシステムを導入することにしましたが、これからも危機管理の強化をはかっていかなければならないと考えています。
  ②学校での集団生活においては日々色々なことが起こりますが、これは子ども達の成長にとって不可欠であると思います。但し、絶対にやってはいけないことについてはキッチリと教え込んでいかなければなりません。共育と共学については、これまで何度も申し上げていますが、挨拶や服装、ルール・マナー、整理整頓といった凡事徹底や生活習慣・学習習慣を身につけさせることが大切です。
  ③56期生は中学改革の最初の学年にあたります。高校に進学する時には一貫選抜と選抜特進・特進というコースに分かれることになり、特進Ⅰ・Ⅱの区分はなくなります。本年度も引き続き教育改革を進めており、新たな教職員の確保や授業力の向上をはかっています。また、来年度からは三学期制に移行し、より生徒の学力伸張をはかることを目指します。
  ④本校は環境教育に注力していますが、環境に配慮することは人に対する優しさや思いやりの気持ちを育てることに繋がります。また、来年3月に完成予定の高校新校舎には太陽光パネルの設置や屋上緑化、雨水の利用等をとり入れ、エコスクールを目指していきたいと思っています。

  これからも家庭と学校が連携して、子ども達をしっかりと育てていきたいものです。

2009年06月26日

結果を次に生かす

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  定期考査が終了し、今週は次々と答案用紙が返却されています。私も生徒達に「どの試験が難しかったのか、逆にどの試験が易しかったのか」をよく尋ねています。また、何人かの先生にはどのような採点結果になっているのかを聞いてみましたが、思った以上に高い点数が取れている場合もあれば、逆に正答率が低いということもあるようです。先日の職員会議においてもお願いしましたが、特に今回は新しい学年になって最初の定期考査ということもあり、学年毎に各教科の学力をしっかりと把握しておく必要があると思っています。わかりやすく言えば「学年と教科のマトリックス表」を作り、どこに課題があるのかを明確にするということです。
  本校では先般の『公開授業旬間』に続いて、全教員の全授業に対して『授業アンケート』を実施しています。これは教職員の授業力を高めると共に生徒の学習状況を把握し、学習習慣の指導に繋げていこうとするものです。
  この他にも定期的に学年毎の「外部模試」を受験しており、生徒達の学力状況や学力の伸び、学年の年度別推移等を把握する材料にはこと欠きません。どのようなことにもP-D-C-Aのサイクルをまわしていくことが大切ですが、学校の教育活動においても同様です。
  これからもさまざまなものをシステム化すると共にやりっ放しではなく結果をしっかりと分析し、次の取り組みに生かしていきたいと思っています。

2009年06月25日

百見は一験にしかず

  6月8日から始まった3週間の教育実習も残すところ二日となりました。この間、実習生の皆さんには早朝の挨拶・服装指導からクラス運営、授業参観等さまざまな経験をしていただきましたが、最後の仕上げとして実際に教壇に立って生徒に授業を教えるということになります。今週に入って、実習生から次々と学習指導案が届けられたので、ざっと目を通してみました。それぞれの実習生には指導教諭がついており、きめ細かな指導をしているため、どれを見ても授業の内容はきっちりと整理されているように感じました。
  これまでの実習期間中の感想を聞くと、多くの人から〝大変勉強になりました〟という感想と共に〝人に教えることは本当に難しいと感じています〟という答えが返ってきますが、これは当然です。人を教えるためには少なくとも7倍の力が要ると言われますが、個々の生徒に応じて臨機にやり方を変えるということができるようになるためには、それなりの懐の深さが必要になると思います。どのような生徒であっても気持ちをひきつけ授業に集中させることができるようになるためには、日々の研鑽が必要なのは言うまでもありません。思い通りの授業ができないことを生徒のせいにするのは、自分の力量不足を公言していることに他なりません。
  昔から〝百聞は一見にしかず〟と言われますが、〝百見は一験にしかず〟という表現の方が適切であると思います。塩の辛さや砂糖の甘さは舐めてみないとわかりません。何よりも経験すること、そして素直に反省し改善していくという姿勢が大切です。
 実習生の皆さん、今回の教育実習の体験を是非これからの飛躍に繋げていってください。

2009年06月23日

凡事徹底の大切さ

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 本校では教育の大きな柱として人間教育の充実をあげています。このテーマについては、これまで何度も取り上げてきていますが、人間力を向上させるための特効薬はありません。簡単なこと、当たり前のことを確実にやるという「凡事徹底」が必要なのです。
  そのため、爽やかな挨拶をする、きっちりした服装をする、ルール・マナーを守る、しっかりと整理整頓や掃除をする、といったことを中心に人間力の向上をはかっています。
  さて、先週の月曜日(15日)からは完全に夏服への衣替えを行ない、現在女子生徒は半袖シャツにリボン、男子生徒は半袖の開襟シャツ着用ということになりました。これに伴い校章や組章をつけることになっていますが、どうしても頻繁に洗濯するためバッジの付け忘れが目立っていました。このため、早朝の登校時において挨拶と共にバッジを佩用するよう指導してきましたが、残念なことになかなか徹底できませんでした。それでも教員だけではなく教育実習生達も指導にあたる、また生徒自らもクラス毎に付け忘れの人数を把握する等の活動の結果、徐々に佩用率が上がってきました。バッジをつけるということは考えようによっては、取るに足らないことかも知れません。しかし、〝凡事を徹底する〟という姿勢が何よりも大切なのです。
  私もこれまで色々な企業や団体を見てきましたが、凡事徹底のできているところは例外なくマネジメントのレベルが高く、トップの方針が末端まで浸透しているということが分かりました。小さなことをおろそかにするという姿勢では、絶対に大きなことはできません。〝小さなことでも決めたことは必ずやる。〟逆に〝中途半端にしかできないことはやらない〟というくらいの明確な考え方が必要であると思っています。

2009年06月22日

苦渋の決断

  この度、今年の夏に予定していたカナダ研修を中止することにしました。この研修はできるだけ早い時期に海外での生活を体験させ、国際的な視野を身につけさせることを狙いとして、平成14年から毎年夏休みを利用して実施してきました。この間、トロントにおけるSARSの発生により一年間中止しましたが、今回はその時についで取りやめるということになりました。この研修にはこれまで130名を超える生徒達が参加し、この体験を機に帰国後大きく成長した人も数多くいることもあって、何とか実施できないかとギリギリまで検討を重ねてきました。しかし、さまざまな情報を収集し、リスクを検討した結果、最終的には次の理由により中止するという苦渋の決断をしました。生徒および保護者の皆様には決定が遅れ、誠に申し訳ないと思っていますが、何卒了解していただきますようお願いします。

1.日本だけでなく世界各地で新型インフルエンザの蔓延が懸念されています。また、WHOはフェーズ6に警戒レベルを引き上げ、その後このレベルを維持しています。
2.研修先のカナダは発生・感染地である北米大陸に位置し、予断を許さない状況です。
3.研修では、トロントなど航空の中継地・人の流れの多い地域を通過・滞在します。ナイアガラ瀑布という世界有数の観光地ということもあり、現在新型インフルエンザが大流行している南半球からの観光客も多数訪問することが予想されます。
4.現地での医療体制も整っており、タミフルなどの備蓄もできているようですが、移動の多い今回の研修では、現地での対応は困難と予想されます。

  折角、今回の研修旅行を楽しみにしていた生徒の皆さんにとっては非常に残念な結果になりましたが、これからも海外に行く機会はありますので、それに備えて研鑽を続けて欲しいと思っています。
なお、来年度については、高校でのニュージーランド研修、中学でのカナダ研修は実施する方向で検討を進めていますのでお含みおきください。

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2009年06月20日

定期考査を終えて

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  定期考査も終了し、生徒達はテストの重圧から解放されホッとしていることと思います。人間は誰でも何か一つの山を越すとどうしても気が抜けてしまうものですが、大切なのはこの時の気持ちの持ち方です。勉強でもスポーツでも同じですが、実は差がつくのは終わった後の姿勢なのです。言い換えると、しっかりと反省できているかどうかです。
  〝Ending is  Starting〟という言葉がありますが、実は一つのことが終わった時は次に向けてスタートするという気持ちが大切なのです。うまくいったからといって、努力を怠れば次は失敗する可能性が大きくなりますし、失敗したことによって発奮すればよい方向に進みだすのは間違いありません。
  社会のさまざまな分野で活躍している〝プロ〟と呼ばれる人達を見ると、結果に一喜一憂することなく日々素直に反省し研鑽を続けておられます。このような姿勢は簡単には身につかないと思いますが、一日というのは人生の縮図です。充実した一日は充実した一週間に、充実した一週間は充実した一ヶ月に、そして充実した一年に繋がっていきます。
  この週末には今回の定期考査についてしっかりと反省すると共に気持ちを切り替えて、来週から力強くスタートして欲しいものです。

2009年06月15日

勉強術を身につける~学習習慣の確立

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  6月15日(月)、本日北海道への修学旅行に出発した高校2年生以外の学年の定期考査が始まりました。普段小テストを実施していますが、中学・高校の1年生にとっては、それぞれ初めての定期考査ということになります。本校では学習に集中してもらうために、考査前の1週間は部活動を中止することにしていますが、学習に対する取り組みにはかなりの個人差があるようです。
  人間には〝追い込まれないとエンジンがかからないタイプ〟〝日頃から計画的に物事を進めていくタイプ〟〝追い込まれても行動を起こさないタイプ〟等さまざまなタイプがあります。行動を起こさないというのは論外ですが、私も30歳になるまでは追い込まれないとなかなかエンジンがかからないタイプでした。そのためこれまで何度も苦い経験をしてきました。中学・高校時代には試験前日に徹夜に近い形で一夜漬けの学習をしたことも数え切れないくらいあります。しかし、振り返ってみるとあまり効果が上がらなかったように思います。何故なら体が疲れているため、自分では随分やったように感じるのですが、よく考えてみると学習時間の絶対量が足りないのです。仮にテストの前日に5時間勉強したとしても、毎日30分ずつ1ヶ月やったのとを比べると勉強時間の差は明白です。
  よく予習・復習の大切さが指摘されますが、授業の前に自宅や通学電車内、あるいは授業と授業の間の休み時間を利用して予習する。また、授業を聞いた後、自宅に帰ってからその日の教科書とノートを、たとえ10分間程度でも見直すと、学習効果は格段に高まります。
  中学・高校時代に規則正しい学習習慣の確立をはかり、日々の地道な努力を積み重ねていって欲しいと思っています。

2009年06月13日

高校2年修学旅行に向けて

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      □■兵庫県森林動物研究センター横山真弓先生の環境講座■□
  高校2年生は定期考査を終えて、来週から高校時代における最大のイベントである北海道への修学旅行に出発します。
  今回の修学旅行については、これまでの〝生徒相互の理解と親睦および集団・共同生活での自立と協調〟〝農業従事者とのふれあいを通し勤労の尊さと「食」への関心を高める〟に加えて、新たに〝「森」に学び、生態系維持のための取り組みを知る〟という環境に関する内容が盛り込まれています。
  そのため、本日は兵庫県森林動物研究センター主任研究員である横山真弓先生をお招きして,環境教育講座を開催しました。横山先生は大学時代に北海道で生活され、シカやヒグマの生態やこれらの動物と人間とのトラブル等についての調査研究をしてこられた方で、現在は兵庫県で活動されています。
  講演の主な内容は〝人と野生動物との軋轢(あつれき)解消を目指して〟というものでしたが、問題点は農林業の被害だけではなく野生動物に対する恐怖心、絶滅の回避と保全、森林・生態系への影響、人畜共通感染症の危険性等数々のものがあるようです。驚いたのは北海道でのシカの被害総額は年間20億円に達しているという事実です。過去は50億円であったということからすると減少してきているようですが、自然界は食うもの、食われるもののバランスによって生態系が維持されていることが必要であり、これが崩れると生態系が破壊されてしまいます。そして、生態系を守るためには〝人〟〝野生動物〟〝自然環境〟の調和を保つ『ワイルドライフマネジメント』が大切であるとのことです。
  今回の修学旅行では森に入ってヒグマやエゾシカの生態を調べるプログラムが準備されていますが、是非〝何が起こっているのか、何が原因なのか、何を解決すれば良いのか〟を考えて欲しいものです。
  本日は講演に続いて結団式を開催しましたが、団体行動のルール等を遵守しお互いに協力することにより、修学旅行を実りある思い出深いものにして欲しいと思っています。

2009年06月12日

危機管理の徹底~緊急連絡網の整備

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  先日、新型インフルエンザに伴う臨時休業措置をとるにあたり、従来の電話連絡網を使用しましたが、「時間がかかる」、「留守のところがある」、「途中で内容が変わってくる」等の問題があり、的確な情報伝達には限界があることを痛感しました。近年、急速に普及してきているメールを活用するということもが考えられますが、すべての家庭を網羅するところまではいっていないのが実情です。
  そこで、「迅速かつ公平に正確な情報を」ということを考えて、メール・電話・FAXで全家庭を網羅する本システムの導入を決め、今月初めから登録をお願いすることにしました。その後、日々登録状況を確認し、登録のお済でないご家庭に対しては担任やホームページを通じてお願いしてきました。この結果、本日の朝8時の時点では8クラスが100パーセント登録完了、全校ではほぼ90パーセントが登録済みという数字になっています。
  業務には100%完璧にやらなければならないものと80%達成できれば良いというものがありますが、この緊急連絡網の整備は前者にあたると思っています。私のこれまでの経験からしても最後の数パーセントの詰めを怠ったために、いざという時に問題が生じたということが多々あったのは事実です。
  いくらシステムがしっかりしていても、100%の登録ができないと情報がすべてのご家庭に伝わらないことになってしまいます。危機管理の一貫としての取り組みであるということをご理解の上、まだ登録されていないご家庭については早急に登録していただきますようお願いします。
  

2009年06月08日

教育実習始まる

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  6月8日(月)、本日から27日までの3週間にわたる教育実習がスタートすることになりました。これまでは毎年20名を超える実習生を受け入れていたため、十分な指導ができないということも多々あったようです。この反省も踏まえ、本年度は事前に調整させていただき、最終的には9名ということになりました。
  冒頭、私から教育実習にあたって心がけて欲しい次のような内容を話しました。
  ①皆さんは実習生ということで気軽に考えているかも知れませんが、生徒にとって教壇に立つ人は〝すべて先生〟です。この期間中は、皆さんは甘えることなく一人の先生であるということを自覚しておくこと。
  ②〝教えることは学ぶこと〟という言葉があります。人を教えるためには、何倍も勉強しなければなりません。この教育実習を通じて多くのことを経験して人間的にも成長して欲しいと思っています。そのためには言われたことだけをやるのではなく、自ら問題意識を持って積極的に行動すること。
  ③皆さんは全員が雲雀丘学園中学・高校の卒業生であり、今回母校で教育実習をすることになります。この結果、雲雀丘学園が日本の一般的な学校であるというように思いがちです。しかし、現実はさまざまな学校があり、雲雀丘学園は生徒指導という一面をとっても特別な学校と言えるのかも知れません。近年、折角難関を突破して教職についても、実際の学校現場は自分が考えていたものとは大きなギャップがあるため、辛抱できずに挫折していく人があまりにも多いのです。教職を目指すためには、この事実を受け入れ〝胆をくくってどのような学校でもやっていく〟という強い思いを持つこと。
  続いて、生指部長からも生徒指導にあたっての留意点を説明し、最近の社会動向に関する常識問題を解いてもらいました。
  また、以前まとめた『教職を目指す皆さんへ』という3枚のメモを渡しました。いずれも基本的な内容ばかりなので、この実習期間中、毎日2~3枚ずつ渡していきたいと考えています。

  

2009年06月06日

ユーデック主催学校見学会の開催

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  6月6日(土)、朝からの小雨もすっかり上がり、『総合教育ユーデック主催の学校見学会』を実施しました。土曜日ということもあって、説明会場の学園文化館には約80名の保護者や児童の方がお見えになりました。
  私は冒頭の挨拶で、簡単な自己紹介をした後三つのことをお話ししました。
 〝①子どもさん達はこれから中学・高校・大学を経て10年少しで社会に出ることになりますが、社会で活躍するためには人間力と学力の両方が必要になってきます。中学・高校・大学の役割は将来社会で役立つ力を育てるトレーニングの場です。本校ではこれまで人間教育の充実に注力してきましたが、更に学力の向上をはかるために3年前から高校にコース制を導入し、続いて2年前から中学にコース制を導入しました。この結果、来年度は中学の全学年に「一貫選抜」「発展」の2クラスずつが置かれることになります。そして、これから4年後の2013年を学校改革の総仕上げ(一貫選抜が6年間揃う年)の年にしたい。
  ②今のところ、学校改革の考え方は次第に受け入れられつつあり、志願者の数も増えてきています。また、教科指導力に定評のある先生の採用や相互授業参観を積極的に行なうことにより、生徒の学力も着実に伸張してきています。そして、本年度末には新コース導入後初めての生徒が大学に進学します。
  ③来年度は創立60周年を迎えますが、この記念すべき年に高校の新校舎が完成することになります。屋上に太陽光パネルを設置し、雨水の活用をはかる等エコを前面に出したスクールになる見込みです。この恵まれた学習環境の下で、生徒達が社会で役立つ力を育てて欲しいと思っています。〟
  続いて、入試広報部長から学校の概要や入試についての説明を行ない、その後3グループに分かれて学校の施設見学をしていただきました。
  本校ではいつでも学校見学を受け入れていますので、事前にご一報いただきご来校ください。また、ホームページを通じて、積極的な学校情報の提供を行なっていますので、是非ご確認ください。

2009年06月03日

40日ぶりの中学全校朝礼~挨拶の大切さ

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  6月3日(水)、初めて学園講堂において中学校の全校朝礼を行ないました。本校では原則として毎週水曜日に中学と高校の全校朝礼を交互に行なっていますが、新型インフルエンザに伴う臨時休業や放送による全校朝礼が続いたため、生徒達を前に話すのは実に40日ぶりということになりました。
前回は丁度挨拶推進月間であったため、爽やかな挨拶の大切さについて訴えました。その時にもう一度挨拶に関する話題を取り上げるということを伝えていたため、次のような話をしました。
  〝挨拶の仕方一つで仕事の出来映えは大きく変わってきます。カリスマセールスマンやカリスマ店員と言われるような人は例外なく第一印象で人をひきつけるものを持っています。第一印象というのは挨拶、服装、言葉遣い等ほんの数秒で決まります。これから皆さんは多くの人の前でプレゼンテーションをするような機会が増えてきます。また、大学のAO入試や企業の採用時には必ず面談を受けることになります。その時に大切なのはまず大きな元気な声を出すことです。最近、皆さんの授業を見て感じるのは声が小さいということです。今はできないが社会に出ればできるようになると思っている人はいませんか。普段から大きな声を出すことを心がけていないといざという時には役に立たないと思います。〟
  また、先日の高校朝礼と同様〝前味・中味・後味〟の話をしました。社会で役立つためには、多くの人の支援が必要ですが、そのためには第一印象やコミュニケーションがポイントです。生徒達がこれらを日々実践することにより、確実に自分のものにしていって欲しいものです。

 *カリスマ・・・charisma(ギリシャ語)で、もともとは 神の賜物、超人間的、英雄、預言者の意味

2009年06月01日

高校2年生保護者懇談会の開催

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  6月1日(月)、全学年のトップを切って、高校2年生の保護者懇談会を開催しました。本校では、5月~6月にそれぞれの学年単位で保護者懇談会を実施していますが、今年は新型インフルエンザに伴う臨時休業のため多少遅れがちになっています。
  本日の主なテーマは2週間後に迫った〝修学旅行〟と来週から始まる〝定期考査〟でしたが、約7割の保護者に出席いただきました。
  冒頭、私は頭文字をとって三つのK(危機管理、環境に対する取り組み、共育・共学)について話をしました。
  ①危機管理に関しては情報を迅速かつ正確に伝達することが何よりも大切ですが、現在本校には電話による連絡網しかありません。今回の新型インフルエンザに対してもこの連絡網で行ないましたが、内容が正確に伝わらないとか連絡できないといったことも散見されました。これを防ぐためにNTTデータのシステムを導入することにしました。詳細は本日、お子様達を通じてプリントを配布させていただきます。
  ②本校は環境教育に注力していますが、環境に配慮することは人に対する優しさや思いやりの気持ちを育てることに繋がります。環境問題の大きな柱は「食料」「水」「エネルギー」ですが、今回の修学旅行においても、これらの切り口を中心とした研修内容にしています。また、高校の新校舎には太陽光パネルの設置や屋上緑化、雨水の利用等をとり入れ、エコスクールを目指していきたいと思っています。
  ③共育と共学については、これまで何度も申し上げていますが、これまで以上に家庭との連携を強化していくことが大切です。具体的な例として家族が集うリビングルームに国語の辞書や地図帳を置き都度確認したり、新聞をしっかり読むといったことも是非心がけてください。
  
  これから全力で定期考査に取り組み、すっきりした気持ちで高校生としての最大の学校行事である修学旅行に臨んで欲しいものです。

2009年05月31日

危機管理の強化~学校行事の見直し

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  今回の新型インフルエンザの発生によって18日から23日まで臨時休業の措置をとり、25日から学校を再開しました。その後、欠席や体調不良の生徒に対してインフルエンザの感染がないかどうか慎重に見守ってきましたが、大きな問題もなくこの一週間は無事に経過したようです。授業については夏期休業の前後で補填することにしましたが、残念ながら学校行事については大きな影響が出ることになってしまいました。まず、5月中に校内で行われる芸術鑑賞や環境フォーラム、大学説明会、PTA関係等の会合・行事についてはすべて延期、または中止することになりました。
  また、研修旅行については、その後の情勢をぎりぎりまで確認しながら決定することにしました。この結果、高校2年生の北海道への研修旅行は実施する一方で高校1・2年生の有志によるNZ研修旅行は中止することに決定しました。この研修は今年で幕を閉じた国際科のDNAを引き継ぐということで続けてきたという経緯もあり、何とか実施したかったのですが、研修先のニュージーランドは南半球にあり、これから冬季に移行するため、気温の低下に伴いウィルスの感染力が増す可能性が大きくなってきます。この語学研修に参加することを心待ちにされていた生徒の皆さんのことを考えると残念な気持ちで一杯ですが、この際健康、安全を第一に考えることにしました。
  生徒達にとっては中学時代や高校時代は一回限りです。これからも今回の新型インフルエンザと同様のことが発生する可能性は大きいと思います。そのため今まで以上に危機管理を強化していくことが大切になりますが、行過ぎて何もかも止めてしまうということになると、生徒達に色々な経験をさせるということができなくなってしまいます。
  今後の学校行事等の実施については十分な検討を加えて決定していきたいものです。

2009年05月30日

平成21年度 第1回慶應義塾大学SFC連携講座の開催

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  5月30日(土)、平成21年度第1回慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部との連携講座を開催しました。本講座は2004年度からスタートし今年で6回目を迎えることになりますが、両学部長をはじめ教授の方に直接講義を担当していただくことによって、大学学部で学ぶ「学問の概要」と「学ぶことの意義」を伝え、学問に対する関心や探求心の高揚に資することを目指しています。
  今回は総合政策学部学部長の阿川尚之様にお越しいただき、「SFCの概要・理念および入試について」というテーマでお話しいただきました。参加者は生徒、保護者、学校の教職員を含め約60名です。
  SFCというのは湘南・藤沢キャンパスの頭文字をとったものです。両学部は1990年に設立され来年で20年を迎えることになりますが、日本の大学で初めてA・O入試を導入したことでも知られています。そして、本校からはこれまでこの連携講座を受講した生徒達の中から8名の生徒が入学しています。
  阿川学部長からは、最初に慶応義塾大学の創立の経緯や福沢諭吉氏の生い立ちの紹介があり、続いて〝本学は創立151年という長い歴史と伝統を有しており、全国的に社会で活躍されている方が数多くおられる。SFCで自分の頭で物を考える力を養い、将来社会で役立つための勉強の仕方を学んで欲しい。〟という趣旨の話がありました。予定の1時間半はあっという間に過ぎましたが、この間生徒達は熱心に阿川学部長の話に耳を傾けており、通常の学校の授業では得られない貴重な経験をしたのではないかと思っています。
  慶応義塾大学の特色は「独立自尊、実学の精神、半学半教」であり、官の力ではなく、民の力で世界を変えることを目指している素晴らしい大学です。これから7月まで更に2回本講座が開かれることになっていますが、“自らの進路は自ら切り拓く”という思いで積極的に取り組んで欲しいと思っています。
  阿川教授には、ご多用中のところ生徒達のために有意義なお話をいただき心より感謝申し上げます。

2009年05月29日

危機管理の強化~中高緊急連絡網の整備

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  昨今の世の中の動きを見ているとグローバル化や情報化の進展に伴い、変化のスピードが速くかつ広範囲に波及するようになってきています。このような状況下、学校についても「今回の新型インフルエンザ」に代表されるような以前には予想できなかったような新たな問題が発生してきています。こういった不測の事態に備えて迅速な変化対応力、言い換えるとあらゆる面における危機管理の強化が必要になってきます。

  危機管理のポイントとしては、早期における情報の共有化が何よりも大切ですが、本校の現状は教員・生徒とも電話連絡網によるものしかありません。今回の新型インフルエンザに伴う保護者への連絡については、この電話連絡網を使って行ないましたが、〝内容が正確に伝わらない〟〝全員に徹底しにくい〟〝時間がかかる〟等の課題があります。また、個人情報との関連もあって連絡網として印刷して配れないということもあります。
そのため、《全員に》《迅速かつ正確に》、しかも《コストもリーズナブルな》連絡網の確立をはかりたいということで検討を行ない、PTAの協力も得て全家庭に『NTTデータのFairCast』システムを導入することにしました。
  情報伝達の手段としてはメールやホームページ、電話、FAX等がありますが、いずれも一長一短があります。今回導入を検討しているシステムはメール・電話・FAXなどの異なった媒体に同時に配信できるという利点があり、緊急追いかけ連絡先を最大6カ所まで指定できるなどの配慮がなされています。
詳細については、来週保護者の皆さんにご連絡させていただく予定ですので、お含みおきください。

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2009年05月28日

公開授業旬間の意義

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    □■理科実験授業風景■□
  今週月曜日から公開授業旬間がスタートしました。当初は5月18日からの予定でしたが、新型インフルエンザに伴う臨時休業のために延期されていたものです。本校では毎年この時期に〝授業を磨く〟という趣旨でこの公開授業旬間を設けており年々改良を加えてきました。本年度はこの公開授業旬間中には「最低一回は同じ教科の他の先生の授業と他教科の先生の授業を見に行く。」ということにしています。また、各教科では新任の先生中心に研究授業を設定し、授業参観の後に教科としての検討会を実施するという動きも出てきています。
  今週は時間の許す限り、先生方の授業を参観することにしています。本校はコース制を採用しているため、さまざまなクラスに分かれており画一的な授業の進め方ではうまくいきません。言い換えるとその分、個々の授業に対する創意工夫が必要になり、授業に向けての準備に時間をかけなければならないということになります。また、生徒を惹きつけるための雑談等も重要なポイントになります。今回は以前のように一時限の間にいくつかの教室を巡回するということではなく、授業の開始から終了までゆっくり時間をかけて参観することにしています。この結果、生徒の授業に対する集中度や先生の授業に対する創意工夫がより明確にわかるようになってきました。そして、気の付いた点は授業終了後すぐにフィードバックするようにしています。
  私学の優れた面は数多くありますが、最大の弱点は人事交流が少ないために変化に対応する力が弱まり、ともするとマンネリ化に陥ってしまうことではないかと思います。どんなに優秀な人材を揃えていても刺激がなければどうしても組織は硬直化しますし、保守的になりがちです。教員にとって〝授業は命〟です。この公開授業旬間を通じて、自ら刺激を求めるという姿勢で取り組んで欲しいと思っています。

2009年05月26日

高校新校舎新築工事にあたっての地鎮祭

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                  □■地鎮祭の様子■□

  5月26日(火)、好天のもと、神主はじめ学園・高校の代表者、評議員、PTA会長、設計担当の安井設計事務所・工事担当の竹中工務店の関係者に参加いただき『高校新校舎新築にあたっての地鎮祭』を行ないました。
  思い起こすと旧校舎の解体作業がスタートしたのは高校の卒業式の翌日(2月21日)からです。あれから3ヵ月の間に旧校舎の基礎解体、敷地の埋め戻し・地盤改良の最終工事が完了し、建物跡は完全になくなり今は更地の状態になりました。いよいよ6月からは掘削工事に着手し、次いで新校舎の土台となる基礎工事に取りかかることになります。現在のところ、工事はほぼスケジュール通りに進捗してきており、来年3月には新たな高校校舎が完成することになります。そして、この校舎において恐らく50年以上にわたって生徒達がさまざまなことを学ぶことになるのは間違いありません。
  現在、定期的に建築委員の皆さんを中心に打ち合わせをしていますが、これからも多くの方々の知恵を結集し、より良い教育環境の実現を目指して細部の詰めを行なっていく予定です。
また、今回の工事に伴って移植したメタセコイヤからは新しい枝が勢いよく伸び出してきていますし、ヒマラヤスギの倒壊防止の支柱も完成し、大切な命を受け継いでいけそうです。
  これまで竹中工務店の工事関係の皆様には生徒達の安全の確保と教育活動に支障をきたさないよう最大限の配慮をしていただいており、心より感謝しています。引き続き何卒宜しくお願いします。

  《参考》一般的に日本では土木や建築の工事を始める際に〝地鎮祭〟を行なうことになっていますが、これは土地の神(氏神)を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得るという意味です。

2009年05月25日

学校再開にあたって~恐れず されど 侮らず

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  5月25日(月)、生徒達が元気に登校してきました。職員朝礼で先生方に「今回の新型インフルエンザの性質が感染力の強い弱毒性であるということが判明してきたことにより、国や地方の行政の動きが変化してきており、大きな流れとしては〝一斉〟から〝個別〟の対応になってきている。今後学園としては県の方針やこれらの動向を参考にして方針を検討していくことになる。そして、学校再開にあたっては〝生徒や保護者に過度な心配をかけさせないという一方で予防と万一発生した場合、感染拡大について細心の注意を払うことが重要である。」ということを話しました。
  その後、校内放送を通じて全生徒に対して、一昨日に校長通信に掲載したメッセージの内容を中心に「自分で健康チェックをする習慣をつける。体調の悪いときはまず医者に行く。石鹸でよく手を洗う。学校で体調が悪くなればすぐに保健室に行く。教室の空気を入れ替える。人ごみには行かない等を心がけて欲しい。」ということを伝えました。
  更に、午後から学園幹部が集まって、今後の対策について話し合い意思統一をはかりました。本学園は兵庫県と大阪府に隣接していることから兵庫県、神戸市、大阪府、大阪市といったさまざまな行政区に生徒が分散居住しています。今後はこれらの行政の対応を考慮しながら本学園としての対応を決定していくことにしますが、基本の考え方は〝通常の季節性インフルエンザに準じて取り扱う〟ということになりますのでお含みおきください。
  どうか、この危機を『恐れず されど 侮らず』という姿勢で乗り切りたいものです。

  なお、保護者の皆様に対しては、今回の臨時休業に伴う授業時間の確保、行事の変更等についてご連絡していますので、ご確認をお願いします。

2009年05月23日

学校再開に向けての校長メッセージ

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  既に連絡したとおり、来週月曜日(25日)から通常の授業を再開しますが、生徒および保護者の皆さんに校長メッセージを送ります。
  
  現在、新型インフルエンザの罹患者は増え続けており、今後一層の拡大が起きる可能性が予想されます。今回のインフルエンザの特徴は感染力が非常に強いことと圧倒的に若い人の罹患が多いことです。また、現在は弱毒性であると言われていますが、いつウィルスの突然変異が起きるかもわかりません。
  まずこのような状況下での授業再開であることをご理解いただきたいと思います。再開にあたって何よりも大切なことは予防を徹底すると共に万が一発症した場合には感染の拡大を防ぐということです。
  次に、私から皆さんにインフルエンザ対策として心がけて欲しい事をお伝えします。
①毎日の健康チェックを必ず行ない、これを習慣化して下さい。(月曜日に〝健康観察についてのお知らせプリント〟を配布します)
②熱があり、倦怠感や関節痛、嘔吐等の症状がある場合には新型インフルエンザの感染が疑われますので、このような時には必ず医者の診断を受け、絶対に無理をして登校することのないようにして下さい。
③登下校中はできるだけマスクを着用して下さい。また、咳が出ている人や風邪をひきやすい人は校内でもマスクをして下さい。
④予防には石鹸での手洗いが最も有効です。指先、爪の間、手の甲、手首まできっちりと行なって下さい。また、適宜うがいを行なって下さい。
⑤登校した後に体調がおかしいと思ったら、我慢せずにすぐに保健室に行って下さい。
⑥授業の間の休憩時間には窓を開け換気をはかって下さい。
⑦なるべく人ごみの多いところへの外出は控えるようにして下さい。
  この内容については月曜日に放送を通じて生徒の皆さんにお伝えします。
  
  最後に、この休業期中の自宅学習の課題については、各学年の先生を通じて連絡していただいていますが、しっかりと学習できていますか。定期考査も近づいています。学校が始まるまでに自分なりに振り返りを行ない、もし足りないところがあれば必ず埋めあわせをしておいて下さい。そして、疑問点があれば来週以降先生に質問するようにしてください。それでは月曜日にお会いしましょう。

新型インフルエンザに対する臨時休業解除について

  昨日の兵庫県からの臨時休業の要請解除の連絡を受けて、本校も来週月曜日(25日)から通常の学校生活を再開します。
  再開にあたって万全を期すため、本日9時から臨時の職員会議を開催し、再開後の対応についての周知徹底をはかりました。ご家庭への連絡は各学年・担任から電話で連絡させていただくと共に詳細につきましてはホームページに掲載させていただきますのでご覧ください。
  なお、本日の夜〝学校再開に向けての校長メッセージ〟を掲載させていただきます。

2009年05月22日

新型インフルエンザへの対応 Ⅲ

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  5月22日(金)、臨時休業後5日目を迎えました。幸いなことに、今のところ生徒・保護者をはじめ学園関係者への感染はありません。
  本日は、臨時休業終了後の学校再開に向けての準備と打ち合わせを行ないました。具体的には、今回の休業に伴う授業時間数の確保や直近の行事の検討を行ない、今後の対応として ①生徒および教職員の健康チェックの習慣化をはかる ②校内での予防対策を行なう ③万一体調不良の生徒・教職員が出た場合には直ちに隔離等の措置をとる ④感染予防に向けて保護者への協力を要請する ⑤今後の休業措置の方針を決める ⑥随時HPでの情報発信を行なう ⑦緊急連絡網の再整備をはかる といったものです。
  また、開校前日までの準備として〝 ①各クラスに消毒薬を設置する ②学校内予防プリントを掲示する ③健康チェックプリントを作成する ④保護者向け対策プリントを作成する。〟
  更に、開校後の取り扱いとして 〝①登校後すぐに消毒薬を利用させる ②体調不良の生徒がいたらすぐに保健室に誘導する ③放送による全校朝礼を実施する ④授業終了後すぐに教室窓を開け換気する。〟ということにしました。
  事前に幹部会議で合意していたとおり、昼前に兵庫県から臨時休業の要請解除の通達が届いたため、今後大きな状況の変化がない限り〝来週から学校を再開する〟予定です。
  なお、中学・高校においては、明日午前中に臨時の職員会議を開催し学校再開に向けての教職員の意思結集と徹底をはかり、その後それぞれのご家庭に連絡したいと考えていますのでお含みおきください。

2009年05月18日

新型インフルエンザへの対応 Ⅱ

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  5月18日(月)、本日から土曜日まで新型インフルエンザのために臨時休校に入りました。いつもは生徒達の元気な声が聞こえてくる校舎内も生徒がいないと実にひっそりしています。
  先週の土曜日以降、学年毎に最新の生徒の健康状態を把握するようにしていますが、今のところ新型のインフルエンザに感染したという連絡は入っていません。
  本校では、これから数々の学校行事を予定していますが、これからの感染の推移を見守りながら対応していかなければなりません。特に、外部の方にお願いしているものについては早急に結論を出していく必要があります。既に今週末に予定されていた進路部主催の大学説明会については延期させていただくこととし、関係先に連絡させていただきました。また、「芸術鑑賞」やPTA関連の「委員総会」や「学年学級懇親会」も延期させていただくことにしました。この他にも「中学のカナダ研修」「高校のニュージーランド研修」「高校の修学旅行」「環境フォーラム」等の行事については、今後の状況を見ながら決定していく予定です。 午後からは学園の幹部が集まって全体会議を行ない、話し合いを行ないました。
  休業中の生活については、既に留意事項を伝えると共に各学年のホームページに掲載していますので、しっかりと読んで対応するようにしておいて下さい。また、各学年の先生は毎日学校に来ていますので、もし健康状態に変化があるようなら速やかに連絡して下さい。

2009年05月17日

新型インフルエンザへの対応

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  昨日、神戸市の高校で新型インフルエンザの2次感染が確認されたことを受けて本学園では18日(月)から23日(土)まで臨時休業することを決定しました。
  新型インフルエンザが発生した時点で、色々なルートから情報を収集していましたが、空港における懸命な水際作戦にも関わらず、いずれは国内での感染者が発生する可能性が高いのではないかということでした。そして、潜伏期間が1週間から10日くらいあるため、連休終了時に海外から日本に帰国した人達の中にはその時点では例え発症していなくても感染している恐れがあるということでしたが、現実はまさにその通りになってしまいました。
  本校では神戸市から通学してきている生徒が多数含まれており、2次感染が起きた場合にはその数十倍の人が既に感染していることが予想されるため、逸早く臨時休業することを決定し、土曜日のホームルーム時にこの旨を生徒達に伝え、本日(日曜日)のすべてのクラブ活動も中止することにしました。その後、直ちに保護者の皆さんにも連絡させていただきました。
  本日のニュースを見ていると、大阪の私立高校にも感染が広がっているようです。この状況からはこれからますます感染が拡大することも予想されます。生徒の皆さんは極力人混みには出ないようにすると共にうがいや手洗い、マスクの着用等の予防に注力して欲しいと思っています。また、万が一感染が確認された場合には速やかに担任までお知らせください。
  明日は学園幹部で今後の対応について検討していく予定ですが、状況の変化にあわせて、随時ホームページにインフルエンザ関連の記事を掲載していきますのでご覧ください。

2009年05月16日

志望理由書・小論文 合格ポイント講座の実施

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  5月16日(土)、学習研究社 学力開発事業部の岡田眞奈美氏を講師にお迎えし、「志望理由書と小論文の書き方」についての指導講義をしていただきました。受講者はAO入試や公募推薦入試の受験を考えている約50名の高校3年生です。
  昨今、国公立・私立を問わず大学においてもさまざまな改革が進んできていますが、入試に対する新たな取り組みの代表的なものにAO入試や公募推薦入試と呼ばれるものがあげられます。AO入試はもともとアメリカの「アドミッションズ・オフィス(Admissions Office)」という機関が行っていた経費削減と効率性を狙いとした入試ですが、大学において4年間意欲を持ってしっかりと勉強してくれる学生を求める手段として次第に定着してきました。そして、選考にあたっては小論文と面接が中心になっています。つまり、この入試の特徴を挙げると「従来にない選択方法」「多様な入試の実現」「受験生の個性の掘り起こし」ということになります。
志望理由書や小論文は志望の思いを「意欲」や「まじめさ」という形でいかに伝えるかがポイントになりますし、小論文の作成にあたっては世の中のトレンドやさまざまな課題についての情報を把握しておくことが大切です。
  生徒達は1時間あまり、岡田先生の話しに真剣に耳を傾けていました。AO入試への登録は6~9月頃に志望動機や自己PRを記入して提出し、9~10月に予備面接が行われ、11月中旬には合格発表されるケースが多いようです。まだまだ時間は十分ありますので、これからしっかりと準備をして受験に臨んで欲しいものです。

2009年05月15日

授業力を高める

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  来週月曜日(18日)からいよいよ公開授業旬間がスタートします。本校では例年5月末のこの時期に〝授業力を高める〟という趣旨で、お互いの授業を公開することにしていますが、本年度からは教職員の資質向上をはかることを目的として新設した人材開発室が従来の教務部に代わって担当することになります。
  まず、各先生は事前に自分が公開する授業についての「課題・目標」をカードに記入し職員室に掲示します。これを見て参観を希望する先生は自分が見たい授業に名前を記入し、授業参観後はコメント・カードに感想や質問を記入し授業者に手渡すことになっています。公開授業が終わると、授業を行なった先生はこの質問についての回答を参観者にフィードバックすることになっています。
  そして、この公開授業旬間中には「最低一人一回は他の先生の授業を見に行く。一人一回は他の先生に授業を見てもらう」ということにしていますが、実際はなかなか時間がとれずに、多くの先生が数多くの授業を見るということがなかなかできにくい状況になっています。このため、教科の中にはあえて研究授業を設定し、教科の先生全員で授業を参観した後、教科会議を開き教科としての授業力を高めるための取り組みを検討するという動きも出てきています。
  先生にとってはまさに〝授業は命〟です。他人の良いところは積極的に取り入れ「自らの授業を磨く」という姿勢で取り組むと共に、「授業アンケート」や「模試結果」等をしっかりと分析することにより、教科としての授業力の向上をはかっていくことが大切です。
  私も新学期になって、既に何人かの先生の授業を参観しましたが、今のところ、すべての先生の授業を見切れているわけではありません。この公開授業旬間以降も、引き続いて多くの先生方の授業を見学していきたいと思っています。

2009年05月11日

体育大会後記

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  昨日の体育大会で、〝充実した人生を送るためには数多くの感動を積み重ねることが大切である〟という趣旨の話をしましたが、そのためには自分なりの大きい目標を持って果敢にチャレンジしていくことが大切です。人は色々な局面で感動します。美しい音楽を聴いて、素晴らしい絵画を見て、心に染み入る講演を聞いて、野球やサッカーでのファイン・プレーを見て、感動すると思いますが、何と言っても自分自身が血の滲むような努力をして実現した時の感動に勝るものはありません。「感動は努力の結晶」という言葉がありますが、努力が大きければ大きいほど深い感動が得られるものです。
  各クラスの生徒達は、今回の体育大会に備えてさまざまな努力をし、全員で練習をしてきました。その結果が成功という形で結実した生徒達は何よりも自信に繋がったのは間違いありません。また、反対に思い通りにならなかった生徒達も素直に反省することによって次に期するという気持ちが芽生えたのではないかと思います。
  本校の初代理事長であった鳥井信治郎氏は常々〝やってみなはれ。やらな、分かりまへんで。〟と言われていたようですが、雲雀丘学園に集うすべての人が失敗を恐れず、大いにチャレンジしていって欲しいと思っています。

2009年05月10日

感動・絆・感謝の体育大会の開催

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  5月10日(日)、初夏を思わせるような天候の下、恒例の中学・高校合同の体育大会を開催しました。今年は開催日が日曜になったこともあって、朝早くから1600名を超す保護者や卒業生が来場され、観覧席はいっぱいになりました。8時半に吹奏楽同好会のファンファーレを合図に、全校生による入場行進で大会の幕が切って落とされました。クラス数が年々増加し、今年は中学・高校全体で33クラスになりましたが、1300名がクラス毎に順次行進を行ない、グランド一杯に整列する姿は壮観そのものです。昨日の予行時には小さかった腕の振りも改善が加えられ、わずか一日でクラスのまとまりも出てきたように感じました。
  開会にあたって、私は昨日の予行で話していたように「本日の体育大会には三つの頭文字がKのキイワードがある、一つ目は〝感動〟二つ目は〝絆〟三つ目は〝感謝〟である。」という話をしました。
  全員で準備体操を行なった後、中学1年生全員によるフレッシュマンレースから競技がスタートし、大玉はこび、大玉流し、二人三脚リレー、綱引き、玉入れ、棒倒し、棒引き、騎馬戦等それぞれに熱戦が繰り広げられました。
  また、昼食休憩に入る前に、高校3年生によるエンカレッジメントパフォーマンスが行なわれました。3年生にとっては今回が最後の体育大会になりますが、それぞれのクラスが衣装や振り付けに創意工夫を凝らし、素晴らしい演技を披露しました。そして、大会の最後を飾って中高男女によるクラス対抗リレーの決勝が行なわれ、大歓声の中で大会の幕を閉じました。
  人間は数々の経験をして成長していきますが、今日の体育大会を通じて生徒達は、それぞれ感動・絆・感謝の気持ちを味わったと思います。これを機会に生徒達が一段と逞しく成長してくれることを願っています。

2009年05月09日

体育大会予行を終えて

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  5月9日(土)、数日前までの雨天からは想像できないくらいの好天の下、明日の体育大会の予行を行ないました。当初は昨日に実施する予定でしたが、雨でグランドがぬかるんでいたため延期したものです。
  生徒達は早朝から運動靴に履き替え、体操服姿で教室から椅子を持ってグランド内に設けられた各クラスのテント内に搬入しました。
  そして、司会の指示に従い、8時半過ぎから中学3年A組をトップに中学2年、中学1年、高校1年、高校2年、高校3年の順にそれぞれクラス毎の入場行進を行ないました。これまでとの大きな違いは昨年結成された吹奏楽同好会の演奏が加わったことです。全クラスが行進を終え、1300名の生徒がグランドに整列した後、司会の「前に進め」という合図に従って一斉に前進、学園歌にあわせて学園旗の掲揚を行ないました。
  私は明日の本番に備えて、生徒達に二つのことをお願いしました。一つ目は、今回の体育会のキイワードは、頭文字をとって「3つのK」だと思う。明日お話しするから考えておいて欲しい。二つ目は今日の予行演習で、足りない点や上手くいかなかった点を見つけ、明日の本番までに修正しておいて欲しい、ということです。その後、全員で準備体操をし、当日のプログラムに沿って各種競技のリハーサルを行ないました。
  明日も良い天気になりそうです。生徒の皆さんは本番に備えて今日は十分睡眠をとり、体調を整えておいてください。新しいクラスがスタートして1ヵ月余りが経過しましたが、この体育大会という行事を通じて、クラスの団結が一段と強くなることを期待しています。

2009年05月02日

学園小学校保護者の皆さんへの進路説明会

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  5月2日(土)、学園小学校のPTA総会後の時間をいただき、6年生~4年生の保護者の皆さんを対象に進路説明会を開催しました。参加された保護者の皆さんは約380名です。中高においては、3年前から学校改革に着手し、高校のコース制の導入に続き2年前からは中学においても一貫選抜と発展の二つのコース制を導入しましたが、本日は昨年と同様パワーポイントを使って『社会で活躍する骨太のリーダーを育てる』というテーマで、次のような話をさせていただきました。
  〝現在、小学校6年生の子ども達は11年後、5年生は12年後、4年生は13年後には社会人になります。これから子ども達は中学・高校・大学に進学することになりますが、立派な社会人となるためには、中学・高校・大学時代に〝社会で役立つ力〟を育てていくことが大切です。今はともすると大学に入学することが最終目標であるような考え方をする人が増えてきていますが、これからはどの大学を出たということで将来が保障されることはまずありません。何をしてきたのか、何ができるのかということが重要になってきます。また、最近は大学に合格したことで目標を失ってしまう、また大学を卒業して折角就職してもすぐに退職してしまう人が増えてきています。
  社会で役立つ力を育てるには「中学進学にあたって目先のことではなく将来の進路はどうかという長い目で子どもの育成を考える」「社会が将来どのように変わっていくのかというトレンドをしっかりと把握しておく」「人間としての根っ子をしっかりと育てるためには基本的な生活習慣と学習習慣を身につけさせる」「子どもを過保護にせずチャレンジさせる」ことが大切です。〟
  続いて現在推進しているコース制を軸とした教育活動の概要と学校改革の目指す姿、今年度の中学入試の結果、学園小学校出身の生徒達の入試や入学後の状況について説明した後、中学受験にあたっては必ず学校を訪問し、子どもさんの能力や適性に見合った学校を選んでいただきたいということを話しました。
  本日は、約25分間という短い時間であり、十分な説明ができませんでしたが、本校では年間を通じて個別の進路相談に応じていますので、事前にご一報いただき、是非ご来校ください。また、日々ホームページを通じて学校の状況をお伝えしていますのでご覧いただき、忌憚のないご意見をお聞かせください。

2009年04月30日

将来に備えて

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  4月30日(木)恒例の全生徒を対象に健康診断と体力測定を実施しました。中学・高校時代はあらゆる面で大きく成長する時期にあたっています。将来社会で活躍するためには、精神面・学力面で優れているということが必要ですが、健康であることが第一条件であるのは間違いがありません。過去の歴史を見ても、折角の高い志や学識を有しているにもかかわらず、健康的な理由で持てる力を十分に発揮することができなかったというケースが散見されます。
  “健全な肉体に健全な精神が宿る”という言葉がありますが、中学・高校時代に社会人の基礎である身体を十分に鍛えておいて欲しいものです。

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  午後からは中学1年生と高校1年生(雲雀丘学園中学以外からの入学者)を対象に、食育と服育の大切さ、携帯電話・インターネットの危険性、雲雀丘の生徒として心がけ等についての研修会を実施しました。
  私は冒頭の挨拶で〝皆さんは将来社会に出ることになるが、食事や服装といったことは社会人としての基本である。また、携帯電話やインターネットは便利な反面、大きな危険性もはらんでいる。本日の研修の内容はいずれも皆さんにとって大いに役立つものばかりなので、しっかりと聞いて欲しい〟という話をしました。
  保護者の方も多数参加していただいていましたが、本日の研修内容は本人の自覚だけではなく、ご家族の協力が必要なものばかりです。いずれもあたり前の事柄ですが、これから家庭と学校が連携して取り組んでいかなければならないと思っています。
 

2009年04月28日

授業を磨く~授業参観をスタート

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  4月は色々な新しいものとの出会いの月ですが、残すところ2日になってしまいました。本年度、本校は中学・高校あわせて450名の新入生を迎えると共に、在校生については進級に伴ってクラス替えを行ないました。生徒達にとっては新しいクラスで、新しい授業を受けるということになりますし、先生方にとっても担当する学年やクラス、担当する授業そのものも変わることになります。本校には中・高あわせて1300人を越える生徒がいますが、生徒達の能力や個性は千差万別です。また、それぞれのクラスの雰囲気も異なるため、画一的な授業を行なっていては生徒達に興味を持たせることはできません。従って、先生方はこれらの状況をしっかり把握しながら、創意工夫を凝らしていかに生徒達に訴えかけていくかということに腐心されています。 
  本校では質の高い授業を目指して相互授業参観や全生徒による授業アンケート等を実施しています。いよいよ来月の18日からは相互に授業参観を行なう旬間が始まりますが、私はこれに先立ち授業参観を開始しました。今年はこれまでと異なり、できる限り授業の最初から最後まで見学させていただくことにしました。先生にはあらかじめ連絡せずに教室に入ることがあるかもしれないが、気にしないで通常の授業をしていただくようお願いしており、気がついた点については率直に伝えていくことにしています。
  先生にとっては〝授業は命〟です。自らの授業を磨くという強い思いを持って、質の高い授業を展開して欲しいものです。

2009年04月25日

部活動の効用

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  4月17日には中学の新入生、22日には高校の新入生に対するクラブ紹介を行ないました。
本校には文化と運動あわせて30のクラブがありますが、特定のクラブに対して人やお金の面で優遇していることはありません。基本的にはすべてのクラブを平等に取り扱っており、活動予算についても生徒会の役員が中心になって公平に配分することにしています。
  私も学生時代はバレーボールに明け暮れる毎日でしたが、今自分の人生を振り返ってみると、学業以上に部活動を通じて多くのことを学んだように感じています。最大のものはチームワークの大切さです。部活動では一緒に汗を流し、苦しい練習に耐え、チームプレーに一喜一憂しました。また、同じ目的を持って行動することにより先輩と後輩との強い絆も結ばれ、当然のことながら体力もつきました。
  これらの精神面や肉体面における成長は、会社に入ってからも職場の一体感を高めたり、ハードな勤務に耐えるといったことに大いに役立ちました。単に知識を習得するだけなら学校以外でも方法はいくらでもあります。是非、積極的にクラブに加入し、中学や高校時代にしかできない経験を積み重ねて欲しいと思っています。

2009年04月24日

第1回PTA実行委員会とPTA総会の開催

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  4月24日(金)、本年度の実行委員メンバーによる第1回のPTA実行委員会を開催しました。委員会では川村委員長の挨拶に続いてPTA行事の審議と学校行事の報告を行ないました。
  また、午後2時半からPTA総会を開催しましたが、開始前の5時限目を保護者による授業参観の時間に設定しました。新学年になって初めての授業参観ということもあって、特に新入生の保護者の姿が数多く見受けられました。総会においては、最初に20年度の実行委員の方に感謝状と記念品を贈呈させていただき、次いで21年度の委員長と新委員のメンバーを紹介させていただきました。その後、議長を選出し「20年度PTA会計決算報告」「21年度PTA会計予算審議」「21年度PTA行事審議」を行ない、滞りなく総会は無事閉会しました。
  最後に私から日頃の学校教育に対する保護者の皆さんのご支援と旧委員の方に対するお礼を述べた後、大学の合格状況、中高への志願・入学状況、授業や教職員のレベルアップ等学校の近況についての報告を行ないました。そして、〝学校は社会で役立つ力を育てるトレーニングの場であり、本校は人間教育の充実と学力の向上の二つのことを目指しているが、人間としての根っ子を育てることが何よりも大切です。そのためには、《本校の校是である「高志・自律・努力」の実践をはかること》《感謝の気持ちを持ち相手の立場に立って行動すること》《凡事を徹底すること》の3つがポイントです。これからも家庭と学校が連携して子ども達を育てていきましょう〟ということを訴えました。
  本校の教育の大きな方針である「共育」と「共学」をベースに、生徒の育成をはかっていきたいと思っています。

2009年04月22日

中学・高校合同の全校朝礼~挨拶の大切さ

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  4月22日(水)、生徒総会のため中学・高校合同の全校朝礼を開催し、次のような話をしました。
〝今月は学園あげて『挨拶推進運動』を行なっていますが、今日は挨拶の大切さについてお話します。挨拶という言葉の意味は“心を開いて相手に迫る”ということであり、コミュニケーションの基本です。皆さんが人に挨拶されても無視して挨拶を返さなければ、その人とのコミュニケーションは絶対に成り立ちません。皆さんはいずれ社会に出ることになりますが、今大学を出て仕事に就いても3年以内に30%が退職しています。この理由のほとんどが“他の人とのコミュニケーションができない”という人間関係によるものです。
  挨拶については一生忘れられない苦い思い出があります。四国支店長時代にあるA営業社員がお得意先を訪問した際、しっかりとした挨拶をしなかったため、その会社の社長から「〝A君を出入り禁止〟つまりもう会社に来なくてよい」というお叱りの電話をいただきました。その会社に商売に行けないということは当然商品を仕入れてもらえないということになります。やがてA君がとぼとぼと帰ってきました。事情を聞くとA君は大きな声で挨拶することなく事務所に入っていったそうです。すると社長から「君は誰だ」と聞かれたので、松下電器のAですと答えたところ「何、君が松下電器の社員?うちの会社には一切出入り禁止だ」と言われたという訳です。「社長、申し訳ありません。私の指導不足です。これからよく指導しますから、何とか考え直していただけませんか」と申し上げても許してくれません。
  この社長は松下幸之助氏の大ファンでした。そして「今は厳しい経済環境だが、暗い表情で下を向いていたら売れるものも売れない。このような時こそしっかりと挨拶や掃除をして、明るく前向きに行動すべきである。自分はいつも松下電器の社員の姿勢を見て本当に素晴らしいと感じている。」ということを常々話しておられたようです。だからA君の態度は許せないというのです。
  それで海に向かってA君には大きな声で挨拶の練習をさせることにしました。しかし、どうしても大きな声が出せません。今まで大きな声で挨拶したことがなかったのです。
  皆さんの中には、挨拶や服装はたいしたことではない。今はやらなくても社会に出たらしっかりやるから大丈夫だと考えている人も多いのではないかと思います。しかし、このようなあたり前のことは一朝一夕ではできないのです。皆さんは簡単なことをおろそかにせず、今のうちにしっかりとした習慣をつくっておいて欲しいと思っています。〟

2009年04月21日

カナディアンアカデミーを訪問

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  4月21日(火)、マリンパークにある神戸カナディアンアカデミーを16名の中2・中3の生徒達と訪問しました。同校は幼稚園から高校までを有しており、世界各国の児童生徒700名が学校生活を送っています。
  本校では昨年5月29日に、環境ジャーナリストの枝廣淳子さんに記念講演をしていただき「環境宣言」を行ない、この日を「環境の日」に制定しました。毎年、この日には記念行事を行なうことにしていますが、今年度のテーマは、「ワールド チルドレン サミット2009 プレイベント with 雲雀丘学園 & カナディアンアカデミー」で、同校と共同でフォーラムを開催するということになります。
  同校は学校全体で環境活動に注力されており、丁度この20日から24日までは環境週間として、毎日異なるテーマでの環境保護活動が行なわれています。本日はペットボトルとカンの分別処理を行なう曜日になっていました。
  今回の訪問の目的は、カナディアンアカデミーの生徒と交流し、環境についての取り組みについて説明してもらう中で、自発性、積極性等を学ぶと共にプレイベントで行なう質疑応答と環境に関するウルトラクイズの内容を考えるというものです。本日は全校朝礼に出席して紹介を受けた後、同校のバイリンガルの生徒の案内で諸施設を見学させていただきました。
  続いて本校の生徒達は各クラスに分かれて授業を受けました。私もいくつかの授業を見学させていただきましたが、日本の教育スタイルとは大きく異なっており、すべての授業はIT機器を活用し英語で行なわれています。そして生徒達に考えさせ積極的に発言させる内容になっています。そのため、生徒達のプレゼンテーションのレベルは相当に高いように感じました。参加した本校の生徒達も大きな刺激を受けたのではないかと思います。
  環境フォーラムまでは後40日ですが、今日の経験を踏まえて充実した内容に仕上げていって欲しいものです。

2009年04月20日

部長主任会議の開催

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  4月20日(月)、本年度最初の部長主任会議を行ないました。この会議のメンバーは管理職と分掌長、学年主任、経営企画室長で、毎週月曜日に開催し、学校全体の重要事項について審議することにしています。今年からは会議の運営方法を改め、経営企画室長に事務局をお願いすることにしました。
  会議の冒頭にあたって、私は次のような話をしました。
〝①私学をめぐる環境は少子化に加え、経済状況の悪化、公立校や他の私学の改革等が重なり非常に厳しくなってきているが、雲雀丘学園としてのしっかりとしたスタンスを持って取り組んでいきたい。
②皆さんの努力で学校は大きく変わりつつあり、外部からも徐々に評価され始めてきているが、これはあくまで期待値であり実績が伴っている訳ではない。これから真の意味での実力をつけ、実績を高めていくことが大切である。
③教育活動にあたっては〝生徒に視点をあてる〟ということを基本に取り組みたい。難しく考えないで〝生徒のためになるのならやる。ためにならないならやめる。〟という姿勢が必要である。
④皆さんはそれぞれの仕事の責任者としてリーダーシップを発揮していただきたい。分掌や学年の中で色々な意見があるということを他の人に伝えているだけでは、いつまで経っても結論が出ないということになる。
⑤日々の仕事で大変だとは思うが、各部署の責任者である皆さんは最低20パーセントは学校全体のことを考えて積極的な提言や行動をお願いしたい。〟
  現在、本校においては引き続き学校改革を進めていますが、さまざまな課題を解決していくためにはスピードが必要です。何事も十分に検討せず決定するという〝拙速〟では困りますが、学校の場合は一ヶ月の遅れが一年の遅れに繋がることになります。〝今年は無理だから来年度から〟といって先送りすることがよくありますが、生徒達にとってはこの一年を先に延ばすことはできません。
我々教職員は〝将来社会で役立つ人材を育てる〟というゆるぎない志を持って取り組んでいきたいものです。

2009年04月19日

学園PTA協議会の開催

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  昨日(4月18日)の午後、恒例の学園PTA協議会が告天舎で開催されました。出席メンバーは中高、小学校、2つの幼稚園のPTAの新旧会長、副会長と学園の幹部です。
  最初に常務理事から挨拶があり、続いて出席メンバーの紹介、20年度の決算報告と21年度の予算の承認、各校種からのPTA・教育活動の報告、事務局から60周年記念行事の説明を行ないました。その後、メンバー全員で情報交換の場を持ちました。幼稚園の保護者の皆さんとも色々とお話しましたが、子どもさんは7年後には中学生に、10年後には高校生になります。まだまだ先のことのように思われますが、私の経験からしても子どもの成長は想像以上に早いものです。
  よく〝つ〟のつく教育(一つから九つ)が重要であると言われていますが、この意味は人間としてのベースをつくるのは右脳の発達する9歳までがポイントということです。中学生や高校生になると色々な面で随分と差が出てきますが、普段生徒達と接していて、物の考え方や他の人に対する優しさや思いやり、きっちりした生活習慣が身についているかどうかが大きな差になってきているように感じます。本学園は〝共育〟と〝共学〟を教育の大きな柱に掲げていますが、是非幼少の頃に人間としての基礎をつくっておくことが大切です。

  昨年度のPTAの役員の皆さんにはご尽力いただき心より感謝しております。また、本年度は創立60周年を来年に控え、PTAの役員をはじめ保護者の方々には何かとお世話になることが多いと思いますが、何卒宜しくお願いいたします。

2009年04月18日

高校3年生保護者会の開催

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  4月18日(土)午後、学園講堂において高校3年生(52期生)の保護者を対象とした学年懇談会が開催されました。早いもので生徒達が高校に入学して既に2年が経過し、いよいよ本格的に大学受験に向けての取り組みが始まることになります。これまではまだ時間があるとのんびりと構えていた生徒達も高校3年になって進学に対する意識は自ずと高まってきているようです。しかし、一方で不安や焦りが生じてくる時期でもあります。
  本日の懇談会の趣旨は、保護者の皆さんに、これからの大学受験に向けてのスケジュールや留意事項についての理解を深めていただこうとするものです。そのため、学年、進路指導部が中心となって詳細にわたって説明を行ないました。また、キッズ・コーポレーションの下村啓介氏より「奨学金」についてのお話をしていただきました。私は学園のPTA協議会に出席のため、すべてに参加することはできませんでしたが、冒頭の挨拶で次のような話をしました。
  〝大学受験は生徒達のこれからの人生にとって大きな意義を持つことになると思います。自分なりの目標をしっかり持って、その達成に向けて努力する姿勢を身につけることは必ず将来役立つことになります。希望する大学の学部に進学するという最終ゴールを目指すのはマラソンレースと同じであり、途中でいくつかの到達ポイントを設定することが必要です。生徒達はこれから何回かの模試を受けることになりますが、この結果に一喜一憂しないことが大切です。過去の受験生の状況を見ると、早くスタートし、目標を切り下げず最後まで粘った人が志望校に合格しているのに対し、学校の授業をおろそかにしていた人や途中で目標がころころ変わった人はほとんど失敗しています。受験は個人戦のように思われがちですが実際は団体戦であり、家族の温かい支援や励ましが必要です。是非家庭と学校が連携をはかることにより生徒の夢をかなえてあげたいと思っています。〟
  今年の高校3年生は、コース制を導入した最初の学年になります。先生方も通常の授業はもとより補習や勉強合宿等の計画も自主的に検討してくれていますが、これらの熱い思いは生徒達に伝わっていると思っています。これから最終目標に向かって全員で力強く取り組んでいきたいものです。

2009年04月17日

パワーアップゼミの開講にあたって

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  4月16日(木)、16時30分より文化館視聴覚室において高校1年・2年の選抜特進クラスの生徒を対象とした「パワーアップゼミ」の開講式を行ないました。
  本校では平成19年度より「選抜特進」「特進Ⅰ」「特進Ⅱ」という3つのコースを設け、それぞれのコースに応じたカリキュラムを導入しました。このうち選抜特進クラスの生徒は英語と数学の2教科について週2回、予備校の先生による90分のパワーアップゼミを受講することにしています。当初は学校の授業を終えてから予備校に通うということにしていましたが、交通費や通学時間、学校の授業との連携等の問題もあって、昨年度からは校内で実施することにしました。開講式では校長の挨拶、講師の先生による教育講演、自己紹介を兼ねたメッセージ、進路部長の話の順で説明を行ないました。
  私は冒頭次のような内容の話をしました。
  〝皆さんは将来さまざまな分野で、リーダーとして人のため社会のために尽くす人材になって欲しい。社会で求められる力は「考え抜く力」「前に踏み出す力」「チームで仕事をする力」が基本になると思う。進路を実現するためには  ①背伸びした目標を設定する。そして目標を下げない。 ②早くスタートする。 ③ペースを守る。 ④継続する。 ⑤学校での授業を大切にする。 ということが大切である。皆さんは全員それなりの力を持っているが、できるかできないかは能力の差ではなく執念の差であり、これからはまさに自分との戦いである。このように考えると、受験は人間を育てるための節づくりのチャンスであるのは間違いがない。どうか皆さんはプラス思考で自分なりの目標達成を目指して日々努力を継続し、素直に反省し、自らを律するという姿勢を貫いて欲しい。〟
  講師の先生の話の中にも「私達は料理人」という言葉が出てきましたが、西洋の諺に『馬を湖の畔(ほとり)に連れて行くことはできる。しかし、馬に水を飲ますことはできない』というものがあります。
  これから生徒達が自主的に学力アップに向けて取り組んでくれることを願っています。

2009年04月15日

高1オリエンテーション合宿閉舎式

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  4月15日(水)、高校1年生対象の1泊2日のオリエンテーション合宿は無事終了しました。
生徒達はこの研修を通じて色々なことを学んだと思いますが、閉舎式にあたって私は次の3つの話をしました。
  〝1つ目は「人との出会いを大切にする」ということです。皆さんは縁あって、この雲雀丘学園高等学校に入学し、今日この場所に集っています。人は人生において多くの人に出会いさまざまなことを学んでいきます。どうか人との出会いを大切にして、切磋琢磨して欲しいと思います。
  2つ目は「将来社会で役立つ人になる」ということです。人はひとりで生きていくことはできません。お互いに助け合って生きています。そのためには常に感謝すると共に社会のため人のために尽くすという高い志を持ち、自らを律し、努力するということを是非心がけて欲しいと思います。
  3つ目は「まず自分自身に克(勝)つ」ということです。イチロー選手や金本選手はどんな時にも素振りやウェイトトレーニングをしています。立派な研究者やビジネスマンも日々それぞれの仕事に打ち込んでいます。「今日は疲れた」「時間がない」「苦しいからやめる」というように安易に妥協することのないようにして欲しいと思います。そうすれば必ず皆さんの学校生活は充実したものになるのは間違いありません。この研修を機に、明日から新たな気持ちでスタートしてください。〟

2009年04月14日

高校1年オリエンテーション合宿

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  4月14日(火)、昨日の中学1年生の自然学舎に続いて、本日と明日の2日間にわたり、高校1年生がオリエンテーション合宿に出発しました。この趣旨はクラスとしてお互いに強調し助け合える雰囲気をつくる、過去・現在の自分を見つめ、人生のエポックとなる高校生活を充実したものにする、基本となる「学習の仕方」を学ぶということです。
  8時45分にバスで学校を出発し、約2時間で研修所に到着。研修の冒頭、私から『充実した高校生活を送るために~社会で役立つ力を育てる』というテーマで、約40分にわたりパワーポイントを使って次のような話をしました。
  〝これから社会は大きく変わることになるが、皆さんにとっては大いなるチャンスがあること、社会で活躍するためには「目標達成への強い思い」「人間力や正しい人生観・職業観」「各分野での専門能力やノウハウ・スキル」「点数ではかれない力」「健康」「グローバルな視野と変化対応力」等が必要であることです。
  そして、高校生として心がけて欲しい6つを取り上げました。「丈夫な体をつくる」「挨拶・服装・言葉遣いに気をつける」「約束・ルール・規則・時間を守る」「身のまわりの整理整頓・掃除を行なう」「良い友達をつくる」「より良い学習習慣をつくる」ということです。
  人生において何よりも大切なのは〝将来の夢を持ち、目標を設定し、現実とのギャップを明確にした上で具体的な計画を作り、日々実践していく〟ことであると思います。高校時代に上(将来)から物事を見るようにし、何をいつまでにどうするということを明確にする姿勢を是非身につけて欲しいと思っています。

2009年04月13日

中学1年生が自然学舎に出発

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  4月13日(月)、新学期が始まって5日目ですが、中学1年生が「自然学舎」に向けて出発しました。この自然学舎は、2泊3日の合宿研修という形式をとっており、これから始まる中学生活の基本の習慣を身に付けると共に学年・学級の仲間づくりを進めることを目的として例年鉢伏高原で実施しています。
  内容はラジオ体操、学園歌の練習、飯盒炊爨、集団行動・学園歌発表会、凧あげ、制服の着方、自己紹介、はがきの書き方等盛りだくさんですが、起床や就寝、食事、入浴も含めて時間厳守、後片付けといった集団行動の基本を習得することにしています。
  私も昨年度はこの行事に引率責任者として参加しましたが、生徒達は、新しい仲間と集団行動をすることによって、中学生としての自覚が急速に芽生えてきたように感じました。
  昔から〝鉄は熱いうちに打て〟ということがいわれていますが、何事も最初が大切です。短い期間ですが、この合宿研修を通じてこれから始まる中学校生活の基本的な習慣を身につけ、規律ある学校生活を送るための基礎を築き力強くスタートするものです。短い期間ですが、まだ雪の残る素晴らしい自然環境の中で、生徒達がさまざまなことを体験し、一段と成長して欲しいと思っています。

2009年04月12日

凡事徹底~しっかりとした生活習慣を身につける

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  凡事徹底の大切さについてはこれまで多くの人が語っていますが、案外実践できている人は少ないように感じています。中には、そんな些細なことをやるくらいなら、もっと高度な難しいことをやる方がずっと効果的であるという考え方を持ち、凡事を軽視する人もいます。
  しかし、これは全く間違っていると思います。何故なら私はこれまで社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人に共通しているのは 〝当たり前のこと、簡単なことをしっかりとされている〟ということです。これらができない人に難しいことは決してできません。
  凡事にはさまざまなものがありますが、中学の入学式では〝しっかりとした生活習慣を身につける〟ことをお話しました。特に大人としての身体になりきっていない中学生にとっては、「早寝」、「早起き」、「朝ご飯」が基本です。この三つは昔から言われていますが、夜更かしをすれば睡眠時間がどうしても短くなりますし、朝もすっきりしないため食欲も進まないということになります。そして、朝食をキッチリ摂らないと脳に栄養分が回らないため、授業に集中できないということになります。また、朝寝坊して遅刻したり、体調不良で休むといったことにもなりかねません。
  毎年、卒業式において皆勤賞の生徒の表彰を行ないますが、これらの生徒は概して学力についても優れています。早寝、早起き、朝ご飯は丈夫な体と高い学力を身につけるための必須の条件であると思います。この三つをしっかりと守って欲しいものです。

2009年04月10日

実力テストの実施

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  昨日、新年度のスタートにあたって高校3年を除く中学1年~高校2年の生徒を対象に実力テストを実施しました。このテストの狙いは、毎年新しい学年のスタートにあたって生徒達の学力を把握し、今後の指導に繋げていこうとするものです。
  中学1年生は国語と算数の2教科、中学2・3年は国語・数学・英語・社会・理科の5教科、高校1・2年は国語・数学・英語(但し、一部は数学に代えて社会)のテストを受けました。生徒達は新学年になって初めてのテストということもあって、真剣にテスト問題に取り組んでいました。また同時に中学については「学習実態調査」、高校については「学習状況リサーチ」を実施し、生活習慣や家庭での学習についても調査しました。
  本校では現在きめ細かい進路指導を行なうためにコース制の導入をはかっていますが、今回のテスト結果に基づき、個々の生徒に対する課題を明確にすると共に時系列的(年度別)に見た学力状況の推移やコース別・クラス別の対比、教科毎の課題等を抽出し今後の教育活動に反映させていくことにしています。生徒達の育成にあたっては、学年、教科、分掌の動きが有機的に繋がっていることが大切です。
  そのためには職員会議における分析結果の報告等により課題の共有化をはかり、学校あげて学力の向上に取り組む、更には家庭での予習・復習の重要性についても本人や保護者の皆さんに訴えていきたいと思っています。

第65回雲雀丘学園小学校の入学式

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  4月10日(金)、第65回となる雲雀丘学園小学校の入学式が行なわれました。今年は暖冬のため桜の開花が早く、とても入学式までは持たないのではないかと心配していましたが、途中で寒さが戻り満開の状態で新入生を迎えてくれました。
  最初に、2年生、5年生、6年生や保護者、教員の大きな拍手に迎えられ、144名の新入生がミッキーマウスの歌に合わせて入場しました。開式の辞に続いて全児童が大きな声で国歌を高らかに歌いあげました。毎年、小学校の入学式に出席して素晴らしいと感じるのはこの君が代斉唱です。多くの新入生もしっかりと歌っていましたが、これは幼稚園の年長組から君が代の歌唱指導をしているからです。 続いて、新入生はクラス毎にステージの上にあがり、担任の先生の点呼に応えて一人一人が手をあげて元気よく返事をしました。
  その後、校長先生の式辞・教員紹介があり、上級生からの歓迎の言葉や歌や劇が披露されました。感心したのは、ほとんどの新入生が校長先生からの〝挨拶しましょう〟〝人の話をしっかりと聞きましょう〟〝お花をしっかり育てましょう〟という言葉に対して〝はい〟という元気な返事で応えていたことです。また、“おめでとうございます”という言葉に対しては、“ありがとうございます”という大きな声が式場一杯に響き渡りました。こうしてほのぼのとした雰囲気の中で入学式は無事に終了しました。
  現在、雲雀丘学園では人間教育の充実の一環として挨拶推進運動や環境教育に注力していますが、これからも学園として一貫した取り組みを推進していきたいと思っています。

2009年04月09日

対面式、着任式、始業式

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  4月9日(木)、生徒達はクラス替えになった新しいクラスでのホームルームの後、体育館で対面式を行ないました。
  まず体育館の東側前列に中学2年・3年生が、後列に高校2年・3年生が整列、その後新中学1年生と新高校1年生が各クラスのプラカードを先頭に大きな拍手に迎えられて入場しました。その後、生徒会の委員による号令でお互いに向き合い「よろしくお願いします」と声をかけあい、それぞれ中学・高校の新入生の代表が先輩達に対して挨拶をしました。  続いて、私から本年度より新たに着任された先生方を紹介し、代表の先生からご挨拶いただきました。これらの新しいメンバーを加え、本年度は専任・常勤・非常勤・事務職員の数は101名になります。現在の生徒数は、合計で1302名になります。
  続いて行なわれた始業式で、私は最初に雲雀丘学園の創立の精神である「孝道」に触れた後、次のような話をしました。
  〝本校は将来社会で役立つ人材を育てることを教育方針にしています。私はこれまで民間企業の勤務を通じて、社会で活躍している数多くの人を見てきましたが、これらの人に共通しているのは〝高い志を持って常に自分自身を律し日々努力しているということです。〟これはまさに本校の校是である「高志・自立・努力」そのものであり、皆さんがこれを実践していけば必ず社会で活躍することができると思っています。そして、どのような分野においても、この「高志・自律・努力」が大切であるということの例として、阪神タイガースの金本知憲選手を取り上げたいと思います。金本選手は最初から順風満帆の野球人生を送っていたわけではありません。小学校四年生で始めたリトルリーグも1年で退部、その後町内のソフトボールや中学軟式野球を経て広陵高校で公式野球を始めたものの甲子園には出場できませんでした。そして、中央大学への入学も果たせず浪人して東北福祉大学に進学し、苦労して大学選手権で優勝を果たしました。翌年、広島カープに入団したものの非力のため後輩に追い抜かれ、出場の機会も少なく首になるのを覚悟していたようです。しかし、発奮して筋力トレーニングを開始し全身が筋肉の鎧に包まれていると言われるほどの肉体改造をはかりました。そして、阪神タイガースに入ってからも努力に努力を重ね、大打者に成長したのです。そして、現在驚くべきことに1335試合にわたって連続イニング出場を継続していますが、これは断トツの世界記録です。
  皆さんもこの高志・自律・努力を実践することによって、これから充実した学校生活を送って欲しいと思っています。〟

2009年04月08日

21年度中学・高校入学式を終えて

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  4月8日(水)、爽やかな青空の下、満開の桜が咲き誇る中、中学校と高等学校の入学式を行ないました。
  午前9時半から始まった中学校への入学式には158名の新入生と保護者、教職員の皆さんを合わせて、約500名が、午後1時半から始まった高等学校の入学式には292名の新入生と保護者の皆さん合わせて、約800名が出席されました。厳粛な雰囲気に包まれ、開式の辞に続き全員起立の上で国歌斉唱を行なった後、入学生の点呼と入学許可、学校長の式辞、常務理事・PTA会長の祝辞、祝電の披露、学園歌斉唱の順で約一時間にわたる入学式は終了しました。
  引き続いて、教頭から新1年生の担任となる先生方の紹介があり、その後校庭でクラス毎に保護者の方も含めて記念撮影を行ないました。
  写真撮影の後、生徒達がそれぞれ教室に分かれて担任から説明を受けている間の時間をいただき、「保護者オリエンテーション」を行ないました。このオリエンテーションは昨年から実施しており、『社会で役立つ力を育てる』というテーマで家庭と学校が連携して取り組んでいこうとするものです。そして、お子様の入学に合わせて保護者の皆さんにも新たな気持ちで、本校の教育の基本である〝共育〟と〝共学〟について実践していただこうという趣旨です。
  私は、中学入学式の式辞の中で、①しっかりとした生活習慣をつけること ②感謝の気持ちを持つことの二つを取り上げました。また、高校入学式の式辞の中では、①現状を受け入れプラス思考で行動すること ②人間としての正しい考え方を身につけ、人間力・人格を高めること ③当たり前のこと、簡単なことをしっかりやる人間になることの三つを取り上げました。
  入学式の式辞や保護者オリエンテーションの内容についてはこれから詳しく掲載していくつもりです。
  新入生の皆さんが明日から〝明るく〟〝元気で〟〝生き生きと〟〝楽しく〟学校生活をスタートしてくれることを心より願っています。

2009年04月07日

明日の入学式を控えて

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  4月7日(火)、職員朝礼を行なった後、9時から明日の入学式の準備を行ないました。今年は4月1日に学園の合同職員会議、2日には中高の職員会議が開催され、本年度の経営方針の発表や明日の入学式の実施要領等の説明も行なわれ、職員室の座席も決まっています。また、新着任の先生方についても各分掌や各学年、各教科での連絡も活発に行われているため、これまでよりもスムーズに新年度をスタートすることができるように感じています。
  明日(4月8日)は、午前中に中学校、午後からは高等学校の入学式が行なわれます。幸い天気も良く、学園の桜も満開になっています。今年、新たにお迎えする生徒は中学校158名、高校は292名、合計450名です。今、新入生の皆さんは新しい学校生活に対する期待に大きく胸を膨らませていると思いますが、私達教職員も皆さんのご入学を心待ちにしています。
  中学・高校時代というのは、人生の中で最も多感な年頃であり、人間の基礎を固める時期でもあります。言い換えると、〝どのような学校生活を送るかでその人の将来が決まる〟と言っても良いのではないかと思います。
  私達教職という立場にある者は、〝生徒一人ひとりの人生を預かっている〟という思いで指導していかなければなりません。生徒達が学校生活を終えて卒業する時に、「雲雀丘学園に来て良かった。充実した学校生活を送ることができて、大きく成長した。」と言ってもらえるように全力を傾注していきたいものです。
  新入生の皆さん、明日はそれぞれの思いを秘めて、元気な姿で入学式に臨んでください。

2009年04月06日

雲雀丘学園の歴史~創立時

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  本学園は今年で創立59年になります。そして、いよいよ来年は創立60周年という記念すべき年を迎えることになりますが、当時の状況を知る人もごくわずかになってきているようです。そのため設立の経緯を知るには、残されている書物を紐解いてみることしかありません。新年度にあたって周年記念誌を読み返してみましたので、創立当時の状況を紹介します。
  〝第二次世界大戦が終わって間もない昭和24年(1949)2月、雲雀丘、花屋敷の住宅地の子ども達が多く通学していた隣の市の大阪第二師範学校付属小学校の入学試験に対する「文部次官通達」が出されました。この通達の内容は終戦後アメリカが日本の「教育の民主化」政策を進める中で、進駐軍の意向が強く反映されたものでした。
  即ち『付属小学校は富家の子弟ばかりの入学を認めているのが実態であり、一般の子どもの入学を認めて庶民教育をするべきである。志望者が多ければ抽選で入学者を決めよ』 というものでした。
  この通達によって抽選が実施されたため、抽選にもれた雲雀丘、花屋敷地域の子どもが数多く出ることになりました。その結果、兄姉が付属に通っているのに弟妹が入学できないという事態が起こり、彼らの保護者の中に“付属のような学校を設けたい”との意見が生まれることになりました。
  特に、当時この地域の子ども達が通園していた雲雀丘幼稚園の卒園児童から多数の不合格者が出ることになりました。このため、大原たま園長らは地元の教育熱心な人達と共に、学校新設の世論を起こすことになり、大阪第二師範学校( 校長・板倉操平、付属小学校主事・池上実)に援助を仰ぎ、新設のための運動が進められたのです。これから、わずか一ヵ月後の3月25日に第1回の公式会合が行なわれ、「雲雀丘小学校創立委員会」として発足しました。そして、委員長鳥井信治郎(寿屋社長 現サントリー)・ 学校長土井信男(師範学校付属小学校教官)などが決められたのです。
  その後、まず西谷村雲雀丘分教場として学校が発足することになりました。分教場の場所は雲雀丘幼稚園の園舎で、4月15日が入学式であると共に開校式となったのです。新1年生は男子22名、女子14名、計36名で、先生は学校長兼土井信男、石黒冨貴子(師範学校付属小学校教官)の2名でした。
  このように創立の経過を見ると、 昭和24年(1949)2月21日に付属小学校の合格発表があってからわずか2カ月足らずという短期間であったということがわかります。

2009年04月05日

しっかりとした目標を持つ

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  1年のうちで4月というのは色々な面でのスタートとなる月です。多くの企業では既に入社式が行なわれましが、学校ではこれから入学式が行なわれ、新入生を迎えると共に在校生は上の学年に進級します。
  こうして一人ひとりがそれぞれの思いを胸に秘めて新しい生活の第一歩を踏み出すことになりますが、時間が経つにつれて達成度に大きな差が生じてきます。この差はどうして生じるのかと言えばしっかりとした目標を持っているかどうかということになります。学業でもスポーツでも仕事でも目標を持たずに漫然とやっていても進歩することはありません。
  しかし、最近気になるのは目標を持たずに何となく生活している人が多いということです。また、自分は「○○大学に進みたい」「学者になりたい」「弁護士になりたい」「プロスポーツの選手になりたい」「大きな家を建てたい」「ビジネスで成功したい」といった目標を持っているから大丈夫という人がいます。でもよく聞いてみると、単なる夢や願望でしかないということが往々にしてあります。目標と願望とはまったく異なるものです。自分の夢や願望を実現するためには、まず最終の到達地点を決め、次にいつまでに何をするかという具体的な計画を立てる。そして、絶対に達成するという強い意志を持ち努力を継続していくことが大切です。
  新年度にあたって、是非しっかりとした目標を持って、力強くスタートして欲しいと願っています。

2009年04月04日

PTA新旧実行委員連絡会の開催

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  4月4日(土)、告天舎において新旧PTA実行委員の引き継ぎを行ないました。出席メンバーは平成20年度・平成21年度のPTA実行委員の保護者の皆さん16名と学校側から校長、教頭、事務長、関係の先生方10名の計26名です。
  本校のPTA活動は会長、副会長、書記、会計監査および中学・高校6学年を通した「施設委員会」と「文化教育委員会」、中学・高校を総括する「中学学級委員会」と「高校学級委員会」を中心に推進されています。
  現在、本校では学校改革のためのさまざまな取り組みに着手していますが、これらを円滑に推進していくためには、保護者の皆様のご支援やご協力が不可欠です。とりわけ本年度は来るべき創立60周年に向けて高校の新校舎建設をはじめとする多くの課題があり、非常に大切な一年になると思います。
このような状況の中で11名のうち6名の旧委員の方が引き続いて副会長や書記、会計、会計監査に就任いただくことになり、大変心強く感じております。
  旧委員の皆様には、この一年間本当にお世話になり有難うございました。心より感謝申し上げますと共に、新委員の皆様にはこれからの学校づくりへのご支援を何卒宜しくお願いします。
  本校では、保護者の皆さんに“共育”と“共学”をお願いしていますが、これらの実行委員の皆さんを中心に家庭と学校との連携をはかり、しっかりと子ども達を育てていきたいと思っています。
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2009年04月02日

21年度最初の職員会議の開催

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  4月2日(木)、9時より学園文化館において本年度最初の職員会議を実施し、冒頭経営方針の発表をおこないました。昨日は、学園の全教職員を対象とした合同職員会議が開催され、各校種から経営方針が発表されました。私も中学・高校の経営方針を発表しましたが、与えられた時間は15分しかなく細部にわたる内容についての説明はできなかったため、改めてこのような機会を持つことにしました。
  企業においては通常新年度のスタートにあたって経営方針の発表が行なわれます。しかし、学校では多くの時間をとって経営方針を発表するということはあまりないようです。これでは教職員の気持ちを一つにすることはできません。経営方針を発表する意義は、これまでの反省に立って課題を明確にした上で、今年一年間の教育活動を教職員に周知徹底するということです。また、この際に留意しなければならないことは単なる活動内容の説明ではなく、なぜこのような取り組みを行なうのかといった理由を明確にすることです。
  今日は本校に勤務する専任教員、常勤講師、非常勤講師、事務職員全員に集まっていただき、約40分にわたりパワーポイントを使って、詳細な中高の経営方針を発表しました。私は最初にこの会議は全員が心を一つにして取り組むための決起大会にしたいということを訴えました。次いでこれまでの振り返りと学校経営計画をつくる際の基本の考え方、最終目標である2013年の姿を明示した後、「入口を固める」「校内を固める」「出口を固める」という3つの切り口で本年度の取り組み計画を説明しました。同時に、前回の職員会議以降に採用が決まった教職員を含め、クラブ顧問と「一人一役運動」の担当も発表しました。先生方の持ち時間等については、前月中にほぼ確定していましたが、これで各人の役割分担がすべて決まることになりました。
  また、職員会議の後は、全教員による教科会議、学年会議を開催し、それぞれ細部の検討を行ないました。以前は入学式の前日に職員室の席替えも含めて準備していましたが、この2~3年で随分余裕を持って新学期を迎えることができるようになりました。
  本年度本校に勤務していただく教職員の総数は101名です。これらの教職員が一枚岩になり、生徒の育成をはかるという思いをしっかりと持って教育活動を充実させていきたいと思っています。

2009年04月01日

新年度を迎えて

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  4月1日(水)、いよいよ本日より新年度が始まりました。午前中、新しく学園に来られることになった7名の専任教諭・常勤講師の先生方に対する辞令手交の後、学園の幹部が出席して新任式が行なわれました。最初に一人ひとり自己紹介をしていただき、続いて常務理事から学園の歴史や概要を含めたお祝いの言葉が贈られました。具体的な内容は「間もなく創立60周年を迎えること」「地元の皆さんの熱い思いでつくられたこと」「創立の精神は親を大切にするという『孝道』であること」「基本方針は人間教育の充実と学力の向上の両立であること」「学校改革が徐々に実を結びつつあること」「関西を代表する素晴らしい学園を目指していきたいこと」更に「望まれる教師像」や「教育というかけがえのない仕事」等です。その後各校種の校園長から一言ずつお話しました。私は「こうして一緒に仕事をすることになったのも何かの縁であると思う。人の縁を大切にして欲しい。また今は厳しい経済状況下にあり、生徒達が日本の将来について不安を感じている。生徒達が将来についての夢や希望を持てるようにしてあげることが教師の大きな役割である。高い志を持って将来社会で役立つ力を育てて欲しい。」という2つの点に絞ってお話しました。その後しだれ桜の下で記念撮影を行ないました。
  午後2時からは学園の全教職員が一堂に会して合同職員会議が開催されました。最初に本学園で30年・20年・10年勤務されている先生方の永年にわたる功績に対する勤続表彰があり、続いて、学園・各校種毎に方針の発表を行ないました。時間が限られていたため詳細な説明はできませんでしたが、各校種の経営計画の概要は理解してもらったのではないかと思います。
  本年度、中・高では新たに専任教諭・常勤講師4名、非常勤講師6名、事務職員1名、合計11名の教職員をお迎えします。いずれも経験豊かな方ばかりですので、一日も早く学校に慣れることにより大きな戦力になっていただきたいものです。

2009年03月31日

本年度を終えて

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  3月31日(火)、今日は自宅で休養し、新年度の準備をしたり、手紙を認め(したため)たり、新聞の記事の切抜きをしたり、久しぶりに貸農園での農作業を行ないました。5カ月前に植えつけたエンドウやソラマメには多くの蕾がつき、花も咲き始めていました。また、たまねぎも大きくなる等、ほぼ順調に成長してきているようです。昨年の夏は自宅の庭のわずかな土地を畑にしてきゅうり、トマト、ゴーヤ、茗荷(みょうが)を植えたところ思いがけない量の収穫がありました。肥料は化学肥料ではなく、生ゴミを肥料化したものを使いましたが、味の方はスーパーで購入する野菜とは全く異なっています。来月には農園と自宅に夏野菜を植える予定ですので、このままでいくと今年はかなりの量の野菜が採れそうです。

  さて、本日で本年度も終了することになりましたが、総括すると〝学校改革を継続することによって経営が良い方向に進み始めた年〟であったように感じています。この一年間は中学におけるコース制、人間教育の柱としての環境教育、進路実現のためのシステム化、広報活動に対する一層の注力等さまざまな取り組みを行ないましたが、お蔭様でそれなりの成果を収めることができました。これも多くの皆さんのご支援の賜物であり、心より感謝しております。
 いよいよ明日からは新年度になりますが、まだまだ学校改革は途上であり、やるべき課題は山積しています。本校にとっても学園にとってもこれからが正念場になるのは間違いありません。特に来年度は一年後に迫った創立60周年に向けて、極めて大切な一年になると思っています。教職員一同、新たな気持ちで取り組んでいきたいと思っていますので、何卒宜しくお願いします。


2009年03月29日

新年度に向けて

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  3月29日(日)、本年度も残すところ3日になりました。学校は今週の水曜から既に春休みに入っていますが、生徒達は勉強合宿や自習、部活動の指導や合宿、家族旅行等それぞれ充実した時間を過ごしているようです。また、先生方も合宿に付き添ったり、来年度担当する授業の準備のために結構忙しい日々を送っています。
  本日は年一度開催される同窓会総会に参加するため、朝から学校に赴きましたが、学園の枝垂桜(しだれざくら)はほぼ満開、ソメイヨシノは五分咲き、チューリップの蕾は膨らみ始め開花を待つのみの状態になっていました。このように新入生を迎える準備は着々と整いつつあります。
  4月に入ると、新任の先生に対する辞令手交や学園合同職員会議、職員会議、健康診断、中学・高校の入学式、始業式などの行事が目白押しです。本日は同窓会総会の前後の時間を利用し、4月2日の職員会議で説明する「学校経営方針」のパワーポイントを作成しました。以前は年度初めに経営方針を説明することはなかったようですが、これでは全教職員の力を結集することはできません。
  来年度の計画を徹底することにより、全員のベクトルを合わせ、より質の高い教育活動を推進していくことが大切であると思っています。

2009年03月26日

平成21年理事会・評議員会の開催

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  3月26日(木)、10時より平成21年雲雀丘学園理事会・評議員会が開催されました。本学園では、各企業の代表者や地域の著名な方々、学識経験者、PTA代表の皆さんに理事や評議員への就任をお願いし、適宜ご意見やアドバイスをいただいており、例年年度末と中間時点の2回、理事会・評議員会が開催されることになっています。
  本日の会議では、冒頭、鳥井理事長からご挨拶があり、役員・評議員の選任、平成20年度の事業報告・決算見込みの報告が行われました。次いで、松下常務理事から私学を取り巻く環境や他の私学の動きと学園の教育並びに経営方針についての説明があり、平成21年度事業計画・予算案の承認決議がなされました。その後、創立60周年事業についての報告と中学・高校、小学校、雲雀丘幼稚園、中山台幼稚園からそれぞれ21年度の教育ならびに経営方針についての説明を行ないました。
私も、この3年間で取り組んできた学校改革の振り返りと中期の視点を踏まえた21年度の学校経営の具体的な取り組みについての説明を行ないました。
  出席メンバーからは、人間教育のあり方、進路の実現、生徒の確保、教職員の資質向上、広報活動の強化等についての活発な意見が出されました。このような素晴らしい理事・評議員の皆さんにご支援いただけるというのも本学園の強みの一つではないかと感じています。
今のところ、本校の学校改革は概ね良い方向に進みつつありますが、私学を取り巻く環境は大きく変化してきており、改革の手を緩めるとこの流れは止まってしまうことになりかねません。企業が毎年新製品を出すように、連続して新たな取り組みを展開していく必要があると思っています。

2009年03月25日

慶應義塾大学SFCを訪問

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  3月25日(水)、慶応義塾大学のSFC(湘南藤沢キャンパス)を訪問しました。湘南藤沢キャンパスは、今から19年前となる1990年に新しい時代を見据えて総合政策、環境情報の二つの学部が新設されました。両学部は時代の先端をいくユニークな研究活動を展開しており、卒業生は現在社会の幅広い分野で活躍しています。
  本日は年度末で業務多忙にもかかわらず、環境情報学部と総合政策学部の両学部長に時間をとっていただき、来年度の連携講座についての意見交換をさせていただきました。この講座は2004年から開設され、来年は6年目となります。また、SFCの両学部では日本で初めてAO入試を導入したことでも知られており、毎年の連携講座を受講した生徒は論文や面接を中心とした入試に挑むことになります。そして、これまで、両学部には本校から8名の生徒が進学しており、本年も1名の進学が決まっています。今後とも多くの生徒に受験して欲しいという思いから、来年度は、対象を広げて受講できるようにしたいという意向をお伝えしました。
  本校の教育の基本的な考え方は将来社会で活躍する人材の育成です。この考え方に立つと、大学進学というのは将来の自分の夢を実現するための手段でなければなりません。しかし、現実は大学への進学が目的になっており、知識偏重型の詰め込み教育が中心になっています。これでは、真に社会に貢献することはできないと思います。
  これからの社会が求めているのは、世の中のために貢献するという高い志を有し、自分の夢を実現するためにたゆまぬ努力を傾注していく人材です。生徒達が積極的にこの講座を受講し、将来のしっかりとした目標を持ってくれることを願っています。

2009年03月24日

修了式を終えて

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  3月24日(火)、全校朝礼に引き続き、修了式と離任式を行ないました。全校朝礼では数多くのクラブの表彰を行ないましたが、常にこれだけの表彰を受ける生徒がいるということは実に素晴らしいと思います。修了式では、囲碁の全国大会において団体準優勝、個人優勝を遂げた囲碁部のメンバーに対して祝福の拍手をお願いした後、次のような話をしました。
  〝今、世の中は百年に一回と言われるくらいの深刻な経済不況の中にあり、皆さんの家庭でもさまざまな話題が取りざたされていると思います。このような状況下でも、皆さんのお父さんやお母さんは皆さんの将来のことを考えて、学費を工面して本校に通わせてくれています。世界には勉強したくてもできないという子ども達がたくさんいますが、本当に皆さんは感謝の気持ちを持って欲しいと思っています。さて、これからは、うまくいっているところとそうでないところが大きく2つに分かれる時代になっています。即ち二極化が進んでくるのです。これは会社でも病院でも学校でも一人ひとりの人間にとっても同じです。これだけの厳しい経済環境の中にあってトヨタやソニーやパナソニックといった会社が大きな赤字を出す中で、ユニクロやニンテンドーのように過去最高の利益を上げている会社もあります。これらの会社に共通しているのは、しっかりとした目標を持ち、地道な努力を続けている。そして、常にお客様が何を求めているのかという視点に立っているということです。そして、このような会社には相手の立場を考えて行動するという社員が数多くいます。高校2年生は後5年で、中学1年生は後9年で社会に出ることになります。将来皆さんが社会で活躍するためには、学生時代に相手の立場に立って行動するという姿勢を身につけておかなければなりません。是非、自分がして欲しいと思うことを相手にしてあげる。他人が嫌がることはしないということを心がけてください。
  これから入学式、始業式までには半月あります。新学年を力強くスタートするためにもこれからの期間をしっかりと準備にあてて欲しいと思っています。〟

2009年03月23日

全国高校囲碁大会での快挙

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  3月20、21日の両日にわたり、高校囲碁界のチャンピオンを決める『第3回全国高校囲碁選抜大会』が東大阪市の大阪商業大学で開催され、本校は見事女子団体戦で全国準優勝、女子個人戦で全国優勝を果たしました。
  この大会は2007年に創設され、本年は約3000人の中から予選を勝ち抜いた70校の1、2年生の延156人が男女別の団体戦(1チーム3人)と個人戦、9路盤戦の計6部門で戦いました。初日に行なわれた女子の団体戦において本校は1回戦「東海地方代表の藤枝東高校」、2回戦東北地方代表の「松韻学園福島高校」、3回戦関東地区代表の「日本女子大学付属高校」を撃破し、決勝戦は昨年の夏の選手権戦と秋の近畿総文で2回負けている京都の「洛北高校」との3度目の対戦となりました。しかし、残念ながら結果は1勝2敗となり、雪辱することはできませんでした。本大会への出場はいずれも全国から選抜されたチームだけに、どれも全く気の抜けない対局でしたが、昨年度の4位から2位に順位をあげることができました。
  また、2日目は個人戦が行なわれ、本校の小原侑子さんは個人戦の決勝で、昨年の優勝者である堀本範子さん(周防大島高)を大接戦の末破り、優勝を果たしました。また、男子個人戦や9路盤戦に出場した生徒達も大いに健闘したようで本当に嬉しく思いました。
  現在、日本での囲碁人口は一時のブームが去り、減少傾向にあるようです。これに危機感を持たれた囲碁棋士の方々は積極的に普及活動に取り組んでおられるようです。本大会においても、地元関西棋院の今村俊也九段が第1回大会から審判長を務めておられ、「底辺拡大のためにも、この大会が定着してきた意義は大きい」という感想を述べておられます。
  本校には有望な後輩も在籍しており、これからも精進を重ねることにより囲碁の実力を高めると同時に人格を磨き、更なる飛躍を目指して欲しいと思っています。
 

2009年03月20日

吹奏楽同好会第1回定期演奏会

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  春分の日にあたる3月20日(金)、中高校吹奏楽同好会による『第1回定期演奏会』が宝塚ソリオホールで開催されました。本同好会は生徒達の熱い思いで昨年5月に結成されましたが、今日を迎えるまでには数々の困難があったようです。本校では運動部、文化部共多くのクラブがあるため、新たにスタートするクラブについては「同好会」からスタートすることになっています。そのため、当初は予算がなく練習場所も十分確保できないという状況でした。しかし、部員達は文化祭での発表や他校との合同練習などを通して急速に演奏技術を向上させ、ついにこの日を迎えたのです。
  本日は生徒達に混じって、教員やOBの皆さんも参加応援してくれていました。演奏内容は「輝け!プラスの響き」「Let’Swing スイングガールズ」「ミュージカルの真髄」の3部構成になっていましたが、とても結成10か月とは思えないほど素晴らしいものでした。私もこれまでの部員達の努力を知っているだけに今回の演奏を聴いて感動しました。当初は部員達もこのように短期間で演奏会の舞台に立てるとは思っていなかったのではないでしょうか。高い目標を達成することができ、満足すると同時に自信にも繋がったのは間違いないでしょう。これも顧問の指導や保護者の皆さんを初めとする数多くのご支援の賜物であると思っています。第1回でありながら〝定期演奏会〟と銘打っていることからも、来年以降に繋げていきたいという決意が読み取れます。
  これからも部員達がたゆまぬ努力を続け、更なる飛躍を遂げていってくれることを願っています。


2009年03月19日

第54回中学校卒業式を終えて

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  3月19日(木)、奈良東大寺二月堂のお水取りも済み、本格的な春の訪れを感じさせる暖かな天候の下、第54回目となる中学校の卒業式を行ない、159名に卒業証書をお渡ししました。
  私は式辞の中で二つのテーマを取り上げました。
  一つ目は「命の大切さを知る」ということです。先週『おくりびと』の映画鑑賞を行ないましたが、この作品は人間の死や命の大切さについて、我々に多くのことを語りかけてくれました。生徒達もそれぞれ自分なりに色々な思いを持ったと思います。人はこの世の中に生まれてきたことに対して、あまり深くは考えていないかも知れません。しかし、生を受けることができたのは、お父さんとお母さんがいたからです。そして、お父さんとお母さんにも両親がいます。このようにして、一世代遡るごとに2人、4人、8人、16人と倍々になり、仮に十世代遡ると実に1024人ということになります。十世代と言えば、ほぼ300年前ということになりますが、更に遡ると膨大な数字になってきます。これらのすべての人がいなければ、今地球上にいる人は生まれてこなかったということになるのです。
  次に、この度高校校舎建て替えのために、移植したメタセコイヤのルーツに触れ、この木は実に数百万年もの命を受け継いでいること、また、人間は毎日肉、魚、野菜、米といったものを食べているが、すべてこれらの命をいただいていることを是非認識しておいて欲しいという話をしました。
  二つ目は「意識を切り替える」ということです。特に本校のような中高一貫校については学習環境が大きく変わらないということもあって、高校に進学しても中学生の気分が抜けきらないということになりがちです。そうなると、高校に進学しても高校1年生ではなく、中学4年生ということになってしまいます。言うまでもなく高校は中学とは異なり、義務教育ではありません。中学卒業を大きな節目づくりの機会ととらまえ、意識を切り替えることが何よりも大切です。
  高校の入学式は4月8日ですが、それまでの20日をしっかりと高校生活に向けての準備期間にして欲しいと思っています。

2009年03月13日

第59回雲雀丘学園小学校の卒業式

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  今週の火曜日には「第59回雲雀丘学園小学校の卒業式」が行なわれ、来賓として参列しました。
  10時から始まった卒業式は、5年生の吹奏楽の演奏で144名の卒業生を迎え、開式の辞に続き国歌・学園歌を斉唱し、卒業証書の授与が行なわれました。
  月組・星組・雪組・虹組毎に担任が氏名を読み上げると、「はい」と元気よく返事をして起立し、一人ひとりが登壇し、校長先生から「ありがとうございます」と答えて卒業証書を受け取っていました。
  式辞では、進んでチャレンジすること、友達をたくさんつくること、大きな志を持ち世の中のためになること等のお話をされましたが、生徒達は熱心に聞き入っていました。在校生送辞や卒業生答辞も実に立派に行なわれ、「この星に生まれて」(卒業の歌)、「ほたるの光」(送別の歌)で式は厳粛なうちにも暖かな雰囲気の中で終了しました。
  生徒達はそれぞれの中学に進学することになりますが、人生にとって最も多感な時期である中学と高校の6年間は将来社会に出て活躍するための基礎をつくるという意味で極めて大切な時期にあたります。これからは何でも親に面倒を見てもらうということではなく、自主的に考え行動していかなければなりません。そのためには中学へ入学するまでの過ごし方が重要です。気持ちを切り替えて、正しい生活習慣を確立し、力強く中学生活をスタートするための準備期間にして欲しいと思いました。

2009年03月12日

『おくりびと』を鑑賞して

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  3月11日(水)、滝田洋二郎監督、本木雅弘・広末涼子主演の話題作『おくりびと』の鑑賞会を学園講堂で開催しました。午前は高校生対象、午後は中学生対象でしたが、保護者の皆さんも多数お見えになりました。この作品は『DEPARTURE』という名前で海外でも上映され、先日見事「第81回アカデミー賞外国語映画賞」を受賞しました。
  ストーリーは〝所属するオーケストラが解散し、職を失ったチェロ奏者の大悟が演奏家を続けることを諦め、妻の美香を連れて故郷の山形に戻ります。ここで「旅のお手伝い」という広告に惹かれ、ひょんなことから納棺師という仕事に就き、散々な目に遭うことになります。そして妻や友人から反対されながらも何とかこの仕事を続けますが、まごころを込めて死者に接することにより遺族の方から感謝されるケースが増え、次第に納棺師の仕事に充実感を見出していきます。そして最後には幼い頃に別れた父親の死に遭遇し親子の愛情を再認識する〟というものです。
  英語名のDEPARTUREという意味は出発=旅立ちですが、まさに死も一つの旅立ちであり、悲しいはずのお別れを優しい愛情で満たしつつ、きれいにお棺に納めてあげるという納棺師の仕事を取り上げたこの作品は、命の大切さや職業に対する偏見、親子の絆など色々なことを我々に語りかけてくれます。
  最近は核家族化が進み、子ども達が肉親の死に直面することが少なくなってきていますが、命というものについて考える良い機会になったのではないかと思いました。

2009年03月10日

第7回カナダ研修旅行事前説明会

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  本日、午後1時半から今年の夏に実施するカナダ研修旅行の事前説明会を開催しました。この研修はできるだけ早い時期に海外での生活を体験させ、幅広い視野を身につけさせることを狙いとして、平成14年からスタートし毎年夏休みに実施しています。途中でトロントでのSARS発症のため一年間中止したため、今年は7回目ということになります。この研修の素晴らしいところはこれまでの参加者の中から高校に進学後、リーダーとなる生徒達が数多く出てきているということです。
  今年は、事前に説明会開催の連絡をしたところ説明会への参加希望者は中学1年生・2年生あわせて40名ということになりました。本日は現地のスタディー・アブロードの責任者であるヘレン先生もお越しになり、パソコン映像を使って研修の概要説明をしていただきました。また、保護者の方も多数お見えになり、熱心に説明をお聞きになっていました。
  私は、冒頭昨年この研修旅行に参加した経験を踏まえながら、カナダの概要について紹介し〝現在、世界の人口は67億人だが、皆さんが社会人となっている10年後には74~5億人になっているだろう。そして、これからはますますグローバル化が進むことになり、地球規模の視点で物事を考えていかなければならなくなるだろう。恐らくこの中の何人かは海外で生活していたり、東京や北海道や福岡に行くのと同じように、ニューヨークやロンドンや北京に行くことになるのは間違いがない。これからは物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達と〝共生〟していかなければならない。日本の常識は世界の非常識、反対に世界の常識は日本の非常識ということも多い。大切なのは、日本の外から日本を客観的に見るということである。また、親元を離れてホームステイをすることにより、親の有難さもわかるだろう。若い時期にこのような経験をするということは、将来皆さんが社会に出た時に大いに役立つことになるのは間違いない〟という話をしました。
  是非、積極的に参加して欲しいと思っています。

2009年03月07日

後期期末考査を終えて

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  3月7日(土)、火曜日から始まっていた後期の期末定期考査が終了しました。生徒達はやっと5日間の緊張から解放され、直ちに家路に着く者、部活動を行う者、友達同士の会話を楽しむ等、晴れ晴れとした表情をしていたのが印象的でした。
  本校ではこのテスト期間を有効に活用するようにしています。週六日制に伴い、教職員については月曜日から金曜日までの間に半日の振替休日を設定していますが、現実にはなかなか休めないという状況です。このためテスト期間中には交替で休養日にあてるようにしました。また、授業がないため私にとっては教職員と意見交換をする絶好の機会でもあります。そのため、この2~3日は多くの先生とこれからの取り組みについて意見交換を行ないました。

  本日も先生方と色々と話をしていましたが、午後何度も生徒達が校長室に顔を見せるので、一段落してから来てもらいました。生徒は吹奏楽同好会の3人ですが、今月20日に実施する演奏会の案内状を持参し、時間があれば是非来て欲しいということでした。色々と話をしていると〝現在、メンバーは30名近くいるが、吹奏楽同好会は本年度から発足したばかりなので楽器が不足している。そのため、現在使われなくなった楽器を寄付していただいたり、お借りしながら練習を続けています。〟ということでした。こういった努力が実を結んでこの度演奏会を開催することができるようになったとのことです。
  今は、何をするにも〝いたれりつくせり〟があたり前になっています。しかし、すべてが整っていないとできないということでは何事も実現することはできません。足りない中で苦労しながら思いを達成するということが尊いのです。生徒達がこのような経験を生かすことにより大きく成長し、将来につなげていって欲しいと思っています。

2009年02月28日

PTA3月総会を終えて

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  2月27日(金)、恒例のPTA3月総会が開催され来年度の役員体制が決定しました。本校では保護者の皆さんのご協力をいただきさまざまなPTA活動を行なっていますが、来年度は中野宏昭様に代わり川村久司様に新会長に就任していただくことになりました。総会は、会長の挨拶の後、私から保護者の皆さんに、これまでの学校改革の進捗状況や先日行なわれた高校の卒業式、大学受験の中間報告、新校舎の建設、メタセコイヤの移植等についてお話しました。
 お蔭様で、今のところ学校改革は概ね順調に推移し、「入口を固める」「校内を固める」「出口を固める」という良循環が生まれつつあります。しかし、まだまだやるべき課題は山積しており、立ち止まると逆の循環に陥る可能性も多分にあります。現在、本校では来るべき60周年に向けて高校新校舎の建設が着々と進みつつありますが、これと並行して教育内容の更なる充実をはかっていきたいと考えています。これまで折に触れてお話していますが、子ども達の育成のためには、家庭と学校が連携するという≪共育≫が不可欠です。保護者の皆様におかれましては、どうか子ども達を暖かく見守りつつ厳しい指導をしていただきますようお願いします。そして、素晴らしい環境の下で生徒達が〝将来社会で活躍できる人材〟に育ってくれることを心より願っています。
 最後になりますが、学校が大きく変わろうとする中にあって、中野会長はじめ本年度の役員の皆様には、色々な面で多大のご支援とご協力をいただき本当に有難うございました。また21年度の役員の皆様にはこれから何かとお世話になりますが、宜しくお願いします。

2009年02月20日

第51回高等学校卒業式を終えて

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  2月20日(水)、早朝には昨夜からの雨が残っており、卒業式がどうなるのか大いに心配しましたが、9時過ぎには雨も上がり大きな混乱もなく第51回の高等学校卒業式を挙行することができました。きっと全員の願いが天に届いたのではないかと思います。
  開式の辞の後、ピアノ伴奏による国歌斉唱に続いて、普通科の218名と国際科19名の生徒全員に卒業証書を授与しました。続いて高校3年間、無遅刻、無欠席、無早退の33名の生徒に皆勤賞を授与しました。今年は例年に比べて非常に受賞者が多く、全生徒に占める割合は14パーセント、約7人に1人ということになります。更にこの中の7名は中高あわせて6年間皆勤という快挙を達成しました。〝継続は力なり〟という言葉がありますが、一見簡単なようでも続けることはなかなかできないものです。これからも、このような姿勢を貫いていって欲しいものです。
  式辞では、最初に世の中の動きに触れた後、「高い志を持つ」「果敢に挑戦する」「常に感謝する」という3つのことをこれから胸に刻んでいって欲しいという主旨の話をしました。その後、ご来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞と続きましたが、答辞の際には感極まって涙する生徒や保護者、先生の姿が数多く見られました。そして、在校生、職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」を歌った後、全員で学園歌の斉唱を行ないました。
  これで卒業式は一旦終了しましたが、引き続き3年生の担任一人ひとりに対して卒業生から感謝状と花束が贈られました。先生方も感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。この3年間にはさまざまなことがあったと思いますが、これまでの苦労が一挙に吹き飛んだのではないかと思います。
  幸い雨がすっかり上がったため、間もなく取り壊される校舎を背景に記念写真をとることができ、本当に良かったと思っています。
  卒業生達が力強く新しい生活の第一歩を踏み出してくれることを心より願っています。

2009年02月19日

高校卒業式を明日に控えて

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  2月19日(木)放課後、明日の第51回高等学校卒業式の準備を行ないました。今年の卒業生は普通科が218名、国際科19名の合計237名です。
  高校時代は青春の真っ只中、生徒達は学業だけでなく部活動や学校行事等を通じてさまざまな経験をし、それぞれ目を見張る成長をしたように感じています。これらの素晴らしい経験をこれからの人生の糧として日々精進して欲しいものです。
  また、保護者の皆様や教職員におきましても数々の忘れえぬ出来事があったのではないかと思っています。特に 保護者の皆様におかれましては暖かい愛情を注がれる一方で忍耐されるというご苦労もおありになったのではないかと拝察しています。「親」という字は〝木の上に立って見る〟と書きますが、家庭と学校が連携して子どもを育てる「共学」という本校の基本の考え方に立って、ご指導いただいたことに対し心より感謝しております。
  
  本学園は昭和25年(1950年)に「この雲雀丘の地に何とか学校をつくりたい」という地元の皆さんの熱い思いで創設され、今年で59年目を迎えています。そして、高校の卒業式は例年2月20日に実施されていますが、この日は初代理事長である鳥井信治郎氏の命日に当たっています。
  明日は全員で創立の精神を確認しつつ生徒達の門出をお祝いしたいと思っています。天候が大変気になりますが、すべての人にとって感動溢れる思い出に残る卒業式になることを心より願っています。

2009年02月17日

高等学校B日程入試を終えて

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  2月17日(火)、高等学校B日程の入学試験を実施しました。今回のB日程についてはA日程とは異なり国語・英語・数学の3教科となっており、20名の生徒が受験しました。その後、迅速に採点を行ない夕方に選考会議を開催し、合否の結果を郵送させていただきました。遅くとも明日にはご自宅にお届けできる予定ですので、ご了承ください。

  これで、本年度の入試は中学・高校共すべて終了することになりました。入試広報部のメンバーをはじめ、これまで広報活動や入試問題の作成、採点等に注力してきた教職員は正直なところホッとしていると思いますが、何事も終了した時が大切なのです。本年度の入試広報業務は比較的順調に流れたようですが、一つ一つを取り上げてみると反省すべき点もあったように感じます。すべてが終わったということで、このままにしておくと来年度同じようなことを繰り返してしまうことになります。仕事の基本はPLAN-DO-CHECK-ACTIONのサイクルをまわしていくことであり、本年度の反省を生かして来年度につなげていくことが大切です。〝進歩なきものは退歩である〟という言葉がありますが、今年と同じことをやっていては必ず遅れることになります。また、同時に他校の良いところを素直に学び取り入れていくという謙虚な姿勢を持つことも必要です。
  このことは教職員の皆さんにも伝えましたが、『Ending is Starting(終わりは始まり)』という気持ちで、来年度に向けてスタートしていきたいと思っています。

2009年02月16日

来年度の経営計画の策定にあたって

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  2月も半ばを過ぎ、中学や高校の入試や大学の入試、卒業式の準備を行なう一方で、来年度の経営計画を策定する時期になってきました。ともすると学校の教育活動はどうしても単年度の運営になりがちですが、特色ある学校づくりを進めていくためには、前例踏襲や過去の延長線上の取り組みからの脱却をはかり、中期的な視点に立った取り組みを行なうことが必要になってきます。
  しかし、これまでの学校における計画の立て方は、まず現状を分析することによって課題を抽出し、次に実施に向けての検討を行なうというのが一般的です。これはまさに高度成長期や安定成長期における民間企業の経営計画策定の方法ですが、このやり方ではできそうなら計画に盛り込み、難しそうなら計画からはずすということになりがちです。この結果、計画はチャレンジャブルなものではなくあらかじめ達成の可能性の高いと思われる無難なものになってしまいます。そして、新たなことをやろうとしても「人がいない」、「金がない」「時間がない」、「物がない」、「情報がない」等できない理由が先行し結局大半が前年どおりということになってしまいます。これは言わば現状肯定をベースとした単年度型の『学校運営』であり、この繰り返しでは何年経っても学校を変えることができないと思います。
  経営改革を進めていくためには、最初に『3年~5年後のあるべき姿』を描かなければなりません。次に具体的な目標(抽象的なものではなくできれば数値化したもの)を設定することが大切です。その上で現状を分析し、あるべき姿とのギャップを把握する。更にこのギャップを埋めるためにはどういう取り組みが必要なのかを検討し、中期的な視点に立った計画をつくるというステップが必要です。到達目標が高ければ高いほど、また到達までの時間が短ければ短いほどスピードを上げていかなければなりません。そして目標必達のためには節目となる中間でのチェックポイントを設けておくことが必要です。
  来年度の計画策定にあたっては、中期の時間軸を設定し「どういう組織で、誰が、何を、どうするのか。そのために人、物、金といった経営資源をいかに活用していくのか。」という視点に立って来年度の経営計画を作っていきたいと考えています。

2009年02月14日

社会科研究発表会の開催

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  2月14日(土)午後、 社会科研究発表会が行なわれました。この発表会は今年で10回目を迎え、本校にとっても伝統の行事になりつつありますが、本年度は中学1年生から高校2年生までの23名の生徒がオーバーヘッドカメラを使って、それぞれ発表を行ないました。テーマは次のとおり日本や外国の歴史や地理をはじめ、幅広い分野にわたっています。
  歴史新聞・・・「紫式部と清少納言」「新撰組」「織田信長」「古代ギリシャ神話」/都道府県調べ・・・「愛知県」「岐阜県」「福岡県」/歴史新聞・・・「落語の歴史」「野球はじめて物語」/観光マップを作ろう・・「ハンガリー共和国」「鶴見緑地MAP」/沖縄研修旅行テーマ研究/日本史特講・・・「清水寺」/世界史特講・・・「フローレンス・ナイチンゲール」
  各学年から選ばれただけのことはあって、それぞれ選択したテーマについて自分なりによく調べた上で発表していたように感じました。 
  最後の講評で私は次のような話をしました。
  〝皆さんは何年か先には社会に出ることになるが、社会と学校との間には大きな違いがある。学校では問題が出されその答えを解くということが中心になっており、大抵正答は1つしかない。これに対し社会では問題が出されるということはあまりない。何が問題なのかを自らさがし出し、その上で答を考え出すことが必要になる。そしてその答は1つとは限らない。自ら調べて自分で答を見つけ出す習慣を心がけることにより、将来社会で活躍するための力が身につくのは間違いない。これからは自ら疑問を持ち、自ら調べ、自ら考え、自ら行動することを心がけて欲しい。〟

2009年02月11日

前期(A日程)高校入試を終えて

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  今回の前期A日程の入試には、昨年の715名を131名(18%)上回る846名の方に受験していただき、2年連続で過去最高を更新することになりました。より慎重を期すために、試験当日は国語・英語・数学・社会・理科の担当教員が何度も採点の見直しを行ないましたが、これらはすべて手作業ということになります。
  昨年は試験日が土曜日であったため、当日に採点、翌日(日曜日)にこれらの再点検と基本データの分析、選考案の作成、月曜日に入学者選考会議の開催、合否の決定というスケジュールでした。今年は採点から合否決定までの業務を2日間で行なうことにしたため、採点後の集計作業や選考案の作成は深夜に及ぶことになりました。
  この選考案に基づき、本日(11日)全教員による選考会議を経て合格者を決定しました。今回は新たなコース制の下での3回目の入試ということになります。各教科はこれまでの状況を踏まえて入試問題を作成しているため、会議の冒頭教科毎に出題の意図や結果についての説明をお願いしました。その後、選考案に基づき合否の決定を行ないました。
本年度の前期(A日程)入試の特徴としては次のことがあげられます。
      ①「選抜特進」の希望者が大幅に増加し、倍率が大幅アップした。
      ②受験者総数に占める男子の割合が増加した。
      ③大阪府だけではなく兵庫県からの受験者も増加した。
      ④専願率がアップした。
      ⑤全般的に成績優秀者の比率が増えた。
  更に、専願希望者のレベルが上がり併願希望者との差が縮まったということもあげられます。今回の結果を見ると、すべてが良い流れになっており、本校に対する皆様の期待の大きさをひしひしと感じています。これまで何度も申し上げていますが、本校の学校改革は完成したわけではなく、まだまだ多くの課題があります。
  これから始まる公立高校の入試の結果を待って最終の入学者が確定することになりますが、来年度に向けて更なる教育内容の質・量の充実、教職員の資質の向上に全力で取り組んでいきたいと思っています。

2009年02月10日

前期(A日程)高校入試始まる

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 2月10日(火)、近畿地区の私立高校の入試が一斉にスタートしました。本校を受験する生徒達も早い人は7時過ぎから次々と到着しました。さすがに中学受験とは異なり保護者の付き添いはほとんどありません。昨年は土曜日で学園小学校が休みということもあり、阪急「雲雀丘花屋敷」駅から学園に通ずる専用通路を開放しましたが、本日は火曜日で小学校は通常授業となっており専用通路を使うことができません。そのため、駅の改札から学校の試験場までの誘導をいかにスムーズに行なうかがポイントでしたが、幸い天候にも恵まれ、受験生は大した混乱もなく定刻の8時40分に24の試験場に集合しました。また、風邪などで体調を崩している人のために2つの別室を準備しました。そして、9時10分から予定通り国語、英語、理科を、昼食休憩を挟んで午後からは社会、数学の計5教科の試験を実施し予定通り14時40分に無事終了することができました。
 その後、専願者については7つのグループに分かれて個別面接を行ないました。私もこの内の1グループを担当し、各人に本校を志望した理由や入学後の目標を質問しましたが、ほとんどのそれぞれ自分なりのしっかりとした考え方を持って高校生活を送ろうと考えており大変心強く感じました。また、多くの生徒が学業だけではなくクラブにも積極的に加入しようとしていることもわかりました。
本校は〝将来社会で活躍する人材の育成〟を教育の柱に考えています。どうか高校時代にしかできないさまざまな経験を積み重ねて逞しく成長して欲しいものです。
 受験生の皆さんは、さぞかしお疲れになったことと思います。今日はどうか、ゆっくりと休養してください。
なお、今回の合否につきましては選考会議を経て12日(木)に速達でお送りする予定です。

2009年02月09日

高校入試を明日に控えて

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  2月9日(月)、関西では明日から私学の高校入試(A日程)がスタートします。本校でも生徒達にできるだけ快適な環境で受験していただくため、放課後試験会場となる各教室やトイレ等の清掃を入念に行ないました。また明日は雨天の可能性もあるため、阪急雲雀丘花屋敷駅から学校までの道路や受付での混雑も考慮した対策を行ない、夕方にはすべての準備が完了しました。
  今回は新しいコース制導入後、3回目の入試ということになりますが、これまで以上に入試説明会や事前相談において高校改革の趣旨や進捗状況を説明させていただいたこともあり、本年度は過去最高の846名、昨年度比131名、18%アップの方に受験いただくことになりました。また、既にマスコミ等でも報道されているとおり、『選抜特進コース』については競争率27.55倍と兵庫県でトップということになりました。更に厳しい経済情勢を反映して私学への専願者が減少する中、専願者も増加しました。3年目にしてようやく受験生や保護者の皆さんにコース制をはじめとする高校改革の考え方がご理解いただけるようになってきたのではないかと感じています。皆さんのご支援に対して感謝申し上げますと共に今後更に教育内容の充実に努めていきたいと思っています。
  受験生の皆さん! 今晩はゆっくりと休養し、明日はベストコンディションで受験に臨んでください。そして、普段の実力を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2009年02月06日

進学に関する校長面接

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  高校3年生については、現在センター試験が終了し本格的な大学受験が始まっていますが、これと並行して高校2年生については来年度に向けての進路指導がスタートしつつあります。月日の経つのは早いもので、新しいコース制の導入と共に入学してきた生徒達も2ヵ月後には高校3年生になります。これまでは、概ね3年生になってから志望校を絞り込むというやり方をしていたため、一部の生徒については受験勉強の開始が遅れるということもありました。これでは勉強時間の絶対量が不足することになりかねません。そこで、高校2年生の担任団が中心となって早期に進路目標を決定するように指導することにしました。
  この一環として、今月いっぱいかけて 私立大学への進学を希望する高校2年の生徒を対象に校長面接を行なうことにしました。早速今日は昼休みを利用して校長室で4名の生徒と集団面接を行ないました。一人ひとりから現在の思いを聞きましたが、全員が将来の仕事に対する夢を持っており、それぞれ希望する大学もあるようです。ただ、現段階ではまだ〝願望〟の域を出ないという印象を受ける生徒もいます。私は「願望を〝目標〟に変えることが大切である。そのためには目標をみんなに宣言し、ビジュアルにする、具体的なスケジュールに落とし込む、日々の積み重ねをしっかり行なう」ということを話しました。そして、勉強の仕方や社会人基礎力についてまとめたメモを渡しました。
  来月から、来週から、明日からではなく今日からスタートしてくれることを願っています。

2009年01月31日

第1回中学ガイダンスの開催

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        新入生ガイダンス               学用品の予約
  1月31日(土)、中学校の合格者を対象としたガイダンスを行ないました。午後から生徒と保護者の皆さんが来校され、1時半から約1時間にわたり、主として入学までの過ごし方や準備することについて説明させていただきました。
  正直なところ、これまでの受験勉強から開放されてホッとしている人が多いと思いますが、これから中学に入学するまでの2カ月は中学生活を力強くスタートするための準備の期間です。
  中学生になると小学生の時とは異なり〝自主自立〟という姿勢を強めていかなければなりません。言い換えると何でも親に頼るということではなく〝自分のことは自分でやる〟ということが必要になってきます。しかし、間違ってはいけないのは自分の思ったとおりに好き勝手にやるということではありません。そのためには規則正しい生活習慣を身につけると共にルールやマナーをしっかり守るということが大切です。また、保護者の皆さんには家庭と学校の連携による〝共育〟と全員が学ぶという〝共学〟をお願いしました。
  生徒達はこれから6年にわたりこの雲雀丘学園で過ごすことになりますが、将来豊かな人生を送るためには、何と言っても中学・高校時代に人間としての基礎をつくることが不可欠です。
今、雲雀丘学園は創立60周年に向かって「関西を代表する素晴らしい学園」を目指し、大きく羽ばたこうとしています。学園に集う全員でこの大きな夢を実現していきたいものです。

2009年01月29日

朝の外国語挨拶

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  本校では先生が交替で早朝の挨拶と登校指導を行なっていますが、生徒会役員も自主的に参加してくれています。現在の生徒会長と副会長がそれぞれ海外での生活を経験していることもあって、毎週木曜日は世界各国の言語を使った挨拶を行なっています。今週はどの国になるのかと興味深く見守っていますが、今日はポルトガル語の〝ボン ディア〟でした。これまで登場したのはフランス語(ボン ジュール)、スペイン語(ブエノス ディアス)、ノルウェー・デンマーク(グ モロン)、フィンランド(ヒューヴェー フォメンタ)、中国語(ザオ シャンハオ)、韓国語(アンニョン ハセヨ)等です。これからもどのような国の言葉が登場するのか楽しみです。
  私自身の経験を振り返っても、外国の人とお会いした時に相手から日本語で挨拶される、またこちらから相手の国の言葉で話しかけると急速に親近感が沸いてくるように感じます。このように挨拶はコミュニケーションをはかるための大きな役割を果たすのです。〝社会では挨拶に始まり、挨拶に終わる〟と言われるくらい挨拶が重要視されています。挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、挨拶をしないということは自らコミュニケーションの扉を閉ざすことになります。今、人間関係で悩む人が増えてきていますが、このほとんどが挨拶を苦手としているようです。
  〝元気で爽やかな挨拶が充実した一日をつくる〟のは間違いありません。日々新たな気持ちで前向きに生き抜くことによって豊かな人生を創造していきたいものです。

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2009年01月27日

高校入試の志願受付始まる

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  先週で中学入試は終了しましたが、お蔭様で「発展」「一貫選抜」の両コース共、当初計画どおりの入学者に来ていただけることになりました。やっと一山が越えホッとしたのも束の間、今度は私立高校の入試が間もなくスタートすることになります。本校では2月10日(火)にA日程入試、1週間後の2月17日(火)にB日程入試を実施する予定です。そのため本日より入学志願者の受付を開始しましたところ、早速444名の多数の方にご来校いただき心より感謝しております。
  本校では、生徒一人ひとりに対するきめ細かい進路指導をはかるため平成19年度より高校に「選抜特進」「特進Ⅱ」「特進Ⅰ」という3つのコースを導入し、コース別に入学者の募集を実施してきています。それから2年が経過し、新コース導入後に入学してきた生徒は今春高校3年生に進級することになります。
  これまで学校説明会や個別の相談を通じてくり返しお話ししているように、現在本校ではさまざまな視点から学校改革を進めていますが、詳細につきましては、順次この校長通信で紹介していきたいと思っておりますので、受験される方は是非ご覧ください。
  
  なおA日程の願書受付は2月2日(月)、B日程は2月16日(月)までとなっていますので、お含みおきください。

2009年01月24日

気持ちを切り替える

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  1月24日(土)、選考会議を経て中学後期入試の結果を速達で郵送させていただきました。これで昨年度に引き続き、多数の方に受験していただいた中学入試もすべて終了することになりました。受験生の中には本校を何回も受験いただいたのにもかかわらず、残念な結果をお送りしなければならないケースも出てしまうことになり誠に心苦しく思っています。
 今回本校も含め私立中学を受験された生徒の中には必ずしも自分が希望する学校やコースに合格しなかった人も多いのではないかと思います。本校においてもできることなら志願者全員に入学していただきたいのですが、1学年4クラス体制を基本としているため希望に添えない方も出ることになりました。
  入試の性格上必ず合格者と不合格者が出ることになるため、必ずしも全員が希望通りの進路を実現できることにはなりませんが、今回の結果で落胆することはありません。皆さんはこれまで長い間中学受験を目的に学習してきたと思いますが、中学に入学することが最終の目的ではありません。言い換えると希望通りの中学に入ればこれからの人生の成功が約束されているわけではないのです。これからどのような中学・高校生活を送るかによって人生は大きく変わってきます。皆さんはまだ11歳や12歳であり、人生の約15パーセントを過ぎただけなのです。皆さんの中には将来大輪の花を咲かせる可能性のある蕾が一杯詰まっています。是非、気持ちを切り替えて日々自己研鑽をはかることによって充実した人生を切り拓いていって欲しいと思っています。

  なお、合格された皆さんについては時間的な余裕がなくて申し訳ありませんが、来週の月曜日が入学手続きの締め切りになっていますのでお含みおきください。

2009年01月23日

中学後期入試を終えて

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  1月23日(金)、昨夜から降り続いていた雨もすっかり上がり、中学の後期日程入試を実施しました。多少の欠席者もありましたが、受験生達は受付で受験会場を確認しそれぞれの教室に向かいました。極度の緊張に陥っているのではないかと心配していましたが、ほとんどの生徒は既に何回か受験を経験していることもあって、思った以上に落ち着いているような印象を受けました。今回も前期入試と同様、8時半からの諸注意の後、9時から筆記試験、続いて面接を行ないました。後期入試は前期と異なり受験科目は国語と算数の2教科となっていることもあり、正午過ぎにはすべての入試が終了しました。
  今年の中学入試は昨年に引き続いて「前期A日程」「前期B日程」「後期日程」と3回に分けて実施しましたが、コース制導入後二年目ということもあり、志願状況が大きく変わることになりました。そのため受験生の皆さんにはご心配をおかけすることも多々あったのではないかと思っています。
  いずれにしても、3回の入試全体で志願者は昨年に続いて500名をはるかに超える数字ということになりました。保護者の皆さんの本校に対する期待の大きさと教育にかける熱い思いがひしひしと伝わり、身の引き締まる思いです。これからも教職員一同、皆さんのご期待に応えられるよう、全力で教育内容の充実をはかっていきたいと決意しています。
  今回の入試結果は選考会議を経て、1月25日(日)にはお手元にお届けさせていただきます。また、このホームページ上にも10時から22時に掲載する予定ですので、ご確認ください。
本日ですべての受験が終了される方、また明日以降も引き続いて他校を受験される方もおられると思いますが、ゆっくりと休養していただきますようお願いします。
  なお、入学の手続きは1月26日(月)までとなっておりますので、お含みおきください。

2009年01月22日

中学後期入試を明日に控えて

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  1月22日(木)、明日実施される中学後期入試の願書を締め切りました。最終の志願者数はこのホームページに掲載していますが、99名です。これで本校における志願者数は前期A・B日程と合わせて延544名となりました。多くの方に受験いただき心より感謝しています。
  さて、既に各校の受験が終了し合格の通知が届けられていますので、明日の受験者数は少なくなるかも知れませんが、本校にとってはこれが中学入試の最終ということになります。この17日からスタートした私立中学の入試もほぼ今月末で入試が終了するため、最後の挑戦となる人も多いのではないかと思います。今回も快適な条件下で受験いただけるように、万全の準備を行ないました。
何度も受験をすると、ともすると精神的にも追い込まれた状態になりがちですが、これまで取り組んできた努力を無にしないためにも、強い気持ちで受験に臨んで欲しいものです。
  私は受験というのは人生における大きな節づくりであると思っています。これからの長い人生においては、さまざまな試練が待ち構えていますが、これから逃げるのではなく立ち向かっていくことが何よりも大切です。人間はこの試練に立ち向かうことによって間違いなく成長します。そして、大きな節が形づくられることになるのです。成功の秘訣は最後まで絶対に諦めないことです。
  今日は十分に休養をとってベストのコンディションで受験に臨んで欲しいと願っています。
頑張れ!! 受検生諸君。

2009年01月20日

中学前期入試を終えて

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  17日、18日の両日にわたって実施した中学の前期A日程・B日程入試には多くの方に受験していただきました。その後、厳正に入学者選考会議を経て合格者を確定し、昨日の夜結果を速達で郵送させていただきました。もう既にお手元に届いているかも知れませんが、本校に入学を希望されている方全員に合格通知をお送りすることができず心苦しく思っています。本校ではよりきめ細かな教育活動を目指しており、1学年が4クラスとなっているため、このような結果となりましたが、何卒ご了承ください。
  子ども達にとって中学受験は人生における最初の大きな試練かも知れません。
しかし、これから成長するにつれて受験だけではなくさまざまな試練が待ち受けています。そして、自分の思い通りになることもあれば、思いが叶わない場合も出てきます。むしろ、自分の思い通りにならないことの方が多いのではないでしょうか。いずれの場合においても大切なことは心の持ちようです。思い通りにならなかった時には、これまでの取り組みを反省して気持ちを切り替えて新たな行動を起こす。そして、諦めずに努力を継続していくことです。反対に思い通りになった時にはどうしても気が緩みがちになるため、何時までもこの状態を続けていると成長は止まってしまいます。従って更に高い目標を設定してチャレンジしていくことが必要なのです。
  是非、保護者の皆様におかれましては、子どもさん達を暖かく見守り指導してあげて欲しいと思っています。
  また、このホームページにも合格者の受験番号を掲載していますのでご確認ください。

2009年01月19日

高校における学習の総決算

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  本校においては、大学センター試験を〝高校における学習の総決算〟と位置づけ「センター全員受験」を合言葉に取り組んできています。今回も既にAO入試や推薦入試を受けて進学が決定している生徒達も例外者を除きほとんど全員が受験しました。最近はともすると大学への進学に目を奪われるあまり、受験に関係のない科目については極端に手を抜くという傾向が目に付きますが、大学進学は手段であって最終目的ではありません。
  将来、生徒達がどのような仕事に就くかは分かりませんが、これからは業際(業種間)の壁がどんどんなくなりますし、グローバル化の進展も加速されるのは間違いありません。言い換えると異業種の人達や言葉、生活習慣、宗教、物の考え方の異なる人達と一緒に仕事をするということが増えてきます。このような社会で求められるのは〝相手を受け入れつつ良い意味での自己主張を行なう〟という姿勢に加え、幅広い知識や教養です。学校と違って社会には当然のことながら教科や科目の領域はありませんし、正答が1つしかないということもありません。自ら課題を見つけ出し、この解決のためにさまざまな知識を結集して知恵を搾り出していくことが大切です。深い穴を掘るためには、一方で幅を広げるという努力が必要なのです。間もなく高校3年生は卒業の日を迎え、上級学校に進学することになりますが、自分自身で枠を決めずに幅広い勉強を続けていって欲しいと思っています。

2009年01月18日

中学前期「A日程・B日程」入試を終えて

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  1月18日(日)、昨日に続いて中学の「前期B日程」入試を実施しました。前期入試を2回実施するのは昨年に続いて2回目ですが、B日程の志願者数は昨日のA日程(152名)のほぼ倍にあたる293名となりました。また、新聞やこのホームページに掲載されているとおり、本日の受験者は「一貫選抜」241名に対して、「発展」52名となっています。
  既に関西においては中学入試が始まっているため、本日受験したほとんどの子どもが昨日どこかの私学を受験しております。また、何人かは本校のA日程を受験しています。また、今後更に色々な学校を受験する予定の生徒も多数含まれており、中には本校の受験を終えた後、午後から他校の受験に赴く生徒もいたようです。
  本日も昨日と同様、8時半からの諸注意の後9時から各50分の国語、算数、理科の3教科の筆記試験を実施しました。その後昼食を挟んで個別の面接を行ない、2日間にわたる前期日程の入試が終了しました。
  現下の厳しい経済環境にもかかわらず、多くの方に受験いただくことになりましたが、今回の入試を通じて、子どもの教育にかける保護者の皆さんの熱い思いがひしひしと伝わってきました。日本がこれから国際社会で認められていくためには,『世界に通用する人財(材)』の育成が何よりも大切です。我々教育に携わる者はゆるぎない志を持って自己研鑽につとめると共に生徒が将来社会で活躍できる力を育んでいかなければならないと痛感しています。
  なお、今回の前期A日程・B日程を合わせた結果については厳正な選考を行ない、20日(火)に速達郵送、また10時からはホームページ上にも発表させていただく予定です。 
  これで、前期日程の入試は終了しましたが、1月23日(金)に、後期の入試を行ないますのでお含みおきください。

2009年01月17日

大学センター入試・私立中学校入試始まる

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  1月17日(土)、昨日までの寒さも和らぎ好天の下、大学のセンター入試、私立中学の前期入試が始まりました。本校では昨年度より中学入試については前期2回、後期1回の計3回の受験機会を設けており、本日は最初の「前期A日程」の入学試験を実施しました。多くの受験生は校門付近で塾の先生方の激励を受けながら、試験開始の1時間以上前から保護者と共に続々と来校、受付を済ませてそれぞれの試験場に入室。そして8時30分から諸注意と最終の点呼を受けた後、9時から国語・算数・理科の順に各50分間の試験問題に取り組みました。あらかじめ体調不良の生徒に対する別室での受験体制も考えていましたが、生徒からの申し出もなく全員が指定された試験場での受験となりました。その後昼食を挟んで午後から面接を行ない、大きな混乱もなく無事終了しました。 まだ年齢が11歳・12歳の受験生にとって本格的な入試は初めての経験であり、精神的にも大変な一日であったと思います。
  これから月末にかけて近畿地区の私立中学においては順次入試が実施されることになっているため、明日以降も受験の予定が入っている人も多いようです。どうか、今日はゆっくりと休養を取り、明日以降に備えてください。
  本校では、明日も引き続き「前期B日程」の試験を行ない、厳正な選考会議を開催した後、1月20日(火)には速達で結果を郵送させていただく予定です。
  また、大学センター試験の受験者の詳しい情報は入っていませんが、明日も悔いのないよう全力を尽くして欲しいと思っています。

2009年01月16日

入試を明日に控えた受験生の皆さんへ

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  大学のセンター入試、私立中学の入試の本番もいよいよ明日に迫りました。
本校においても、中学の前期入試に向けて職員会議で当日の進行や分担を確認すると共に快適な環境で受験していただくために校内を念入りに清掃し、試験場の蛍光灯や時計、エアコンの点検を行ない準備はすべて完了しました。
  よくスポーツ選手の試合前のインタビューでは「楽しんできます」という言葉が返ってきますが、正直なところ〝入試を楽しんでくる〟と言い切れる人は少ないのではないかと思います。試験が近づくにつれて、どうしても不安な気持に陥りがちになるのは誰でも同じです。
  これまで受験にあたっての心構えについては色々な方からお聞きになっていると思いますが、本番にあたって私なりのアドバイスをしたいと思います。まず、大切なことは平常心で臨み、余分なことを考えず集中力を高めることです。これまで努力してきたにもかかわらず、不満足な結果に陥るのはここ一番での集中力不足と体調不良、パニックに陥ることが最大の要因です。「必ずうまくいく」というイメージを持つと自然にプラスを引きつけるパワーが生じますし、心が整えば必ず自分の持っている力を出し切ることができます。
  また、万全な体調で受験いただくために胃に負担のかからない食事を摂り、ゆっくりとお風呂に入って身体を温め、十分な睡眠をとるようにしてください。特に睡眠不足になると疲労やイライラがつのり、集中力が奪われてしまうということは科学的にも証明されています。
  明日の天気予報を見る限り、寒さも和らぎ良い天気になるようですが、しっかりと朝食を摂り余裕をもって家を出るようにしてください。(念のため、明日は土曜ダイヤです)
  受験生の皆さん! この通信を読んでいる余裕はないかも知れませんが、どうか培ってきた自分の力を最大限に発揮して欲しいと思っています。

2009年01月15日

中学受験の皆さんへ~コース制の意味

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  今週の13日で中学の前期入試の志願者の受付を締め切らせていただきました。受験者数はA日程・B日程合わせてほぼ昨年どおりとなりました。厳しい経済環境にもかかわらず多数の方々に受験していただくことになり、心より感謝しております。
  このホームページにも速報を掲載していますが、昨年度との大きな違いは発展コースの受験者104名に比べ、一貫選抜コースの受験者が341名と大幅に増加していることです。本校は現在、学校改革を進めていますが、今一度、この取り組みについてご紹介しておきたいと思います。
  本年度からスタートした中学改革はこれまで積み上げてきた〝中学・高校改革の集大成〟ということであり、昨年度からスタートした高校改革とセットになっているということです。
 中学改革の骨子は『一貫選抜コース』と『発展コース』の2つのコース別に生徒募集を行ない、それぞれ別のカリキュラムに沿って授業を行なうというものです。
  2つのコースのうち『一貫選抜コース』は主として早くから将来の進学目標を持って努力している生徒を対象にしています。中学2年生で中学校の課程を修了、中学3年~高校2年までの3年間で高校の課程を修了し、高校3年ではセンター入試対策や国立大学の2次試験対策などの目標実現に向けた学習を行ないます。目標とする進路は、東大、京大、阪大などの超難関国立大学と慶應・早稲田・上智などの超難関私立大学であり、「2クラスの募集」を行ない、6年一貫のカリキュラムを準備しています。
 一方、『発展コース』は進学目標のスタート時期は早くなかったが、中学の3年間で〝学ぶ〟意味や明確な将来目標を持たせる取り組みを行ないながら基礎・基本と共に十分な応用力をつけて、中学課程を修了するという生徒を対象とし、「2クラスの募集」を行ないます。要は中学段階で基礎・基本をしっかりと身につけておこうという考え方です。
  その後、高校進学段階で『選抜特進コース(一貫選抜と同じ進路目標)』『特進コース』に分かれ、高校から入学してくる生徒と合わせ4クラス体制で切磋琢磨していくことになります。その分、高校でのカリキュラムは多少ハードになりますが、目標とする進路は超難関国立大学・難関国公立大学・超難関・難関私立大学です。
  このように、いずれのコースに入学されても、〝生徒の能力・適性に応じた育成をはかることによって最終の進路実現をはかる〟ことを目指しているのです。

2009年01月14日

災害に備える

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  1月14日(水)、新たに中央棟に移設した放送設備を使って、マイク放送による全校朝礼を行ない次のような話をしました。
〝今年になって既に半月が経過しました。年の初めにあたって、皆さんは自分なりの目標を持ってスタートされたと思いますが、もう1年の24分の1が終了したことになります。常に自分の立てた目標を確認しながら行動して欲しいと思っています。
  さて、雲雀丘学園中学・高校においては例年この時期に避難訓練を行なっていますが、生憎今年は仮校舎が建設されグランドが使えなくなったため避難訓練は中止することとし、災害についての心構えや災害時の行動についてお話します。大切な内容なのでしっかりと聞いてください。
  何故この時期に避難訓練をしているかと言うと、今から14年前の1月17日に阪神大震災が起こり、実に6434名の尊い命が失われたのです。本校においても多くの生徒や家族が被災し、1名の生徒が犠牲になりました。前日まで元気に学校生活を送っていた生徒がある日突然亡くなってしまったのです。皆さんは、まだ小さかったため当時のことはほとんど記憶に残っていなかったり、生まれていない人もいるので、阪神大震災と言ってもピンとこないかも知れません。そのため本校では人の命の大切さを再認識し、この悲しい出来事を風化させることのないよう毎年1月17日の前後に避難訓練を行なっているのです。
  〝災害は忘れた頃にやってくる〟という言葉がありますが、地震、火災、ガス爆発、テロ等災害は予期せぬ形で突然襲ってきます。特に不安定なプレート上にある日本は何時大地震やそれに伴う津波や火災に遭遇するかも知れません。
  そのために、今日は皆さんに3つのことをお願いします。1つ目は〝備えあれば憂いなし〟と言われるように自宅や学校以外の普段生活していない場所では常に非常口や避難通路を確認しておくこと。また、皆さんの家では家具が動かないように固定したり、消火器を準備しておくこと。2つ目は不幸にして災害にあった時には二次災害を起こさないように留意すること。以前にも話しましたが、『おかし』と『もち』を思い出すこと、つまり「押さない」「駆けない」「しゃべらない」「戻らない」「近づかない」の5つを守ること。3つ目は各クラスの前の黒板に、学校で災害が発生した際、安全に避難するための避難経路と避難場所を掲示してあるので、全員で確認しておくこと。明日からと言わず是非今日から始めて下さい。
それでは今日も一日、明るく元気で生き生きと学校生活を送りましょう。〟

2009年01月13日

本格的な入試シーズンを迎えて

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  新しい年を迎え、大学、高校、中学への入学を目指す受験生にとってはいよいよ入試の本番まで秒読みの段階に入ってきました。本校においても高校3年の学年団と進路指導部の先生は大学進学に向けて、一方入試広報部の先生は本校の中学受験と高校受験に向けて、それぞれ最終のつめを行なっています。
  大学センター入試に関しては、先日入試センターより最終の発表がありましたが、これによると志願者数は543,979人で、対前年比594人増ということになっています。内訳を見ると、約8割が卒業予定者(現役)となっており昨年度より若干増加、男女別の比率は57.7:42.3となっています。
  なお、本校においては既にAO入試や公募推薦、指定校推薦で大学への合格が内定した者についても高校で学習してきた自分の学力レベルの総点検をするという趣旨でセンター試験を受験することになっています。また、この学年の素晴らしいところは大学進学が内定した生徒達が中心となって合格祈願の垂れ幕を作成してくれているということです。これから受験の本番を迎える生徒達にとっては実に心強い激励ではないかと思います。センター試験が終わると、それぞれの国公立大学や私立大学の入試が控えており、受験生にとっては全く気の抜けない日々が続くことになります。
  一方、私立の中学入試や高校入試の日も近づいてきました。本校においても中学のA日程入試は大学のセンター入試と同じ1月17日、B日程入試は翌日の18日、更に中学後期日程入試は23日に実施の予定です。続いて2月10日には高校のA日程、17日にはB日程の入試が控えています。このように、これからの1~2か月は日本全体が受験シーズンを迎えることになります。
  受験というのは、一人ひとりの人生にとっても大きな節づくりになるのは間違いありません。この試練を乗り越えて逞しく成長してくれることを心より願っています。

2009年01月10日

伝統の寒稽古

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  本校においては教育方針として人間教育の充実を掲げています。その一環として男子の体育の授業の中に武道を取り入れ、剣道と柔道のどちらか一方を選択させており、昨日(1月9日)より高校3年を除く全生徒と剣道部、柔道部の部員を対象に寒稽古を開始しました。この行事は途中震災での中止を除き毎年実施している伝統の行事で、本年で実に30回目となります。
  本日は2日目ということで高校2年の生徒が朝7時に集合し、学年担任が見守る中約1時間にわたって白い息を吐きながら剣道と柔道に分かれて懸命に寒稽古を行ないました。1つの学年の男子生徒全員が稽古をする姿はまさに壮観そのものです。終了後、来年度の卒業アルバム用の写真撮影を行ないましたが、生徒達が引き締まった清々しい表情をしていたのが印象的でした。
  一年で最も寒さの厳しいこの時期には日本各地でこの寒稽古が行なわれていますが、本校における寒稽古も逞しい肉体と旺盛な気力や忍耐力、決断力、集中力を養い精神面を鍛えるといったことを狙いとしています。日本には剣道、柔道、弓道、合気道、といった武道や書道、華道、茶道等「道」のつくものがたくさんありますが、これらの中に共通しているのは、相手を尊重する、感謝する、自分の心を整え正す、『礼に始まり礼に終わる』という言葉に代表されるように礼儀を重んじるということです。この行事は休み明けの火曜日に中学1年と2年、最終の水曜日に中学3年を対象に実施することになっています。この行事を通じて生徒達がお正月気分を吹き飛ばし、気持を引き締めて学習や部活動に励んで欲しいと思っています。
  なお「寒」というのは年によって違いますが、今年は二十四節気の「小寒」(1月5日)から「立春」(2月4日)の前日である「節分」までを指し、「大寒」はこの中間の1月20日となっています。

2009年01月09日

授業始め式 高校生対象

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  中学に続いて高校の授業始め式を行ないました。高校3年生は目前にセンター入試を控え、2年生や1年生も将来の進路について真剣に考え始めている時期にあたります。当然のことながら、現在直面している企業における従業員の削減や就職内定の取り消し等の雇用問題については大きな関心を寄せているでしょうし、日本経済の先行きに対する不安も感じているはずです。従って、将来に対する夢や希望を持たせるような話題を取り上げて次のような話をしました。
  〝厳しい経済環境になり、大変な時代になってきたと感じている人も多いと思います。また、大学に進学し勉強しても働き口があるのかと心配している人もいるかも知れません。でもこの不況が永遠に続くわけではなく、皆さんが大学を卒業する時にはきっと回復しているはずです。
  今回の世界同時不況は2兆円の利益を上げていたトヨタが赤字決算を余儀なくされるという想定外の急激な変化ですが、同社に勤務している知人と話しをしていると「石油はいずれなくなるということは誰もが解っていたが、それでも車が売れるから生産体制を強化してどんどん作っていった。しかし、今回の不況によって、抜本的な改革が迫られることになり、良い意味で踏ん切りがついたと思っている。石油を使わない車、CO2を出さず走れば走るほど空気がきれいになる車、絶対に事故の起こらない車を開発したい。」とのことです。恐らく後10年も経てば、急速に環境対応車が増加するのは間違いないでしょう。また、これからは『本物が求められる時代』になります。企業も学校も個人もあらゆるものが本物志向、言い換えると本物しか生き残れないことになると思います。
  今、流通業界も売り上げが伸びず経営は悪化していますが、この中で大きく売り上げを伸ばしているスーパーがあるのを皆さんは知っていますか。東京、神奈川、千葉等首都圏を中心に店舗を持つ『スーパーマーケットOK』です。このスーパーの特徴は激安でしかも高品質が売り物です。添加物のある食品は基本的には置きませんし、もし置く場合には表示をしっかりと行ないます。また商品の価格は銭単位まで表示、ナショナルブランド商品は地域一番の安値を保証、更に誠実、信用の証として『オネスト(正直)カード』を展示しています。例えばある果物のカードには「時期が早いため、甘味は今一歩です」というような説明があります。このような正しい情報を伝えるという経営姿勢で不況下にあってもどんどん業績を伸ばしているのです。厳しい環境の下でも知恵を搾り出すことによって打開策が見つかるという一つの例です。
  これから皆さんはしっかりと基礎を身につけて、是非本物を目指してください。〟

2009年01月08日

授業始め式にあたって~中学生対象

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  1月8日(木)、生徒達が続々と登校、中学と高校に分けて授業始め式を行ないました。
  昨年の12月22日に授業納め式を実施してから、既に17日間が経過しています。この間、補習や自習、部活動のために登校してきていた生徒も数多くいましたが、学校に来るのは久しぶりという人もいますが、全員が元気に登校してくれて本当に良かったと思っています。
  中学の授業始め式にあたっては初詣とおみくじを例に出して、次のような話をしました。〝初詣に行くとまず神様の前でお願い事をして、おみくじを引きます。大吉や吉、小吉、凶といった種類があり、一喜一憂しますが、願い事や金運、仕事、病気、失せ物等の解説をよく読んでみると、「大吉」の場合には良い運勢だが、調子に乗らずに研鑽を積まないとうまくいかないという基調の言葉が並んでおり、「末吉」や「凶」の場合には焦らずじっと我慢して精進すれば道は拓けるという内容になっています。いずれにしても、日々の努力を継続し、正直、質素に生活せよということです。
  自分なりの目標を持って新しい年をスタートしても、人間というのは弱いもので日が経つにつれてその目標が薄らいでしまうことになります。そうならないためには、最初から難しいことではなく元気な挨拶、整理整頓、早寝早起き、英語の単語を1日に3つ覚えるといった簡単なことを目標に掲げて習慣化していく。そして常に心に留めておけるように、「目に見える形にする(目標を紙に書いて張り出す)」「みんなの前で宣言する」「日々きっちりと反省する」という3つを心がけることが大切です。有名なスポーツ選手もノーベル賞の受賞者も生まれた時から現在の姿が決まっていたわけではありません。年末に話したダイヤモンドの原石は必ず皆さんの中にあります。それをしっかりと見つけ出して日々の研鑽を積んでください。〟
  なお、高校の授業始め式の内容は次回に掲載します。

2009年01月06日

年末年始休暇を終えて

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  1月6日(火)、年末年始休暇が終了し通常の勤務がスタートしましたが、授業始めは8日(木)からになっています。そのため生徒達はまだ登校していませんが、8時25分から通常通り職員朝礼を行ない、各教科を中心に昨年末に完了できなかった仮校舎への移転作業を行ないました。これで昨年から進めてきた仮校舎での授業開始に向けての準備はすべて終了しました。
  また、本日から学園事務局において本年度の中学入試の出願受付が始まりました。幸い天候にも恵まれ受付開始の9時前から数名の保護者の方が来校されたため、時間を繰り上げて手続きをさせていただきました。
  募集方法は昨年と同様、「中高6年間の一貫選抜」と「発展」の2コース分かれて生徒募集を行ないますが、「第一」「第二」と志望順位を記入いただけることになっています。なお、入試は前期のA日程とB日程、後期日程の3回に分けて実施させていただきます。前期A・Bの出願受付は1月13日まで、後期は22日までになっていますが、昨年よりも多少日数が短くなっていますのでご留意ください。
  入試にあたって子どもさんはどうしても精神的に不安定になりがちですし、寒さも増してきます。また、インフルエンザも流行していますので、ご家庭におかれましても体調管理に十分留意してあげてください。
  なお出願に関する詳細につきましては、本ホームページの『入学を希望される方へ』の欄に掲載していますが、お解りにくい点があれば遠慮なくお問い合わせください。

2008年12月26日

仮校舎の完成

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  本年も残り少なくなってまいりましたが、この度高校の新校舎完成までの一年間を過ごす仮校舎が完成しました。去る22日には学園幹部をはじめ設計業者、施工業者の代表者が出席し清祓い式を執り行ないました。この校舎には普通教室の他,社会・理科・書道・美術・家庭等の教室や演習教室、進路指導室、生徒会室等が入ることになっています。そのため、24日には1日かけて引越し作業を行ないほぼ順調に終了することができました。仮校舎という言葉のイメージからするとバラックのような印象を受けますが、冷暖房も完備し防音にも極力配慮した施設になっています。あわせて下足室も仮校舎に移設されることになるため、生徒には家に靴を持ち帰るようお願いしました。
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  今年の作業は本日で終了しましたが、年明けにもう一度こまごまとした移転作業を行なった後、きっちりと8日の授業初め式を迎えたいと思っています。
  また、来年の2月末からはいよいよ高校校舎の建設が始まります。現在、本校ではさまざまな改革を推進中ですが、記念すべき60周年を目指してあらゆるものを見直し、一層の飛躍をはかっていきたいと思っています。明日からは大半の教職員も冬季休業に入りますが、来年のキーワードは〝変化〟です。私も休養をとりながら新たな取り組みの構想を考えていきたいと考えています。

2008年12月24日

節度ある冬休みの過ごし方

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  23日(火)から生徒達は冬休みに入りましたが、生徒達は登校し補習を受けたり、自習をしたり、クラブ活動に取り組んでいます。
  本校では「学校と家庭の連携による共育」を教育方針に掲げ、長期休暇にあたっては、保護者の皆さんに『生活指導についてのお願い』というプリントを配布していますが、是非保護者の皆さんの指導をお願いします。
  これまでの経験を振り返っても長期休暇中に生活のリズムが乱れ、学校が始まってからも元に戻らなかったり、健康を害するような悪い習慣が身に付いてしまったり、好ましくない交友関係が生まれるといった例が数多く見られます。また昨今、中・高生が携帯やパソコンのブログを通じて凶悪事件に巻き込まれたり、交通事故に遭遇するケースも散見されます。
  言うまでもないことですが、中学・高校生の本分は勉強であり、基礎学力が付いていないと将来、大学進学後や社会に出てからも十分な活躍はできないということになります。この冬休みには今年一年を振り返ってできなかったことを洗いだし、確実に基礎固めをしておいて欲しいと思っています。スポーツでも楽器の演奏にしても一日のブランクを取り戻すには倍の日数がかかると言われていますが、勉強もまったく同じです。そして、生活が乱れ勉強から遠ざかってしまうと元に戻るまでには随分長い日数が必要になり、確実に学力の低下につながります。
  この休みにはしっかりとスケジュールを立てて、規則正しい生活を送ることが何よりも大切です。また、家族と時間を過ごす機会も多くなると思いますので、是非、普段話せないことを話し合って欲しいものです。

2008年12月23日

近づく入試に備えて

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  大学のセンター入試、私立中学校の入試まで今日で残すところ25日になりました。
昨日も高校3年生に対して、残り26日しかないと思うのではなく、〝まだ26日もある。これからも学力は伸びる〟とプラス思考でしっかりと取り組んで欲しいということをお願いしました。
  受験生の皆さんにとっては、これから受験が近づくにつれて精神的にも不安定になりがちですが、平常心をいかに保てるかが大切です。入試ではこれまで全力で取り組んできた学習の成果が試されることになりますが、本番で実力を発揮できなければ、それまでの努力が無駄になってしまいます。オリンピック等の競技を観戦していても実力どおりの力を出せる人とそうでない人があります。これからは本番で通常の力を存分に発揮できるように、言い換えると受験にピークを持っていけるように、是非最後の詰めをしておいて欲しいと思います。
  もうすでに実行されている人もあるかと思いますが、何よりも重要なのは夜型の生活を改め、試験の時間に合わせて頭が働くように切り換えることです。次に食事や睡眠には細心の注意を払わなければなりません。追い込みの勉強も大切ですが、夜更かしし過ぎると朝、頭が十分に働かないということにもなりかねません。早寝早起き、胃腸の負担にならない食事等規則正しい生活を心がけましょう。このためには家族の協力が必要なのは言うまでもありません。また、今年はインフルエンザも例年より早く流行し始めているようです。受験前に風邪を引いて熱を出し、最悪のコンディションで受験にのぞむことのないよう留意してください。。

2008年12月20日

大学入試の前半戦が終了

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  12月20日(土)、今年最後の職員会議を開催しました。この時期には、それぞれ上級学校への進学ということが話題になりますが、進路指導部より前半戦の大学入試結果が発表されました。これまでの中心は「公募推薦」「AO」「指定校推薦」等の入試でしたが、合格状況は次のとおりです。
  全体の合格者(延べ人員)は148名、内訳は公募推薦96名、AO10名、指定校推薦35名、その他7名となりました。主な大学は、京都教育、神戸市立外国語、兵庫県立、慶應、関学、関大、同志社、立命、近大、甲南、龍谷、京都女子、武庫川女子、神戸女学院、関西外語、兵庫医科、京都薬科、大阪歯科、防衛大学校等々です。これらの生徒には、面接や論文等の個別指導を行なってきましたが、合格したからといって気を抜くことなく最後まで学業に励むこと、英語検定や漢字検定にチャレンジすること、その他高校時代にしかできないことにしっかり取り組むようにお願いしています。
  さて、年が明けるといよいよセンター入試を皮切りに、私学、国公立大学の一般入試が始まります。受験生にとっても、先生、保護者にとっても極度の緊張の日々が続くことになりますが、現役生は短期間でもまだまだ学力が伸びることが実証されています。最後まで自分自身の体調を管理しながら、是非踏ん張って欲しいものです。

2008年12月19日

携帯電話利用のルールづくり

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  先日、大阪府教育委員会の「携帯・ネット上のいじめなど課題対策検討会議」において、7つの提言がなされ、橋下知事からは学校への携帯電話の持ち込みを原則として禁止するとの考えが示されています。この会議の座長は、前任の芦間高校の学校協議会のメンバーとして色々と指導していただいていた大阪教育大学の森田英嗣准教授です。この中で特に強調されているのは「学校でのルールづくり等方針の明確化」と「家族の話し合いによる家庭でのルールづくりと効果的な啓発」です。
  本校では携帯電話の扱いについて、登下校時および学校内での所持・使用を禁止する。止むを得ない理由により校内所持が必要な場合には学校に連絡していただいた上で、朝に担任が預かり下校時にお返しするというルールにしています。このルールの基本は〝携帯電話は学習に必要なものではないこと〟、また、〝有害メールや出会い系サイト等のさまざまな問題に巻き込まれやすいということ〟が大きな理由です。そして、この携帯電話の取り扱いについては、入学時は勿論のこと長期休暇の前や色々な機会を通じて指導を行なっていますが、徹底するためには家庭でのルールづくりが大切です。
  今回の提言の中で家庭での基本ルールとして『実行しよう五つの約束』が示されていますので紹介します。
①フィルタリングの利用を徹底する。②帰宅後等適切な使用時間を決める。③知らない人からのメールに返信しない。④個人情報を安易に教えない、書き込まない。⑤持ち込み禁止など学校の規則を守る。
  今、携帯の中で最もよく使われている機能はメールですが、1時間以上使用している者が約半数、5分の1が3時間以上使用しているという驚くべき数字になっています。そして、携帯の依存傾向が強いほど「学習時間が短い」ということもわかったようです。年末・年始の休暇中に是非ご家庭でのルールづくりを行なっていただきたいものです。

2008年12月17日

個人懇談始まる

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  12月17日(水)から19日(金)まで3日間の予定で保護者懇談が始まりました。本日も早朝から
多くの保護者の方がお見えになり、それぞれの担任とお話をされたようです。担任との懇談後、何人かの保護者の方が校長室に立ち寄られましたので色々とお話をさせていただきましたが、やはり成績が芳しくないことに対する相談が大半でした。中には、「今日成績表をいただいて初めて点数を見て愕然としました」と訴えられる方もおられました。親の立場から見るとどうしても点数で示された結果が気になるのは仕方がありませんが、決して頭ごなしに叱り付けるということは得策ではないと思います。
  何事も原因があって、結果が生じます。問題となる原因を除去したり、改善しない限り良い結果が期待できないのは当然です。授業に集中できていない、予習や復習が不十分である、家庭での勉強時間が足りない、勉強の意義がつかめていない、苦手教科に手が回っていない、勉強の仕方がわからない、といった色々な理由があげられます。また、体調が優れない、食や睡眠等の生活習慣が乱れている、携帯端末の使用時間が長すぎる、整理整頓ができていない、といったことも考えられます。
  是非、この機会に家庭においてこのようなことがないかどうかを確かめていただき、年末・年始の休暇中に改善していただきたいと思っています。
  また、保護者の皆さんで何か気にかかることがおありの方は、遠慮なくお立ち寄りください。

2008年12月16日

第37回中学校英語暗唱大会の開催

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  12月16日(火)午後、中学生の部の英語暗唱大会が行なわれました。この大会は、本校の伝統行事の一つになっており今年で実に37回目を迎えます。本年は各クラスから選ばれた中学1年生10名、中学2年生 8名、中学3年生 9名の計27名が発表しましたが、本日に至るまでには中学生全員が後期の授業開始時あるいはそれ以前から、それぞれの学年の指定する課題に約2ヶ月もの間取り組んできました。それぞれの学年の題目は、1年生は「ロンドン橋が落っこちる」で知られるLondon Bridge、2年生は「赤毛のアン」のAnne of Green Gables、3年生は落語の「あたま山」よりIt’s On My Headです。
  出場者にとっては、生徒や先生、保護者等多くの聴衆の前で、しかも英語で発表することは初めてという人がほとんどです。恐らく物凄く緊張していたと思いますが、一人ひとりがジェスチャーを交えながら堂々と発表を行ないました。いずれも甲乙つけがたい出来映えであり、本番に備えて繰り返し練習を積んで来た努力の跡が感じられました。
  暗唱の基本はまず先生の真似をすることから始まり、これを完璧にこなした後に文の内容を咀嚼し、感情をこめた自分なりのスタイルに磨き上げる。そして、更に大勢の前で発表するまでに仕上げていくというステップが必要です。先日も探求の授業でパワーポイントを使った発表を行ないましたが、これからグローバル化の進展と共に英語でのスピーチやプレゼンテーションの機会が増えるのは間違いありません。 生徒達がこの経験を生かし、今後一層飛躍してくれることを心より願っています。

2008年12月13日

朝永振一郎記念「科学の芽」奨励賞を受賞

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筑波大附属学校教育局のHPより

  この度、雲雀丘学園中学校が『朝永振一郎記念・「科学の芽」学校奨励賞と個人奨励賞』を受賞しました。
  この賞は湯川秀樹博士に続いて日本人二人目となるノーベル賞を受賞された朝永振一郎氏の生誕100年に当たる2006年に筑波大学でスタートした記念事業の一つです。今年で3年目を迎えますが、応募件数は全国で1248件と昨年の846件を大きく上回りました。この中から「科学の芽」賞23件と「科学の芽」奨励賞32件が選出されましたが、本校の中学2年生の女子生徒と中学一年生の男子生徒の2名が、科学の芽奨励賞を受賞することになりました。また、全国で6校が「科学の芽・学校奨励賞」を受賞することになり、本校は昨年度に続いて選出されました。
  「科学の芽」賞は、青少年プログラムの中に位置づけられており、応募資格は全国の小学生、中学生、高校生となっています。本校では、夏休みの理科の課題として自由研究とレポート作成を出し、8月末にまとめて提出しました。中学1年生は全員が提出、中学2年生は環境調査との選択の結果、44名が応募したようです。理科の先生に聞くと、中学2年生は昨年度以降、レポートの書き方や研究の仕方を機会あるごとに指導してきたこともあって、内容の充実した作品が多くなってきた。また、中学1年生は初めて書いたレポートが多かったにもかかわらず、昨年度よりも着眼点がユニークな作品が目に付いたとのことです。今年は日本から3名のノーベル賞受賞者が出ましたが、子ども達が単に知識を学ぶだけではなく色々なことに疑問を持ち、自分で考えることによって豊かな創造力を身につけていくことが大切であり、これからもこのような取り組みを続けていきたいと思っています。 

  朝永博士は次のような言葉を残されています。
〝ふしぎだと思うこと これが科学の芽です。よく観察してたしかめ そして考えること これが科学の茎です。 そして最後になぞがとける これが科学の花です。〟
  

2008年12月11日

プレゼンテーション能力を高める

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  先日、中学1年生の「探求」の授業の中で、『世界を知ろう』というテーマで自ら調べた内容をパワーポイントで発表したということをお知らせしましたが、本日10人の代表によるプレゼンテーション発表会がありました。さすがに各クラスから選ばれただけあって、パワーポイントのスライドもしっかりと作成しており、発表にも練習の成果が現れていたようです。中学1年の学年主任が情報の教員免許を持っており、前任の高校で情報の授業を教えていたこともあって、パワーポイントの作成を指導したところ、生徒達が高校生と変わらないくらい理解が早く、立派なスライドを作成する姿を目の当たりにして驚いたようです。
  私も講演や説明会のパワーポイントのスライドは自分自身で作成していますが、実際にパワーポイントによる発表を行なったのは50歳少し前であり、中学時代にはコンピューターに触れること等全くなかったと記憶しています。生徒達の発表を見て世の中は急速に変わってきているということを実感しました。〝百聞は一見にしかず〟という言葉がありますが、口で多くのことをしゃべるよりも目に見える形にする方が数段解り易いのは当然です。また、多くの人に訴えかけ、心をひきつける話術も身につけていかなければなりません。
  将来、生徒達は社会に出ることになりますが、このプレゼンテーションの力は実に大切になってくることでしょう。特に、今後ますますグローバル化が進む中で、他の国の人達と一緒に活動する機会が増えてくるのは間違いありません。
  本日は、たまたま取材に来ておられた塾の方にも発表会の様子を見学していただくことができ良かったと思っています。
  日本人はともすると謙譲の美徳と言われるように積極的に自分をPRすることが苦手な面がありますが、生徒達が今回の経験を機にプレゼンテーション能力を高めていってくれることを期待しています。

2008年12月10日

進路学習~職業人に学ぶ~を終えて

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  12月10日(水)の5限・6限に高校一年生を対象に『職業人に学ぶ』というテーマでの進路学習を実施しました。この催しはキャリア教育の一環として、例年この時期に社会のさまざまな分野で活躍されている方々にそれぞれの仕事の内容や体験を語っていただく事になっています。
  本年度は宝塚ロータリー、保護者、卒業生等17名の方に講師をお願いしたところ快くお引き受けいただきました。私も順次全ての講義を見学させていただきましたが、いずれもパワーポイントや実際の物を示しながらの興味深いお話で、生徒達も熱心に耳を傾けていました。今回の学習を通じて、通常の授業では学べない実社会における仕事に対する理解がかなり深まったのではないかと感じました。本校の生徒はほぼ全員が上級学校へ進学しますが、本校は知識偏重型の大学進学だけを目的とした教育を目指しているわけではありません。現在、推進している学校改革の基本の考え方は、創立の精神の体現であり、〝将来社会で役立つ人材の育成〟です。
  最近、生徒の学習に対する意欲低下が問題視されていますが、自分なりのしっかりとした目標を持つことができれば、自ずと学習に対する意欲も向上してくるのではないでしょうか。
  このような体験を通じて、生徒達が世の中のために尽くすという思いを持って将来の進路を決める、言い換えると〝自分の人生設計を考える〟きっかけにして欲しいと思っています。

 講師の皆さんのプロフィールは以下のとおりです。

  管理栄養士(病院・栄養部)、理学療法士、弁護士、中学校教員、
  鍼灸師・柔道整形師、会社経営者、新聞記者、建築・設計士、
  幼稚園教諭、ホテル宴会部長、イベント企画担当、警察官、客室乗務員、
  歯科医師、コンピュータービジネス代表、大学教授、病院薬剤師、

本日はお忙しい中、本校の教育活動にご協力いただき心より感謝申し上げます。

2008年12月06日

第3回高等学校説明会の開催

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  12月6日(土)、第3回の高等学校説明会を開催しました。本日は土曜日で午後には気温も上がったこともあり、1時20分の受付開始と同時に生徒と保護者の皆さん約800名が続々とお見えになり、講堂はほぼ満席になりました。開始までの時間を利用してギター・マンドリン部員による演奏を行ないましたが、なかなか好評のようでした。2時からの説明会においては冒頭、私から「社会で役立つ力を育てる」というテーマで次のような話をさせていただきました。
  「本日の説明会に参加している生徒の皆さんが高校・大学で就業し社会に出るまで7年少しですが、この間どのような生活を送るかは将来の人生にとっても極めて大切です。現在、世界の経済は極めて厳しい状況下にあり地球規模での課題も山積していますが、IT、バイオ、ナノ、エコ等の新技術が続々と生まれてきています。この結果、これまでなかったビジネスが創出されることになり、皆さんの仕事は世界中に広がってくるのです。そのために本校では〝将来社会で役立つ力を育てる〟ことを教育方針にしています。是非雲雀丘学園で人間の根っ子をしっかりと育ててください。」
  続いて学校紹介ビデオと剣道部、放送部の紹介を挟んで、教頭と入試広報部長から教育の内容や三年目を迎えるコース制の進捗、生徒達の学力伸張状況、来年度の入試に関する留意点等の説明を行ないました。説明会終了後には学校見学やクラブ見学をしていただくと共に個別相談をお受けしました。そのほとんどがコース制、専願と併願、選抜特進コースを選んだ場合の就学補助の内容、部活動との両立に関するものでした。
  本校では決して、大学入試だけを目的とした知識詰め込み式の教育を行なおうとしているのではありません。あくまで人間としての土台となる根っこをしっかりと伸ばし、将来社会で活躍するリーダーを育てていくというのが基本の考え方です。そのために、人間教育の充実と学力の向上の両立を目指していくことが大切であると感じています。
  本日は予想を上回る参加者になりましたため、資料が不足するという不手際があり誠に申し訳なく思っています。また、他の私学の説明会と日程が重なったため、参加できなかった方もおられたようです。本年度の入試説明会は、中学・高校共全て終了しましたが、本校ではいつでも学校見学や入試相談に応じていますので、ご一報いただきご来校いただきますようお願いします。

2008年11月27日

社会科 税の作文表彰式

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  11月26日(水)の昼、税の作文の表彰式が本校応接室で行われました。
社会科では中3・高1・高2の3学年の生徒を対象に、夏休みの宿題として「人権」「税」「年金」「国際協力」等のテーマの中から一つを選んで課題作文を書いてもらうことにしています。この取り組みは実に20年以上にわたって継続されており、本校の伝統になっていますが、今年も、それぞれのコンテストで入賞するという嬉しい報告が届いています。
  現在、人権作文では、宝塚市主催のコンテストで最優秀・優秀・佳作各1名、法務局伊丹支局主催のコンテストで入選3名、宝塚市の障害者に関するコンテストで佳作2名、外国人問題のコンテストで入選1名、金融・経済に関する小論文で入選1名佳作1名という結果が来ています。
  昨日は、西宮税務署から大津副署長等3名の方々が来校され、高2の3名・高1の2名・中3の2名に賞状を、更に本校には、租税教育推進に関する感謝状を頂きました。大津副署長様からは、この作文にとどまらず、これからも税について考えていって欲しいとのお話がありました。
  12月上旬には高3国際科で租税教室を実施し、また来年1月には中3の選択社会でも開催する予定です。現在、日本は国と地方を合わせると1000兆円を超える借金を抱えるという極めて厳しい財政状況下にあり、予算の不足分を国債発行によって賄っているため年々借金が増え続けています。
  国民生活の維持向上をはかっていくためには税収が確保されていることが前提となります。納付した税金がどのように使われているのか、そしてこれからの日本全体の財政状況がどうなっていくのかをしっかりと認識しておくことが大切であると思っています。

2008年11月24日

日能研特別セミナーを終えて

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  11月24日(月)、本校において日能研の模試が行なわれ300名を超える小学生が朝9時から受験しました。試験は昼過ぎまで実施されるため、この間を利用して付き添いで来られた保護者を対象に「日能研特別セミナー」が開催されることになり、約1時間にわたりパワーポイントを使って〝社会で役立つ力〟というテーマで講演を行ないました。
  講演は「この10年~20年に世界で起こったこと」「世界の現状」「これからの地球規模での課題と日本社会」「日本の進むべき方向」「松下幸之助氏に学んだこと」「注目すべき会社や新技術」に触れた後、「社会で求められる力」と「教育を取り巻く課題と学校の役割」「家庭との連携による子どもの育成」「日本が更なる発展を遂げるための人材育成」を中心にお話しました。また、現在人類共通の課題となっている「地球環境問題」について保護者の理解を深めるため「環境クイズ」を配布させていただきました。参加者は通常の説明会とは異なり約90名という少人数であったため、私から質問を投げかけ答えていただく等一体となった講演会となりました。その後、本校の入試広報部長から入試に対する説明を行ない、無事に特別セミナーは終了しました。
  入試までの日は残り少なくなってきましたが、『鶏口牛後』という言葉もあるように、是非子どもの水に合った学校を選んでいただきたいものです。また、これから受験までの間はどうしても子どもが精神的に不安定になりがちですので、子どもを暖かく見守っていただきたいと思っています。

2008年11月22日

新入生を迎えるために

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  入学式の日に色とりどりのチューリップとパンジーで中央棟玄関を飾り新入生を迎えるのが本校の恒例となっています。これは、今から9年前、47期生が中学1年生の時に始めた行事が代々引き継がれてきているものです。本年も中学1年生が本学園のOBである翠龍園の阪上さんにご指導いただきながら、いくつかのグループに分かれてチューリップの球根とパンジーの苗を丁寧にプランターに植えつけました。その後、それぞれプランターを運びクラス毎に整列させました。例年、これらのプランターは高校校舎の前に並べていますが、今年度は来年の2月末から新校舎の建設が始まるため、校庭につながる階段に置き世話をすることになりました。そして、来週からは生徒達が交替でパンジーの花殻摘みや水やりなどの世話を行なうことになっています。
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  〝植物の最大の肥やしは人の吐く息である〟という言葉がありますが、植物も人手をかける回数が多いほど元気に育ち、世話をする人の思いが通じて綺麗な花を咲かすと言われています。このように日々植物を育てることを通じて命の大切さを知ることは、子ども達の心の成長にも大きな糧になるのは間違いありません。やがて土の中からチューリップが新しい芽を出し、日々成長し、立派な花を咲かせてくれることでしょう。現在の1年生も新入生を迎える来春には先輩になりますが、これから健やかに成長してくれることを心より祈っています。
  最後になりましたが、この度お世話になった阪上さんに心よりお礼を申し上げます。

2008年11月21日

探求の授業を参観して

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  今年から導入した中学の一貫選抜コースには「探求」という授業がありますが、9月からは『世界を知ろう』という内容での取り組みを行なっています。先日、学年主任から「生徒達がパワーポイントを使った発表をするので、是非見て欲しい」という話があり、今週この授業を参観しました。今回は各人があらかじめ世界各地の文化や衣食住、言語等のテーマを決めP-Call(パソコン)教室と図書館で調べ学習をした後、国立民族学博物館に赴き、興味のある内容を6枚のパワーポイントのスライドにまとめ、最後にプレゼンテーションするというものです。
  幸いなことに、本年新たにプロジェクターを選択教室に設置したことにより、クラス毎に2ヶ所に分かれてこのような授業を行なうことができるようになりました。既に11月6日に第1回が終了しているため、今回は残りの半分ということになりました。テーマは「オセアニア」「アメリカ」「ヨーロッパ」「アフリカ」「西アジア」「南アジア」「東南アジア」「中央・北アジア」「中国」「朝鮮半島」「アイヌ文化」「日本文化」「音楽・言語」の13のジャンルに分かれており、料理や文化・儀式・祭場・民族衣装,機織り・楽器・衣装等実に多彩です。
  生徒達は発表が終わる毎に、声の大きさ・話すスピード、視線の配り方(棒読みになっていないか)、内容(わかりやすく伝わったか)、オリジナリティー(印象に残るものだったか)という4つの要素で採点を行ない、上位5人を選び出していました。これらを集計して、最終的には12月11日(木)に全体発表を行なうことになっているようです。感心したのは、全員がそれぞれ創意工夫を凝らしながらパワーポイントのスライドを作り上げていたことです。発表の仕方はまだ物足りないところもありますが、場慣れすることによってこれからうまくなっていくことでしょう。生徒達の潜在能力の高さを目の当たりにし、頼もしく感じました。

2008年11月19日

PTA学級委員会を終えて

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  11月17日には中学、18日には高校のそれぞれ本年3回目となるPTA学級委員会を開催しました。本校では年4回、各クラスの学級委員の皆さんに出席していただき、学校からの教育活動の報告と保護者の皆さんからの学年懇談会の報告や要望、ご意見をお聞きすることにしています。両委員会とも冒頭の挨拶をすることになっていますが、中学では現在建設中の仮校舎、先日実施したベネッセの模試、服装指導、家庭での学習等について、また高校ではAO・公募推薦・指定校推薦・センター入試、環境の取り組みについてお話しました。懇談では女子のボウ(制服のリボン・タイ)や今夏に実施した勉強合宿、今冬に実施するマラソン合宿、家庭での環境の取り組み、ホームページ等の話題が出されました。
  本校では保護者の皆さんから忌憚のない意見をお伺いするために、このような学級委員会をはじめ、学年懇談会や「保護者アンケート」を実施しています。また、本校のホームページを利用していただくこともできます。生徒の育成には家庭と学校との連携が大切ですが、その前提として円滑なコミュニケーションが不可欠です。これからも更に開かれた学校づくりを目指していきたいと思っています。

2008年11月18日

伝統を引き継ぐギター・マンドリン部の活躍

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  11月16日(日曜日),たつの市総合文化会館赤とんぼ文化ホールにおいて第32回兵庫県高等学校総合文化祭・第15回器楽・管弦楽部門演奏会(兼第32回兵庫県高等学校ギター・マンドリンフェスティバル)が開催されました。
  この大会の趣旨は「生徒相互の交流と研鑽を深める」というものですが、本年度は15団体・544名がエントリーし、日頃の練習の成果を余すところなく発揮しました。本校のギター・マンドリン部は、森龍彦さん指揮による「喜歌劇『愛の悪戯』第一幻想曲(U.ボッタキアリ作曲)」を演奏し、美しい音色は大いに観客を魅了しました。高校3年生が引退した後の初めての大会でしたが、最も輝かしい“最優秀賞”を受賞しました。これは昨年・一昨年の朝日新聞社賞に続いての大賞受賞であり、本校ギター・マンドリン部の素晴らしい伝統をしっかりと受け継ぐということになりました。
 また、この結果、来年7月19日,20日に吹田文化会館・メイシアターホールで行われる第39回全国高校ギター・マンドリンフェスティバル参加の推薦もいただきました。
  これからも全員が日々の練習を積み重ねることにより、感動や感激を与える演奏を目指していって欲しいと思っています。

2008年11月17日

近畿高等学校総合文化祭での囲碁部の快挙

~1日目~
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~2日目~
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  11月14日(金)から23日(日)までの予定で近畿高等学校総合文化祭(以下、近畿総文)が開催されています。今年で28回を迎える近畿総文は毎年各府県が持ち回りで会場・運営を行なっており、今回の担当は徳島県です。近畿といってもこれまでは大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・三重の2府5県に加えて福井・徳島が参加していましたが、更に今年から鳥取も加わり2府8県で行なわれることになり、一層盛大な大会になってきました。この近畿総文では合唱、吹奏楽、日本音楽、演劇、書道、茶道等16の部門に分かれて日頃の活動の成果を競うことになっており、囲碁部門に本校の女子3名と男子1名の生徒が出場しました。1日目(15日)の団体戦には125名が、2日目の個人戦には107名の生徒が参加しました。
  1日目の女子団体戦(2位以内が全国大会に出場)では1回戦の徳島の城ノ内高校に3:0で快勝、2回戦の大阪の大商大堺にも2:1で勝利しました。続く3回戦は今夏の全国大会の準決勝で負けた京都代表の洛北高校と雪辱を期して対戦。主将が勝ち三将が負け、勝負は最後の副将戦に持ち越されましたが惜敗し準優勝という結果になりました。
  2日目(16日)の女子個人選手権戦には小原さんと荻田さんの2名が出場し、小原さんが4戦全勝で優勝、荻田さんも2勝2敗で9位という素晴らしい成績を残しました。この結果、女子は団体・個人とも3月の全国大会へ出場することになりました。
  同時に行なわれた男子個人選手権戦には百田君が出場しました。2回戦で優勝した大阪の亀川君に僅差で負け非常に落ち込んでいましたが、気を取り直し3,4回戦に勝ち3勝1敗で4位になりました。全国大会への出場は3名となっていますが、3位の前田君が福井県のため、百田君が近畿代表として全国大会への出場が決定しました。また女子個人戦Aに出場した妹尾さんも善戦し2勝2敗で8位になりました。女子個人の小原さんは昨年に引き続いての優勝、女子団体の準優勝での表彰は20回大会に優勝して以来の快挙ということになりました。

2008年11月16日

日能研特別セミナーの開催

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  私立中学の入試まで残り二ヶ月になりましたが、受験生の皆さんは志望校の絞り込みもほぼ終了し、合格に向けて連日追い込みに入っておられることと思います。これから寒さも増してきますので、体調管理には十分留意してしっかりと勉強していただきたいものです。
  さて、11月24日(月)は振替休日になっていますが、本校において日能研の模擬試験が実施されます。この時には多くの保護者が付き添いで来校されるため、お待ちになっている時間を利用して「特別セミナー」が開催されることになりました。この中で、私が受験生をお持ちの保護者の皆さんを対象に約1時間の講演を行なうことになりました。テーマはこれから調整しますが、「社会で役立つ力」ということにしたいと考えています。これまで民間企業での勤務を通じて痛感しているのは、必ずしも学校での学力がそのまま社会では通用しないということです。私立中学への進学を希望している人は大半が将来大学進学を目指していると思いますが、これからの中学・高校の6年間、更には大学での4年間にどのような生活を送るかは社会人になるための基礎づくりという点で極めて大切です。
また、社会の変化が大きく今後グローバル化のスピードはますます加速されてくるため、世界のトレンドをしっかりと把握しておかなければなりません。
  本日は、朝からこの講演に備えて「日本のおかれている状況」や「企業の動向」「点数ではかれない能力」等についてパワーポインによるレジュメを作成しました。
  当日のセミナーは9時から開始の予定ですので、お時間の許す方は是非ご参加ください。

2008年11月11日

悠久の地球~伊江島タッチュー

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  現在、中学3年生が研修旅行で宿泊している伊江島の中央東寄りに位置する標高172.2メートルの城山(グスクやま)は伊江島タッチューとも呼ばれていますが、地質学から見ても極めて珍しいものです。
  伊江島の周辺では島が乗る白亜紀(1億4000万~6500万年前)の岩盤の下に三畳紀(2億5000万~2億1000年前)の岩盤が潜り込んでいます。ところがこの際に潜り込んだ岩盤の一部がはがれ、白亜紀の岩盤に乗り上げ堆積物となったようです。その後、今から4000万~3000万年前に隆起し、堆積物が永年にわたって侵食された続けた結果、現在のタッチューになったようです。このように、ある地盤が潜り込む際に一部が剥がれ落ちて別の岩盤に乗り上げる動きは「オフスクレープ現象」と呼ばれ、実際に目に見える形で確認された例は他にはないようです。
  このように伊江島から突き出した形のタッチューは、実は島とは別の時代のもので7千万年も古いということになります。このことは琉球大学の海洋学科の氏家教授を中心とするグループが地層のサンプルを採取し、この中に含まれている放散虫(海の原生動物で年代決定の目安となる)を調べることによって確認したようです。
  そして、今日はこのタッチューを眺めながら生徒達は伊江島での生活を楽しんだことでしょう。 地球が生まれてから46億年が経過していますが、この地球の誕生を元旦とする地球カレンダーでは人類の誕生は12月31日の午後10時46分です。この間に想像を絶する色々な変化が起こってきていることを知り興味深く感じました。


2008年11月10日

沖縄への研修旅行

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  11月10日(月)、中学三年生が伊丹空港から3泊4日の沖縄への研修旅行に旅立ちました。
  この研修のテーマは「平和」と「環境」です。今回のスケジュールは伊江島において各民泊での家業体験やマリンスポーツを行なった後、沖縄本島に渡り「美ら海水族館」「平和祈念資料館」「首里城」を見学することになっています。
  事前に学習したように伊江島は水資源の極端に少ないところであり、地下ダムを建設することによって農業の生産性を高めようとしておられます。生徒達は民家で家業体験と宿泊をさせていただくことになっていますが、このホームステイを通じて素晴らしい人との出会いや新たな体験をすることでしょう。沖縄のイメージは青い海と美しいさんご礁に代表される素晴らしい自然ですが、近年地球温暖化の影響でこれらが徐々に姿を消しつつある現状もしっかりと確認してきて欲しいと思っています。
  また、既に太平洋戦争後63年が経過し戦争体験をした人は次第に少なくなり、当時の悲惨な状況を直接語り伝えることはできなくなってきました。最愛の夫や子ども、兄弟等の肉親を亡くした悲しみや戦火によって焼け野が原になった大地を見つめ絶望感を味わいながらも復興に向けての懸命な努力を続けてきました。そして、これらの先人達のお陰で日本は世界でも有数の経済力を有するようになり、今ではほとんどの子ども達は恵まれた状況が当たり前であると感じているように思います。現在の日本は軍隊を持たず兵器の輸出も行なわないという世界でも稀な国家ですが、太平洋戦争末期、筆舌に尽くしがたい悲惨な経験をした沖縄戦線の状況を知ることによって、平和を願う気持ちを育てて欲しいものです。
  この研修旅行をバネにして、生徒達が大きく飛躍してくれることをこころより願っています。

2008年11月09日

租税教室の開催

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  先日、高校3年生の国際科の生徒を対象に「租税教室」を開催しました。講師は西宮税務署から委嘱された税理士の藤原和哉氏です。内容は最初に税の概要を説明していただいた後、理解を深めるために身近な所得税の医療費控除を取り上げて実際の申告用紙を用いて丁寧に教えていただきました。残念ながらこの租税教室を参観することができませんでしたが、終了後、藤原さんに感想をお伺いしたところ、生徒達も税金に対しての関心は深く色々な発言があったとのことでした。
  日本国憲法第30条には「国民は法律の定めるところにより納税の義務を負う」と規定されており、現在国や地方公共団体が公共サービスを実施するために税金を徴収しています。しかし、どのような種類の税金があり、これらが何に使われており、財政状況がどうなっているのかをきっちり把握している人は少ないように思います。大きくは納税者と納税が同一である直接税と異なる間接税があります。直接税には「所得税」「法人税」「道府県民税」「事業税」等があり、間接税には「消費税」「酒税」「タバコ税」等があります。
  直接税の代表である所得税は〝個人の収入から必要経費を引いた所得をベースに各種の所得控除を加味して課税対象額が算出される〟ことになっています。今回学習した「医療費控除」は〝自分や家族のために支払った医療費から保険金等で補填された金額を引いた残額が10万円を超える場合〟に適応されるものです。
  また、現在話題になっている消費税は1989年に導入(3%)され、1997年に現在の5%に引き上げられていますが、世界各国と比較すると極端に低い水準です。因みにヨーロッパ諸国は20%前後であり、スウェーデンやデンマークは25%になっています。高福祉の維持には高負担が不可欠なのです。一度、税金についての理解を深めておいて下さい。

2008年11月08日

幼稚園での体験実習

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  本学園は幼稚園・小学校・中学・高等学校を有する総合学園ですが、今回はこの特徴を活かした取り組みの一つを紹介します。それは高等学校における家庭科の保育の授業に取り入れた幼稚園実習であり、例年この時期に実施しています。
  近年、女性の合計特殊出生(しゅっしょう)率の低下に伴い、生徒達の兄弟・姉妹の数も非常に少なくなり、乳幼児との交流が難しい状況になってきています。このような状況の中で保育の授業を行なっても、子どもの個性や成長の個人差・発達段階などの明確なイメージを把握することはできません。この座学での限界を打破し、子どもの成長過程を自ら学ばせることを目的として、平成7年に本校に隣接している幼稚園にお願いし、高校生が幼稚園に赴き園児達の中に入って実習するということを始めました。その後、12年が経過しましたが、当初予想していた以上の教育効果を生み出しています。
  高校生が子どもに対して抱いているイメージは非常に乏しく、全く想像もつかないのが現実です。日頃テレビや自分達の生活空間の中で見る断片的なイメージを表現させると、良い面では〝かわいい〟〝素直〟といったことがあげられますが、悪い面では、〝手がかかる〟〝うるさい〟〝面倒である〟〝生意気である〟といったもので、どちらかといえばあまり良いイメージを持っていないようです。しかし、この実習の体験後は、子どもの発達段階の違いや個性があることを認識するだけでなく、子どもがかわいいと思う気持ちや癒される気持ちが出てくるようです。また、自分が将来大人(親)になった時に必要な資質についても考えたり、自分達の成長過程において親だけでなく周りや地域の方など様々な人に支えられて成長したことを振り返る良い機会にもなるようです。
  このように、幼稚園実習は本校の創立の精神に立脚した人間教育に大きく貢献する伝統的な体験学習の一つになっています。

2008年11月06日

秋の文化講演会の開催

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  11月5日(水)学園記念講堂において、秋の文化講演会が開催されました。この催しは学園PTA協議会と教養委員会が主催し、例年この時期に著名な文化人をお招きし、幼・小・中・高の児童・生徒の保護者を対象に開かれています。今回は『津軽情韻』と題して津軽三味線と心の歌を楽しむという趣旨で竹山流津軽三味線の第一人者である高橋栄山さんと津軽民謡の正統派歌手である須藤雲栄さんと若手歌手の二代目須藤雲栄さんをはじめ多くの方にお越しいただきました。高橋栄山さんは津軽民謡の巨星と言われた高橋竹山氏に弟子入りされ、その後プロの三味線奏者として全国で演奏活動をしながら各地に教室を持ち、後進の指導にあたっておられます。演奏曲目は「三味線じょんから」「津軽よされ節(旧節)」「津軽じょんから節」「三味線よされ」「津軽よされ節」「古調あいや節」でしたが、素晴らしい音声が会場一杯に鳴り響き、聴衆を魅了しました。
  津軽三味線は今でこそ日本国内だけではなく南アフリカ共和国の日本人大使館をはじめ国際的にも認められる存在ですが、かつては厳しい自然の中で「坊様の三味線」として差別される等苦難の道が続いていたようです。津軽三味線の根底にあるものは喜び、悲しみ、苦しみ、憤り等日常の心から発する「うたの心」であると言われています。
  なお、本校は地域に開かれた学校づくりを進めているため、学校行事には極力近隣の皆様にもご参加いただけるようにしています。今回も数多くの地域の方がお見えになりましたが、一流の演奏をお聴きになって日本文化の奥深さを感じる良い機会になったのではないかと思っています。

2008年11月05日

中学生対象の全校朝礼

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  毎週水曜日は全校朝礼の日にあたっており、仮校舎の建設の関係で高校と中学を交互に実施することにしていますが、本日(11月5日)は高校1年生と2年生が模擬試験のため、先週に続いて中学の朝礼を行ないました。本日は前回話をした世界の人口爆発が環境問題の底流にあることに触れた後、世界の水事情について次のような話をしました。
  〝環境問題を考える場合には大きく食糧・水・エネルギー・資源の4つの切り口があるが、今日はこの中の水に関する話をします。人間の体は大半が水でできており、赤ちゃんは実に体重の85%、皆さんはおそらく70%くらいが水で占められています。人間は一週間食べなくても生きていけますが、水がなければ生きていくことはできません。ところが地球上で使える水は地球を直径1mの球体と考えると、わずか小さじ一杯分しかありません。そして今、水に困っている人が世界人口の実に3分の2も存在しています。日本では水は安心して飲むことができますが、発展途上国では生水を飲むことは絶対に避けなければなりませんし、ジュースの中に入れられた氷にも細心の注意を払うことが大切です。私も以前生活していたインドネシアでは激しい下痢に見舞われることもありましたし、シャワーも水圧が安定せずお湯になったり水になったりするため大変苦労した経験があります。日本は台風に伴う降雨などの影響で水は豊富にあると思いがちですが、実は大量の食糧輸入を通じて海外の国々に依存しているのです。そして、今後人口の増加に伴い、ますます水不足が深刻化してきます。
どうか、皆さんはこのような世界の水事情を理解し、これからも水を大切にしてください。〟
  現在、本校においては環境教育に注力しているため、これからfは校長訓話も環境問題を中心にしていきたいと考えています。

2008年11月04日

学校改革にあたって~学業と部活動の両立

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 昨年度の高校改革に続いて本年度より中学校に「一貫選抜」と「発展」という2つのコース制を導入したところ、一部の人から「雲雀丘は進学だけを目指す学校になるのですか?」「部活動はできなくなるのですか?」というような声が寄せられ驚きました。最近の風潮として何か新たなことを始めようとすると、残念なことに必ずこのような穿った見方が出てくる傾向があるようですが、絶対にこのようなことはありません。
  これまで何度も説明していますが、改革の基本の考え方は創立の精神であり、“将来社会で活躍する人材を育てる”ということなのです。私がこれまで一緒に仕事をしてきた人の中には、さまざまな学歴の方がおられましたが、単なる学歴と仕事ができるということは必ずしも一致しないということを実感してきました。実社会においては実践するという力が何よりも必要であり、いくら優秀で豊富な知識を有していても思いがなければ知恵に変わることはありません。また何でも自分ひとりでやるという考え方ではうまくいかないケースが多いのです。色々な力を借りる、異なる個性を持つ人と協力し合って仕事を進めていくというチームワークが必要なのです。そのためには他人に対する思いやりや人を動かす熱意、苦しい時にもへこたれない忍耐力といったものがベースになければなりません。そしてこれらはまさに教室における授業よりも部活動や学校行事によって養成される力なのです。私も学生時代はバレーボールに明け暮れていましたが、今振り返って見ると社会に出て一番役立ったのは“部活動”であったと自信を持って言えるのではないかと思っています。
  現在、中学では80%以上の生徒が何らかのクラブに加入していますし、高校の選抜特進クラスでも数多くの生徒が部活動で活躍しています。朝から晩まで知識を詰め込むような教育では決して人間としての根っ子を育てるということができず、結局社会で役立たない人間になってしまいます。昔から文武両道という言葉がありますが、部活動によって学業がおろそかになるということではなく、是非〝学業と部活動の両立〟をはかって欲しいものです。

2008年11月02日

第三回中学校入学説明会の開催

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  11月2日(日)、本校において「五ツ木・駸々堂のテスト」が実施されることもあって、早朝から多くの生徒と保護者が一緒に来校されました。このテストに併せて、10時半から本年第三回目で最終となる中学校の入試説明会を開催し 294組、341名の方に参加いただきました。
  これまで校外の多くの会場でブース形式による入試相談会を実施しているため、何度も説明会に足を運んでいただいている保護者の方もおられたようです。まず開会の前に入場された皆さんに、本校のギター・マンドリン部員による演奏で出迎えました。司会の紹介の後、私はパワーポイントを使って「社会で役立つ力を育てる」というテーマで、これからの世の中の変化や社会で求められる人材について触れた後、学校改革に対する基本の考え方や中学校におけるコース制の概要、新たに始めた環境教育等について説明しました。続いて、運動部を代表して剣道部員による練習の実演と文化部を代表して放送部員による学校紹介、学校生活の概要をコンパクトにまとめたビデオを見ていただき、最後に入試広報部長から本年度の入試結果と来年度入試の変更点について説明を行ないました。約一時間半にわたる説明会の後、学校の校舎と本日練習しているクラブ活動を見学していただきましたが、ギター・マンドリン部は引き続いて校舎前で演奏を続けてくれました。よく中学入試は親の入試と言われていますが、自分の子どもの将来については例外なく自分のこと以上に心配されておられます。何人かの保護者の方から個別の相談をお受けしましたが、受験にあたっては大きな心でお子様を包み込んでいただきたいと感じました。
  本日の説明会でもお話しましたが、世界は大きく変わろうとしています。現在66~7億の世界の人口は、10年後には73~75億人になります。その時には、子ども達は就職や将来の進路のことで頭を悩ましていることでしょう。是非、中学・高校という最も多感な時期に人間としてのしっかりとした基礎を作りあげ欲しいものです。
  これで、本年度の三回の中学校入試説明会は終了しましたが、お解りにくい点があればいつでもお問い合わせください。本校ではこれからも個別の進学相談や学校見学にはいつでも応じていますので、事前にご一報の上お気軽にお越しください。また、ホームページには入試に関するQ&Aを掲載しておりますので、是非参考にしていただきと思っています。

2008年10月30日

大城加津也氏による講演

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  中学3年生は11月10日(月)から沖縄県の伊江島に研修旅行に出発しますが、これに先立ち同島在住の大城加津也(おおしろかつや)氏に講演いただきました。大城氏は伊江島で生まれ、これまで国営灌漑排水事業に深く関わってこられた方です。本校は本年度より人間教育の一環として環境教育をスタートさせましたが、この狙いは単に知識を学ぶということではなく、自ら考え行動することです。そのため環境教育のカリキュラムの中には極力通常の教室の授業とは異なる体験型の内容を取り入れることにしています。既に、中学2年生は奥大山にあるサントリー(株)の水工場見学とブナ林の散策や植樹体験を、中学1年生は有馬富士自然学習センターでの里山体験を行ないました。そして、中学3年生は伊江島での水活用について学習することになっています。
  今回の講演の中で大城氏からは次のような内容のお話がありました。
〝伊江島では降雨があっても56%が地下浸透してしまうため川がなく農作物を育てるための水の確保が極めて重要であり、これまで米軍や防衛庁の支援を受けてさまざまな取り組みを行なってきた。そして、40ヶ所にも及ぶため池を作ったが、水の循環ができないため水質が維持できなかったことや家庭からの排水の活用をはかるため分水した結果、すべてのため池が汚染されるといった失敗も経験した。このような経緯で、地下に止水壁を築造することによって、これまで海に流失していた地下水を貯留させ有効活用するという地下ダム構想が持ち上がり、やっと実現にこぎつけることができた。これによって農業用水が確保され、サトウキビから葉タバコ、鉄砲ユリ、電照菊と次第に高付加価値の農業生産ができるようになった。〟等です。生徒達は研修旅行を間近にひかえて、大城氏の話を興味深く聞いていました。
  講演の後は、伊江島には高校がないため子ども達は沖縄本土で下宿しながら勉強し、卒業後はなかなか帰島しないこと、農業従事者の高齢化が進んできていること、地下ダムによって海の環境がどう変わるのかはわからないこと等の話をお伺いしました。お忙しい中、遠路ご来校いただき心より感謝申し上げます。

2008年10月29日

中学校全校朝礼~食べ残しをなくす

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  10月29日(水)、体育館において中学生を対象に朝礼を行ないました。現在、本校では校庭に仮校舎建設を進めているため、中学・高校を対象とした全校朝礼ではなく、原則として隔週毎に中学と高校の朝礼を実施することにしています。本日は朝礼の後3年生を対象に研修旅行で訪れる伊江島の大城加津也氏から「地下ダムに至るまで」という環境に関するテーマで講演いただくことになっていたため、私もこれに関係づけて次のような話をしました。
  〝前回の朝礼では、地球の人口がこの100年間に急激に増加してきており、これが環境問題の原因になっているということをお話しました。これからも世界の人口は増え続け、2050年には現在の66億人から90億人になることが予想されます。そうすると当然のことながら食糧や水、エネルギーといったものが今まで以上に不足することになります。皆さんは毎日三度の食事をし、温かいお風呂に入るということはあたり前のように思っていますが、世界には食料不足で困窮している人や電気・ガス・水道といったものとは全く関係のない生活を送っている人がたくさんいるのです。
  私も以前インドネシアで仕事をしたことがありますが、朝礼をするとバタバタと倒れる従業員があまりにも多いため調べてみると朝食を食べていないということが解りました。給料を払っても家族以外の多くの人に分け与えるため、自分の口に入らないのです。これでは作業能率が低下するため、早朝にパンを支給したり、無償で昼食を摂らせるようにしましたが、これらを持ち帰ろうとするので何とか食べさせようと苦労したことがあります。今、日本の食糧の自給率は39%しかありません。言い換えると6割以上を世界の国々から輸入しており、しかもその三分の一は廃棄しているのです。そして、驚くべきことにこれらの廃棄食糧で全世界の飢餓に苦しんでいる人を救うことができるのです。まず、皆さんは食べ残さないということを是非心がけて欲しいと思っています。〟

2008年10月26日

高校オープンスクール・第二回高校説明会の開催

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  10月26日(日)、午前10時からのオープンスクールと午後1時30分から本年度第二回目となる高等学校の入試説明会を開催しました。午前中のオープンスクールには202名の生徒が参加し、二班に分かれて国語、英語、数学、理科、社会の授業をそれぞれ受講しました。多くの生徒にとって高校の授業を受けるのは初めてだと思いますが、興味深く先生の話を聞いていたようです。
  生憎、小雨がぱらつく天候でしたが、午後からの入試説明会には532名の方にお越しいただきました。本日は日曜日ということもあり、ご両親で参加された多数おられたようです。私は、冒頭の挨拶の中で日本と世界の現状、今後の世の中のトレンド、生徒達が社会人になる8年後の社会について説明した後、本校が目指しているのは創立の精神に謳われている「将来社会で活躍する人材の育成である」ということを強く訴えました。続いて、教頭から来年度3年目を迎える3つのコース制やカリキュラムの概要、授業時間数、生徒の学力の伸長度、進路状況を、入試広報部長から本年度の入試結果や来年度の入試における留意点等の説明を行ないました。約1時間半にわたる説明会でしたが、説明会終了後も多くの保護者の方から個別の質問をお受けしました。
  本校に入学される皆さんはほとんど全員が大学受験を目指すことになると思いますが、大学に進学することが最終目的ではありません。できれば高校時代にどのような人生を歩みたいのか、どのような仕事に就きたいのかを明確にして大学・学部を選んで欲しいと思います。また、仮に将来の進路が明確にならなかったとしても高校時代には将来社会で役立つための人間力や学力といった土台を作っておくことが大切です。
  受験生にとって、高校入試は人生における大きな試練のひとつかも知れません。これからの人生にはさまざまな試練が待ち受けています。努力をせずに安易な道を選ぶという姿勢では充実した人生を送ることはできません。多くの試練を乗り切ることによって人間的に成長していくものです。今は「人生における節づくりの絶好の機会」であると前向きに受け止めて学習に取り組み、是非本校を受験して欲しいと思っています。
  なお、予想を超える多くの皆さんに参加いただいたため、準備していた資料が足りなくなり説明会の途中で配布させていただく等の不手際を起こしてしまいました。心よりお詫び申し上げます。

2008年10月25日

推薦入試受験者に対する進路指導

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  10月に入って、大学のAO、公募推薦、指定校推薦入試が本格化し始めました。これらの受験希望者に対しては、原則として全員校長面談を実施することにしていますが、生徒は通常の授業を受けており、私自身も日常の校務があるため、どうしても面談は昼休みや放課後ということになってしまいます。この面談の趣旨は、本人の将来の進路と志望動機の確認、受験にあたっての事前準備に対する指導です。そして、何よりも校長である私が人物確認をした上で自信を持って推薦しなければいけないと思っています。
  目下、来年度の入試に対する学校説明会を開催していますが、その席上でよく保護者の方からどれくらいの大学進学の枠があるのかという質問が寄せられます。お蔭様で指定校の推薦枠については、昨年に引き続き本年度も総数では500を超えています。現在高校3年生の在籍者は238名ですので、単純に計算すると、1人につき2校以上の指定校の推薦枠があるということになります。しかし、推薦枠に頼って安易に大学進学を決めるということは避けなければなりません。本校ではあくまで第一志望を下げないことを進路指導の方針にしているため、実際にこの推薦枠を利用して受験する生徒は30数名しかいません。本日も3名の生徒に対して個別の面談を行ない、最後に「〝高い志が道を拓く〟という色紙」、「〝毎日が習慣づくり〟という詩」、「社会人基礎力についての校長通信の写し」を渡しました。
  また、本校ではたとえこの時点でAOや推薦入試で合格しても全員がセンター入試を目指すということを合言葉にして取り組むようにしています。いずれにしても大学に進学することが最終目的ではありません。むしろ、合格後の姿勢が極めて大切であり、これからしっかりと研鑽を積んでいって欲しいと思っています。

2008年10月22日

妙田先生による講演会

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  10月22日(水)、微生物学の権威で現在アメリカのデラウェア州在住の妙田俊夫先生をお迎えして、高校2年生の生物専攻者を対象に『これから大学で学ぶ君達へ~微生物学を通して~』というテーマでお話いただきました。
  妙田先生は北海道大学農学部農芸化学科・同大学院を経て渡米され、デラウェア大学教授、東海大学医学部教授、デュポン研究所ディレクター等の要職を歴任されると共にサントリー(株)の顧問として20年以上にわたって発酵研究に対する指導助言をされています。お話の内容は以下のとおりです。
  〝我々が住む地球が誕生したのは、今から46億年前であるが微生物が姿を見せたのは26億年前であり、人類とは比較にならないくらい長い歴史を有している。この微生物を有効活用して食品、環境、医療、農業、鉱業といった幅広い分野でさまざまな取り組みが行なわれている。このため、微生物の研究は「細菌学」「菌学」「ウィルス学」「寄生虫学」「原生動物学」「天体生物学」「分子生物学」と極めて広い範囲にわたっている。大学の学部で言うと工学部、農学部、医学部、理学部にまたがることになる。興味深い例として大腸菌の分裂というものを取り上げると、1つの菌が2つに、更に4つ,8つに増殖していくが、何と48時間で144回の分裂を繰り返すことになる。理論上は2日間で地球の4倍の量の大腸菌が生まれることになる。〟等です。
  後半は先生ご自身の座右の銘を中心に、クラーク博士、マハトマガンジー、孔子、新渡戸稲造、伊達政宗等の言葉を紹介され、人生をいかに生きるかということを生徒達に熱っぽく語られました。
 これから高校2年生は将来の進路を目指し受験校を絞り込むことになりますが、本日のお話をお聞きして農芸化学の分野や北海道大学への進学を希望する生徒も出てくるのではないかと思います。
これから世の中は大きく変わり、新しい仕事が続々と生まれてきますが、生徒達が自分なりの夢や目標を見つけ出して欲しいと思っています。
  妙田先生、本日はご多用中のところ早朝よりお時間をお取りいただき本当に有難うございました。

2008年10月18日

第2回学園PTA協議会の開催

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  10月18日(土)午後、中・高等学校、小学校、幼稚園の各PTA会長・副会長と常務理事、事務局長、校園長・教頭の23名のメンバーが出席し、本年二回目となる学園PTA協議会が開催されました。前回の開催は本年度がスタートした直後の4月であったため、約半年振りということになります。最初に学園のPTA会長と常務理事から挨拶があり、続いて各校園のPTA会長から活動の報告、各校園長・事務局長から本年度前半の取り組みについて報告しました。私は今一度、現在進めている学校改革の基本の考え方と改革の骨子について「人間教育の充実」「学力の向上」「学園としての総合力向上のための小・中の連携強化」「より良い学習環境づくり」の4点を中心にお話しました。また、人間教育の大きな柱として現在取り組んでいる環境教育についての説明も行ないました。
  その後、懇談の場が設けられましたが、参加された小学校や幼稚園の役員の方々からは、ゴミの分別や制服のリサイクル、各家庭でのエコライフの取り組み、食べ残しの防止等も紹介され大いに盛り上がりました。幼稚園児や小学校の低学年生については環境問題といっても身近なものとしてとらえる事ができないかもわかりませんが、日常生活における三度の食事については関心があるのではないかと思います。
  日常多くの中学生、高校生と接していて家庭教育の大切さ、とりわけ幼少の頃にどのような育ち方をしてきたかによって物の考え方や行動パターンが決まってきているということを痛感しています。幼い時に身についた性質や性格はなかなか変わらないものです。そして、大きくなればなるほどこれらを修正するのは難しくなってくるのは間違いありません。
 本校では「共育」と「共学」ということを大切にしていますが、これからも家庭と学校、保護者と先生が連携して、生徒達を育てていきたいと思っています。

2008年10月11日

第二回中学入試説明会の開催

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  10月11日(土)、授業参観に続いて10時50分から本年第2回目となる中学入試説明会を開催しました。これまで説明会にあたっては最初の挨拶をするだけでしたが、今回は「社会で役立つ力を育てる」というテーマで約40分間にわたって説明しました。最初に世界や日本の現状はどうなっているのか、これから地球規模でどのような課題が発生するのか、現在小学校6年生は中学・高校・大学を卒業し11年後には社会人になるが、その時の世の中はどうなっているかに触れた後、本校が進めている学校改革の内容についてパワーポイントでお話しました。
  続いて学校生活の概要についてDVDを使って紹介した後、入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の入試について説明しました。約1時間あまりの説明会でしたが、多くの保護者の方がお残りになり個別の質問をされる等大いに盛り上がりました。
  本校は中学・高校の6年一貫教育を行なっているため、高校を卒業する時には18歳になります。人生の中で最も多感な思春期の6年間は一人ひとりの人間形成という点でも非常に重要なウェイトを占めるのは間違いありません。中学入試は「親の入試」とも言われていますが、是非子どもの適性や能力に見合った学校選びをしていただきたいものです。本校ではいつでも授業、クラブ、校舎見学や個別の進学相談を受け入れていますので、ご希望の方は是非ご一報いただき来校いただきますようお願いします。
  なお、次回は11月2日(日)に開催の予定です。


2008年10月10日

センター入試まで残り100日

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  先日は高校2年生を対象に進学説明会を開催しましたが、高校3年生にとっては昨日でセンター試験までの日数が100日になりました。大学受験を目指す人にとってはいよいよこれからが正念場ということになりますが、これまで何度も申し上げているとおり、大学進学は人生の最終目的ではありません。あくまで将来の夢や目標を実現するための一つのプロセスなのです。大学への進学ということだけにとらわれていると、名前の通っている大学ならどの学部でも良いとか、合格できるのならどこでも良い、というような安易な選択になってしまいます。しかし、これでは将来必ず悔いを残すことになります。
  この残り100日という節目にあたって今一度自分の興味や適性・能力などを客観的にとらえ、自分の将来について考えて欲しいと思います。その上でどの学部・学科を選び、最終的に志望大学を設定して欲しいものです。今は折角大学に入学しても、夏休みまでに学校に来なくなってしまったり、勉学の意欲が乏しいため専門能力がほとんど身につかないという学生が急増しているようです。これでは折角大学を卒業しても将来社会で活躍することはできないということになります。
  100日しかないということで、焦ってあれこれと取り組むのではなく、しっかりとターゲットを決めて着実に努力を継続する、そして最後まで諦めずに粘っていって欲しいものです。そうすれば必ず学力の伸張に繋がるのは間違いないと確信しています。

2008年10月09日

高校2年生対象進学講演会の開催

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  10月8日(水)、駿台予備学校から西 昭広先生を講師としてお招きし、高校2年生および保護者を対象とした進学講演会を開催しました。高校2年生にとっては、丁度高校3年間の中間点にあたり、まさにターニングポイントということになります。これからはいよいよ高校生活の後半ということになりますが、最も重要になるのが「自らを見つめ将来の進路を考える、その上で大学への進学を考える」ことです。
  生徒向けには、始業式後に約1時間にわたり、大学受験をめぐる情勢の変化、本年度の大学入試の振り返り、大学入試の内容、入試までのスケジュール、学習計画のポイント、模試の利用法などについて講演していただきました。キイ・ワードは「入れる大学より入りたい大学」です。この理解を深めるために、本校の校是の一つである「高志」や創立の精神の中にある「社会に役立つ」という言葉を引用され、志を高くもって努力を続けることの大切さを訴えられました。
  午後からは、保護者向けの講演会を実施しましたが、平日にもかかわらず多くの方にご参加いただき熱心に耳を傾けていただきました。多少時間的な余裕もあったため、受験生を持つ保護者としての心構えや注意点などについてもユーモアを交えてお話いただきましたが、受験生に対してこのように接すると良いというマニュアルはないようです。受験のプレッシャーは誰もが感じていても、その現われ方は千差万別、誰一人として同じではありません。ある家ではうまくいくやり方も、別の家では混乱の原因になったりすることもあります。まず本人の様子をよく見守り、家が本人の「気持ちよく帰る場所」になれた時が最も良い姿なのかも知れません。
  現在、社会で活躍している人は常に高い目標にチャレンジし、例え失敗することがあっても諦めずに再チャレンジし、最終的には目標を達成するというという行動パターンが身についています。最近の若者は粘れない、諦めが早い、安易な道を選ぼうとすると言われますが、大学受験は人生における節作りであると前向きに受け止めて大いに努力していって欲しいものです。

2008年10月08日

後期のスタートにあたって

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  10月8日(水)、後期始業式に続いて全校朝礼を行ないました。今までと違うのは仮校舎建設が始まり、校庭が使えなくなったことです。残念ながら学園には中学・高校の全生徒を収容できる施設はないため、高校と中学に分けて体育館で実施しました。私は始業式で本学園の創立について、既にこの校長通信でも紹介している学園の創立について話をしました。
  〝皆さんは10月1日がどのような日か知っていますか。この日は雲雀丘学園の創立記念日です。本学園が設立されたのは昭和25年です。昭和の年号に25を加えると西暦になるので、1950年ということになります。それまでこの雲雀丘周辺の家庭の子ども達は附属池田小学校に通っていましたが、進駐軍の指令で附属池田小学校への入学は抽選ということになりました。そうすると兄や姉が行っているのに弟や妹は行けないということになってしまいました。このため、地元に小学校を作ろうという住民運動が起き、保護者や地元の皆さんが中心となって幼稚園と小学校が創設されたのです。その後、昭和28年(1953年)に中学校が創設されましたが、最初は小学校の教室と倉庫を利用して授業を行なったようです。待望の鉄筋3階建ての中学校舎が完成したのは翌年です。これが現在の高校校舎で昭和37年(1962年)には4階を増設し今日に至っています。この校舎建設にあたっては、初代理事長でサントリー(株)の創業者である鳥井信治郎氏が3000坪の土地を寄付していただきました。そして、みんなで草を刈り、土を運んで運動場を作っていったようです。このように本校は全員の力を合わせて作った学校なのです。〟
  次いで創立の精神を前文読み上げました。そして、孝道や社会のために尽くすというキーワードに触れ、〝本校の目指しているのは「社会に役立つ人材を育てること」である。今の世の中を見ていると、食品の生産地偽装、年金記録の改ざん等、他人の迷惑を考えず自分のことだけを考えて行動するという風潮が目に付くが、社会に貢献する、世の中に役立つということをしっかりと心に刻んでおいて欲しい。〟
  生徒達が創立の精神を理解して、自分なりの考え方をもち、逞しく成長してくれることを願っています。

2008年09月29日

内部連絡入試説明会の開催

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  9月29日(月)、雲雀丘学園小学校の保護者の皆さんに対する進学説明会を開催しました。本校は、昨年度の高校改革に続いて、本年度より「一貫選抜」「発展」という2コースの設定を柱とする中学改革をスタートさせました。この狙いは個々の生徒に対するよりきめ細かい進路指導を行なうということです。10時半から始まる説明会には小学4年生から6年生までの保護者約120名の方が参加していただきました。 昨年度の説明会では、初めてコース制を導入するということで、保護者の中にも多少理解が不十分な面があったようですが、今回については小学校と調整し、コース選択がやりやすい進学基準に改めました。
  私はより理解を深めていくために『改革にあたっての基本的な考え方』と『なぜ今環境教育なのか』という説明資料をお届けすると共に、学校改革に至った経緯と現在の取り組みについての骨子についてパワーポイントを使って説明しました。
  「私は2年半前にこの雲雀丘学園中学・高校に赴任してきた。本校ではほとんど全員の生徒が上級学校へ進学しているが、生徒のポテンシャルを見ると必ずしも進学実績が伴っていないというように感じた。すぐに実態を分析してみると、個々の生徒の能力や適性と教育内容をより整合させることが必要であるという結論にいたった。これを受けて高校に3つのコース制を導入すると共にカリキュラムの見直しや授業時間数の増大をはかる等の改革を行ない、続いて中学改革にも取り組むこととした。
  改革にあたっての基本の考え方は学園の創立の精神である〝親孝行のできる人は将来どのようなこともできる〟という〝孝道〟の体現化である。これを現代風に解りやすく表現すると『社会で活躍するリーダーの育成』を目指すことである。そのためには、人間教育の充実と学力の向上の両立をはかっていくことが大切であると思っている。そして、2013年(現在の中学1年生が高校を卒業する年)を改革の最終完成年と考えている。現在、改革は順調に推移してきているが、より一層充実した教育活動を展開していきたい」
  その後、学校生活のビデオ、毎年の入試結果や改革の進捗状況、来年度の入試予定等の説明を行ないました。今回は、時間の関係で高校新校舎の詳細にはあまり触れることはできませんでしたが、来年中学への入学者については全員高校の新校舎で学ぶことができます。どうか恵まれた環境下で、将来社会で活躍するリーダーを目指して欲しいと思っています。
  なお、本日の説明でおわかりにくい点もあったかも知れませんが、本校ではいつでも個別の進学相談に応じていますので、事前にご連絡の上ご来校ください。

2008年09月21日

第一回中学入試説明会を終えて

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  9月21日(日)、第一回目となる中学入試説明会を実施しました。午前中にはオープンスクールを準備していましたが、大雨や洪水警報が発令されたため中止の決定をしました。しかし、既に朝早くから家を出発されている方がおられたため、来校された生徒に対しては急遽体験授業を受けていただくことにしました。また、午後からの入試説明会については、11時時点での警報発令の有無で判断することにしていました(一部の地域で警報発令)が、1時前から多くの保護者と生徒が来校されたため、1時半から予定通り開催させていただきました。残念だったのは、部活動体験が中止になったことです。わざわざ野球のバットを持参する等この体験を楽しみにしていた小学生の姿も見受けられました。また、本校の生徒達も本日の体験授業やクラブ体験の手伝いのために朝早くから登校してくれていましたが、警報の発令によって帰宅してもらうことになりました。誠に申し訳なく思っています。

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  説明会では学校改革についての基本の考え方や改革の進捗状況、来年度の入試にあたって留意すべき点等についてお話しました。説明会の後には、多くの保護者の方から個別の相談をお受けしました。今後ともこのホームページを通じて引き続き本校の入試情報を発信したいと考えています。なお、本校ではいつでも入試の相談、授業参観、部活動見学等の受け入れを行なっていますので、事前にご連絡の上、ご来校いただきたいと思っています。


2008年09月20日

第一回高校入試説明会を終えて

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  9月20日(土)、当初台風の接近のため天候が心配されましたが、澄み切った秋空の下、本年第一回目となる高校入試説明会を実施しました。昨年は第一回が10月21日ということから考えると、1ヶ月以上早いということになります。
  冒頭、私は次のような話をしました。「本校では年2回、挨拶推進月間を設けて取り組んでいるが、挨拶というのはコミュニケーションの第一歩であり、極めて大切である。挨拶しないということは自らコミュニケーションの扉を閉ざすということになってしまう。どうか挨拶を大切にして欲しい。本校では現在、学校改革に取り組んでいるが、この骨子を三つに絞ってお話したい。
  一つ目は〝学園創立の精神に戻る〟ということである。雲雀丘学園は昭和25年(1950年)に創立されたがね創立の精神は孝道(親孝行)である。親孝行できる人は将来どんなことでもできるということであり、これをわかりやすく言うと〝将来社会で役立つ人(財)材〟を育てるということになる。そのためには人間力と学力の両立が必要であるが、人間力の向上をはかるための特効薬はない。爽やかな挨拶やきっちりした服装、ルール・マナーを守るといった凡事徹底が何よりも大切である。また、本年度からは人間教育の一環として環境教育にも注力している。
  二つ目は、昨年度より3コース制の導入、授業時間数の増大を柱とする改革を実施し、来年度は3年目を迎えることになるが、概ね学力面は順調に伸張している。
  三つ目は、現在高校校舎の建築準備を進めており、来年2月から建設を開始し、再来年の3月に完成の見込みである。この新校舎は太陽光発電や雨水の利用をはかる等のエコ・スクールを目指しており、素晴らしい環境の下で、より良い教育活動を推進していきたい。」
  続いて、教頭と入試・広報部長から、改革の進捗状況や学校の概要、本年度の入試結果と来年度の入試にあたっての留意事項の説明を行ないました。  
  本日は短い時間の説明のため、おわかりにくい点も多々おありだったと思います。本校では、いつでも入試の相談や学校見学に応じていますので、お気軽にご来校ください。


2008年09月14日

PTA実行委員会の開催

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  9月13日(土)、本年度第3回となるPTA実行委員会が開催されました。本校では、家庭と学校とが連携して子どもを育てていくという“共育”と親も子どもと共に勉強をするという“共学”を掲げていますが、この中心となって活動していただているのがこれらの実行委員の皆さんや学級委員の皆さんです。PTAの組織としては会長、副会長、書記、会計監査および中学・高校6学年を通した「施設委員会」と「文化教養委員会」、中学・高校を総括する「中学学級委員会」と「高校学級委員会」があり、それぞれ活発な活動を推進しています。本年度も既に宝塚歌劇鑑賞や先日の文化祭での制服のリユース、記念品販売等を行なっていただきました。
  今回の会議では前回(6月7日)以降の教育活動についての学校からの報告、各委員からの活動報告、続いて新校舎建設の進捗状況、PTA協力金の状況報告がなされました。その後、これからの環境の取り組みについての意見交換も行ないました。現在、本校では2年後に迫った創立60周年に向けてさまざまな取り組みを始めていますが、これらを円滑に推進していくためには、PTAの委員の皆さんはじめ保護者のご支援やご協力が不可欠です。今後とも学校と家庭の連携を強化し、より良い教育活動を推進していきたいと思っていますので、何卒宜しくお願いします。
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2008年09月08日

文化祭後記

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  例年、文化祭では大量のゴミが発生し、ほとんど分別しない状況で業者の方に引き取っていただいています。しかし、今回の文化祭は環境というテーマを選定したこともあり、このゴミ処理をキッチリやるということが課題でした。
  文化祭運営の中心となるのは生徒会ですが、役員は高校2年生までとなっているため、多くのゴミの出る模擬店を担当する高校3年生の動きがポイントであり、内心どうなるのか心配していました。
  嬉しかったのは、文化祭の日が近づいてきた先週の水曜日、高校3年生の代表者がマイク放送を通じてしっかりとゴミの処理をすることを呼びかけてくれました。そして、文化祭当日には最高学年としてマイ箸の持参とゴミ分別の徹底をはかる等強力なリーダーシップを発揮してくれました。具体的には校庭や校舎の各階に燃えるゴミ、発泡トレイ、アルミ缶、スチール缶、プラスチック、ペットボトル毎に箱を作り、徹底した分別を行なってくれました。生徒に「ご苦労様」と声をかけると、「だんだんと楽しくなってきます」という答えが返ってきました。そして、終了後の片付けも順調に行なわれ、まさにエコ文化祭と呼ぶにふさわしいように感じました。来年以降もこのような取り組みを続けることによって、本校のよき伝統にしていきたいと思っています。

2008年09月07日

第43回文化祭の開催②

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  9月7日(日)、昨日に引き続き晴天のもとで文化祭の二日目を実施しました。本日は、保護者以外に近隣の皆さん、卒業生、生徒から招待された友人の皆さん、受験を希望される方等外部からのお客様も多数来場していただきました。各クラスでは全員が力を合わせて教室や校庭、体育館においてイベントを実施、また各クラブも、講堂においては演劇部による公演や吹奏楽部、合唱部、筝曲部、ギター・マンドリン部の演奏、校舎内では、茶道部、華道部、美術部、書道部、インターアクト部、鉄道研究部、囲碁将棋部、放送部等もそれぞれ工夫を凝らした独自の活動を行ないました。
  更に今回はPTAの保護者の皆さんにも協力いただいて、制服のリユース推進や雲雀せんべい・饅頭の販売を行ないました。特に制服のリユースは評判が高く、準備した制服はすぐになくなってしまったようです。
  私は文化祭の終わりにあたって、次のような話をしました。「素晴らしい天候に恵まれて、第43回目となる文化祭が終了しました。皆さん、感動しましたか。完全燃焼しましたか。私もできるだけ時間を作って皆さんの演技を見学しました。合唱コンクールも全クラス鑑賞しましたし、模擬店の食べ物もすべていただきました。皆さんはすごい力を持っていると感じました。そして、大いに感動しました。でも皆さんの感動に比べると小さいのではないかと思います。〝感動は努力の結晶〟という言葉がありますが、見たり聞いたりする感動よりも自分でやる感動のほうがずっと大きいものです。是非これからも感動溢れる人生を送ってください。今回の文化祭のテーマは環境でした。嬉しかったのは高校3年生がゴミの分別やマイ箸の持参ということに対して随分とリーダーシップを発揮してくれたことです。地球の温暖化をはじめとする環境問題は知識を習得すればそれで終わりというものではありません。自ら学び、調べ、考え、行動することが何よりも大切です。全員で力を合わせて、美しい学校、美しい家庭、美しい地域、そして美しい日本をつくっていきましょう。
  明日は代休になります。ゆっくりと休養して、火曜日から新たな気持ちでスタートしましょう。最後にこの文化祭の開催にあたってお世話いただいた皆さんに感謝の気持ちを述べたいと思います。有難うございました。」

2008年09月06日

第43回文化祭の開催

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  9月6日(土)昨日は大雨洪水警報が出され天候が回復するかどうか心配していましたが、朝から汗ばむくらいの好天に恵まれ、第43回文化祭を開催しました。本校の文化祭は原則土曜・日曜の両日にわたって行なうことになっており、本年も当初は8月の30日・31日を考えましたが、準備の期間があまりにも身近すぎるということで今日の開催になりました。今回のテーマは以前にもお知らせしましたが、環境を切り口にした『We,Passenger on a Beautiful Glass Boat』 。 この意味は、〝私達の地球 それはガラスでできたボートのように美しくはかない。私達はその乗組員であるということを決して忘れてはならない。〟ということです。
  開会式で私は次のような話をしました。「環境問題には食糧・水・エネルギー・ゴミ等があるが、今回の文化祭では特にゴミの処理をしっかりとお願いしたい。富士山が世界自然遺産にならないのは、登山者によるゴミが原因である。環境をテーマにした立派な展示をしていても、廊下や教室にゴミが散乱しているようでは何にもならない。また、この文化祭には保護者をはじめ多くの方がお見えになる。〝雲雀丘学園は素晴らしいなあ。来て良かったなあ。〟と思っていただけるように行動して欲しい。そして、この文化祭を是非感動溢れるものにしていただきたい。」
  土曜日のため、早朝より続々と保護者の方がお見えになり、開会式直後からの「音楽コンクール」を鑑賞されました。これは高校3年を除く中学1年から高校2年までの全クラスがそれぞれ曲名を選び、午前中は高校の部、昼からは中学の部に分かれて開催されることになっていますが、本年で中学は実に18回目、高校は11回目を迎える伝統の催しです。私も初めて全クラスの合唱を聴きましたが、年々相当レベルが向上してきているように感じました。いつも感心することですが、指揮者もビアノ演奏者も先生ではなく、すべてクラスの中から選出された生徒達です。特に中学では課題曲と自由曲でピアノ演奏者が交代するため、クラスで最低2名が必要となります。これが大きな問題とならず、毎年続いているのは凄いことではないかと思っています。
  一方、中学・高校校舎ではクラスやクラブ毎にテーマを設定し、工夫を凝らした環境に関する数多くの展示発表がなされ、保護者の方も熱心に鑑賞されていました。この文化祭では例年、高校3年生は学習面を配慮して模擬店を担当することになっていますが、いずれも好評で完売したようです。
  明日も引き続き生徒達にとって思い出に残る文化祭になることを祈っています。


 

2008年09月03日

恒例の塾長説明会の開催

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  9月3日(水)、早朝より降り続いていた雨もすっかり上がり、10時30分より塾長・教室長の皆様に対する「塾長説明会」を開催させていただきました。本日の出席者は約190名ということになり、ほぼ会場内の空き椅子がなくなり補助椅子を用意させていただくことになりました。一昨年は90名、昨年は150名と年々出席していただく方が増えてきているのは心強いかぎりであり心より感謝しています。
  私は冒頭、〝現在推進している中学・高校改革の基本の考え方は「社会で活躍するリーダーの育成」という創立の精神の体現であり、一人ひとりに対するきめ細かい進路の実現をはかっていくことが大切である。次いで、学校改革の最終年度を現在の中学1年生が高校を卒業し大学に進学する2013年として取り組んでいく。更に創立60周年に向けてエコ対応の高校校舎を新設する〟という話をしました。
  その後、両教頭と入試広報部長から高校と中学改革の進捗状況や学力の伸長状況、来年度の入試について説明させていただきました。今、教育界はまさに変革の時期を迎えており、本校を取り巻く環境も大きく変化しています。このような状況下では、現状維持ということはたちまち遅れをとることになるため、改革に次ぐ改革を続けていかなければなりません。これからも多くの方々の意見をとり入れながら、新たな取り組みを推進していきたいとかんがえています。 
  塾長・教室長の皆様におかれましては、会場が手狭な上に一方的な説明が続き、お解りにくい点も多々おありになったのではないかと思っています。心からお詫び申し上げますと共に気軽に学校にお立ち寄りいただきますようお願いします。

2008年08月28日

文化祭に寄せて

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  恒例の文化祭jまで残すところ、一週間になりました。生徒達はクラスやクラブを中心に、それぞれ創意工夫を凝らしながら準備を進めています。先日、文化祭の開催にあたって私の思いを〝栞〟の冒頭に書きましたので、紹介します。
  〝今年の文化祭のテーマは 『We,Passenger on a Beautiful Glass Boat』 。
この意味は、〝私達の地球 それはガラスでできたボートのように美しくはかない。私達はその乗組員であるということを決して忘れてはならない。〟ということです。
  今年の文化祭のテーマについては、生徒会の役員が中心となって、ずいぶん前から環境問題を取り上げようという方向づけがなされていましたが、最終的に英語科の先生からのアドバイスもいただき、このテーマに決まったようです。
   私達が住む青い星、地球!この地球が今悲鳴を上げています。温暖化、自然環境の破壊、大気汚染、オゾン層の破壊、水・土壌の汚染等のさまざまな環境問題が生じてきています。地球46億年の歴史の中で、このような深刻な環境問題が起こってきたのは、ここ百年というごく最近のことであり、とりもなおさず人間の活動そのものに起因しているのです。 
  本校では、今年から5月29日を『環境の日』に定め、環境活動を推進していくことにしました。 環境に関して大切なことは一人ひとりが自分自身の問題として、〝かけがえのない美しい地球を守る。そして、後の世代に何を残せるかを考え行動する。〟ということです。
  決して忘れてならないのは、環境への配慮は人間に対する優しさや思いやりに繋がるということです。今、食料、エネルギー、水、ゴミ等取り組むべきことは数多くありますが、「個人で」「学校で」「家庭で」「仲間で」「地域で」身近なすぐできることから始めましょう。  
  この文化祭に向けて、これまでクラスやクラブにおいて取り組んでこられた成果を遺憾なく発揮し、是非素晴らしい青春の思い出にしてくれることを心より願っています。
最後に、文化祭の開催にあたって、企画・運営に携わっていただいた生徒会の役員や実行委員、各学級委員、各顧問の先生方に心より感謝いたします。〟 

2008年08月24日

鉄道模型フェスティバルを見学して

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  本校にはさまざまなクラブがありますが、「鉄道研究部」というあまり他校にはないユニークなクラブがあります。
  8月23日(土)、阪神百貨店の8階催し物会場で開催されている『鉄道模型フェスティバル』を見学しました。会場には多くの団体のブースが所狭しと展示されています。
  私が訪れたのは午後7時過ぎということでしたが、夏休み期間中ということもあり、会場には多くの子ども連れの家族を中心に大勢の人が来場されており、大変な盛況でした。
  本校の内容は「鉄道模型運動体験」や「部員の研究発表」「鉄道写真の展示」「チラシの配布」等で、中学1年生から高校3年生まで18名の部員が交替で説明を行なっています。小さな子ども達が、生徒の指導に従って自らスイッチを入れて、楽しそうに電車を動かしている姿が印象的でした。また、隣のコーナーでは色々な鉄道グッズが販売されており、多くの人がこれらを買い求めていました。
  この催しは26日(火)まで開催していますので、近くに行かれた際には是非立ち寄っていただきたいと思っています。

2008年08月22日

AO・公募推薦入試受験者への面接指導

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  間もなく、多くの大学でAOや公募推薦入試がスタートすることになります。本年度は生徒の能力や適性と大学卒業後の進路を個別に検討した結果、AO・公募推薦入試受験者は最終30名になりました。これらの生徒に対しては、進路指導部や担任が自己推薦書や志願書の作成、面談等の個別指導を行なった後、最終的には私が動機付けも含めた面談を実施することにしています。
  授業はじめの昨日、受験する生徒達に対して、私からAOや公募推薦入試受験にあたっての心構えについての話をしました。話の内容は、〝何のために大学に進学するのかをよく考えて欲しい。大学進学が最終目的ではなく、将来どのようなことをして社会に貢献するかが大切である。そのために志望動機をしっかりと整理し、自分の言葉で表現できるようにして欲しい。〟というものです。
引き続いて、本日から個別の面接指導を実施することにしました。幸い現在授業は午前中で終了するため、本日は5名の生徒に対し一人約30分かけて、入室の仕方や挨拶、頭髪、服装、話し方といった基本的なものから受験志望の動機やこれまで特に注力してきたこと、本校で何を学んできたか、自己のセールスポイント等の質問を通じて行ないました。その上で、各人毎に受験までに準備しておくべき課題を示し、自分なりにまとめるように指導しました。この面接指導は来週一杯続きますが、生徒達には疑問点があれば何時でも校長室に来るように伝えています。心強いのは、素直な生徒が多いため短期間で大きく成長するということです。
  また、これらの入試については、論文と面接というところが多いようですが、受験に際しては、基礎学力をつけることをおろそかにせず、取り組んで欲しいと思っています。
  なお、本校では「全員がセンターを」を合言葉に、早い段階で大学合格が決まった生徒についても、高校における学力の集大成としてセンター試験を受験することにしています。

2008年08月21日

それぞれの夏休みを終えて

  長い夏休みを終えて、生徒達が元気に登校してきました。本日は生憎小雨がぱらつく天気であったため校内放送で次のような授業始めのの話をしました。
  〝今日からいよいよ学校が始まります。大きな事故もなく全員が元気な姿で登校してくれて、本当に嬉しい気持ちで一杯です。夏休みに入る前に、高校3年生の時の夏休みは1回しかないし、高校2年生・1年生、また中学3年生・2年生・1年生の夏休みも一回しかない。それぞれ自分なりの目標をしっかりと持って充実した夏休みを送って欲しい、ということをお願いしました。皆さんの夏休みは充実していましたか?思い切り勉強した人、全力でクラブ活動に取り組んだ人、海外研修に参加した人、家族で旅行をした人、等それぞれの夏休みを過ごされたのではないかと思います。皆さんの夏休みは充実していましたか?一日が充実しておれば充実した一週間に、一週間が充実しておれば素晴らしい一ヵ月、一年に繋がります。人間の一生は一回きりで後戻りはできません。間もなく文化祭も始まりますが、どうか感動溢れる中学生活、高校生活を送ってください。〟
  生徒達は一ヶ月前に比べると確実に成長しているのではないかと思います。今日から月末までは、午前中の短縮授業です。また、最大の学校行事の一つである文化祭も近づいてきていますし、高校3年生については、間もなく推薦やAO入試が始まります。生徒達がそれぞれの目標に向かって新たな気持で力強くスタートして欲しいものです。

2008年08月18日

必ずやりあげる

  夏休みも本日と明日の2日を残すのみになりました。休みに入る前には、それぞれ自分なりの計画を立てていたと思いますが、この時点での進捗状況を見ると大きな差異が生じてきているのではないかと思います。
  人間にはしっかりと計画を立てて着実に推進するタイプ、大まかな計画に基づいて先行するタイプ、追い込むタイプとさまざまなタイプがあります。計画通りにやるということがベストですが、私の経験から言っても、常に自分の思い通り順調に物事が進むということはあまりありません。計画達成のためには必ず無理をしなければならないことが出てきます。この時に大切なことは必ずやりあげるという強い思いを持ち、行動することです。このような計画を必達することの積み重ねが将来社会で役立つ力になると思います。
  夏休みの最後の頑張りを期待したいものです。

2008年08月14日

カナダ研修旅行後記

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今回は大半がプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでの滞在であったため、カナダの深いところまで知ることはできなかったが、以下感じた点を述べてみたい。
  ①国土が日本の27倍、人口は4分の1ということもあり、とにかくゆったりとしている。
  ②歴史的にはまだ浅く若い国であり、元首はエリザベス2世女王になっているが、イギリスの影響は  あまり感じられない。
  ③移民の国といわれるようにさまざまな民族が混在している。イギリス、フランス系が主体であるが、  4人に1人はアジア系他の民族である。
  ④生活必需品(食料等)や居住費も水道・給湯・電気代込みで安いため、全般的に見て、生活しやす  い印象である。
  ⑤物品購入等については6%の連邦消費税と州税(州毎に異なる)が課されることになっており、トー  タルでは15%前後である。
  ⑥交通や通信等のインフラはアメリカとほぼ共通になっているが、カナダとしての独自性を発揮しよう  としている。
  ⑦多くの分野において未開拓の部分も多く、今後大いなる潜在能力を感じる。
  ⑧概ね日本人に対しても好意的であり、治安もアメリカ等に比べると悪くない。
  ⑨電力については豊富な水量を利用した水力発電が主体であるが、太陽光や風力の利用も進みつ  つある。また、ゴミの分別等についての取り組みも進みつつあり、環境を大切にしていこうという考え  方が浸透している。
  ⑩宗教は約8割がクリスチャンであり、日曜日には教会に礼拝に訪れる家族の姿が数多く見られる。
  全般的に見て、多くの世界の中でも暮らしやすい国であるのは間違いないように感じた。生徒達の中にも将来再びカナダに行く人が出てくるのではないかと思っている。

2008年08月13日

時差との戦い

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  カナダには6つの時間帯に分かれており、最東端のニューファンドランド標準時間と最西端の太平洋標準時間との時差は4時間30分あります。そして東から西に行くに従って1時間ずつ遅くなり、日本との時差は大きくなります。
  最終の宿泊地のハリファックスと日本とは時差が12時間ということになるため、丁度午前と午後が逆になります。本日は午前3時30分(日本時間午後3時30分)に起床し、4時50分に空港に向けてスタート、搭乗手続きを終えた後、一路オタワに向けて出発し、マイナス1時間の時差で7時45分に到着、再び9時5分初の飛行機でバンクーバーに向かいました。実質のフライトは6時間ですが、オタワとバンクーバーは時差が3時間あるため、現地時間午前11時(日本時間午前3時)に到着。国際便に乗り継ぎ午後1時半(日本時間午前5時半)過ぎに日本に向けて出発しました。そして、11時間飛行機に乗って、午後4時半に関西国最新空港に到着しました。
今日一日を振り返ると実に起床してからまる1日以上移動に費やしたことになります。多くの生徒達にとってもこのような目まぐるしく変わる時差を乗り越える経験は初めてだろうと思います。本日はまさに時差との戦いの1日でした。
  空港には多くの家族の皆さんが出迎えておられ、早速あちこちで話しの輪が広がっていました。生徒達は今回の研修を通じて色々な経験をしたことでしょう。今日は久しぶりに家族との団欒の場が持たれていることだと思います。ゆっくりと休養して明日から新たな気持でスタートして欲しいと願っています。

2008年08月12日

カナダの歴史と首都オタワ

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  カナダへの植民は1534年フランス人Jカルティエがセントローレンス湾に入り、セントローレンス川の沿岸をフランスの植民地ニューフランスにしたのに始まる。しかし、ヨーロッパにおけるイギリスとフランスの7年戦争後のパリ条約(1763年)により、北アメリカ大陸のフランス植民地がイギリスに割譲され、以後はイギリスの植民地となった。その後、1864年イギリスの4植民地が連邦を結成してカナダとなり、1867年イギリス連邦カナダ自治領となった。更に1931年外交自治権を獲得して完全な独立国となり、1982年新憲法を公布し、国権の最高機関を国会とし、イギリス君主は象徴とされた。国民の民族構成は、イギリス系が3分の1であり、ケベック州では文化の独自性を主張し、分離独立を求める運動が続いている。
  現在、首都はオタワである。どうして最大の都市であるトロントやモントリオールやバンクーバーでないのかは、カナダの歴史を紐解かなければならない。
オタワは1857年(昭和32年)に首都に選ばれたが、位置的にイギリス圏とフランス圏の境界にある。
〝カナダ〟という名前は英国領植民地の一つ「カナダ植民地」につけられたものであり、現在のオンタリオ州とケベック州がほぼこれにあたる。ケベック州は元ヌーベル・フランス(仏領北米植民地)であり、今でも英国系の諸州とは一線を画している。1776年のアメリカ合衆国の独立後、アメリカの政策を嫌ったロイヤリスト(親英派)約1万人が大量に流入し、フランス風の習慣を踏襲せず、独自のイギリス風コミュニケーションを形成し、1791年オタワ州を挟んで、アッパーカナダ(英系)とロウアーカナダ(仏系)に分割されることになった。当時オタワ周辺にはまだ先住民であるインディアンが居住していたが、1812年の英米戦争がきっかけで米国に対抗するため、英仏両カナダは心の底に確執を抱きながら団結することになり、これがカナダ誕生の大きな要因となった。この戦争の結果、英国側はアメリカに近すぎるセントローレンス川にかわる水路を築くべく、オタワを貫く〝リドー運河〟の建設に着手し、その後1841年にはアッパーロウアーの両カナダが併合された。
  これによりカナダ植民地が樹立され、首都はモントリオール、ケベック、トロントとめまぐるしくかえられた。この底流にあったのは、英・仏両カナダの反目であった。この悩みを一気に解決したのが「気まぐれ女王」と呼ばれたビクトリア女王であり、アメリカから離れているという戦略的な配慮もあって、アッパーとロウアーの接点にあたるオタワに植民地政府の首都を置いたのである。その後1867年イギリスから自治権を与えられ、カナダ連邦が成立し、同時にオタワも一国の首都となった。その後1900年オタワは大火に見舞われ、市のほとんどが消滅したが、これが現在の理想的な町づくりのきっかけになったのである。

2008年08月11日

目を見はる成長ぶり

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 時間が経過するにつれ生徒達も次第にシャーロットタウンでの生活にも慣れてきたようである。
 最初は時差の関係で体の不調を訴えたり、緊張のため大きな声も出せなかったり生徒達同士で集まって話し合ったりしているケースが多かったようだが、カナダの人達とも積極的に会話をかわせるようになってきた。
 授業は生徒達が興味を持てるように様々な実習が組み込まれており、普段の日本での授業とは異なり、参画型になっている。
 また、買物当に行っても身振り手ぶりを交えながら品物を買うことができるようになってきている。何よりも1日のスタートである朝に元気な明るい笑顔が揃っているのが素晴らしい。
 いずれにしても、ここ数日間における生徒達の成長ぶりは目を見張るものがある。わずか8日間という短期の研修だが生徒たちがどれ位多くのものを吸収してくれるか楽しみである。

2008年08月10日

『兵庫私学展』終わる

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 8日から神戸大丸特設会場で開催されていた「私学展」が、3日間の来場者1万人超の参加者で終わり、改めて私学進学熱を感じる3日間でした。最終日の今日も終了時間の18時になっても、ブース来訪者が学校によっては終わらない盛況ぶりでした。
 今年度も開場と同時に生徒や保護者、塾・学校関係の皆さんが入場され、それぞれ希望する学校の担当者から説明を受けたり、色々な学校のパンフレットの収集にあたる例年の光景が見られました。
 本校のブースには3日間を通じて昨年度よりも多い来訪者があり、担当教員が開始時間から終了時間までほとんど切れ目なく対応しなければならないという状況で、現在進められている本校の中高改革の注目度の高さを感じる3日間となりました。
 特に、中学受験希望の保護者・生徒にとっては「一貫選抜コース」・「発展コース」の仕組みや難易度・合格基準など、高校受験希望者の保護者・生徒にとっては「選抜特進」・「特進Ⅱ」・「特進Ⅰ」の難易度・合格基準・そのコースの進学展望・「選抜特進」の就学補助などへの質問が多かったように思います。
 兵庫私学の特徴は、大阪の私学とは異なり「私学はひとつ」の連帯感の理念のもとで、各校独自の特色ある教育活動が推進されていますが、私たち雲雀丘学園も素直に他校の良いところは学び、自分たちの学校の教育活動にどのようなかたちで生かすことが出来るかを考えていく、柔軟かつ切磋琢磨する姿勢が必要だと日頃から考えております。そのことが兵庫県ひいては日本の教育レベルの向上に繋がると信じております。
 そして、雲雀丘学園の生徒・卒業生としての矜持を持ち、社会に船出していくことを支援したいと考えます。
                                            (玉井記)

2008年07月08日

カナダ研修にあたって

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  7月8日(火)朝、昨日夜に出発したニュージーランド比較文化研修に参加した21名の生徒達が無事到着したとの連絡が入りました。8月3日までの4週間という短期間の研修ですが、何かをしっかりとつかんできて欲しいと思っています。
  また、本日は4時からは『第6回カナダ東部夏季研修旅行』の最終説明会を開催しました。本校では、夏休みを活用して中学2・3年生を対象に赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでのホームステイと語学研修を実施してきています。本年度の参加者は31名になりますが、これまでこの研修を通じて学んだ生徒の中には、高校に入ってリーダーとなっている人も数多くいます。
  この説明会には生徒と保護者の皆さんが出席されていましたが、私は冒頭の挨拶で、次のような話をしました。
  「今後世界の人口はますます増え、グローバル化が進展することになる。しかし、日本人の欠点は内向きになりやすいことであり、自分達のことを正しいと考えがちなことである。そのため、ともすると『日本の常識は世界の非常識、世界の常識は日本の非常識』ということになってしまう。これでは、日本は国際社会から孤立してしまうことになりかねない。これを避けるためには相手のことを理解し受け入れていく姿勢を持ち、世界中のさまざまな国の方々と“共生”していくことが大切になってくる。将来、皆さんは国際社会の中で、グローバル人材として活躍することになると思うが、今回の研修にあたっては、是非異質な人々との積極的な交流をはかり、生活習慣、宗教、ものの考え方、食べ物等お互いの「違い」に気づいて欲しい。最後に、この研修を実施することができるのは、カナダで生徒達を受け入れてくださるご家庭をはじめ様々な方々のご支援やご協力の賜であると思っている。どうか、関係の皆さんに感謝の気持ちを持って欲しい。」